2011年【♪ KechiKechi Classics ♪】勝手に各自アカデミー賞〜ワタシ版まとめ。
本年も【♪ KechiKechi Classics ♪】 をよろしく。早朝決起して、ウォーキング兼ねて初詣+大型銭湯に行って参りました。ことしも幸せで健康な一年でありますことを。
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■2011年1月
●ビデオで撮った一昨年末「クリスマスの約束」拝見。観客は八割ほどやや妙齢の女性であって、やや上気して幸せそうにいっしょに歌う姿が美しい。アイドルの存在そのものに同化熱狂して叫ぶ!というのではない、ほんまに素敵な、上質な音楽を心より愉しんでいますよ、といった風情でしょう。小田さん厳選のメンバーは文句なし実力派揃いだけれど、山本潤子さんの「冷たい雨」はユーミンの作品であり、学生時代LP買ったなぁ、ハイ・ファイ・セットの。30年経っても声が全然変わらない!精進と努力のたまものでしょう。若手代表の清水翔太は、日本音楽文化の熟成はこんな天才を生み出すんだな、といった驚き有。歌も上手いし、作品のリズムのモダーンなこと!歌の合間にメンバーの会話が挟まるんだけれど、リハーサルの話題などオモロくて、各々の人柄が滲み出る暖かさ。キヨサクの生真面目さ、「小さな恋の歌」も名曲!たか子ちゃん、大好き。JUJUも大ファン。●Brahms 交響曲第4番ホ短調〜フリッツ・ライナー/ロイヤル・フィル(1962年)・・・最晩年RCAではないリーダーズ・ダイジェスト録音。録音エンジニアは英DECCAのケネス・ウィルキンソン。後RCAでシカゴ響の他の交響曲と組み合わせされて再発されております。これを聴くと、シカゴ響の技量はライナーで鍛えられたことが、はっきり理解できるRPO絶好調の凄い集中力。いつもの硬派金属的なアンサンブルは、録音印象もあるのか?柔軟さを加えて壮絶であります。Beeやんほどでもないにせよ、この辺りの交響曲は少々苦手、こどもの頃から聴き続けて食傷気味なのに、この余裕、スケール、そして鮮度はなんだ!
自宅無線LAN環境いかれて、けっこう苦労して修復しました。
■2011年2月
●Prokofiev ピアノ協奏曲第3番ハ長調/第5番ト長調〜サンソン・フランソワ(p)/ヴィトルド・ロヴィツキ/フィルハーモニア管弦楽団(1963年)・・・以前に彼のChopin 名曲集2枚組をいただいたことがあって、音質のバラつきに苦戦した記憶有。この協奏曲はLP時代以来の再会であって、かなり、そうとう明快な音質であったことに驚き。第3番ハ長調協奏曲はこの間、アルゲリッチの新旧録音、キーシンの演奏によって目覚めた手応えあるんだけれど、ばりばり爽快なるテクニック披瀝!作品じゃないですか。フランソワも明快クリアなタッチだけれど”ばりばり爽快なるテクニック”方向ではない、ややまったりとしたタメがあって美しい音色、ロヴィツキのオーケストラ共々、なかなかエエ感じの味わいになっておりました。表層に流れがちの華やか強靱作品だけれど、数回繰り返して聴くに堪えうる立派な演奏です。ニュージーランドで地震があったのがこの辺りでしたっけ?
