●2008年7月某日
朝はともかく、夕方〜帰宅時にはヘロヘロでして、ビールに誘われても付き合う意欲も出ない。昨日より、鬱病よりの快復目指して旧知の友人我が職場に復活、見た目は大丈夫なんだけどなぁ、声にハリがないか。持ち前の明るさと、臨機応変なる優秀人材なんだけど。自分は毎日、出勤するのが苦しいけれど、幸い鬱病の経験がないし、どんなもんかわからぬが。来週末より数日間夏休みを予定(その前に、ウンザリ!東京での会議有)していて、その分のお仕事”やり貯め”せんとあかんな。ここ数日いろいろと反省して、あるべきこと目指すべきものの主張抑え気味に。とにかく当面、無条件で”上手くやる”(処世術とも言う)ことを旨といたします。中期的に見れば、結果的にラクなので。
眠りは浅いが、けっこうちゃんと眠れました。
今朝、(最近コレばっか!の)Mahler 交響曲第6番イ短調〜ベルナルト・ハイティンク/コンセルトヘボウ管弦楽団(1969年)最終楽章のみ(それでも30分)・・・なんともストレートというか、真面目実直で工夫がない表現だけれど、練り上げられたオーケストラが優秀だし、こんな演奏が聴き飽きしないもんですよ。世評高い、ジョージ・ショルティ/シカゴ交響楽団(1970年)と(ある意味)対極にあるようなジミで面白味なく聞こえるが、これは嗜好問題ですから。(・・・と、言いつつ購入済みのシノーポリの怪しいであろう演奏に期待)
引き続きMahler 交響曲第9番ニ長調(1969年)第1楽章に突入。これは作風的にもっと演奏家に似合っていて、飾りの少ない知的誠実な表現にコクのあるオーケストラの響きが乗って、陶然としております・・・このまま通勤に持っていこうか。
●
ここずっと激疲れで帰宅です。お仕事中は涼しい顔をしているんだけれど・・・結局通勤に持参したのは、Mahler 交響曲第5番 嬰ハ短調〜ナヌート/リュブリャナ放送交響楽団・・・誰だったか”濡れたようなしっとりサウンド”と評していたはずだけれど、まさにその通り。アンサンブルの充実、自然体ムリのない表現、東欧の鄙びた味わいが漂い、広がります。但し、響きは薄いとは言わぬが、迫力とメリハリがやや足りない。
ここ最近、PILZ系(かつての)廉価盤から離れてしまったが、たまに聴くと悪くありませんねぇ。さて、猛暑と豪雨の7月が過ぎ去っていきます。お仕事は商品調達かなわずに大混乱!早く、夏休みにしたい。
●2008年7月某日
猛暑ということもあるのか、心身共に疲労が酷い今日この頃であります。生来のエエ加減な性格であり、お仕事は大筋のところでクリアできれば、あとはなんとでもフォローできる、という発想のため、昨日、なんとか、辛くも当初予定のお仕事終わらせました。前の夜は浅い夢の中で作業シュミレーションを行っておりました。昨日は、とにかく所定のものを仕上げて印刷屋に宅急便送付、帰宅途中(例の如しで列車到着かなり遅れ)「ああ、あれが抜けていたな」と後悔しきり。でも、最近、自分の性格について発見することが多くて、当面、とにかく乗りきったら忘れてしまう!ということ。場当たり主義というか、なんとなく不快な気分だけは残っているというか。
本日明日が相対的に”調整日”かな?精神的にゆっくりできるか。昨日は昼飯も弁当取って、机上でお仕事継続でしたもの。
昨日通勤音楽はElgar オラトリオ「使徒たち」作品49〜エイドリアン・ボウルト/ロンドン・フィル/合唱団/アームストロング(s)/ワッツ(con)/ティアー(t)/ラクソン(br)/グラント(b)/ケイス(br)(1973/74年)・・・茫洋静謐かつ誠実、雄渾なる旋律に感動溢れる名曲であって、単発→合唱作品集→30枚組ボックスと(恥ずかしながら)次々と買い換えた音源であります。(各々処分済)ボウルトの骨太、自身に溢れた演奏に不満などあるはずもないが、元気だった朝はともかく、帰り、疲れ切った猛暑の駅ホームでは集中力を完全に失っていて、後半戦の印象がほとんどありません。
●
Mahler 交響曲第2番ハ短調「復活」〜レナード・バーンスタイン/ロンドン交響楽団/エディンバラ音楽祭合唱団/ジャネット・ベーカー(ms)/シェーラ・アームストロング(s)(1973/74年)/Mahler 交響曲第5番 嬰ハ短調〜「アダージエット」(1968年ライヴ)/交響曲第8番 変ホ長調(第1部のみ)〜(1962年フィルハーモニック・ホール「リンカーン・センター開場記念公演」)ニューヨーク・フィル/ニューヨーク・スコラ・カントルム合唱団/ジュリアード合唱団/コロンブス少年合唱団/アディソン(s)/アマーラ(s)/チョーカシアン(ms)/トゥーレル(ms)/タッカー(t)/フラジェロ(bbr)・・・今年2008年1月にコメントあるが、印象かなり変化!(エエ加減やなぁ)音質あまりよろしくない印象はそのままです。「復活」に於けるロンドン交響楽団はかなり好調だけれど、(音質の印象か?)時にテンションというか、音楽の勢いが落ちる場面がありますね。最終楽章はそうとうのアツき盛り上がり有。「アダージエット」はロバート・ケネディ追悼演奏会の記録だけれど、これは残響豊かでスタジオ録音より雰囲気豊か。
「千人の交響曲」は、1962年まさにバーンスタイン壮年の記録であって、粗っぽく、時にアンサンブルが破綻しても、勢いと熱気重視でぐいぐいと音楽は推進します。入れ込むと素晴らしいと感じるし、おそらくはナマだったら感銘深いでしょう。テンポはかなり動きがあるけれど、基本は”前のめり”の急いた感じです。
・・・お仕事(本日分)辛くもクリアしたが、なんやら毎日やたらと疲れます。完全夏ばてか。
●2008年7月某日
う〜む、精神的などんより感がぬぐえんな。とにかく諸作業を粛々とこなしましょう。いろいろ変化があってオモロいお仕事だ、なんでも思い通りにならんのは、天の采配だと考えましょう。ワケわからぬまま押しつけられ、それを懸命に消化するだけの毎日だったらやってられない。今朝は曇ってちょっと涼しいが、暑い夏続きます。
Mahler 交響曲第2番ハ短調「復活」〜ジュゼッペ・シノーポリ/フィルハーモニア管弦楽団/東京音大合唱団/ヴァラディ(s)/マイヤー(a)(1987年サントリーホール・ライヴ)・・・第3〜5楽章。FMエア・チェック・カセット→MDに保存したもの。久々の聴取はアンサンブル細部の粗さと、それを上回る感興と激情の昂揚となりました。やや散漫でラフな演奏だけれど、一期一会的な(それこそバブリーな)熱気が押し寄せます。スタジオ録音とはまったく別物、と評すべきでしょう。たまに聴くのが相応しい、アツい演奏です。
1980年代はFMエア・チェック熱心にしていたなぁ、トンボアンテナ付けてね。もしかして今より渇望感があって、熱心だったかも。まさか、こんなに自由自在に音源購入(あくまで【♪ KechiKechi Classics ♪】だけれど)出来る身分になるとは想像もできませんでしたね、当時。
今朝、Beethoven 交響曲第4番 変ロ長調〜ヨーゼフ・クリップス/ロンドン交響楽団(1960年)・・・この全集、激安再発されたんですね。中庸であり、リキみもムリもなく、自然体で流れとノリの良い演奏であります。モントゥー時代のロンドン響はエレガントですな。ワタシの所有はEVERESTの正規盤だけれど、ここ最近ディジタル時代の録音ばかり聴いていたせいか、音質に不満有・・・なのは自分が贅沢になっただけでしょう。年代相応であり、日常聴きに支障ないもの。
それにしてもBeeやんには、ココロ震えない。
●2008年7月某日
7月も終わりの週を迎えました。とにかく、まず、本日を乗り越えなくっちゃ。なんとかかなるでしょう、きっと。ならんかったことはないから。ワタシは優先順位、手順段取りと手抜きの天才ですから。とにかく暑いね、どーしょーもないくらい。昨夜、ネイルアーティストの高野尚子さんの番組をやっていたけれど、プロとしてお仕事に対する不断の努力工夫もちろんだけれど、体調管理のためのヨガが凄いもので、感心しました。以前、峰竜太が、忙しい仕事の合間に激しいスポーツで鍛えている場面を(やはりテレビで)拝見したが、専属トレーナーとか自宅にアスレチックジム設置!というような水準じゃなく、もっと健康にどん欲にあらねば!と痛感いたしました。
毎朝の腹筋+αくらいではまだまだ足りませんな。それはそれで3年ほど続いているが。
私たちは音楽の作り手。心に夢をいだいて、たったひとりで大海原に舟をこぎ出す・・・だけれど私たちは、世界の心を動かし、震わせることができるのだ・・・Elgar ミュージック・メイカーズ 作品69(メゾ・ソプラノ、合唱と管弦楽のための頌歌/アーサー・オショーネシーの詩による/1913年56歳の作品)〜アンドルー・デイヴィス/BBC交響楽団/合唱団/ジーン・リグビー(ms)(1993年)・・・良く知っている旋律頻出する感銘深い作品也。けっしてダメ演奏ではないが、ずいぶんと誠実ジミな表現に感じて、馴染みのエイドリアン・ボウルト/ロンドン・フィル/ジャネット・ベイカー(ms)(1966年)が念頭にあります。「こんな作品だったっけ?」と早速再聴してみるが、圧巻の入魂迫力と骨太の詠嘆に充ちて貫禄がちゃいまっせ!こうしてみるとアンドルー・デイヴィスはずいぶんとおとなしい、そして生真面目・・・これはこれでココロ(ちゃんと)洗われます。
熱籠もりっぱなしのオーディオ部屋では長時間滞在は不可能でして、”ちょろ聴き”、”摘み聴き”ばかりを反省・・・Elgar 交響曲第1番 変イ長調〜ベルナルト・ハイティンク/フィルハーモニア管弦楽団(1983年)・・・第1楽章のみ。じつはネット検索情報収集しているうちに「この演奏は最悪」とのコメント発見したため。最低限のアンサンブルの精査、音質問題前提として、あとは作品になにを求めるか、でしょう。ハイティンクの演奏はあくまでオーソドックスで虚飾のないものだし、オーケストラがフィルハーモニア管弦楽団であり、更にEMIの艶やかでない(ここでは優秀なほうだと思うが)録音とあいまって、たしかに(これも)ジミな演奏に聞こえるかも。でもさ、こんな作品、いろいろ濃い味付けを施しても仕方がないじゃん、というのがワタシの嗜好であります。
Mahler 交響曲第2番ハ短調「復活」〜ジュゼッペ・シノーポリ/フィルハーモニア管弦楽団(1985年)・・・(これも)第1楽章のみ。1987年1月16日サントリーホールでのライヴ(FMエア・チェック)での壮絶な印象〜火の出るような!スピーカーから風が吹き出すような!(もう数年聴いていないので、たった今ならどう感じるのか?)記憶があったが、こちらスタジオ録音の集中力も、この先を期待させるに充分なもの。
では、出張持ち帰り宿題一杯抱えて行って参ります。なんとかなってくれ!
●
お仕事は、ほぼなんとかなったが、どことなく(精神的に)不快な日々だなぁ。ま、自業自得なんだけど。時間掛けて、少しずつ状況改善するしかない。ごっそりお仕事いただいて、精力的消化していくことは幸せと自覚しましょう。昼から豪雨で神戸では亡くなった方もいらっしゃるようだし、先週滞在していた金沢でも水害があったらしい。帰りは雷雨の影響で大阪駅、尼崎駅でずいぶんと足止め食らいました。嗚呼、どんよりと疲れました。
移動中音楽は、Chopin ピアノ協奏曲第2番ヘ短調〜クララ・ハスキル(p)/ラファエル・クーベリック/パリ音楽音楽院管弦楽団(1960年ライヴ)・・・モノラルなんだけど、ハスキルの瑞々しくも力強いタッチは明確に捉えられております。繊細でニュアンスに富むが、弱くはないんです。ふだんあまり聴かない作品だけれど、クーベリックの充実したバック共々聴き手の胸をえぐるような感動に溢れました。続いて、Mozart ピアノ協奏曲第19番ヘ長調K.459〜バックはコンスタンティン・シルヴェストリに変わりました。(1959年ステレオ・ライヴ)・・・ピアノの躍動はいや増すばかり、但し、シルヴェストリのバックは少々硬質すぎて、優雅なものとは縁遠いですね。聴衆の拍手は熱狂的。
●2008年7月某日
途中覚醒〜二度寝は朝寝坊、女房殿がスポーツクラブへ行く!と曰(のたま)うので、急ぎ準備してバス停へ、阪神尼崎到着、途中メール便でCD送付しつつコナミスポーツクラブへ到着すると、なんと!発電器故障による臨時休業。残念。ネットで調べると二日前からだったんですね。タイムテーブルはせいぜい月次単位でしか変わらないから滅多に見ませんし。
一週間前に送付して住所間違い(?)で「返品」扱いになっているCD、本日時点で戻ってきておりません。落札者にはごめんなさい連絡してあるが、とても不安。損得ではなくて、信頼の問題ですから。次のサイクルでオークションCD出品数枚しておいたけれど、そろそろ選定に逡巡始まっております。限られた人生の時間でどんな音楽を聴くべきか?
