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音楽日誌

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2025年11月某日/ 隠居生活もやや馴染みつつある日々

昨日土曜も好天。前日手を抜いたストレッチ、YouTube体操はしっかり実施、なぜか腰が鈍く痛いのが不思議、病的なものではないと思います。女房殿は午前中、某ボランティアの集まりへ。自分はほとんど切れていた食用油(オリーブ・オイルもごま油も高い)を買いに出掛けようか逡巡しておりました。
女房殿はすっかり居酒屋メニューの虜となって連続贅沢、平日介護の恒例憂さ晴らしがしたいとのご所望、昼から梅田駅前ビル地下に出掛けました。ちょっと店の選択を誤ってBGMがヒステリックに喧しい感じ。それなりおいしくいただいてビール一杯のみ、帰りに食材を買い足しました。昼食も抑制したつもりだけど今朝の体重は66.8kg+350gも仕方がない。本日鍛えて、根性入れて減らしましょう。微妙に鈍い腰痛が気になります。血圧も下がらんやろなぁ。

市井の引退爺が云々しても仕方がないけれど・・・政治に対する野次馬的興味は失っておりません。
高市内閣の支持率驚異の82%とか、自民党はさほどでもないけれど維新も含めて支持率はやや上がっているそう。この件については静観、一喜一憂せず、騒がず、じっくり実際の実行成果、推移を見守りましょう。まずは物価高対策と生活擁護。非核三原則の見直しを検討してるそうですね。先の参院選では「政党支持なし」層が立憲民主党から参政党に流れていたそう。公明党が与党から離れ、その分岩盤保守層が自民党に戻るのか。比例票が減るのか。先は読めません。世論は遷ろいやすいものです。

すぐに戦争!みたいな情勢でもないのに台湾問題は要らんこと云って中国を刺激したらしいけれど、建前を曖昧にしておくのが政治。マナーの悪い観光客問題オーバーツーリズム対策とは次元の違う政治的課題、威勢のよろしい感情的な煽りだけではなんの解決にもならない。「汚い首は斬ってやる」発言からの流れでしょうか。正論だと称賛する支持者もいらっしゃるけれど、過剰反応は禁物、リアルに経済的な関係は奥が深いもの。トランプさんも安易なことは公言しておりません。中国は日本への渡航注意喚起を出して、ちょっとは減ってくださるでしょうか。嫌でもキライでも隣国は隣国、お隣さんは引っ越さないのでなんとか微妙な関係バランスは取らないといけません。
都市部のことなのでなんとも判断できないけれど、葛飾区議選では自民党ボロ負け、参政党がトップ当選、国民民主党も相変わらず強いようです。総選挙は近いのでしょうか。NHK党の立花さんはもうアウトっぽいですね。支持者からはさっそく陰謀論が出ているそう。なんでも有、云ったもん勝ち状況には困ったものです。

L'Oiseau-Lyre POCL-4166-67Handel オラトリオ「メサイア」(1754年ロンドン捨子養育院版)〜クリストファー・ホグウッド/アカデミー・オブ・エンシェント・ミュージック/オックスフォード・クライスト・チャーチ大聖堂聖歌隊/ジュディス・ネルソン(s)/エマ・カークビー(s)/キャロリン・ワトキンソン(a)/ポール・エリオット(t)/デイヴィッド・トーマス(b)(1979年)・・・楽器編成はob-2/fg-2/tp-2/tim/org+4人の独唱+混声4部。オリジナルははっきりしていないらしくて、あちこち微妙に違うのはド・シロウト(=ワシ)に預かり知らぬところ。これは一番情報が残っている旧い版らしい。NAXOSスコラーズ・バロック・アンサンブル(1992年)ではオーボエが抜けて、tp-2/tim/org+弦のみの伴奏でした(トランペットもほとんど出番がない/いま聴くとちょっと元気がない演奏に感じる)
なんせデーハー極まりないグーセンス版(トーマス・ビーチャム)で作品に出会ったし(これは歴代編成拡大演奏を続けた一種の伝統の流れらしい)有名どころではMozart版というのもありますよね。(更にfl-2/cl-2/hr-2/tb-3が加わる)以前、真面目に全曲を集中して聴いたこともあって(ヨハネス・ソマリー)カスリーン・フェリアーのアリアの濃く重く、大きな歌も熱心に聴いておりました。やがて古楽器系演奏にも種々出会って、細部旋律にはけっこう馴染んで大好きな明るい作品。
じつはホグウッドの抜粋を聴いて、その軽快親密な響き、清楚に明るい声楽に驚き、痺れて、慌てて全曲音源をネットに探ったものです。やはりバロックは躍動する古楽器やなぁ、歌唱も古楽なんでしょうか。雄弁なイメージの男声ソロも清潔に爽やかでした。スケールを大きくせず、素朴な古楽器アンサンブルもヴィヴィッドに親しみを感じさせて、快くCD2枚分聴き通せました。名曲をじっくり噛み締めました。今回はタイミング手抜き。ま、聴いただけのメモでした。(これが合っているか?わからんけど一応収録順

LPデザインMozart アイネ・クライネ・ナハト・ムジーク ト長調 K.525〜サーストン・ダート/フィロムジカ・オブ・ロンドン(1957年)・・・Mozartのもっとも著名な作品のひとつ。誰でも大好き、名曲ですよ。Thurston Dart(1921-1971英国)はホグウッド等の師匠筋、これはL'OISEAU LYRE Labelによる意欲的な古楽器録音でした。失われた?第2楽章にピアノ・ソナタ 変ロ長調 K. Anh. 136/498a第3楽章「Menuetto Trio」をダート自ら編曲して再構成した意欲的な録音。たしか現在ではそのメヌエットはK.Anh.136(Anh.C25.05)として偽作・疑作とされていたはず。音質はちょっぴり曇りがちのモノラル、ちょうどステレオ時代との端境期でした。所謂古楽器奏法らしいけど、最近のイメージとは違って、研究過程だったのでしょうか。特別な演奏個性はあまり感じませんでした。
第1楽章「Allegro」繰り返しは意外と珍しいかも。かなり長い。(8:24)第2楽章「Menuetto Ttio」ここが耳馴染みないところ、けどこれでバランスが取れるのかも(3:45)第3楽章「Romance -Andante」(5:08)第4楽章「Menuetto Allegretto」(2:06)第5楽章「Rondo Allegro」(3:25)


2025年11月某日/ 隠居生活もやや馴染みつつある日々

台風は消えましたか?台湾や沖縄方面はけっこうな雨だったようだけど、こちらは昨日好天、布団も洗濯物も気持ちよく干せました。朝はいろいろネットより音源入手したり、その情報を整理したり、なんなりに時間を過ごしてストレッチの時間がなくなって手抜き半分、YouTube鍛錬も五分程度のみ済ませて、往復4km市立体育館を目指しました。
ゴミ拾いの功徳はいつものこと、途中コンビニ袋を拾って、しっかりそれに詰め込んで途中大学のゴミ箱に捨てたら、ご高齢の清掃員の方より「ごくろうさま、ありがとう」と挨拶されました。気持ち良いなぁ。トレーニングルームは空いていたけれど、マルチプレスを独占されて30分以上、それのみ使えませんでした。でも、ほぼいつも通り、しっかり全身鍛えてシャワー後の血圧は正常値+10くらい。今朝の体重は66.45kgほとんど変わらず▲150g。

女房殿のボランティ先より2026年のカレンダー到来。うっかりしていると2025年はあっさり終わってしまうのですね。昨日は上の孫の6歳誕生日、来年いよいよ小学校へ、なんとか健康に楽しい学校生活を乗り切ってほしいもの。
大谷さんは下馬評通りMPV満票とのこと。その他ハンク・アーロン賞とかエドガー・マルティネス賞、他いろいろ獲ったんでしょ?
最近不調が噂されるFaceBookにはとんと縁がなくて、一応登録と一度だけ投稿したのみ。オトモダチ登録はけっこうしていております。「新しい投稿がありました!」メールは鬱陶しいので停止しているけれど、なぜか時々復活して久々に投稿を眺めて・・・またストップしておきました。
昼頃女房殿介護生活よりご帰還。婆さんの故郷・岩手の親戚より新米到来、美味しくそれも炊いて、夕食も調理いたしました。「コメ不足から一転し新米が余る事態」との報道。米屋がため息「新米が高すぎて売れない」とのこと。一番売れているのはカルローズ米?あれは不味いのにね。

Furtwangler The Legacy/Membran 233110 BOX8-CD64R.Strauss 家庭交響曲(1944年)/メタモルフォーゼン(1952年)〜ウィルヘルム・フルトヴェングラー/ベルリン・フィル・・・マグネトフォン録音(とやら?)はかつての記憶よりかなり良好な解像度(あちこち音質評価は割れておりました)音質条件乗り越え、圧巻のオーケストラの威力、その色彩と迫力、熱気に圧倒されました。正直馴染みの少ない作品だし、大編成だから音質状態のよろしいので聴いたほうが理解は深まると思うけれど、さすがWilhelm Furtwa"ngler(1886ー1954独逸)の濃い表情の説得力は凄い。すっかり作品そのものを見直してしまいました。
家庭交響曲は四管編成、サキソフォーンは4本、ティンパニ4台、打楽器5種、ハープ2台という巨大なる編成。前編続けて演奏されます。明るく、前向きの希望やシアワセな風情が続く名曲。
「Introduction: Thema I (Bewegt)/Thema II (Sehr lebhaft)/Thema III (Ruhig)(家庭の主人の主題)は穏健かつ平和な主題から強烈雄弁なオーケストラの躍動へ。(5:16)
「Part I: Scherzo (Munter)」は安らぎの甘いヴァイオリン・ソロ、濃い音色のホルン、こどもが遊ぶ平和な情景が広がります。(こどもが遊び、そして母親の子守歌に包まれて眠る)(6:17)
「Ma"ssig langsam (Wiegenlied)」は暖かな子守唄の静謐。弦と木管の響きは陶酔。(5:25)
「Part II: Adagio (Langsam)」「こどもが寝る中、仕事をする夫、愛の交歓、妻の気遣い」〜切々として巨大なる節回しはうねるように高揚して雄弁、広がるシアワセの情景と時間。ホルンの深みは超絶でした。(12:35)
「Part III: Finale (Sehr lebhaft)」「両親はこどもの教育方針を巡って喧嘩を始める・・・やがて落ち着き、2人は歌う」ここは闊達なフィナーレ。金管の分厚い躍動押し出し、テンポ・アップはは怒涛のごとくアツく強烈。戦前からベルリン・フィルは輝かしいスーパー軍団だったとわかるけれど、後年のカラヤン時代とはまったく異なる粗野なサウンドと熱狂だったのですね。(13:07)
メタモルフォーゼン」も音質はかなり良心的。滅亡しつつある独逸帝国への哀惜、フクザツな弦楽声部は揺れ動く熱と高揚、泣きを感じさせて雄弁!これほど濃厚にアツい陶酔は滅多に経験できません。(23:19)

