富山の置き薬箱・・・風の看板

良い季節になりました


 うっかりしているともう今年は3ヶ月しか残っていないのだな。ちょっと行ったり来たりだけれど、順調に秋は深まって素直に涼しくなっております。8月は猛暑に体調不良極まって(しかし食欲は落ちない/酒は呑めなかった)、ああ、サラリーマン生活もこれ以上続けられないか!と苦しんだものです。お仕事内容はいつも変わらぬが、9月は出張多かったですね(ずいぶん酒席も多かったが体調はよろしかった)。10月もそんなスケジュールが見えております。休日出勤対応があったので、10月は連休いただいて、女房共々息子が転勤した熊本へ旅行予定。良い天気になることを祈りましょう。その前に、お仕事を一気に片付けないと。

 華麗なる加齢が進むと知らず、”よからぬ保守化”になりがち。8月末にメインのパソコンが故障し、しばらくネット環境に不自由したが、そんな混乱、不自由を工夫したり、修復の経過を愉しんじゃうのが元々の性格だったはず。元に戻すのがちょっと苦痛でした。それに、以前だったらそれをチャンスに別物(新しいソフトとか、自分の作業環境)を作るべく努力したもんだけれど、最近そんな意欲はなくなりました・・・どちらかというと浪費をしない性格(博打/パチンコの類は絶対に手を付けない/株も煙草も)だけれど、先月はちょっとムダ遣いが多かったかな?エエ格好して奢ったことも数回〜挙げ句、ダブり処分で一時的的に復活させているヤフオク(プレミアム会員登録)にてネットブック(ちょいと旧式/14,000円ほど)を買ってしまいました。贅沢。

 おそらくお仕事でも”よからぬ保守化”が進んでいるんじゃないか、と自覚しております。ワタシのEXCEL技術はまことに初心者状態であって、それでもツボはそれなり押さえている(つもりな)ので、お仕事にそう苦労はないんです。ま、EXCELでもACCESSでも、あれは手段や発想であって、お仕事の内容じゃないからね。(そういえばEXCELの表を作らせると、数字が全角になっていたり、ひとつのデータが2列に分かれている!そんなのを見掛けますね、けっこう)EXCELの関数をもっと極めたり、職場でのデータソースを有効に使う努力を深めないといけないな。得意の職場作業手順も2年ほどいじっていないので、根本的な発想の転換が必要かも。

 ・・・ということで、新しいことにチャレンジして”ノーカツ”宣言!ということで、上記、ネットブック(ちょいと旧式/ASUS EeePC 4G)入手。到着即XP削除して、現在PuppyLinuxを入れるため四苦八苦、いえね、CDROM起動させて、ネットにも接続済、既にHDD(正確には4GBのSDカード)にデータも入れてるが、そのまま起動ができません。う〜む、なんせWindows一筋だったからね。相変わらず説明書を読まぬ人だし=ワシ。(後述;無事成功いたしました)

 音楽も新しい、見知らぬものへのチェンレンジ精神弱まっておるなぁ、1990年代の廉価盤なんてほとんど怪しい演奏家ばかりだったんだけれど・・・とにかく猛暑去って、ゆっくり音楽堪能すべき季節になりました。めでたし。

先月のヴェリ・ベスト。

●Sibelius 交響曲第3/4/7番(1954年)/第5/6番(1955年)〜アンソニー・コリンズ/ロンドン交響楽団・・・これはモノラル時代驚異的に鮮明なる音質(英 DECCA)に驚かされます。広がりがないだけで、各パートの分離の良さ、奥行き、高音域のキレ、低音の迫力いずれも申し分なし。しかも、これはネットで拾って.mp3→.wav変換した自主CD、それでも凄い音!その印象も手伝ってか、ロンドン交響楽団のアンサンブルの集中力、ほぼ中庸+時にややゆったりめのテンポでクリアな表現がわかりやすい。第4番イ短調は暗鬱で難解な作品だと思うが、終楽章じっくり腰を据えて細部迄各パート透けて見えるほどクールに演奏されました。基本、粘着質なタメ表現とは無縁、サビでの金管の大爆発も爽快そのもの。