Mahler 交響曲第1番ニ長調〜ジュゼッペ・シノーポリ/フィルハーモニア管弦楽団(1989年)・・・第5番一枚物は無事オークションにて引き取り手が見つかって昨日送付済み、新品とさほどに値段は変わらぬ(やや安い)が、ま、全集入手は出会いとチャンスですから。第1番は難物でして、さっぱり素っ気ないとツマらないし、弄(いじ)り過ぎると恣意的で聴いていられない。こどもの頃に聴いたワルター/コロムビア響の震えるような感銘は何処・・・?で、シノーポリは”いろいろ弄っている”のは事実だし、あちこちの旋律に”歌”を感じさせるのはいかにもイタリア人だけれど、朗らかなものではないんです。陰影があって妙に妖しい・・・表現が決まっていて、先日の第5番と同じような感触を得ました。清涼軽妙なるフィルハーモニア管弦楽団が、決然と、切れ味と迫力アンサンブルに変貌していることも特筆すべきでしょう。
全集一発目から芝居っけたっぷりと快調です。ノイマン(全集聴取中)、クーベリック、そしてショルティとも全然異なる個性を楽しんでおります。
今週オークション落札でデジレ・エミール・アンゲルブレシュト6枚組到着〜総経費込4,500円は【♪ KechiKechi Classics ♪】相場ではないんだけれど、市販の2/3ほどだし、最初に出たときの1/4以下ですから。「聖セバスチャンの殉教」〜フランス国立放送管弦楽団/合唱団/エセル・ススマン(s)/クリスティアーヌ・ゲイロー+ソランジュ・ミシェル(双子)/アンドレ・ファルコン(語り手)(1960年)・・・これがいきなり歯が立たない。音楽には作風への耳馴染み+ツボ押さえ+共感が必要だけれど、あながち知らぬ旋律でもないのに、耳〜ノーミソへ空虚に抜けているばかり。じつは、Ravel にはあれほどの共感を胸一杯に受け止めるけれど、Debussyには”違和感”が拭えない。(昔馴染みの「海」にしても)無条件なる感銘は、弦楽四重奏曲とか、一連の室内楽、そしてピアノ作品となりましょう。
先日、散々予習した「ペレアス」(1962年)も壱枚目拝聴したが、同様。好き嫌いではなく、ワカラン!のです。せっかくのチャンスだから、諦めませんよ。
●
非エコ(+騒音盛大)台湾製ビンテージ年代物窓クール取り外しは失敗だったか?あまりの猛暑に終日、エアコン部屋でぼんやりテレビなど見たり、居眠りしたりで無為無策〜音楽は聴けまへん。で、コタツにてネットをぼんやり眺めつつ(先日のトワイトライト・エクスプレス敗退を受け)夏休みの旅行を検討。女房が行ったことがないところ、相対的に涼しいところ、あまり遠くないところ、そして温泉は絶対条件だから、ということで徳島県は大歩危小歩危のホテルとなりました。秘境でっせ、けっこう。翌日(ワタシ大好きの)高知のホテルを(猛暑ながら)狙うが、満杯ですね。ぎりぎりキャンセルを狙うか。大阪よりのバスも予約済み。
Couperin 四重奏ソナタ“サルタン”/ヴィオールと通奏低音のための第1組曲ホ短調/第2組曲イ長調/「子守唄」/「荘厳さ」〜ジェイ・ベルンフェルド(ガンバ)/スキップ・センペ(cem)/カプリッチョ・ストラヴァガンテ(1993年)・・・ワタシはF.Couperinの大ファンだけれど、これはまたずいぶんとジミな作品ばかりを揃えて下さって、当然初耳。研ぎ澄まされた技巧を誇って、素晴らしく生き生きとして文句なし、やはりサウンド旋律ともワタシの嗜好にピタリと実感いたしました。「ドイツ・ハルモニア・ムンディ設立50周年記念限定BOX」消化は未だ1/3程度だけれど、オトナ買いしなければ絶対に聴く機会のない出会いの連続であります。
クロネコヤマトさんからの連絡によると、誤住所で返品CD、最寄りの営業所まで戻っているそうです。明日には到着して、再送できるでしょう。落札者にはご迷惑をお掛けしたが、ひとまず良かった。信頼の問題であって、金額の多寡ではない、とは言いつつ、その分は浮いた(損失は再送料の80円のみ)ということで、逡巡していた(3週目)某CDに入札しました。(気持ちの問題です)
嗚呼、明日からまたお仕事だ!明日はいろいろと溜まったお仕事目白押し、しかも待ったなしの締め切りだから(ちょっと)憂鬱です。鬱病から快復しつつある友人も出てくるかも。ちゃんと声を掛けてあげたいんだけれど、そんな余裕はないかも知れないな。配慮しましょう。
●2008年7月某日
いつものように”超・早朝覚醒”也。体調万全とは言いかねるが、ま、こんなもんでしょう。先週、怒濤の入札競合あったオークションCDは全部到着を(ネット上にて)確認したが、到着連絡は半分に充たない・・・業者扱いなのか?マナー落ちてますね。一件のみワタシが住所書き間違えたらしい?ものは「返品中」とのことだけれど、未だ戻ってきません。ま、往復一週間くらい掛かるのか、無事再送できることできることを望む。一昨日2件落札されていて、本日送付予定、本日締め切り分も入札あるので少々追加出品しておきました。ユッカ・ペッカ・サラステのSibelius 旧(スタジオ)録音(第2番)は、いつか全集に出会えることを願って出品、じつはクレーメルのヴァイオリン協奏曲に違和感があったんです。稀少盤也。
じつはSibelius 交響曲第3番ハ長調〜ユッカ・ペッカ・サラステ/フィンランド放送交響楽団(1989年)も出品しようと思ったんだけれど、盤面にかなりの傷を発見、再生に問題はないんだけれど、以前激しい抗議で返品された経験もあったので止めておきました。ま、これもマナーですから。買う側の立場として藤原真理さんのBach を落札・到着したら酷い傷物だったことがあって、ま、再生に問題なかったので「良い」評価はしてあげた記憶もあるし。(そう明記して出品すれば良いのか)
併録される組曲「ベルシャザールの饗宴」作品51/組曲「クリスティアン二世」作品27も含め、颯爽クールな演奏であって、なぜこちらの旧録音全集があっと言う間に市場から消えたのか理解に苦しみます。「旧録音はダメ」という評価を見掛けたことはあるけれど、ワタシはもっぱら”売り方問題”であった(FINLANDIAレーベルは、最初っから廉価盤であった)と思っていて、SONY傘下に入った現在なら得意の激安ボックスでぜひ再発していただきたいもの。
昨日移動中音楽の続き。Bach ブランデンブルク協奏曲第4/6/5番〜マックス・ポマー/ライプツィヒ新バッハ・コレギウム・ムジクム/ズスケ(v)/ハウプト(fl)/ジャコッテ(cem)(1984年)・・・ご丁寧に第5番ニ長調には「チェンバロ・ソロ短縮版」(BWV1050a)も収録されていて、現代楽器ながら素晴らしい集中力と、謹厳実直なる”軽快躍動”を誇ります。時代は既に古楽器に流れたから、市場評価としてメジャーじゃないかも知れぬが、これほどの快感演奏は滅多にございません。昨夜、言及しなかったのは、かつてのコメントを探して時間切れになったもの〜結論的に「音楽日誌」に初登場だったことに気付きました。かつて聴いていないはずもなし(記憶かなり鮮明)。ネヴィル・マリナー旧録音の成果に近いのか。
はいちょうし
相も変わらずサイト更新用原稿は尽きているので、週末休みでしっかり執筆いたしましょう。
●2008年7月某日
(在金沢3日目)最近、いつもそうだけれど、ムリムリで2泊3日の出張準備して本番突入、最終日の疲労は相当です。これから午前中の会議資料の読み込み(報告するに足る受けネタ仕込み/作って印刷がやっとだった)、あとは本番で臨機応変の”KY”(この場合、その場の空気を読ん)で乗り切りましょう。出張すると、宿題ごっそり増えるのでげっそり。
外食続いて、明らかに体重増自覚有。毎朝の腹筋運動如きでハラ出傾向は抑制不可。定例サイト更新は帰宅してから・・・って、完成原稿あったっけ?
●
帰宅しました。ほんま、辛くもお仕事乗り切った自分を誉めてあげたい・・・疲れ果て、猛暑だし、列車中ちゃんと座れたが自分の汗臭さに閉口、ハラは減るし、サンダーバードは15分ほど遅れるし、大阪より神戸方面の列車も遅れ、最寄りの駅より自宅までの11分の足取りも重くようやく帰着・・・飯喰って、風呂入って、サイト更新済ませ、ほっとしているところ。オークションで落札したCD、3個分届いておりました。住所間違えたらしい送付分、まだ戻ってきません。
中川右介「カラヤンとフルトヴェングラー」(幻冬舎新書)・・・こういった関連の書籍はもうずいぶんと読んでいない・・・久々。実際の内容は題名+チェリビダッケでして、いずれワタシはこの著名な音楽家を神格化していなくて、戦前のヒトラー時代からの(エグい)権力抗争〜実際は筆者の類推もあるのだろうが、いやぁオモロいなぁ。皆、良いポストを得ようと懸命なんですね。いずれ実力がないと話しにならんのだけれど。こうしてみると、3人とも聖人君子からは遠い人柄みたいですね。戦後、ベルリン・フィルではチェリビダッケが大活躍してして、聴衆の人気もあったらしいが、団員と対立した、ということらしい。
あれほど音とアンサンブルにうるさいチェリビダッケは、イタリアとかスウェーデンとか、必ずしも一流とは呼べぬオーケストラと付き合っていたのは皮肉ですね。
帰り便音楽。Mahler 交響曲第3番ニ短調〜ヴァーツラフ・ノイマン/チェコ・フィル/キューン少年合唱団/クリスタ・ルートヴィヒ(ms)(1981年)・・・第2番「復活」と方向性まったく同様、素朴で味わい深くマイルドな響き、先鋭と無縁なるムリのない表現、激昂しない穏健と安寧。でもテンションが落ちたり、緩んだりするわけじゃないんです。声楽の扱いも(いつもながら)上手いですね。終楽章の静かな感動も圧巻です。録音も極上の自然体。
Mahler 交響曲第5番 嬰ハ短調〜ユッカ・ペッカ・サラステ/フィンランド放送交響楽団(1990年)・・・再度。←頓珍漢なコメントやったなぁ。やや細身のオーケストラだけれど、緊張感もあるし、きわめてまともな。セクシーな官能はないけれど、クールで引き締まった響きがけっこうエエ感じでした。
●2008年7月某日
(在金沢ホテル)また東北地方で地震ですな。夜中、目覚めてテレビ付けてみて驚きました。前回ほどの被害ではなかったそうだけれど、明日は我が身、しっかり自覚しておきましょう。今朝ちょっと寝坊して取引先へ商談、昼から(少々重い/宿題いっぱいの)会議、夕方終えて更に商談・・・ホテルに戻って(糖質0発泡酒呑みつつ)パソコン開いております。
これから(昨夜曖昧にした)資料2本(データ転送していただきました)ぐずぐずやっつけます〜誰も見ていないから、パンツ一丁+酒でもお仕事OK。
明日、もう2発(会議と商談)。これで一週間終わり。明日の定例サイト更新は遅く帰宅してからとなるでしょう。
●2008年7月某日
昨日、いつもより更に30分早く出勤、かなりのスピードで諸作業遂行しても、連続する会議、打ち合わせ、システム上の説明会の合間に日常実務、トラブル処理、あっと言う間に夕方となって、来客到来。上司とともに前回家族で行った「土佐料理」へ。またヘロヘロになっちまった・・・明日明後日の現地商談会議資料完成メドが立っていないが、愚痴など言ってられないデッドラインは本日夕方、とにかく刷れ上がったら金沢へ出発して前泊です。そういえば2泊だけれど、出張申請もしていない。着替えをどうするか・・・
オークション落札CD、2件到着していたらしいが偶然不在で数日後の確認となります。先日送付分、メール便お問い合わせ番号で検索すると一件「返品」となっており、ちょうどプリンタが壊れたときで手書きで住所を書いたけれど、もしかして誤記したか?ちょっと心配です。少々遅れても、無事到着することを祈りましょう。じつは昨夜、オークションの入札を〜冷静に考えて〜止めました。メニューイン/バース音楽祭のBach 7枚組1,000円也+送料諸経費400円ほどか?ブランデンブルク協奏曲/管弦楽組曲+チェンバロ協奏曲+音楽の捧げもの。現代楽器によるこの辺りの作品だったら、ヴィンシャーマンやら、マックス・ポマーのセットを愛聴しているやないの、ということで。新たなCDで新たな愁眉が開かれることを期待したいが、安易な購入は控えなくては・・・でも、もしBOOK・OFF辺りで現物”1,000円”だったら購入していたことでしょう。
(件の)Bach 管弦楽組曲第3/4番+ヴァイオリンとオーボエのための協奏曲ハ短調BWV1060/3台のヴァイオリンのための協奏曲ニ短調BWV1063〜ヘルムート・ヴィンシャーマン/ドイツ・バッハ・ゾリスデン(おそらく1977年録音)・・・ソリストには名手インゴ・ゴリツキ(ob)やらクリスチャン・アルテンブルガー/ユルゲン・クスマウル(v)辺りの名前も見えます。クリアで軽快な響き、現代楽器ながら集中したアンサンブルの小編成は、古楽器系のスタイルに接近して違和感はありません。上手いですね。かなりのノリ。但し、やや四角四面な窮屈さはあって、これが独逸的生真面目さか?おそらくは、それを好まれる方は(日本では)多数派でしょう。ワタシはもっと自在で破格の愉悦を望みたいところ。音質良好。いや、それにしても名曲。
今朝、Bach 管弦楽組曲第1/2番〜パブロ・カザルス/マールボロ音楽祭管弦楽団(1966年)・・・このCDにはクレジットはないけれど、フルートはオルヌルフ・ガルブランセン。通奏低音(ピアノ)はピーター・ゼルキンだったはず。こどもの頃から聴いていた17cmLP(第2番)でして、大柄であり、大きな呼吸にリズムが揺れる前時代的な貫禄を誇るが、刷り込みとは恐ろしいもの、違和感全然なし。但し、シロウト耳にはフルート・ソロがあまり上手くない感じ。
おっと、出張支度して出掛けないと。
●
(在金沢いつものホテル)就任わずか4ヶ月で北陸(出張)は飽きてきたな、ま、昨年度みたいに御近所うろうろするよりずっとエエが。岡山時代だって、あちこち片道2時間半コース出張連続だったが、心身ともに衰えを実感します。ま、精神(こころ)の問題が大部分だな。思ったより素早く資料仕上げ(印刷して宅急便にて送付済)、日常業務も粛々と・・・あ、一件忘れてた。
暑いなぁ、睡眠不如意は慣れているはずだけれど、エアコン入れても入れなくても体調よろしくない。(酒ばっかり呑んでいる問題もあるが)サンダーバードではそうとう深く、断続的に居眠り状態・・・明日朝一番商談のため前泊しているが、酒席は避けました。おとなしくラーメン喰って部屋で涼んでおります。(持込仕事あるんだけれど、やる気は出ない)
移動中音楽。Mahler 交響曲第10番へ短調(クック版)〜クルト・ザンデルリンク/ベルリン交響楽団(1979年)・・・エエ曲やなぁ、これも。ウィン・モリス盤(CD入手済/再コメント狙う)で出会って以来のお気に入り作品だけれど、未整理であり、細部の音の絡み合いが不足しているようでもあり、結論的にとてもエッチで怪しい作品!といった印象を持っておりました。これが巨匠ザンデルリンクに掛かると見事に構築された、立派で磐石なる作品に仕上がるんです。ま、フツウそんな”御立派!”演奏は御遠慮申し上げるんだけれど、こんな未完成無理矢理完成作品にはとても効果的・・・
