●2008年6月某日
さすがにそれなりに眠れ、早朝覚醒も常識的な時刻。本日もお仕事なんとか乗りきりましょう。いつもより一時間ほど早出しなくては。昨夜、オークション出品していた、カラヤンのSibelius 交響曲駅売海賊盤2枚とうとう買い手が付かず終了。もとよりそう気に喰わなかったものでもないので、これも何かの縁、しっかり聴きましょう。一昨日聴いたコリン・デイヴィスの旧録音(ボストン交響楽団)、違和感あったヴァイオリン協奏曲に続いて交響曲も聴いてみました。
Sibelius 交響曲第3番ハ長調(1975年)は、オーケストラが強靱でしっかりとした”軸”を感じさせて立派だったが、とくにお気に入り第6/7番(1976/75年)、第1/2番(1976年)と聴き進むにつれ(さきのアッカルドに感じたものとは別の)違和感が募って、愉しめない。世評高いものだけれど、Sibelius の清涼なる味わいというか、幻想的な雰囲気に不足していているような?音質も(専門的なオーディオ評論には無縁ながら)シロウト耳には良好とは思えない・・・”悩んだら処分”というのが自分なり鉄則なので、即オークションに出してしまいました。(今朝、さっそく入札有)聴くべきSibelius は棚中に数多くあります。
D.Scarlatti ソナタ集(ピーター・ヤン・ベルダー(cem))は未だ7枚目/全36枚であって、K.99〜K.122(2001年番号順なのだね)へ。ま、個別の演奏作品についてのコメント不能なんだけど、よく聴き知った旋律が登場すること(なんせ、かつてFMエア・チェックでカセット20本分愛聴していたので)、リズム感が意外と穏健派であること、音質極上にてひたすら快い・・・
ここ最近、ウィンナ・ワルツに回帰していて芸術家の生活/ウィーン気質/宝のワルツ/我が人生は愛と喜び/南国のバラ/美しく青きドナウ(聴いたのはここまで)/皇帝円舞曲/オーストリアの村燕/朝刊/電光と雷鳴〜フリッツ・ライナー/シカゴ交響楽団(1957/1960年)久々の再聴。この類の作品に強烈なアンサンブルの集中は必要ないようにも思うが、繊細精密なる仕上げ、リズムのキレのよさに感服しきり。けっして”場違い”的表現に非ず。オーマンディにはギブ・アップした(処分済み)がジョージ・セルのは聴いてみたいですね。
Elgar オラトリオ「ゲロンティアスの夢」作品38〜ジョン・バルビローリ/ハレ管弦楽団/合唱団/ベイカー(ms)/ルイス(t)/ボルイ(b)(1964年)・・・前半一枚のみ。37分ほどの収録。数回、作曲者(抜粋)とかボウルト、ハンドリー辺りで聴いているんだけれど、昨日に限り、作品印象が散漫なのはもっぱら聴き手の(心身)責任です。とても劇的な表現であった、そんな感想のみ。再挑戦必要です。
夜、酒席(我がチーム到来のヴェテラン新人異動者歓迎)です。明日、朝一番で出張なので抑制しなくては。
●2008年6月某日
行ってきました「東洋医学」〜漢方薬の処方ですな。基本フツウの西洋医学医院で漢方も処方する、といったところらしくて、ワタシの症状のトータル見立てはして下さいませんでした。健康保険適用の関係か。不眠だとか、背中に異様に汗をかくとか、その辺りは省略されて、咽奥下部の違和感(15年ほど継続)、耳鳴りに焦点を当てて「半夏厚朴湯」「八味黄丸料」(これは耳鳴り対策か)まず一週間分いただきました。それより、尿にちょっぴり血液が出ていること(そろそろ結石持病発作のサイクルか?)、血圧が高めなのが気になりました。う〜む、華麗なる加齢+ストレス+酒要因か。睡眠不足も影響しているのかな。
音楽はすべからく美点を探して愉しむよう心掛けているが、時に違和感を拭えないものも有。Sibelius ヴァイオリン協奏曲ニ短調〜サルヴァトーレ・アッカルド(v)/コリン・デイヴィス/ロンドン交響楽団(1979年)・・・作品、ソロ、指揮者ともお気に入りなのに、アッカルドの明快で歯切れ良い美音が、作品とのアン・マッチを起こしております。美しいが生ぬるい・・・この作品って、けっこう難しいのかな?ギドン・クレーメル(v)/ロジェストヴェンスキー/ロンドン交響楽団(1977年)でも、あまりに雄弁豪放で、作品の繊細な味わいが生かされていない、そんな違和感の記憶蘇りました。
Tchaikovsky バレエ音楽「白鳥の湖」(全曲)〜小澤征爾/ボストン交響楽団(1978年)・・・前半のみ聴取。じつはこどもの頃からの刷り込みで、この辺りの作品は大好き!それでも、「三大バレエ抜粋」みたいなCDは随分と処分し、ほとんど棚中には残しておりません。この先買い足すこともないでしょう。生真面目であり、アンサンブルが細部精緻であり、オーケストラがじつに上手い。繊細なメルヘンも感じられます。シルヴァースタインのヴァイオリンも絶品。バーナード・ジゲラがハープとなっているが、この人はピアノじゃなかったっけ?同姓同名の別人か。
Soler ソナタ ト短調SR42/ニ短調SR15/ヘ長調SR89、Turina サパテアード(作品8-3)、Granados スペイン舞曲第2集より第4/5/6番、わら人形、Monnalvatge イベッテのためのソナチネ、MONNou 前奏曲第7番、Albeniz タンゴ(作品165-2)、イベリア第1集(エボカシオン/港/セヴィリアの聖体祭)、de Falla アンダルシア幻想曲〜アリシア・デ・ラローチャ(p)(1970/72年)・・・この人の技術の確かさ、旋律リズムの暖かさは聴き手を至福の世界に誘(いざな)います。母国の名曲は、初耳であっても懐かしさを感じさせる、心擽るひととき。これぞ”無人島への一枚”の価値有。Turina、MONNou辺りはとろけますよ。
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オークション出品は商売じゃないので、価格も安くしているし、送料も出来るだけ簡易包装にて実費のみいただいております。住所の連絡があれば出来るだけ早々に送ってしまうし、馴染みの常連さんだったら早期終了させてしまう・・・今朝も、自分の都合で一本さっさと終了させました。厚み2.5cmくらいだったら切手を購入してポスト投函(ゆうメール/2cm以下ならヤマトのメール便で)しちゃうんだけれど、ボックスものはどーしょーもないので梅田の郵便局へ。尼崎や西宮の本局に行くより時間的には近いですよ。通勤定期も使えるし。凄い湿度ですね。小雨だかなんだかわからぬくらい。
朝一番で出掛けて、即戻って除湿エアコン入れたら爽快です。明日のお仕事のことはしばし忘れて、ゆっくりしましょう。ここ数日、池波正太郎「剣客商売」(文春文庫)再読を始めていて、現在3巻目。登場人物の性格様子は記憶も鮮明だけれど、筋書きをすっかり忘れていて、新鮮そのもの。前回読了は1990年代の初めでした。
Berlioz 幻想交響曲〜リコ・サッカーニ/ブダペスト・フィル(録音年不明ライヴ)・・・自粛はしているつもりなんだけど、ボックスセットやオークションの”まとめて何枚!”みたいなものを入手すると必ず入っている作品。あまり好みではないが、ぎょうさん棚中にあります。(かなり処分済みだけれど)ま、せっかくの出会いだしちゃんと聴きましょうね、ということです。これが思わぬ拾いもの。この作品は”繰り返し実行、コルネット付き”が望ましいと考えるが、まさにその通りのライヴであります。ややさっくりとしてラフなアンサンブルだけれど、ライヴであることを勘案すれば上々の水準でしょう。よく鳴って明るいサウンド、生き生きとした表情に溢れた快演でした。
フィル・アップがSaint-Sae"ns ピアノ協奏曲第2番ト長調〜ジャン・フィリップ・コラール(p)であり、協奏曲伴奏には抜群の才能を見せるサッカーニ故、熱気にと勢い、素晴らしい技巧の冴えを見せるコラールとの成果は見事。それにしても、この作品の冒頭って「ドン・ジョヴァンニ」序曲に似てますよね。
●2008年6月某日
出張商談会議というのは、目的があって行うものであり、それはそれで完了なんだけど、宿題を一杯持ち帰ることになります。来週早々の(内部研修)行事、そして再度北陸出張(用件別)が続いていて、月曜午前だけでは消化できそうもなく、本日土曜休日出勤!・・・しません。月曜、一時間ほど早めに出てなんとかしましょう。宿題のみ整理して自分へメール送付しておくかな?病院へ行こか、と思って。基本元気(なつもり)なんだけど、持病はいくつかあってヤクをもらいに行かなくっちゃ行けないし、ネットで検索してみたらワリと近所に「東洋医学」の医院があるみたいだから覗いてみようか、と。
耳鳴りは今年悪化しているし、睡眠不如意、咽の違和感(ワタシは煙草を一度も吸ったことないですよ)は10年程。背中に異様に汗をかくのは昔からで、皮膚が弱いのも同様。尿酸値は高いし(これは呑み過ぎか?でも毎日は飲らないようにしているが)、メタボ症状復活気味だし(こりゃ努力不足か)で、個別症状別に病院に行っても解決にならんのです。華麗なる加齢を重ねるというのはやっかいなもの。前向きな精神と、旨いものに対する執着のみ健在であります。
今出張サイクルにて金沢BOOK・OFFにて(懲りずに)CD2枚購入計500円税込。前回目を付けていて、次回売れ残っていたら購(あがな)ってやろうと考えていたもので。Haydn ピアノ・ソナタ集2枚/一枚拝聴・・・第8/7/9/5/10/D1/5/4/1番〜イェネ・ヤンドー(p)(1996年)・・・ワタシは古楽器の熱心なる擁護者(のつもり)だけれど、ここ最近少々混迷有。そうだなぁ、このHaydnのソナタ全集(BRILLIANT 99671 10枚組)辺りがキッカケか。音楽の様子がわかりにくいのは、あながち自分の耳とノーミソの責任ばかりではないのではないか?
数種棚中に存在するMozart ピアノ協奏曲全集中、イェネ・ヤンドー盤を(わざわざ)オークション処分し、マルコム・ビルソン(fp)/ジョン・エリオット・ガーディナー全集を入手したのは、第22/23番(1987年)一枚物にて”繊細であり、軽快なリズム。細部ニュアンスと陰影”に感服したからでした。が、いざ連続して古楽器演奏を聴き続けると、響きのジミなこと、迫力の不足にややいらだちを感じることも・・・ホロヴィッツによるHaydn ピアノ・ソナタ第49番 変ホ長調にはとろけました。
で、件(くだん)のヤンドーによるHaydnだけれど、音楽の姿がわかりやすく、明快清潔なんです。喧噪にまみれた現代に、時に素朴古雅な古楽器の響きは清涼だけれど、そればかりだとちょっと物足りないかも。再度、ソナタ第8番ト長調(屈託のない愉快な作品)を福田理子(fp)(2000年)で確認して、当たり前のことに気付きましたね。先日のウルスラ・デュチュラー(fp)は、やはり少々ヤバい演奏であった、使用楽器ではなく弾き手の表現意欲こそ眼目なのだ、と。「現代楽器/古楽器」と対立した考えではなく、各々の個性を愉しむべきだ、と。これはとても立派な、精気に溢れた溌剌演奏です。
サイト更新用原稿在庫尽きております。来週の予定も目一杯なので、なんとかこの週末休みで執筆したいもの。
●2008年6月某日
在金沢。昨日は商談2本、夜は現地取引先と痛飲。今朝、顔むくんでおります。本日午前午後と会議連続(自分が事務局)なんだけど、それより昨日夕方に商品調達で大問題が発生しており、しばらく悩ましい状態に至って暗鬱としております。
オークションはそれなりに入札になってきた、ということで、懲りもせず新たにCD落札済。う〜む。移動中の音楽に言及する意欲が沸きません。
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無事会議を2本クリアし、疲れ果てて帰宅しました。商品調達トラブルは、なんとかぎりぎりクリアかな?心よりそう願う。
移動中音楽は、Ravel 「古風なメヌエット」「ラ・ヴァルス」「ダフニスとクロエ」全曲〜ピエール・ブーレーズ/ニューヨーク・フィルハーモニック(1974年)・・・この時期ニューヨーク・フィルの洗練は頂点に達していて、骨太で暖かいサウンドとバランスして希有なる成果を上げておりました。クールだけれど、奥底にアツい芯をしっかり感じさせる快演也。おフランス系演奏とは一線を画す、別な魅力溢れます。音質もエエですね。
Mahler 交響曲第9番ニ長調〜エミール・タバコフ/ソフィア・フィル(1991年)・・・おそらくは史上最安値の全集中より。弦が薄かったり、ホルンの音色が明るすぎたり、爆発の威力が足りないとか、文句を付ければキリがないけれど、誠実で作品の価値を存分に感じ取れる演奏でしょう。久々、ワタシはMahler が大好きだ!と実感できました。ややゆったりとしたテンポで、美しい旋律をたっぷり堪能できる88分。録音も上々。
●2008年6月某日
昨夜はいろいろ経緯があって、夜女房と尼崎・大黒へ。来週の職場行事(研修)の流れで夜(異動者)歓迎会をすることになり、急遽そこを予約したら「予約金が必要」とのこと。明日から出張だから、即支払いに行ったついで・・・ということです。おいしくて、混んでました。給料日だしね。エエ女房接待になりました。もうほとんど、まともなお仕事にならぬくらいヴェテラン異動者のフォロー指導対応と、日常些事に追い回され、連日息詰まるような苦しさ!資料完成(印刷送付迄)が夢のようです。その気になればなんでもできる!
