京都・比叡山途上の鐘

天変地異連続


 熊本の地震に続いて、台風がやってきたり、千葉とか能登半島方面の大水害がやってきて、こちら大阪方面は暑い日々が続いてもエアコンしっかり使えるから、マシなほうかもしれません。世界的にも地震や大水害が続いております。世間では夏休み、お盆休みだけれど、自分は年中盆と正月状態、毎日のストレッチなど、そして隔日のゆる筋トレしっかり継続、なんとか一ヶ月体調を維持いたしました。麦茶とアイスコーヒーがぶ飲み状態、冷たいビールを喫しに激安居酒屋にも4回ほど通って、会食快便、胃腸になんの不快感もなし。左膝や背中の不快感は微妙に継続中です。身体をしっかりに動かしているから、この程度なのかも。華麗なる加齢に弱った歯の治療が始まりました。

 8月は日々バレーテレビ観戦三昧。ネーションズ・リーグ男子も亜細亜選手権女子も(勝手に外野からの声だけど)不完全燃焼な感じ。とくに女子のほうはチームの課題がかなり浮き彫りになりました。

 福岡県議長がどうやら、大阪万博絡みの不正に逮捕者が出たり、女子大生カード不正利用。他、相変わらずの物騒な、陰惨な事件も発生して、更にカンチガイお笑い芸人の異常行動、一緒にしちゃいけないけど売れ筋芸人の健康問題〜そんな世間の動きとはまったく無縁、自分は日々平穏に無為無策な〜んもせんの引退生活、せいぜい激安美容院に短くカットしてもらったり、食材仕入れて料理するくらい。これはこれでたっぷり音楽を聴く時間もあるし、悪くない静かな毎日と感じております。粛々と値上げの生活への影響は感じますが。

 今月は京都にて大学OB会。なんとなく気が重いのはなぜか?自分は昔より大人数の宴会が苦手であったことを思い出しました。それに早々に切り上げても帰宅が夜遅くなって生活のリズムが崩れるのがちょっと悩ましい。ここ数年熱心に眺めていたYouTubeも最近、まったくオモロなく感じて完全マンネリ気味でした。テレビもほとんど見なくなりました。ニュース少々+話題のドラマを後追いでTVer拝聴するくらい。

 あとは残暑が早々に収まることを願って、これ以上の台風やら豪雨がないことを祈りましょう。世間ではインフルエンザ流行期に入ったとか。伊蘭ホルムズ海峡は予想通り膠着状態継続中。

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 前月の振り返りヴェリベスト。猛暑に気持ちが追い付かなくて、文書を書く元気や意欲は落ちつつあります。

■Ivan Fischer/1951-洪牙利Mozart アリア「このうるわしい御手と瞳のために」 K.612/クラリネット協奏曲 イ長調 K.622/Bela Kovacs(1937-2021洪牙利)「平和があなたにありますように」/Mozart レクイエム K.626(Sussmayr編)〜アコシュ・アーチ(cl)/ルーシー・クロウ(s)/バーバラ・コゼリ(ms)/ジェレミー・オーヴェンデン(t)/ニール・デイヴィス(br)/イヴァン・フィッシャー/ブダペスト・フェスティヴァル管弦楽団/コレギウム・ヴォカーレ・ヘント(BBC Proms/the Royal Albert Hall 2016年ライヴ)・・・2023年に拝聴していたIvan Fischer(1951ー洪牙利)によるライヴ音源は、Mozart最期の1791年の作品を揃えた演奏会の記録。記憶はすっかり消えて、珍しく音質は上質なことに驚きました。
Aria for bass "Per questa bella mano" with contrabass ad lib.K.616はバスのソロ、高度な技巧必須なコントラバスのオブリガートが寄り添う珍しい作品。テキストの作家も不明、バリトンによる朗々たる愛の告白でした。(6:39)
Clarinet Concerto in A Major, K.622は白鳥の歌に相応しい清明な心情が漂う名曲。Akos Acs(1969-洪牙利)はオーケストラの首席。クラリネットの音色はちょっとジミだけど、正確な技巧にオーケストラとの息の合い方も理想的に落ち着いた演奏でした。「Allegro」「 Adagio」「Rondo: Allegro」(28:29)
「Sholem Aleichem, Rov Feidman!」とは「クレズマーの音楽」(東欧系ユダヤ人の伝統的な民謡をルーツとして20世紀亜米利加の移民がポピュラーやジャズと融合させたそう)ノリノリに軽快のアンコール。(1:40/大受け)
Requiem d-MollK.626は馴染みのSussmayr編。出会いは中学生だっけ、それ以来のお気に入り作品。2-basset hr/2-fg/3-tb/2-tp/tim+弦+声楽。オーボエもフルートもないのは依頼主の楽団の都合なんだとか。
フィリップ・ヘレヴェヘが創設したCollegium Vocale Gentによる、ヴィヴラート少ない清涼な古楽器唱法が絶品。これ以上の清潔な空気が充ちる響きは、かつて経験したことはないかも。声楽ソロ、モダーン楽器アンサンブルのバランスも絶品。いつ聴いても胸打たれ、敬虔な思いが胸いっぱいに広がる名曲中の名曲を最初から最後まで息を潜めて集中いたしました。(49:04/タイミングはすべて拍手込み)

