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駅売名曲海賊盤情報(?)■第5集■(Mahler 作品集)


駅売名曲海賊盤情報(手持ち集成)■第1集■
駅売名曲海賊盤情報(手持ち集成)■第2集■
駅売名曲海賊盤情報(手持ち集成)■第3集■
駅売名曲海賊盤情報(?)■第4集■(言い訳の上塗り)
の続編です。きっと、更にココロある読者を遠ざけてしまう恥の上塗り一文追加。ご容赦。ワタシのサイトは自由に使う!

 「駅売名曲海賊盤」は時にちゃんとしたレコード屋に陳列されている場合もあるが、2004年末現在ほぼ中古屋でしか見掛けません。「BOOK・OFF激安CDの存在を知ってしまい、ここ数ヶ月で増殖。先週も秋のセールとかで250円が105円!!に。この値段の前に、駅前CD中古には手を出さない宣言は見事に崩れ去りました。想像以上に音が良くて驚き、まったく問題なしですね」(BBS書き込みより)〜この通りでして、かなり安価であること、また音質的にもまったく問題なし、というのが逆に問題の根深さを物語ります。

 ワタシの考えは縷々述べたとおりだけれど、「そこにCDが、素敵な音楽が存在している。聴いてあげないと・・・」ということで、まだ購入している罰当たり者!です。このシリーズ文書がどんな社会的意味があるのかどうかは与り知らぬ(開き直り。おそらくなにもない)が、今回は「Mahler 交響曲集」です。LP時代は手が届かなかった(枚数も多い、価格も高かった)とい印象から、ワタシは廉価なCD出現が嬉しかったんです。もう十数年前の話しだけれど。


Mahler 交響曲第1番ニ長調〜ショルティ/ロンドン交響楽団●Mahler 交響曲第1番ニ長調
■ショルティ/ロンドン交響楽団(1964年英DECCA録音) CC-1014 中古@250で購入。1983年録音のシカゴ響との録音(正規盤)も入手したが、オーケストラの風合いが違うし、こちらのほうがやや抑制が利いている、と言うか、マイルドで悪くないと思います。でも、@250じゃないと買わないな。

■ワルター/ニューヨーク・フィル(1954年CBS録音) KLD-08 @800(?) 1961年のステレオ録音があまりに有名で、やや影が薄いモノラル録音。こちらのほうが覇気があって若々しい・・・と言う評価も有。

Mahler 交響曲第2番ハ短調「復活」 メータ/ウィーン・フィルハーモニー 1975年録音●Mahler 交響曲第2番ハ短調
■メータ/ウィーン・フィルハーモニー(1975年録音英DECCA録音) CC-1017 おそらく2枚組2,000円で購入していて、数多いメータの「復活」中もっとも評価の高いもの。数年前のワタシは少々辛い評価をしておりますが。こりゃ再聴して確認しないといけないな。Mahler 交響曲第2番ハ短調〜ショルティ/ロンドン交響楽団

■ショルティ/ロンドン交響楽団 AC-3007(1966年英DECCA録音)第3〜5楽章つまり2枚目しかないのが情けない。中古@250。これは第1番以上に前のめりの生々しさみたいな姿勢があって、録音も思いっきり鮮明。ヘレン・ワッツのアルトが深い。(その後、2006年一枚目AC-3006をオークションで諸経費込600円ほどで入手済)

2枚組500円購入(FIC FCD-315 駅売海賊盤!英DECCA録音/おそらくLP板起し)●Mahler 交響曲第3番ニ短調〜おそらく「駅売海賊盤」では出たことはないはずです。自信ないが。(クーベリック盤がEYEBICで出ていたそう。メールにて情報をいただきました)

加筆。2007年1月東京五反田BOOK・OFFにて、■ジョージ・ショルティ/ロンドン交響楽団/ヘレン・ワッツ(con)/アンブロージアン合唱団(1968年)を入手。(2枚組500円也)驚くべきほどクリアで強面強靭で、しかも裏表なく明るい!演奏であります。出足、元音源上の問題か少々割れるが、その後はまったく問題なし。オンマイクで残響やや少な目、奥行き異常(ティンパニが眼前で鳴る!)不自然ではあるが、とにかく鮮明な音質であります。晦渋で狂気を感じさせるMahler ・・・ではなく、ひたすら健康的明快なる世界。あとは”嗜好”の問題でしょう。

●Mahler 交響曲第4番ト長調
Mahler 交響曲第4番ト長調 ショルティ/コンセルトヘボウ管 1961年録音■ショルティ/コンセルトヘボウ管弦楽団/スタールマン(s)(1961年録音DECCA録音)CC-1031 中古@250。これは有名な録音でして、なんといってもオーケストラの柔らかく深い響き+明晰な表現が魅力です。録音極上。スタールマンはヴィヴラートありすぎ、表情濃すぎで、ワタシの好みに非ず。このジャケットじゃなくても、一番中古屋で見掛ける音源のひとつ。

●Mahler 交響曲第5番 嬰ハ短調
Mahler 交響曲第5番 嬰ハ短調〜ショルティ/シカゴ交響楽団 ■ショルティ/シカゴ交響楽団 CC1016 (1970年録音。英DECCA録音) 。1,000円で購入。ワタシは厳しい評価をしているが、ま、好みの問題です。冒頭ハーセスのトランペットから、輝かしすぎて威圧的で・・・でも、世評高いですよ。ノーミソ空にして虚心に聴けば、まことに爽快!録音も爽快。