さらにMahler 交響曲第4番ト長調〜レナード・バーンスタイン/ニューヨーク・フィル/レリ・ グリスト(s)(1960年)・・・バーンスタインのMahler (とくに旧録音)はワタシの嗜好ではない(オーケストラが粗い、暑苦しい!)が、それでも熱意とか、やる気、入れ込みを感じて、時に感銘深いツボにハマることもある。レリ・グリストは出色の可憐さを誇りました。
Tchaikovsky ピアノ協奏曲第1番 変ロ短調〜ニキタ・マガロフ(p)/シュミット・イッセルシュテット/北ドイツ放送交響楽団(1959年ライヴ)+第2番ト長調〜エルネスト・ブール/イタリア放送ミラノ交響楽団(1965年ライヴ)・・・第1番は超有名曲であり、ワタシにしては意外とお気に入り作品。マガロフってChopin の味わい深い全集の印象が強いが、けっこう剛直なテクニックを誇ってますね。一歩間違うと空虚な世界になりがちだけれど、これはけっこうアツい、しかも貫禄充分な演奏。拍手も熱狂的(モノラル)。第2番は知名度かなり落ちるが、親しげな旋律、第2楽章のヴァイオリンとチェロのソロ同士の”愛の会話”も素敵じゃないですか。第1番の旋律が個性的過ぎるんだな。こちらは(いちおう)ステレオです。
●2008年7月某日
さて、本日よりお仕事復帰。猛暑でぼんやりしつつ本日明日で会議数件、(先週トラブルで押してしまった)通常消化すべき定例作業(常人であればこれで一杯なのだけれど!)北陸方面定例会議(2本)の資料作りギリギリ迄、取引先ご担当との通常商談用資料(これは基本先週の細切れ空き時間に仕上げてある)+おそらくは(大きな)トラブルのフォロー作業(既にケータイにメールが飛んでいた)が入ります。ま、苦しんでも2日間ですから。明後日の前泊は出発夜ギリギリになるだろうな。ま、3日間も休んだんだから文句言えんわ。
ああ、そうか!今晩は来客で残業できないんだった。う〜む。
時々覗くブログに触発され、SEVERAC(セヴラック1872-1921)「日向で水浴する女たち」「セルダーニャ」より2曲、「水の精と慎みのない牧神」〜ジャン・ドワイアン(p)・・・十数年前に1,800円(税抜/国内盤録音情報クレジットなし)で購入したCDで、当時からマニアックな音楽聴いてました。華やかで気紛れ、粋な雰囲気であって、Chabrier辺りを彷彿とさせます。著名なるDebussy、Ravel よりもう少々庶民的、親しげな味わいも有。ドワイアンは1983年に亡くなっているらしいが、けっこう芯のあるしっかりとしたタッチ、しかもデリカシーを失わない立派な演奏です。
●2008年7月某日
暑ぅおますな。連休で思わぬ夏休み気分を味わっているが、明日から、また苦しい、鬱陶しいお仕事待っているかと思うとゲンナリ。女房は息子のところに(定例)清掃に向かうそうです。バルサンでも焚いておけ、と指示を出しておきました。サイト更新用原稿執筆はいくつか着手したが、この暑さ故、聴き手の集中力が続きません。
夏にはMahler が似合うんだけれど、よ〜く冷やしたSibelius もオツなもの。先日、パーヴォ・ベルグルンドのボックス(8枚組)入手を契機に、コリン・デイヴィス(ボストン響の旧録音)、モーリス・アブラヴァネル2種の交響曲全集をオークション処分しました。けっこうな競合となったのが意外でした。同時出品したカラヤン/ベルリン・フィルによる駅売海賊盤(第4/5/6/7番DG録音2枚)は誰も買い手付かず、値段を下げてもダメなんですね。こうなりゃきちんと再聴しましょうと決意。
2ヶ月程前にオークションにて”まとめてナンボ!”的落札した中に、Sibelius 「フィンランディア」「トゥオネラの白鳥」「悲しきワルツ」「タピオラ」〜カラヤン/ベルリン・フィル(1984年)がありました。ワタシは”独墺系Sibelius ”はアカン、と思っていて、この一枚にもそうこだわりなし。「フィンランディア」「タピオラ」には1964年の旧録音があって、これは颯爽としてカッコよく、メリハリのある演奏でしたよ。
こちら晩年の円熟した演奏だって、入念な表現が立派だけれど、ややテンションが(20年前と比べると)落ちるような気がしたものです。ま、棚中同曲異演はたくさんあるから、世間の音楽ファンに還元すべきか?正規盤だから売れるでしょ、きっと。
Debussy 交響的素描「海」〜ベルナルト・ハイティンク/コンセルトヘボウ管弦楽団(1976年)・・・結論だけ申し上げると、生真面目で虚飾なく正確、オーケストラの豊かな響きが素直に生かされて(珍しく)感動いたしました。なぜ、”珍しく”なのか、というと苦手系作品なんですね、これ。ワリと聴く機会はあります。今月だってショルティ盤に意外な発見ありました。出会いはブーレーズ/ニュー・フィルハーモニア管(1966年)による”身も蓋もない”〜刷り込みである素っ気ない演奏か。
で、弱り気味のノーミソ叱咤する意味で、「海」在庫棚卸し。アンセルメ新旧録音(少なくともステレオ録音はちゃんとしたものを再度聴く必要有)、剛直淡彩なるポール・パレー(1955年)、そして、おそらくもっともお仏蘭西しているマニュエル・ロザンタール/パリ・オペラ座管弦楽団((p)1962)・・・ここまでがノーミソに少々汗かけば思い出す第1水準。
ああ、ベイヌム(1957年)は今月聴いておりました。サイト内検索すると出てきますなぁ、ベイヌムの1941年録音、ジュリーニ/フィルハーモニアによる1962年録音、モントゥー/ボストン交響楽団(1954年/モノラルなのが残念だけれど、爽快溌剌!演奏也)、チェリビダッケ/ベルリン・フィル(1947年)なんてのも更新済み。シルヴェストリ/パリ音楽院管弦楽団も出てきました(記憶がない)。かつて得意だった怪しげ演奏家盤、ムラヴィンスキーもあったのか・・・(たしか処分済)。ラハバリ盤は記憶も現物も見あたらない。
シューリヒト/シュトゥットガルト南ドイツ放響(1952年)〜へぇ・・・ってな感じ。(音質が予想外に良好なこと。この人はさっぱり系の表現が明快だけれど、明らかにフランス系ではない、 ビミョーな粘りけのある旋律表現が個性的です。とても語り上手・・・と言うコメント有)、ライナー/シカゴ交響楽団(1960年)・・・これは立派な演奏だった記憶鮮明。オーマンディ(1959年)もちゃんと聴かなくっちゃ(不思議な演奏であって、 カドの取れた印象薄いものなんです。するすると音楽は流れて〜オーケストラは上手いんですけど ・・・とのコメント有)。大御所シャルル・ミュンシュ/フランス国立放送管弦楽団(1966年)が抜けておりましたね。ジョージ・セル/クリーヴランド管弦楽団(1957年ルガノ・ライヴ)(笑っちゃうほどアンサンブルの集中力+峻厳さ+見事な構成+燃えるような情熱!筋肉質の素晴らしい演奏です。明らかに”お仏蘭西系”とは違和感ある、壮絶なる完璧技量で奏されるが、これもノリノリの興奮に(やがて)我を忘れて没入・・・とのコメント有)・・・うぅ、キリがない。1962年ライヴのケルン放響も棚中に存在するらしい・・・
バルビローリ/パリ管は購入即処分したんです。彼の個性に作品が似合わない。ユーリ・テミルカーノフ/ソヴィエット国立アカデミー交響楽団(1976年ライヴ)・・・これは最近入手したものと記憶します。まだ隠れてないか・・・苦手系作品なんっちゃって、アホか?と反省。まだまだ処分しなくっちゃ。
●
オークション無事落札された分、ご近所常連の酒屋にて送付して参りました。これで一区切り。で、帰って棚中を見上げると!件の「海」〜トスカニーニ/BBC交響楽団(1935年ライヴ)を発見。う〜む、キリがないのぉ。せめて劣悪音質に耐え、ちゃんと聴いております。予想外にドライ系ではなく、入念なる味付けの味わいある演奏だけれど・・・なんせ音質がね、仕方がないが。
●
暑くて、しかもオーディオ部屋にはエアコンがないから(ほんまは)一時間くらいが限界。でも、頑張って耐えて、Debussy 歌劇「ペレアスとメリサンド」〜セルジュ・ボド/リヨン国立管弦楽団(1978年)再度、半分ほど。ま、演奏の良し悪しは理解不能なんだけど、歌手の言語の明快なこと、Debussyの旋律サウンドの妖しさを徐々に堪能できるようになりつつあります。
Wagner 歌劇「ローエングリン」〜ルドルフ・ケンペ/バイエルン州立歌劇場/ジョージ・ヴィンセント(ローエングリン)/マリアンネ・シェヒ(エルザ)/マルガレーテ・クローゼ(オルトルート)/アンドレアス・ベーム(テルラムント)(1951年ライヴ)・・・ おお、この間聴いたライヴの中では音質出色だし、冒頭の前奏曲から繊細であって、歌い手のアツさも伝わります・・・が、あまりの暑さに一枚半にて断念。それにしても・・・この9枚組は15年程前に入手したものだけれど、初心者にはちゃんとした音質のほうがエエね。当たり前だけれど。目覚めるのに十数年掛かってはあきまへん。Wagnerは前奏曲のテーマが頻出するからわかりやすい。
お盆が迫っているが、8/15は富山出張が決まっております。我が職場には「夏休み」はなくて、お仕事都合をつけて適当に休むんです。沖縄か、信州か(女房はバスに弱いからダメ)、ワン・パターンで北海道?ということで、オークションで「トワイライト・エクスプレス」の切符入札中。上手く落とせれば、富良野辺りで段取り組みましょう。年老いた両親の顔も見ておきたいし。超・贅沢。(結論;競り負けました。アウト)
●2008年7月某日
蒸し暑く、無為無策な連休が過ぎていきます。日差しのきつさに出掛ける意欲さえ出まへん。二時間ドラマ(再放送)はおおよそ打率2割だし、せいぜい池波正太郎「鬼平犯科帳」ちゃくちゃくと読み進んで、第15巻特別長編「雲竜剣」あっという間に読了が成果か。最近、お仕事ストレス激しく、酒席も多く、な〜んもせんで籠もっているのも”癒し”の一種か。スポーツクラブは、同志である女房殿が腰ほ不調であることを言い訳にずっとサボりっ放し。
オークション出品CDは、昨夜締め切り直前に「無名演奏家」(じつは立派な演目演奏)無事落札されました。@250でもダメですか?本日より、大人気カザルス/マールボロ8枚分、怒濤の締め切りとなります。一方で、おそらく来週”怒濤の到着”もあるはず。未踏峰「ミチョランマ」はゆるゆる、あまり神経質にならず、あちこち寄り道しながら消化しましょう。ストイックになり過ぎちゃうと、せっかくの音楽が愉しめませんから。
●
今朝、ここまで書いてスポーツクラブ行き急遽決行。落札されたCD途中送付、帰りは梅田経由でプリンタ購入・・・じつは2年経過のプリンタが詰まってどーしょーもない状態に至りまして。久々の初心者エアロは快適であり、激しい汗の後は大浴場が爽快!梅田でラーメンを喫し(+ビール!ダイエットにならんわな)帰宅いたしました。嗚呼、休みらしい休み。これから部屋を冷やして二時間ドラマ見ましょう。
昨夜〜今朝、断続的に聴いた音楽より。Mozart ピアノ協奏曲第20番ニ短調K.466〜ベネデッティ・ミケランジェリ(p)/コード・ガーベン/北ドイツ放送交響楽団(1989年ライヴ)・・・DG正規盤セット8枚組を入手した理由のひとつがMozart 協奏曲(4曲)だけれど、ワタシは彼の演奏を無条件賞賛できません。入念で濃厚、やや遅めのテンポにて味付けされた唯一無二個性的な表現がクドいではないか!ま、いかにも彼らしいけど、これはMozart ではない。
Debussy 歌劇「ペレアスとメリサンド」〜セルジュ・ボド/リヨン国立管弦楽団/アンサンブル・ヴォーカル・ブルゴーニュ/ブルゴーニュ合唱団/ミシェル・コマン(メリサンド)クロード・ドルモア(ペレアス)ガブリエル・バキエ(ゴロー)ジョスリーヌ・タイヨン(ジュヌヴィエーヴ)ロジェ・ソワイエ(アルケル)(1978年)・・・数日後にアンゲルブレシュト盤が届くので予習です。全編レシタティーヴォ(叙唱、歌い語り)で構成される、わけワカラン作品の代表です。これは音質良好だし、オール・フランス勢による雰囲気タップリの演奏・・・らしいが、なんせこれしか聴いたことありませんから。とにかくCD3枚分一生懸命聴きました。
●
連休だし、ということで女房殿と夜焼鳥屋へ。太古大騒音台湾製窓クールを撤去したオーディオ部屋では、音楽聴取がムズかしい状態になっております。オークション出品CDは、激しい競合となって購入金額を(おそらく)オーバー、その日のウチにすべて送付先返答来るのも流石です。また、なにか追加出品検討しましょう。
●2008年7月某日
相変わらず睡眠不如意だけれど最悪でもなし、猛暑+雨模様の湿度もあって、エアコンにて就寝、朝方寒すぎて(除湿のみなんだけど)起き出しました。毎度のことながらサイト更新用原稿在庫は尽きていて、なんとか書き貯めたいところ。どーでもエエような趣味だけれど、せっかく10年続けましたから。本日血液検査なので朝食摂れず。オークション出品CDのほうは、ご常連さん(=【♪ KechiKechi Classics ♪】読者か?)配慮でほぼ入札有、残りは無名演奏家の一枚のみ。ムツかしいものだね。本日2件、落札予定もあるから”CD在庫総量抑制計画”堅持のためには出品強化しないと。
ヴァーツラフ・ノイマンのMahler 全集(SUPRAPHON SU 3880-2 11枚組)について(演奏内容さておき)、商品としての”作り”で感じたこと。紙箱に素っ気ない紙袋収納が簡素で潔いこと。演奏時間にもよるんだけれど、長大なる第3番は2枚分に、第7番ラスト2楽章分と第8番第1楽章が同居しているが、基本すべて独立した収納になっていることが配慮でしょう。どーでもエエようなことだけれど、無駄な分割、各曲各楽章安易な押し出し収納は頻繁に見られる事象でして、作成者の良識が問われます。例えば、ワルターの5枚組がそうだし、記憶ではヨッフム/ドレスデンのBruckner交響曲全集(最初の国内盤)が酷い押し出し状況でした。(音質問題と、そのことが要因にて処分/後年収納改善された輸入盤で再購入済)いくら廉価盤とはいえ、ザンデルリンクのBeethoven 全集も唖然とする収録。(処分済みだけれど)
ここ数日の”音楽落ち穂拾い”、Ravel スペイン狂詩曲(フィラデルフィア管弦楽団1934年)/ボレロ(全米青年管弦楽団1940年)〜レオポルド・ストコフスキー・・・Debussyに続いて収納されるもの。この辺りの繊細なサウンドにはそれなりの音質は必須だし、こんな太古録音では苦しいのはたしかだけれど、オーケストラの豊満な響きがけっこう楽しめます。ボレロは12分快速であって、さっくりと乾いて明快なる表現となります。全米青年管弦楽団とは1940年にストコフスキーが組織した18歳〜25歳の団員から成るオーケストラで、実働一年ほど?(翌年にNBC交響楽団の常任になっているし)けっこう上手くて、悪くない。
