2007年6月ご近所・尼崎

反省


   いや増す不況の色に異常気象が拍車を掛けます。結論的に冷夏なのか。5月は春らしい気温は数日だったような・・・お仕事数値どん底、というのはおそらく間違いで、まだまだ下がるのではないか。オークションも全然売れません。口蹄疫は日本の畜産を壊滅に導く可能性有、とのこと。鳩山政権を一年間は温かい目で見ていこうと考えてきたが、カネ問題と政策決定の迷走で完全に支持を失ったようです。普天間問題には個人的には別な考えを持っていて、いずれマスコミ(そして有権者も)は”評論”ではなく、”事実をどうよりマシな打開策に導くか”という論議を強めたほうがよろしいかと。

 沖縄の基地問題は根と歴史が深すぎるし、ゴミ処理場と同じく「ご近所に来るのは御免」〜巡り巡って”いまあるところに”では不毛の流れでしょう。そもそも論としての米軍との関係、戦略抜きにして”場所移転”などに問題を矮小化しても解決するはずもない。社民党は連立政権から離脱するが、いずれ外交には(どれだけ主義主張思想が違った政変でも)継続性が必要だし、まず引き継いだ上で次善の策を中長期的に探る(できるだけ早く)、ということでしょう。”すぐできる”と言った(思った)鳩山政権の責任もあり、沖縄県民にすべての苦しみを押しつけている現状は苦々しくもあり、美しい海が汚される事実もあり・・・じゃ、”次”はどうなるんだ?という見通しも出てきません。(更新翌日6月2日鳩山/小沢辞任)

 お仕事不如意にて苦しんでいらっしゃる若者、女性、そしてご同輩には申し訳ないが、本年も(やや下がりながら)にてボーナスをいただけることになりました。感謝。でも、特別にほしいものはないんです。上記、ちょっと大所高所的エラそーなことを書いたけれど、先月反省が3点。

(1) 暴飲暴食続く・・・幸い未だ体調を崩しきっていないが、誰がみても肥満でっせ、こりゃ。5年前のダイエット今何処?(ちなみに煙草は一度たりとも吸ったことはない/副流煙のみが気になる)
(2) 東京本丸で(年齢(とし)も考えず)会議で言い過ぎました。いくら相手がアホとは言え、回りに与える影響を考えるべきでした。(数日鬱々としていた)
(3) 我がチームに異動した中年独身は、お仕事ドン臭くても真面目で正直だから見捨てません。彼が処理したメーカーとのトラブル対処に割り込んで、(大人げなく)どやしつけてしまいました。回りは気を遣うんだよな、こうなると。深く反省し、数日鬱々としておりました。

 このところの天候と一緒で、なんかスッキリしないんだよな。もうエエ加減、華麗なる加齢街道まっぐしら!なんだから、オトナにならなくっちゃ。フロア最年長だから、誰も注意してくれなくなりがちだし。いつまでも現役で煩悩のかたまり、というのも悪くないけれど。先月ディジタル・ハイビジョン・テレビが二日ほど故障した(自然快復済)が、日常自分の身の回りに揃っているものが、尋常に、フツウに稼働しているありがたさを実感いたしました。お仕事ではケータイ(引退したら要らない)、職場のメールシステム(新規移行は大混乱で一ヶ月延期)、営業システムツール。自宅ではパソコンとネット環境、そしてオーディオ関係かな?自分の体調はもちろん。粛々と動いて下さって、それが当たり前であることの幸せ。

 いつもの”先月ヴェリ・ベスト”

アンサンブル・フリー第12回演奏会(2010年5月16日(日)尼崎アルカイック・ホール)・・・Debussy 「管弦楽のための映像」〜「イベリア」 /Mahler 交響曲「大地の歌」・・・選曲、演奏技量とも最高!プロのオーケストラに行かず、アマオケばかりとは笑止千万とのご批判覚悟で、やはりナマ体験はなによりも大切なイヴェントであります。コメントは手抜きだけれど、対向配置だったんですよ。

2010春季展「芭蕉・蕪村 −人と書と絵−」(逸翁美術館)・・・西洋美術も悪くないが、ワタシは日本の絵が大好きなんです。

●Elgar 序奏とアレグロ/弦楽セレナーデ ホ短調(以上1972年)/交響曲第2番 変ホ長調(1975/6年)〜エイドリアン・ボウルト/ロンドン・フィル・・・最高。おそらくこれがベストを争うべき哀愁と劇性、詠嘆の旋律に打たれます。力強く激高した弦楽アンサンブルに、弦楽四重奏が優しく哀しく応えるのだね。いろいろ各種聴いてきたが、ボウルトの盤石の貫禄は群を抜いて魅力タップリ。弦楽セレナーデは(Elgarにしては)少々安易甘美な旋律と思うが、これもボウルトの手に掛かると端正な落ち着きが出るんです。

交響曲第2番は(第1番だってそうだけれど)不人気極まりない作品であって、おそらく日本で実演には出会えないでしょう。穏健であり暗鬱な旋律、激しい疾走とは無縁のリズム、独墺系とはあきららかに異なる言語で表現された大作。ボウルトはまさに横綱相撲の貫禄であって、ぐうの音も出ないほど説得され、揺さぶられました。ロンドン・フィルの迫力絶好調。こちらのEMI 録音はかなり優秀です。

Sibelius 交響曲第1番ホ短調/交響曲第2番ニ長調〜アンソニー・コリンズ/ロンドン交響楽団(1952年)・・・著名なるモノラル時代の英DECCA録音だけれど、LP〜CD時代になっても聴く機会を得ませんでした。こうしてパブリック・ドメインとなって自主CD化、こんなエエ加減.mp3→.wav変換でも驚異的鮮明な音質に驚かされます。演奏はやや速めのテンポ、前のめりに熱狂的な金管が爆発するド迫力であります。オーケストラも上手いっすねぇ、同時期のカラヤン/フィルハーモニア管弦楽団よりずっと爽快、わかりやすい演奏は手に汗握る興奮を呼び覚まして下さいました。〜第7番迄全部ネットダウンロード可能

●Respighi 交響詩「ローマの松」(1968年?)「ローマの噴水」(1968年?)「ローマの祭」(1960年)〜ユージン・オーマンディ/フィラデルフィア管弦楽団・・・LP時代より馴染みの音源也〜というのも少々怪しくて、「?」となっているのは「松」には1958年、「噴水」には1957年ステレオ録音が存在するため。LP時代はそちらを聴いていた可能性有、そう思えるほど音質は極上です。RCAがSONYに吸収されてしまった現在、この旧コロムビア録音はどうなっちまうんでしょうか。華やかに鳴りきったオーケストラ、堂々たるスケールと中庸のテンポを誇って、近代オーケストレーションの精華を眼前に確認できます。これぞヴェリ・ベスト。

(2010年6月1日)


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written by wabisuke hayashi