■2011年3月
東日本大震災発生/原発事故にて”安全神話”崩壊。ものごと(=日本)がアカンようになっていく(積年の矛盾が表面化する)のは、徐々に、ゆっくりではなく、ある日突然、一気に!ということを目(ま)の当たりにしました。しばらく休みもなくてツラかったな、そのままハードさが定着したような気もします。人生で阪神大震災、そして今回のもの、2度も大震災を同時代に経験するのも凄い巡り合わせです。その余波にてお仕事フォローでしばらく休みなし、けっこうツラかったなぁ。震災発生当日は様子がわからなくて、職場近く終電迄呑んでいたけれど。亡くなった方々、今尚、発見されぬ被害者に、合掌。
■2011年4月
●Brahms 歌曲集第9集(60枚組より)〜ロベルト・モルヴァイ(t)/アンドレアス・ルツェヴィクス(p)(2007年)・・・ひどいねぇ、作品詳細どこにも(まともに)ネットでは探せない。作品49の「5つの歌曲」、「6つの歌」 作品97、「8つの歌曲とロマンス」作品14ほかいろいろ自由に組み合わせたもの。モルヴァイの声、歌唱は端正で清潔そのもの、心が洗われるような清涼に気分になりました。妙に”上手く”ない、技巧を凝らしすぎないのがよろしい。言葉の意味などわからぬでも、思いは伝わる・・・交響曲の大仰なる旋律サウンドを思えば、こちらピアノ伴奏のなんと繊細なフォローか。60枚分一気”オトナ買い”せぬと出会えぬ幸せです。■2011年5月
運動不足、呑み過ぎ喰い過ぎ太り過ぎ、寝不足、耳鳴り、体調不良の日々。●映画「阪急電車」。毎日お世話になっている(路線はちょっと違うが)ご近所ネタ、ああいう狭い範囲でのココロの機微みたいなものを表現させたら日本映画の独壇場でしょう。起承転結のはっきりしない、様々なエピソードが少しずつ動いて暖かい方向へ〜といったシミジミとした作品。最高っす。中谷美紀はあまり好きな女優さんじゃなかったが、「Jin-仁-」に於ける花魁・野風役での日本語の美しさにすっかり心奪われました。彼女は少々美人過ぎるのだな。結婚式の帰り、非常識な白いドレスと阪急電車との違和感がよく出ておりました。スーパーで服を買い替えるんだけれど、なんでもよう似合います。
戸田恵梨香(フツウの女子大生役が似合っている)の暴力彼氏(カツヤ・小柳友)はいかにも、そこいらに居そうなどーしょーもない感じ。南果歩は気弱そうで地味な主婦、息子とダンナが優しくてエエ味出してます。漢字もロクに読めない、温かい人柄だけが取り柄のサラリーマン玉山鉄二、不器用な田舎者学生カップル勝家涼・谷村美月は生真面目で大好き。ちょいと最近出過ぎの芦田愛菜ちゃん、相変わらず上手いですよ。そして、南果歩の胃を痛める厚顔無恥主婦軍団の圧倒的パワー(あれが京阪神のおばはんパワーだ!誇張しているが)。
そして、宮本信子が全体を引き締めていて、犬好きなのに犬を飼わない理由、そして犬を飼うに至った理由が泣かせます。負けるな!イジメにあっている小学生。
●相国寺承天閣美術館の伊藤若冲展。伊藤若冲といえば極色彩、緻密描写的な鶏の絵を連想しますね。
今回の展示会は修理成った壁画をメインに、墨絵中心の展示であって、これまた凄い。ほとんど一筆書きと思われる全体造型で鶏、鶴、鯉がざっくりと描かれ、デフォルメの効果も驚異的。お土産物のタオルを買ってきたが、そこに描かれる鶴には例の長い首はないんです。後ろ向きで隠れているといった趣向。衣の尻をからげて川を渡る布袋さんの図は、後ろ姿で尻は見えても頭が隠れている。得意の鶏、そして鯉の表情アップ真正面のくりっとした丸い目がユーモラス。ほか夢窓疎石の姿を描いた絵(痩せ形なで肩がリアル)+墨跡がみごと。足利義満の書状もあったが、彼の筆跡は頭でっかちであまり上手くないのがオモロい。
■2011年6月
