2006年11月自宅にて

人生順番交代


 ちょうど一年前の「近況」を振り返ると体調不良で苦しんでおりました。今年は連日の筋トレ+有酸素運動+ストレッチの成果=体調は順調です。ワケのワカラんアレルギー症状に洟水盛大は続いていて、一ヶ月前に悪化した左膝も未だ完治してはいないけれど、たいしたことはありません。華麗なる加齢の日々も鍛えれば成果は出るものですね。

 10月は大雨台風幾度も来訪、こちらはなんともなかったけれど、あちこち悲惨な、大きな被害はお仕事にも影響があって休日出勤連続、お仕事も一年の山場でした。残業は嫌いなので”必殺早出作戦”強化!これがとうとう協定違反(累積残業)に引っかかってしまって大問題に・・・東京本丸は職場トップを厳しく叱責しても、お仕事は厳然として存在する・・・けれど、時間は短く、お仕事内容は濃密にして乗り切るしかない。継続雇用は安い給料でヒマしとけ、といった建前なのに少々頑張り過ぎました。(たいしたことじゃないけど法令遵守は大切でっせ)

 3月に親父が亡くなって(93歳)6歳下の母親は元気そのもの、数年間足腰が弱っていた親父の介護も済ませ、大好きな旅行あちこち、なんて考えていた矢先、先月2019年10月22日急逝しました。特別持病があったワケでもなし、おそらくは心筋梗塞、就寝中静かに亡くなったようです。兄との関係ではこちら、相続放棄をしているし、もとよりフツウの労働者家庭に資産などなし、白老の負動産も数年前に処理済、残された札幌のマンションは兄の名義に変更済。家財道具一式、その処分に苦しむことになりました(兄が)。

 優しい両親だったけれど、ちょっぴり鬱陶しい軛(くびき)?孫悟空の頭の輪みたいなものか。親を送るのはこどもとして当たり前だけど、生命(いのち)はあっけなくも儚いもの、兄も自分も葬式では涙もなく淡々としていたけれど、日常生活に戻ると微妙に寂しい気分が続いております。腑抜け状態。人の死を身近に、リアルに感じられて、自分も息子も佳き勉強になりました。

 一人息子のお嫁さんが臨月に入っております。母は3人目の曾孫(初男の子)を抱いてお宮参りを愉しみにしていたんだけどなぁ、残念無念。無事元気で生まれてくることを祈りましょう。人生人番交代。

 恒例先月聴いた音楽のヴェリベスト。昔馴染みばかり揃いました。

Artone 222611J.StraussU円舞曲「酒女歌」/ポルカ「クラップフェンの森で」/円舞曲「ウィーン気質」/円舞曲「シトロエンの花咲く国」/仲良しワルツ/円舞曲「南国のバラ」*/円舞曲「春の声」*/皇帝円舞曲*/Josef Strauss 円舞曲「オーストリアの村つばめ」*〜ロベルト・シュトルツ/ベルリン交響楽団/ウィーン交響楽団*(録音情報詳細不明)写真は別音源(手持ち画像流用)・・・ベルリン交響楽団はクルト・ザンデルリンクのオケではありません。Robert Stolz(1880-1975墺太利)は往年の作曲家指揮者、昨今のきちんとしたアンサンブル、指揮者のしっかり個性刻印に非ず、もっとユルい粗い?というか、オケも一流じゃなくて(ウィーン交響楽団は一味違うけれど)ゆったりと安易にゴージャスな雰囲気たっぷり、楽しいこと限りなし。誰でも知っている旋律が次々流れて、喜歌劇「こうもり」の旋律寄せ集めた「仲良しワルツ」最高。憧憬に溢れた「南国のバラ」も大好き。

RCAオリジナルデザインBrahms 交響曲第3番ヘ長調〜フリッツ・ライナー/シカゴ交響楽団(1957年)・・・幾度聴いて、サイト内検索してみると過去言及がないことに気付きました。Fritz Reiner(1888ー1963洪牙利)の録音にガッカリした経験は一度もなし、他ロイヤル・フィルとの第4番が残されるのみ、全曲録音がないのが不思議。テンションの高さ、切れ味鋭い明快怜悧(過ぎ)な響き、そして明晰な音質に感銘深いもの。