オークションはぼちぼち入札あるけれど、予想通りルイ・ド・フロマン/ルクセンブルク放送管弦楽団のDebussyが反応ないですねぇ、なんせ知名度ないし、実力も正直なところ怪しいし。
昨日、コメント途中で途切れた音楽の件。Brahms ホルン三重奏曲 変ホ長調〜エミール・ギレリス(p)/レオニード・コーガン(v)/ヤコヴ・シャピロ(hr)(1951年)・・・ギレリスの重心の低い、芯のあるピアノを中心に、気品のあるコーガンのヴァイオリン、そしてシャピロのホルンは期待通りのヴィヴラートたっぷりの露西亜風(少々お下品)セクシーで聴かせる魅惑の世界也。音質も悪くない。Giuliani ヴァイオリン、チェロとギターのためのセレナード イ長調〜コーガン(v)/フェードル・ルザノフ(vc)/アレクサンダー・イヴァノフ-クラムスコイ(g)(1951年)・・・これは初耳作品であって、YedangClassicsまとめてオトナ買い!しないと出会えぬ楽しげな作品でした。
次のHummel シェーンブルン宮殿のためのセレナード第1番〜コーガン(v)/ルザノフ(vc)/イヴァノフ-クラムスコイ(g)/グリゴリ・ギンスブルグ(p)/マメドフ(fl)(1951年)・・・これも初対面(って、購入何年経ってるんだ!)。これはCherbini、Spontini、そして我らがMozart のオペラからの引用で成り立っている作品でして、ラスト「フィガロ」序曲で締め括るという驚愕の娯楽作品でした。わりとまともなコンピレーションだ。
(珍しく)Beethoven 交響曲第2番ニ長調〜ジョージ・セル/クリーヴランド管弦楽団(1964年)・・・珍しくBeeやんが聴ける心境(体調)です。ま、ジョージ・セルにはありきたりな称揚だけれど、まさに峻厳!正確な推進力と躍動。ガタガタ文句垂れず、黙ってワシの音楽を聴け!的説得力に溢れて、クリーヴランド管弦楽団の集中力に圧倒されました。作品も青春の息吹があってエエじゃないか。(とくに第2楽章)そのまま次は、交響曲第5番ハ短調〜ジョージ・セル/コンセルトヘボウ管弦楽団(1964年)・・・珍しいコンセルトヘボウとの録音だけれど、ま、結論的にクリーヴランド管(1963年)とのスタイルと寸分違わない。各楽章のタイミングもほぼ同じ(繰り返しなしは残念)。
これは賛否別れるでしょう。セルはコンセルトヘボウ固有の色を殺して、音楽に奉仕させるんです。フレージングの正確さと細部指示の徹底、リムズの精査、ソロの個性よりアンサンブルの優先。出来上がった音楽の集中力は凄いものだけれど、オーケストラの個性は生かされていない(美しいとは言えない)と感じます。それでも説得力は圧巻!ハイティンクは穏健派の解釈に、オーケストラの個性と自発性前面(1986年)だったが、セルの魅力が上回るか・・・(ヨッフム盤は未聴)。
これより金沢出張なので、定例サイト更新不可。一本のみ先行更新しておきましょう。
●2008年6月某日
睡眠不如意、途中覚醒続きます。体調良ければ気にしないことにしております。昨日届いた健康診断結果の「御指導」(?)だったか、「睡眠」の項目が「不足しております。ちゃんと摂らないと云々の影響が〜」みたいなことがコメントされていたけれど、ちゃんと眠れないんだ、っちゅうに!求めているのは評論じゃないよ。一昨日より我がチームに赴任した(年齢だけは)ヴェテランについて、いろいろ考えてしまいました。未だ二日目だし、責任を持って育成することが前提の愚痴だけれど、まずパソコン操作のスキルが低すぎる(パソコン/ネットワークを業務の改善として活用する視点が欠けている)、それと、お仕事習熟問題(それは数ヶ月で克服していただきます!)は別として「人間的魅力」。ちょっとクソ真面目すぎ。
自戒も含めてなんだけど、ユーモアとか余裕とか、相手の要望の(表面上ではない)本質把握とか、関西風自分の落とし方とか、そんなことがないと営業は厳しいな。じつは、昨日ワタシだって大ちょんぼ数件していて、そのフォローをちゃんとできるか、ちょっとした危機をチャンスに変えられるか、がポイントなんです。昨年、あれほど大失敗連続だった取引先前ご担当から(たまたま)連絡があって、阿吽(あうん)の呼吸であっと言う間に課題処理できたのは嬉しかったですね。とにかく、やっつけ仕事で本日中に当面の課題すべて処理。明日から金沢商談+会議連続(自分実務主催)、夜はご当地幹部と酒席。ここまでは見えているんだけれど、来週もう一発、福井での重い会議(東京からも参集)があって(自分主催/その準備もあったな)、その合間に上司定例会議の資料執筆があるんだけれど、締め切りまで時間捻出が不可能〜となると、土曜休日出勤不可避か。
お仕事チャンスをいただけるというのは、サラリーマンとして幸せなことです。それなりのお給料をいただければ、あとはできるだけ楽しく、なんとかクリアしていくのみ。以上、お仕事愚痴でした。
日曜日に投函したオークションCD売れた分、「ゆうメール」にて中一日で尼崎→静岡県方面2件到着報告有。たいしたものです。昨夜聴いたのはBrahms 他の室内楽、今朝はBeethoven 交響曲第2番ニ長調・・・出勤時間となってしまいました。
●2008年6月某日
久々爽やかな気候の朝だけれど、お仕事の溜まり具合を思い出すと少々気分的に重苦しい・・・ド残業していないし、職場内の位置も安定しているし、体調も悪くないんだけれど、すっきり前向きな精神状況ではない感じ。ズルして休みたい気分だけれど、サボれんなぁ。わがままなサラリーマンだ。
ここ数日の音楽落ち穂拾いも含めて・・・Schumann 「フモレスケ」「ウィーンの謝肉祭の道化」「トッカータ」「こどものためのアルバム」作品68の追加9曲〜イエルク・デムス(p)(1969年)・・・賛否別れる13枚組全集より。Schumannの気紛れで美しい浪漫をたっぷり味わうには、充分な存在でしょう。タッチが無機的にならず、味わい深さに於いて拝聴すべき存在と思うが、やはり技術的な不備(細部で指が回っていない)が時に気になります。「フモレスケ」だったらヴォルフ・ハーデン、「ウィーンの謝肉祭の道化」はミケランジェリで、「トッカータ」はホロヴィッツで馴染んだ前提がある・・・が、座右に常備すべき存在として揺るぎなし、と確信。
今朝、Mozart ファゴット協奏曲 変ロ長調K.191(186e)〜カール・エールベルガー(fg)/ロジンスキー/ウィーン国立歌劇場管弦楽団(1954年)・・・音質極上。あまり多くの種類を聴いていないが、エールベルガーは牧歌的ノンビリとして、稀有な個性を発揮しております。これが伝統ですか?時代か。ド・シロウトが想像するところの”ウィーンの情緒”って、こんな感じか。カール・エールベルガーは往年のウィーンの名手だけれど、現役世代の先生に当たるそうです。先ほどデムスの技術的云々とコメントしたが、正確な技巧と味わいとの折り合いについて考えさせられましたね。もちろん、両者は対立するものでもなく、どちらの軽視もよろしくない。ロジンスキーの率いるオーケストラ(実態はウィーン・フィル)も馥郁たる香り漂いました。
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一日中掛かっていったい何をやっておったのか?新メンバーの(手取り足取り)指導、当面のトラブル回避、日常の定番作業消化の記憶もない。それでも会議資料はいくつか仕上げて印刷もしたっけ。明日でなんとかなるか?疲れ果てました。
通勤音楽はMozart ピアノ協奏曲第11/12/13番〜マルコム・ビルソン(fp)/ジョン・エリオット・ガーディナー/イングリッシュ・バロック・ソロイスツ(1983年)・・・フォルテピアノの粗野な響き、入念繊細なる古楽器の伴奏の完成度に感服するばかりだけれど、3曲続けるとソロの華やかさが足りないような、よく聴き知った作品故、少しずつ隔靴掻痒状態に至ってくる・・・古楽器、現代楽器、各々の味わい、個性があるということでしょう。
●2008年6月某日
昨夜は気温も下がって過ごしやすい夜だったんだけれど、床に就いたら”蚊”に悩まされました。夏なんだな、既に。一昨日土曜に異動者席移動が済んでいるはずで、いよいよ新体制となります。考えてみればここ一年で、上司交代、体制変更、人事異動〜なんど狭いフロアで人の入れ替えがあったことでしょう。それでもサラリーマンの組織は粛々と継続していく・・・その中でも自分なりの個性を発揮して、お仕事を楽しんでいきましょう。今週は木金と出張で、週前半三日間が勝負となります。
昨夜落札されたオークションCDは2件とも(今朝までに)連絡ありません。最近の傾向であって、結果的に無事連絡が付いて送付、送付控えで到着を確認できても、到着した、とか、評価が全然ないことも増えて参りました。オークションのマナーが崩れているのか、たんなる”業者”扱いなのか。たしかに、出品は業者が多いみたいですけど。
昨日の音楽、Bach ゴールドベルク変奏曲〜マリア・ティーポ(p)(1990年)・・・グールドばかり話題の作品だけれど、新旧のロザリン・テューレック、ブルーノ・カニーノ、そしてこの一枚、日常楽しみたい素敵な「ピアノによる演奏」はけっこうあるんです。全63分だから、繰り返しなしか。淡々として静謐、瑞々しく微笑みあるタッチにて魅了します。微細な”揺れ”が、繊細なる感動を呼びます。力みどこにもなし。ここ最近、チェンバロによる演奏も聴く機会は多いけれど、ほぼ別作品印象に至る、別種の楽しみ方ができる不思議を愉しんでおります。
今朝、Mozart セレナード 変ホ長調K.361(370a)「グラン・パルティータ」〜エルネスト・アンセルメ/スイス・ロマンド管弦楽団(1955年)・・・珍しいレパートリーであり、このオーケストラ特有の薄っぺらい、明るい木管を堪能すべき演奏。残念ながらモノラルだけれど、かなりの優秀録音。もしかしたらオリジナルはステレオだったかも知れませんね。以前(購入時)印象では、技術的に少々危うい?ような記憶があったが、そんなことはない。ウィーン辺りの名手が纏綿と美しい音色と節回しを披瀝する・・・そんな作品だろうが、もっとさっぱりとして、やや素っ気ないクールな表情でした。Mozart 表現として、異形じゃないですよ。
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月曜はミーティングとかいろいろあって、あまり異動者の面倒も見られず、自身もいつ終わるとも知れぬ資料整理に追われ、疲れ果てる一日。ここ2ヶ月ほど、旧来の作業手順をばんばん変えてきた(というか簡略化や廃止した)が、おとなりの部局との分担には手を付けるわけにもいかず、旧態とした手順に、少々手抜きをするとヴェテラン・パートさんにこっぴどく叱られました・・・一ヶ月程前の自分のチーム内と同様の反応也。明日で出張諸会議の資料のメド立てられるかな?CDオークション落札された分は無事、連絡も入金もありました。かつてずいぶん聴いたアンネローゼ・シュミットのMozart ピアノ協奏曲全集を出品したのは、(特に)後期作品に於けるマズアのバックが気に喰わなかった(力み過ぎ、テンポの揺れに必然性を感じない)からです。録音もよろしくないような・・・?