ARCHIV 463111-2 9枚組5,884円クーポン値引済●Mozart ピアノ協奏曲第16番ニ長調K.451/第19番ヘ長調K.459/第21番ハ長調K.467/第24番ハ短調K.491/第25番ハ長調K.503〜マルコム・ビルソン(p)/ジョン・エリオット・ガーディナー/イングリッシュ・バロック・ソロイスツ(1984-86年)CD2枚分・・・まさに名曲の森。ピアノ・ソロの前にガーディナー率いる古楽器オーケストラは、涙が出るほど充実しております。単に素朴とか、柔らかい響きというんじゃなく、メリハリ+リズムのキレ、スケールに於いて目が覚めるほどの鮮度と迫力。立派な古楽系のMozart 協奏曲は数多く存在するが、オーケストラの水準の高さは頭を抜いておりました。ちょっとチープなフォルテピアノの音色は、耳慣れたヴォルフガングの旋律を切り口新鮮に響かせます。けっこうテンポも揺れるし、しっとりよく歌うんソロなんだけど、後ろ向きの浪漫とは別世界。どれも甲乙付けがたい出来だけれど、あえて言えばハ短調協奏曲K.491かな?彼(か)の劇的な世界が、力みなくスムースに、そして大きく表現されました。

●Mozart 交響曲第34番ハ長調K.338/第35番ニ長調K.385「ハフナー」/第36番ハ長調K.425「リンツ」〜チャールズ・マッケラス/プラハ室内管弦楽団(1986年)・・・速めのテンポ、低音を強調しない軽快なるリズム、清涼クリアなるサウンド、各パートの明快なる分離(対向配置でしょう)、アンサンブルのデリケートな躍動・・・ほとんどどこをとっても理想的な世界であります。オーケストラは抜群に上手いっすね。ヴィヴラート控えめで古楽器テイスト(古楽器ではない)ありつつ、基本モダーンなセンスで洗練されております。ちゃんと確認していないが、ほとんど繰り返しを実行しているんじゃないか。

●Bach 音楽の捧げ物 BWV1079〜ヘルマン・シェルヘン/ウィーン交響楽団のメンバー(1951年)・・・WESTMINTER録音だけれど、パブリック・ドメインイン音源としてネットで拾えます。ロジェ・ヴュアタ(Roger Vuataz,1898-1988)編曲。オリジナル録音は知らぬが、ダウンロードした音源では「三声のリチェルカーレ」→「六声のリチェルカーレ」→トリオ・ソナタの順に収録され、それ以外は録音されていないみたい。じつは出張直前に部屋で聴いていて、あまりの感銘にそのまま出張に(自主CD)持参して更に再聴繰り返したもの。ちょっと自信はないんだけれど、「三声」はオーボエ、ファゴット、そしてイングリッシュ・ホルン(?これがわからない)、「六声」は登場順にイングリッシュ・ホルン(?)、ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、オーボエ、ファゴットとなります。

フリードリヒ大王の主題(ハ短調)そのものがかなりマニアックなものであるし、晩年のBach の熟達した手法はほとんど謎解きのような世界に至っているらしい。古楽器、現代楽器云々とは無関係なる無垢な旋律の絡み、呼応がわかりやすく解析され、無限の広がりを感じさせる演奏であります。痺れました!今朝、再度最初から繰り返して聴いております。トリオ・ソナタはワタシがもっとも愛する作品のひとつであって、フルートは名手カミロ・ワナウゼク(当時ウィーン交響楽団の首席)。この部分はちゃんと楽器指定されております。Bach の作品は常にそうなんだけど、楽器編成と作品の大きさは無関係なんです。バロックとか、演奏スタイルが、といった論議が空しくなるような、壮大深遠なる世界が繰り広げれらます。音質も良好。

(2010年10月1日)


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written by wabisuke hayashi