【♪ KechiKechi Classics ♪】 は休憩中。体調不良はじつは肺炎であった・・・ほとんど休まず、這ってでも出勤(出張)したが・・・●Scho"nberg オラトリオ「ヤコブの梯子」(1986年)/Mahler 交響曲第8番 変ホ長調(1998年)〜ミヒャエル・ギーレン/南西ドイツ放送交響楽団/A.マルク、M.J.レイ、C.ベジガー(s)/E.グリュネヴァルト、D.ペツィコヴァー(a)/G.ウィンスレイド(t)/A.マイケルズ=ムーア(br)/P.リカ(b)/ヨーロッパ・コーラル・アカデミー/カルフ・アウレリウス児童合唱団・・・これはMahler の担当。その前のScho"nbergが珍しい未完の作品(弟子が補筆完成)で1961年にクーベリックが初演した由。J.ブレッヒェラー(br)/G.ウィンスレイド、G.レナルド(t)/H.ミュラー=ブラッハマン、J.ジョンソン(br)/T.ハーパー(t)/L.アイキン(s)/ベルリン放送合唱団。ここ最近、こんな精密緻密繊細難解なる作品がお気に入りであって、筋書きともかく言語理解不能、語るように自在なる歌い手旋律の楽譜はいったいどうなっておるのか?訝しくなるほど怪しげであります。おそらくは恐るべき静謐、そして正確なる演奏。約40分。
「千人の交響曲」は初耳ではない演奏のはずだけれど、ちょっと痺れましたね。ネットで音源が自由に拾えるようになって、ここ数ヶ月数多く、幾種も聴いてきたはずだけれど、これぞ(今まで聴いたウチ)文句なしヴェリ・ベスト。録音印象もあるのだろうが、声楽主体、合唱はヴィヴラート少なく響きクリアですっきり濁りがない。おそらくは超絶技巧なのでしょう。オーケストラの力感迫力に不足はないが、各バランス絶妙で常に各パートが鮮明に聴き取ること可能。つまり、声楽器楽混沌混迷阿鼻叫喚の渦に巻き込まれることなく、響きは洗練され見通し抜群によろしい”室内楽的な”(!?)集中力に溢れ、しかも全体スケール、テンションに不足はない〜クールながら。今回はイヤホン聴取、音質の良さも特筆されるべきでしょう。
■「Mozart -TOWER / GERMANY」〜「モォツァルトほぼ全曲ぜんぶタダ.wma」サイトを発見!・・・問題は演奏者、録音情報一切存在しないこと。
■2011年7月
テレビで偶然に見た映画「君が踊る、夏」〜泣けました。DMMに加入して、DVDで5回見ました。四万十川、桂浜、はりまや橋付近、全然場所が違うんだけど、上手い具合に美しい風景を見せておりましたね。子役が(小さい頃+ちょっと大きくなってから、二人とも)可愛らしくて、しかも高知弁でしょ、病気になっちゃうでしょ、それだけで掟破りっぽい、ありがちパターン(にカンタンにハマる涙もろい親父)。婦女子は(主役)溝端淳平が目当てなんだろうが、オジサンには木南晴夏のちょっと強気な感じがたまらない。頑固一徹!な親父・髑蜑、優しくて人の良い典型的オカン・宮崎美子もエエ味出しております。高島礼子、いつみても色気ありすぎ、美しすぎ。・・・ということなんだけど、キモは「いちむじん」(モデルは「ほにや」)の踊りの見事さ、美しさ。女優さん(ダンサー?)比率どのくらいなんだろう。溝端淳平、五十嵐隼人のまとい捌きも堂に入って、木南晴夏、大森絢音(子役)先頭に若い女性の溌剌とした、健康な躍動、汗に痺れました。
この辺りから生活改善、毎朝のウォーキング+ストレッチ開始。結果、年末まで風邪もひかずに乗り切りました。やはり健康こそ最優先すべき価値なんだ。
■2011年8月
●「simply debussy」(4枚組)より2枚目Debussy 前奏曲集第1巻(ミシェル・ベロフ1995/96年)/映像第1集/英雄の子守歌(高橋悠治1975年?)/ベルガマスク組曲(アラン・プラネス2005年?)・・・このシリーズは一部理解不能なる音源寄せ集めながら、ベロフのピアノが華やか、そして力強い。リファレンスはベネデッティ・ミケンランジェリ(DG録音のみならず種々ライヴ)であり、その濃厚甘美を煮詰めて苦みが出たような演奏を愛してきたが、こちらDebussyの奔放自在な妖しい旋律をたっぷり、幅広く堪能させて下さって、作品そのものへのイメージを変えてしまいます。Debussyの作品って耳当たりはよろしいけれど、やはり現代音楽(これも死語かなぁ)なんだ、と。●大ファンである古内東子(といっても昔の音源ばかりだけれど)をCD2枚分くらい聴いて、感涙に浸っておりました。個性的、中低音にアクセントのある声質、バックのリズムの鮮烈さカッコよさ、小味の効いた編曲が素晴らしくて、我がオーディオとの相性も抜群です。ありきたりだけれど名曲「誰より好きなのに」(これSoweluのカバーも淡々とした味わいで悪くない/Tiaraのはもっと軽快)これを聴いちゃうと青春に戻る思い。「銀座」の静謐かつ深い味わい(手許には3パターン有)、「宝物」はノリノリのリズム感のキレ、「ルール」〜ま、どれも女性の情念というか、少々重い、濃い”想い”がびんびん伝わります。