NAXOS 8.550287Haydn 交響曲第44番ホ短調「哀しみ」/第88番ト長調「V字」/第104番ニ長調「ロンドン」〜バリー・ワーズワース /カペラ・イストロポリターナ (1989年)・・・最初、Barry Wordsworth(1948-英国)の録音から始まって、なんやかんや種々演奏家揃えて全曲録音してしまうのがNAXOSの根性と云うか、矜持だと感じます。ブラティスラヴァの室内管弦楽団は録音用団体でもなくて、来日公演もあったらしいから常設団体?最近、その動静は伺えません。NAXOS初期には八面六臂の活躍に録音しておりました。これは鋭いリズムに非ず、モダーン楽器によるオーソドックスなバランス演奏でした。時代を感じさせるような大仰さに非ず、質実にハデさのないサウンドは誠実。作品を堪能するに充分な技量に素直な演奏、音質も良好。
交響曲第44番ホ短調「哀しみ」は1771年頃の作品。編成はob2/hr2+弦というシンプルなもの。疾風怒濤時代の作品ですか?
「Allegro con brio」は題名通り、穏健な哀しみと適度な緊張感を湛えて、ちょいとざらりとしたサウンドでした。(7:08)
「Menuet and trio」は寂しげな3/4拍子。いつもの牧歌的なHyadnのメヌエットはずいぶんと風情が違うもの。(6:23)
「Adagio」安らぎの緩徐楽章。弦は弱音器を付けて、そっと付点のリズムに歌って美しい。(4:35)
「Finale: Presto」風雲急を告げるごつごつとした緊張感に疾走するフィナーレ。(3:48)
交響曲第88番ト長調「V字」は1787年の作品。作品的にはぐっと充実して編成はfl1/ob2/fg2/hr2/tp2/tim+弦。トランペットとティンパニが入るとぐっと華やかさが増しますね。
「Adagio - Allegro」は躊躇いがちの序奏から、愉悦を含んだ堂々たる主部へと進んでリズミカル、さすが後期の成熟とスケールを感じさせます。ここには未だトランペットとティンパニは出てきません。(6:40)
「Largo」はオーボエとチェロに導かれた静かな主題が緩やかに変奏する絶品の緩徐楽章。ここは逆にトランペットとティンパニが登場するHaydnにとって初めての緩徐楽章とのこと。(5:34)
「Menuetto: Allegretto」はティンパニが軽快溌溂とリズムを刻むヴィヴィッドな舞曲。トリオにはドローン(持続音)が登場します。(4:13)
「Finale: Allegro con spirito」はユーモラスに快活に躍動するフィナーレ。個人的にはMozart「パリ交響曲」を連想いたします。(3:53)
交響曲第104番ニ長調「ロンドン」は1795年のラスト交響曲。編成はますます充実してfl2/ob2/cl2/fg2/tp2/hr2/tim+弦。これはスケールも大きな名曲でした。Haydn交響曲中一番好きかも。
「Adagio - Allegro」は堂々たる序奏の迫力。主部の晴れやかな表情と勢いもスケール大きく、熱を感じさせました。(8:22)
「Andante」はのんびりとした風情から情感が高まる堂々たる変奏曲(9:29)
「Menuet - Trio」はいかにもHaydnらしい悠々としたリズムを刻むメヌエット。ここも大きな風情でした。トリオのとぼけた対比もステキ。(5:26)
「Finale: Spiritoso」はドローンの低いサウンドに乗せて快活に躍動するフィナーレ。適度な熱気とノリのうちに締括括りました。(6:52)


2025年11月某日/ 隠居生活もやや馴染みつつある日々

昨日は降らなかったけれど、終日どんより曇り。トレーニングは休みの日、とくに用事もなかったので、な〜んもせずに引き隠りました。外に出ていないからわからんけど、いかにも薄ら寒そう。午前中から残り野菜や、賞味期限切れが怪しい食材を煮込んで鍋を包み込んで保温、じっくり長時間加熱いたしました。前日、しっかり鍛えて食事を抑制してなんとか▲550g、朝ストレッチと軽いYouTube体操済ませて食事抑制、引き続きダイエットを狙って・・・結果、66.6kgほぼ変わらず(涙)やはり身体を動かさないとあかんのか。

ランサムウェアに狙われたAsashiとAskulはその後どうなったのか、取引先への影響、会社経営、復旧に向けての対策、動きはどうなっているのか・・・なかなか報道を見掛けません。出庫が通常の10%に落ち込んだとか、自販機で好みのものが買えなくなっているとか、断片的な情報ばかり。これがNews=新しい情報たる弊害か。自分のビール生活にはとくに不自由はありません。あまり頻繁に喫しないし、出掛けた居酒屋に銘柄も指定しないので。(今朝のワイドショウの報道では営業マンが電話受注、前年の90%迄快復しているとの報道〜聞き間違い?)
Askul は大企業向けの通販サイト「ソロエルアリーナ」を再開したと発表とのこと、法人向け通販「ASKUL」は12月初旬に復旧するそう。こちらは比較的動きが早いですね。
お仕事現役時代に関係があった「ならコープ」は2022年10月にランサムウェア(身代金要求型)によるサイバー攻撃を受けて、四苦八苦したようだけど、その後経営的には大丈夫なのでしょうか。奈良県には山奥の集落もあって生協宅配頼みのところもあったことでしょう。(「山村の命綱」との記事もありました)ローカルだし、あまりにジミな事件扱いにほとんど話題になっていないようです。残念。たしか一ヶ月くらいで営業再開したはず。

例の傲岸不遜な積丹町副議長は直接謝罪の上、猟友会は活動再開との知らせ。この件は忘れずに、次の町議会選を注目いたしましょう。狩猟者にはもっと報酬を上げないと住民の生命は守れません。伊東市の田久保元市長再出馬へ、NHK党の立花さんは逮捕されたまま出馬するのかな?

ABC Classics 4812522Vaughan Williams 揚げひばり(アントニー・ウォーカー/シンフォニア・オーストラリス/ディミティ・ホール(v)/2003年)/トーマス・タリスの主題による幻想曲(パトリック・トーマス/クイーンズランド交響楽団)/グリーンスリーヴスによる幻想曲(デイヴィッド・スタンホープ/タスマニア交響楽団/2003年)/「富める人とラザロ」の5つのヴァリアント(カール・ピーニ /シドニー交響楽団/1971年)/交響曲第5番ニ長調 〜 第3楽章「Romanza: Lento」(パトリック・トーマス/アデレード交響楽団)/二重弦楽合奏のためのパルティータ(メイヤー・フレッドマン/シドニー交響楽団/1980年)・・・豪州のオーケストラによる英国音楽。Sinfonia AustralisはAntony Walker(1967-濠太剌利)が創立した室内管弦楽団らしいけど、Tasmanian Symphony Orchestra(1948年創立)は、あんな離島にもオーケストラがあるのか・・・ちょっとした感慨もありました。Myer Fredman(1932-2014濠太剌利)はNAXOSの録音に見掛けるけれど、Carl Pini(1934-英国)やPatrick Thomas(1932-濠太剌利)David Stanhope(1952-英国)はほとんど馴染みがない、とっても希少価値な録音。どれも演奏の質にばらつきはなくて、以前にも聴いてお気に入りの一枚でした。
Dimity Hall(濠太剌利)の詳細情報不明だけど、2002年シドニー交響楽団と「揚げひばり」でデビューした女流とのこと。曇り空の彼方、姿は見えないけれどさえずりが聞こえてくる情景を描写して、妙に寂しく切ない名曲。季語としては「春、空高く舞い上がってさえずるひばりを指し、春の訪れや生命力を感じさせる」とのこと。ゆらゆら揺れるひんやりとしたヴァイオリン・ソロに曖昧さはなく、静かに寄り添う控えめなオーケストラも絶品。音質も極上でした。激しい情感の爆発や強靭なリズムなど存在しない、淡々と抑制された作品は日本じゃ人気は出ないと思われます。(17:05)
トーマス・タリスの主題による幻想曲」はブリスベンのオーケストラ担当。Thomas Tallis(1505-1585英国)の「何ゆえ異邦人たちは騒ぎたち」の旋律とのこと(原曲は聴いたことはない)荘厳なスケールを誇る弦楽合奏は三群、フクザツに絡み合って幻想的な情景が広がります。これも寂しげにひんやりと哀しい詠嘆、ジミに抑制された弦の響きは作品に相応しいデリカシー。これも豊かな残響に音質良好。(15:24)
誰も知っている「グリーンスリーヴスによる幻想曲」は弦とフルート、ハープの編成。タスマニア交響楽団登場。なんせ濠太剌利には行ったことはないし、一番南の島、プロ・オーケストラがあったのか・・・これも冒頭の遣る瀬ないフルートと清楚なハープ、そして順々とした弦は抑制された風情に(ジミな)雰囲気たっぷり。編成は小さいようです。(5:10)
「富める人とラザロ」の5つのヴァリアントはハープと弦楽合奏のための作品。「富める人とラザロ」という英国民謡が地方毎様々な形で残っていることを発見した作曲者が、それを元に自由な変奏曲に仕上げたものなんだそう。大好きな「イギリス民謡組曲」にもこの旋律出てきますね。シドニー交響楽団は豪州屈指の実力派、これもどことなく涼しげにうら寂しい風情が続きます。途中泣けるように美しいヴァイオリン・ソロとハープの掛け合い、ラスト辺り落ち着いたチェロのソロもありました。(11:24)
交響曲第5番ニ長調 〜 第3楽章「Romanza: Lento」が単独で取り上げられるのはどういった意味合いなんでしょうか。不安な弦やイングリッシュ・ホルンの半音階旋律から始まって、遠いホルンなど息を潜めるような静謐と詠嘆が続きます。豪州南部のアデレード交響楽団は意外と拝聴機会はあって、ここでも雰囲気たっぷりのアンサンブルを堪能させてくださいました。(11:10)
ラスト「二重弦楽合奏のためのパルティータ」は1946-48年作曲者晩年の作品。前に配置された癒し系作品とは趣を変えて、新古典派風にハードな推進力を感じさせるもの。Prelude(5:08)Scherzo ostinato(4:08) Intermezzo [Homage to Henry Hall](3:59)Fantasia(6:28)

King KKC29Bach ゴールドベルク変奏曲 BWV.988〜セルゲイ・シェプキン(p)(2008年)・・・Sergey Schepkin(1962-露西亜→亜米利加?)による再録音。基本繰り返し有、楽器はスタンウエイでしょう。心持ち速めのテンポに粒立ちの良い軽快デリケートなタッチと音色、落ち着いて細部丁寧なしっとり仕上げ。変幻自在な心情の変化、透明に寂しげな表現はやはりピアノが相応しいと感じます。長大な作品だけど、冒頭の優しいアリアから心奪われ、自在に変容しつつ熱を加える各変奏曲のノリに耳を傾けていると、あっという間にラストのアリアにたどり着きました。
アリアAria(4:02)第1変奏Variation 1(1:31)第2変奏Variation 2(1:19)第3変奏Variation 3(1:42)第4変奏Variation 4(0:54)第5変奏Variation 5(1:14)第6変奏Variation 6(1:14)第7変奏Variation 7(1:36)第8変奏Variation 8(1:36)第9変奏Variation 9(1:28)第10変奏Variation 10(1:25)第11変奏Variation 11(1:41)第12変奏Variation 12(1:56)第13変奏Variation 13(4:21)第14変奏Variation 14(1:48)第15変奏Variation 15(5:04)第16変奏Variation 16(2:49)第17変奏Variation 17(1:41)第18変奏Variation 18(1:21)第19変奏Variation 19(1:49)第20変奏Variation 20(1:43)第21変奏Variation 21(2:44)第22変奏Variation 22(1:22)第23変奏Variation 23(1:42)第24変奏Variation 24(2:26)第25変奏Variation 25(9:50)第26変奏Variation 26(2:00)第27変奏Variation 27(1:35)第28変奏Variation 28(1:57)第29変奏Variation 29(1:50)第30変奏Variation 30(1:40)アリアAria(2:34)


2025年11月某日/ 隠居生活もやや馴染みつつある日々

今のところ好天が続いて、これから気温は徐々に下がっていくとのこと。前日、かなり呑んだけれど夜しっかり眠れて体調も悪くない、爽やかに目覚めてストレッチ、YouTube体操10分ほど済ませて市立体育館を目指しました。トレーニングルームはここ最近常連さんが幾人が休んで空いておりました。いつものゆる筋トレメニュー+エアロバイク15分も順番通り、シャワーを浴びて血圧測定したら正常値より+20、三回測り直しても変わらず。数字はリアルに冷酷な結果でした。今朝の体重は66.65kg▲550g、まだまだ。

帰宅して洗濯。ずっと液体洗剤を愛用してきたのは溶けやすいから。婆さん宅より10年ほど前に送った洗剤(粉末)発掘、使えるものは大切に消化するのは当たり前、ところがけっこうぎゅう詰めに大量の洗濯物を処理すると、溶け残ることがあって悩ましい。今回はバケツにフロの残り湯に事前に溶かして無事乗り切りました。

インフルエンザ大流行中。朝のワイドショウでは全国的に学級閉鎖、学年閉鎖が報道されておりました。当たり年なのか、残暑厳しく、急激に冷えたのが要因なのか、対策はコロナと同じ、しっかりマスクをして帰宅したら手洗いうがい、空気の入れ替えでしょう。自分はマスクは大嫌いだけど、博多唐津の旅、そして梅田京橋など人の多いところ、コミュニティ・バス内やJR車内ではマスクを着用しております。トレーニングルームでも有酸素運動以外は着用いたしました。前日ワクチン接種は完了済。