●
血液検査+足指傷養生で一軒、漢方で一軒、病院のハシゴ。サイト用原稿はほとんどアリバイ程度に執筆、仕事同様手抜きはあきまへんなぁ。
Schumann ピアノ協奏曲 イ短調/Prokofiev ピアノ協奏曲第5番ト長調〜スヴャトスラフ・リヒテル(p)/ロヴィツキ/ワルシャワ国立フィル(1959年)・・・8年前に購入して棚中忘却していたもの。リヒテルは大ファンだけど、このSchumannは少々不調なんじゃないの?それにワルシャワ・フィルの音悪過ぎ。鳴らないし、情けないサウンドだね。Prokofievはまだ作品をわかりやすく表現して下さっていると思うが・・・続く、Beethoven ロンド ヘ長調〜バックはクルト・ザンデリンク/ウィーン交響楽団(1963年)に交代・・・これがガラリと雰囲気変わって、Beeやんらしからぬ可憐な旋律が充実して表現されました。
●2008年7月某日
明日は出勤予定なんだけど、なんとか本日中にお仕事ケリ付かないか。明日、通院なので。それに今朝定例更新したサイト用原稿が在庫0であることに気付いたため。お陰様でオークションは入札ワリと順調だけれど、相変わらずカラヤンに人気ない(?)のと、予想通り無名演奏家は見向きもされません。本職である商売と一緒で、売れ筋の見極めが難しいね。価格設定だけとは言えぬビミョーなポイントあるのでしょう。棚中”未踏峰ミチョランマ”に加え、いくつか落札しちゃうもんだから状況悪化しております。それでも、未だ、欲しいCDがある。ようはするに”躁状態”なんでしょう。(基本的にいつも元気で明るい、と言われるが)”鬱状態”に接近すると、購入意欲も”聴く意欲”も減少するもんです。
ああ、それと”未踏峰ミチョランマ”と言うけれど、ネット検索すると自らの文書が上位で出現することもあり、聴いたことを失念している確立も高いんです。さすがにここ最近、ダブり買いはなくなっているが。(あっても即処分できるし)その”ミチョランマ”状態+放置プレイ2ヶ月の中より・・・
Mahler 交響曲第1番ニ長調(1979年)/第10番 嬰ヘ短調「アダージョ」(1976年)〜ヴァーツラフ・ノイマン/チェコ・フィル・・・待望の入手(済)。ノイマンはゲヴァントハウスとの3曲(第6番未入手)+この全集中よりFMで数曲聴いていて、ずいぶんと以前より肌に合う感触を掴んでおりました。チェコ・フィルは「春の祭典」辺りでは少々ヤバい演奏となるけれど、ここではちょうどクーベリック/バイエルン放響全集を彷彿とさせる穏健派+草の香りがするような味わい堪能できます。チェコ・フィルの弦、剥き出しの金属臭とならぬ金管の柔らかさ、すべてが素晴らしい。安寧と懐かしさいっぱいのサウンドが広がりました。
●
う〜む、人徳がないんだな。これだけお仕事しても(トラブルをフォローしても)感謝されない。ちょっとエエ気になり過ぎたか。一昨年度迄、お世話になった岡山時代の取引先の人たちが(行事でウチのビルに)訪問していて、ケータイが鳴って呼ばれました。懐かしかった。(皆に太った、と言われショック)阿吽の呼吸だな。ド残業で疲れました。明日病院へ行って、お仕事サボるぞ!連休だぜい。
通勤音楽は往復時間にぴたり!で、Mahler 交響曲第2番ハ短調「復活」〜ヴァーツラフ・ノイマン/チェコ・フィル/合唱団/ガブリエラ・ベニャチャコヴァー(s)/エヴァ・ランドヴァー(a)(1980年)・・・”穏健派+草の香りがするような味わい堪能できます。チェコ・フィルの弦、剥き出しの金属臭とならぬ金管の柔らかさ、すべてが素晴らしい。安寧と懐かしさいっぱいのサウンド”とは、今朝第1番を聴いて書いたばかりだけれど、その印象にわずかの揺らぎもなし。リキ味はどこにもないんだな。けっして絶叫しない。常に余裕があって中庸。響きは濁らない。女声二人はクール知的であり、声楽の扱いの上手さはぴかいちです。
これぞワタシの求めていたMahler 也。深い感動と満足。
●2008年7月某日
(在金沢ホテル)未だ担当4ヶ月だけれど、出張自体は飽きてきた、というか、暑いし、お仕事だしね。BOOK・OFFはクラシックCDめぼしいものは買い尽くして、在庫払底。夜はおとなしくしようと思っていたら、御当地幹部(専務)が(ワタシが現在の息子くらいの年齢で生意気盛り)20歳台の旧知であって、偶然出会ったら、呑みにいこうと。香林坊の素敵なお店に連れていかれました。また、しっかり呑んじゃったな。反省。
当面こなすべき作業ともかく(汗・・・土曜は出勤だな/月曜祝日だし)、これから先の大きな組織的進展がありましたね。
サンダーバード移動中音楽。(連日の)Wagner 歌劇「さまよえるオランダ人」〜クレメンス・クラウス/バイエルン州立歌劇場(1944年ライヴ?放送用録音らしいが/音質まぁまぁ)・・・これもずいぶんと久々の聴取、しかも全曲まともに聴いた記憶もなし。でも、序曲はこどものころから馴染み(クナッパーツブッシュ/ミュンヘン・フィルの17cmLP)であって、その旋律があちこち出てきて、ラストもそのまんまだから最後までちゃんと堪能出来。ま、ハンス・ホッター(オランダ人)が圧巻の貫禄であって、ほとんど全編出ずっぱりでしょ、体力ありますよ。ま、オペラのことはようワカランが、クラウスの表現も熱気に充ちておりました。
もう一枚、Scarlatti ソナタ集9枚目K126-139〜ピーター・ヤン・ベルダー(cem)・・・未だ全曲中1/3消化に達しないが、いやはや、どれも楽しいですね。この一枚は短調哀愁のメロディが多くて、豊かなチェンバロの音色に支えられて生き生きと飽きさせません。録音も良好。
●
これよりもう一本システムの打合せ(ワシがなんで?)。帰宅は遅くなります。オークション出品は、カザルス/マールボロ8枚分が予想以上の人気。ちょっと大きな気分になって、アンゲルブレシュトのセットを落札(世間的には廉価/【♪ KechiKechi Classics ♪】相場ではない)しちゃいました。未踏峰ミチョランマは厳然と聳え立ちます。
●
持参した「鬼平犯科帳」あっという間に一冊読了しちゃったので、御当地BOOK・OFFにて一冊入手。これが絶妙にオモロい。俵孝太郎「どこまで続くヌカルミぞ(老老介護奮戦記)」(文春新書)・・・1999年の著作で少々旧聞ながら、驚くべき内容の濃さと、リズミカルな文章の妙で一気に読ませます。題名だけは知っていたけれど、たんなる「介護は難物でっせ」的苦労話じゃないんです。自分の両親や妹たちの驚くべき非常識さ、嘘偽り、見栄、策略、カネへの妄執をあからさまに語って、浅く読めば”よくもまぁ、自分の親をここまで悪し様に罵ること!”と眉を顰める方もいらっしゃることでしょう。
誤解の方向によっては”それなりの収入がある人の愚痴だ”という見方もできぬでもない。じつは、これは”現代史”(明治〜大正〜そして昭和の終戦)の生きた見本であって、働かずして不労所得を得ていた人々(階層)の末路であり、その社会的成り立ちと行く末を精密に分析したもの、と理解できます。「昔は良かった」的根拠のない回顧主義にも一石を投じるでしょう。両親の育った環境を分析することによって、裏付けを証明しております。
もちろん”悪しき平等主義”、破綻しつつある福祉政策(実際、この著作数年で一気に表面化した)への冷静なる警鐘もありました。でも、エラいね。これだけモメても最後まで面倒見るんだから。
●
(思ったより早めに帰宅出来)帰り便の音楽(・・・の前に「どこまで続くヌカルミぞ」の件、帰宅して女房に読め、と差し出したら、本棚にあるよ、とのこと。ワシが買うたんやね?)、Elgar オラトリオ「ゲロンティアスの夢」作品38〜ジョン・バルビローリ/ハレ管弦楽団/合唱団/ベイカー(ms)/ルイス(t)/ボルイ(b)(1964年)・・・ちょっと間が空いて後半戦。エエですね。バルビローリはかなり劇的に盛り上げ、そこは英国紳士の音楽、品と明快な言語が際立ちます。”英国のマタイ”は、人類普遍の原罪を嘆くのではなく、もっと個人的な宗教告白を親しく感じさせます。そういえば「どこまで続くヌカルミぞ」で件の両親には「宗教心がない」とあったが、あれは「人間の力が及ばない”おおきなもの”への畏敬の念」という意味なんでしょう。ワタシは無神論者だけれど、宗教的畏敬の念はあるつもり。
Grieg ピアノ協奏曲イ短調〜パーシー・グレインジャー(p)/ストコフスキー/ハリウッドボウル交響楽団(1945年ライヴ)+Sibelius 交響曲第4番イ短調〜ストコフスキー/フィラデルフィア管弦楽団(1932年)・・・前者はヴィヴィッドで華やかな雰囲気タップリのライヴ。やたらと低音強調の不思議な復刻です。後者は珍しい録音ですな。はっきり言って茫洋として、もともと難解なる作風がいっそうわかりにくいのも音質故か。
Beethoven 交響曲第5番ハ短調〜ペーター・マーク/パドヴァ・エ・デル・ヴェネトー管弦楽団(1995年ライヴ)・・・数年間放置プレイの全集より。第1楽章提示部繰り返し有、最終楽章繰り返しなしは残念。Mozart は仰け反るくらいに感動したが、Beeやんは少々保留条件あります。オーケストラが美しくない、残響過多でサウンドに芯が足りない感じ。ティンパニはボワンとお間抜けな響きで、リズムの切れはもっと欲しいところ。但し、適正なテンポ、リズムのノリはたいしたもので、やがてそれなりの感動を得ることは可能でしょう。いつか再挑戦必要です。
Bach ブランデンブルク協奏曲第1/2/3番〜パブロ・カザルス/マールボロ音楽祭管弦楽団(1964/65年)・・・現在、オークションにて鋭意処分中のカザルスだけれど、Bach はこども時代からの馴染み故手放せません。久々の聴取だけれど、巨魁かつ骨太+豊満+濃い味付け+躍動する響きに圧倒され、唖然とするばかり。ここ数年、古楽器ダイエット系の演奏ばかり聴いていたし、現在の価値基準から見れば”異形”でしょう。第2番第1楽章の快速スピードは「争乱勃発!」(そのワリに明るいが)的衝撃であり、ラストのルバートは重量級ダンプがブレーキを掛けているかのよう。オーケストラが粗いとか、第1番の通奏低音がピアノであること、第2番はフルートを使っている・・・そんなことはすべて枝葉末節な事象であります。偉大な音楽が鳴り響くばかり。
●2008年7月某日
夏の湿度にバテております。本日昼から金沢へ、明日どーしてもシステム上の打ち合わせに(上司代理で/なんのことやらワカランのだけれど!)行くが、せっかくだし(ビンボー症故)取引先打ち合わせ2発入れちゃいました。本日、ギリギリまでお仕事こなして前泊、明日朝一番にて、との希望だったが、お相手の都合で本日夕方に。せめて楽しい音楽と書籍を持参しましょう。酒席は入れておりません。往復一人だし。今週末来週始め、祝日一日挿んでスケジュール苦しいところ。右足親指は快復傾向です。
昨夜昼からサボっ(て通院し)たから、音楽しっかり聴けました。(その前に眼鏡の修理もしたな)Debussy 夜想曲〜レオポルド・ストコフスキー/フィラデルフィア管弦楽団(1937/39年)・・・太古録音だけれど、オーケストラの絶妙の上手さはしっかり理解可能。ここ最近、Debussyへの聴き方の軸が定まらなくて、よほど酷い違和感ない限り楽しく聴いております。次の前奏曲第1巻第10番「沈める寺」の管弦楽編曲版(1930年)、これが静謐と多彩なスケールを誇って聴きものであります。
Stravinsky 「サーカスポルカ」/「ペトルーシュカ」より3章〜ペーター・レーゼル(p)(1978年)・・・この人のタッチは空虚で無機的なものではなく、技巧的な不足はないけれど、むしろ中低音に芯のあるおちついたサウンドとなります。モダーンな作品でも古典的なものでも、対峙する姿勢は同じということ。華やかさはないが、しっかりとした手応え有。
一昨日の「タンホイザー」以来ちょっとWagnerが気になって、昨夜〜今朝に掛けて「ラインの黄金」〜ジエイムズ・レヴァイン/メトロポリタン歌劇場(1988年ライヴ)・・・こんなサイトやっていると多少は余禄はあって、「DVD買ったから」と「リング」全曲CD(ただで!)下さったもの。(その結果、棚中在庫ステレオ2種、モノラル1種処分しました)逆にレヴァイン盤CDは現役じゃないのかな?(DVDのみですか)歌い手の評価などできるはずもなく、ま、一流どころなんでしょう(ジェームス・モリス、ジークフリート・ローレンツ・・・)。音質が良好なこと、メトロポリタンのオーケストラが思いの外優秀であること、なにより作品にこんなに馴染んでいたかな?というくらい耳に素直に入り込みました。8年前の学習成果か。
●2008年7月某日
夏ばてか?体調いまいち。ジョーダン抜きでダイエットしないとマズいか。昨日、職場復帰予定だった友人は体調不良で2週間延期。昨年秋に妊娠出産で辞めた派遣さんが、赤ちゃん連れて来訪〜目がくりくりした可愛い男の子で、誰にでも抱かれて大人しいんです。幸せな風景やなぁ。お仕事はパニックには至っていないが、重大なる抜け漏れがありそうな・・・オークション出品では、読者配慮で入札増。但し、カラヤン2件の入札がないのが意外。
昨日通勤音楽。CACCINI 「新しい音楽/新しい音楽の書法」〜愛の神よ、何を待つのか?/愛の神よ、我去りゆかん/翼あれば/天にもかほどの光なく/気高き至福の光よ/我は見ん、我が太陽を/ひねもす涙して/いとど優しき溜息の/東の門より/麗しのアマリッリ/憐れみの心動かし/麗しき真紅のばらよ/この苦き涙よ/ああ、戻り来たれ/輝く麗しの瞳もて〜モンセラート・フィゲーラス(s)/ホルディ・サヴァール(gamba)/ホプキンソン・スミス(バロック・ギター&リュート)/バーゼル・スコラ・カントールム(1983年)・・・CACCINIといえば「アヴェ・マリア」の甘い旋律を思い出すが、ほぼ初耳の旋律群也。かそけき伴奏(ほとんど通奏低音)に乗って、端正な旋律続きます。フィゲーラスはたしかサヴァールの夫人だったはず。色合いもお国柄も違うんだけれどDowland辺りに一脈通じる、清涼なる歌曲集となります。ワタシのツボの付近。
Scarlatti ソナタ ホ長調K380/Haydn ピアノ・ソナタ第52番 変ホ長調/Mussorgsky 組曲「展覧会の絵」(1951年カーネギー・ホール・ライヴ)〜ウラディミール・ホロヴィッツ(p)・・・調べていないが前半2作品は1950年代の録音。恐るべき流麗さを誇る「行列」、うきうきと愉悦感タップリのHaydn(この作品はすっかり好きになっちゃった)、そして大改変、異様な夾雑物まみれの「展覧会の絵」。これは演奏会での聴衆受けを狙ったものであって、凄い!が、馴染みの旋律の変容にほとんど耐えられず。もっとシンプルに、作品の味わいをストレートに生かすべきでしょう。ホロヴィッツ唯一無二の個性はしっかり拝聴いたします。