■Marco Polo 8.225021Hellmesberger Jr.「ウィーンのワルツとカドリーユ」〜クリスティアン・シモニス/ゲッティンゲン交響楽団(1996年)・・・ニュー・イヤー・コンサートの演目に時々見掛けるJoseph Hellmesberger Jr.(1855-1907墺太利)はウィーン・フィルのコンマス、Mahlerの後任としてウィーン・フィルの首席を務めたそう。エネスコやクライスラーの師匠筋らしい。どれも(ド・シロウトがイメージするところの)典雅なウィーンの舞踏会風情に充ちて、 Christian Simonis(1956-墺太利)とは初耳指揮者、Go"ttinger Symphonie Orchesterの首席在任は1990-2005年とのこと。 思わぬデリケートに闊達、優雅な演奏が続いて、音質も良好。
著名なシュトラウス一家の音源コンプリートのみならず、その周辺の音楽も意欲的に録音を続けるMarco Poloの姿勢に脱帽。どれも忘れ去られるにはもったいない!洗練され、魅惑の小粋な旋律リズムが延々と続きました。ほとんどJ.Straussの世界と変わらない。
ギャロップ「小さな広告」(2:47)ポルカ・マズルカ「二人きりで」(3:58)「ウィーン風に」(3:38)「全世界のために」(8:11)「妖精の輪舞」(3:58)「スペイン・ワルツ」(2:41)「ゆったりとしたワルツ」(3:38)「軽い足どり」(2:38)ポルカ・フランセーズ「大好きな人」(2:37)「悪魔の踊り」(6:04)「ガヴォット」(5:11)「ウィーン風クプレのカドリール」(5:22)
Joseph Hellmesberger Sr. (1828-1893墺太利)父もウィーン国立音楽大学のヴァイオリン科教授、学長を務めた著名な音楽家だったらしい。
「舞踏会の情景」ヴァイオリンがシンプルな音型を延々繰り返して、典雅なリズムを刻みます。(7:58)
「嵐の場面」たまたまの選曲の関係か、こちらのほうが大柄に劇的に緊張感たっぷり。(6:33)