Supraphon SU3890-2Shostakovich 交響曲第5番ニ短調〜マキシム・ショスタコーヴィチ/プラハ交響楽団(1996年)・・・偉大なる作曲家の息子Maxim Shostakovich(1938-露西亜→亜米利加)は未だご存命なのでしょうか。著名な「革命」(苦悩との戦いから勝利へ!風)は若い頃、こればかり聴き過ぎて食傷気味、拝聴機会は少ない作品となりました。わかりやすくメリハリある作品をようやく、心安らかに拝聴できるようになったのは最近でした。数十年前FM放送から聴いたソヴィエット国立交響楽団との演奏(1970年)は思わぬクールな風情に驚いた記憶もありましたっけ。こちらプラハ交響楽団はややパワー不足、あまり鳴らないサウンド、技術的にもさほどのキレはないけれど、緻密な集中力は健在と聴き取りました。けっこう好き。
第1楽章「Moderato」慎重に落ち着いてあわてず、煽らず神妙に劇的な始まり。オーケストラのアンサンブルは誠実、主部への追い込みの緊張感、キレ、盛り上げ方も悪くないけれど、ごりごりとした力感には足りぬ感じ。(19:24)
第2楽章「Allegretto」剽軽に躍動するスケルツォ。ここのヴィヴィッドに大仰なノリ、切迫感も上出来。トランペットやホルンはやや力不足。「カルメン」の引用があるらしいけど、ド・シロウトにはようわからない。(5:11)
第3楽章「Largo」慟哭と静謐の緩徐楽章。ここは金管なし、哀惜の念深まって高揚に導くけれど、アンサンブルはよく整えられても弦の薄さは感じられます。ラストの名残惜しいハープと弦が美しい。(14:21)
第4楽章「Allegro non troppo」風雲急を告げるフィナーレは速めのテンポに軽めのサウンド、テンションと勢いは充分でしょう。スケールは小さいけれど、あまり厳つい、大仰な表現は好まぬので、これはこれで爽やかな演奏と受け止めました。(12:23)

DG UCCG6197Berlioz 序曲「ローマの謝肉祭」/歌劇「ベアトリスとベネディクト」序曲/ハンガリー行進曲/Saint-Sae"ns オラトリオ「ノアの洪水」前奏曲(アラン・モグリア(v))/歌劇「サムソンとデリラ」〜「バッカナール」/交響詩「死の舞踏」(ルーベン・ヨルダノフ(v))/Ducas 交響詩「魔法使いの弟子」〜ダニエル・バレンボイム/パリ管弦楽団(1977-1980年)・・・Daniel Barenboim(1942-亜爾然丁→以色列)パリ時代の録音(音楽監督在任1975-1989年)。レパートリーに独墺系を増やしたり、メンバーの入れ替えを行って、オーケストラの技量は上がっても仏蘭西の色は薄まって、あまり評判はよろしくなかったと記憶します。スポンサーが強力だったから14年も続いたのかも。
音質は良好。響きは明るく、ちょっと薄く、低音が足りない感じ。これはオーケストラの個性でしょうか。
元気よろしい「ローマの謝肉祭」から軽快な響きとノリ、かっちりとしたアンサンブル。(8:30)「ベアトリスとベネディクト」の金管は華やかにゴージャス(8:02)人気作品である「ハンガリー行進曲」はやや控えめな始まり、オーケストラの響きは薄く、華やかだけど熱狂的な高揚には至らない。(5:18)
「ノアの洪水」前奏曲は初耳?大仰な詠嘆から、弦による楚々とした哀しみが広がりました。Alain Moglia(1973-仏蘭西)のソロは絶品にしっとり(7:36)著名な「バッカナール」はアラビア風?のエキゾチックオーボエから、ノリノリのリズムに異国情緒たっぷりにやがて熱狂します(7:15)不気味な「死の舞踏」のヴァイオリンはLuben Yordanoff(1926-2011勃牙利/コンマス在任1967ー1991年)(6:51)「魔法使の弟子」も含めて、ユーモラスと云うよりかっちりとした真面目なアンサンブルでした。(11:30)


2025年11月某日/ 隠居生活もやや馴染みつつある日々

秋晴れ?朝の体感はほとんど冬っぽいけれど、佳い天気が続いております。ちょっと洟水が出ていてアレルギー?もしかして風邪の初期症状?肩は若干凝っているけれど、熱はありません。しっかりストレッチして、例の東南亜細亜系女性が動き続けるYouTubeエアロビクス10分ほど実施してご近所クリニックに出掛けました。医者もエエ加減で「風邪はひいてませんか?」一言訊いただけでインフルエンザ・ワクチン接種へ。さっさと終えて、業務スーパーでキウイとか玉ねぎなど買い足して帰宅いたしました。これで一日の運動量はほぼクリアいたしました。せっかくワクチン接種を終えたので、風邪に至らぬように気を付けましょう。

11月6日NHK番組「改訂版・ひざ若返り」のトリセツ、爺友より事前に連絡があって拝見いたしました。MCは石原さとみ、ゲストはいかにも「膝痛」に相応しそうな大久保佳代子・黒沢かずこというのもリアル。ゆる屈伸、足首クロスが膝軟骨に効果的とか、ヒアルロン酸、コンドロイチンの経口摂取は膝に効かない!と断言されるのもなかなか凄いですね。自分も意識せず似たようなことは実施していて、左膝はちょいと鈍く痛むけれど、いまのところ抜本的に悪化していないのはその成果かもしれません。膝に負担が掛からぬエアロバイク15分などは効果的だったかも知れません。日々意識して、膝回りの筋肉を意識して鍛えて、ストレッチで可動域を確保するよう心掛けております。

ワクチン接種して昼食を摂ってゆっくりしていると、その爺友より悪魔のLINE有。またまた梅田迄出掛けてしまいました。道中マスクは必須。風邪?流行り病も心配だし、なによりダイエットの大敵。かなりしっかり呑んで、身近になった「死」の話題に盛り上がって散々呑んで喰って今朝の体重は67.2kg+750g。幸い体調は悪くなくて、本日これより鍛え直しましょう。

EMI Franck 交響曲ニ短調(パリ管弦楽団/1969年)/交響的変奏曲(アレクシス・ワイセンベルク(p)/ベルリン・フィル/1972年)〜ヘルベルト・カラヤン・・・なんか信じられない記憶だけど、こんなジミな作品が発売当時大ベストセラー!既に半世紀以上前の記録、おそらく初耳でした。仏蘭西の威信を掛けて1967年再編成したパリ管弦楽団はシャルル・ミュンシュが急逝、Herbert von Karajan(1908-1989墺太利)が1969-1971年音楽顧問就任へ、次がジョージ・ショルティだから、このオーケストラの方向性は仏蘭西風情全否定?まず、アンサンブルをちゃんとすることが急務だったのでしょうか。
Franckの室内楽は好きだけど、管弦楽作品、とくに一番人気?なんか鬱蒼と鬱陶しくて、この交響曲はちょっと苦手系でした。音質はいまいち?(オーディオには自信がない)オーケストラの響きがもともと薄いのか、録音個性なのか不明。
第1楽章「Lento - Allegro non troppo」重苦しい動機が極弱音に湧き出るような始まり、ここはいつものカラヤンと同じパターンでしょう。オーケストラの響きは軽く、カラヤンのアクセントは入念、レガート表現は弱音重視、やる気のない?オーケストラの集中力を高め、颯爽とスタイリッシュに鼓舞するような統率が眼前に浮かびます。9:30頃のホルンは例の仏蘭西風ヴィヴラートは魅惑、後半の金管も明るく薄く、魔法のような転調連続は入念に、ちょっと作為を感じさせました。(20:39)
第2楽章「Allegretto」ここはいっそうの弱音、トロンボーンとチューバはありません。寂しげなイングリッシュ・ホルンから始まってホルンが弱く歌い、懐かしいような鬱陶しいような歩みが続きました。ここもカラヤンのうねうねとしたオーケストラの先導は入念、上手い表現だけれど作品とカラヤンの個性は似合っていない?どこか空疎な感じ。(10:30)
第3楽章「Allegro non troppo」ごりごりと圧巻の始まり。「勝利の動機」はカッコ良い押し出しですよ。薄い金管、レガートに流麗な弦、一連の流れはとてもスムースなんやけど、どうも憂愁に深淵な旋律が表層をなでるような・・・作品もオーケストラもカラヤンには似合わぬ感じ。自分の嗜好問題と思うけれど、すみません。(11:21)
「Variations symphoniques pour piano et orchestre」こちらベルリン・フィルは落ち着いて分厚く官能的な陶酔。Alexis Weissenberg(1929-2012勃牙利)の研ぎ澄まされたクールなタッチがなかなかの充実ぶりでした。(15:46)

HMV ASD 2455Weber クラリネット協奏曲第1番ヘ短調/クラリネット小協奏曲 変ホ長調/Rossini クラリネットと小管弦楽のための変奏曲ハ長調〜ジェルヴァース・ドゥ・ペイエ(cl)/ラファエル・フリューベック・デ・ブルゴス/ニュー・フィルハーモニア管弦楽団(1968年)・・・Weberの素朴に躍動する作品はどれも大好き。クラリネット協奏曲も、五重奏もお気に入り、たいていの録音はクラリネットの名手だから誰の演奏でも・・・だけど名人Gervase de Peyer(1926-2017英国)だったら刮目して拝聴したいもの。ラファエル・フリューベック・デ・ブルゴスのオーケストラも充実しておりました。拝聴したのはLP音源、音質も上々。
Weber クラリネット協奏曲第1番ヘ短調。「Allegro」はちょっぴりほの暗い劇的な序奏からリズム感はいつも通り、明朗に躍動して、憂いを含んだクラリネットのヴィヴラートがデリケートにセクシー。「Adagio ma non troppo」しっとりメロウなソロが静かに歌って、魅惑の哀愁の旋律。「Rondo: Allegretto」健全に躍動して、いかにもWeberらしい明るい旋律が上機嫌に走り出しました。(21:42)
小協奏曲は「Adagio ma non troppo」から意外と深遠に、落ち着いた風情から始まるクラリネット。やがて健全に穏やかな風情に走り出して、ソロには名人芸が要求されそうな自在な旋律が歌いました。「Andante」は落ち着いて静謐な変奏曲「Allegro」は上機嫌に躍動する晴れやかなフィナーレ。(9:22)
Rossini 歌劇「湖上の美人」による「クラリネットと管弦楽のための序奏、主題と変奏」はゆったり優雅なアリアから始まって、それはいかにも歌声的な魅惑の節回し連続が悠々。やがて剽軽な変奏が始まって、軽妙に明るく、変幻自在なクラリネットの超絶技巧が堪能できました。(12:56)


2025年11月某日/ 隠居生活もやや馴染みつつある日々

岩手の地震は幸い、大きな被害はなかったようです。
じつは前日、演奏会に出掛ける途中体調不良、その時点「やっちまったか・・・(風邪のウィルスもらったか?)」心配しつつ、会場には開演一時前に到着して着席しました。開演迄44分間居眠り(スマートウォッチ計測による)幸い体調スッキリ改善して乗り切りました。途中買い物をして2km歩いて帰宅、入浴してしっかり眠れた昨日朝は体調大丈夫。本日これよりインフルエンザ予防接種は予定通りいけそう。ちょっと肩が凝ってますが。

昨日は雨も上がって、いつものストレッチ、軽いYouTube体操済ませて市立体育館へ。いつものゆる筋トレ+有酸素運動メニューを入念にこなしました。帰り、スーパーに寄って食材補給済。気分爽快に洗濯も済ませました。血圧は正常値+10くらい、なかなか改善しません。今朝の体重は66.45kg+500g(涙)もう通常の食事では必ず増える感じ。

いずみホールにてマナーモードにしようと思ったら、そもそも通信そのものが不可。NTT回線がよろしくないといった噂はほんまやったのですね。周りを眺めるとけっこう使っているから自分の安物機種のせいか?自分の生活に占めるスマホの位置は小さいのでなんの不自由も感じません。
NHK党の立花党首逮捕。やっていることは間違いなく悪辣非道なんやけど、誹謗中傷で身柄確保逮捕はやり過ぎでしょう。これは見せしめなんかなぁ、世の中に似たようなことをやっている輩(やから)はたくさんいるけれど、著名な人を狙って世間にアピール、抑止効果を狙うものか。ちょっと悩ましいですね。国外逃亡の恐れという説も出て、それは後付だという意見もありました。伊東市長選にはそのまま出馬するのでしょうか。

