2006年5月。岡山通勤途上にて

マニア(偏屈)なCD購入


やや天候不順ながら、いよいよ”クール・ビズ”の季節〜今年はとにかくお仕事の愚痴いや増すばかりだが、体調は順調であります。(この時点、ちょっと風邪が抜けないが)酒席もムダな出費も(お付き合い?)多いが、ダイエット成果でありがたいこと。この調子で一年乗り切りたいですね。精神的に厳しい時期には、時の経つのが遅く感じられるものだが、なんやかんや言ってももう2006年も半分消化に近づきつつある。

今月「近況」は、原点に還って”マニア(偏屈)なCD購入”(ほとんど「音楽日誌」再掲)を少々。これも「近況」に間違いなし。相変わらずの安物買い、【♪ KechiKechi Classics ♪】の日常であります。

月に一度東京出張がありまして、岡山からは各事業所一番遠い(交通機関の関係)ということもあって前泊です。ま、寝る前にホテルに到着すれば良いが、せっかくのお江戸だし、できればお仕事都合を付けて夕方には入りたいもの。やがて人事異動もあるだろうし、いつまでもこの出張パターンが続くかわからないが、数軒”音源探し”を楽しみにしております。

「こんなに安くCDを入手できました!」的自慢話は無意味〜なにより、音楽を楽しむことが大切なのは自覚しております。でもね、一年か二年に一度、”出物”に出会うもんですね。この度、パート出身の女性社長就任で話題のBOOK・OFFは、ここ最近(とくにクラシック音楽関係)値付けが厳しくなって、レギュラー@950→1,250なんてのもあるし、@250処分はほとんど姿を消し、@500ならマシなほう、時に@750が最低ラインとなって(思わず)嘆息・・・

いえいえ、価格のみならず品揃え的にも期待のものは出現しにくい。このサイト開設当初(20世紀ラスト辺り)だったら「安けりゃ、な〜んでも」的購入行動だったが、流石に少々拙宅CD在庫貯まりすぎ、また(贅沢にも)”演奏録音の質”を考慮するように・・・これは人生経験少しは積んだからですか?しかし、ちゃんと久々「出物」がありましたよ。人様とはちょっと”選定基準”が異なっているという自覚はあるので、その辺りを「話のネタ」的に報告させていただきます。全部ではありません。2006年5月某日のこと。

PILZ RGR 442068-2新宿ディスク・ユニオンには、ようやく駅から迷わず到着できるようになりました。ベルリン・こんの氏ご推奨のロルフ・クライナート彼は録音が少ないが、既に倒産したPILZ”EGRシリーズ”一枚入手。Brahms ヴァイオリンとチェロのための協奏曲イ短調/Schumann 交響曲第3番 変ホ長調「ライン」〜クライナート/ベルリン放送交響楽団(旧東)/ガライ(v)/アルデュレスク(vc)(録音情報不明)・・・無粋ながら525円也。相場でしょう。引き締まって集中力あるアンサンブルであり、録音の加減か、ややスリムで神経質な印象さえ与えます。ソロはオケのメンバーと思うが、室内楽的密接さ、というよりズバリ少々スケールが小さいか、と感じました。

オケはグラマラス豊潤ではなく、そこそこの技量を指揮統率で見事に仕上げたと想像されます。「ライン」は(ワタシ個人的に)少々苦手系作品だが、夾雑物の少ない響きですっきり楽しませて下さいました。

MCA MCAD2-9811-A 中古@150Wagner 歌劇「リエンツィ」序曲/歌劇「さまよえるオランダ人」序曲/ジークフリート牧歌/歌劇「ローエングリン」〜第1幕への前奏曲〜ハンス・クナッパーツブッシュ/ミュンヘン・フィル(1962年)・・・150円也。LP時代から聴き馴染んだものであり、「オランダ人」「ローエングリン」に至っては中学生時代に17cmLP両面で散々聴いたもの。少年の耳にはアンサンブルの乱れ、なにより残響皆無のデッド録音に閉口・・・更に初めて聴いた時に腹痛であって、この音楽を聴く度にそれが思い出される・・・といった、情けなくも懐かしい録音をCDでようやく入手!

エエですね。ローカルで洗練されない(あか抜けない田舎風)巨魁素朴な味わいがあって、馬齢重ねた耳にはまことに茫洋と味わい深い。音質的には、やや残響が付加されたような気もするが、いずれ鮮明なる録音とは言い難く、弦の響きも薄いが、Wagnerに相応しい粘着と落ち着き、タメが印象深く個性的でした。とくに「ローエングリン」には天上のような感銘を受けたものです。

BOOK・OFF五反田西店では久々の収穫。ほぼ一年ぶりか。ま、あるところにはある!ということだね。Lily KLD-28(PHILIPSの海賊盤)中古@250 Made in Koreaですな。音質もちゃんとしておりますBeethoven ヴァイオリン協奏曲ニ長調〜ヨゼフ・シゲティ(v)/ドラティ/ロンドン交響楽団(1961年)・・・250円也。これは好きな演奏だなぁ。LP時代からの愛聴盤だったが、CDでは入手していなかったもの。ゆったりとしたテンポは技術の衰え故だろうが、それがどうした?というくらい、高貴で誠実で、枯れた味わいが素晴らしい。ぎくしゃくした不器用なテクニックがなんと美しい。この演奏はワタシの出会いであり、”Beeやんは苦手”の数少ない例外(大好き!)の所以であります。