通勤音楽は絶品!Elgar ピアノ五重奏曲イ短調〜ジョン・オグドン(p)/アレグリ四重奏団(1969年)/弦楽四重奏曲ホ短調〜ミュージック・グループ・オブ・ロンドン(1971年)/セレナード/コンサート・アレグロ〜オグドン(p)(1969年)・・・少々暗鬱傾向と説教臭が強まったBrahms 的詠嘆が続く、雄弁で美しい作品です。”暗鬱傾向と説教臭”なら、女性にまず人気は出ないでしょう。ピアノ五重奏に於ける「アダージョ」こそ孤高の気品を誇り、弦楽四重奏曲は名手ヒュー・ビーン率いる団体が抑制と含羞に充ちた歌を聴かせます。「セレナード」は「愛の挨拶」によく似て、不幸な結末を辿ったイギリス往年の名手のワザを偲んだものです。
●2008年6月某日
湿度が高く、正真正銘不快なる梅雨時です。今朝、エアコンで”除湿”にすると快適そのもの。オーディオ/パソコン部屋には十数年前の台湾製窓クール(騒音盛大)しかないから、音楽聴取/サイト執筆ピンチ!(これはリビングテーブルにて作業中)電気屋にて安い除湿器見に行こうか?と話し合っております。あまりよく眠れませんでした。オークションはぼちぼち入札あるが、積年の売れ残りCDは常連さんにサービスにてプレゼント検討中。(しました)
昨夜迄、音楽少しずつ・・・Elgar メヌエット〜「伊達男ブランメル」/夢の中のこどもたち/愛の挨拶〜ローレンス・コリングウッド/ロイヤル・フィル(1964年)
メヌエット/5月の歌/ローズマリー(あれは想い出のために)/ロマンス(ファゴットと管弦楽のための)作品62(チャップマン(fg))/セヴィラーナ/抒情的なセレナード/マズルカ 作品10-1/セレナードモーレスク作品10-2/コントラスツ作品10-3/カリッシマ/ミーナ〜ネヴィル・マリナー/ノーザンシンフォニア(1970年)・・・コリングウッド録音のオリジナルから数曲抜けているようだけれど、マリナーの貴重なる「秘曲集」がすべて収録されるのは僥倖。ムリムリなコンピレーションにも(作品的に)そう違和感はありません。「愛の挨拶」は誰でも知っている可憐な小曲だけれど、意外にも管弦楽版は録音が少ないのじゃないか。どれも優しい息遣いが感じられるような、懐かしい穏健旋律が続きます。マリナーも膨大なる録音歴の初期を飾る、瑞々しい表現であります。30枚ボックス入手決意の大きなポイントでした。なんせジミな作品ばかりで、オリジナルはなかなか入手できそうにありませんから。
先日ぴん!と来なかったMozart ピアノ第9番 変ホ長調K.271「ジュノーム」〜マルコム・ビルソン(fp)/ジョン・エリオット・ガーディナー/イングリッシュ・バロック・ソロイスツ(1983年)再聴・・・刷り込み馴染みというのは恐ろしいもので、ピアノ・ソロが華麗に活躍するスタイルで馴染んでおりました。ここではオーケストラとフォルテピアノのバランスがずいぶんと違っていて、つまりはソロがバックに馴染んで(埋もれて?)目立たない。”華麗なるソロ”ではなくて、ずいぶんとジミだということです。速めのテンポ、さっぱりとしたフレージング、粗野で素朴な響きをベースに、時に大きく深呼吸するような旋律の歌もあって、徐々にこの演奏の真価が見えつつあります。
Stravinsky バレエ音楽「春の祭典」〜イーゴリ・マルケヴィッチ/フィルハーモニア管弦楽団(1959年)・・・この作品の古典的名演奏であり、野生と緻密を両立させて、フィルハーモニア管弦楽団は絶好調であります。最新録音のようにはいかぬが、録音の鮮度も現役。じつは昨日第1部を聴いて、やや違和感(旧い?余裕がない?)ないでもなかったが、今朝第2部を続けて硬派なる緊張感の連続と、オーケストラのドライヴにに納得。
リンク先の更新記事によると他の収録に言及ないけれど、次に「ペトルーシュカ」(短縮版「ロシアの踊り」「ペトルーシュカの部屋」「謝肉祭」計16分/ちょうどピアノ版と同じか)〜フィルハーモニア管弦楽団(1954年)が収録され、モノラル録音ながら音質は良好。これがヴィヴィッドで軽快、しなやかな躍動リズム感があって、華やかな演奏なんです。編成はどっちなんでしょう?モノラルながら全曲録音が残されれば、「春の祭典」との組み合わせでもっと日の目を見たでしょうに。嬉遊曲(交響的組曲「妖精の口づけ」)も同様の高水準。
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ご近所の「生パスタ」半額セールのチラシが入ったので、精力的な散歩も兼ねて女房と訪問、しかし行列が鬱陶しかったので(安易に)ラーメンに変更。帰りはスーパーに寄って食材購入、昼からゆったり二時間ドラマ再放送堪能。調理しつつ「相棒」再放送入ったので、いち早い夕食にしてしまいました。梅雨模様に除湿機能は爽快。アルコールは抜き、先週は酒席が多かったし、来週も既に一席金沢で決まっているので。
本日夜のオークション締め切り、知っている方の入札だったのでまとめて”早期終了”、売れ残り露西亜音源おまけに付けて2件送付済。目的は棚中音源整理、CD総量抑制ですから。商売に非ず。
ここ数日の音楽落ち穂拾い。Mozart 交響曲第36番ハ長調K.425「リンツ」〜ペーター・マーク/フィルハーモニア・フンガリカ(1960年代の録音?)・・・音質印象的に損をしているが、適正なバランスと、正確なリズムの刻みが躍動する演奏を作り上げます。これは晩年のスタイルとなんら変わりがない。この人はオーケストラを選ばない。
Haydn ピアノ・ソナタ第49番 変ホ長調〜ウルスラ・デュチュラー(Ursula Dutschler/fp 2000年録音)・・・先日のホロヴィッツのラスト録音との比較で取り出したもの。フォルテピアノがメカニック的にどういうものかは知らぬ(もしかして難しい楽器か?)が、第1楽章の不自然なるテンポの揺れは、ほとんど技術的不備に聞こえます。ホロヴィッツのほうがずっと流麗であり、流れもテンポ設定も自然。古楽器の素朴粗野な味わいはたっぷりあって、Haydnの作品はツボが押さえられると、懐に深く進入する味わい深いものです。(「ピアノ・ソナタ全集」BRILLIANT 99671 10枚組より)
Berlioz 幻想交響曲〜ピエール・ブーレーズ/クリーヴランド管弦楽団(1996年)・・・先月オークションにて入手したもの。こんなメジャーな録音を入手するようになってきたら、マイナー狙いの【♪ KechiKechi Classics ♪】も堕落傾向か。自然体であり、表現アンサンブルも、録音も洗練の極地。クリーヴランド管弦楽団はシカゴ交響楽団のような硬派で輝かしいサウンドではないが、正確な技術とバランスで指揮者の意向に応えます。コルネットなしは残念だけれど、繰り返し有は嬉しい。こんな著名なる音源に感心しても仕方がないか?(フィル・アップ「トリスティア」作品18は未聴)
●2008年6月某日
本日、久々の土休。最近ちゃんとお仕事しているから、お休みがシミジミ嬉しいな。昨夜はお付き合い。(お付き合いばかりだ!)ごくごく親しい昔馴染みであって、旧交を温めたといったところか。職場近所の高知料理は極上であって、エエとこ教えてもらいました。こんど女房と行きましょう。料理も酒も旨い、ということは体調ようやく快復ということかな?珍しく、ちょっとだけ二次会参加、十年ぶりのカラオーケストラ少々。
職場運営は(ワタシ個人の絶好調は別に)いろいろと問題ありまして(とくにお隣の、昨年ワタシが所属したチーム)、上司が悩んでおりました。ま、営業成績的には抜群なんだけど。お仕事宿題消化としては消化85%ほどか。来週出張ウィークリィをなんとかせねば。
膨大未踏峰「ミチョランマ」抱えつつ、愚かにもCD落札しちゃった(昨日不在で本日夜再配達到着)ので、今朝オークションに出品しておきました。ワタシの”マイナー道”原点のひとつであるVOX音源であって、なんとなく自分は堕落したな、と言う自覚有。ここ最近、ああこりゃエエな、と感じたら関連ボックスものまとめてけっこう安く、安易に入手できる・・・なかなか手に入らない、軍資金が足りない・・・そういった渇望感がいっそう音楽への情愛を深めていたのでしょう。でも、棚中CDは貯まりすぎました。総量抑制すべきが、最近どうも売れ行きがよろしくない・・・演奏会感想がメールにて届いたので、今朝更新済み。
昨日通勤音楽は、SUBELIUS 交響曲第1番ホ短調〜ユージン・オーマンディ/フィラデルフィア管弦楽団(1962年)・・・昨日、ネーメ・ヤルヴィのSibelius を更新したが、各々個性があって興味深いもの。ここでは中庸にバランス良く、壮麗にオーケストラが鳴り切って、しかも表現はストレート系。Tchaikovskyのサウンドに似る、との世評だけれど、旋律の洗練や爽快感に於いて別種な魅力を感じます。朗々と明るく、虚飾ない表現が作品に似合っておりました。余談だけれど、SONY(CBS)とBMG(RCA)が合併しちゃったから、オーマンディの旧録音は入手困難になるんじゃないか?心配です。
フィルアップはSibelius 交響曲第5番 変ホ長調〜レナード・バーンスタイン/ニューヨーク・フィルハーモニック(1961年)・・・熱血系入魂の表現は、意外にもやや難解なる作品をわかりやすく、魅力的に再現していて個性的ながら違和感はありません。懲りずに”全集が欲しい”と思ってしまう・・・
今朝、Ravel 「ボレロ」「海原の小舟」「マ・メール・ロワ」「道化師朝の庭」「スペイン狂詩曲」〜ジャン・マルティノン/パリ管弦楽団(1974年)・・・2年程前に2枚組を入手していて、なんどか聴いていたはずだけれど・・・ちょっと驚き!洗練と粋と〜パリ管はこのあと軽快さを失ったような・・・絶頂期の繊細軽妙な響きが絶品でした。録音も良好。2枚組であり、たしかRavel はCD3枚分の録音があったはず。Debussy4枚中2枚しか入手していないし、これらを処分して8枚組ボックスを入手したい・・・欲望は尽きません。
●2008年6月某日
本格的な夏ではないが、湿度が高く不快であり、ここのことろ途中覚醒続いて熟睡できておりません。数日前の”風邪”(?)は治まったが胃腸が万全ではない、つまり”快食快便”に非ず。そういえば本日夜は来客お付き合いだったかな?とにかく本日で、一週間の区切りを付けましょう。残念ながら我がチームの若手エースは本日より、実質上次の任務に移ります〜ま、引継がしばらく続くけれど。サイト定例更新済み・・・但し、このところ連続土曜出勤、平日もバタバタで原稿在庫が尽きております。オークションは相変わらず苦戦しております。
ここ数日、断続的に聴いているのは「ホロヴィッツ〜ザ・ラスト・レコーディング」(1989年)・・・85歳で亡くなる一ヶ月前の録音。技巧の衰えなど一切なく(幻想即興曲は、若手でもこれほど流麗に演奏できる人は少ないはず)、例の如しとろけるような美しいタッチが幽玄に響きました。Haydn ピアノ・ソナタ第49番 変ホ長調は、まるで鼻歌混じりのChabrierのように小粋に歌われます。Chopin 、Liszt、どれも個性的な、唯一無二ホロヴィッツの色前面だけれど、けっして恣意的とか不自然には感じさせない。
Liszt/Bach 「泣き、嘆き、悲しみ、おののき」による前奏曲の深遠なる神聖、Wagner/Liszt「イゾルデの愛の死」はピアノ一台にて巨大なる楽劇のスケールを表現して余りある・・・(明日辺り、ホロヴィッツの10枚組が到着するはず)
●2008年6月某日
おおよそ月単位のサイクルで諸作業が回っており、それに加え臨時の宿題が加重されております。人事異動があったり、営業という仕事の性格上、突発事件は毎度であり、自分なりに組み立てた締め切り消化率は毎日70%前後〜徐々にデッドラインが接近しつつある焦り・・・それに、要らぬ配慮なんだけどチームから(不安を抱えて)お隣のチームに転出する若手、まったく違うキャリアから転入する(年齢のみ/やはり不安気味の)ヴェテランを迎え、昨日は”ミニお別れ/歓迎会”・・・全快宣言したものの、体調万全ではないようで、せっかくのお料理酒がさほどに旨くない。
酔眼状態で帰宅して、ネットにつなぐと”オークション・ウォッチリスト”締め切り直前で入札一件のみ〜試しに(ダメモトで)100円+で入札してみたら、あっと言う間に落札成。6月は先日金沢BOOK・OFF入手CD2枚に抑制のつもりが、さらに10枚ボックス(著名音源)が到着します。HMV通販価格の1/3でした。ま、先日の”福井-京都往復事件”の余計な出費は痛かったが、基本出張続きで軍資金(=泡銭バブルマネー小遣い)は潤沢(ちょっとだけね)なんです。問題は音楽を聴くべき時間と集中力、意欲・・・売る方はさっぱりですな。
昨日通勤音楽は、久々(大好き!)Gershwin 歌劇「ポーギーとベス」の歴史的録音(NAXOS8.110219-20)2/2枚目「初演時と同時代の録音」(1935年アレグザンダー・スモーレンズ/作曲者監修の録音だそう)抜粋27:44収録。+有名なるポール・ロブソン(1898〜1976。アフリカ系アメリカ人歌手兼俳優の草分け。グリーンウッド指揮管弦楽団の伴奏1938年ロンドン録音)4曲収録音は甘い低音ながら、雰囲気で聞かせる緩い歌唱。続いてヤッシャ・ハイフェッツ(v)の小品集(6曲/エマニュエル・ベイ(p)1945年)は、鮮やかなる技巧と自在なる歌い回し、正確な音程は比類なき魅力〜この2枚中の白眉か。