■L'Oiseau-Lyre 411 833-1Haydn 交響曲第104番ニ長調「ロンドン」/交響曲第100番ト長調「軍隊」〜クリストファー・ホグウッド/アカデミー・オブ・エンシェント・ミュージック(1983年)・・・Christopher Hogwood (1941-2014英国)も亡くなってからもう10年以上経ったのですね。これももう40年以上前の録音なのかぁ・・・(遠い目)レコードが売れなくて途中頓挫、未完成となった古楽器Haydn交響曲全集録音より。売れ筋有名作品2曲の録音。室内楽版を先に聴いて、それは衝撃でした。
交響曲第104番ニ長調「ロンドン」初演は1795年。古典的な二管編成+ティンパニ、既にクラリネットも入って当時としてはかなりのスケールが大きい作品。清潔に引き締まった古楽器アンサンブルは絶好調でした。
第1楽章「Adagio - Allegro」堂々たる雄弁な序奏、軽快に躍動する主部は歯切れのよい爽やかサウンド。この時点、既に古楽器の演奏技術はかなりの成熟に至って、もちろん重くはなく、響きの薄さも感じさせない。(8:04)
第2楽章「Andante」緩徐楽章はシンプルに牧歌的な風情漂う変奏曲。清潔なリズムはユーモラス、劇的な表情の変化も多彩に、アンサンブルはヴィヴィッドでした。(7:50)
第3楽章「Menuet - Trio」元気よく力強いリズムを刻む3/4拍子に、ティンパニの迫力も衝撃。トリオのファゴットは名人芸でしょう。(4:37)
第4楽章「Finale: Spiritoso」ドローン(持続音)に始まるフィナーレは快速テンポに、溌剌上機嫌に元気一杯な疾走。木管も優雅に歌って、ノリノリのアツい躍動のうちに全曲を締め括りました。(6:21)
交響曲第100番ト長調「軍隊」初演は1794年。二管編成にクラリネットも入って、当時流行りのトルコ風、ティンパニ、大太鼓、シンバル、トライアングルの使い方も賑やかでした。
第1楽章「Adagio - Allegro」優雅に落ち着いた序奏から、晴れやかに木管が導かれ、快活な主部がスタート。爽やかなサウンドに、陰影豊かに歌う古楽器アンサンブルはアクセントしっかり、充実したパワーに高揚します。(7:45)
第2楽章「Allegretto」ノンビリと牧歌的+大仰に表情たっぷりな打楽器リズムによる緩徐楽章。「2つのリラ・オルガニザータのための協奏曲第3番ト長調」第2楽章「Romance (Allegretto)」とほぼ同じものが流用され、軍隊ラッパ(Mahlerの交響曲第5番冒頭を連想)と賑やかなティンパニが付加されました。ここが「軍隊」ニックネームの由来でしょう。(5:47)
第3楽章「Menuet: Moderato」リズムとアクセントはしっかりと快活、上機嫌に踊るような3/4拍子。(5:41)
第4楽章「Finale: Presto」そっと流すようにとぼけて始まって、速めのテンポは優雅にユーモラス。突然のティンパニ強打も衝撃、急ぎ足に颯爽軽妙に全曲を終えました。(5:03)

■HMU907155DIBach 2台のヴァイオリンのための協奏曲ニ短調 BWV1043/ヴァイオリン協奏曲イ短調 BWV1041/ヴァイオリン協奏曲 ホ長調 BWV 1042/2台のヴァイオリンのための協奏曲ハ短調 BWV1060〜アンドルー・マンゼ(v)/レイチェル・ポッジャー(v)/アカデミー・オブ・エンシェント・ミュージック(1996年)・・・Andrew Manze(1965ー英国)は当時AAMの准音楽監督、イングリッシュ・コンサートの音楽監督に就任したのが2013年(2017年迄)それ以降は指揮者としての活動が増えたような気がします。前回拝聴は2009年だったから久々、古楽器の研ぎ澄まされた音色に、技術的にも最高峰を堪能いたしました。音質も極上。
Concerto for 2 Violins in D Minor, BWV 1043は緊張感漲(みなぎ)ってカッコ良い!情感に充ちて美しい競演。Rachel Podger(1968-英国)も名手、ノン・ヴィヴラートを基調に細かい装飾音もノリノリ、古楽器初期に見られたような素っ気なさ皆無、余裕の技巧に潤いに充ちた音色を堪能できました。
「Vivace」(3:28)「Largo ma non tanto」(6:27)「Allegro」(4:29)
Violin Concerto in A Minor, BWV 1041は著名な第1番。慌てず、走らず、楚々として哀愁の旋律がしっとり歌います。緩徐楽章の静謐な情感、ひっそりと軽い終楽章も絶品。
「Allegro」(3:40)「Andante」(6:16)「Allegro assai」(3:21)
Violin Concerto in E Major, BWV 1042は明るく晴れやかに牧歌的な作品。(チェンバロ協奏曲第3番ニ長調 BWV 1054と同じ旋律。映画「ある愛の歌」に最終楽章が印象的に使われておりました)鍵盤協奏曲のほうもそうだけど、ユルい演奏だったら耐えられぬ、けっこう難物作品かと。ここでは速めのテンポに、肩の力も抜けてデリケートに、颯爽とカッコよい演奏でした。緩徐楽章の切々とした清潔な歌も絶品。
「Allegro」(7:25)「Adagio」(6:11)「Allegro assai」(3:21)
Concerto for 2 Violins in C Minor, BWV 1060は一般にヴァイオリンとオーボエに演奏され、そちらは音色の違いが際立つけれど、こちらもヴァイオリンの絡み合いが劇的な魅惑。若い頃、ギドン・クレーメルとタチアナ・グリンデンコの演奏に出会った記憶がありました。BWV 1043に負けぬ緊張感たっぷりの演奏を堪能いたしました。
「Allegro」(4:33)「Adagio」(4:48)「Allegro」(3:23)

