2003年10月25日岡山にて/いかにも温暖

体調不良


 1995年は阪神大震災の年だけれど、大阪のマンション(前年改装したばかり)を処分し、女房はお仕事を辞めて博多に同行しました。息子は未だ小学生。3年滞在したが、楽しかったな。魅力ある街(住人も喰いもんも)であることは確かだけれど、夫婦とも若くて子供も小さくて、人生が楽しい時期だったのでしょう、きっと。やがて岡山経由、昨年大阪にカム・バック(居住は尼崎)したが苦戦続き、巡り合わせとか、自業自得、努力不足なのだろうが、なんといっても体力が落ちたな、人生にちょっと草臥れてきたな、といった自覚があります。女房共々。

 先月はほんまに苦しくて、風邪症状が悪化してとうとう二日ほど寝込みました。50歳過ぎたら、なんやら一気やな。体調よろしくなければ、精神的にも前向きにはならない。転居とともに自家用車を処分したこともあって、生活行動範囲もずいぶんと狭まってしまいました。ま、地方都市よりはずっと歩く機会が増えたのは行幸だけれど。世界的な金融危機だそうで、団塊の世代は退職金を投資していた人も多いでしょうから、きっとたいへんでしょうね。ワタシは「無借金無財産生活」なので、その辺りとは無関係だけれど、社会全体が活気を失っちゃマズいっしょ。

 CD収納棚は順調に隙間が空いている(オークション処分それなりだ)が、それなりに購入もしております。本来単発で数枚購入していたものが、格安全集で再発され、じゃ中途半端手持ち分処分して全部買い直しましょう、というつもりだったが、そのままになっちまうことも多いんです。十年もこのサイト更新を続けてきて、エエ加減飽きて、疲れて、毎週金曜の定例更新をちょっとだけ手抜きした前月でもありました。問題は体調より、ココロの健康か。もっと素直に、ストレートに音楽を楽しまなくては。

 健康を意識しなくては。女房殿は左肩を痛め、幸い(痛い)注射とリハビリで快方に向かっております。ネットで知り合った知人友人で闘病されている方もいらっしゃる。同世代サラリーマンで単身赴任されているのは、きっとツラいでしょうね。就職できない若者はクサるほど存在するから、ウチのヘロ息子が独り立ちして、無事働いていることの幸せを噛み締めないと。

 今年は女房肩不調と言うことで、北海道の母親来阪は中止。残念。体調不良だと、出掛ける意欲を失うし、(ムリして行った出張先で)旨いもんを喰う意欲も盛り上がらない・・・結果、浮いた泡銭でCD購入したが、元気でサボってこそ音楽も愉しめるものでしょう。

 なんやら音楽に集中でなきかった10月だけれど、それでも恒例「前月ヴェリ・ベスト」を。こんな鬱々な日々でも、じょじょに音楽の姿が見えてくることもあるんです。行き詰まって、放置して、やがて再会して・・・そしてある日、蓮の花が開くように目覚める・・・閑話休題(それはさておき)

●Mahler 交響曲第9番ニ長調(1993年)/第10番 嬰ヘ長調「アダージョ」(1987年)〜ジュゼッペ・シノーポリ/フィルハーモニア管弦楽団・・・圧巻の雄弁表現、旋律の大きな歌い込みに溢れた凄い演奏です。おそらくはフィルハーモニア管弦楽団も絶好調で、先日聴いたワルターのように妖しい・・・のではなく、怪しさ抜群の説得力。

EMI CDM 7698542 @525 梅田ワルティにて購入●Milhaud(ダリウス・ミヨー) スカラムーシュ、マルティニック島の舞踏会(イヴァルデイ/リー(p))、組曲「パリ」(イヴァルデイ/リー/ベロフ/コラール(p)以上1971年録音)、エクスの謝肉祭、フランス組曲、プロヴァンス組曲(ミシェル・ベロフ(p)/ジョルジュ・プレートル/モンテカルロ・フィル以上1983年録音)・・・昨年2007年5月に購入したもので、快速!賑々しさ!華やかさ、熱気、躍動、最高。こんな音楽が愉しめる、ということは精神状況前向きなのか。

EMI 5036032 30枚組6,608円●Elgar 「戴冠式頌歌」作品44〜フィリップ・レッジャー/ニュー・フィルハーモニア管弦楽団/ケンブリッジ・キングズ・カレッジ合唱団/ロット(s)/ホジソン(con)/モートン(t)/ロバーツ(br)(1977年)が収録され、これがおおよそ27分・・・これでっせ”エドワード7世からの歌詞をつけてほしいという要望に従い、翌年、国王のための戴冠式頌歌(Coronation Ode)を作曲、「希望と栄光の国(Land of Hope and Glory)」・・・”つまり、著名なる「威風堂々第1番」が満を持して登場するわけであって、こりゃ掟破りの名曲。誰だって感極まりますっ!ゾクゾクしちゃう。

プロムスで聴衆が一緒になって歌うのがこれだったんですね。最高。

(2008年11月1日)


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written by wabisuke hayashi