日々悪化する両肘腕指の痛み(最近はいよいよ肩にも)、そういえば一年半ほど前通院始めた時に医者は「パソコンだな」と言っておりました。マウス腱鞘炎、パソコン腱鞘炎とか呼ぶらしくて、けっこうポピュラーな症状なんですね。つい最近知りました。左肘腕にも症状があり、右は特にひどいからマウス+キーボード要因なんでしょう。マッサージしてもらっても肝心の要因をなんとかせぬとアカンわな。エルゴノミクス・キーボードもマウスも知識として知っていたけれど、自分と直接関係あるとか、必要になるという概念が抜けておりました。オークション入手・・・
猛暑だったが、体調は維持。
■2011年9月
●Mozart 2台のためのピアノ協奏曲 変ホ長調K.365〜アルフレッド・ブレンデル、ワルター・クリーン(p)/パウル・アンゲラー/ウィーン・フォルクスオーパ管弦楽団(録音年詳細不明1959-67年とのこと)・・・例の35枚ボックスより。ハスキル/アンダとか、ゼルキン父子とか、素敵な演奏はいくつも聴いてきたつもりだけれど、これほど愉悦に充ちた愉しげなる演奏には滅多に出会えない。名手二人のピアノがシミジミ美しくて、その掛け合いはほとんど夢見るよう・・・LP時代より馴染みの演奏と記憶するが、例のVOX録音はけっして良好とは言えぬ〜が、それさえ気にならない至福のひとときであります。壊れてしまった(通勤出張用)ポータブルCDプレイヤーを買い替えたが、CDRを認識して下さらない(希に大丈夫)状態に閉口、翌月にはオークションにて激安中古を入手し直しました。今時、誰もポータブルCDプレイヤーなんか使わんわな。移動中、CD入れ替えは少々恥ずかしいくらい。ちなみに自宅CDプレーヤーに使っているDVDプレーヤーの様子が少々怪しく、HARD・OFFにて中古買い求めたら、これもみごとにCDR(自主海賊CD)を認識しません。”掟破りエエ加減にせい!”ってな神の啓示か。
■2011年10月
女房殿の姉逝去。一生懸命看護に通っていたのになぁ、猛暑の中、残念。お仕事そうとうハード、途中通夜葬式夾んで21日間連続出勤出張!体調維持できたのは幸いでした。親戚筋の息子世代の若者と愉しくお話しできたのもよかった。ブラウザをChromeに変更、Gmailアドレスでログ・インしたら、ブックマークそのまま、どこでも同期されます。職場業務用パソコンのソフトは勝手に入れられぬよう管理されているが、Chromeはすんなり入って、立ち上げたら自宅と同じ様子になりました。
ちなみに「日本語変換」もGoogle(ノートパソコン)。しかも全部無料。じつはこの文書(2011年11月近況)はGoogleドキュメントで下書きしていて、所謂”クラウド”でっせ。話題が沈静化しているみたいだけれどChromeパソコンってこんな感じかも。ワープロ(表計算、プレゼンテーション)ソフトも(自動)保存も、データ共用もすべてネット上で提供されるんです。先月ストレス嵩じて新しいAcerのノートパソコン36,800円也で購入したが、それは(たまたま)「7」の64bit版〜そんなこと関係なくLinuxでもなんでもネットにアクサセスさえできれば(どんなブラウザでも)同じです。
■2011年11月
Debussy 交響的素描「海」/牧神の午後への前奏曲/Ravel 「ダフニスとクロエ」第2組曲(以上1964年)/ボレロ(1966年)〜ヘルベルト・カラヤン/ベルリン・フィル・・・LP時代以来の再聴か。どんよりとした音質、曖昧で重苦しい、リズムが緩い・・・そんな記憶だったはずが、かなり印象変わりました。音質かなり鮮明、LPの再生技術って難しかったのか、当時もとより安物オーディオ環境だったけれど(現在も)。”曖昧で重苦しい、リズムが緩い”というのはカラヤンの個性としてあるけれど、かなりメリハリもスケールあって、なによりオーケストラに厚みがあって、上手い。仏蘭西ものとしてクリア軽快な響きは足りないかもしれぬが、雰囲気はたっぷりあって悪くないと思いますよ。カールハインツ・ツェラーのフルート絶品。ボレロに於けるリズムは極めて正確な刻み、それでいて充分な昂揚を感じさせて秀逸。・・・再聴。イヤホンにて集中すると、ベルリン・フィルの各パートの優秀さ、とことん細部ニュアンスの徹底ぶりに舌を巻くほど。痺れるほど上手い!これがツェラーか、ライスターか、ザイフェルトか・・・と類推つきますね(違うか)。アンサンブルが緩いんじゃなくて、カラヤンはオーケストラにかなり任せているんじゃないか。昔、感じた”緩さ”ってなんだったんだろう?リズムの刻みは(繰り返すが)極めて正確かつ有機的。
