いや増す未踏峰”ミチョランマ”(言い訳)
病院の待合室で雑誌を眺めていたら、某老境の作家が”大のクラシック・ファン”とのこと。手許に壱万円あったら即CDを購入してしまう、LPをずっと愛聴してきたがご病気で手が不自由となってからはCDにした、というのも納得できます。フルトヴェングラーが大好きで、カラヤンはクラシック音楽を堕落させたので大嫌い、カラヤン・ファンだという奴はぶん殴ってやりたい・・・というのも、話題的に微笑ましく一理あるなぁ、と。SP世代でしょうから筋金入りでしょうね。老若男女、世代を超え語り合えるのがこの類の音楽の素晴らしいところでしょう。
2006年より開始したオークションによるCD処分は、カウントもしていないがそうとうな物量でしょう。ずっと2年ほど継続出品しているが、驚くべきことには後悔が一度もない、ということです。「迷ったら出品!」という大原則は大正解でして、送付してしまえば忘れてしまう〜ほんまは忘れていないから再購入はない〜そんな毎日。音楽ファンの皆様、いかがお過ごしでしょうか。
あちこちの壁中棚中在庫に隙間は空いてきたが”CD総量抑制計画”は達成困難に・・・一昔前のものって、けっこうプラケースが厚いじゃないですか。その類を処分して”スリム仕様”ボックスを購入しているから、ここ数ヶ月(おそらくは)枚数は増勢です。女性が服を眺めるのがお好きなように、CDだって眺めるのは楽しいもの。昔のようにレコード屋(=CD屋?DVD屋?)に出掛ける機会は減った(いやほとんどなくなった)が、事前に目的が定まってこれを買う!という状態であればネットで購入できます。でも、「なにかないかな?」とぼんやり出物を探す(これをブラウジングと言う)のが楽しくて、それはBOOK・OFFであったり、オークションであったりする。
ここ数年、ずっとオークション処分続けてきて、おそらくは累積1,000枚以上となったはず。@300として30万円也。実際はもっと枚数は多いだろうし、平均単価はやや上でしょう。「金儲けではない」と公言しつつ、たいした実入りですよ(使ってしまった!が)、出品送付手間暇も大変だけれど。で、毎日オークションを眺めることとなって、結果「おっ!」という堀出物に出会う機会も有。こどもの頃から”クラシック音楽の類”を聴いてきて、やがてCD時代を迎え、嗜好はどんどん変化したから、「嗚呼、もう聴かないな」というのは出てくるものです。それを全国の音楽に愛する人に引き取ってもらおう・・・そういう趣旨です。このことは千度サイトに掲載済み。閑話休題(それはさておき)
● 何故買い増しするのか、たった今現在未踏峰”ミチョランマ”厳然として聳(そび)え立っているのに、屋上屋を重ねる愚行を繰り返すのか?これはカミングアウトであります。
(前提として)軍資金がある。ワタシは博打パチンコ株の類は一切しないので、ひたすらムダ使いを避けて貯める!ことになります。まず、オークション処分の小銭が貯まっている・・・少なくとも資金繰りで赤字になっていない。2008年度お仕事担当エリアが変わって、北陸方面出張(いやでも)入って、ちょっとだけ黒字になる、ということもありました。
で、先月購入の”言い訳”。
リボール・ペシェク/チェコ・フィル/ロイヤル・リヴァプール・フィルによるDvora'k交響曲全集(8枚組)を(競合なしで)落札。新品最安値相場4,000円→2,800円(総経費込)にて。競合盤犇めく後期作品ともかく、前期作品はイヴァン・アンゲロフ全集があればよいかな、とコシュラー(中心の)全集処分した、と以前書いたはず。その時に気付いたけれど、Dvora'k交響曲全集は(なかなか)売れないんですよね、人気が意外なほどない。アンゲロフ全集は数年前激安特売(ワタシもその時購入)され、その余波にてオークションにかなりの量が出品されております。でもね、購入時の倍の値付けとは・・・いずれ入札まったくなし。(当たり前だ!)
【言い訳】チェコ・フィルが聴きたかった。淡彩なるロイヤル・リヴァプール・フィル(主に後期作品を担当)との比較も楽しみであった。収録される管弦楽作品中「スケルツォ・カプリチオーソ」「チェコ組曲」「アメリカ組曲」を所有していなかった。この3曲のみでCD一枚分であり、価格はCD一枚半分ではないか・・・(落札)
(ノイマン全集買ったばかり/しかも全部聴かないウチに)ジュゼッペ・シノーポリ全集(15枚)落札(競合なし)。新品最安値相場10,000円→8,400円(総経費込)にて。あまり安くはないが、出会いですから。バブル期にFMにて交響曲6番(シュトゥットガルト放響ライヴ)を聴いて痺れた記憶有(エア・チェック失敗)。MDではベルリン・フィルとの第6番、(金満バブル)日本公演での「復活」+「千人の交響曲」のエア・チェックが手許にあります。お気に入りだったんです。その後、怒濤の21世紀廉価盤の時代を迎え、シノーポリ全集は入手後回しになっておりました。
で、先月(棚中に唯一存在した)第5番にいたく感銘有。全集が欲しいな、と思った直後にオークションに登場しました。で、単発第5番を出品、これが首尾よく売れたら入札しよう、競合があったら諦めよう、と。無事、出品分は510円で売れ、シノーポリ全集には競合がなかった・・・ということです。
この全集は(演奏内容はもちろん)「嘆きの歌」「大地の歌」を含む15枚組であること、第10番のクック版が入れば完璧だけれど、あれは認めない人がおりますから。まだ、数曲聴いただけだけれど、エグくて、緻密で、エッチでわかりやすい演奏でした。
”ミチョランマ”は楽しみだ!
● アルフレッド・ブレンデルが引退したそうで、吉田秀和さんが朝日新聞に寄稿されておりました。ところが、その関連で驚くべきボックスセット登場!ブレンデルがPHILIPSというメジャーレーベルに移籍する前、マイナーレーベル(VOX、TURNABOUT、VANGUARD)に残した音源集成(35枚)であります。先日、棚中にあったBeethoven は処分済みだけれど、VANGUARD音源6枚組、Mozart 協奏曲、ほか数枚はダブっちゃうし、Lisztは苦手。だけれど、Scho"nbergは聴いてみたい・・・と心は千々に乱れ〜ません。
どーせ聴かないもん。聴きたいもののほとんどは入手済み。数年して激安処分されたら・・・というのは甘くて、ここ数年、出たときが一番安かった、という事例がいくつか出ております。それでも、人生に音楽を聴く時間は限られておりますから。猛暑でバテております。(先月のヴェリ・ベストは長くなったのでお休み)
(2008年8月1日)
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