Sibelius 交響曲第1/5番(オーマンディ/バーンスタイン)


Sibelius  交響曲第1/5番(オーマンディ/バーンスタイン) Sibelius

交響曲第1番ホ短調 作品39
オーマンディ/フィラデルフィア管弦楽団
(1962年録音)

交響曲第5番 変ホ長調 作品82
バーンスタイン/ニューヨーク・フィルハーモニック
(1961年録音)

弦楽のためのロマンス ハ長調 作品42
レーン/クリーヴランド・シンフォニエッタ
(1963年録音)

SONY CLASSICAL SBK63060  750円で購入

 LP時代、オーマンディの演奏は所有していたはず。バーンスタインはSibelius に合うはずもない雰囲気だけれど、昔FM放送で聴いて、ずいぶんと感心した記憶がありました。それにルイス・レーンの珍しい録音がフィル・アップされた、なんというか滅茶苦茶な組み合わせのCD。SONYさんはふざけているとしか思えない。(ちゃんと系統的に復刻せよ。安く)

 オーマンディのSibelius は、作曲家自身が高く評価していた(第2番だったかな?)とのこと。オケが上手い。アンサンブルは優秀。響きが明るく輝かしい。解釈がオーソドックスでムリがない。つまり、曲の味わいを素直に表現していて、作曲家がいかにも喜びそうな演奏なんです。

 でも、それだけでは言い尽くせぬ魅力有。Sibelius 自身は、カヤヌス(1930年頃の録音)やビーチャム(イギリスにおけるSibelius 演奏の伝統を創始した)の録音(もしくは実演)は聴いたはず。つまり本場系も聴いていたわけで、トスカニーニ、クーセヴィツキーなどのアメリカ物量派録音群のなかで、オーマンディをご指名というのは訳があるのかも知れません。

 久々に(おそらく10年以上)聴いた感想では、上記特徴は前提としつつ「ずいぶんと抑制された」演奏だ、ということでした。この曲、第2番と並んで、いくらでもスケール大きく演奏可能でしょ。小さくはないが、タメ、とか個性的な節回しはほとんど見られなくて、ややそっけないほど。(終楽章が典型)

 第3楽章「スケルツォ」は、いくらでもバカ騒ぎできそうな曲だけれど、これもおとなしめ。フィラデルフィア管は好きなオケだけれど、Sibelius 演奏に求めたい荒涼とした、涼やかな音色ではないでしょう。静かな部分での、木管のヴィヴラートには違和感がある。録音のせいでしょうか、逆に思いっきり爆発させて欲しい金管には不足を感じます。全体としてテンション低めか。

 でも、また聴きたくなるんです。「?」と思いつつ、始めから再度流してみたりする。不思議なもので、強烈な個性を感じさせないから、聴き飽きないのでしょうか。ベルグルンドとはまったく別な意味で、嫌いな演奏じゃありません。


 第5番の演奏は予想以上に立派でした。まず録音がなかなかで、ときどき外すCBS録音にしては出色。オケの音色にコクがあって、「勢い・入れ込み優先」のバーンスタインにしてはアンサンブルも精密です。かつての記憶では、熱気溢れる金管のバカ明るさが印象的でしたが、そんなことはなくてバランスも良い感じ。

 彼の晩年の録音はほとんど聴いていないのですが、ギラギラとした思いの丈を音楽に込めて、もうタイヘン。(そこが良い、というファン多数有)ここでも、どちらかというと響きは明るいし、かなりリキの入った演奏ではあるのですが、バランスもよいし、全体としてハマって快調なんです。

 オーマンディの次に入っているせいもあるのか、金管の違和感もほとんどなし。NYPって時々、とてつもない上出来な演奏するというじゃないですか。「粗々しくて、豪快で〜」みたいな印象一変で、快調時のこのオケの実力を堪能しました。Sibelius 演奏として異形、というものではなく立派で、スケールも大きい。これは拾いもの。全集も欲しくなりました。


 レーンの「ロマンス」は5分ほどの佳曲だけれど、残響少なく潤いが足りません。想像するに小曲集の録音が存在するのでしょう。どうせなら、まとめてCDにしていただきたかったもの。


Sibelius

交響曲第1番ホ短調 作品39
オーマンディ/フィラデルフィア管弦楽団(1941年録音)

HISTORY 205839-303  10枚組2,190円で購入したうちの一枚。The 20th Century Maestros40枚組にも収録。(つまりダブリ)

 ま、年代が年代なので、最初のウチ「ぼわん」とした音が気になりますが、すぐに耳は慣れてしまう。さすが壮年期のオーマンディ、テンポにメリハリがあるし、オケのテンションは1962年録音とは桁違い。金管はバリバリ鳴るし、爽快です。終楽章はテンポ遅くじっくり歌ってくれて、全体としてラフマニノフ風の甘さを感じます。最高。1970年代のRCA録音も聴きたいもの。(2001年2月9日)


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written by wabisuke hayashi