ラスト 交響的絵画「ポーギーとベス」(Robert Russell Bennett編)〜アルフレッド・ウィーレンシュテイン/ロサンゼルス・フィル(1944年)・・・現代では馴染みのこの編曲初録音のSP復刻は思えぬ音質の明快さと、明るく元気良く、厚みのある瑞々しい響き、ノリでした。
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時に小雨模様であり、鬱陶しくも湿度の高い日々に(毎度)お仕事テンション上がりません。それでも、当初見込みのお仕事締め切りかなりクリアしました。明日でなんとかなるかな?週明けよりチームは新体制に。
通勤音楽はBrahms ヴァイオリンとチェロのための協奏曲イ短調〜フランク・ペーター・ツィマーマン(v)/ハイリヒ・シフ(vc)/サヴァリッシュ/ロンドン・フィル(1996年)・・・ソロは二人揃って端正であり、上品に抑制が利いております。要らぬぎらぎらとした雄弁さはなくて、サヴァリッシュの方向とも合致しているでしょう。ヨアヒムとの和解の協奏曲らしいが、ここではまるで男女の密やかな会話のような味わい有。ロンドン・フィルは素敵なオーケストラだけれど、Brahms の作品だったらもっと重厚さが欲しいところか。ま、サヴァリッシュの誠実な表現に不満はないけれど。
フィル・アップはホルン・トリオ 変ホ長調 作品40〜マリー・ルイズ・ノイネッカー(hr)/ツィマーマン(v)/サヴァリッシュ(p)(1996年)・・・組み合わせとして良く配慮されていて、聴き手のノーミソをエエ感じにクール・ダウンさせて下さいました。なんども聴いている馴染みの旋律が、本日はいっそう美しく響きました。ノイネッカーは軽快な響きで、こりゃ名手ですな。細身で繊細なヴァイオリン、サヴァリッシュのピアノも味わい深い。
Biber レクイエム イ長調〜グスタフ・レオンハルト/オランダ・バッハ協会バロック管弦楽団/合唱団/アルマジャーノ(s)/スロイス(s)/エルウィス(t)/パドモア(t)/ホイツ(br)/カンプ(br)(1994年)・・・「ロザリオのソナタ」は絶品だったが、レクイエムは初耳。レオンハルトの硬派な表現のせいか、じつにわかりやすく、溌剌としたアンサンブルであり旋律であります。Bach ほど荘厳厳格ではなく、素朴な敬虔に溢れました。
●2008年6月某日
昨夜は適度に涼しくて、よく眠れました。こなすべきお仕事量(質濃さ重さ)を考えるとゲンナリするが、元気だったらなんでもできる!今回は実質三日間苦しんだだけで快癒いたしました。本日のお仕事進捗様子を見て土曜出勤検討しないといけないかも。そうするとサイト原稿執筆が難しくなる・・・もう在庫はほとんどなし。
今朝、Brahms ピアノ協奏曲第1番ニ短調〜スティーヴン・コワセヴィッチ(p)/ヴォルガング・サヴァリッシュ/ロンドン・フィル(1991年)・・・今年2008年オークションで7枚ボックスを(既所有3枚処分して激安1,600円)入手したが、数枚分未聴になっていたもの。ま、基本苦手系作品なんだけど、クリフォード・カーゾンの刷り込みで作品に対する畏敬の念/基本イメージが出来上がっております。残響豊かで茫洋としたサウンドであり、スケール感はあるが威圧はない。コワセヴィッチのピアノも同様であって、落ち着いて力みなく、静謐リリカルな味わい漂います。技巧性を前面にせず、ジミな、ある意味Brahms に相応しい落ち着いた味わいを感じました。第2楽章「アダージョ」こそ絶品!と感じるのは、ここ最近の「緩徐楽章」嗜好のせいでしょうか。
●2008年6月某日
自分なり全快宣言。当面の大きな課題構築、自分自身が持っている縄張りの基本実務宿題に加えて、いよいよマネージメント問題に着手するか。つまり、上司との話し合いで、あえて触れてこなかったヴェテラン・チームメンバーの仕事の仕方に改善指導着手することを決意。一昨年迄岡山時代には当たり前のことだったんだけれど、職場風土や自分との位置関係もあってご遠慮してきたけれど、いよいよ看過できぬ状態に・・・少々悩みます。チームの若い者を快く送り出し(子分を派遣する思い/しかもそこは昨年ワタシが一年間苦労したところに近いから、相談に乗れる)、複雑なる引継(3ヶ月の配慮、積み重ねがムダになった!わけでもないが、一からやり直しだ)赴任する旧知のややヴェテラン(中年独身/生真面目)を育成しないと。ま、そいつは子分みたいなものだけど。ちょっと緊張しております。
Scarlatti ソナタ全集(ピーター・ヤン・ベルダー(cem))は6枚目。(全集消化1/5に届かない2000年録音)ロ短調K.87は、ホロヴィッツなどが得意とする哀愁の旋律がお馴染み。これが俄に同一作品とは信じがたい・・・のはリズム感、譜面の読みの違いでしょう。現代のピアニストはそこに浪漫の香りを感じたが、ベルダーは恬淡としてある意味ツマらない。そこが評価を分かつ所以か。K.88〜K.91迄(例の如く)レミー・ボデ(v)/ワケカンプル(vc)が主役となります。似たような作品ばかりで、時にこんな色彩の変化があると嬉しいものです。
今月近況(2008年6月)に書いた未踏峰「ミチョランマ」(この用語はかなりの普及を見せているのはあちこちのブログで明らか/なんの自慢にもならぬが)話題の流れだけれど、ヴァーツラフ・ノイマン/チェコ・フィルのMahler 全集せっかく購入の挙げ句未開封状態継続。というのも、交響曲第7番ホ短調〜ヴァーツラフ・ノイマン/ゲヴァントハウス管弦楽団(1968年)・・・昨年2007年2月購入以来”放置プレイ”だった悔恨故・・・そちらが先決でしょ。(ここで時間切れ)
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珍しくハードなお仕事連続で少々疲れ、思ったような進捗でもないが、ま、仕方がないでしょ。体調は快復。今週あと三日で狙いの宿題消化成るか?微妙です。
通勤には、上記Mahler を持参・・・怪しさが持ち味みたいな作品だけれど、ノイマンは端正清潔であり、それでも充分味わい深い。穏健派の表現であり、オーケストラの重さジミさ渋さが相性としてピタリ。まとまりにくい両端楽章も充分堪能できました。途中、マンドリンやギターが入ってまさに”夜の歌=セレナード”〜Scho"nbergも連想させます。コンヴィチュニーのBeethoven とかSchumannに比べ、明らかにアンサンブルの洗練が進んでオーケストラは快調です。BRILLIANTの全集では第7番担当はクルト・マズアであり、第6番はハルトムート・ヘンヒェンなんだけど、第5/9番はノイマン旧録音・・・だけでなく、そちらもサービスして欲しかった!彼の第6番(1966年)は未聴どころか、姿を見掛けたこともない。
今朝のScarlatti再聴・・・ロ短調K.87は楚々として淡々、こちらがオリジナルの姿であってホロヴィッツの水も滴る表現が得意なのでしょう。二長調K96も知名度高く、陰影に富んだ楽しい旋律ですな。K.88〜K.91のトリオ・ソナタの旋律はしっとりと哀しく(K.88)、時に激しく(K.89)、名曲揃い也。演奏機会が少ないのは誠にもったいない!
●2008年6月某日
微熱(=寒気)+腹痛下痢、全身倦怠、やや食欲不振(味覚も変わってしまって珈琲がアウト)で身動きの取れない昨日でした。床屋には行ったが、あとはほぼ終日寝たり起きたり状態。今朝、やや快復の手応え有、これだったら出勤できそうで、但し、夜の「お別れ会」お付き合い(なんせ出ていくのが縁深い奴なので)は”酒抜き”だな。お仕事は一杯溜まって(終日会議だし)おります。岩手・宮城地震被害の方々に思いを馳せるが、大きな被害の中、ちょうどワタシのように体調不良の方もいらっしゃることでしょう。他人事ではないのだな。
そんな体調では、時々起き出して音楽聴いても全然愉しめない・・・音楽に失礼だったか。オークションには一件(2枚組)入札有、本日送付。追加出品しておきました。買う方はいくつか様子を見たが、結局入札に参加せず。
昨年2007年夏に入手したまま聴くのを忘れていた、Holst 組曲「惑星」〜ユージン・オーマンディ/フィラデルフィア管弦楽団(1975年)・・・作品的に似合わないはずがないものであり、いつもの豊満サウンド+オーソドックスな表現なんだけど、とてもだけど壮麗な響きを堪能すべき体調に非ず。先週金沢で@250購入した「ニューイヤー・コンサート1989年」〜カルロス・クライバー/ウィーン・フィル・・・は前半4曲のみ聴いてダウン。「加速度円舞曲」の熱気浮き立つような推進力、「こうもり」序曲の疾走する勢い・・・理屈で理解できてもカラダが付いてこない。音質もよろしからぬ乾いたライヴだし。
いずれ体調万全にて再確認すべきものでしょう。
今朝、Mozart 「フィガロの結婚」「コジ・ファン・トゥッテ」「魔笛」「オドメネオ」各序曲/「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」ト長調 K.525(1955年)/Haydn 交響曲104番ニ長調(1956年)〜ルドルフ・ケンペ/フィルハーモニア管弦楽団・・・TESTAMENT12枚ボックスに含まれる太古ステレオ録音であって、音の状態も悪くないし、よく配慮されたコンピレーションだと思います。EMI録音としては作品的に、両方とも同時期の著名録音が存在するから、なかなか日の目を見ない音源也。
どれも端正で、仕上げがていねいな爽やかバランス演奏であります。テンポ設定にムリがなく、フレージングが清潔で細部曖昧さがない。フィルハーモニア管弦弦楽団との組み合わせは珍しいが、相性はよろしいようですね。Haydnはスケールも充分大きい。
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通常より一時間早く出勤し、通常業務(+会議三発)こなし、お別れ会冒頭一時間ほど参加し、烏龍茶のみにて辞去いたしました。異動した若手の後釜に、我がチームの新鋭を充てることとなり、ガッカリ。また、新メンバーを一から叩き直しですな。食欲はあまりなく、下痢気味腹痛継続。女房の誕生日であることを思い出して、帰りにケーキ購入。
通勤音楽は、Dvora'k 交響曲第7番ニ短調〜ニコラウス・アーノンクール/コンセルトヘボウ管弦楽団(1998年)・・・細部入念に味付けし、テンポは動き、雄弁に歌い、説得する演奏。自然な流れを好むワタシの嗜好とは大きく離れるが、これはこれとしての個性的な説得力に感心もします。オーケストラは上手いですね。濃厚で響きも深い。ま、体調が体調なので、まだまだ素直に音楽が胸に染みこみませんが。
帰宅してBach 管弦楽組曲第2番ロ短調〜ストラヴァガンツァ・ケルン/有田正広(1994年)・・・古楽器穏健派の演奏也。有田のトラヴェルソは柔らかく、素直な音色で絶品です。過激なリズムを刻むのでもなく、素朴に過ぎず、しっとり粛々としたテンポ設定、落ち着いたリズムが静謐。ようやく体調も落ち着いてきたのか?ちょっと癒されました。
●2008年6月某日
完全に風邪をひきました。熱があるみたいで、寒気も有。そういえば昨日昼時点で右腕付近に神経痛が出ていたな。昨夜、風呂から上がったらフラついて転倒してしまいました(左肘軽傷/痛かった)。なんとか本日一日で快復しないと・・・明日はちょっと休めないんです。午前中病院へ行こうかな?定例サイト更新一本分遅れて今朝追加実施。
昨日一昨日の音楽落ち穂拾い。Mozart ヴァイオリン協奏曲第5番イ長調K.219(1934年)/Vieuxtemps ヴァイオリン協奏曲第4番ニ短調/Wieniawskiヴァイリン協奏曲第2番ニ短調(1935年)〜ヤッシャ・ハイフェッツ(v)/ジョン・バルビローリ/ロンドン・フィルハーモニック・・・太古録音だけれど、少々人工的な広がり付加も成功して聴きやすい音質でした。演奏は後のステレオ時代と寸分違わない!驚くべき技巧の冴えとノリ、さらさらとなんの苦痛もなく美しい音楽が紡がれます。どんな作品でも”ハイフェッツ節”になってしまって、それでも作品の味わいを失うことはない・・・
Mozart 交響曲第39/40番〜エルネスト・ブール/南西ドイツ放送交響楽団(録音年不明1970年前後?)・・・先日の第36/38番とまったく同様。クールで飾りの少ない、ある意味素のまま正確な表現であり、Mozart の魅力がストレートに感じ取れることでしょう。潤いある柔らかい響きとか、最近の古楽系溌剌躍動するリズムではないが、馴染みの作品を過不足なく、しっかりとした手応えで楽しませて下さいました。音質の加減か少々金属的な響きだけれど、座右に置いて厭きない演奏です。
●2008年6月某日
金沢ホテル2泊目。連続酒席(半分自業自得)+ちゃんとしたお仕事連続で疲労もピーク。これから福井に移動だけれど、お約束は昼からとなります。帰宅は遅くなるなぁ。朝から(頭痛気味ながら)がっちりしっかり朝食をいただきました。喰えるうちは大丈夫!かな?昨年一年間はあまり出張はなかったけれど、その前はいつも、ずっとこんな感じの日常だったんだけれど・・・華麗なる加齢か。
じつは(経緯があって)二日連続同じ店で呑んだんだけれど、料理絶品!でした。昨日は接待する側だったが、値段も驚くほど安い・・・のはエエけれど、休みはゆっくり音楽を楽しみたいっすよ、休日出勤はあきまへん。
売れ残りオークションは相変わらず無反応。全部売れ残るかな?
