体調不良(連続)/2008年最後の月に
前月に続き、体調不良には激しい咳き込みが付加。例年この時期には風邪にやられるのが情けないが、今年は(途中ウィルス?種類が変わったが)ずいぶんと長く苦しみました。女房殿の肩痛は幸いリハビリが効いて快復過程、と思ったら今度はぎっくり腰。大阪府下で働く一人息子もインフルエンザで倒れて、散々なる一ヶ月。アメリカでは希望のオバマが大統領になったが、我らが某首相はあっという間に人気地に落ちて、大不況の色濃く+物騒な事件ばかり報道されているのは周知の通り。体調万全でもかなり苦しいお仕事(サラリーマンは皆苦しいもの)だけれど、風邪で数日休みながら、なんとか辻褄合わせていくヴェテランのワザを発揮してしまいました。
女房は「方角が悪い」「土地が合わない」と非・科学的なことを言ったりしております。排気ガスで空気がよろしくない、騒音が煩い(だから音楽をがんがん掛けても文句出ないんだけれど)=環境が悪いのは事実で転居先(マンションなど)をぼちぼち探してはいるんだけれど、やはり年齢(とし)なんだろうな、基本。節制を心掛け、身体をを鍛えること、気分転換を上手にして、美しいものに感動する心を失わないこと。
世の中、全世界的に一気に不況のせいか、お仕事成果数値も思うに任せません。そういう状況になると、上司の顔色(のみ)伺う奴も出てきて・・・お仕事の愚痴は止めましょうね。数日前も、同世代の同僚と昼飯喰いつつ「嗚呼、早よ引退したい」〜って、あと8年ほど残ってますって。幸いローン借金の類、投資相場下落で大失敗ということはないんだけれど。博打で擦った、呑み屋に膨大なる借金がある、そんなことにも無縁。
贅沢は要らないから、ゆったり、ゆるゆる楽しく暮らしたい。金はそこそこ、あとは心身ともに健康であれば人生はたっぷり愉しめます。女房殿の腰が大丈夫だったら、風邪も癒えたし嵐山の紅葉でも見に行こうと思っていたのに。残念。物欲も煩悩も枯れてきました。
先月最大の贅沢は「無線LAN」再構築。接続スピード改善は即体感的に慣れてしまって、感激は消えました。ちょっと後悔しているが、ちょっとした浪費でパソコン関係の再設定をあちこちたっぷり作業、ノーミソ空にして気分転換をした、ということでしょう。旧仕様無線LAN機器は、ほぼ市場価値がなかったようで、逆にそれでとことん使ってやる!と一ヶ月前は考えていたのですが・・・衝動買いでした。
新しい機能の取得、ということより「現代水準の体感(習熟)」ということかな。だから、VISTAマシンはどこかで入手を考えております。でも、3年を経(そろそろ4年)、増設を繰り返したXPデストップマシンは極めて順調なんです。それを見捨てられないし、現在愛用している周辺機器(年代物スキャナはおそらくドライバー不適合で使えない)やソフト(これを執筆しているHTMLエディターなど/もうアップデートしてない)が使えなくなる可能性もある。
悩みましょう。贅沢に。
● 苦しかった2008年も最後の月。相変わらずお仕事大苦戦だったな、体調も悪かった。仮に2年前岡山にそのまま残っていても、状況はそう変わらなかったことでしょう。時代と世代の巡り合わせだと思います。ナマ演奏にもほとんど行けなかった。出不精症状悪化して、オーディオ部屋引き隠りで音楽の缶詰ばかり食しております。BOOK・OFFにはずいぶんお世話(とくに出張先金沢では常連)になったが、ネットで通販利用したり、オークションで入札したり、全部ディスプレイに座したままCD入手は可能な、いや増す出不精増進時代なんです。
あかんなぁ、行動する男!(のつもり)だったのに。へろへろ。物欲がなくなってきたのか、先行き(聴くべき時間残)が心配になってきたのか、棚中在庫CDもずいぶんと、けっこう大量に(良心価格にてオークション)処分いたしました。在庫自慢するような悪い趣味はないから、枚数をカウントしたこともないが、とにかくスカスカになってきましたね。現在大小4本の収納棚があるんだけれど、できれば来年は一本廃止を狙いたいね。どーせ、残りの人生で聴ききれないほどの在庫なんだし・・・でも、”音楽に対する興味”=”CD購入意欲”とリンクしているようなところもあって、悩ましい。
実際にはあまり枚数は減っていなくて、単発CD処分してスリム仕様の全集を再購入(ちょっと安易に著名路線に走りつつあるか?)パターンが多いんですよ。クラシック業界も長い不況からか、価格相場が下落して激安ボックスものが次々と出現してしまって、いったんこれを購入すると未踏峰”ミチョランマ”克服に苦労する・・・というのも、楽しみのひとつとしておきましょう。毎週収支ともかく、関連消費金額収支は辻褄合っているかも。
いつも問題の神髄は、聴き手の感性なんです。
● 先月の”ヴェリ・ベスト”。
Elgar オラトリオ「生命の光」作品29〜チャールズ・グローヴス/ロイヤル・リヴァプール・フィル/合唱団/マーシャル(s)/ワッツ(con)/レッゲイト(t)/シャーリー・カーク(br)(1980年)・・・件の30枚組ボックスからの一枚であり、当然初耳、というか、作品存在そのものも知らんかったもの。(初耳でも)聴き手の魂を揺さぶる名作也。但し、ネットで検索してもテキストの意味合いなど探せない〜けれど、この感動の質は「ミュージック・メイカーズ」と出会ったときと同質です(あちらは知った旋律が一杯登場するが)。おそらくは言葉の意味などわからなくても、高貴な精神を感じること可能。
グローヴスの入念なる表情付けは、素晴らしい成果であって、やがて最初の合唱の導入に鳥肌が立つくらい神聖さ。どえらい作品に出会ってしまいました。こうだから音楽の趣味は止められぬ。
Webern 「夏風の中で」/パッサカーリア 作品1/管弦楽のための6つの小品 作品6〜ジュゼッペ・シノーポリ/シュターツカペレ・ドレスデン(1996年)・・・なんじゃ、この妖しい、まるで背徳のような甘美は。Mahler に似て、爛熟が進んで、ほとんど腐り落ちる寸前か。ドレスデンは好きなオーケストラだけれど、こんなモダーンな作品もブルー系のクールなサウンドに仕上がるんですね。最高。
有名なものだけれど、Ravel バレエ音楽「マ・メール・ロワ」「海原の小舟」「道化師の朝の歌」「スペイン狂詩曲」「ボレロ」〜ピエール・ブーレーズ/ベルリン・フィル(1993年)・・・一連の再録音を「鬼才ブーレーズもマルくなったもんだ」と評価する向きもあるみたいが、ワタシは(Mahler 以外を)絶賛していて、自然体、ほとんど飾りのない表現、オーケストラの自力をそのまま生かした極上のセクシーであります。4Dオーディオだかなんだか知らんが、静謐につぶやくような印象ばかりで、しかも細部に曖昧さがない。ラスト、ボレロはミュンシュの熱血掟破りアッチェランドとは対局にある表現ながら、存分の盛り上がりで感銘を受けました。いや、とにかく、ベルリン・フィルが極上。フランスものには合わないと思っていたんだけれど・・・
(2008年12月1日)
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