その関連だけれど・・・Ravel ラ・ヴァルス〜ピエール・デルヴォー/コンセール・コロンヌ(録音年不明のステレオ音源/ネットよりダウンロードしたもの)・・・これが先のカラヤンとは真逆な演奏。アンサンブルはへろへろ、縦線合わせる気など元より存在せぬ、各パートの響き薄く、ピッチも少々おかしい、はっきり言って技術的には少々マズいんじゃないの?テンポも縦横無尽に揺れちゃう・・・けど、最高!小粋とはこんな感じか、ヘタウマというのか。
味わいの深さ、深遠なり。
・・・取引先幹部との協議にて、ワタシがホラ話をしたばかりに、ここから年末まで(珍しく)血の出るような苦労の日々を迎えました。ま、前向きな、意欲的なトライヤルですから。
■2011年12月
年末正月は(小売業という商売の宿命にて)忙しい息子(熊本在住)、10月の葬式に続いて帰郷。女房殿はご機嫌でした。週末休日はご近所大型銭湯(温泉)通いが常態化、ささやかな贅沢でした。R-KORSAKOV 交響組曲「シェラザード」〜ルドルフ・ケンペ/ロイヤル・フィルハーモニック/アラン・ラヴデイ(v)(1967年録音 TEATAMENT SBT12 1281)・・・結論的に音質極上、オーケストラは絶好調だし、端正で細部明晰、スケールも色気も充分!凄い演奏やなぁ、とネット情報を確認していたら自らのサイトが出現いたしました。(記憶完全失念)曰く
巨匠・ケンペに似合わない作品のような気もするが、堂々として浪漫的な説得力深い演奏であります。ビーチャム以降のロイヤル・フィルの全盛期はこの時点か、オーケストラは絶好調の緻密さと華やかさ、迫力を以て燃えております。録音もよろしい。ラヴデイのヴァイオリンは(特別)魅力的です。なるほど。2006年末在庫中”ベスト”と評価しておりました。わずか数年前だけど、連続聴きしてちょっとずつコメント、みたいなワザ、もうできんな。すっかり集中力が落ちてしまって・・・わずか5年前なのにかなり処分していて、棚中生き残っているのは、ベイヌム、カラヤン、アンセルメ2種、マタチッチ、シルヴェストリ、小澤(最初の録音)、ストコフスキー(RPO)、チェクナヴォリアン+このルドル・ケンペ計10種、半分処分したということだね。追加入手はない・・・はず。なんかのボックス・セットに入っている可能性はあるけれど。(オッテルローの懐かしい演奏はネットで拾えるが)このCDにはWEINBergER 歌劇「バグパイプ吹きシュヴァンダ」〜「ポルカ」「フーガ」(ロイヤル・フィル1961年)/Dvora'k スケルツォ・カプリチオーソ(ベルリン・フィル1957年)が収録され、めっぽう楽しいリズム躍動しております。ベルリン・フィルの厚い響きはさすが。
■Mahler 交響曲第3番イ短調〜ベルナルト・ハイティンク/ベルリン・フィル/ヤルト・ヴァン・ネス(a)/エルンスト・ゼンフ合唱団/テルツ少年合唱団(1990年)・・・こんな長大なる作品、しっかりボリューム上げて、最初から最後まで集中して聴く!根性ですよ、大切なのは。この人とベルリン・フィルとの相性は必ずしもよろしくないと感じる(どこかよそよそしく、暖かさにも色気にも欠ける?)が、誠実、ムリのない表現+とことん上手い迫力オーケストラ=完成度に充分感銘を深めました。作品に相応しい旧PHILIPSの録音にも文句なし。弱音部分で音が痩せるのは我が貧者のオーディオの個性ながら、ボリュームたっぷり上げれば良いんですよ。ヤルト・ヴァン・ネス(a)の表情は少々硬い。少年合唱団とオーケストラのバランスはお見事。こういった飾りも情念もない、淡々とした演奏がじつは一番聴き厭きない演奏なのかも。
珍しく、ぎりぎり迄お仕事切羽詰まって、こうして休みに執筆していても気分転換できておりません。でも、体調よろしいからOK。
(2012年1月1日)
●以前の「近況」です●最新の「近況」
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