Mahler 交響曲第5番 嬰ハ短調 バーンスタイン/ニューヨ-ク・フィルハーモニック/チェンバース(フレンチ・ホルン)■バーンスタイン/ニューヨ-ク・フィルハーモニック/チェンバース(フレンチ・ホルン)ECC656(1964年CBS録音)1,000円で購入。人気高いバーンスタインのMahler (旧録音)だけれど、ワタシにはまったく縁遠い演奏です。アンサンブル雑すぎ。録音も良くない。ショルティのほうがまだ感じところが多い。(その後、正規盤をプレゼントしていただきました。評価も少々変遷有)

●Mahler 交響曲第6番ニ短調
Mahler 交響曲第6番ト短調〜ショルティ/シカゴ交響楽団 ■ショルティ/シカゴ交響楽団 CC-1079/80(1970年英DECCA録音)2枚で2,000円で購入。このCDが発売されたのは1990年前後だと思うが、その時点では@1,000でも安かった、ということです。現在なら正規盤全集ボックスがもっと安く手に入りますね。自業自得。これもオーケストラの圧倒的迫力溢れる演奏だけれど、妙に明るいというか、こだわりのなさを感じちゃいます。それにしても素晴らしい録音。そしてオーケストラの技量。正直、それだけも価値有!と思います。やはり爽快!

●Mahler 交響曲第7番ホ短調
Mahler 交響曲第7番ホ短調 ショルティ/シカゴ響 1971年録音■ショルティ/シカゴ交響楽団 CC1087/88(1971年英DECCA録音)中古2枚で各@250で購入。+「こどもの不思議な角笛」(4曲 ミントン併録)やや人気人気薄いこの作品を、明晰に、かっちりと雄弁に表現してくださって、どの作品も同じ表現と言うことだね。ワタシはこの作品お気に入りでして、思いっきり濃密に怪しく演奏していただきたい。おそらくは支持者の多い、わかりやすい演奏だと思うが、とんでもカンチガイ方面か?でも、演奏としての完成度抜群!ありがたく拝聴させていただきます。
■バーンスタイン/ニューヨーク・フィル(1965年)も入手いたしました。

●Mahler 交響曲第8番 変ホ長調
Mahler 交響曲第8番 変ホ長調〜ショルティ/シカゴ交響楽団■ショルティ/シカゴ交響楽団/ウィーン国立歌劇場合唱団/ハーパー/ポップ/オジェー/ミントン/ワッツ/コロ/シャーリー・カーク/タルヴェラ/ CC1089/90(1971年英DECCA録音)2枚で各@1,000で購入。これも有名で評価の高い録音です。Mahler 大好きなワタシだけれど、唯一苦手としてきたのがこの第8番でして、押しつけがましい威圧感を合唱(ソロも)に感じてしまいます。うるさい(失礼)。もっと透明すっきりとした演奏が好みでして、このCDは取り出して音に出すのに少々勇気が必要か・・・

●Mahler 交響曲第9番ニ長調
クレンペラーの2枚組が駅売海賊盤として存在しますが、おそらく値段が折り合わなかったせいか購入しておりません。(その後、正規盤を入手済)レオポルド・ルートヴィヒの録音なんかが出現したら即買うんですけどね。残念。

シェルヘン/ウィーン交響楽団 ANC42 (1950年オルフェオ)  これはマニアックな音源かと思います。

●Mahler 交響曲「大地の歌」
Mahler 大地の歌 ショルティ/シカゴ響 1972年録音■ショルティ/シカゴ交響楽団/ミントン/コロ(1972年英DECCA録音)CC1015 中古@250で購入。明快、鮮明な録音であることに代わりはないが、声楽陣が絶好調で聴き応え充分の迫力+シニカルな味わいもあって、これまで聴いたショルティのMahler 中もっとも感銘を受けました。

Mahler 大地の歌〜バーンスタイン/ウィーン・フィル■バーンスタイン/ウィーン・フィル/キング/フィッシャー・ディースカウ(1966年英DECCA録音)ECO-50010 @1,000。非常に高名な評価の高い録音だし、音質も極上。でも、ワタシはこの演奏は明るすぎ、元気すぎと思います。若く、精力溢れる方々にはピン!とくる演奏なのかも。

Mahler こどもの不思議な角笛 セル/ロンドン響/シュヴァルツコップ/フィッシャー・ディースカウ(1969年EMI録音)●Mahler 歌曲集「こどもの不思議な角笛」(全曲)
■セル/ロンドン響/シュヴァルツコップ/フィッシャー・ディースカウ(1969年EMI録音)AC-3050 @1,000。正直、この大スター歌い手二人は好みではないが、そんな戯言など有無を言わせぬ表現・表情の多彩さ、説得力に痺れます。いや、もう凄い。上手い。セルにはいっさいの文句なし。


 @1,000のものは1990年前後、@250のものは21世紀になってから入手したものです。現在ではショルティの正規全集だって壱万円でお釣りがくるし、インバル15枚全集だったら5,000円でっせ。とんでもない時代がきたもんです。ワタシは数日前(十数年前に買い損ねた、と後悔していた)ショルティの第7番を発見して、感慨に耽っておりました。(2004年12月10日)


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written by wabisuke hayashi