■LP時代のデザインGershwin ラプソディ・イン・ブルー/ピアノ協奏曲ヘ調〜アンドレ・プレヴィン(p)/アンドレ・コステラネッツ/彼の管弦楽団(1960年)・・・LP時代よりのお気に入り。Andre Priwin(1929-2019亜米利加?)が30歳そこそこ、未だクラシックの指揮者としては駆け出しだった頃の記録。Andre Kostelanetz(1901-1980露西亜→亜米利加)はライト・クラシックで売れに売れた人気指揮者アレンジャーとのこと。音質はかなりもよろしいけれど、いわゆるPop系テイスト。コステラネッツの伴奏が滅法上手く(小さい編成に独自のアレンジが加わっているらしい)そしてプレヴィンのピアノはスウィングしてノリノリ、後2回の録音よりこちらのほうが好きなくらい。楽器はおそらくスタンウエイ。
「Rhapsody in Blue」の初演は1924年(管弦楽はFerde Grofe/ジャズ・バンド版)ガーシュウィン自身のピアノにはアド・リブもたくさん入ったそう。熱狂的な称賛と「様式美が足りない」という批判もあったそう。その後、この時代にして圧巻の数量の録音が残されたから、その人気は推して知るべし。
冒頭のクラリネットから明るく、伴奏は賑やかにゴージャスだけど、クラシック系サウンドではない。ピアノは若々しく即興的に揺れて、軽快にキレがあってJazzの雰囲気満載。但し、当時の慣習に従って中間部にかなりのカットがあるのが残念でした。(13:54)
Piano Concerto in Fは1925年初演。聴衆からは大絶賛、「批評家の間では、ジャズとクラシックのいずれに分類すべきかをめぐって意見が割れた」(Wikiより)アホじゃないの?時代かなぁ。最高にカッコ良い作品ですよ。
第1楽章「Allegro moderato - Cantabile - Poco meno scherzando」冒頭のティンパニと打楽器、管楽器のリズムから新時代の音楽を感じさせてウキウキした始まり。軽快にちょっと薄く響くピアノが物憂いブルースに歌い出して、やがてキレッキレのチャールストンのリズムに疾走しました。まるでハリウッドの映画音楽風ゴージャスな歌も登場。(13:00)
第2楽章「Andante con moto」冒頭トランペットのブルースは極限エッチに切なく纏綿、そこに剽軽なピアノがくっきりとしたタッチに参入して、その対比も鮮明な緩徐楽章。(12:44)
第3楽章「Allegro con brio」風雲急を告げる強引パワフルな始まりは息つく間もない快速、やがて第1楽章の主題や打楽器のの動きも戻って剽軽な息抜きもありつつ、豪華に緊張感を湛えて疾走を続けて、賑やかに終了いたしました。(6:30)

■DG UCCG-1613Schubert ピアノ・ソナタ第16番イ短調/ピアノ・ソナタ第21番 変ロ長調〜マリア・ジョアン・ピリス(p)(2011年)・・・Maria Joao Pires(1944-葡萄牙)は「ピレシュ」という発音が近いらしい。2025年には舞台より引退済。若い頃からMozartの録音で日本では有名、とってもステキなお姉さまですよ。優しく、デリケート、明晰なタッチに乱暴な力みはありません。音質はクリア。スタンウェイ使用。
ピアノ・ソナタ第16番イ短調は1825年(中期)の静謐かつ劇的な作品。
第1楽章「Moderato」そっと秘めた哀しみを呟くような始まり。やがて情感が揺れ動いて、決然と足取りしっかりと行進曲風に歩みを進めて走らない。(12:39)
第2楽章「Andante poco moto」デリケートなユーモアを漂わせつつ、刻々と姿を変える静謐かつ可憐な変奏曲。(12:08)
第3楽章「Scherzo: Allegro vivace」可憐なリズムが不安に揺れるスケルツォ。(9:38)
第4楽章「Rondo: Allegro vivace」暗く不安な心情は粛々と細かい音型に、絶え間なく走り続けました。(5:27)
ピアノ・ソナタ第21番 変ロ長調は1828年亡くなる直前、天国的な長さの名曲。出会いはLP時代パウル・バドゥラ=スコダ(1971年旧録音)一聴その静けさ、精神が沈溺するような世界を気に入りました。YouTubeのネット広告に妖精が舞うように軽快な第3楽章が流れて、嗚呼この旋律はお気に入りだったなぁ、そんなことを思い出しました。
第1楽章「Molto moderato」深い眠りからゆっくり目覚めるような静謐、夢見心地に始まりました。いつ終わるとも知れぬ、延々と歌うような旋律は安寧にテンポは遅過ぎず停滞せず重くなく、粒の揃ったタッチが美しい。わずかなテンポ・アップに生気が漲って、流れはしっかり。(20:32)
第2楽章「Andante sostenuto」生きる望みを失って、とぼとぼと夕暮れの道を歩む〜そんな哀しみと諦めが漂う緩徐楽章。中間部はややテンポを上げ、ちょっぴり日差しが差すような希望が見えました。(9:47)
第3楽章「Scherzo: Allegro vivace con delicatezza」前楽章から一転! 可憐な躍動がユーモラスに、そっと歌うことろ。こんな美しい音楽には滅多に出会えない。中間部の陰りも佳きアクセント。(4:31)
第4楽章「Allegro ma non troppo - Presto」そっと軽快なリズムにわずかな寂寥と劇性が漂って、フィナーレに相応しい可憐な勢いを感じさせるところ。(8:43)