Channel Classics CCS SA 28809de Falla 歌劇「はかなき人生」より「スペイン舞曲」/バレエ音楽「恋は魔術師」/バレエ音楽「三角帽子」より 3つの小品/7つのスペイン民謡/クロード・ドビュッシーの墓碑銘のための讃歌/お前の黒い瞳〜Katona Twins(ペーター・カトナ/ゾルターン・カトナ(g))/ファニータ・ラスカーロ(s)/ダビド・ガルシア・ミル(打楽器)(2008年)・・・ギター2本の多彩かつ泥臭い響き(時にエレキギター?)打楽器の響きも種々多彩に効果的、ノリノリに強烈。でもこのギター・デュオは西班牙に非ず、阿蘭陀の人らしい。もちろんオリジナルが一番なんやけど、これはこれで作品の魅力、骨組みがリアルに浮き立ってわかりやすく、不足を感じさせません。幾度聴いて馴染みのManuel de Falla(1876-1946西班牙)代表的な熱気溢れる旋律、リズムをたっぷり堪能いたしました。音質もリアル。
Danza Espanola」からいきなり南欧の風情に包まれ(3:30)El Amor Brujo」はIntroduccion Y Escena(0:33)En La Cueva (La Noche)*ここにエレキギター登場(1:53)Cancion Del Amor Dolido*Juanita Lascarroは哥倫比亜出身のソプラノらしい。ギターに乗ってなかなかの濃い色気(1:33)El Aparecido / Danza Del*打楽器とギターの壮絶な掛け合い(2:09)El Circulo Magico(1:41)A Media Noche (Los Sortil)*これはマリンバ?自信はないけど(0:51)Danza Ritual Del Fuego*いちばん有名な「火祭りの踊り」太鼓の低音がずどん!アクセント強烈。オリジナルに負けぬ迫力(3:46)Cancion Del Fatuo Fuego*妖しく、悩ましいソプラノ再び登場(1:46)Escena*エレキギター登場。笛?も(1:08)Pantomima*ド・シロウト(=ワシ)が想像するところの一番フランメンコっぽい場面。そして安らぎ(3:56)Danza Del Juego De Amor*ファニータ・ラスカーロ(s)は相変わらずセクシー。そしてギターと打楽器の激しい掛け合い(2:58)Final (Las Campanas De Am)*伸びのあるソプラノの声にギターと打楽器が全曲を締め括りました。(1:22)
El Sombrero de Tres Picos」/Danza Del Molinero(2:50)Danza De Los Vecinos(3:19)Danza De La Molinera(3:45)*一番人気の「三角帽子」よりエエとこ抜き出して、濃〜い、激しくもキレのあるリズム連続。ギターはもちろん超絶技巧。打楽器はいったい何種の音色を使わけているのでしょう。大好きな旋律がヴィヴィッドに続きます。
Siete Conciones Populartes Espagnoles」/El Pano Moruno(1:26)Seguidilla Murciana(1:09)Asturiana(2:50)Jota(2:46)Nana(1:42)Cancion(1:01)Polo(1:50)*ファニータ・ラスカーロ(s)登場。なかなかしっとり神妙な歌声でしたよ。この人はメゾ・ソプラノですかね。もともとピアノ伴奏だから、そこにギター2本と打楽器が彩りとアクセントを加えてなかなか楽しい。El Pano Moruno(ムーア人の織物)は「三角帽子」にも同じ旋律が登場するとのこと。暖かくも懐かしい旋律が続きます。相当強烈なラスト「Polo」は民謡に非ず、オリジナル旋律なんだそう。
Homenaje Pour "Le Tombeau de Claude Debussy"」オリジナルはギター・ソロ、ここではデュオ編曲。ラストに「グラナダの夕暮れ」が引用されます。打楽器は入らない。(3:16)
Tus Ojillos Negros」ラストはもの哀しいソプラノ登場して、静かな情熱を湛えました。ここも打楽器はなし。(3:54)

DG 449 186-2Ravel 「クープランの墓」/逝ける女王のためのパヴァーヌ/Satie-Debussy編「ジムノペディ」第1番/第3番/Faure シシリエンヌ/パヴァーヌ/組曲「マスクとベルガマスク」〜オルフェウス室内管弦楽団(1995年)・・・Orpheus Chamber Orchestraはニューヨークを拠点に創立1972年、指揮者なしでみごとなアンサンブルを実現しております。仏蘭西のアンニュイとか曖昧な揺れ、みたいなものとは無縁、かっちりと正確なアンサンブルとバランスから自ずと作品の味わいが滲み出る〜といった狙いでしょうか。この一枚は題して「Pavane」。音質は極上。ピカソの絵ですね。
Le Tombeau de Couperin」オリジナルはピアノ作品6曲、そこから「Prelude」(2:55)「Fugue」(5:17)「Menuet」(4:45)「Rigaudon」(3:00)を二管編成+ハープ1台に編曲したもの。くるくると印象的なオーボエがリズミカルに始まる仏蘭西バロックに敬意を表した舞曲集、これが全曲中もっとも素っ気なく乾いて、淡々とかっちり緻密な演奏だけど、それはそれとして違和感はありません。
Pavane pour une infante defunte」もオリジナルはピアノ作品。これも二管編成にティンパニ、そしてハープが入ります。神々しい風情に溢れて静謐かつデリケートな作品、これは正確誠実な表現が作品の真髄を引き出す典型例でしょう。(6:55)
とっても妖しく儚い「Gymnopedies(2:51-3:09)フルートが遣る瀬なくも哀しい「Sicilienne(3:42)そして「Pavane(6:18)もけっしてエッチな音色に非ず、健康的に明るいのに、神妙な作品風情を間違いなく堪能できました。
ラストは「Masques et Bergamasques」もともとは舞台音楽なんだそう。前の作品とは一風変わって健全にリズミカルな躍動が続いて、それに相応しい健康的な演奏でした。これもシンプルな二管編成、ラストは優しい風情にようやくハープが加わりました。 「Ouverture: Allegro molto vivo」(3:25)「Menuet: Tempo di minuetto - Allegretto moderato」(2:29)「Gavotte: Allegro vivo」(3:10)「Pastorale: Andantino tranquillo」(5:23)


2025年11月某日/ 隠居生活もやや馴染みつつある日々

昨日日曜は終日薄ら寒い小雨、なんせ北国では雪が降ったくらいですから。岩手にて地震発生、被害状況はいかがでしょうか。前夜も夢見よろしくなく、眠りは浅いような気がするけれど、途中覚醒なく朝を迎えました。ストレッチと短いYouTube体操はいつも通り済ませました。
午前中ノンビリとして昼一番に京橋のいずみホール「千里フィルハーモニア・大阪」定期演奏会を目指しました。最寄りの駅前では市民祭りとか、せっかくの行事なのにかなりの雨は残念。
演奏会は一年以上ご無沙汰、会場には京橋駅の南口から歩きました。Elgar「エニグマ変奏曲」はお気に入り、Anton Kraft(1749-1820捷克?)のチェロ協奏曲ハ長調は知らぬ作品だったので、事前に予習済(けっこうな超絶技巧作品)

演奏会帰り、せっかく京橋まで出たしちょっぴり酒でも〜そう思ったけど、トイレに行きたくなって駅構内に入って、さっさと帰宅しました。途中、コメなど買い物して帰宅。今朝の体重は65.95kg▲600g、ひさびさの65kg台に到達。

先日お邪魔した唐津の話題しつこく続編。お祭りだし、大学の同期である母親が病に倒れたこともあったんでしょう、娘さんが千葉より帰郷して、いっしょに祭りを案内してくださいました。とってもステキなオシャレな女性でしたよ。銀行に就職して管理職、それを辞めてピラティスの講師を始めたんだそう。旦那は10歳下、彼もスポーツ系インストラクターらしい。収入は激減したけれど、表情は晴れやかになったそう。人生っていろいろやなぁ、しみじみそんなことを考えました。

Challenge ClassicsR.Strauss 交響詩「英雄の生涯」/Varese アメリカ〜インゴ・メッツマッハー/ベルリン・ドイツ交響楽団(2007年ライヴ)・・・7年ほど前に聴いていたみたいだけれど記憶なし。ベルリン・フィルの陰になりがちだけれど、このオーケストラはベルリン放送交響楽団時代より実力派、「英雄の生涯」はハデさのない重心低めのサウンド。Ingo Metzmacher(1957-独逸)はこの時期音楽監督でした。音質も上々。
「Der Held(The Hero)」パワーは充分な押し出しに、前のめりの威圧は感じさせぬ余裕の厚い響き、余裕あるカッコよい始まり。(4:05)
「Des Helden Widersacher(The Hero's Enemies)」木管は周りの小賢しい批判を表現して不安げ、英雄はちょっと落ち込んで〜この辺りのアンサンブルは肌理細かいアンサンブルでした。(3:11)
「Des Helden Gefahrtin (The Hero's Companion)」優しげに自在なヴァイオリン・ソロは「伴侶のテーマ」。日本に学んだ劉薇(Liu Wei)でしょうか。押しては引くような英雄との情愛の交換表現は、壮麗に昇華して優しい喜びの詠嘆に溢れました。ラスト、周りの批判が遠く響くけれど、それは弱く消えていきます。(13:07)
「Des Helden Walstatt (The Hero's Field of Battle)」舞台裏のトランペットから戦いの開始。金管による激しい攻撃、打楽器群の乱舞は壮絶カッコ良いところ。ここの迫力パワーはたっぷりとリアル、オーケストラの技量を感じさせるところ。やがて晴れやかな「英雄のテーマ」に勝利が表現されます。(7:06)
「Des Helden Friedenswerke(The Hero's Works of Peace)」ハープに乗った落ち着いた静謐、過去作品の旋律断片が次々と回顧されます。デリケートな詠嘆を感じさせるアンサンブルは洗練されております。(7:15)
「Des Helden Weltflucht und Vollendung(The Hero's Withdrawal from the World)」冒頭不安げな気分の荒(すさ)みから、やがて精神の安寧に向かうオーボエ、遠いホルン、しみじみと振り返る人生の足跡。途中不安な思い出も挟みつつ、ヴァイオリン・ソロに癒やされ、それにホルンが和して万感胸に迫る黄昏の終焉を迎えました。(11:27/拍手有)
「Ameriques」は1926年初演(レオポルド・ストコフスキー)。フルート4本、ピッコロ3本先頭に金管多数トンデモ編成、ティンパニ2+打楽器は13名、ハープ2台。不安げな静謐とヒステリックな不協和音が交互に、ニューヨークのサイレンが不気味に鳴り響きました。(25:36)

BSO0033Brahms セレナード第1番ニ長調(室内楽版/arr-Alan Boustead)/Dvora'k 弦楽セレナーデ ホ長調(室内楽版/arr-Nicholas Ingman)〜ボストン交響楽団チェンバー・プレーヤーズ(2015年Release)・・・Brahmsnoセレナーデ第1番は二管編成+ティンパニだけど、1859年のオリジナルはヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス各1本、フルート、2本のクラリネット、ファゴット、ホルンという室内楽編成、それを復元したらしい。悠々として優雅なスケールを感じさせるけれど、スッキリとした響きは親密、こちらのほうが好きかも。
シルヴァースタイン(v)が率いていた頃とはメンバーはほとんど変わってしまって、Jules Eskin(vc)くらいかなぁ、懐かしい名前は。マルコム・ロウ(Malcolm Lowe,1953-加奈陀)は1984-2019年迄ボストン交響楽団のコンマス、彼が中心になって率いているそう。
第1楽章「Allegro molto」(12:56)第2楽章「Scherzo: Allegro non troppo」(7:45)第3楽章「Adagio non troppo」(11:05)第4楽章「Menuetto I-II」(3:49)第5楽章「Scherzo: Allegro」(2:48)第6楽章「Rondo: Allegro」(5:48)
Dvora'kのほうもヴァイオリン2本、ヴィオラ、チェロ、コントラバス各1本、クラリネット、ファゴット、ホルンとピアノにアレンジされておりました。泣きたくなるような哀しく切なく、甘い旋律が続きました。
第1楽章「Moderato」(4:20)第2楽章「Tempo di valse」(6:51)第3楽章「Scherzo: Vivace」(5:24)第4楽章「Larghetto」(4:56)第5楽章「Finale: Allegro vivace」(6:01)
Boston Symphony Chamber Players
Malcolm Lowe(v)/Haldan Martinson(v)/Steven Ansell(va)/Jules Eskin(vc)/Edwin Barker(cb)/Elizabeth Rowe(fl)/William R. Hudgins(cl)/Richard Svoboda(fg)/James Sommerville(hr)/Michael Wayne(cl)/Randall Hodgkinson(p)