●
昼から家で涼んで二時間ドラマ(再放送)眺めております・・・って、今朝、通勤時に靴が履けないほど右足指が痛いことに気付きました。とにかくサンダル履きで出勤、午前中一杯諸作業こなして、昼からの会議ゴメンして病院へ。お世話になっている病院は駅から遠いので、訳を話して駅ビルの馴染みの整形外科へ。てっきり傷が悪化したのか、と思ったら、そうでもないらしくて、抜糸しましょうと。で、痛みに耐えて糸を抜いたらスッキリ!つまり、爪と足を接続していた糸が引っ張られて痛かったのだね。「消毒に通わないといけませんか?」と訊いたら、大丈夫じゃないの?週末で、とのこと。
メールが届いていて、先週ちょっと貴重な英国音楽のライヴに入札していたんだけれど、ムリせず競り負け。忘れていたら、落札者が利用停止(あくどい奴だ)とのことで、こちらに回ってきました。巡り合わせだなぁ。
通勤音楽はElgar 交響曲第1番 変ホ長調〜アンドルー・デイヴィス/BBC交響楽団(1991年)・・・数種揃ったお気に入り作品だけれど、もともとジミっぽい作品を、いっそうジミに抑制ばっちり効かせて粛々と聴かせます。オーケストラの個性ですな。白眉は第3楽章「アダージョ」の霧が立ちこめるようなウェットな曇り空であって、最終楽章、冒頭の冴えないリズムが回帰すると背筋がゾクゾクいたしました。これはこれで自然体の優秀録音也。
昨夜〜今朝に掛けて聴いたのが、Mahler 交響曲第9番ニ長調/最終楽章(1965年)+第1番ニ長調(1966年)〜レナード・バーンスタイン/ニューヨーク・フィルハーモニック・・・バーンスタインの旧全集は第2番の旧録音のみ入手し損なっていて、オークション入札するか思案しているところ。粗削りなアンサンブル、潤いのない乾いたオーケストラの響き。第9番魅惑の終楽章は気持ちばかり先走って、美しい艶やかな演奏ではない。音質もよろしくないですね。熱気と情熱のみがむき出しのまま晒された感じ。
第1番も同様であって、ま、何度も聴いた第5番と同様の、表面を整えない、粗野な想いのみが前面の演奏です。現代にはちょっと暑苦しい表現かな?でも、わかりやすい、今時珍しい熱狂的な世界に支持者は多いことでしょう。これもひとつの偉大なる個性だ。
●2008年7月某日
昨今の原油高、バカ高いガソリンを予見したかのように昨年自家用車を(転居を期に)処分しました。もともと、「1600DOHCターボ」→「ぼろぼろの軽」に買い換えていたけれど、”エコの時代”(既に言葉が陳腐化している!)家計的にもずいぶんと浮いて、昨夜も女房が「寿司!」と叫ぶので、いつものご近所(回らない)店へ。酒、ほんのちょぴり。旬の魚介、水茄子も絶品でした。おいしいな、贅沢だと実感できるのは心身共に健康な証拠でしょう。今週はスケジュールがタイトで、日常業務を消化するのにやっとで、その合間に”大仕事”(作業量自体は知れているが、仕掛け、考え方の整理)、来週商談の準備(内容完了で清書のみ)、来週北陸での定例会議資料+上司の会議資料は締めが終わらないと実績数値が(正確に)出ないから、ギリギリの作業となります。
ちょっと先週サボり過ぎたか、段取りとしては悪くないと思うんだけれど。ま、体調さえ悪くなければ、なんとかなりましょう。
昨日オークション出品した”カザルス/マールボロ”計8枚、予想通り早くも入札が競合している(読者よりメール問い合わせも有)が、先週売れ残り分はさっぱり・・・状態。金額で辻褄合うことを望んでいるんじゃなくて、全部最低価格で嫁にいって欲しい〜というのが”CD総量抑制計画”の趣旨ですから。
昨日聴いた、Wagner 歌劇「タンホイザー」だけれど、「リング」全曲聴取以来8年ぶり!のまともな全曲対峙であったが、これだけ愉しめるのだったらステレオ録音で再購入してもエエかな、と。気持ちは揺らぎます。(「計画」破綻/未踏峰「ミチョランマ」化へ)それにしても・・・理屈っぽい筋書きですよね。ま、「リング」もそうなんだけど、欧州の人々には”当たり前の知識の前提”(日本で言えば「忠臣蔵」みたいな)があるのかも。
Mussorgsky/Ravel 組曲「展覧会の絵」(1963年)/KODA'LY 組曲「ハーリ・ヤーノシュ」/Prokofiev 交響組曲「キージェ中尉」(1969年)〜ジョージ・セル/クリーヴランド管弦楽団・・・作品、演奏者とも贔屓筋だけれど、「展覧会の絵」が堅苦しく、しかも色彩がジミでいまいちなる印象。「ハーリ・ヤーノシュ」/「キージェ中尉」は黄金のカップリングであって、生真面目、引き締まった緊張感でこそ!ユーモアが引き立つ、といったところか。ツィンバロンの妖しげな響き最高です。
●2008年7月某日
睡眠不如意状態続いて夜がツラい・・・が、体調そのものは悪くないと自覚しております。有意義なる休日を過ごしましょう。オークション出品CDには入札まったくなし。なんとか、順調に在庫減ってくれんか。
Ravel 「ボレロ」「海原の小舟」「マ・メール・ロワ」「道化師朝の庭」「スペイン狂詩曲」「シェヘラザード」序曲「ラ・ヴァルス」組曲「クープランの墓」「古風なメヌエット」「逝ける王女のためのパヴァーヌ」「高雅で感傷的なワルツ」〜ジャン・マルティノン/パリ管弦楽団(1974年)・・・なんせ奥行きと定位が明快なる録音がよろしい。所謂”仏蘭西の音”がして、カルく、小粋な歌に溢れて、色彩豊で繊細なるアンサンブルは極上であります。大好きな作品であって、数多くのCDを聴いてきたが、ミュンシュ、モントゥーの感動を凌駕するかも。音質の洗練という点で、シャルル・デュトワに負けぬ(個性は異なるが)驚きがありました。自然さという点で、こちらが上かも。
この2枚組をオークション出品しているのは、CD4枚分全録音入手を狙っているため。これが全然買い手が付かない!マルティノンって人気ないのか?それともRavel があかんのか。
先月聴いたばかりのStravinsky バレエ音楽「春の祭典」(1959年)/「ペトルーシュカ」(短縮版1954年)/交響的組曲「妖精の口づけ」*(1954年)〜イーゴリ・マルケヴィッチ/フィルハーモニア管弦楽団/フランス国立放送管弦楽団*再聴・・・キッカケは「ペトルーシュカ」のホルンはデニス・ブレインである、とのことで。わずかな期間を経ても自分なりの印象が変わるのは、エエ加減なのか、それとも、聴き手の体調身上の変化と捉えるべきなのか。「春の祭典」の引き締まったリズムの集中力、音質的にも不満を感じさせない絶好調のオーケストラの爆発。「ペトルーシュカ」に於けるヴィヴィッドな躍動への賛辞は変わりません。「妖精の口づけ」はオーケストラが変更となるが、集中力に変化はない(オーケストラの個性が前面に出ない)。
昨日話題にしたSCOTT Russoを数曲・・・1990年頃”駅売り”で購入したもので、演奏者クレジット曖昧。おそらくは作曲者のピアノロール復刻(それもかなり古めの音質だけれど)かと思います。「メイプル・リーフ・ラグ」が一番好きだな。「エンターテイナー」は誰でも知ってる映画「スティング」のテーマとなります。ノリノリの軽快チープな響きが最高。
●
今朝、MALHER 交響曲第6番イ短調〜ジョージ・ショルティ/シカゴ交響楽団(1970年)・・・ちゃんと全曲拝聴。サイトをあちこち拝見すると、これが最高、決定版との声も有。一昨日、10年後のアバド/シカゴ響(第5番)を聴いたばかりだけれど、その違いにしばし唖然としちゃいます。まさに”体育会系(ノーミソは筋肉でできている!)”演奏の極北。同じオーケストラなのに、この明るさ、こだわりのなさ。おそらくナマで聴けば、圧巻の迫力と技量でたっぷり楽しませて下さることでしょう。オーケストラの技量は表層をなでるような感触であり、明快な音質に支えられ「悲劇」はどこにも存在しません。困った演奏だ。
●
Wagner 歌劇「タンホイザー」〜ロベルト・ヘーガー/バイエルン州立歌劇場(1951年ライヴ)・・・熱心なオペラの聴き手ではないので、これしかCDは持っていないんです。なんせド・シロウト故馴染みの旋律たっぷり堪能いたしました。第1幕ラストのホルンのラッシュにも感銘ひとしお・・・音質も鑑賞するに充分な水準と感じました・・・が、ネット検索すると独逸歌劇の手練れであるベルリン・こんの氏のコメント発見〜曰く”歌手は癖のある同名役のAugust Seider、高音が厳しい、聴いていてこちらまで苦しくなるVenus役のMargarete Baumer、声が既にサカリを過ぎたElisabeth役のMarianne Schech。Hegerの指揮も戦中のライブほど熱くなっていない。ただ、歌手に合わせた、まとめただけであって面白みにかける。残念”・・・とのこと。なんせ、序曲の他はほとんど聴いたことはないので。ワタシ如きには、これで充分でございます。たっぷり全曲愉しめました。
●2008年7月某日
昨日は終日体調よろしくなく、胃腸がとくにいけない。大きな商品トラブルがあり、本日休日出勤の可能性もあったが辛くもクリア、お仕事辻褄は(なんとか)合わせ、月曜から職場復帰する友人のため、職場模様替え、パソコン設置など。MO、CDR用の共用パソコンも移動させて、数年間見て見ぬふりしてきた机下の”伏魔殿配線”(うねうね)をそれなり整理するのも重労働。手伝ってもらうつもりもないし、もとより手伝う者もいないでしょう。たいへんな重労働で、ますます体調悪化。途中で他部署から打ち合わせの内線入ったり、取引先から相談事入ったり、再来週会議の先行資料仕上げてCDROM送付したり・・・で、ま、充実していた、ということにしましょう。
足取り重く自宅側の駅に到着。女房夜不在ということで、胃腸心配ともかく、ストレス解消は”酒”。ご近所に若夫婦がやっている、ワリと旨い、けど全然流行っていない焼鳥屋があるんです。三千円分喫食。体重増傾向を配慮すべきノーミソ前頭連合野マヒしちゃったので、お向かいの博多ラーメン堪能。スーパーでちょっとだけお買い物して帰宅しました。あとは(荒唐無稽ノーテンキな)二時間ドラマ見て、フロ入ってさっさと就寝〜途中覚醒〜二度寝は最近のパターン也。オークション出品CDは本日で一段落、というか残り数件には入札がないんです。悪くないライン・アップと思うんだけれど・・・
件の焼鳥屋では、SCOTT Russoのラグ・タイムが流れておりました。酔眼にて「こりゃ、20世紀のScarlattiだな」と。短くて、楽しくて、リズミカルな個性の連続。帰宅して棚中のCDを探るがどこへいったやら・・・(今朝、無事発見)
昨日通勤音楽。(今月はとことん!)Mahler 交響曲第5番 嬰ハ短調〜クラウデォ・アバド/シカゴ交響楽団(1980年)・・・じつはベルリン・フィル時代以降現在に至るまで、彼の録音はほとんど聴いておりません。最近、古楽器系に傾注しているとの噂にはおおいに興味有。閑話休題(それはさておき)ショルティ時代のシカゴ響だけれど、ジュリーニとかアバドとかシェフとは正反対の個性で脇を支えておったんですな。強靱なるサウンドと、アバドの飾りの少ない表現がぴたり!相性であって、威圧感サウンドが強圧として鳴り響かない。金管の切れ味鋭い個性そのまま、弦だって無機的に響かない。現代機能の精華を見せつけられるようなオーケストラに酔いしれ、しかもショルティのような体育会系(ノーミソは筋肉でできている!)ではない、歌心に溢れ爽快そのもの。
第4楽章「アダージエット」は抑制され、静謐を極めて、官能を強調しない。終楽章は叫ばず、馬力あるオーケストラは余裕であります。まさにヴェリ・ベスト。ジュゼッペ・シノーポリの全集も欲しいが、これもなんとか・・・安く出て下さらないか、3,980円ほどで。出現を待ちましょう。
今朝は(しつこく)Mahler 交響曲第5番 嬰ハ短調〜チャールズ・マッケラス/ロイヤル・リヴァプール・フィル(1990年)・・・たった今、シカゴ響の”スピーカーから風が吹き出るような”サウンドを聴いた後でも不満を感じないオーケストラの充実ぶり。ややゆったりとしたテンポ、オーケストラの響きはあくまで淡彩穏健だけれど、アンサンブルの集中成果はマッケラスの実力でしょう。激昂しない、走らない、しかし躍動と歌に不足せず、清潔かつ感興溢れる立派な演奏です。バーンスタインの荒々しい”汗水+激情+官能”とは対極にあるもの。録音も良好。
●
足の傷消毒に病院へ往復一時間の散歩決行。もう、通院の必要もないんだけれど、なんせガッチリ糸で縫ってますからね。一週間ほどサボるか。午前中、ゆっくりしました。HMVによると「バロック・マスターワークス (60CD Limited Edition)」(DHM, RCA, ARTE NOVA, SEON, Vivarte, SONY Classicalの音源)出ました。でも、いくら安くても買えんなぁ、あれでは。まず、先日出た「ドイツ・ハルモニア・ムンディ設立50周年記念限定BOX(50CD)」と音源がダブること。抜粋が多いこと。古楽器、現代楽器、折衷的なもの、様式がバラついていること。あかんなぁ、我らがSONYはん!こんな中途半端なもの出して。
Ravel バレエ音楽「ダフニスとクロエ」(全曲)〜ピエール・モントゥー/ロンドン交響楽団/コヴェントガーデン王立歌劇場合唱団(1959年)・・・ちょっとボリュームを上げて再聴。ふくよかで暖かく、粋で洗練され、盤石の自信+馥郁たる香りに溢れた演奏であります。何度か言及しているが、この時期のロンドン響は絶好調だったんじゃないか。初演者モントゥーの演奏に疑念はないが、問題は”音質”であって、弱音での肌理細かいサウンド、金管の絶叫でも音が割れない・・・と思ったら、最終盤では少々響きが濁りますね。国内盤(DECCA UCCD-7124)。
●2008年7月某日
どーも途中覚醒が続いて睡眠不如意悪化、耳鳴りもひどいものです。どんより頭痛も有。なんとか本日乗りきって、明日ゆっくり休みましょう。昨夜締め切りのオークション出品CDは、思わぬ高値(一般相場から見たら安いものだけれど)が付きました。当初出品価格の倍以上。なにが人気を呼ぶのか、理解不能。定例サイト更新実施、原稿執筆は自転車操業続いております。
今朝、Scarlatti ソナタ集8枚目(K113〜125)〜ピーター・ヤン・ベルダー(cem)・・・まだまだ完聴には遠いが、取り出して音に出せば必ず爽やかな感動をいただけます。馴染みの旋律、鋭いキツさのないバランス良い表現、そして素晴らしい録音、味わいある柔らかなチェンバロの音色・・・
Mahler 交響曲第5番 嬰ハ短調〜ユッカ・ペッカ・サラステ/フィンランド放送交響楽団(1990年)・・・オークション入手一昨日到着したもの。作品的に剛腕オーケストラが似合うような印象(例/シカゴ交響楽団)だけれど、このオーケストラは代表作Sibelius が似合う細身のサウンド・オーケストラであります。結論的には、清涼系の表現ではなく、かなり激情に走って、大人しいオーケストラを叱咤している・・・みたい。というのも途中までしか聴いておりませんから。