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・・・大変な失態を・・・金沢発福井で下車すべきが、上司より「どこ?」とのメールをもらったのは既に敦賀付近、寝過ごしました!〜次の停車駅は京都也。慌てて京都駅を全力疾走で折り返しサンダーバードに乗車して、取引先との協議に間に合いました。ま、涼しい顔をしていろいろ宿題をいただきました。体調最悪。昼は気分悪いのと、朝喰い過ぎで食欲なく、更に慌ただしい状況で昼食抜き、大阪に戻って即ラーメンをいただきました。
音楽の件は後ほど。
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岡田英弘「倭国の時代」(朝日文庫)・・・既に廃刊かも知れないが、朝日文庫には一連の古代史ものが揃っていて、ワタシの永久保存となっております。これは今までの枝葉末節なる推論、勝手気ままな解釈を廃して、中国を中心とする亜細亜史全体を俯瞰し、「日本書紀」成立の経過から、当時の支配者が「歴史」をどう捏造(というか公文書作成は一大事業ですから)したか、バイアスを掛けたのか、それは何故かを明らかにします。一方で史実(当時の人々に常識として定着していること)を反映していることもあるらしい。結論的には歴代天皇は仁徳天皇から実在であり、それ以前は天智(史上初の皇太子)→天武(史上初の”天皇”)への正当性を補強するものであった・・・
当時の”国家概念”、”民族意識”すべて現在を基準としてはマズいですね。素晴らしく上質な推理小説を読んだ気分。いつまでも「邪馬台国はどこ?」的野次馬的論議はもう止めにしましょう。
Mahler 交響曲第5番ハ短調〜ベルナルト・ハイティンク/ベルリン・フィル(1988年)・・・お気に入りの作品、指揮者、PHILIPS録音、世界一のオーケストラ、これだけ揃っても最高の成果が出るとは限らない。この組み合わせは相性がよろしくない、というか好みではないような・・・体調も良くなかったし、どこかで再(々々)挑戦しなくては。
Khachaturian チェロ協奏曲 ホ短調〜スヴィアストスラフ・クヌシェヴィツキー(v)/アレクサンドル・ガウク/ソヴィエット国立交響楽団(1947年ライヴ)/バレエ音楽「スパルタカス」(3曲)〜ガウク/ソヴィエット国立放送交響楽団(1959年)・・・この作曲家には先日失礼なコメントしちゃいました。クヌシェヴィツキーは隠れた名手であって、泥臭い哀愁の旋律を正確に、引き締まった技巧で表現して下さいました。けっこう名曲じゃん。「スパルタカス」はなんとステレオ!1963年に亡くなった名匠だけれど、スケール大きく、それこそ異形なる泥臭い表現ではない。YedangClassicsにしては珍しく、整合性のある収録の一枚也。
Scho"nberg 弦楽四重奏と管弦楽のための協奏曲 変ロ調(ロバート・クラフト/フレッド・シェリー弦楽四重奏団/20世紀クラシック・アンサンブル2002年)/組曲 作品25(クリストファー・オールドファーザー(p)2001年)/「ワルデマールの歌」(「グレの歌」より1923年室内アンサンブル版/ジェニファー・レーン(ms)/ロバート・クラフト/20世紀クラシック・アンサンブル2000年)/「架空庭園の書」より15の歌 作品15(ジェニファー・レーン(ms)/オールドファーザー(p)2001年)+作曲者へのインタビュー(1949年英語ワカランが)・・・「組曲 作品25」のピアノ・ソロはそうとうにハードで音楽の姿の全貌が未だ見えないが、ほかは意外なほど(ハードなまま)わかりやすい旋律となります。ロバート・クラフトの集中力は素晴らしく、(おそらくは現代音楽専門の)20世紀アンサンブル(ニューヨーク)も研ぎ澄まされた技量で、声楽含めワタシの嗜好にフィットする体感有。
●2008年6月某日
在金沢ホテル。昨日は朝一番であわただしく書類確認印刷して職場を出、雷鳥の人になってしまえば読書、発芽玄米弁当、そしてエエ音楽+居眠りの幸せが待っております。体重増が気になる今日この頃だけれど、体調良好。金沢駅よりタクシーに乗ったが、約束の時間より30分以上余裕があったので御当地BOOK・OFFにて途中下車。エエ感じのメジャー音源CD2枚取得。
かなり熱のこもった商談2発。夕方チームの若者と合流、会議対応で遅れてくる上司を居酒屋で待つが、店の選定を誤って(残念ながら)激マズ。上司到着とともに河岸を変えました。贅沢三昧。なんせ連続予算達成(見込み)勝利宣言しちゃいましたから。
本日これから小松に移動して終日行事対応+途中会議挟んで。明日は福井で重苦しい商談有。金沢もう一泊。初日で既にお疲れ気味。
移動中音楽は、Saint-Sae"ns 交響曲第3番ハ短調/死の舞踏〜ジャン・マルティノン/フランス国立放送管弦楽団/アラン(or)(1970年)・・・LP時代より廉価盤で馴染みだけれど、美しく(とくに軽快で明るい木管のニュアンス)上品かつ多彩な演奏です。やや低音不足ながら、久々この作品に大きな感動をいただきました。記憶よりずっと音の状態は良好で、アランのオルガン旋律も鮮明です。
Beethoven 弦楽四重奏曲第9番ハ長調「ラズモフスキー第3番」(1979年)/Schubert 弦楽四重奏曲第14番ニ短調「死と乙女」(1980年?ライヴ)〜スメタナ弦楽四重奏団・・・(時間切れです)
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無事、行事を終え、疲れ果て、金沢のホテルに戻ってぐったりしているところ。明日、もう一山お仕事〜と思ったら、上司が夜のお付き合い(メーカー、御当地取引先幹部)に付き合え、とのこと。なんせ現地営業窓口ですから。
昨日の弦楽四重奏曲の件、どちらかというと苦手系作品だけれど、往年の名団体の技量、集中力はもの凄いものですね。Beeやんの音楽は激しく、厳しいものだけれど、この魅力には抗し難い。圧巻の構成力、ドキドキするような説得力に声も出ない。「死と乙女」いっそう燃えるような推進力が爆発して、ラスト熱狂的な拍手が来てライヴであることに気付きました・・・
●2008年6月某日
週半ばだけれど、これから通常出勤、小一時間で残務処理と持参資料確認(帰宅後いくつか気になることを思い出した)、北陸3箇所にて転戦2泊3日の旅へ。今月予算達成のメドも立ちました。(土曜休日出勤は仕方がない)音楽をたくさん持参いたしましょう。通常サイクルでの定例サイト更新不可能なので、本日一本のみ実施しておきましょう。今回のオークション送付分、ぼちぼち到着連絡が届きはじめて、ほっとしております。
昨夜、Elgar カリヨン 作品75/(Chopin )葬送行進曲/「グラニアとディアミド」作品42/「ポローニア」作品76/「勝利の行進曲」〜「カラクタクス」作品35(以上1974年録音)/「帝国行進曲」作品32(1976年録音)/「帝国行進曲」(1924年/1977年録音)〜エイドリアン・ボウルト/ロンドン・フィル・・・著名なる葬送行進曲の編曲別にして、「ポローニャ」「帝国行進曲」作品32以外は初耳じゃないのか。これも他の作品同様、肌合いにフィットする感触のジミ旋律ばかりで、ロンドン・フィルは骨太雄渾に鳴り響いて絶好調。録音も予想外に良好です。最近、ノーミソ劣化でへんこつ親父化しつつあるのか、音楽の嗜好選り好みが激しくなっている自覚あるけれど、Elgar嗜好に揺るぎなし。
●2008年6月某日
どうも眠りが浅い。おそらくは湿度高く、ムシムシするせいでしょう。大きな悩みや行き詰まりはないはずなんだけど、なんとなく精神的な閉塞感というか、スッキリ前向きではないような・・・一発ダイエット復活させて、精神的にもストイックに引き締めるか。昨夜、無事オークション落札者より連絡有。昨夜締め切りで入札興味ある”まとめて!激安”物件CDあったんだけれど、1/3ほど既存所有なので入札止めました。なんせ未踏峰”ミチョランマ”たくさんありますので。
未踏峰”ミチョランマ”ではないが、何年も聴いてない(ほとんど記憶なし)音源というのは棚中多数派でしょう。昨夜、Schumann 「序曲、スケルツォとフィナーレ」/「ゲノヴェーヴァ」序曲/4本のホルンのためのコンツェルトシュテュック ヘ長調/「マンフレッド」序曲〜フランツ・コンヴィチュニー/ゲヴァントハウス管弦楽団(1960/61年)・・・「4本のホルン」とは名手ペーター・ダム、ヘルマン・メルケル、ヴェルナー・ピルツ、ゲオルグ・ベーナーであって、この作品には馴染みの旋律タップリで記憶も鮮明なのは数種の音源で最近も聴いているからか。これは極東の片隅でシロウトが想像するところの”独逸の森”的サウンドが快い作品也。ところが、他の作品だってなんどもいろいろ聴いているはずなのに、さっぱり旋律に馴染みがありません。演奏云々言える状態じゃないが、なんやらどんより、ぱっとせえへんアンサンブル・・・?
で、ワタシが十数年前NAXOSを集め始めた初期からのお付き合いである、ヨハネス・ヴィルトナー/ポーランド国立放送交響楽団(1992年)にて「序曲、スケルツォ〜」/「ゲノヴェーヴァ」再確認・・・残響過多、金属的な響きに記憶はあるんだけれど、肝心の作品旋律には「こんな曲だっけ?」的感想は変わりません。う〜む。このサイトでも取り上げたことがある作品なのに(既に処分済みだけれど)。記憶減退か?
