Mozart ヴァイオリン協奏曲第1/3/5番
(ダヴィッド・オイストラフ/ハイティンク)→間違い修正コメント
Mozart
ヴァイオリン協奏曲第1番 変ロ長調 K.207(ダヴィッド・オイストラフ(v)/ハイティンク/コンセール・ラムルー)
ヴァイオリン協奏曲第5番 イ長調 K.219「トルコ風」→(ユーディ・メニューイン(v)/バース音楽祭管弦楽団)
SEEM AM-016
ヴァイオリン協奏曲第3番 ト長調 K.216
ダヴィッド・オイストラフ(v)/ハイティンク/コンセール・ラムルー→(ユーディ・メニューイン(v)/バース音楽祭管弦楽団)
二台のピアのための協奏曲 変ホ長調 K.365
R. & P.ゼルキン(p)/シュナイダー/マールボロ音楽祭管弦楽団(1962年録音)
SEEM AM-019 各々890円で購入
2012年以下の経過にて情報修正です。「音楽日誌」再掲。
iPodに音源仕込んでいて【♪ KechiKechi Classics ♪】内大きな過ち発見!人生正直なのが大切、過ちは正直に懺悔することが肝要、ちゃんとカミングアウトしておきましょう。Mozart ヴァイオリン協奏曲第1番 変ロ長調 K.207(1963年)/第5番イ長調 K.219「トルコ風」/第3番ト長調 K.216〜ダヴィッド・オイストラフ(v)/ハイティンク/コンセール・ラムルー・・・オイストラフ/ハイティンクによるMozart ヴァイオリン協奏曲は、ディスコグラフィには第1番しか存在しないんです。”この第3/5番だって間違いなくオイストラフだと思います”・・・って、エエ加減なこと言っちゃあきまへんで、おっさん。iPod表記には第3番第5番は”ユーディ・メニューイン(v)/バース音楽祭管弦楽団”って出てくるじゃないの。
十年ぶり?今朝より第5番イ長調 K.219「トルコ風」(1961年)拝聴しております。メニューインといえば技巧的に厳しく、音色にクセがあって・・・的印象だけど、ここではずいぶんと美しく、けっこう流麗な技巧であります。それでも、このやや細かいヴィヴラートはオイストラフではないでしょ、って、当時はそう信じ込んでおりました。所詮ド・シロウトなんてこんなもんでっせ。嗚呼、恥ずかしい。とても愉悦に充ちた佳い演奏に間違いなし。ちなみに第1番(オイストラフ/ハイティンク1963年)とは音質はずいぶんと異なります。華やかサウンド、やや音質は硬い、そして(申し訳ないがメニューインとはガラリ異なって)豊満甘美な音色を誇ります。 (2012年8月2日)
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オイストラフのヴァイオリン協奏曲は、ベルリン・フィルを弾き振りした全集をはじめとして腐るほど録音は存在します。得意中の得意なレパートリーのはず。安いもの狙い専門のワタシでさえ、このほかに数枚(フィルハーモニア管弾き振り、ヌッジオとの第3番、コンヴィチュニーとの第5番、コンドラシンとの協奏交響曲)手許にあります。
で、問題はこのCD。1990年代のはじめに購入していて、SEEMの海賊盤(CBS系の流用が多かった)は現在でも中古屋さんで時々見かけます。(相場100〜300円か)オイストラフ/ハイティンクという組み合わせのMozart 。これは怪しい。しかもオーケストラがラムルー管という、ハイティンクとはあまり縁のなさそうなオーケストラでしょ?でも、PHILIPSの正規盤で「第1番」を目撃した記憶があるから、あながちウソでもないらしい。
インターネットで調査してみたけれど、録音は1963年。ちゃんとした音質のステレオ録音(おそらくスタジオ)です。しかし、ワタシが目撃した第1番しか出てこない。でもね、この第3/5番だって間違いなくオイストラフだと思います。もしかしたら第2/4番だって存在するかも。
まったり豊満円満、ちょっと昔風の上品さ有、かつ透明なる音色、「金持ち喧嘩せず」風余裕のゆったりリズム感、どこにもムリもリキみも、一点の翳りもない・・・こんなんでMozart を演られるとタマらない。ひたすら美しく、懐深く演奏してくれなくっちゃ、と思いますね。妙に強弱を強調したり、エキセントリックなテンポで走ったり、そんなのはご遠慮申し上げたい・・・
〜なんていう気持ちにさせるくらい気持ちよく、柔らかい演奏でした。第3番ト長調の第2楽章「アダージョ」の蠱惑的な、ちょっとハナに掛かったような甘いソロの音色には痺れます。終楽章「ロンド」は、凪(なぎ)の港に小舟が揺れるような陶酔。ハイティンクのMozart って、そういえばあまり聴いたことはないが(「フィガロ」のビデオくらい?)ま、想像通りの穏健派+適度に控えめなメリハリでピタリ、でした。
第1番変ロ長調協奏曲の明朗なる躍動感、「トルコ風」はにこやかに、春の薫風を受けながら進みます。俗世の悩みを突き抜けた世界がここにあります。既に40年も前の録音だけれど、感覚的な旧さはまったく感じなくて、あえていえば「21世紀はこんな平和で安寧に充ちてはいませんよ」ということくらいか。幸せのMozart は、こんなふうに表現していただければ本望でしょう。
軽々としたフレージング、けっして濁らないボウイング〜これは完璧なる技巧の成果でしょう。その辺りを感じさせない水準に達しているのも凄い。これからパメラ・フランクの全集を聴こうと思ったのに、これは困ったことになったかも・・・
二台のピアのための協奏曲〜付け足しのようになりましたが、なんと微笑ましい父子の共演。たしか、ピーターのデビュー盤ですよね。まだ15歳、親父は59歳。シュナイダーのバックも信じられないくらい充実していて、これは「演奏する喜び」横溢の貴重な記録です。(2003年9月12日)
【♪ KechiKechi Classics ♪】 ●愉しく、とことん味わって音楽を●
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