■Pan Classics PC10179Mozart セレナード 変ホ長調 K. 375/セレナード第12番 ハ短調 K. 388/セレナード第10番 変ロ長調「グラン・パルティータ」 K. 361(K.Anh.182/管楽八重奏版)〜アンフィオン管楽八重奏団(2004年)・・・Amphion Blaseroktettは瑞西の古楽器管楽アンサンブルとのこと。メンバーは
Xenia Laser(ob)/Kerstin Kramp(ob)/Christian Leitherer(cl)/Daniel Beyer(cl)/Eckhard Lenzing(fg)/Gyorgyi Furka(fg)/Vaclav Luka(hr)/Miroslav Rovensky(hr)/Ludek Brany(cb)
音質は自然な空間に、残響と低音豊かに耳に快いもの。達者な技巧にふっくら味わいある音色、しっとり快活なアンサンブルはMozartの愉悦を文句なく表現してくださいました。
馴染みの管楽アンサンブル作品だけど、これは過去最高の完成度じゃないでしょうか。ラスト収録に驚きの発見がありました。
Serenade E-Flat K. 375(1782年)Mozartに駄作なし!これも文句なく名曲。
「Allegro maestoso」晴れやかに躍動する始まりはしっとりマイルド、素朴に奥行きのある音色は豊かに響きました。(7:30)
「Menuetto」夢見るように弾むようなメヌエット、陰影豊かに溶け合う管楽器の響き。(4:16)
「Adagio」落ち着いた風情にゆっくり響き合って、管楽器はそっと雄弁でした。ホルンのアルペジオが特に際立ちました。(6:01)
「Mennetto」3/4拍子。溌剌快活、剽軽に躍動するメヌエット。(2:36) 「Finale」晴れやかな表情のまま賑やかに追い込んでいく、快速に愉快なフィナーレ。(3:34)
Serenade C Minor K. 388 (384a)は1787年、弦楽五重奏曲ハ短調K.406に編曲しております。これも哀しみが疾走する名曲中の名曲。
「Allegro」快速、切迫する緊張感に始まるカッコ良い悲劇。わずか8人の管楽器だけど厚みはしっかり、壮麗に響いて、各パート語り合うみごとなアンサンブル。(11:06)
「Andante」笑顔と精神の安寧を感じさせる優雅な緩徐楽章。(4:05)
「Menuetto」朗々と快活なリズムだけど、暗い陰が差すメヌエット。トリオはテンポを落としたホルンが雄弁でした。(4:15)
「Allegro」このフィナーレは一番、疾走する哀しみを感じさせるところ。(3:59) 以下、これが驚き。
Divertimento in E-flat K.Anh.182(1782年)オリジナルのK.361 (370a)から3曲、編成を縮小したもの。ここではコントラバスを加えて「Rondo」をフィナーレとして付け足したらしい。
「Largo Molto allegro」馴染の序奏はいつもより華やかに明るくノリノリ、小粋にスウィングいたしました。(8:53)
「Menuetto」ここも快速に晴れやか、軽めに躍動する優雅なメヌエット。陰影豊かな中間部も印象的でした。(7:21)
「Adagio」陶酔する変奏曲、ここが一番好きなところ。その魅力に変わりはありません。オリジナルからの編曲はここ迄。全然物足りない。(4:56)
「Rondo」快活に元気いっぱいなフィナーレで締め括り。(3:27)

(2026年9月1日)

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written by wabisuke hayashi