2006年8月「火の鳥」と”わだつみの像”〜平和を願って

音楽もネットの時代と言うけれど


 ワタシが学生であった頃、「自律神経失調症」という症状を身近に拝見したものだけれど、あれは半分くらい「鬱」だったんじゃないか?と思います。先日、2年ぶりに大学同窓の親しい集まりがあり、もっとも親しかった2年先輩が2回連続欠席・・・あとで訊いたら、当日、名古屋から(会場である)京都へのバスに乗り込んだけれど、どうしても気分が悪く途中下車したとのこと。某企業の幹部だったが、ココロの病で既に退職された、とも。

 お盆前後からお仕事やる気が起きなくて、体調もいまひとつ(でも、体重だけは順調に快復・・・されては困る!)なのは、「ワタシのココロの赤信号」なのか。なんせ、明石家さんま並の日常ハイ・テンションなので、回りは「元気そうですよ」とのすげない反応ばかりで困ります。とにかく、ここしばらく低空飛行で様子を見ましょう。音楽を聴く意欲盛り上がらず、当然CDを購入する気にもなれない・・・のに、こんな時に限って札幌/仙台BOOK・OFFにて出物があるもんなんです。ま、せいぜい20数枚(/月)ですよ・・・って、多すぎますか?

 まず、とにかく心身の健康ですな。これでほとんどすべて、と断言してもよろしいでしょ。

 先日、経済ニュースを見ていたら、やや高級オーディオ復権とのこと。なるほど。ネット・ダウンロード+イヤホンで聴く音楽は全盛期だけれど、「音楽はやはり部屋で鳴らさないと」というご意見には一理も二理も有。それと、景気の回復による団塊の世代、ポスト団塊(=ワタシの世代)の需要でしょうね。若い頃は経済的にも、住宅事情的に無理でしたもの。

 タワーレコード(アメリカ)二度目の倒産との記事を拝見したが、直接の原因は「ネット・ダウンロード」需要増大であって、大規模工場と生産ロットを必要とするCD販売は苦戦しているのでしょう。「音源を提供する」商売のスタイルが大変革を起こしていることは間違いなくて、”流行歌(はやりうた)”系、とくに往年の名曲は「ネット・ダウンロード」が便利だろうな、と想像は付きます。

 ワタシが日常馴染むことが多い”クラシック音楽”(この呼び名、なんとかならんだろうか)は、いかがでしょうか。なんせ、作品のボリュームが大きいし、オーディオにも一定のこだわりを持つ人が多いだろうからCD衰退速度は緩いかも知れません。なんせ、未だにLPやらSPに親しんでいる方も(かなり)存在しておりますから。タワーレコードの大苦戦は、ネット通販の進展も影響しているかも知れない。

 ワタシが岡山に転居してきたのは1999年であって、ちょうどその頃から一気に「ネット普及」が進んだ記憶もあります。地方都市では、書籍とCDの入手が難しいんですよね。でも、ネット通販の普及によって、「欲しいものさえ決まっていれば」(の前提付きで/もちろん金があれば)日本中、いつでもどこでも購入可能に。地域差はなくなりました。情報さえあれば。でもね、買い物の楽しみってあるでしょ。ぼんやり売り場を眺める(女性なんか特にそうだと思う)、そしておもわぬ発見がある・・・

 「情報さえあれば」・・・というのも問題でして、音楽の楽しみ方を、これからの世代はどうやって学んでいくんだろう。CDは所詮音楽の缶詰であって、ナマの鮮度が一番なのは理解しているつもりだけれど、”クラシック音楽”には既に逝去された方々の音源も多いから、そう断言するのも難しい。いずれ、商売のスタイルは変化します。街の商店街にあった小さなレコード屋が消え、大型外資系ショップへ、そしてネット通販へ。さらに「ネット・ダウンロード」へ。オーディオ・システムは、i-Podやケータイへ。

 時代の変遷は寂しいものだけれど、仕方がないか。せめて手許のCDを大切に聴きましょう。いずれ主たる問題は「媒体」(CDか、ネット・ダウンロードか)ではなくて、音楽の内容であり、聴き手の耳(ココロ)であります。i-PodでBach を楽しむ方々が、【♪ KechiKechi Classics ♪】にコメント寄せて下さるのも悪い話しではない、と思っております。

(2006年9月1日)

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written by wabisuke hayashi