2025年11月某日/ 隠居生活もやや馴染みつつある日々

南洋には大型台風が発生しているらしいけれど、昨日は好天、本日は雨予報となっております。スマホを常に注視する習慣はなくて、リビングに置きっ放し、幾度も着信があって気付かず、それはインフルエンザ予防ワクチンを予約したクリニック。掛け直すと「ワクチン接種と同時診療はできません」とのこと、それは注意書きに書いてありましたよ。ストレッチとYouTube体操実施してから市立体育館へ、ここ最近空いていて土日祝日常連も人数少なく、筋トレマシンはスムースに使えました。エアロバイク15分実施してシャワー後の血圧測定は正常値より15ー20オーバー。あかんなぁ。

電話ついでに眼科の予約を取ったら、当日午前中ラストがいけるとのこと。帰宅して洗濯して、コミュニティバスに乗りました。忘れていたけれど眼科は視野検査、結果は一応正常範囲だそう。もともと緑内障?なんだけどドライアイもひどい。帰り、コミュニティバスは眼の前を通り過ぎて残念、歩いて帰りました。本日は昼から京橋にて久々の演奏会へ。なんか最近、出掛けるのが億劫になってしまって・・・今朝の体重は66.55kg▲550g。まだまだ。

唐津を訪問して、新しい見聞を広げた旅行だったけれど、大学同期は京都より故郷に戻って結婚したんやな、そんな当たり前のことに感慨を覚えました。自分は次男坊、継ぐべき家業や家屋敷、田畑もないということはあるけれど、大学時代の友人は七割ほど?故郷(乃至その比較的近所)に戻っております。世代もあるのか。
自分は北海道札幌で生活しようと思ったことは一度もなかったなぁ、でも、こどもが生まれてからは毎年帰省して、地元に愛着はありました。西日本あちこち転勤生活を続けて、お仕事引退後はは婆さんの介護の関係で女房殿の出身地に住んで、もともと土地勘もあるけれど、とくに求めて転居したわけでもありません。知り合いも女房殿の親戚のみ。だからどうの、ということもないけれど、人生の行方というのはわからんものです。

EMI LPChabrier 狂詩曲「スペイン」/Ravel スペイン狂詩曲/de Falla バレエ音楽「三角帽子」第1/第2組曲〜リッカルド・ムーティ/フィラデルフィア管弦楽団(1979年)・・・Riccardo Muti(1941-伊太利亜)がオーマンディの後継としてフィラデルフィアに就任する頃、未だ30歳代若手時代の録音。フィラデルフィア管弦楽団は優秀なアンサンブル、華やかなサウンドだけど、明らかに筋肉質に変貌、そして若い輝きに充ちた眩いほどの熱を感じさせる演奏。音質も極上だけど、オーマンディ時代の音とは随分違ってからりと響きました。
元気いっぱいにテンション高い狂詩曲「スペイン」(6:09)気怠いセクシーなアンニュイとは無縁、健全な陽光と歯切れのよろしいリズムを刻む「スペイン狂詩曲」(「夜への前奏曲」「マラゲーニャ」「ハバネラ」「祭りの日」/15:45)
そしてスペインのリズムと云ったらこれ!「三角帽子」にはタメとか泥臭いリズム、鄙びた味わいとは無縁、正確なアンサンブルに一気呵成の勢いと熱狂。音楽に一番大切なものは?その回答を体感させてくれるノリノリの推進力を堪能いたしました。
第1組曲/「序奏部」「粉屋の女房の踊り(ファンダンゴ)「市長の踊り」「粉屋の女房」「ぶどう」第2組曲/「近所の人々の踊り(セギディーリャ)」「粉屋の踊り(ファルッカ」「終幕の踊り(ホタ)」(21:56)

LP ASV DCA 682Britten イリュミナシオン/シンフォニエッタ/夜想曲〜ジェーン・グラヴァー/ロンドン・モーツァルト・プレイヤーズ/アンソニー・ロルフ・ジョンソン(t)(1989 release)・・・NMLのリンクを眺めてASV音源は英DECCAに吸収されたことを知りました。
Jane Glover(1949-英国)はLondon Mozart Playersの音楽監督を1984-1991年迄在任、その時の録音でしょう。音質良好。CDにはなっていないようです。日本では英国音楽はほんまに人気はなくて、旋律風情が落ち着いてジミだから?Brittenは知名度高い方と思うけれど、それは「青少年のための管弦楽入門」のお陰でしょう。Anthony Rolfe Johnson(1940-2010英国)はいかにも英国風、端正に気高いテナーは美声、作品演奏音質とも立派なものでした。
Les illuminations Op.18は著名なランボーの詩集より9曲選んで歌曲集としたもの。1940年初演、ソプラノまたはテノール独唱と弦楽オーケストラのための作品(Wikiより)仏蘭西語歌唱。高揚する前向きの歌唱が続きました。
「Fanfare」 は軽やかに明るく、爽やかな始まり。(1:57)「Villes」(大都会/2:28)「Phrase」 ここはヴァイオリン・ソロのオブリガートが優雅、ほか幾度も登場します(3:11)「Antique」 (1:43)「Royaute」(王権)*「Marine」(0:59)「Interlude」は 寂しげな弦楽合奏からの静かな嘆き(2:34)「Being Beauteous」は情感込めた 優雅な朗唱(3:56)「Parade」は威圧感のある切迫(2:44) 「Depart」は落ち着いた静謐に前向きの決意を感じさせつつ収束(出発/2:49)自分が入手した音源にはなぜか*「Royaute(王権)」が抜けておりました。LP収録の都合?
Sinfonietta Op.1は1932年18歳の器楽作品。編成はflauto, oboe, clarinetto, fagotto, corno, 2 violini, viola, violoncello, contrabbassoとのこと。
「Poco presto ed agitato」は小味に剽軽、控えめに躍動する始まり(4:03)「Variations」は静謐に呟くような変奏曲がやがて晴れやかに広がります(3:44)「Tarantella」は細かい音型がリズムを刻んでノリノリ、勢いあるフィナーレ。(4:32)
Nocturne Op.60は1958年の作品。テナー独唱に弦、各曲ごと各々ファゴット、ハープ、ホルン、ティンパニ、イングリッシュホルン、フルートとクラリネットがオブリガートし、ラストは全員が伴奏に入るそう。これは英語歌唱。美しいテナーはデリケートに静謐な伴奏に支えられ、心安らぐ音楽でした。
On a poet's lips I slept(ひとりの詩人の唇の上で私は眠っていた/Percy Bysshe Shelley)(4:41)
Below the thunders of the upper deep(深き天の雷鳴のもと/Alfred Tennyson)(3:44)
Encinctured with a twine of leaves(木の葉の帯を絡ませたもの/Samuel Taylor Coleridge)(2:26)
Midnight's bell goes(真夜中のベルは鳴る/Thomas Middleton)(2:34)
But that night when on my bed I lay(しかしあの夜には 私はベッドに横たわり/William Wordsworth)ティンパニと弦が緊張感たっぷりにテナーを支えます(3:06)
She sleeps on soft,last breaths(彼女は穏やかな最後の吐息をつき眠る/Wilfred Edward Salter Owen)(4:41)
What is more gentle than a wind in summer(夏の風よりも優しいものは何だろう/John Keats)(3:50)
When most I wink,then do mine eyes best see(しっかりと閉じたとき、私の両目は一番良く見える/William Shakespeare)(4:07)


2025年11月某日/ 隠居生活もやや馴染みつつある日々

週末も秋晴れの気持ちのよろしい天気が続いております。前夜、蒸気吸入をサボったら鼻詰まり痰の絡みに途中覚醒、二度寝もできません。でも、体調は悪くないのでいつものストレッチ、短いYouTube鍛錬済ませて、業務スーパーへ往復ウォーキング3km。醤油と味噌が切れておりました。途中いきつけのクリニックに寄ってインフルエンザ予防注射の予約をしておきました。それ迄に罹患せぬよう出掛けるときはマスク必須で対策しましょう。

平日泊まり込みの婆さん介護を終えて、昼頃女房殿ご帰還。昼食しっかり喰って昼寝、ぼちぼち夕食準備しようかな、と思ったら、居酒屋メニューが喰いたいとの希望。コミュニティバスの時間を待って最寄りの駅経由、梅田へ。ユニクロの巨艦店に寄って服を購入してから、ここ数回通っている梅田駅前ビル地下の新しい店へ。軽くビール一杯+恒例馴染みの料理+クジラ料理などいただいて充分安い。金曜夕方はこれから?さほどに混んでいなくて、隣の爺二人のダミ声が喧しい。帰り、最寄りの駅よりタクシー使って、いつもなら1,000円なんやけど1,200円、値上がったのか、それともそのタクシーのメーターの問題か。

そんなこんなで今朝の体重は67.1kg+400g逆戻り(涙)出すべきものがちゃんと、充分出ていない自覚症状もあるけど、基本は自業自得。仕切り直しが必要です。流行語大賞が発表されて、自分がぴんとこないものがほとんど、流行語故に後に定着するのものはわずか、すぐに消えゆく運命なのでしょう。

先日の旅行時、姪浜駅セブンイレブンにて初めて珈琲を購入。コンビニはATMくらいしか利用機会はないし、珈琲の買い方もわからぬ世間知らず(時代遅れ)。レジのお姉さんに珈琲Lをお願いしたらカップをくださいました。コーヒーメーカーはサイズ自動認識、濃いのを選択したけれど、やや薄く感じて味はまずまずでした。以前何処ぞの校長先生がMのカップにLを注いで捕まった記憶があったけれど、もうそんな不正はできない仕組みなのですね。別なコンビニだったのか。
すっかり味をしめて、帰りの博多駅新幹線待合でまたまたセブン珈琲購入しました。支払いは楽天ペイ。最近都度チャージから自動チャージに変更して便利になったけれど、心理的利用抑制はなくなってカンタンに使えるのはヤバい感じ。昨日も居酒屋の支払いは瞬間一発でした。

EMI TOCE16186 Bach ブランデンブルク協奏曲第2番ヘ長調 BWV.1047/Telemann トランペット協奏曲ニ長調/Torelli トランペット協奏曲ニ長調/Haydnトランペット協奏曲 変ホ長調〜モーリス・アンドレ(tp)/リッカルド・ムーティ/フィルハーモニア管弦楽団/クリストファー・ウォーレン=グリーン(v)/ケネス・スミス(fl)/ゴードン・ハント(ob)/レスリー・ピアソン(cem/or)(1984年)・・・名手Maurice Andre(1933-2012仏蘭西)によるトランペット作品集。この人の音源はネットに出現したらできるだけ入手するように心掛けているけれど、同じ作品の録音がいくつも・・・あれ、ダブっちゃったかな?と思ったら伴奏が違う、そんな経験が続きました。申し訳ないけど、どれも同じに〜素晴らしく流麗に軽く、明るいサウンドは細身に嚠喨(りゅうりょう)そのテクニックに唖然と聴き惚れております。音質はかなり良好。
Bachはトランペットが快活に躍動する名曲、古楽器によるちょっぴり不器用なトランペットも魅力なんだけど、こちらモダーン楽器による旧態?かつ軽妙なスタイルの演奏。当時のザ・フィルハーモニアの首席によるソロも上々、もちろんフルート使用(とっても清潔な音色)。肩の力も抜けてしっとり、これはBachよりトランペットのスムースな妙技を堪能すべき演奏でしょう「Allegro」(5:40)「Andante」(4:22)「Allegro assai」(2:47)
Telemannオットー・ザウター(tp)を聴いた時に一番気に入った作品。引き締まって飾りの少ない爽やかなな演奏でしたよ。こちらリッカルド・ムーティの趣向もあるのか、朗々と大柄なスケールを感じさせる、マイルドかつ雄弁なトランペット、これもバロック風情にちょっと遠い、これもしっとりと落ち着いた風情でした。
第1楽章「Adagio」ここのトランペット+弦はほとんど陶酔の始まり。第2楽章「Allegro」美音は鋭くならぬ余裕(5:22)第3楽章 「Grave」ソロはお休み。荘重に、という指示通り、寂しげな緩徐楽章。ムーティの表現はあまりにムーディ(2:37)第4楽章「Allegro」トランペットは悠々と急がず、晴れやかに歌うフィナーレ。(2:03)
Giuseppe Torelli(1658ー1709伊太利亜)はTelemannより一世代ほど先輩のイタリア・バロック。
第1楽章「Allegro」いかにもシンプルに屈託のない旋律は晴れやかな始まり。アンドレの余裕の表現は変わらない(2:34)第2楽章「Adagio - Presto - Allegro」ここの弦も陶酔するほどに荘厳かつセクシー。ソロはお休み。(3:07)第3楽章「Allegro」これも飾りのないシンプルな旋律が躍動して輝かしいトランペット、バロック音楽の喜びを堪能できるところ。(1:45)
Haydnは古典時代に入って表情は多彩、誰も知っているトランペット最高の名曲、アンドレはいったい幾度録音を繰り返しているのでしょうか。
第1楽章「Allegro spirituoso」雄弁かつ陰影豊かな旋律に、柔らかいソロの音色はデリケートな表情たっぷり、管弦楽も闊達なフォローでした。カデンツァはスムースな超絶技巧。フルートの呼応も爽やかでした。(7:07)
第2楽章「Andante」Haydnらしいリズムなんやけど、ムーティの手に掛かるとずいぶんとロマンティック。抑制されたトランペットの音色は、おそらくはとっても難物な弱音と類推します。(4:25)
第3楽章「Rondo: Allegretto」軽快軽妙に流れるような愉悦を感じさせるフィナーレ、ソロの技巧の冴えはスムースに際立って、その音色はマイルド極まって刺激的な響きはどこにも登場しません。(4:49)

