3月21付けで人事異動がありまして、引っ越しを伴う地域間異動は「40日前迄に内示」となります。だからちょうどこの季節が切ない。家族持ちはこどもの転校なんかで大変だろうし、単身赴任だってありがち。逆に単身赴任を終えて、家族の元に戻って行く方もいるでしょう。何の因果か同じ職場で数年間お仕事をご一緒して、ちょっと親しくなったな、と思ったらお別れがやってきました。
ワタシはもう、ひとり息子が家から出ていっているから、どこに転勤になっても良いんだけれど、そろそろヴェテランの年齢なので引き受け先がありません。だからきっとこのまま今年も岡山なんだろうな。北海道出身だけど、寒いところは苦手だから、しばらくこのままでもいいや。立派に永年勤め上げて、引退していく先輩もいらっしゃいます。有休が貯まっているから、この時期にもう辞めていかれるんです。で、新しい人々がやってきて、きっと新しい出会いがある。
こうしてちゃんと働き口があって、ぶつくさ文句言いつつも、お給料をいただけることを感謝しなければ。でも別れはちょっと寂しいな。ちょうど6年前、岡山へ異動が決まり、家族で転居してきたことを思い出します。ワタシは出張で旧知の土地だったが、女房息子は初めての場所で心細かったことでしょう。知り合いも誰もいなかったし。やがて息子は学校で友達ができ、女房は再就職なって社会的つながりもできました。
ワタシはこのサイトの知名度が上がるにつれ、お仕事以外の知り合いもできましたね。1999年4月、転居して間もない頃、通勤のバス停辺りで偶然見掛けた「岡山交響楽団」演奏会ポスター。2000年12月、職場の側の図書館ホールで偶然に出くわした「岡山ポリフォニー・アンサンブル」演奏会。その演奏会でチラシをいただいた川崎医大室内管や川崎記念管。サイトに細々と感想文を掲載していたら、メールをいただいたり、実際に声を掛けていただいたり、ご招待いただけるようになりましたね。
異動の内示を受けたときには、そんな出会いには想像も付きませんでしたね。これは”幸せ”と呼んで良いのでしょう。だから、少々寒いし、珍しく雪も降っているし、ちょっと風邪ひき掛けだけど、気持ちをしっかり保って出張に行って参ります。岡山〜広島〜高知〜徳島・・・というハードな、移動時間もタップリな二泊三日だけど、音楽をたくさん聴きながら、哀しいサラリーマン人生を楽しみながら。春は遠くない。(写真は2003年1月30日山陽本線 広島駅に向かって。この時は大雪でエラい目に遭いました。)
(2005年2月1日)