今朝、Glazunov ヴァイオリン協奏曲イ短調/Dvora'k ヴァイオリン協奏曲イ短調〜イリア・カーラー(v)/カミラ・コルチンスキー/ポーランド国立放送交響楽団(1994年)・・・昨年2007年に購入したもので、(ここで時間切れ)
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(無事お仕事終えて帰宅)カーラーはやや線が細く、上品な印象でしょうか。豊満肉厚なるオイストラフでも、快刀乱麻の切れ味鋭いハイフェッツでもない(例えが古いね)、上手いが小粒か。ラスト、Dvora'k ロマンス ヘ短調は静謐で、しっとり癒される演奏であり、作品でした。
通勤音楽はMozart 歌劇「ドン・ジョヴァンニ」〜ハンス・ロスバウト/パリ音楽音楽院管弦楽団/エクサンプロヴァンス音楽祭合唱団/カンポ/ダンコ/ゲッダ/コリティスetc・・(1956年)一枚目のみ。これは音楽祭での成功を受けて、改めて別セッションを持ったとの情報を伺ったことがあります。つまり、ライヴのほうがずっと良い!との評価らしいが、ワタシは歌い手の粋な味わい、ロスバウトの引き締まって(パリのオーケストラは思えぬ)集中したアンサンブルを楽しみました。モノラルだけれど、音質も割と良好。
明日より2泊3日の北陸盛り沢山の旅となります。着替えをどーしょーか、少々思案中。
●2008年6月某日
昨夜商品調達上の大トラブル発生し、若い者を会議に送り出すため、ワタシは本日の東京出張会議断念(というか、ほんまは行きたくなかった)。本日後始末と、三日後に迫った北陸での行事、その前後商談準備、トラブルは発生しないことが望ましいが、本日一日分は助かった感じ。昨夜、チームのヴェテラン担当への上司説教(?)酒席に付き合わされたが、流石”年の功”、上手くおだてておりました。所謂”ヴェテラン”はとかく人から学ぼうとせず、とにかく自分が一番大変!とばかり言い立てるが、これでワタシのワザを少し伝授できるようになるでしょうか。哲学を述べるつもりはなくて、純粋なる”実務”であります。自戒もせねば。
Britten 「キャロルの祭典」 作品28(コペンハーゲン少年合唱団/エニド・シモン(hp)1953年)/「嬰児は生まれた」 作品3(ハートネット(s)/パーセル・シンガーズ/イングリッシュ・オペラ・グループ少年合唱団/マーガレット・ストリート・オール・セインツ女声合唱団1956年)・・・「キャロルの祭典」は作曲者指揮ではなく、モーゲンス・ウェルディケ指揮とのこと。情報錯綜ですな。このCD2は収録がおかしくて、「キャロルの祭典」トラック1が19:44・・・つまり、トラック分けなしで全曲収録〜なのに、トラック2〜12迄また全曲繰り返される(つまり編集ミス)ということです。ご愛敬。素敵な音楽は二度繰り返され、堪能可能・・・とは、音楽日誌2007年12月の記述です。イヤホンで確認すると音質かなりボンヤリしたものだけれど、敬虔な雰囲気溢れます。途中ハープ・ソロは絶品。(DOCUMENTS PC 324 LC12281/10枚組3,458円也)じつは半分ほど未踏峰「ミチョランマ」状態也。
今朝、Sibelius 交響曲第6番ニ短調〜パーヴォ・ベルグルンド/ベルリン放送交響楽団(旧東(p)1970)・・・ボーンマス交響楽団との最初の全集録音の、更に以前の録音でしょう。骨太であり、かなり熱気を含んだ推進力・ノリを誇ります。オーケストラはドイツだから響きは濃密ながら、なぜか基本線での清涼感を失いません。「トゥオネラの白鳥」も含め、忘却されるにはもったいない存在。
オークションは2枚落札された方より連絡がありません。不安です。入札の反応もさっぱり。
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粛々と諸作業は進み、(本来は不在だったわけだし)引き続く大小トラブルを次々と(辛くも)クリアし、早々の帰宅。本日はボーナス支給日也。半年先の冬はともかく、夏はちゃんと出て下さいました。税金社会保険がっぽり引かれるとはいえ、有り難く拝受いたしましょう。ムシムシしますね。汗臭い親父にならぬよう、服装と制汗剤に気を付けましょう。
通勤音楽はMozart !交響曲第36番ハ長調K.425「リンツ」/第38番ニ長調K.504「プラハ」〜エルネスト・ブール/南西ドイツ放送交響楽団(バーデンバーデン)・・・「Mozart Pemium Edition 40枚組」よりの一枚。お気に入りボックスながら、ブールの交響曲集(5枚分)のみどうも気に入らない・・・曰く”響きが金属的で、マイルドさに欠け”、”奥深い静謐さ、デリカシーが足りない。どうもがちゃがちゃと喧しい印象”〜とは第29/41番を昨年2007年に聴いたときの印象です。
音楽の印象など、聴き手の体調精神状況で印象ガラリと変わるものです。本日はクールで飾りの少ない、淡々と引き締まった表現に好感が持てました。繰り返しが嬉しいなぁ、素敵な旋律が2度愉しめますから。SONY製のイヤホンの成果か、金属的な印象は弱まり、デリカシーに不足するとは思えない。もちろん、言うまでもなく、名曲中の名曲ですし。(録音年は不明/1970年代か)
引き続き、Mozart ピアノ協奏曲第15番 変ロ長調K.450〜カルメン・ピアッツィーニ(p)/ガントヴァルク/レニングラード・ソロイスツ(1990年)・・・この全集に対する賞賛には揺らぎがなくて、ひたすら明るく、テンションとリズムが弾(ハジ)けて、楽しい!艶とか幽玄、じゃなくてもっと輝かしくも健康な演奏です。終楽章は、第22番 変ホ長調K.482によく似て、牧歌的な幸福溢れました。
帰宅してから第20番ニ短調K.466を聴いたけれど、これも同様の魅力。劇的、浪漫、陰影に表現可能な作品だけれど、あくまで”輝かしくも健康”そのもの。これだってMozart 表現の正しい道也。
●2008年6月某日
どんより曇った、涼しい朝。昨日の秋葉原の事件は凄いですね。ノーミソ中は既にお仕事モードで(当面大小)宿題は三点有。東海林さだお「キャベツの丸かじり」(文春文庫)・・・ワタシは読書家のほうで、但し、転居と収納場所の関係で定期的に処分して、座右に置くべきものはかなり制限しております。東海林さだおのシリーズはまさに”保存版”であって、13年前新品で購入したもの。これは時代を越えて絶妙な視点が抱腹絶倒!「いま、フタは」は”リング・プル”(缶本体から離れるやつ)の話題であり、これは既に社会問題となって消えました。(内容は社会啓発とは無縁)”納豆を食べたあとの入れ物に、ご飯を入れて食べていた食べていたお母さん”(若い人は情景が理解できないと思う)は、ほとんど「三丁目の夕日」世界也。ワタナベのジュースの素、とか。妙にリアルなイラストも素晴らしくて、暖かい気分になります。シリーズ全部再読したい。
Mozart ピアノ協奏曲第5番ニ長調K.175/第6番 変ロ長調K.238/第7番ヘ長調K.242(3台のための)/ロンド ニ長調K.382〜マルコム・ビルソン(fp)/ジョン・エリオット・ガーディナー/イングリッシュ・バロック・ソロイスツ/レヴィン/タン(fp)(1985/1987/1986年)・・・先日「ジュノーム」を愉しめなかったが、今回は文句なし。ガーディナーの古楽器オーケストラが躍動して、ビルソンのフォルテピアノが云々楽器の問題ではなくて、基本的に浮き立つような親密なリズムの愉悦を堪能できました。ヘ長調K.242は「2台編曲版」ばかりでオリジナルの3台版を聴いたのは初めてじゃないか。
類似作品で思いついて、Mozart ピアノ協奏曲第10番 変ホ長調K.365(2台のための)〜ブルーノ&ティノ・アプレア(p)/セルジウ・チェリビダッケ/イタリア放送ローマ交響楽団(1968年ライヴ)・・・チェリビダッケ微速前進スタイル前の(海賊)録音だけれど、それでも(前曲との対比に於いて)妙なテンポの停滞感が若干感じられました。それでも、あまりよろしからぬ音質の中から、充実集中したアンサンブルが聴かれます。ブルーノ・アプレアって、その後オペラ指揮者として活躍しているみたいで、日本にも来てますね。セレナード第7番ニ長調K.250「ハフナー」〜チェリビダッケ/ローマ放送ナポリ”スカルラッティ”管弦楽団(1968年ライヴ)・・・行進曲なし。冒頭楽章出足がぎょっとするくらい遅いが、あとは軽快で流れよく、とくにヴァイオリン・ソロ(ジュゼッペ・プレンカイプ)が朗々と美しい。いずれ、音質は少々厳しいが。
●2008年6月某日
昨夜もよう眠れました。男子バレー見るのを忘れました。ちょっと飲み過ぎ喰い過ぎ続いて、腹筋強化だけでは抑え切れぬハラ回りが気になります。昨夜落札されたオークションCDは、返事がないのだな。自動入札だったのかな?メールを頻繁に見る習慣がないのか、オークション専用のメールなのか。
Mahler 交響曲第8番 変ホ長調〜ジョージ・ショルティ/シカゴ交響楽団/ウィーン国立歌劇場合唱団/ウィーン楽友協会合唱団/ウィーン少年合唱団/ヘザー・ハーパー/ルチア・ポップ/アーリーン・オジェー(s)/イヴォンヌ・ミントン(ms)/ヘレン・ワッツ(a)/ルネ・コロ(t)/ジョン・シャーリー=カーク(br)/マルッティ・タルヴェラ(bs)(1971年)・・・英DECCAによるゾフィエン・ザールでの録音+オルガンのみリンツの聖フロリアン教会にて別録音を合体したそう。全79分だから現在はCD一枚に収録され、音質はさらなる改善をされているそうだけれど、ワタシは1990年頃入手した駅売海賊盤2枚組也。それでも久々の聴取印象は”仰け反るほど!”の鮮明な音質でした。駅売名曲海賊盤情報(?)■第5集■(Mahler 作品集)(2004年)での感想は
Mahler 大好きなワタシだけれど、唯一苦手としてきたのがこの第8番でして、押しつけがましい威圧感を合唱(ソロも)に感じてしまいます。うるさい(失礼)。もっと透明すっきりとした演奏が好みでして、このCDは取り出して音に出すのに少々勇気が必要か・・・
・・・素っ気ないもの。作品との出会いはバーンスタイン/ロンドン交響楽団(1966年録音/FMにて)混沌と絶叫の渦に辟易し、ミトロプーロス/ウィーン・フィル(1960年ライヴ/怪しいLP)の異様な音の悪さに歯が立たず、ショルティの強圧威圧に逃げ出して・・・出会いが悪かったのか、若かったワタシの耳が未熟だったのか。
昨年2007年までに上記バーンスタインもミトロプーロスもCD購入済み、印象一変させて愉しめるように。本丸”ショルティ盤”は・・・とくに合唱が、いえ著名どころ勢揃いの声楽ソロ陣も”オペラティックな”昂揚があるということです。ようはするにそれが好みではない・・・が、強靱なるシカゴ交響楽団の迫力含め、もの凄い演奏であることは間違いはない。ショルティの強引なる旋律味付け、解釈の徹底に反発しつつも、鮮明なる音質の成果と相まって、これほどわかりやすい演奏は存在しないでしょう。”録音芸術”というものが存在するとしたら、まさにこれこそが最高の精華。「リング」と並んで当時のレコード会社やスタッフの意欲に驚嘆せざるを得ません。
作品そのものに馴染んだこと(ナマ経験もさせていただきました)、新旧数々の「千人の交響曲」を廉価で入手できるようになって、ショルティ盤にも真正面から対峙できるようになったという事実。なぜかほとんど”駅売海賊盤”にて揃えちゃった(第9/10番除く)が、ワタシの嗜好ともかく価値ある全集として正規盤入手すべく機会を伺いましょう。
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女房はようやく、やや快復傾向でケータイ機種変更+うどんを喰いに出掛けました。ワタシはケータイが大嫌いで、できれば使いたくない・・・女房は複雑怪奇な契約内容に四苦八苦しているようで、ワタシのは職場お仕着せ(それしか持っていない/できれば使いたくないお仕事専用)だし、機能は最低限でよろしい。つながりゃそれで良いんです。出来るだけスリムで軽くて、バッテリーの保ちがエエやつで。先日も職場で希望者にいっせい機種変更募集があったが、要らん!と。ネットはパソコンでよろしい。電車内でケータイと睨めっこ風景は異様でっせ。オークションはそれなりに入札があって、残りものばかりとなりました。
Bruckner 交響曲第7番ホ長調〜ヘルベルト・ブロムシュテット/シュターツカペレ・ドレスデン(1980年)・・・ハース版となっているが、アダージョにティンパニが入ります。ま、シロウトに楽譜細部の違いなど無縁だけれど。煽りとか熱血!とは無縁、粛々としたクールクリアなブルー系サウンドが爽やかな演奏です。優美優雅な世界とも違って、かなり生真面目だと思います。最後までしっかり、じっくり拝聴させていただきました。世評高いですなぁ。ワタシは少々Brucknerスランプなので、心底感動した!ということには(残念ながら)なりませんでしたが。
Mussorgsky 組曲「展覧会の絵」〜バイロン・ジャニス(p)(1961年)・・・明るく、のびのびとして気持ちの良い演奏也。技巧の冴えと集中力に文句はないが、リヒテルのような”鬼神の如く!”的凄演に非ず。ま、あちらが特別なんだけど。
