岡山県「神庭の滝」2003年の夏

猛暑の夏・出張列車中にて


 お仕事はさほどに不調に非ず、営業成績はクリアしているし、毎日毎日、そして諸課題ごとの宿題も(それなり)ちゃんと消化しているつもりです。体調だって、昨年一昨年に比べればずいぶんとよろしい。お隣チームが二人欠員(ひとり結局退職)、マネージャー(旧友)はお父さんがいよいよ弱ってあかん、悩みを抱えて毎日苦しんでおります。こちら自分を先頭に個性的(というかそうとうクセのある)メンバー揃い+まったくの新人にてなんとか回しております。

 ワタシはとにかく短気でして、締め切り厳守、守らなかったらぼろかすツメ倒しますから。ま、事前段取りちゃんとやっているつもりだし、ひとたびトラブルあれば先陣を切ってなんとかします。それにしても・・・ここ最近、あまりに罵倒が多すぎる!自覚ありますよ。ま、お仕事精神的な余裕ないこと、個性豊かなメンバーが(やや)悪慣れして、独自の(おそらく誤った)判断行動が増えていることも一因、それでも大声での叱責は職場の空気を悪くしますよね。反省しております。もう引退もそう遠くないんだし。

 ワタシはお仕事の実務手順はていねいに、わかりやすく教える(つもりだ)けれど、哲学とか魂とか”労働者の構え”みたいなことは一切言わないんです。それは各々自分でみつけていくもの、そういった意味では説教はありません。純粋におかしいこと、誤ったことのみを指摘、それが強烈だからまわりは引くでしょうね。猛暑もあってイライラしております。

 息子と彼女がうまくいっていない云々は、若者らしい悩みの範疇でしょ。女房殿の母親が入院、いよいよ一人暮らしは危ういとご近所転居を検討協議したが、決裂。不機嫌にてここ最近、家庭内も不穏でございます。元気一杯だった北海道の両親も、数ヶ月前母親が腰を痛めて身動きままならず、ヘヴィ・スモーカーの父親もいよいよ息が切れてきたらしい。ことしは北海道も暑いようだし。そんなこんな話題も世間一般、世代の悩みの範囲と自覚しております。

 土曜日しばらく休めなかったり、出張続きで帰宅が遅かったり、時代が時代だから”出張して小遣い増やす”こともままならず。もうちょっと若い頃は”事務所にもこっているより外に出たほうが!”的感覚もあったのだけれど、最近は疲労感ばかりですよ、情けない。酒席も意識して減らしております。職場での呑み会(我が職場は昔の風情が残っている)も(不本意なる)残業続きで、参加度合い激減状態。

 イメージとしては子供の頃、そして学生時代若い頃の夏休み、ほんまに楽しかったですよ。いまでも夏は大好き。でも、心身ともに耐えられぬ年齢に至りました。音楽も(いちおう)毎日聴いているけれど、年々集中力は弱まっております。【♪ KechiKechi Classics ♪】開設当初十数年前は、どんな音源でも、音質演奏水準に関わらず”良いところ”探したものです。最近、文句ばかり。昨日もMozart 交響曲第40番ト短調K.550〜エイヴィン・フィエルスタート/オスロ・フィルの自主CDを聴いていたけれど、演奏ともかく音量レベルが低すぎて(おそらくオリジナル音質はそう悪くないと類推)ちゃんと感動を受け取れません。すっかり贅沢に、不精になっちまった。

 夏休みの計画など、な〜んもなし。いつ休めるか、調整中。若い者は海外旅行のスケジュールなんて入れているけどね。(以上、出張移動列車中にて執筆)

 先月のヴェリ・ベスト。

CDA66494Purcell メアリー女王の誕生日のためのオード「愛の女神はたしかに目隠し(Love's goddess sure was blind)」Z.331/聖セシリアの祝日のためのオード「高らかに歌え(Raise, raise the voice)」Z.334/聖セシリアの祝日のためのオード「セシリアをほめ讃えよ(Laudate Ceciliam)」Z.329/チャールズU世の歓迎歌「かくも静謐で激しき歓びから(From those serene and rapturous joys)」Z.326〜ロバート・キング/キングス・コンソート(1991年)・・・音楽は心を洗われるような清廉なものだけれど、ロバート・キングって、少々ヤバい行状にておそらく活動停止中?YouTubeではいくつか拝聴可能とのこと。ここ最近ハデハデしい華やか激しい作品より、こんなかそけき、静謐な作品が好ましく感じます。ま、言語理解不能、歴史的経緯不如意のため、純粋にサウンドのみ堪能しております。

(再聴)このシリーズはたしか全8枚(これは6枚目)、なんせ言語不如意だし、仮に理解できても歴史的宗教的背景の知識薄いし、ということで純粋に無垢な声楽+古楽器の素朴な響きを堪能いたしました。ワタシ如き極東のド・シロウトがコメントすべきことはなにもない。

Rimsky-Korsakovスペイン奇想曲/交響曲第2番(交響組曲)「アンタール」/ロシアの謝肉祭〜ポール・パレー/デトロイト交響楽団(1953年)・・・2012年6月にiPodにて拝聴していたけれど、コンポにて拝聴すべく自主CD化、残念ながらぎりぎりステレオ録音に間に合っていないけれど、ちゃんと芯のあるMercury録音也。これが恐るべきヴィヴィッド+硬派なテンションであって、馴染みの通俗名曲?的印象払拭させます。「アンタール」は旋律の馴染みやすさ、「シェヘラザード」ほどの知名度はないけれど、忘れ去られるにはもったいない名曲であります。「ロシアの謝肉祭」は吉幾三「酒よ」にクリソツ。

1950年代後半、かなり良質な録音にてエルネスト・アンセルメの音源もネットで拾えます。こちら華やか、洗練され、都会的な味わい顕著。但し、歌劇「サルタン皇帝の物語(The Tale of Tsar Saltan) 第2幕間奏曲「熊蜂の飛行」(1957年)は少々技術的には厳しくて、微苦笑もの。

DG 4631112 Mozart ピアノ協奏曲第26番ニ長調K.537/第27番 変ロ長調K.595〜マルコム・ビルソン(fp)/ジョン・エリオット・ガーディナー/イングリッシュ・バロック・ソロイスツ(1983-88年)・・・ワタシはこの全集一押しでして、とくにガーディナーのオーケストラが文句なく雄弁で素晴らしい!と、思ったら世評では違う感想もあるのですね。「モーツアルトのピアノコンチェルトが血生臭すぎて余り好きでなかった」というコメントもあり、音楽演奏批評に”絶対”などあろうはずもなく、嗜好品なのだな、つくづく思います。リズム感のヴィヴィッドな軽快さ、フォルテピアノという楽器と古楽器オーケストラのバランス(現代楽器を聴きなれていると、ソロはずいぶんと遠慮がちに聞こえる)、素朴、音の余韻が少ない楽器でこそ理解できる旋律の意味合い、多くの新鮮なる発見がありました。馴染みの旋律がなんとスリムに、新しい衣装をまとって変身!ワタシはやはり古楽器派です。

(2012年8月1日)


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【♪ KechiKechi Classics ♪】

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written by wabisuke hayashi