英DECCA LPBeethoven ピアノ協奏曲第4番ト長調〜ジュリアス・カッチェン(p)/ピエロ・ガンバ/ロンドン交響楽団(1963年)・・・この時期にしてさすがの英DECCA録音。21世紀に現役でしょう。Julius Katchen(1926-1969亜米利加)は前のめりにバリバリ疾走するピアノ。Piero Gamba(1936-2022伊太利亜)は当時未だ20歳代の若手、主に伴奏を担当として録音を重ねて、その後の活躍をあまり伺えませんでした。当時27歳、伴奏もそれに負けずアツく元気いっぱい。Beeやんのピアノ協奏曲は第1番ハ長調第3番ハ短調はまずまず好きだけれど、ほかはずっと苦手として、LP時代よりリファレンスはグレン・グールド、あれは作品そのものより特異な演奏個性を堪能すべきものでした。ここ最近、嗜好の変化は顕著、この第4番ト長調の優しい風情も妙に胸に染みるようになりました。 第1楽章「Allegro moderato」(17:13) 第2楽章「Andante con moto」(5:03) 第3楽章「Rondo: Vivace」(9:38)


2025年11月某日/ 隠居生活もやや馴染みつつある日々

小雨上がりの外の空気は秋から冬、なんとなく落ち着かぬ年末が迫った風情を感じます。幸い途中覚醒もなく眠れて、朝はいつも通りのストレッチ、短いYouTubeエアロビクスをこなして市立体育館へ。ご近所の方の好意により、日曜演奏会の招待券をわざわざトレーニングルームに届けていただきました。しっかり鍛えて帰宅後、洗濯を済ませました。昼飯は勢いで喰い過ぎた自覚があって、あわてて血糖値を下げるエアロビクスを7分ほど実施してお茶を濁しました。今朝の体重は66.7kg▲350g。まだまだ。

延々と広がるクマ被害。札幌市南区藤野にクマ出現との報道。自分が住んでいた50年前はけっこうな奥地だったけれど、当時から札幌はほぼ人口も倍増、南部の山の方に広がった住宅街と記憶します。我が家の墓地(墓仕舞い済み)があった清田区里塚はもっと南部、それでもけっこう拓けてショッピングセンターもありましたっけ、6年前に親父の納骨をしたあと、クマが出たとの報道もありました。
維新のどこかの市議が「クマを絶滅させろ」との主張。ま、ウケ狙いなんやろなぁ、どうせできっこないし、するべきでもないけれど、思いっきり声高に主張してくださいよ。それが維新の政策だと広く訴えて選挙したらよろしい。
トロント市長はドジャースのユニフォームを着てサイクリングしたそう。ロサンゼルス市長と賭けをしていたらしい、なんと粋なユーモアでしょうか。ニューヨーク市長選は民主党の急進左派マムダニさん(34)が当選。若いですねぇ、イスラム教徒というのも驚き。

PHILIPSBach 復活祭オラトリオBWV249「おいで、急げ、走れ、駆け抜ける足よ」〜ロリン・マゼール/ベルリン放送交響楽団/RIAS室内合唱団/ヘレン・ドーナト(s)/アンナ・レイノルズ(ms)/エルンスト・ヘフリガー(t)/マルッティ・タルヴェラ(b)/カール=ベルンハルト・セボン(fl)/ギュンター・ツォーン(ob)/ギュンター・パッシン(オーボエ・ダモーレ)(1966年)・・・復活祭に相応しい明るく、喜ばしい作品。世俗カンタータ「逃れよ、消えよ、退き失せよ」BWV249aより7曲が流用されているそう。あとで聴いてみましょう。編成は声楽ソロ、合唱とtp-3/recorderー2/fl-1/ob-2/オーボエ・ダモーレ/tim-1/弦楽/通奏低音。音質は極上。古楽器云々関係なくヴィヴィッドなBachが堪能できました。声楽スタイルにも時代を感じさせず、RIAS室内合唱団は充実しております。
「Sinfonia」は三本のトランペットを先頭にした賑やかな協奏曲風(4:37)
「Adagio」はしっとりとした哀しみを湛えた緩徐楽章風。ここでの独奏楽器は初稿のオーボエ担当。名手パッシンはオーボエ・ダモーレを担当して、Guenter Zornのヴィヴラートはちょっと味わいが違いました。(4:50)
「Kommt, eilet und laufet」 (Duet/Chorus)は勇壮な男声ソロとトランペットの華やかな掛け合いがヴィヴィッド。後半は合唱が同じ旋律を受け継ぎます。(6:00)
「Recitative: O kalter Manner Sinn!」 (Soprano, Alto, Tenor, Bass)ここは声楽ソロによるしっとり落ち着いたレシタティーヴォ(叙唱)。(1:15)
「Aria: Seele, deine Spezereien」(Soprano)は絶品のフルート(+通奏低音のみ)がオブリガートする清楚なソプラノの嘆きが延々。ここが一番長い全曲中の白眉か。 (11:15)
「Recitative: Hier ist die Gruft 」(Alto, Tenor, Bass)声楽ソロ三人によるレシタティーヴォ(0:49)
「Aria: Sanfte soll mein Todeskummer」 (Tenor)ここは落ち着いた器楽アンサンブル(フルートとオルガン)に乗せて、朗々と前向きなテナーが朗唱しました。(6:20)
「Recitative: Indessen seufzen wir」 (Soprano, Alto)女声ソロによる切迫したレシタティーヴォ(1:06)
「Aria: Saget, saget mit geschwinde」 (Soprano, Alto)そのまま女声ソロによる晴れやかな、喜ばしいアリア。Gu"nther Passin(1937-2014独逸)による、ちょっぴり鼻声のオーボエ・ダ・モーレが軽快に寄り添います。(7:44)
「Recitative: Wir sind erfreut」 (Bass)バスによる重厚なレシタティーヴォ(3:19)
「Preis und Dank」 (Chorus)トランペット三本が華やかに、合唱が至福の風情に祝福して、途中から力強いリズムに変わって全曲を締め括りました。(1:19)

DGSmetana 交響詩「モルダウ」/Dvora'k スラヴ舞曲作品46より第1番ハ長調/第8番ト短調/Brahms ハンガリー舞曲第1番ト短調/第3番へ長調/第10番へ長調/Borodin 歌劇「イーゴリ公」より「ダッタン人の踊り」/Liszt 交響詩「前奏曲」〜ダニエル・バレンボイム/シカゴ交響楽団(1977年)・・・バレンボイム35歳の記録。要らぬカッコや色付け、逡巡のない若々しいストレートな演奏。東欧や露西亜の詩情云々に非ず、オーケストラの優秀なアンサンブルとパワーを活かして、爽やかな勢いを感じさせる演奏でしょう。陰影とか細かいニュアンスや味わい、歌に足りないかも知れないけれど、それを補って余りある若いテンションはそれなり魅力的。誰でも知っている名曲集、やや乾いて硬質な優秀録音、作品を知り、味わうには充分でした。(13:03/4:09-4:36/3:09-2:34-1:46/13:12/15:56)


2025年11月某日/ 隠居生活もやや馴染みつつある日々

今朝は14度Cとか、体感かなり冬は近いような印象です。一泊二日遊びに行っただけなのに疲れは抜けぬ華麗なる加齢。昨日は終日薄ら寒いくもり空、夜はまずまずよく眠れて、朝ストレッチ、そして短いYouTube体操済ませて、とくに用事もありません。旅行の時の居酒屋など支払いまとめてカードで落としたりしたので、現金で山の神に戻す必要があって、ご近所スーパーのセブン銀行端末迄現金引き出しに出掛けて、ほんの1.5kmほどのウォーキング。けっこうしっかり喰って今朝の体重は67.05kg▲100g、あと1kgぼちぼち減らしたい。

喬治亜のテリちゃんは人気動画(日本人と結婚)日本で育って日本の教育を受けたイェウォンさんがゲスト。仕草所作もほとんど日本人。ふだん外国人が日本を褒めているうちは良いのだけれど、韓国人が登場すると事態は急変。概ねコメントは良心的なんやけど、ヘンなのが多く集まっております。差別意識モロな感じは不快でした。
日本固有の領土をK国が不法占拠し続けていることはご存じですか? 」〜んなこと日本に育った若い女性に云っても仕方がないじゃないの。その応答に(良心的な視聴者が)
このチャンネルには全く相応しくないですね! 他のチャンネルへどうぞご質問下さい
そんな返答もありました。考え方は人それぞれ、心のなかで思うのも自由。でも謂れなき差別を公に、しかも場違いなところ、声高に叫ぶのは日本の美学に反すると思うし、それは某隣国の反日主義者と(ひっくり返った)同じ行為に見える・・・場末の引退爺がつぶやいても無力やけど。(この件について、イェウォンさん自らの真摯な動画が出されておりました)

PHILIPS録音/Australian Eloquence/Decca 4844904Bach ブランデンブルク協奏曲第3番ト長調BWV1048〜ロリン・マゼール/ベルリン放送交響楽団(1965年)・・・LP処分以来30年ほど?なんとか音源入手したい!熱望第1位だったLorin Maazel(1930-2014亜米利加)/ベルリン放送交響楽団時代のBachをとうとう入手できました。まずは17cmLP時代が懐かしい1曲拝聴。生命躍動する合奏協奏曲との出会いはカラヤン/ベルリン・フィル(1964年)これも17cmLP、兄が友人から借りてきたものだったと記憶します。当時未だ小学生6年生か中学生になったばかり、まだデリケートな含羞いっぱいの思春期、一撃でこの作品の虜になりましたよ。爾来、ブランデンブルク協奏曲全曲はお気に入り作品の筆頭、若い頃の瑞々しい経験は一生もんの嗜好を方向を形作るものでしょう。
そしてレオンハルト/クイケン兄弟(1976-7年)によって古楽器演奏と出会った衝撃も忘れられない。いまやマゼールの記録はかなり大柄に厚みがあって、響きが豪華に大仰過ぎに感じるけれど、PHILIPS録音は鮮明。35歳若手のヴィヴィッドな熱気への感動は昔の記憶と寸分違わない。この時期のベルリン放送交響楽団は意欲あふれる充実、コンマスは豊田耕兒さん(1933-日本)ですよね。ちなみに息子さんの豊田弓乃さんも親子二代コンマスを務めたみたい。管弦楽組曲と併せて、これからゆっくりと全曲を堪能いたしましょう。
カッコ良い弦楽のみの合奏協奏曲は 第1楽章「Allegro」ゴージャスな響きにリズムは重くならない。(6:40)第2楽章「Adagio」あっさりと和音のみ。(0:13)第3楽章「Allegro」は重量級の響きに快速!(4:42)

