2007年7月ご近所の朝顔

贅沢を贅沢と感じる贅沢


 「唯吾足知」という言葉が禅宗にあるそうで、そういえばそんなつくばいを見たことがあったと思います。龍安寺だったかな。表題は数年前の自分の「Web年賀状」の自由律俳句(?)でして、心情としては共通するものがあると思います。ま、人生先も見えたし、ほどほどのところで満足しておけ、ということか・・・いえいえ、ちょっと違いますね。贅沢にはキリがないというか、有難味って、知らぬうちに磨り減ってしまうことへの自戒です。

 大阪(居住は尼崎)に移って4ヶ月、お仕事にはまだまだ不如意は多いけれど、それなりにバタバタしつつ(後追いでも)消化しているし、職場内での位置付け、立場もできあがりつつあります。先行き野心を以て日々精進・・・といったタイプでもなし、毎日自分なりの価値観優先順位でゆるゆる、楽しく過ごしております。狭い価値観に閉じこもらないこと、切り口やら視点を変えて、ものごとを見るように気を付けております。

 7月にお仕事出張ついでに両親を訪問しました。老いた両親が、矍鑠としていることを確認できたのは幸いでした。(庭に積んであった薪の山から転落して、誰かに見られたら恥ずかしい!と慌てて飛び跳ねて立ち上がったとのこと。あばらにヒビ入ったらしいが)のべ5日間北海道に滞在し、散々うまいものを喰い、飲み、体重が1kg戻りません。豪華山海の珍味、名物ラーメン、(なぜか札幌では旨い)ビール、酒。これが連続すると2日目にはもう厭きました。贅沢も過ぎるとあきまへんな。お仕事柄、それに自分の趣味もあって、全国各地・散々旨いもんは喰ってきたが、健康で、親しい家族や友人と喰ったり、飲んだり〜これが一番の贅沢なんでしょう。そんなことに気付きました。

 20年程前、親父にワープロをプレゼントしてあげたとき、穴が空くほど解説書を隅から隅まで熟読して取り組んだそう。この度は「風呂場大改造計画」にて、自ら設計図を詳細描き(もともと橋梁やらトンネル設計の専門家なので)、材料を揃え、趣味である日曜大工道具を駆使しつつ、仕上げておりました。写真入りで「報告書」を作り上げるのも凄い(それを自慢げに見せられる息子の立場にもなって見よ)。この人生の楽しみ方に学ばなくては。

 棚中には、残りの人生を費やしても聴ききれないほどのCDがあります。残念ながら不肖の次男坊は、父親のマメな性格を引き継がず、計画的に音楽を順繰り消化、みたいな行為とは無縁なんです。で、ちょっと小遣いが貯まると新しいCDを買っちゃう・・・でもね、ああ、きょうはこんな音楽、演奏を聴きたいな、比較もしてみたいな、と思ったら、それは常に棚中に有・・・これこそが到達した”贅沢”であります。

 エエ加減で、お仕事そこそこ、なにごとも楽しくやろうと考えてここまできました。【♪ KechiKechi Classics ♪】更新は毎週休まず(入院時除く)まる9年となりました。「音楽日誌」に至っては2000年7月以来、ほぼ毎日更新を続けていて、これも7年を経過しました。そういえば「凡人にはせめて”継続”しかない」と、お話ししたら、ある人より「”継続”こそ立派な才能である」とご指導いただきました。ありがたいことです。

 ワタシは自らの”贅沢”を堪能しております。

(2007年8月1日)


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written by wabisuke hayashi