●2008年7月某日
相変わらずの睡眠不如意。朝はちょっとツラいっす。でも、生活のリズムは崩しませんよ。出品オークションは順調に落札され、入札者なし再出品はひとつのみ、送付先連絡も早々に返答有。本日送付いたします。そろそろお次の出品物件を検討いたしましょう。凝りもせず、落札したほうのCDが到着〜Mahler の4枚組也。競合なしとは不思議?知名度かなぁ。
この間の”音楽落ち穂拾い”も含め・・・Berlioz 「葬送と勝利の大交響曲」〜第3楽章〜ジョン・プリッチャード/BBC交響楽団(1983年)/Tchaikovsky バレエ組曲「くるみ割り人形」作品71a〜マルコム・サージェント/BBC交響楽団(1966年)/Elgar 交響曲第1番 変イ長調〜エイドリアン・ボウルト/BBC交響楽団(1976年)・・・BBC PROMS CENTENARY2枚組より。我が棚中の古顔であり、お気に入りの演奏です。(当然、再コメント狙っております)「プロムス」の熱気を伝える往年の名指揮者勢揃い!でして、「葬送と勝利」に於ける巨大な編成と会場空気を認識させる豊かな残響、メルヘンたっぷりな愉悦に聴衆熱狂する「くるみ割り人形」、そして十八番Elgarの大作で勝負に出た盤石ボウルトの貫禄+熱気圧巻。(ロンドン・フィルとのスタジオ録音1967年との比較が楽しみ)これ、一時は中古屋に格安でころがっていたんですが、最近見ません。
Mozart ピアノ協奏曲第5/6/8番+ロンド イ長調K.382〜マティアス・キルシュネライト(p)/フランク・ベールマン/バンベルク交響楽団(1999/2001/2002年)・・・この全集は初期作品がよろしいとのネット上のコメント拝見しておりました。なるほどね。なんせ端正真面目一方なスタイルは、名盤目白押しの後期作品では”個性不足?”と受け取られても仕方ないかも。これが初期作品ならば、清潔無垢な味わいとなって似合います。「人生に音楽を聴く時間は限られているよ」という思いから、座右常備と位置付けていたイェネ・ヤンドー全集既に処分済みだけれど、現代楽器によるオーソドックスなスタイルという点では、キルシュネライト全集がリファレンスとして代替充分であります。但し、ワタシは躍動、熱気、愉悦をもう少々望みたい。
では、行ってきます。夏場故、右足の傷が鬱陶しいが。
●
う〜む、終日トラブル続きで、そのフォローに明け暮れ、いまいち調子が出ない一日であった。なんとか、辛くもクリアして早々に職場より退散!病院へ行く、との言い訳で。で、実際はそのまま帰宅して、昨日の雨模様でムレた包帯取り外して、思い切って入浴。もう大丈夫でしょう、と勝手に自分で決めて爽やか。よく消毒しておきましょう。これで万全で日常生活復帰。
かつての職場の友人で、東京単身赴任で(やや)エラくなったやつが鬱病を患い数ヶ月。もとより自宅は神戸だから、我が職場に慣らし復活することになりました。どうやって接してあげると良いのかな。もともと実力充分なんだけど、一番悩んでいるのは自分だろうし。
通勤音楽は(昨日到着した)Mahler 交響曲第9番ニ長調〜リボール・ペシェク/ロイヤル・リヴァプール・フィル(1990年)+交響曲第1番ニ長調〜アンドルー・リットン/ロイヤル・フィル(1987年)・・・第9番の第1〜3楽章は昨夜、第4楽章、そして第1番は本日通勤にて拝聴。前者は繊細であり、線が細く、澄んだ水のような演奏です。ややゆったりめのテンポで端正に、ていねいに仕上げて灰汁やクセがほとんどないのが、このオーケストラの個性でしょう。こんな表現も爽やかで悪くないね。
アンドルー・リットンは初耳でした。これもさきのペシェクに似て清廉系の演奏だけれど、音質がクリアで奥行き、空間を実感できる快感。但し、低音は弱い。抑制され、青春の胸の痛みを床しく表現して聴き応え有。但し、キモは最終楽章の大爆発であって、リットンはけっこう大仰に大見得を張った表現で大団円を作り上げます。うむ、なかなか。
●2008年7月某日
昨夜〜今朝は涼しいですね。それでも(昨夜は蚊の襲撃もあり)睡眠不如意。整形外科は本日午前中のみ診療ということで、朝傷口の消毒に行って参ります。本日お仕事一気に進捗狙い。昨日も徳俵で踏みとどまった案件いくつかあって、ラッキーと信じておきましょう。
池波正太郎「鬼平犯科帳」は文庫第10巻まで(再)読み進んでいるが、昨夜、中村吉右衛門によるテレビシリーズの再放送有〜エエもんですな。ベンガルは全然変わらないが、余貴美子(大ファン)が若い!細い!美しい。この人は同世代なんだな。密偵おまさ役の梶芽衣子もハマり役であって、和服が似合います。女性に年齢は禁物ながらもう還暦だったんですね。江戸屋猫八は既に故人。
ここ最近音楽への集中力が散漫であって、あちこち”摘み聴き”、”ちょろ聴き”状態。現在心情的にはMahler なんだけど、なんせ長大な作品故、全曲ちゃんと聴きができません。今朝も早朝覚醒と同時に、Mahler 交響曲第5番 嬰ハ短調〜チャールズ・マッケラス/ロイヤル・リヴァプール・フィル(1990年)・・・早朝故、音量を低くしていたから、詳細印象曖昧。購入時にオーケストラの非力さが気になった記憶があるんだけれど、現在(いま)なら清涼な響きとして好ましい。表現としては明快清涼で、先日のシノーポリと対極にあるように思われます。で、第4楽章「アダージエット」の様子もわからぬまま、そこで中断。こんな粗雑な音楽への対峙ではいけんですな。
Ravel バレエ音楽「ダフニスとクロエ」(全曲)〜ピエール・モントゥー/ロンドン交響楽団/コヴェントガーデン王立歌劇場合唱団(1959年)・・・精密精緻な作品はお気に入りであって、聴く機会の多いもの。優秀録音が必須の作品でしょう。流石に往年の英DECCA録音も盤石とは言いかねるが、そう時代を感じさせぬそれなりの音質水準。2002年発売の国内盤(DECCA UCCD-7124)であって、噂では現役輸入盤よりずっと状態は良いとの情報有。演奏はいつもながら、暖かさと粋、オーケストラとの信頼関係が感じられる立派なもの。ま、集中力落ちているので、もういちどちゃんと聴きます。
●
朝一番にて通院。予想よりずっと早く職場に到着できて、本日はトラブルらしいトラブル(ないことは・・・)なく、当初予定宿題本日にてクリア。明日、一気に先行きのお仕事クリア狙います。口中が荒れているのは食事が偏ってビタミン不足か?寝不足故か。気を付けましょう。いつまでもぐずぐず、雨模様続きます。
本日は移動時間たっぷりあって、音楽ちゃんと聴けました。Mendelssohn 八重奏曲 変ホ長調/GADE 八重奏曲ヘ長調〜ラルキブデレッリ+スミソニアン・チェンバー・プレーヤーズ(1992年)・・・ハラの底から沸き上がるような愉悦、歓喜、明光、速めのテンポで躍動するアンサンブル。恐るべき集中力、”素朴粗野な古楽器”イメージ一新させる名人達のワザは、美しく歌い交わして圧巻でした。目が眩むような感動は久々。
Ravel ボレロ/「ダフニスとクロエ」第2組曲/ラ・ヴァルス/スペイン狂詩曲〜ジョン・バルビローリ/ハレ管弦楽団・・・じつは、この怪しげ録音(EVEREST原盤)は再発されております。「ダフニス」と「ラ・ヴァルス」のみがほんまもんのバルビローリ、他は誤って表記されたEVEREST音源ということになるのでしょう。ボレロは広がりの少ない音質だけれど、低音が効いてそれなりの音質、しかも引き締まって緊張感のあるエエ演奏です。肝心の真・バルビローリの録音はあまりよろしくないが、たしかに彼らしい入念なる味付けが聴かれます(ほとんどモノラル)。ラスト「スペイン狂詩曲」はもの凄いオン・マイクで残響少ない・・・
●2008年7月某日
さて、ちゃんと靴を履けないことを除いては通常業務再開へ。通勤電車にて足を踏まれないことを願うばかり。本日一日で一気にお仕事のリズム、進捗を快復しましょう。オークションCDは、常連さん分をまとめて早期終了させ、ほかにもぼちぼち入札入っております。すっきり全部売れて欲しい!じつは【♪ KechiKechi Classics ♪】にはスポンサーが付いていて、もともとフリーのサイトスペースなのに、広告載せることが可能なのがありがたい。昨夜、契約延長連絡有。怒濤の2008年5月ともかく、通常月CD購入分2ヶ月相当が3ヶ月掲載分として振り込まれます。これもすべて読者の支えあっての成果也。ま、実際は処分費用収入があるから、そんなに毎月使っていないかも。(収支計算したことなし)
Beethoven 交響曲第7番イ長調〜トマス・ビーチャム/ロイヤル・フィル(1957年アスコーナ・ライヴ)・・・最晩年のステレオ録音では、これと第2番のみ残っている(EMI)から得意のレパートリーだったんでしょう。こどもの頃はお気に入り作品だったのに、ここ最近もっとも苦手系作品に至ってしまって、久々の聴取。ゆったり(テンポというより、フレージングのふくらみ、余裕が)として悠々、気持ちよいスケールを感じさせる演奏です。リズムの激しい作品だけれど、優雅な微笑みと力感がバランスして絶妙な表現。あまり一生懸命汗水流すような感じだと、聴き疲れしちゃうが、これならOK。
次の収録が珍しくてHandel (ビーチャム編)バレエ組曲「バースの恋」・・・作品の成立経過が理解できないが、もともと「The Great Elopement」(「大げさな駆け落ち」?)として作られたものを、改変したらしく全22曲はビーチャムの録音が存在するらしい。(ここでは演奏会用7曲収録/「The Great Elopement」は6曲の1946年録音が手許に有)これは趣向としてはバルビローリ編の「エリザベス組曲」に似て、往年の旋律を借りて優雅な世界を豪華に愉しませて下さる逸品。Delius 「天国への道」は少々音質的に集中できず、アンコールであろうSibelius 「カレリア」組曲〜「行進曲」はノリノリの熱気が伝わりました。この一枚も良くできた組み合わせだ。
●
朝、駅まで土砂降り、ようやく到着したら前駅で病人が出た、とのことで20分ほど足止め、見る見るホームは人で溢れました。ギュウ詰めの車内で足踏まれないかとヒヤヒヤもの。お仕事はいつも通り、というか、粛々と消化するが、チームメンバーの動きが気に喰わず(新人は慣れていないから仕方がないが)、配慮でお仕事合理化して、陰で一杯フォローしてあげている(つもりな)のに、建前論で更にこちらに押しつけてくるのに閉口。さすがに「その仕事がそれほど負担か?オレは”やってくれ”と新たにお願いしてる!」と少々激昂。いろいろ不備はありますよ、仕組みの。それを上手く工夫して、助け合うのが大切なんでしょうが。文句ばかり一人前でやんの。
きょうも数件、(チーム内外含め)トラブルがあって、「これはお願いしてましたよ、メールも残ってますよ」と東京本丸の部局に連絡したら「誰のミスですか」と。本日東京で会議に出席している、我がチームのヴェテラン新人の通常週次作業が滞って、取引先から苦情が来たので、明日のフォローを連絡したら「そうとは聞いていない」と。ワタシゃ、誰が悪いとか、ちょんぼとか言っているんじゃないんです。とにかく起きてしまったことは、誠実に次善の策を考えましょう、と、それだけ。
”お仕事で哲学は語らない。実務のみ”という主義だけれど、んなことばかりやっていると、信頼失って楽しい毎日が過ごせなくなりまっせ。対面と建前、責任逃ればかりしていると幸せな人生は来ないぜ。
以上、お仕事の愚痴ばかりで「音楽日誌」に非ず。早よ、足治して自棄酒でも呑みたい感じ。右足防水体制で、じっくり風呂にも入れないし、ストレス溜まりっぱなし。挙げ句、帰りのJRも30分遅れで病院に間に合いませんでした。JR大阪駅のホームも満杯、ようやく動き出した列車もギュウ詰め、アゲイン。
●2008年7月某日
寝苦しく、睡眠不足なのはいつも通りだけれど、朝がツラいのは珍しい症状也。足の傷用ヤクは、(痛みはないので)今朝抗生物質のみにしてみました。職場には数件、急ぎの用件のみお願いメールしておきました。これからバスにて病院へ、先日のタクシーの運転手さんの話によると、抜群に人気の混んでいる整形外科らしい。だいぶ待たされるだろうな。「鬼平犯科帳」持参しなくては。昨夜はエエ感じで2件オークションCD売れて下さり、連絡を待っているところ。追加出品もしておきました。売れ残り覚悟不人気のルイ・ド・フロマンのDebussyにも無事入札有。マルティノンのほうがさっぱりなのは、世間的に普及率が高いからか。
昨夜聴いた音楽のコメントは、バス時間が迫ったのでのちほど。
●
阪神間は北から阪急/JR/阪神が走っていて、東西の便ともかく、南北は意外と不便、というか、滅多に行くこともなし。今回の件では、土曜夜ということで、とにかく診て下さるところを数件探したので、クルマもなし、場所もわからずタクシーで病院へ向かったものです。今朝、ネットで場所再確認してバスにて訪問、十数分ですね。診察終わって(初めて手術跡を目撃/けっこう出血は続いていたみたい)バスで戻ろうと思ったら次まで20分もある・・・ということで、歩きました。全然痛みもないし。道筋は認知していて、真っ直ぐ北に向かうとJR立花駅へ・・・約15分、ここからは通常通勤路でフツウ歩行(ふだんは速歩)12分ほどで自宅でした。つまり、歩いて30分ですな。猛暑でなければ良い運動となるでしょう〜たった今の季節では熱射病が危うい。
病院はたいへんな混雑(爺婆で溢れかえって)だったが、ほとんどリハビリらしく、通常診療はあっと言う間に順番来ました。さっさと終了したし、当面のお仕事段取りメド付いたみたいだから、これから歯医者に向かいます。明日以降も「通院です!」との言い訳で早帰りできるし、酒席の誘いもしばらくご遠慮可能也。エエ休みだ、ということにしておきましょう。
●
Vaughan Williams 交響曲第8番ニ短調〜ヴァーノン・ハンドリー/ロイヤル・リヴァプール・フィル(1992年)・・・初演者バルビローリ(1956年初演)のノーコーな演奏と比較で取り出したもの。30分に充たない、古典的佇まいながら個性的な作品「ファンタジア」(主題のない変奏曲)/「行進曲風スケルツォ」(管楽器のための)/「カヴァティーナ」(弦楽のための/この場合、抒情的な旋律を表現の主体とする小品という意)/「トッカータ」(ここでは、即興的で自由な音楽の意)です。バルビローリ圧巻の陰影深い表現は絶品だ(しかもわかりやすい)が、ハンドリーは別な作品を聴くかのような清涼静謐なるサウンドを実現しております。ロイヤル・リヴァプール・フィルって、ヴィルトゥオーゾなハズもないんだけれど、あちこち味わいある録音一杯ありますね。作品の無垢で透明なる味わいはこちらに軍配か。