・・・それはエエけど、環境で選ぶクラシック名曲集「心は美人〜音楽美肌健康美容法」(知的で美しい女性になりたい貴方に)〜なんと怪しい!フツウ誰もこんなCD買わんから@250は適正価格なんです。(+Ravel 「夜想曲」〜「雲」〜アンセルメ/スイス・ロマンド管弦楽団も収録)定価1,500円。実際その価格で購入された方も存在することでしょう。幸多かれ。

ASV CD QS 6076”8 Popular Overtures”〜エンリケ・バティス/ロイヤル・フィルハーモニック((p)1985)・・・これは”ウヒヒ”な一枚ですなぁ。(250円也)Handel 「シバの女王の到着」、Beethoven 序曲「レオノーレ」第3番、Mendelssohn「ヘブリーデス」序曲、Brahms 「大学祝典序曲」、Mozart 歌劇「フィガロの結婚」序曲、Schubert 「ロザムンデ」序曲、Rossini歌劇「どろうぼうかささぎ」序曲、Berlioz「ローマの謝肉祭」序曲〜有名どころではあるが、久々に無定見というか、前後見境なしに収録しました、的ごった煮状態収録。 ・・・だが、ある意味見事な統一感がありまして、つまり冒頭からラストまですべて元気いっぱい、溌剌明快(いえいえ滅茶苦茶明るい!)陰影皆無、どこからでもいらっしゃい、って、少々やかましいくらい元気であって、これが所謂”爆演系”と呼ぶべきものでしょうか。一度聴いたら、んもうしばらくエエですわ、的感慨に溢れました。(ASV CD QS 6076)

・・・問題は、先日の「CDの呪い」(涙)絡みの”変色”が始まっている!(詳細情報)←当該CDですかね(c)1992だが。

あと、恥の上塗り三題〜馴染みの「出戻り買い」(「ダブり買い」ならぬ)であります。どれも”人生裏街道”的駅売海賊盤だが。ワタシは、ある日無常観に苛(さいな)まれ、CDをごっそり処分することがあったんです。例えば「この作品はCD一枚あればいいかな」とか〜やがて幾年月(失敗したな・・・)で、再会〜「出戻り買い」へ。無駄遣いと言うなかれ。

Haydn ピアノ協奏曲ニ長調/ト長調〜アルトゥーロ・ベネデッティ・ミケランジェリ(p)/エドモンド・シュトゥツ/チューリヒ室内管弦楽団(1975年)・・・これは強烈濃厚なピアノの個性が(10年前は)耐えられなかった、ということです。250円で彼に再挑戦!(EMIの海賊盤)

当時のワタシは、Haydnの素朴な世界を、あまりに生々しく、濃厚に変貌させていることに対して強い反発を感じたものでした。10年ぶりの邂逅では、濃厚に間違いはないが場違いなる重厚表現ではない。清潔で端正なシュトゥツのバックと、濃密なるピアノの相性が素晴らしく、おそらくは”この作品は素朴に・・・”的先入観をぶち破るような、恐るべき骨太な集中力が圧倒的説得力有。Haydnではなく、ミケランジェリの味付けを堪能すべき価値ある一枚か。音質良好・・・というか、ここ最近海賊収録的ライヴばかり聴いてきた、という反動もあるかと思います。

Ravel ピアノ協奏曲ト長調〜アルゲリッチ(p)/アバド/ベルリン・フィル(1967年)+夜のガスパール、ソナチネ(DGの海賊盤)・・・どうしてこんな素敵な演奏を処分したんだろう?

つい先日、ピエール・サンカン(p)/ピエール・デルヴォー/南西ドイツ放送交響楽団(1964年 ACCORD 461 735-2)の高貴な演奏を楽しんだばかりだが、こちら”フランス風”とか”味わい雰囲気”などという戯れ言一掃するような、光輝やく鮮烈勢い演奏!ベルリン・フィルは滅茶苦茶上手くて、しかもカラヤン時代とは思えぬすっきり引き締まったバックも最高です。(おそらくは板起こし海賊CDだが)録音も極上。

エコーインダストリー ECC-601ラスト、Mozart 交響曲第31(1968年)/40/41番(1961年)〜ベーム/ベルリン・フィル・・・LPでは全集を愛聴していたし、10年(以上)前には後期交響曲集を購入しておりました。(但し、駅売海賊盤@1,000だったか)でもね、Mozart は全集をいくつも購入したし、次々と同作品がCDで揃うし、で、(一時の気の迷いか)処分しちゃったんです。やがて、当然の如く後悔の日々が・・・

著名な音源だし、第34番〜39番迄揃い、第40/41番はウィーン・フィルとの新録音(1976年・・・この演奏はやや緩い、と感じました)、第39/40/41番(コンセルトヘボウとの1955年録音/これはちゃんとPHILIPS正規盤)・・・いずれもBOOK・OFF@250で入手できたが、なかなか上記CDが見つからなかった・・・今回東京で待望の入手でした。

・・・が、(おそらくは値付け間違いの、これだけ)@750であったのは、レジで気付きました(海賊盤だし)。ま、エエか。東京からの帰りの新幹線中、生真面目な引き締まったアンサンブルを堪能いたしました。生真面目だから、色気はない。カラヤン時代のベルリン・フィルなのに、この禁欲的な響きはひとつの大きな魅力であります。500円の差の問題じゃない。「パリ」終楽章の激遅テンポに仰け反ったが、これも昔なじみの味わいであります。音質良好。ちなみに交響曲第40番ト短調は「クラリネットなし」版であります。

(2006年6月1日)


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written by wabisuke hayashi