ほか、居眠りしつついろいろ聴いたけれど、無為無策に貴重なる日曜は過ぎ去りました。来週は忙しいぞ、いろいろと。
●2008年6月某日
一年ぶりにマネージメント職に就き、担当も兼任しつつ、取引先との窓口となっております。自らの実務作業はさっさとこなして、まわりで発生するトラブル(内外単発組織的発生いろいろ)対処のほうが比率(圧倒的に)増えつつある・・・昨夜も新たな宿題(事件の後始末フォロー)目白押し〜組織の実務窓口同士の信頼を維持しつつ、組織としては鋭く対立する事象を消化しなくては。ちょっと残業して、(金欠気味の)若い者に奢ってあげました。また巨大CDボックス購入経費が消えてしまった。
昨日通勤音楽は、Mozart ピアノ協奏曲第8番ハ長調K.246/第9番 変ホ長調K.271「ジュノーム」/第10番 変ホ長調K.365(2台のための)〜マルコム・ビルソン(fp)/ジョン・エリオット・ガーディナー/イングリッシュ・バロック・ソロイスツ/ロバート・レヴィン(fp)(1987/1983/1987年)・・・馴染みの「ジュノーム」だけれど、昨日の印象に限ってフォルテピアノの素っ気ない素朴さが作品にフィットしない。特別なお気に入り作品には思い入れがあるんです。ハスキルにはもっと清楚な色気があったし、リリー・クラウスには可憐で華麗な味わいがありました。「2台のための」のほうは筆舌に尽くしがたい愉悦感有・・・
早朝覚醒(これは酒のせいでしょう)して、サイト原稿用のSibelius など(数種)鑑賞。先日、ちょっと保留コメント(やや音質にも難有、大味印象、と)したジョン・バルビローリの「ワルツ集」再聴中。評価豹変。ゴージャスでユルくてエエですなぁ。「ラデツキー行進曲」はどういった編曲なんでしょうか、ハープは入るし、金管大活躍!「薔薇の騎士」ワルツは大きなおまけですね。
オークションはそれなり入札あって、本日明日でいったん締め切り。相変わらず露西亜もの(再出品)全然人気ありません。今朝の朝日新聞、若いお父さんの投稿。4歳の息子が「しりとりガムが食べたい」との希望に、必死にあちこち探すが見つけられず、それはじつは「キシリトールガム」のことであった・・・こんな些細な記事に胸がアツくなりました。こどもは未来の希望であります。
本日(珍しく)出勤。お留守番役だけれど、宿題残っております。
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朝一番で病院にてヤクをもらって職場へ。”クールビズ”完全に乗り越えたラフな服装(いつも、だけれど)にて懸案の資料作り完成、上司から回覧の膨大なる資料も必要分のみ抜き出しコピー、取引先送付。諸トラブル対応や宿題の件、いくつか連絡が取れていないこともあるが、件の過剰在庫の行き先もなんとかメドが付いて、あとは後始末のみです。総残業時間抑制(手当有無に関わらず)のため3時には職場を辞去。悩みは尽きないが、ひとまず宿題は来週へ。
月曜東京前泊は上司から止められ(用件は分かっている)予約便キャンセル費用500円は自腹です(屁みたいなもの)。火曜は早朝出立だな、きっと月曜は酒になるでしょう。体調を整えておかないと。女房は未だ体調快復せず。
職場には音楽持参しませんでした。帰宅してHolst 組曲「惑星」〜ズービン・メータ/ロサンゼルス・フィル(1971年)・・・前回聴取は2008年2月であって、その時はやたらと「惑星」ばかり5種くらい聴いていたんですね。”迫力、艶々瑞々しいオーケストラの響き、厚み、絶好調・・・広がりと低音を強調し、打楽器の浮き立ちには妙な存在感があります。個々のパートは鮮明だけれど、定位はいかにも不自然。でも、オモロいなぁ・・・もいかにもPOP!嫌いじゃないですよ、こんなバブル演奏”とのこと。なるほどねぇ。英国音楽の矜持としてではなく、カラヤンの系譜に連なる”ようでけた華麗なる管弦楽作品”として完成度が高い。当時、このコンビには売れっ子としての熱気と勢いがありました。
JOHN Williams 「未知との遭遇」組曲(1977年録音)も、虚心に聴けばちゃんとした、怪しげ神秘的現代音楽です。フィル・アップとして優れております。
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Beethoven 交響曲第5番ハ短調〜デイヴィッド・ジンマン/チューリヒ・トーンハレ管弦楽団(1997年)・・・久々の聴取は、古楽器風の素朴な響き、さっぱりと切り詰められたフレージングと、リズムのノリが新鮮であることを確認出来。オーケストラも上手いし、録音もエエですね。戦前の巨匠世代の演奏のみならず、20世紀に馴染んできた分厚い演奏を否定した新時代のサウンド。ま、最近は皆こんな感じになっちまったが。問題は肝心の聴き手でして、先日オーマンディを聴いたときにも感じたが、Beeやんを聴き続けるのがツラい・・・という事実であります。次の「田園」を続けて聴くべき意欲が出ません。
●2008年6月某日
昨日も眠くて早々に就寝。眠りは浅い印象はあるけれど、途中覚醒はなくてエエ感じです。あっという間に週末に至って、サイト定例更新済み。ずいぶんと長い生活習慣(病に非ず)継続しております。女房は咳でしばらく苦しんでいて、なかなか快復いたしません。
昨夜聴いたホロヴィッツ、一昨日のギレリス、いずれもTchaikovsky ピアノ協奏曲第1番 変ロ短調が収録されております。で、今朝はホロヴィッツ/(p)トスカニーニ/NBC交響楽団(1941年ライヴ)にて拝聴。Tchaikovskyは既に”やや苦手系”からの脱却に成功しているが、この著名なる作品は小学生以来のお気に入りなんです。これも音質あまりよろしからぬものだけれど、超快速(30分に届かない)一気呵成なる熱気と推進力を誇って、息も付かせぬ演奏也。筆舌に尽くしがたい技巧の冴えなんだけど、怪しい妖気が漂うようであり、ありがちなる「メカニックに優れている」というような水準とは異なるんです。変幻自在、細部微妙なる味付けも作為を感じさせないトータル芸術、というか妖術(ワザ)ですな。義父トスカニーニのモウレツなる硬派集中力も文句なし。感極まった聴衆のフライング拍手も納得。但し、これがヴェリ・ベストとは必ずしも思いません。ワタシにはリヒテルの刷り込み有。(正規盤入手済)
大ベストセラー「ドイツ・ハルモニア・ムンディ設立50周年記念限定BOX(50CD)」は、「17世紀のチェロ音楽」〜アネル・ビルスマ(vc)/ボブ・ファン・アスペレン(org/cem)(1988年)。フレスコバルディ カンツォーネ第16番イ短調/第8番ト短調/第15番ヘ長調/D.ガブリエリ リチェルカール第5番ハ長調/2つのチェロのためのカノン ニ長調/リチェルカール第1番ト短調/ソナタ ト短調/第4番 変ホ長調/第2番イ短調/リチェルカール第3番ニ長調/第6番ト長調/リチェルカール第7番ニ短調/ジュゼッペ・ヤッキーニ ソナタ・ハ長調/ソナタ・イ短調/ソナタ・イ長調/ソナタ・ト長調/ジョヴァンニ・バッティスタ・アントニーニ リチェルカール第3番ヘ長調/第10番ト短調/ソナタ変ロ長調・・・初耳作品であることはもちろん、JACCHINI/ANTONII辺りは名前も知らぬ存ぜぬ状態。いずれ、ビルスマの軽快軽妙多彩なる表現に快い驚きが待っておりました。
(時間切れ)
●2008年6月某日
昨日は職場のトラブルにかこつけて、数人誘って酒(9時半頃帰宅したが、風邪気味女房不機嫌)。愚痴は言わなかったが、とうとう取引先トップより、我がチーム・ヴェテランへの具体的苦情が(こっそりメールにて)届きました。ヤバいね。体裁と建前、処世術で生きていけるほど人生は甘くないのだよ。真ん前に座っている合理化の天才(=ワタシ/上手な手抜きとも言う)を見習え!締め切り厳守、一気集中力スタイルを学んで頂戴・・・以上、お仕事上の恥ずかしい愚痴でした。
通勤音楽は、Scarlatti ソナタ集K.67〜K.85〜ピーター・ヤン・ベルダー(cem)(2001年)・・・カークパトリック番号って、どんな順番法則に従っているのか。作品成立順ですか?陰影様々なる味わいの楽しくも、短い旋律連続して常に鮮度抜群。各CD毎に楽器の由来も示され”いろいろ使っているよ”ということは理解できても、シロウトのワタシにはその意義を理解できません。ここでは「よく鳴っている」感じであり、K.81ハ短調にはヴァイオリン(レミー・ボデ)+チェロ(フランク・ワケルカンプ)が加わって、緩急緩急の4楽章制、哀愁の旋律がたっぷり愉しめました。録音抜群。
バレエ音楽「春の祭典」/Rachmaninov 交響的組曲 作品45〜リコ・サッカーニ/ブダペスト・フィル(1998年)・・・彼らのライヴ22枚組は、著名な作品一通り揃えて時に楽しむには最適なものだと思います。音質も良好で、いずれかなりの水準のアンサンブルに至っていることも称賛に値するでしょう。但し、どれも”決め手”に欠けるというか、この演奏じゃないと!という唯一無二の個性が足りない。著名なる「春の祭典」も熱演だけれど、細部の洗練、間、スケール、が欲しいところ。やや、ざっくりと仕上げて(ナマだからこれで良いのかも)貫禄不足な印象でした。「交響的組曲」はこの演奏しか持っていなかったっけ?と、やや考えた挙げ句、ジョハノス/ダラス交響楽団盤を思い出しました。けっこう濃い旋律が素敵。
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予定の資料作成作業を滞りなく終了し、(昨夜寝不足故)早々に帰宅いたしました。今週は土曜留守番なので、明日明後日とトライヤル提案書に着手できそうです。来週月曜前泊指示で火曜会議とのことで、飛行機便を取った途端「午後のみに変更」とのこと。出張申請は通っているし、ホテルも使用可とのことだけれど、月曜夕方早々に職場を抜けるのも間が抜けた感じ。ま、どーでもいいか。東京でゆっくりしましょう。いつの間にか”梅雨入り”だったんですね、知らんかった。なんか鬱陶しい雨ばかりと思っていたけれど。
通勤音楽は、Sibelius 交響詩「大洋の女神」/「カレリア」組曲/組曲「歴史的情景」第1番/交響詩「タピオラ」/交響詩「フィンランディア」/セレナード第1番ニ長調/第2番ト短調〜パーヴォ・ベルグルンド(ベルリンド?)/ボーンマス交響楽団(1972/75年)・・・エエですね。器用なオーケストラではないだろうし、表現的に要らぬ飾りを付加したものでもない、真っ当でしっかりメリハリがあって、しかも清涼感を失わない。Sibelius はどれも旋律が洗練され、泥臭いところがない。EMI系の芯の弱い音質だけれど、この作品には似合って意外と良好だと思います。
珍しくBBSに書き込みがあったので、Rachmaninov ピアノ協奏曲第3番ニ短調〜ウラディミール・ホロヴィッツ(p)/アルバート・コーツ/ロンドン交響楽団・・・三種ある商用録音のうち一番古い1930年のもの。かなり以前、7年ほど前に入手したものだけれど、久々の再聴では記憶よりずっと音質がマシでした。ギレリスの強靱でキレの良いタッチも甘美な旋律に似合っていたけれど、流石ホロヴィッツは”本家本流”であって、魔術のような陶酔幻想で聴かせます。ちょっと危うい妖しさ充満の快速33分也。(ギレリスは39分)
●2008年6月某日
昨夜、早くに眠くなって音楽を聴いていられない。熟睡感はないけれど、早朝覚醒ということもなく、ま、運動不足なんでしょうか。来週北陸にて大きな行事、その前日に商談2発入れているので、その準備をしているところ。昨日の過剰在庫云々もそうだけど、商売している以上突発トラブルは毎日のことであって、それを睨みつつスケジュールの基本は崩さない、イレギュラーの中から法則を導き出して安易な間違いを繰り返さない・・・ウチのチームのヴェテランはなにか発生すると、それに関わり過ぎて、日常メインのお仕事をすっ飛ばしちゃうんです。以上お仕事の愚痴でした。
Rachmaninov ピアノ協奏曲第3番ニ短調〜エミール・ギレリス(p)/キリル・コンドラシン/ソヴィエット国立交響楽団(1949年)・・・再聴。標準がどの辺りなのかは知らぬが、第1楽章は(少なくとも冒頭付近は)そうとうに速いテンポなんじゃないか。技巧の冴えは超絶であって、バリバリと強靱見事に弾き進めるが細部粗くならない。慣れのせいか、第2番より全貌が見えにくい旋律だけれど、ギレリスの手に掛かるとそっと囁くところ、疾走する部分との対比が鮮やかで美しさがわかりやすい。
年代が年代だから音質は期待できないが、苦痛になるようなものでもなく、コンドラシンのかなり引き締まった、詠嘆伴奏含めちゃんと全貌は理解できます。第2楽章「間奏曲」の大きな表情にも説得力たっぷり。そして、壮絶なるフィナーレへ。じつはBRILLIANTの10枚ボックスは購入していなくて、協奏曲2枚のみ中古屋にて@300バラ買いしたもの。