Mahler 交響曲第5番 嬰ハ短調〜ジュゼッペ・シノーポリ/フィルハーモニア管弦楽団(1985年)・・・バブル時代を思い出す演奏ですな。来日時のライヴ・エア・チェックは「復活」+「第8番」(他にはベルリン・フィルとの第6番)が残っていて、懲りずに全集の激安出現を願っているもの。久々の聴取は”とてもヘンな、イヤらしい”個性的な演奏だ(これは誉め言葉のつもり)ということです。彼(か)の清冽なザ・フィルハーモニアが、濃厚に、情念を感じさせる旋律の歌に溢れて、劇的であり、重苦しく変貌しております。アンサンブルの精査は見事なものだし、テンションも一貫して維持されて完成度は高いですよ。テンポが遅いとか、そんなことではなく、全曲聴了すると疲れる・・・やはり心臓に悪そうな、エグい演奏なのでしょう。Mahler はこうじゃなくっちゃ。最高。
Mozart ピアノ協奏曲第9番 変ホ長調K.271「ジュノーム」〜リリー・クラウス(p)/ヴィクトール・デザルツェンス/ウィーン国立歌劇場管弦楽団(1959年)・・・このCDとも長いお付き合いだけれど、聴いたのは10年ぶりか。←当時のコメントは、作品に対する素朴な愛に溢れて稚拙です。愛する作品だけに、先日マルコム・ビルソン(fp)の演奏にも文句を少々タレました。10年スパンで自分の嗜好の変化、耳の熟成(劣化?)故、ガッカリしちゃうこともないではないが、”可憐で華麗な味わい”に間違いなし。ヴェリ・ベストと言い切っても後悔しないくらいの愉悦を感じました。
Mahler 交響曲「大地の歌」〜バーンスタイン/イスラエル・フィル/コロ(t)/ルートヴィッヒ(ms)(1972年)・・・サイト内検索によると2年ぶりの拝聴也。LP時代はやれ音とが薄いとか、ウィーン・フィルとの1966年録音に比べると格段に落ちる、的論評が多かったように記憶します。ワタシのCDは1985年の名曲全集(の中古@250)だけれど、音質の不備をまったく感じさせません。毀誉褒貶の激しいイスラエル・フィルもここでは絶好調の集中力。既に欧州に進出していたバーンスタインも、壮年期の”粗々しい勢い”のみではなく、かなり精緻な完成度と熱気を両立させております。若きルネ・コロ、そしてこの作品のスペシャリストであるルートヴッヒも好調で、久々この作品を、たっぷり堪能いたしました。前半の男声による「青春」系の明るさ、そして「告別」に胸を打つべき慟哭と諦念が響き渡りました。
●
歯医者に行ったが、前回同様「どこにも悪いところはない。口中状態良好、よくブラッシングできています」とのこと。つまり、左上奥歯(親不知辺り)の不快(浮き)の原因不明。抜いても良いんだけれど、抜いたからといって状態改善する保証はないそうです。
●2008年7月某日
足の傷用に抗生物質、鎮痛剤を服用いているが、骨に異常ないし、手術跡も痛みません。動き不如意(靴が履けない)ながら、思わぬ休暇であります。これも交響曲第十八番「運命」(さだめ)でしょう。上手い具合に来週は内勤ばかりで出張がない、一日くらいの内部作業は、取り戻すことは可能なんです。今回の要因となった”10年ものヴィンテージ台湾製窓クール”取り外し代替として、除湿器を入手したいが、ネットで検索してもどれがどーやら?さっぱり理解できず。歩いて至近、コジマ電気を覗いてみようかな?
(事件発生時聴いていた音楽は)Paganini ヴァイオリン協奏曲第1番ニ長調〜イーゴリ・オイストラフ(v)/インバル/イタリア放送ミラノ交響楽団(1976年ライヴ)・・・作品的に聴き手のテンションが高くないと愉しめぬ作品也。季節も夏が相応しいかな。親父に比して少々地味な存在のイーゴリだけれど、脂の乗りきった45歳、鮮やかで余裕の技巧を誇って美しく、スケールも充分。小賢しい表面的なテクニックの披瀝に留まらず、モダーンでクールなセンスと品が感じられます。怪しげ音源満載の「LIVECLASSIC」だけれど、これは音質まぁまぁ。(いろいろ処分して残ったもののひとつ)
引き続いて、Paganini ヴァイオリン協奏曲第2番変ロ長調「ラ・カンパネルラ」〜ルッジェーロ・リッチ(v)/ピエトロ・ベルジージ/イタリア放送トリノ交響楽団(1970年ライヴ)・・・こちら対極のスタイルで、技巧を強調しつつ、神経質に細かいヴィヴラートはややスケールは小さいもの。”いかにも”的典型的なPaganini演奏であって、これも悪くはない。沈静する英国音楽ばかり聴いていると、馴染むのに少々苦労するが。
Elgar 巨大30枚ボックス(EMI)の消化はちょうど50%だけれど、オークションにてアンドルー・デイヴィス5枚組到着。ま、安かった(厳しい【♪ KechiKechi Classics ♪】相場でも)ということだけれど、締め切り直前、前入札者(ダメモトで/期待せず)+100円入れてみたら、あっと言う間に落札成ってしまったもの。英国音楽は競合少なくて人気ないですからねぇ。
早速、Elgar 演奏会用序曲「南国にて」/交響曲第2番変ホ長調〜アンドルー・デイヴィス/BBC交響楽団(1992年)拝聴・・・ジミな作品にジミなオーケストラ、手堅い表現、そして自然体の録音。痺れました。ことし2008年1月にレナード・スラットキン4枚組を先に入手していたのは、(やはり)オークションでの出会い故であって、ほんまはこちらが欲しかったんです。ま、欲張りだから結局両方買っちゃったが。
●
オークション出品分、今回のワン・クールはわりと入札順調ですねぇ。1990年代前半、LP→CD切り替えの初頭に収集したVOXBOXを中心に出品しているが、ま、良心価格宣言もあるんだろうが懐かしがって求めて下さる人はいるみたい。ルイ・ド・フロマンのDebussyには相変わらず反応なし。これは知名度のみならず、仏蘭西音楽そのものの需要問題なのか?マルティノンのRavel 、Debussy(EMI)にも反応ありません。いずれVOXBOXは旧式厚型ボックスなので、棚が空いてくるのが嬉しい・・・いつも購入してして下さる固定客には、早期終了させて本日送付。ほかに入札がなさそうであれば、そうしております。なんせ、”総量抑制”が主眼ですから。
●
ヤクが効いているせいか、潰れた右足親指は全然痛みません。が、漢方薬といっしょに服んじゃって良いのか。「半夏厚朴湯」は継続、「八味黄丸料」→「釣藤散」に替わっているが、これはたしか血圧を下げる性質とか?(ワタシには耳鳴りの効用を試しているんだけれど)ヤクの相性か、どんより眠いような、後頭部が鈍く重苦しい感触あります。上司からメール返ってきて、明日のお休み了承とのこと。いずれ朝一番で、純実務的な指示をしなくっちゃ。ついでだから、左上奥歯の”浮き”も診てもらうか。
2ヶ月程前、オークションにて”まとめてナンボ!”的落札をして、ダブり分はぼちぼち処分しているが、未聴のものも残っております。Debussy 夜想曲/海/牧神の午後への前奏曲〜ジョージ・ショルティ/シカゴ交響楽団/女声合唱団(1990/1991年)・・・ま、フツウ絶対に、自主的には購入しない一枚也。これが、驚くべきことに、なかなかよろしい。非常に明快、鮮明、正確であり、強面かな?と思ったら意外と繊細な味わいもないではない〜その辺りは最初っから期待していないが。久々、新鮮な感触で、この有名作品を堪能いたしました。先入観はいかんね。ほんわか雰囲気で聴かせない決意が潔い演奏。
で、おお、やはりシカゴ響というのは凄い団体なのだね、ということで、久々Stravinsky バレエ音楽「春の祭典」(1974年)を取り出しました。(駅売海賊盤ですんまへん)しみじみ上手いなぁ。それにどのパートにも強靱なる表情付けが施されて、ショルティの威信を懸けた”アツい、ぎらぎらした個性”を刻印します。音響的な効果含めて、称揚するに吝かではない凄演。但し、ワタシの好みではない(だけ)。
●2008年7月某日
辛くも一週間クリアして土曜休日になりました。昨日夕方思い立って息子にメールしたら「空いてまっせ」とのこと。で、女房にもメールして職場近くで落ち合って「土佐料理」(絶品だったが高かった!)喰いました。息子はバイクで来たので烏龍茶のみ。相変わらず痩せていて、アニメに出てきそうな悪役みたいな髪型しておりました。ま、元気で楽しそうにお仕事しているみたいで、なにより。親父は少々疲れが溜まって、肩から背中に痛みがあるのは珍しい症状也。耳鳴り相変わらず酷い。夏ばて気味かな?
昨日、通勤音楽は Buxtehude パッサカーリア ニ短調 BuxWV161/ソナタ ニ短調 作品1-6 BuxWV257/ソナタ ニ長調 BuxWV267/ソナタ ト長調 作品2-3 BuxWV261/チャコーナ(シャコンヌ) ホ短調 BuxWV160/ソナタ へ長調 作品1-1 Bux252/ソナタ ハ長調 BuxWV266/「平安と歓喜もて 我はいく」 BuxWV76/ソナタ ト長調 作品1-2 BuxWV253〜スキップ・センペ(cem)/カプリッチョ・ストラヴァガンテ(1992年)・・・大Bach がお手本とした作曲家だけれど、オルガン作品をちょろりと耳にしたくらいでこんな器楽作品があったとは・・・作品旋律、演奏ともすこぶる生き生きと楽しく変化に富んだもので、時代的(1969年出版)に想像されるような、ノンビリ抹香臭いものではない。パッサカーリア、シャコンヌは2台のチェンバロにて(通常ではオルガンで奏されるらしいが)、ほかはヴァイオリン(一部2台)+ガンバ+チェンバロ(通奏低音)にて優雅に、リズミカルに演奏されました。
こんな未知の素敵な音楽との出会いがあるから、”オトナ買い”はやめられまへん。
さて、なんとかサイト更新用原稿をいくつか執筆しないと。せっかくの休日ですから。
●
一週間前に通った病院へ再来。咽の違和感やや快方の実感有、耳鳴りは症状変わらないので漢方薬変更・・・釣藤散へ。武庫之荘から西宮北口へ移動して、久々BOOK・OFFへ寄ったが出物はなにもありません。そのままJR尼崎駅まで移動して立花、長い夏の散歩ですな。汗まみれとなって、健康的でしょう。
Franck ヴァイオリン・ソナタ イ長調(管弦楽伴奏版)〜レオニード・コーガン(v)/パーヴェル・コーガン/国立アカデミー交響楽団(1980年ライヴ)・・・こんな版あったんですね。「展覧会の絵」別格として、あまり編曲ものは好みじゃないんです。もともとが甘美な旋律であって、ピアノ伴奏が上手に管弦楽に置き換えられているが、どーも隔靴掻痒?いや逆に要らぬ夾雑物が、ヴァイオリン・ソロをじゃましているような感触があります。やはりオリジナルの静謐深遠なる漆黒の世界が聴きたくなりました。
今朝、オークション落札されたものをポストに一件投函、帰宅すると先日落札したものが到着・・・なかなか在庫は減りません。
●
・・・やっちまいました。パソコン・オーディオ部屋にある”ヴィンテージ物”10年以上経過している台湾製窓クール、激しい騒音、おそらくは盛大なる消費電力、ひたすら冷えるだけという微調整効かない機能を鑑み、取り外し廃棄を決意!所定のネジをハズし、クソ重いブツを持ち上げた途端!スピーカー上に乗せていたダンベルが右足親指を直撃!爪が割れ血まみれに、15分経過未だに出血止まりません。生来の無精者故、ちゃんと辺りを片づけてから、というのができないのだね。反省既に遅し。
●
いつまでも血が止まらないし、ということで(数件電話して、タクシーで)整形外科に行って参りました。骨に異常なし。但し、爪の根元が半分以上露出して、このままでは爪は死んでしまう、ということで、麻酔を打って(痛かった!)爪をつなぐ手術完了。月曜再度通院必要なので臨時休暇となりました。万全の防水対策にて入浴しなくては。
●2008年7月某日
寝しなに寝苦しく、いったん起きて定例サイト更新、オークション追加出品しておきました。入札反応鈍くなりつつあるとの実感は、CDそのものの需要のダウンか、不況の深化(音楽ファンだって、経済的不如意でしょ、きっと)故か。まだまだ棚中の在庫は残された人生で消化できる物量ではないので、処分続けるつもりなんだけど・・・一方で”音楽を聴くべき意欲”と”購入意欲”はリンクしているようで、また一件(ボックスもの)落札してしまいました。そこら辺り全部未踏峰「ミチョランマ」状態継続か。ま、サイトネタは切れない・・・ということで、幸せと自覚いたしましょう。耳鳴り悪化だけれど、体調はまぁまぁで週末を迎えました。
昨日、通勤音楽はMozart ピアノ協奏曲第20/21番(2000/2001年)〜キルシュネライト(p)/フランク・ベールマン/バンベルク交響楽団・・・ソロ・バックとも誠実で、細部ニュアンスの籠もった正統派オーソドックス演奏であります。キルシュネライトの表現は、正確なる技巧を前提にほぼストレートで飾りのないものであり、タッチは微細に色付けを変化させて”裏地凝り”系表現。バンベルク交響楽団がこれだけ洗練されたアンサンブルで支えるというのも、あまり経験したことはありません。日常座右に常備するに相応しいものだけれど、贅沢言えば”愉悦”とか”感興”とか、少々の乱れはあってもよいから”アツいノリ”があってもよいんじゃないか。
カルメン・ピアッツィーニ全集は、陰影も細部ニュアンスも足りないかも知れぬが、”明るいノリノリ!勢い命!”はありました。ま、音楽は嗜好品ですから。
昨夜〜今朝と断続的に確認したのは、Mahler 交響曲第3番ニ短調〜ベルナルト・ハイティンク/コンセルトヘボウ管弦楽団/オランダ放送女声合唱団/聖ウィリブロード教会少年合唱団/モーリン・フォレスター(a)(1966年)・・・既に話題にもならぬハイティンク若い頃の全集だけれど、贔屓にしております。フォレスターはMahler のスペシャリストなんだな、1960年代あちこち、一杯登場しますね。メルヘンあふれて作品的にも大好き、夏にピッタリ!94分が苦になりません。厚みとコク+洗練された一流オーケストラの響き、ほとんど恣意を感じさせぬ飾りのない素直な(素っ気ない?)表現、これこそワタシの求めていたもの。コンセルトヘボウ、どのパートも深々とした響き(とくにホルン)で魅了して、どこにもムリを感じさせない。清涼清純なる合唱、貫禄のフォレスターにも文句なし。第3楽章「スケルツォ」に於けるポストホルン(ここ、ひとつの白眉なんです)もワリとさっぱりしたもの。上手いけど。
終楽章、22分間の弦の素直な詠嘆に痺れました。タバコフ/ソフィア・フィルの大健闘にも応援は惜しまぬが、超一流オーケストラというのはやっぱり凄いな、と感服いたしました。
●2008年7月某日
昼間はけっこうな気温になっているんだけれど、朝晩は涼しくてエアコンは必要ありません。梅雨明けしたんだっけ?一晩眠ったら”歯の浮き”症状ほぼ治まりました。二日間溜めたお仕事の処理は、さてどーなるか。なんとかなってくれ!
