CHANGE !
なにごとも後付屁理屈はよろしくない、国民が選択した政権をひとまずはしっかり注視し、見守っていきましょう。シニカルではなく、罵倒でも陰口でもなく、民主主義の意味合いをしっかりと噛み締めつつ。「大量新人議員は”次”を見据えて精進すること、万年野党経験しかないヴェテラン議員が、舞い上がってヘンな言動をしないことを祈りましょう。新政権ではいろいろ混乱はあると思うが、まずは変化を喜んで、温かい目で政策実行を見守りたいと思います」とは選挙結果が出た昨日「音楽日誌」に書いたことであります。民主版・杉村太蔵が出てくるかも。
お仕事の性格上、一昨年からの経済状況資料を見ることが日常だけど、2008年11月リーマン・ショック直後より現在が悪化していることはリアルにわかります。不況の色、ますます濃い。冬のボーナスはあかんやろなぁ・・・永久不滅、しぶといと思われていた自民党だけれど、瓦解するときは一気ですな。ギリギリ接戦で、論議はいろいろ伯仲して政変、ではなく、モロに、あっと言う間、圧倒的。連立与党であった公明党だって、盤石な組織戦で生き残ると思ったら、小選挙区、幹部全員落選ですもんね。
民主党の大勝を確認して、朝出勤したが、日常生活は全然変わらんのだな。オバマ大統領誕生!みたいな熱狂がないことは良いことなのか、それとも醒めきっておるのか。そもそも政治への期待度が低いのか。なにかを変えれば、必ず波風は立つでしょう。ワタシのほんの小さな、狭い経験でも、ここ2年の職場作業手順改善変更は(時に絶句するほどの)抵抗に遭いましたもの。それも今や遠い想い出のようになりました。
● ここ数ヶ月、お仕事キツいのは気持ちの持ちようだけれど、体調いまいちなのには困りました。左膝は痛いし(リハビリ2回でかなり軽快)、咽は腫れるし(毎週点滴状態)〜これもすべて太りすぎが原因か。一発ダイエット決意して、体調整えて、旨いもんをハラ一杯喰いたい!(そして体重増状況に戻る)今年は冷夏だったが、それでも先月は真夏日も多くて、心身共にバテておりました。なにより音楽への集中力を失っていて、音楽をハラの底から愉しめない。
夏休みは温泉に行ったけど、しっかり休んだ、という手応えはなかったな。
それでも、素晴らしい演奏会に行きましたよ。一生の間にそう聴けない貴重な大曲を堪能いたしました。CD購入意欲も萎えがちだけれど、月末にとうとう大物14枚組を衝動買いしちゃいました。売る方はさっぱりで「オークション不況」に耐えきれず、とうとう出品を休止いたしました。8月の処分実績はわずか5枚でっせ。ここ数年散々、激しく処分してきたから、もう潮時かな、とのあきらめは付いております。
政界の”CHANGE!”に比べて、辛気くさい、ぱっとせん中年の毎日であります。もっと元気で遊びたいよう。
● 先月のヴェリ・ベスト。少々保守的な選択だけれど。
Mozart ピアノ協奏曲第13番ハ長調K.415/第23番イ長調K.488〜リンダ・ニコルソン(fp)/ニコラス・クラーマー/カペラ・コロニエンシス(1989年)・・・当時のコンマスはヒロ・クロサキ。マルコム・ビルソンの全集を購入(贅沢行為!)して、その比較のため独逸系の古楽器演奏(主にCAPRICCIOレーベル)を再確認しているが、20年前既にリズム感の躍動、フォルテピアノならでもはの軽妙なるニュアンスを生かした古楽器表現が完成していた(技術的精査はもちろん)ことに驚きます。購入したのは1990年代の前半だから、当時は新録音だったんだなぁ・・・ハ長調協奏曲K.415の素朴な曲想は、古楽器でもこそ生かされるものと思います。イ長調協奏曲K.488第2楽章「アダージョ」は、いかにも感傷的に表現可能だけれど、さっぱりとした素朴な味わいも捨てがたい。音質もGood!
ニコルソンの技量は素晴らしいものだけれど、現代楽器による流麗なるものとは、まったく異なる個性。両方ともたっぷり楽しみたい。
Bach 管弦楽組曲第2番ロ短調/第3番ニ長調(1978年)/オーボエとヴァイオリンのための協奏曲ハ短調(1984年)〜トレヴァー・ピノック/イングリッシュ・コンサート/スティーヴン・プレストン(fl)/スタンデイジ(v)/ライヒェンバーグ(ob)・・・管弦楽組曲は旧(最初の)録音。30年前のアナログ録音だったんだな。こどもの頃からのお気に入り作品であって、カザルスやらマゼールの現代楽器の録音で馴染んでいた耳には衝撃のリズムでした。
緩急緩の仏蘭西風序曲の「緩」が軽妙でリズミカル、今やこちらが標準。旧態とした堂々たる貫禄表現は”別物”として懐かしく拝聴するしかありません。それにしても技術のキレ、ノリは恐るべきものであって、技術的に完成されております。響きが安っぽいがちゃがちゃ感皆無の練り上げられた瑞々しい古楽器の充実ぶりに驚愕。トランペットがこれほど朗々易々と響くとはっ!当時のチェロは(たしか)ヤープ・テル・リンデンであって、イヤホンで確認すると縁の下の力持ちとして自在な技巧を駆使していることが理解可能です。ファゴットで強化された通奏低音も効果的。
最高!久々、自分の嗜好を再確認いたしました。
R.Strauss 交響詩「英雄の生涯」〜ヘルベルト・ブロムシュテット/シュターツカペレ・ドレスデン/ペーター・ミリング(v)(1984年)・・・もともと良好なる音質らしいが、最近はなんやら特別仕様のCDが出ているらしい。ワタシのは(p)1988の名曲全集っぽいものでBOOK・OFF@250入手、これでもクリアで見通しの良い音質を充分堪能可能(手練れのオーディオ・ファンの方、嗤って下され)
この作品は、御大カラヤンが凄いと思う(駅売海賊盤にてすんまへん)んだけれど、ブロムシュテットの迫力も凄い説得力。もっと粛々とオーソドックス系の演奏(ケンペの先入観かな)を想像していたけれど、ドレスデンのクール・ブルー系のサウンドを基調に、けっこうタメとか大見栄とか、雄弁な表現が出現して圧倒されます。カラヤンの録音を「やかましい」と評される方もいらっしゃって、それも一理あるド迫力なんだけど、こちら、もちろんそんなことはない。オーケストラはもともと渋いサウンドだし、なんせ音質がよろしい。45:30の収録は贅沢だけれど、これで良いんです。こんなCD、棚中に寝かしてばかりじゃあきまへんな。
(2009年9月1日)
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