Disques Jean-JeanBruckner 交響曲第5番 変ロ長調(ノヴァーク版)〜朝比奈隆/大阪フィル(1978年1月25日大阪フェスティバルホール・ライヴ)・・・偉大なる朝比奈隆(1908ー2001)は明治から平成迄駆け抜けた往年の巨匠、現役時代は大阪でいくらでも拝聴機会はあったはずなのに、あまりに世間が騒ぐので敬遠しておりました。後悔先に立たず、こうして亡くなってぼちぼち20年程、あまり上手くないオケ、粗いアンサンブルを堪能して痺れております。Bruckner中もっともお気に入り”巨大なる”第5番にふさわしい”巨大な演奏”。CD一枚に収まるやや速めのテンポ、逡巡ない豪快な一筆書き風、ゴリゴリと粗野に力強く、要らぬ飾りはほとんどないイン・テンポ。40年以上前だと未だ日本では一般にBruckner受容が進まぬ頃、こうして好事家の手により全集が残されたことは驚異でしょう。この時朝比奈翁は70歳!若い。終楽章「Adagio - Allegro moderato」に第1楽章冒頭のテーマが回帰して感極まりました。

Weitblick SSS0108Mahler 交響曲第3番ニ短調〜ジュゼッペ・シノーポリ/シュトゥットガルト放送交響楽団/ヴァルトラウト・マイヤー(a)/シュトゥットガルト賛美歌児童合唱団/シュトゥットガルト放送女声合唱団/ケルン放送女声合唱団(1996年ライヴ)・・・Giuseppe Sinopoli(1946-2001伊太利亜)残念な寿命を終えてそろそろ20年近く、この人は大好きでした。Mahlerは代表的な演目、この第3番ライヴはサイト内検索を掛けても言及がありません。35:49-10:18-16:43-11:15-4:19-25:08 この長〜く美しい、お気に入り作品は幾度聴いているのにね。Weitblick一連のライヴはどれも音質がよろしくて、これはとくに極上、ほとんどライヴとは感じさせぬ音質演奏とも凄い完成度でっせ。

今は亡きオケ(統合されてしまった)は首席指揮者不在の時期、細部明晰クールな描き込み+いやらしいほどの歌に全曲貫く統一感、洗練された充実サウンドにたっぷり満足いたしました。ヴァルトラウト・マイヤーは圧巻の存在感+声楽のバランスも理想的、冒頭ホルンのユニゾンぶちかましから、最終楽章「Langsam. Ruhevoll. Empfunden.(ゆるやかに、安らぎに満ちて、感情を込めて)」万感胸に迫る人生の黄昏、これは自分の葬式用に使っていただきたいほどの名曲。(ちなみに本年3月に亡くなった親父は「奥飛騨慕情」でした)

DG UCCG90469Schumann ピアノ協奏曲イ短調(ヴィトルド・ロヴィツキ1958年)/序奏とアレグロ・アパショナート ト長調(スタニスラフ・ヴィスロツキ1959年)/ノヴェレッテ ヘ長調 作品21-1/トッカータ ハ長調 作品7(1959年)/森の情景 作品8(1956年)〜スヴャトスラフ・リヒテル(p)/ワルシャワ国立フィル(p)・・・これもCD整理の結果再発見。最近聴いていなかっただけだけど。1960年前後、リヒテルがDGに残した録音はいずれも音質良好、最晩年迄技巧は衰えなかった人だけど、この当時脂の乗り切った40歳代壮年の記録、しっかり芯を感じさせる強靭なタッチは圧巻のアツい説得力。最高。いつもはぱっとせんオケもソロに煽られたのかみごとな伴奏となっております。浪漫でっせ。最高。

EMIBruckner 交響曲第8番ハ短調〜カール・シューリヒト/ウィーン・フィル(1963年)・・・これもLP時代からの愛聴盤。数日前、久々に聴いたもの。音質印象もあるかも知れないけれど、この人がウィーン・フィルを振ると枯淡の響きになるのですね。サラサラとして流れよく、フレージングはスッキリさっぱりしてデリケートなサウンド。詠嘆の欠片もないCD一枚に収まる速めのテンポ、それでも巨大な作品に間違いない。なにか悲劇が始まりそうな第1楽章「Allegro moderato」、「独逸の野人(ミヒェル)」が登場する無骨な第2楽章「Scherzo. Allegro moderato」、天国的な安寧に充たされる第3楽章「Adagio. Feierlich langsam, doch nicht schleppend」、そして重戦車が疾走する終楽章「Finale. Feierlich, nicht schnell」・・・これが威圧感とか重量級とか、そんな風情とは無縁、軽快なノリに一気呵成に聴いてしまうもの。最高。

(2019年11月1日)

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written by wabisuke hayashi