RCA Beethoven ピアノ協奏曲第1番ハ長調(1967年)/第3番ハ短調(1965年)〜アルトゥール・ルービンシュタイン(p)/エーリヒ・ラインスドルフ/ボストン交響楽団・・・Arthur Rubinstein(1887-1982波蘭→亜米利加)による、たしか二度目の全曲録音より。前回は2019年に拝聴。もうぼちぼち80歳!わずかに打鍵には枯淡が漂うけれど、まだまだ技術的な衰えは感じさせぬ記録でした。引き締まったライスドルフの伴奏も万全。音質は21世紀に現役の極上水準。
ピアノ協奏曲第1番ハ長調は1795年の作品。Beeやん25歳青春の作品は優雅に晴れやか。彼らしい力強い風情も感じられる名曲。
第1楽章「Allegro con brio」湧き上がる情熱を感じさせて、立派な行進曲のような始まり。ボストン交響楽団の実力は充分、ルービンシュタインのピアノは力みのない淡々とした風情に流れるよう。(17:08)
第2楽章「Largo」しみじみと情感漂う安寧の緩徐楽章。落ち着いて懐かしいピアノに、しっかりリズムを感じさせる伴奏も極上。(11:09)
第3楽章「Rondo: Allegro」躍動するフィナーレも肩の力が抜けて、余裕の表情が伺えるタッチと流れの良さ。(9:19)
ピアノ協奏曲第3番ハ短調は1803年初演。がっちりとした構成と切迫感は強まっていずれ名曲。
第1楽章「Allegro con brio」厳しい表情、緊迫感漂う始まり。引き締まった管弦楽と、淡々としたピアノの息は合って強面にならぬ味わい深い始まり。(17:30)
第2楽章「Largo」しみじみ落ち着いてゆかしいほどにデリケート、静かな緩徐楽章。ここは枯れた表現が似合うところ。前曲もそうだけど、こんな静かな楽章の完成度が高い。(8:56)
第3楽章「Rondo: Allegro」切迫するリズムに追い込んでいく劇的フィナーレ。軽やかな細かい音型も重くならぬ暖かいタッチ、急がず管弦楽と余裕の対話が続きました。威圧感たっぷりのパワフルな打鍵には遠く、それに不満を覚える方もいらっしゃることでしょう。(8:53)


2025年11月某日/ 隠居生活もやや馴染みつつある日々

お仕事現役時代より出張先ホテルではあまり眠れぬ性癖、前夜は旅行疲れからかなりしっかり眠れました。左膝や右脚踵に鈍い痛み有、これは旅先で散々歩いたのと+唐津福岡大阪新幹線往復ずっと座っていた運動不足と類推、朝のストレッチ、短いYouTube体操、そして市立体育館トレーニングルームに出掛けてゆる筋トレ+15分エアロバイク実施。体重増加に伴って血圧も正常値から+15くらい上がっておりました。鍛え直し、減量必須〜なのに今朝の体重は67.15kg昨日と変わっていない(涙)

唐津くんち曳山 好天に恵まれた博多〜唐津の旅続報。姪浜から先、西は人生初訪問。古代史や豊臣時代の朝鮮出兵の関係に書籍を拝見したのみ。佐賀は幾度も訪問したけれど、唐津とはもともと藩が別。糸島半島沖の景色は強烈(ガイジンさんも一生懸命撮影)。虹の松原経由唐津へ。唐津湾上に見える唐津城の姿も美しく、落ち着いた城下町風情は観光客でごった返し。唐津は人口11万とか、我が大東市とほぼ同じだけど、祭りは盛大でした。曳山14台、祭りのクライマックス神幸祭を病より快復、思ったより元気だった大学同期の案内にしっかり拝見しました。曳山の大きさは我が街のとさほどに変わらないけれど、小さなこどもや若者が引っ張る人数と観客が多い(三日間で50万人とか)故郷から外に出た若者も皆戻ってきているのでしょう。

素晴らしいご馳走 それとお接待?と云うのか、親戚や知り合いに振る舞う風習があるそう。外から来訪した我ら4人、地元の民家でゴージャスな料理をご馳走いただきました(ビール付き/さすが地元の住民は顔が広い)。唐津神社にお参りして自身と家族の健康を祈って博多に戻りました。新幹線の時間迄余裕があったので禁断の博多ラーメンを狙ったけれど、駅ナカ駅近所のラーメン屋はどこも行列。一軒のみすぐに入れる店があって、札幌で経験では、すぐに入れる店のラーメンはいまいち〜結果は博多ラーメンには珍しいやや平麺の細麺、洗練されバランスのよろしい豚骨醤油スープも悪くない〜けど、なぜ人気がないのか理解できて、例の臭みのある豚骨の濃厚さ、パンチが足りないんです。でも水準は高かったですよ。これが最悪の体重増、そしておそらく血圧を押し上げたと類推。博多ラーメン

最寄りの駅に到着したのは夜の8時半、タクシーはおりません。疲れ果てた足腰を鼓舞して自宅迄2km歩きました。全部で伍萬圓くらいかな?使ったのは。病に倒れてしまえばどこにも行けない、旧友にも逢えなくなるから、元気なうちにあちこち出掛けましょう。

Furtwangler The Legacy/Membran 233110 BOX8-CD64Brahmas ドイツ・レクイエム〜ヴィルヘルム・フルトヴェングラー/ストックホルム・フィル/合唱団/ケルステン・リンドベルイ・トルリンド(s)/ベルンハルト・ゼネルステット(br)(1948年ライヴ)・・・

「録音は劣悪、あくまでマニア向け/強音はダンゴ状態、弱音は聴き取りにくくデリカシーが感じられない」
「第1楽章からして陰々滅々、物々しさが過ぎて気持ち悪くなる。オーケストラの力量はかなり落ちるし、合唱ももやけ過ぎ」
との酷評を見掛けました。
オーディオは自分の縄張り外なので頓珍漢を前提に「Furtwangler The Legacy」(Brilliant)の復刻の成果なのか、さほどに聴きづらい音質に非ず鮮明!などと云うつもりもなし、音質的に全曲聴き通すのに苦痛はありませんでした。合唱実演参加は中学生時代がラストだから偉そうなことは云えぬけれど(担任が音楽の先生/とにかく精一杯歌え!という指導だった)声楽だって酷評するほどの水準とは思えない。管弦楽はちょっと引っ込み気味なのはたしかだけど、例の魔法のような入魂の演奏に打ちのめされました。フルトヴェングラー信者じゃないけれど、怒涛のような迫力に呑み込まれて声も出ないほど。
作品との出会いはヘルムート・コッホ/ベルリン放送交響楽団/合唱団(1972年)と記憶して、旋律には馴染んでいるけれど拝聴機会は少ない、自分にとってちょっと立派過ぎてハードルの高い作品でした。言葉の壁はもともと、独逸語による新旧聖書からの引用らしいから理解は断念、敬虔な風情のみ堪能中。二管編成(?+ピッコロ)ティンパニ、ハープ、混声4部、バリトン、ソプラノ。例の如く巨大なる世界が広がります。
第1曲「Selig sind, die da Leid tragen(幸いなるかな、悲しみを抱くものは)」ここはノイズ過多に聴くに耐えないとの声も多いところ。おそらくは音質改善顕著なのでしょう。じっくりとした重い足取りと、地の底から湧き出るような合唱に、ただならぬ静謐と緊張感が漂います。(12:50)
第2曲「Denn alles Fleisch es ist wie Gras(肉はみな、草のごとく)」深刻な男声合唱に、安らぎの女声合唱が続いて、じっくり神妙に足取り重く、延々と続くティンパニが印象的なリズムを刻んで深刻な歩み。中間部の安らぎの対比も美しい。ラストのフーガ、その高揚は凄い説得力。(16:30)
第3曲「Herr, lehre doch mich(主よ、知らしめたまえ)」美声だけどちょっと時代掛かった勇壮雄弁な男声ソロ。そこに清涼な合唱が力強く対応して、ここもティンパニのアクセントは印象的。(11:10)
第4曲「Wie lieblich sind deine Wohnungen(いかに愛すべきかな、汝のいますところは、万軍の主よ)」安らかに落ち着いた合唱。これが高揚して熱は高まります。(5:44)
第5曲「Ihr habt nun Traurigkeit (汝らも今は憂いあり)」清楚なソプラノは優しくデリケートな合唱と管弦楽に包まれ、心安らぐところでした。(9:00)
第6曲「Denn wir haben hie keine bleibende Statt (われらここには、とこしえの地なくして)」バリトンの勇壮雄弁なソロから叩きつけるようなど迫力劇的推進へ、情感は高まって圧巻のフーガへ。(11:51)
第7曲「Selig sind die Toten(幸いなるかな、死人のうち、主にありて死ぬるものは)」心が浄化されるような晴れやかな合唱。(13:04/拍手はカット)


2025年11月某日/ 隠居生活もやや馴染みつつある日々

ドジャースがワールドシリーズ制覇、MVPは山本。俄ファンはとっても嬉しい。世の中は本日よりお仕事や学校再開。行ってきました新幹線にて博多〜唐津の旅。疲れ果てました。日常自宅引き隠り乃至ご近所狭い範囲の生活だから、ノーミソへの佳き刺激となりました。これから精算して、自分の小遣いより山の神に返却いたしましょう。

一昨日朝は睡眠不如意だけど、いつものストレッチ、カンタンなYouTube体操済ませて、ちょっと早めに最寄りの駅に出掛けたのは事故などで新大阪迄遅れる可能性はないでもないから。結果的に新大阪には出発より一時間ほど早く到着、久々に馴染みの店でラーメンでも喰おうかなと思ったけれどちょうどお昼時、ガイジンさんに激混み!それと20年前の価格イメージがあるから、ずいぶんと高く感じて(当たり前だよ)断念いたしました。

のぞみ指定席を取って居眠りしつつ、ゆったり博多に到着して、1年半ぶり。思ったより混んでいなくて車内はちょっと寒かったなぁ、それと広島迄はインバウンドの方々が多かった。いつも思うけれど亜米利加?欧州の方々は身体が大きいですよ。それに薄着。
新大阪駅の女性トイレは長蛇の列、博多駅も同様。集合時間には余裕があるので地下鉄で天神迄移動して、ホテルの場所を事前に確認しておきました。あの辺りも30年ぶり?はずいぶんと姿が変わって浦島太郎状態、まったく方向がわからず大苦戦。電話して教えを乞いました。
少人数のOB会は激安呑み放題、皆華麗なる加齢故、さほどには喰わんのです。呑み放題もほんまは必要ないくらい。さすが福岡は価格も落ち着いて、喰いもんの質にも間違いはない。終えて出る時にはぞくぞくガイジンさんが来訪しておりました。

さんざん呑んだあと、夜だからホテル迄の道順またまた行方不明に大苦戦! 結果的に弐萬歩の大運動に至りました。安いだけあってホテルは場所も不便、作りもそれなりの水準。大病院の前だから患者の家族や見舞客用なのか。
それなりに眠れて朝は和食しっかりいただいて、親不孝通りには若い親不孝たちの朝帰り屯(たむろ)多数、空き缶ゴミを横目に地下鉄経由姪浜にてJRに姿を変えて唐津を目指しました。(続く)

帰ってきたばかりなので、音楽の件はちょっぴり。散々喰って呑んだ結果、今朝の体重は67.15kg+900g! これから鍛え直して減量いたしましょう。
Vladimir Fedoseyev(1932-露西亜)Mahler 交響曲第5番 嬰ハ短調より第4楽章「Adagietto」/Tchaikovsky 幻想曲「フランチェスカ・ダ・リミニ」〜ウラディミール・フェドセーエフ/モスクワ放送交響楽団(チャイコフスキー記念国立アカデミック・ボリショイ交響楽団)(2015年ライヴ)・・・名称がようわからんオーケストラの創立85周年記念ガラ・コンサート(モスクワ音楽院大ホール)のライヴ音源。かなり残響の脚が長い、やや混沌とした響きでした。Vladimir Fedoseyev(1932ー露西亜)は1974年来このオーケストラの音楽監督、もしかして未だ継続中?年齢的にはもう活動は難しいでしょう。露西亜の音楽業界の動静は最近伺えません。
Mahlerは豊かな残響に流れを委ねるようにゆったり、悠々茫洋と雰囲気たっぷり(10:10/拍手有)
Tchaikovskyは濃厚、例の憂愁な旋律を分厚く、スケール大きく歌っておりました。(23:18/拍手有)


2025年11月某日/ 隠居生活もやや馴染みつつある日々

天気予報当たってますね。昨日は秋晴れ、高く薄く流れるような雲に季節を感じました。前夜途中覚醒もなくけっこうしっかり眠れて、いつも通りストレッチ、短いYouTube体操済ませて体調は良好、土曜の市立体育館へ。トレーニングルームは空いていて、なぜかお仕事現役世代土日常連が誰も来ていない。熱心なバーベル愛好家もお休み、新顔が鍛えておりました。いつものゆる筋トレ、エアロバイク15分こなして、血圧を計測すると正常値。体重はもちろんだけど、睡眠の質も血圧に影響があるのかもしれません。昨夜は蒸気吸入をサボってひどい鼻詰まり、断続的に覚醒して睡眠不足極まっております。

これより新幹線で博多行き、夜の酒席後一泊して唐津くんちを見物、明日夜帰宅予定。体重増は覚悟しておきましょう。今朝の体重は66.25kg▲200g、これがどのくらい増えるのか・・・現地の病明け大学同期は唐津駅迄お迎えに出てくるとのこと。大丈夫か。明日朝更新「音楽日誌」お休み。