Scho"nberg 管弦楽のための5つの異版 作品16(ロンドン交響楽団1994年)/MONN チェロ協奏曲ト短調(フレッド・シェリー(vc)/フィルハーモニア管弦楽団2000年)〜ロバート・クラフト指揮・・・新ウィーン楽派の「管弦楽」はどれも大好きで、Mahler の延長線上を甘美煮詰めて凝縮し、破壊的辛口に仕上げたような魅力に溢れます。MONNは前古典派ウィーンの人だけど、デュ・プレの録音で有名となりました。カザルスに捧げられた編曲とのこと。旋律は古典的だけれど、妙に硬派で怪しい雰囲気に仕上がっているのはScho"nbergのワザなのでしょう。これもたっぷり愉しめます。
●2008年6月某日
昨夜、ヴィクトリア・ポストニコーヴァ(p)のChopin が無事落札されて、安堵。マニアックなCDだと思うんだけどなぁ。一枚売れ残ったギレリスのBeethoven はオークション再出品しているが、やはりアクセス自体がほとんどありません。露西亜ものが人気薄いのか、それとも演奏家作品知名度人気問題か(価格は300円だから文句ないと思うんだけれど)。一昨日3週間ネット上で放置プレイ状態の挙げ句、売れ残ったのはヴィクトール・トレチャコフ(v)(未開封300円)です。BRILLIANTで10枚組も出ているが、売れているんでしょうか。(ユーザー・レビューでは激賞だけれど)
で、これも何かの縁、フィルムを破ってちゃんと聴きました。Handel 合奏協奏曲ヘ長調 作品3-4/ニ短調 作品6-10/ロ短調 作品6-12〜ソヴィエット国立室内管弦楽団(1984年)・・・おそらくはヴァイオリンを弾きながらの指揮なのでしょう。聴き馴染んだ作品だけれど、俄に”その曲?”とは信じがたい。既に古楽器系演奏がかなり出回っていた時期の録音ながら、使用楽器云々の問題ではない旧態とした現代楽器、やや雄弁なるフレージングがHandel らしからぬ世界を作っておりました。アンサンブルはそう悪くないんだけれど、これはトレチャコフの個性を聴くべき演奏です。”YedangClassicsまとめて10枚ボックスセット、オトナ買い!”の成果也。トレチャコフのファンよ!連絡乞う。
(時間切れ)
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お仕事はやや苦戦だな。”ノーミソ系”第1段階はクリアしたが、前任者から引き継いだ膨大なる過剰在庫(んなもの残すなよ、って)がついに捌(さば)けない。自分の要因ではないにせよ、責任にはなるんです。う〜む。
昨夜〜今朝に掛けての聴いたもの。Mozart ピアノ協奏曲第23番イ長調K.488〜マウリツィオ・ポリーニ(p)/カール・ベーム/ウィーン・フィル(1976年)・・・ずいぶんと昔馴染みの録音であり、繊細、精緻、神妙、幽玄、微妙な表現に悩む演奏でもあります。聴き手の集中力が問われるのは前提だけれど、ここ最近のワタシの嗜好はもっとシンプルで明るく、楽しいものとなります。未だ、全面賛同できず。
Rachmaninov ピアノ協奏曲第3番ニ短調〜エミール・ギレリス(p)/キリル・コンドラシン/ソヴィエット国立交響楽団(1949年)・・・ギレリスのCDはずいぶんと処分したが、別に嫌いなわけじゃない。一般に旧ソヴィエットの録音は音質がよろしくなくて、聴くのに根性が必要なことも多いんです。これだってエエ音なハズないじゃん。朝のばたばたとした雰囲気で聴き流しただけだけれど、強靱なタッチが噎せ返るような浪漫の旋律に似合って、悪くないと感じました。改めて聴き直しましょう。
通勤音楽は、Beethoven 交響曲第9番ニ短調〜ユージン・オーマンディ/フィラデルフィア管弦楽団/モルモン・タバナクル合唱団/アマーラ(s)/チョーカシアン(con)/アレクサンダー(t)/マカーディ(b)(1964年)・・・先月待望の入手だったが、”ざっくりとして厚みのあるサウンドは記憶通りだけれど、繊細さに欠けるような気が・・・”との印象もあって、しっかりイヤホンにて再聴。一部高音、最強奏時に音の割れ、劣化があり、広がりを強調しすぎる昔風ステレオながら、適度な残響と奥行きが意外なる鮮度音質でした。
で、肝心なる演奏は結論的に、久々Beeやんに感動したっ!分厚く、豊かで明るいサウンド。虚飾のないストレート系表現。途切れないテンションと優秀なるアンサンブル。喜びに溢れる声楽の充実(やはり明るいが)。白眉は第3楽章「アダージョ」の変奏曲でしょう。ホルンが明るすぎる音色だけれど、とにかくどのパートも朗々と上手い。よく歌って、流れが自然。小学生だったワタシは幸せな、一生もんの出会いをしたものです。
●2008年6月某日
本日よりクールビズなんだけど、お天気どんよりで肌寒い感じ。先週ほとんど一週間職場を空けていたし、週末に提出すべき週報、その他宿題いっぱい溜めていて、その消化はさてどーなるのか、やや不安です。ま、なんとかなるでしょ。ノーミソ中に(ぼんやり)段取り組み立てております。昨夜(凝りもせず)あちこちオークション入札に参加してみたけれど、競わずに即撤退。聴くべき音楽は一杯残ってますから。オークション出品のほうは、露西亜ものが不人気で更に一枚入札なく終了、追加しておいたけれど相変わらずな状態也。
昨夜〜今朝、Bach 管弦楽組曲第1番ハ長調/第2番ロ短調〜マックス・ポマー/ライプチヒ・新バッハ・コレギウム・ムジクム/カール・ハインツ・パッシン(fl)(1980年)・・・2005年に購入した激安ボックスものでして、現代楽器によるもの。かつて通常の演奏会ピースとして、著名なる演奏家が取り上げられていたスタイルとは一線を画してキレのよいリズムを強調した演奏です。時の流れとは恐ろしいもので、現在の少人数過激に躍動する古楽器系に慣れた耳には、これでも”保守的”に響く驚き!この音源が既に世間の話題から外れてしまったことに納得もし、一方でBach の感動に演奏スタイルは問わないことの再確認でもありました。
じつは1980年代、ワタシがLPに固執してた頃、一番憧れていた少々古風な響きの団体であることを思い出しました。
Stravinsky バレエ音楽「春の祭典」〜アンタル・ドラティ/デトロイト交響楽団(1981年)・・・2008年4月に入手したもの。なぜかこれのみ贅沢収録(「ペトルーシュカ」が入らない)西ドイツ製CD(400 084-2)@250也。”バランスとリズムの的確さ、各パートの優秀な技術とアンサンブルの集中に於いてひとつのヴェリ・ベスト”とのコメント有。デトロイト交響楽団はポール・パレー以来の黄金時代(1977〜81年)を迎えていたんでしょう。英DECCAのわかりやすい録音は効果抜群です。
では行ってきます。
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ずいぶんと職場を空けたので、お仕事溜まって不安だったが、なんということもなく(ほぼ)消化。明日、”ノーミソ系お仕事”一本一気に終わらせたい・・・女房は相変わらず風邪が治りません。雨模様が鬱陶しいですね。ノータイはラクでいいや。
通勤音楽は、アレクシス・ワイセンベルク(p)を。かつて切れ味鋭い技巧派だったが、もう80歳で最近は活動していないでしょう。Ravel ピアノ協奏曲ト長調(小澤/パリ管1970年)/クープランの墓(1971年)/高雅で感傷的なワルツ/Stravinsky「ペトルーシュカ」(1964年)・・・ファンの方には申し訳ないが、全部聴き通すのがツラい演奏ですねぇ。硬質なる打鍵、それはリヒテルだってそうなんだけど、あちらはタッチに魂が籠もってますよ。技巧は技巧のためにあるんじゃなくて、旋律を浮き立たせるためにあるんでしょう。巧いし、細部明快、弾き流しもないが、流れが不自然で陰影や緩急、余裕に乏しい。音楽が楽しくない。マルセル・メイエはもっと粋でしたよ。ミケランジェリの完璧なる技巧は”神秘”でした。
う〜む、せっかくの4枚組なんだけどなぁ。
●2008年6月某日
6月です。今月も元気で乗りきりましょう。どんより頭痛気味継続。困ったな。
オークションは売れ行き不如意なのに、ぼちぼち落札していて昨日到着。というか、ご近所酒屋に落札されたCDを送付しに行ったら、アルバイトで配達しているらしい爺さんが「来てるよ」、と。J.Strauss 円舞曲「美しく青きドナウ」/ポルカ「電光と雷鳴」/喜歌劇「ジプシー男爵」序曲/常動曲/ラデツキー行進曲/LEHA'R円舞曲「金と銀」/R.Strauss「薔薇の騎士」円舞曲/J.Strauss「シャンペン・ポルカ」〜ジョン・バルビローリ/ハレ管弦楽団(1956/66年)・・・「1978年録音」とのクレジットあるが、冥界からの録音か。意外と世評高い録音だけれど、やや音質にも難有、大味印象でムリして購(あがな)うべきCDか?(安かったけど)とも感じました。ま、例のクサい節回しを楽しめばよろしいのでしょう。たしか他にもモノラル録音ありましたよね。
Beethoven 荘厳ミサ曲ニ長調〜ヘルムート・リリング/シュトゥットガルト・バッハ・コレギウム/シュトゥットガルト・ゲヒンゲン・カントライ/コバーン(s)/クィヴァー(a)/シュミット(b)/プレガルディエン(t)・・・国内盤が1990年に出ていて、それとタイミングが一緒だから1980年代のディジタル録音か。残響過多で、オーケストラがやや散漫なる印象となるが、なんといっても声楽が充実していて素晴らしい。数少ないワタシお気に入りのBeethoven となります。サンクトゥスに於ける声楽とヴァイオリン・ソロの聖なる絡み合いは天上に昇る気分に・・・円高バブル時代に個人輸入したものだけれど、頑張って一枚に収録して下さったのもありがたい。
R.Strauss 交響詩「ドン・ファン」(1973年)/「英雄の生涯」(1970年)/「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」(1981年)/ベルナルト・ハイティンク/コンセルトヘボウ管弦楽団/ヘルマン・クレッバース(v)・・・この類の作品群もずいぶんと在庫が棚中に増えて、これはジミな存在の録音かな、と感じます。「ドン・ファン」には1982年録音が存在するから旧録音。世評ともかく、深く厚みのある暖かいオーケストラを率いた穏健派オーソドックスな表現には違和感も、威圧感もありません。こういった虚飾ない表現が厭きない・・・コンセルトヘボウの伝統ですから(ベイヌムの録音は全然ないのだね)。名手クレッバースのソロも貴重。当時のコンセルトヘボウにはティボール・デ・マヒュラ(vc)も在籍していて、もはや歴史的な存在でしょう。
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ワタシはかなり快復したが、女房不調継続、終日部屋で大人しくして、夕方ご近所和食ファミレスに行きました。トランジスタ・アンプに替えた関係で、発熱気にせずタップリ音楽聴けましたよ。Scarlattiのソナタ集(ピーター・ヤン・ベルダー(cem))は毎日の日課です。ことさらに言及せず。
Haydn 交響曲第97/94/98番〜ギュンター・ヘルビッヒ/シュターツカペレ・ベルリン・・・これは一連のドレスデン・フィルとは別の録音なんです(残念ながら処分済)。ネットで検索しても出てこんなぁ(edel 0001122CCC/録音年不明)。流石オーケストラの響きが豊かだし、オーソドックスで急がない感じ。第98番 変ロ長調のみアダム・フィッシャー/オーストリア・ハイドン管弦楽団で比較したが、溌剌軽快で楽しいですね。ヴァイオリン・ソロ、チェンバロのソロも登場しました。
Elgar 3つのバイエルン舞曲/朝の歌/夕べの歌/Bach 幻想曲とフーガ ハ短調BWV537/Handel 序曲ニ短調(シャンドス・アンセム第2番より)/序曲「南国で」〜エイドリアン・ボウルト/ロンドン・フィル(1967〜71年)・・・ほとんど”病膏肓に至る”的状態で、どの旋律も穏健起伏が少ないが嗜好にフィットして最高!録音も作品に相応しくジミであって、効果的なものではないが。今やワタシは、英国音楽の使徒(Apostle)であります(仏蘭西音楽も好きだけど)。Bach は原曲に当たらないと。
Sibelius ヴァイオリン協奏曲ニ短調〜ジノ・フランチェスカッティ(v)/バーンスタイン/ニューヨーク・フィル(1963年)・・・クールで細みなソロを望みたいところだけれど、ヴィヴラート豊かでやや神経質っぽく歌うがSibelius とは違う?ような気もしますね。でも、熱気あるオーケストラともども立派な演奏に間違いなし。これは2008年1月にオークション落札した(興味深い”寄せ集め”)2枚組中、これのみ聴き残していたもの。
Prokofiev 「ロメオとジュリエット」(7曲)/Stravinsky 組曲「火の鳥」(1919年版)〜スタニスワフ・スクロヴァチェフスキ/ミネソタ管弦楽団(1977年)・・・このCDともつきあい旧いなぁ、15年くらいか。当時3枚組2,090円(税抜)は激安だったんです。このオーケストラは機能的だけれど、味が足りないような印象があるけれど、スクロヴェチェフスキの集中力は流石の成果であります。緻密で多彩(でもないか)、作品の持っているメルヘンとか浪漫みたいなものに不足を感じさせません。