肥満
今年は”殺人猛暑”であり、先月初頭に夏風邪をひいたり、断続的な夏休みにはどこにも出掛ける(というか)外出する気も起こらず、室内でゴロゴロしておりました。もちろんスポーツ・クラブも(精神的に)遠くなるばかり。よく眠れず難渋したが、食欲だけは落ちない・・・青息吐息にてようやく出勤したら、激しいビールの誘い有(暑いから受けちゃう)。とうとう過去最高水準の体重に〜6年前ダイエットしたときからなんと!+10kg壮大なるリバウンド。よくやく出張を数回こなすが、出会う人出会う人に「太った」と指摘され、ま、今更スマートになって女性にもてようといった意欲野心はないけれど、健康は大切ですから。
やっぱ、元気じゃないと人生を愉しめませんから。暑さ+体調不良の結果、集中力モロ落ち、CD一枚分聴き通せない。朝、駅迄16分、電車で20分ほど?イヤホンが耳穴ムレるから音楽を持参したくない。挙句、愛用のデスクトップ・マシンが(AspireRevo/予兆なく)故障しちゃう。3年半、たっぷり眺めたディジタル・ハイビジョン・テレビがアウトになっちまう。買い換えたが、引き取ってもらうように連絡したリサイクル屋さんと行き違ってしまいました。故障から修理成って戻ったパソコンは個人データ(書き掛けサイト用原稿も)全部消去され、OSは「7」→「VISTA」に戻って鬱陶しい。
「7」にアップグレードしようとしたら、IDE→USB変換ケーブルにつないだDVD-ROMドライブ(中古350円也)が故障したみたいで認識しません・・・人生はシガない、ツマらん、小さなドラマの連続だ。
3年前に無事就職した一人息子が、大阪・八尾から熊本に転勤となりました。うらやましいなぁ九州。女房殿は親戚引き連れて、引越し手伝っておりました。比較的ご近所に住んでいたけれど、年に2回くらいしか会っていなかったし、連絡はたいていメールだし、八尾でも熊本でもそう変わらぬ・・・女房殿は既に熊本に出掛ける決意をしているようです。ワシも行きたいな、熊本・阿蘇山の温泉。
体調不良だと、お仕事もちろんやる気なし、酒だってお付き合い程度だし、”食欲落ちん”と言いつつ何を喰っても美味くない・・・ような気がするもの。物欲もないのだな、さっぱり。5年前の自分だったらきっとiPad買ってましたよ。いや、iPedのほうかな。いろいろなものに興味や意欲を失っているんだな。ま、新品テレビ(安かったけれど)やら、CDやら注文していて、けっこう贅沢なんだけど。
お仕事苦しいのは全国ご同輩皆同じ。ましてやお仕事不如意の方々に比べれば、たんなる不摂生ですよ、こんな状態。数日前、88歳頭脳明晰弁舌爽やかな大先輩に驚愕いたしました。職場フロア最年長になっちまっても、人生まだまだこれから、青二才でっせ。
● 先月のヴェリ・ベスト、と言っても、あまり音楽に集中できなかったのだな。ほとんど。
全集より、Mozart 交響曲第40番ト短調K.550/第41番ハ長調K.551「ジュピター」〜チャールズ・マッケラス/プラハ室内管弦楽団(1986年)・・・速めのテンポによる推進力、溌剌とした集中力、躍動する軽快なリズム、ノリ、洗練された旋律処理、オーケストラのアンサンブル技量の高さ、録音状態、どれをとっても極上であって、現代楽器による演奏最高峰と称してよろしいのでは?ト短調交響曲にウェットな情感皆無なのだね。ノー天気とかいうんじゃなくて、もっとクール。ハ長調交響曲には同様の印象に+豊かなスケールと広がりが付加されました。作品に相応しい”大きい”演奏也。
Sibelius 交響曲第3番ハ長調(1987年)/第4番イ短調(1984年)〜パーヴォ・ベルグルント/ヘルシンキ・フィル・・・この人は全集3度録音していて、他にも単発録音が残っているスペシャリスト。ボーンマス交響楽とのちょっと粗削りな迫力演奏も大好きだけど、北欧本場のオーケストラによる精緻かつ荒涼とした演奏も素敵。ヘルシンキ・フィルでBeethoven !だとマズいような気もする(想像)が、Sibelius だったら、これ以上ない!というくらいの相性の良さを感じます。作品の姿がわかりやすく、清涼な空気が漂います。独墺系厚みと重量感オーケストラではSibelius は似合わないと思うんです。
Mozart ピアノ・ソナタ第7番ハ長調K.309/幻想曲 ハ短調K.475/ピアノ・ソナタ第14番ハ短調K.457/ピアノ・ソナタ第17番 変ロ長調K.570〜カルメン・ピアッツィーニ(p)・・・幻想曲 ハ短調K.475にハ短調K.457ソナタを続ける慣習に聴き馴染んでおりました(できればアタッカで行って欲しかった/ここではやや間有)。棚中在庫をずいぶん処分して、現代楽器によるソナタ全集はこれしか残っていないはず(グレン・グールドがありました・・・)。明るく歯切れ良く、清潔、溌剌としたピアノであります。これが涙が出るほど音質がよろしい!眼前に”空気”を感じます。華やか雄弁なる音色ではなく、深刻なる思わせぶりでもない、やや古楽器系の抑制も感じさせる引き締まったリズム感。
Mozart セレナード 第6 番 ハ長調 K.239「セレナータ・ノットゥルナ」/嬉遊曲 第15 番変ホ長調 K.287「ロドロンの夜会 II」/セレナード 第13 番 ト長調 K.525「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」〜パトリック・コーエン=アケニヌ(v)/レ・フォリ・フランセーズ(レ・フォリオ・フランソワ)・・・各パート一人担当による、古楽器技能の粋を集めような凄い演奏。そして鮮明。自然なる録音。リズムが軽妙軽快で流れがよい。ヘンな逆説感想だけれど、素朴さではない、スムースに歌ってむしろ作品の流麗さが際立って感じられました。「セレナータ・ノットゥルナ」には”カデンツァ”が入るんです。但し、ソロ・ヴァイオリンじゃなくて、全体合奏で加わっていて、テンポは揺れるし、旋律の姿はすっかり変わっているし、驚きの連続。それでもオーソドックスな則は崩さない。ホルンも上手いっすよ、昔の古楽演奏から大きくイメージを変えております。
K.287「ロドロンの夜会 II」(こんな訳を当てはめるのだね)は、そっと密やかに優雅であって、エキセントリックなリズム強調だった古楽演奏から大きく変貌しております。ほとんど浪漫的!しかし、たしかにサウンドはモダ−ンなんです。第2楽章「変奏曲」が作品中のキモだと思うが、こんな美しい演奏はかつて聴いたことはない・・・第4楽章「アダージョ」に於けるパトリック・コーエン=アケニヌ(v)のソロも絶品!しっとり切々と歌って甘美、しかし清潔感は失わない。
ラストお馴染み「アイネ・ク」〜これも各パート一人なので、大昔聴いたウィーン・コンツェルトハウス(1950年)辺りの演奏を思い出しました。これも先の感想と変わらない。けっこうオーソドックスなんだけど、モダーンで優雅。楽器の響きそのものは素朴なんだけど、スタイリッシュでカッコ良い演奏。我が貧者のオーディオには、このくらいの小さな楽器編成に相性がよろしいのだな。
(2010年9月1日)
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