伊東市の田久保市長失職成って、関係者は「虚しい達成感」との感慨を述べたそう。市議会解散再選挙、市長選再選挙にムダな経費が掛かるのも残念なことだけど、これが民主主義の対価なんでしょう。だって、今回の経緯さておき、多数を頼んでカンタンに選ばれた人を解任できたら困りますもの。定数減の話題も似ていて、日本の議員さんは世界に比較して人口比では別に多くはないのはさておき「まともに働かない、役に立たない議員は減らしたほうが経費節減」という考えはちょっと短絡かと。一歩間違うと「まともに働かない、役に立たない議員」が濃縮されるだけかも。企業団体献金は禁止して(亜米利加みたいに)個人献金だけにしたらよろしい。個人的には政党助成金も廃止希望。政党を代表して比例当選された方は離党したら議員資格剥奪〜これは実現して欲しい・・・ま、場末の引退爺が呟いてもなんの力にもなりません。

F35L-50331Haydn 交響曲第96番 ニ長調「奇跡」/交響曲第94番 ト長調「驚愕」〜クリストファー・ホグウッド/アカデミー・オブ・エンシェント・ミュージック(1983年)・・・Christopher Hogwood(1941-2014英国)は古楽器ブームを牽引した人。Haydnの交響曲全曲録音はLP/CDが売れず途中頓挫したそう。たしか、ロバート・レヴィンとのMozart ピアノ協奏曲録音も同様(最近録音は再開されたらしい)ま、クラシック音楽市場はなかなか商売になりにくことでしょう。閑話休題(それはさておき)
古閑に小粋、引き締まった響きとリズムはヴィヴィッド、腕の立つ古楽器アンサンブルの粗野な響きが堪能できます。音質も良好。
交響曲第96番 ニ長調「奇跡」は1791年の作品。古典的二管編成+ティンパニ。ニックネームにはあまり意味はないそう。
第1楽章「Adagio - Allegro」優雅にちょっぴり切ない序奏。やがてオーボエの歌からファゴットがユーモラスにリズムを刻んで晴れやかな主部が迫力たっぷりに登場いたしました。ティンパニが良いですね。(9:44)
第2楽章「Andante」はなんともノンビリ、素朴に揺れるような緩徐楽章。(5:42)
第3楽章「Menuetto: Allegretto」は優雅に上機嫌、軽妙闊達な3/4拍子。トリオのオーボエとファゴットがなんともユーモラス。ここも粗野なティンパニのアクセント効いておりました。(6:24)
第4楽章「Finale: Vivace assai」はフルートがユーモラスに急ぎ足、さっくり元気よく駆け抜けるフィナーレ。(3:09)
交響曲第94番 ト長調「驚愕」は人気の名曲。1792年初演。これも二管編成+ティンパニ。
第1楽章「Adagio cantabile - Vivace assai」は優雅な序奏から、魅惑の主部が快活に上機嫌に揺れつつ走り出しました。フルートの暖かい音色が印象的。(8:52)
第2楽章「Andante」いちばん有名な表題の由来。シンプルな弦の主題からティンパニ一撃!それが優雅に、時に劇的に変奏して多彩、ティンパニのアクセントが効いておりました。(6:35)
第3楽章「Menuetto」は3/4拍子、速めのテンポに軽快ノリノリ、上機嫌なメヌエット。やはりティンパニ大活躍。(5:03)
第4楽章「Finale: Allegro di molto」シンプルにムダのないフィナーレは素っ気ない。これはHaydnの個性かな?ちょっと様子見の始まりから、一気呵成に駆け抜けて終了いたしました。ラスト辺りのティンパにはなかなかの衝撃でしょう。(3:53)

OPK1006-13 Opus蔵による偉業「SPに聴くシュトラウス 20世紀前半録音集成」CD7枚より「ヨハン・シュトラウスのラッパ吹込みレコード」
J.StraussUワルツ「美しく青きドナウ」(カール・ドレッシャー/ドレッシャー楽団/1901年/2:01)/ワルツ「美しく青きドナウ」(レオポルド・ストコフスキー/フィラデルフィア管弦楽団/1919年/4:52)/ワルツ「芸術家の生活」(ヨーゼフ・ホルツァー/大オデオン管弦楽団/1910年/7:25)/ワルツ「ウィーンの森の物語」(ウィレム・メンゲルベルク/ニューヨーク・フィル/1923年/4:33)/ワルツ「千夜一夜物語」(フレデリック・ストック/シカゴ交響楽団/1917年/4:20)/ワルツ「南国のバラ」(プリンス-ハイドン管弦楽団/1914年/4:14)/ワルツ「ウィーンの森の物語」(マーセラ・ゼンブリッヒ(s)/1905年/4:29)/ワルツ「春の声」(マリア・バリエントス(s)/1917年/4:10)/喜歌劇「こうもり」〜侯爵様(マリア・イヴォーギュン(s)/1924年/3:40)/喜歌劇「こうもり」〜チャールダシュ(ゼルマ・クルツ(s)/1911年?/3:40)/喜歌劇「女王のレースのハンカチーフ」〜ワルツ(カール・マイスター(t)/ピアノ伴奏/1906年/2:59)/ワルツ「美しく青きドナウ」(ウルタード・ブラザース・マリンバ・バンド/1916年/4:23)/ワルツ「春の声」(アルフレッド・グリュンフェルト(p)/1913年/3:54)/ワルツ「美しく青きドナウ」(ロジャース/ビクター・ダンス楽団(ブラス)/1909年/2:49)/ワルツ「南国のバラ」(アーサー・プライヤー・バンド(ブラス)/1913年/4:18)/ワルツ「芸術家の生活」(ダヨス・ベラ楽団/1922年/3:37)/「宝のワルツ」(マレーク・ウェーバー楽団/1921年/3:38)/「皇帝円舞曲」(シュテルン/ベルリン・アドロンホテル楽団/1921年/3:44)・・・100年以上前に録音された記録がこうして現代に聴けるのは奇跡でしょう。ストコフスキーとかメンゲルベルク、フレデリック・ストックなど著名な指揮者の記録もあるけれど、他の演奏家情報は詳細調べる意欲もありません。電気吹き込みの前、ラッパからダイレクト・カッティングする録音方法だから、音質は想像通り。編成はその録音に嵌るよう改変をされていることでしょう。テンポは収録時間により制限されております。馴染みのステキな旋律ばかり、それでも当時からいかにウィンナ・ワルツが人気があって愛されていたか想像できるようなワクワク感に充ちておりました。
「春の声」の声楽版は現在でも聴けるけれど「ウィーンの森の物語」のソプラノ歌唱は初めて耳にしました。資料的価値と云えばそのとおりだけど、馴染みの旋律が当時の空気に乗って流れる感動を噛み締めておりました。とくに気に入ったのは喜歌劇「こうもり」〜侯爵様(マリア・イヴォーギュン(s)/1924年/3:40)かなり大胆にテンポは揺れてタメはたっぷり、超絶コロラトゥーラの技巧最高、可愛い色気は21世紀に現役でした。もちろん合唱は入りません。ピアノ版の「春の声」も小粋、マリンバは珍しいですよね。ブラス版はとっても健全な感じ。


2025年11月某日/ 隠居生活もやや馴染みつつある日々

11月がやってきて2025年もあとニヶ月。昨日は予報通り朝から薄ら寒い小雨、フロの残り湯があったのでシーツなど洗濯して室内干しいたしました。婆さん(95歳)をデイサービスに送り出して、週末は弟宅に過ごすから、女房殿は平日介護生活を終えて朝、早々に帰宅してきました。自分はゴミ出しして、いつも通りのストレッチとYouTubeエアロビクス10分弱ほど実施、前日はまずまず眠れたほう。あとは終日雨模様の天気に引き隠りました。今朝の体重は66.45kg、これは一ヶ月前と同じ。
明日より博多へ大学OB会〜唐津くんちへ(+見舞い)

日々気温は下がって、婆さんはホットカーペットが欲しいとのこと。我が家には20年もののホットカーペットが2枚存在して、稼働率は少ないので一枚上げたら、との助言も新しいのを買ってあげたいとの意向。ネットを見たら人民中国製2畳だったら伍千圓くらいのがありますよ。一般には壱萬圓ほど?でも95歳の婆さんはPanasonicが良い!国産に限るとの希望、結局弐萬圓以上のを注文しました。65歳孤高を守っている爺友が居酒屋に「酒は一番高いものから注文する」行為と似ているのか、高ければ間違いない!自分は安くて、そこそこに実用的なもので充分と思います。
昨日付で伊東市の田久保市長ようやく失職へ。12月のボーナスは出ないそう。さて、市長選には再出馬するんでしょうか、熱心なスポンサーがいるのかな?

Charles Munch(1891-1968仏蘭西)Mozart ピアノ協奏曲第20番ニ短調K.466(ジャン・ドワイアン(p))/Debussy交響的素描「海」/Ravel ラ・ヴァルス/左手のためのピアノ協奏曲(ジャック・フェヴリエ(p))〜シャルル・ミュンシュ/パリ音楽院管弦楽団(1941-42年)・・・Jean Doyen(1907-1982仏蘭西)やJacques Fevrier(1900-1979仏蘭西)など往年の仏蘭西のピアニストの雰囲気を味わうのならまだしも、若い頃のCharles Munch(1891-1968仏蘭西)による仏蘭西を代表する名曲、わざわざ太古戦前の録音で確認する必要があるだろうか・・・ちょっと悩みながら結果的に想像よりずっと良心的な音質を愉しみました。彼のEMI音源をまとめてネットより入手して、嗚呼なんとか聴いてあげなくっちゃ、そんな悩みも贅沢なヲタク趣味でしょう。
Mozart作品中屈指の浪漫的劇性に溢れた名曲、ピアノ協奏曲第20番ニ短調K.466はSP時代より幻の名演!と珍重された音源なんだとか?仏蘭西らしい軽さと流れの良さはあって、両端楽章のカデンツァは思いっきり華やかに雄弁。(誰のものか知識が薄いのでわからない)「Allegro」(11:42)「Romance」(9:12)「Rondo: Allegro assai」(7:20)
「海」(8:39-5:49-8:05)「ラ・ヴァルス」(11:20)も彼らしい直截にストレート、勢いある表現、戦前のパリ音楽院管弦楽団は細身の淡いサウンドに華やかだけど、後年ボストン交響楽団との録音条件が整った音源があります。あちらはオーケストラもぐっと上手いし、ま、一応聴いておきました的不遜なリスナーをお許しください。
「左手」はピアノもオーケストラも思いっきり雰囲気たっぷり、重厚かつセクシーな作品を堪能できました。この組み合わせは1937年初めて「完全な形」で演奏された、そんなネット記事を拝見いたしました。大昔だけどジャック・フェヴリエのライヴFM放送を聴いた記憶があって、力みのない淡々としたタッチが詩情豊かに響くのに驚いた記憶がありました。(19:23)

Opus VX-186Dvora’k 交響曲第8番ト長調〜ズデニェク・コシュラー/スロヴァキア・フィル(1977年)・・・Zdenek Kosler(1928-1995捷克)が1970年代に録音した交響曲全集より。かつてBrilliantからCD化された全集の第8番はメニューインの音源に差し替わっていて、第9番とともにCD入手困難な音源でした。久々の拝聴は記憶より音質はずっと良好。スロヴァキア・フィル(ブラティスラヴァ)はグラマラスではないけれど、素朴に質実なサウンドは胸に染みるように、たっぷり懐かしい味わいでした。コシュラーの表現は特異な個性を表出させる方向に非ず、誠実に旋律を歌わせて力みは感じられないもの。
第1楽章「Allegro con brio」は冒頭の弦も管もしみじみと響いて、メロディ・メーカーの面目躍如、快活に楷書の表現。颯爽としたキレはないけれど、オーケストラは滋味深い味わいのあるもの。(9:58)
第2楽章「Adagio」楚々として素朴な節回しが胸を打つ誠実な緩徐楽章。途中の金管の盛り上がりも爽やかでした。(12:07)
第3楽章「Allegretto grazioso - Molto vivace」ここが泣ける「スラヴ舞曲風」哀愁の旋律。最高。(6:36)
第4楽章「Allegro ma non troppo」冒頭のトランペットも力強く、チェロも味わい深く、フルートの難所もまずまず無難に切り抜けました。熱気とパワーには少々足りないかも知れないけれど、金管炸裂も渾身、無機的には響かぬ味わいでした。(10:44)

【♪ KechiKechi Classics ♪】

●愉しく、とことん味わって音楽を●
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