2005年10月北海道にて

原点


 秋ですな。今年は素直に秋になって下さって、9月の声とともに涼しくなりました。ワタシ個人はややリバウンド気味で、ことし2/3月の最低体重を維持できておりません。(食生活は改善維持できているはずだけれど)せっかく買い換えたズボンも(やや)キツい・・・穿けないことはないけれど。きっと精神が緩んでおるのでしょう。ここ3ヶ月ほど毎日、短時間ながら熱心に「ダンベル」(2kg*2)実施!これは効果的です。カラダの様子が見るからに変わってきました。ま、元気であります、心身共に。2006年も残り3ヶ月・・・楽しくやりましょう。

 ここ2ヶ月CD購入もややテンション・ダウン・・・とはいっても、世間の音楽ファンから比べると枚数的には桁違い(おそらく20枚ほど?/月)だろうが、同時に処分をかなりしてますから。(6月以降のオークション出品含めて数百枚か)9月はやたらと「新世界」交響曲を聴いていて、このCDもずいぶん沢山持っているなぁ(先月のみで3種購入している/全部で20種を超えるかな?)と少々嘆息・・・で、ちょっと思い出したことがありましたね。

 ワタシは”音楽に貴賤なし”、ジャンル分けを無意味と考える音楽ファンだけれど、この類の音楽との衝撃的出会いはMozart 「アイネ・クライネ・ナハト・ムジーク」〜カール・ミュンヒンガー/シュトゥットガルト室内管弦楽団(録音年不明/旧録音でしょう)の17cmLP・・・そして、CDとの出会いはBerlioz 幻想交響曲〜ピエール・モントゥー/北ドイツ放送交響楽団(1964年)、忘れもしない2,800円。当時住んでいた大阪府寝屋川市、京阪寝屋川市駅横の小さなレコード屋で購入したものです。

 ところがこのCDは(一時の気の迷いで、かなり以前に)処分済み(後悔の嵐)。LP時代愛聴していたウィーン・フィル盤(1959年)も含めて、再購入の機会を得ません。アホちゃうか?どーしてこんなことになったか、というと、人生に音楽を聴ける時間は限られている、先人が残した偉大なる名曲はCD一種のみあれば良いじゃないか、何種類も所有しても仕方ないじゃないか。それにわざわざ音質のよろしくないものを、有り難がって聴くのもおかしいじゃないか・・・という(妙なガンコ思想)ことだったと記憶しております。ごっそり処分したはず。既に10年以上前のこと、このサイトを開設する前のことです。

 やがて幾星霜、「幻想」だって「新世界」に負けないくらいのCDが貯まりました。なんせ、”安かったら買う、聴いてみる”といった基本哲学を貫いているので。パリ交響楽団(1930年)/サンフランシスコ交響楽団(1950年)とのモノラル録音は入手できましたよ。これは音質乗り越えて、エレガントで素晴らしい演奏です。

 「先人が残した偉大なる名曲はCD一種のみ」といった、ストイックなる(誤った)思想はいつの間にやら雲散霧消いたしました。”安かったら買う、聴いてみる”、”楽しむ”・・・これです。今月題名の「原点」とはこのとこであります。

 CC013  同朋舎出版。いわゆるPILZ音源。100円「(続)100円、200円、1,000円の価値」との駄文を認(したた)めたのは、わずか2年程前か・・・「中古盤など購入しても、せいぜいは中古屋業界、従業員の給与に寄与するくらいで、音楽家になんらの経済的利益をもたらさない」との手厳しいご意見もあるが、【♪ KechiKechi Classics ♪】は、音楽を愛する気持ちを広げているつもりです。それに、リ・ユース、再生・再利用の時代じゃないですか。新しいCDを購入すれば「音楽家に経済的利益」は生まれるかも知れないが、平気で旧いCDを廃棄できる思想から、音楽を愛する気持ちは生まれるのでしょうか。

 CBS/SONY  30DC 351  100円 Bach ブランデンブルク協奏曲第3/4/5番(カレル・ブラズダ/スラヴォニア・フィルハーモニー)と、Debussy 牧神の午後への前奏曲(ベルトランド/パリ放響)交響的素描「海」(パンテルリ/スラヴォニア・フィル)は、その後、ちゃんと聴いてあげて、こうして【♪ KechiKechi Classics ♪】に記録として残しました。地方場末の中古屋で投げ売りされている、無名演奏家のCDであっても大切に味わおう・・・これが原点です。誰からも注目されたり、賞賛の声など欠片もありませんけどね。

 多大なる出費に比例して感動が増える!なんてことはあり得ない。この時購入した100円(税抜)CDでは、Dvora'k 交響曲第9番ホ短調「新世界」〜ナヌート/リュブリャナ放響と、Beethoven 「運命」(1961年)「未完成」(1963年)「エグモント」序曲(1970年)〜バーンスタイン/ニューヨーク・フィルが残ってますね。「残っている」って、誠心誠意聴いてあげて、せめてちょっとだけコメントを付ける楽しい作業が。

 

(2006年10月1日)


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written by wabisuke hayashi