昨夜、今朝と”ちょろ聴き”(あかん姿勢やなぁ)した音楽・・・Scho"nberg グレの歌〜ロバート・クラフト/フィルハーモニア管弦楽団/サイモン・ジョリー合唱団/ステファン・オ・マラ(t)/メラニー・ディーナー(s)/ジェニファー・レーン(ms)/デーヴィッド・ウィルソン=ジョンソン(b)/マーティン・ヒル(t)/エルンスト・ヘフリガー(語り)(2001年)・・・半分のみ。先々月まとめて入手し、これのみ聴き残していたもの。耳当たりの良い、浪漫的旋律の美しい、そして巨魁なるスケールを誇る音楽であります。まさに繊細緻密な表現であって、クールに余情を交えずに正確に演奏すれば則(すなわち)ち神髄に至る、的感銘に間違いなし。ちゃんと全曲聴かなくっちゃ。少々長い音楽でも、Mahler 並にお馴染みさんにならなくては。
Mozart ピアノ協奏曲第16/19/21番〜マルコム・ビルソン(fp)/ガーディナー/イングリッシュ・バロック・ソロイスツ(1985年)・・・キルシュネライト全集到着したばかりだけれど、先々月に入手済みであるにもかかわらず、遅々として聴了進まぬ全集中の一枚。もともと第22/23番一枚物が気に入ってオークション処分、全集を別途入手したものだけれど、若い順番から順繰り聴いていったのがよろしくなかったのか、いまいち感銘が得られない・・・ところがっ!ニ長調K.451が始まったら、快速のテンポ、躍動するリズムが弾(はじ)けて、これぞ求めていたものです。ヘ長調K.459/ハ長調K.467辺りになるとすっかり馴染みの著名作品であって、凡百のありきたり現代楽器による演奏とは一線を画す躍動が待っておりました。フォルテピアノの古雅な響き+古楽器のニュアンス・タップリなバックが絶妙。
今朝は、エドゥアルド・ファン・ベイヌム・・・(時間切れ出勤)
●
愛用の超整理手帳(特注高価堅牢黒カバー付き)今朝紛失に気付きました・・・お仕事は粛々と消化していく(膨大なるメール/ノーツであった)が、先々のスケジュールや流れが見えぬのは不安の極み也。超整理手帳6週間分のリフィルを印刷して、記憶にある限り記入していくがなんとも心許ない。金沢ラスト訪問地に連絡を入れて手帳を探してもらうが発見できず。金沢駅にも電話してみるが・・・なし。昼からチームメンバーに基本業務の作業手順レクチャーするが、気分が乗らず、猛暑だし・・・大阪駅遺失物コーナーに電話入れるがまったくつながらず、夕方早退を決意!(だって、全然スケジュール調整が出来ないんだもん/がんがん電話来ちゃうし)大阪駅に寄ってみるが、係りのおじさんは「サンダーバードねぇ。眼鏡は届いているが手帳はないね」とのすげないお返事。
足取り重く帰宅し、念のため出張鞄を(今朝に続き再度)探るが、やはり出てこない・・・この鞄収納は5箇所に別れていて、ノートパソコンとか洗面用具とか全部取り出して、更に二重になっている隙間を探ったら・・・ありましたよ青い鳥。よかった!結論的に”フツウにさぼって、早よ帰った”だけとなりました。うひひ。明日、予定を取り戻すべき奮闘いたします。
(今朝、途中になった)Debussy 「夜想曲」「海」(1957年)+「管弦楽のための映像」(1954年モノラル)〜エドゥアルド・ファン・ベイヌム/コンセルトヘボウ管弦楽団・・・前2曲はLP時代懐かしいグロリア・シリーズ(900円)だったもの。オーケストラの響きがマイルドで深い味わい、表現は中庸で気怠かったり、あまり頑迷に構成感を強調したものでもなく、端正でオーソドックス、バランス良く、しかも清潔なる色気に不足しない。彫りが深く、細部配慮の行き届いたアンサンブルがよく歌います。どの作品も余裕ですね。陶然としちゃいました・・・とは2007年9月「音楽日誌」よりの引用です。
・・・う〜む、その通りなんだけど、なんやらきょうは陶然としないなぁ。体調故か。サイト更新用原稿にもまったく手が着きません。
●2008年7月某日
(在金沢ホテル)お仕事一段落、というか、また月次ワン・サイクルの開始だけれど、ちょっと休みたいほど疲労のピーク。ま、毎日休みみたいなお仕事ぶりだけど。
昨日、大阪〜福井移動中音楽。Mozart 交響曲第40/41番〜ヤープ・テル・リンデン/アムステルダム・モーツァルト・アカデミー(2001/2002年)・・・ト短調交響曲はクラリネット入版。この古楽器全集はお気に入りでして、穏健派の鄙びたサウンド、リズム、クセのない表現が快いもの。弦が薄く、管が強調された特異な響きですね。金管はまろやかであり、ティンパニの粗野で乾いたタッチも新鮮。解釈はほとんど指揮者の色を付けないものであって、作品の真価がストレートに表出されます。現在の古楽器水準の到達点である優秀な技術。「ジュピター」に巨大なるスケールを望む人には不向きだけれど。
Elgar オラトリオ「ゲロンティアスの夢」作品38〜ジョン・バルビローリ/ハレ管弦楽団/合唱団/ベイカー(ms)/ルイス(t)/ボルイ(b)(1964年)・・・再度挑戦(前半のみ)。英国版「マタイ」とも呼ばれる作品だけれど、そこは英国人の信仰心表出だから”深遠なる人類の根源的悲劇!”的深刻さではない。キングス・イングリシュの明瞭なる言語で淡々と、起伏の少ない旋律が静謐に歌われ、語られます。
バルビローリはかなりノーコーに、劇的に表現していますね。作品全体をまるごと掴み取るところ迄、あともう一歩。棚中にはエイドリアン・ボウルト盤、ヴァーノン・ハンドリー盤があったっけ。
Mahler 交響曲第6番イ短調「悲劇的」〜エミール・タバコフ/ソフィア・フィル(1993年10月)・・・思い出したが、数日前に「復活」(1987年)も聴いていて、ちょと”マイ・タバコフ・ブーム”となっております。ま、ヴェリ・ベストな演奏ではないんだけれど、適度な残響と奥行きが爽快なる音質が快いもの。弦が薄かったり、金管の技量にやや問題があったり、アンサンブルの集中力不足、終楽章圧巻の迫力には欠けるが、素直でスケールを感じさせるもの。
作品を堪能するには、ほとんど問題なし・・・という評価は、あくまでワタシ個人の狭い判断だけれど。
●
午前中金沢にて所用こなし、本来であれば職場に戻るんだけれど、あまりの疲労蓄積に直帰。自宅にてゆっくりしております。虫歯も歯周病もないんだけれど、”歯が浮く”症状が典型的”お疲れ”自覚也。先週アンネローゼ・シュミットのMozart ピアノ協奏曲全集をオークション処分したが、ほぼ同時に落札したマティアス・キルシュネライト(p)による全集が到着。相場の変動による凸凹で、結果的に数百円の出費で新しい、若い、未聴の演奏を確認することができます。いつもは辛口のユーザーレビューも絶賛ばかり。ほんまか。
さっそく、Mozart ピアノ協奏曲第18番 変ロ長調(2000年)続いて第26番ニ長調K.537「戴冠式」(2004年)〜キルシュネライト(p)/フランク・ベールマン/バンベルク交響楽団・・・ははぁ、なるほど。楷書で誠実、真っ直ぐなソロ、オーケストラですな。いかにも独逸正統派といったところか。背筋が伸びて、余計な飾りが付加された表現(とか、とろとろの美音とか)ではなく、あくまで端正な姿勢を貫いて生真面目。21世紀は表現主義の時代か、と思っていたけれど、こんな謹厳実直なる演奏が称揚されるんですね。巡り巡って、こんなところに落ち着くのか。意外な結末に、未だ自分の嗜好云々コメントできず。
北陸よりサンダーバード帰り便中の音楽。Stravinsky自演による小品集/「祝賀前奏曲〜ピエール・モントゥーの80歳の誕生日のために」(1963年)「組曲第1番/2番(1963年*)/協奏曲「ダンバートン・オークス 変ホ調」(1964年)「ノルウェーの情緒」(1963年*)「サーカス・ポルカ〜サーカスの小象のために」(1963年*)「バーゼル協奏曲 二調」(1963年)/「15人の奏者のための8つのミニチュア」(1962年*)/「管弦楽のための4つのエチュード」(1962年*)/*はCBC交響楽団(トロント)他はコロムビア交響楽団(ニューヨーク/「ダンバートン・オークス」のみハリウッド)・・・この辺りがワタシのツボでして、乾いて素っ気ないユーモアがたまりまへん!どれも音質に優れ、オーケストラの充実ぶりにも驚かされます。「バーゼル協奏曲」ってLP以来なんども聴いている作品のはずだけれど、この自演で初めて名曲!との自覚が出来た、というのはかなり以前にも書いた記憶有。
Boccherini チェロ協奏曲第7番ト長調 G480/シンフォニア 変ロ長調 作品21-5G497/チェロ協奏曲第10番ニ長調 G483/シンフォニア ニ短調 作品12-4G506“悪魔の家”〜アンナー・ビルスマ(vc)/ジーン・ラモン/ターフェルムジーク・バロック管弦楽団(1988年)・・・これ似たような演奏家、趣向の録音がSONYにありますね。(1992年)とにかく古楽器演奏の技術的精華というか、滅茶苦茶上手い!アンサンブルの集中力、細部の切れ味抜群のノリであります。Boccheriniはかなりの枚数CD持っていると思うが、ノンビリ演られると聴いていてツラいもんです。
帰宅して、宿題だったジュリアーノ・カルミニョーラ(v)のMozart ヴァイオリン協奏曲第4/5番+アダージョ 変ホ長調K.261/ロンド ハ長調K.373〜カルロ・デ・マルティーニ/イル・クァルテットーネ(1997年)・・・HMVのユーザーレビューではクソミソだけれど、やっぱりこの演奏は(ソロ/バックとも)一級品だと思います。古楽器演奏らしいが、ほとんど”それ”と感じさせないヴィヴラートもあって、美しく自在に歌う見事なソロ。酷評されていた小さな編成のオーケストラだって、乾いた響きが個性的であって、いったいほかに何を期待しているのか?と訝(いぶか)しく思うばかり。
カルミニョーラって、アバドとの新録音があるんですね。それとの比較なのか。
●2008年7月某日
昨日いつもより一時間早めに出勤し、無事諸課題(おそらく)消化、ミーティング2本こなし、昼より職場合同にて外での研修〜そのまま「異動者歓迎会」。連日の酒席、本日の出張のことを考えると抑制が必要なんだけど、途中からノーミソ前頭連合野がアルコール性麻痺となってしまい、ヘロヘロにて帰宅。職場はフレックスタイムなので11時までにの到着すれば良いんだけれど、ワタシはいつも8時半迄、できれば8時15分迄に到着したい・・・大都会にしては通勤至近ですし。これから、いつも時間に出勤して、30分ほど残務確認を行ってサンダーバードに乗り込んで福井へ。(ここ数ヶ月の難物宿題也/本日は他部署東京からも動員)
昨年もそうだったが、涼しい7月ですね。暑さは後半にずれ込むのか?音楽の件は、時間切れで本日執筆不可。サイトの月次ファイル交換で精一杯。
●
在金沢ホテル。福井で少々重い商談、なんとか終了・・・って、妥結点を上司に説得しなくっちゃいけないし、まだまだ調整作業は続くんです。あ〜あ。で、他部署で動員した二人を金沢でご苦労さん会、思いっきり旨いモン喰いました。但し、ワタシは昨日呑んでいたので、後半ほとんど黒烏龍茶でお付き合い。疲れました。明日は、ほとんど余禄です。でも、事務所に戻らなくっちゃ(涙)。
相変わらず”音楽ちょろ聴き”して、そのまま忘れてしまうことが多いんです。全部「音楽日誌」にコメントしているわけじゃないし、実際、聴き流していることも多いんです。で、思い出したものを少々。Mozart ヴァイオリン協奏曲第1/2番〜ジュリアーノ・カルミニョーラ(v)/マルティーニ/イル・クァルテットーネ(1997年)・・・出先故、詳細情報をネット検索したが、ユーザーレビューの声は厳しいですね。いろいろ飾りつけが多すぎるのか。じつはワタシはけっこう愉しんでいて、古楽器オーケストラもそんなに酷いだろうか・・・ま、エエ加減な聴き流しなので、ちゃんと帰宅したら確認しましょう。
サンダーバード移動中の音楽は、本日力尽きて明日へ持ち越し。