2003年10月岡山

ネタのない日々


 一年前、2013年の「近況」を振り返ると、やはり"一年前を振り返って"おりました=つまりネタがない。夏が過ぎたら虚無感が襲って、な〜んもやる気出んのは過ごしやすい、佳き季節のせいもあるのでしょうか。ノーミソにドーパミン不足している・・・引退迄懲役4年時点、昨年春名古屋への転勤は青天の霹靂、もうじき折り返し地点へ至ります。残り2年なんてあっという間だろうな。太り過ぎ、睡眠不如意(+マウス腱鞘炎)を除けば、体調まずまず、お仕事の刺激はないけれど、営業担当取引先との関係は和気藹々、全体とのつながり、流れが見えなくて抜けてしまう単純チョンボもなくなりました。職場での微妙な立場も、自分個人の問題ではなく、組織的歴史的遺物であることも理解してほぼ改善済。

 広島の住宅地土砂崩れ、御嶽山大爆発、いずれも胸痛むことではあるけれど、狭い視野、環境、範囲内に日々暮らしております。それはそれで箱庭的緻密な生活かといえばさに非ず、ひたすらぼんやり、ノンビリしているのみ。人生にドラマってそんなにあるもんじゃないけれど、あまりに平穏無事、それなり自分の生活、幸せを噛み締めるべきだろうな。物欲の枯れは日々進行して、一方で不自由を愉しむ、不足を工夫する、そんな精神的余裕もなく、工夫努力も怠りがち。もういいや、みたいな。

 無線LANの不調に端を発して、無線プリンタはとうとう修復できません。でも、我が家のマシンは全部ノート(概ね安物)、そんなに印刷頻度高いワケじゃなし、都度USBでつないだらよろしい。プリンタ本体は安いけど、インクはバカ高いから激安互換インク(チップなし)で乗り切ったり、ソフトに金を掛けるのはOSでたくさん!それ以外基本すべてフリーソフト、そんな姿勢は変えておりませんよ。(LinuxだったらOSも無料だし)CDは聴くべき在庫を厳選しつつ先月(あまりの売れ行きの鈍さに、潮時かと)オークションも店仕舞い(幾度目か?)、自主CDは増える一方だけど100枚1,200−300円ほどの安物CDRですから。オーディオは小さなディジタル・アンプ、昨年スピーカーは(20数年ぶり?)変更したけどいずれ安物、CDプレーヤーは中古DVDプレーヤー(800円ほど)で充分、けっこうエエ音していると(ヒソカに)自負しております。

 人様の趣味を云々する資格はないけど、湯水の如くカネを掛ければ、そりゃいろいろできるでしょ?でもキリはない。一点豪華主義も虚しく、ビンボー臭くありませんか?(こちらビンボー症やけど、一点も豪華さはないけれど)ご近所は高級外車比率の高いエリア、でも一番カッコ良いと思えるのはモスグリーンのビュート(2台ほど見かける)でっせ。主眼は馬力とかスピードに非ず、所有者の趣味センス嗜好を強く感じます。身の丈に合った暮らしをもうちょっと整理、いっそうムダを削ぎ落としつつ、豊かに深めていきたいもの。

 毎年恒例、北海道より母親が出てくるのは月末。親父は前立腺がんだそうで、そろそろ90歳、ムリせずぼちぼち暮らしたらよろしい。ノーミソはっきりしているし、今年の正月は未だしっかり運転していたからなぁ(危ないけど)。正月は札幌に行かんとあかんかな。

 先月音楽のヴェリ・ベスト。集中力失ないがち。

PHCP-11063〜6Brahms 交響曲第2番ニ長調/悲劇的序曲〜ベルナルト・ハイティンク/ボストン交響楽団(1990年)・・・最近食傷気味にBrahms 連続拝聴、しかしこんな素晴らしい出会いがあるのだな。いくらクレンペラーが立派でも1950年台の録音、こちら目の醒めるようなクリアな音質、この人はオケの個性を素直に、無理なく引き出す天才であります。コンセルトヘボウやドレスデンと並んで、ボストン交響楽団との相性はよろしかったのでしょう。上品、クール、洗練されたサウンドやなぁ、こちらも細部ニュアンス入念なる描き込み(陰影も深い)つつ、恣意性を殆ど感じさせない中庸、自然な流れにほっといたします。威圧とか強面、強要無縁、ぼんやり聴いていると淡々と流れて、聴き手はそのまま流されているような安心感有。この人はいつも”弱音でもテンションが落ちない”んです。ボリュームを下げて聴いても、しっかり音量上げても印象はそう変わらない。昨夜、今朝、連続しても感動の質に変化はなし。フィル・アップの「悲劇的序曲」は馴染みでも、こんなに感銘を受けたのは初めて。

Brahms のヴェリ・ベストはギュンター・ヴァントの厳しく構築された演奏(1982-85年)と思ってきたけれど、ハイティンクの呼吸と懐の深さに新たな感銘を受け取りました。これは全曲ちゃんと聴きたいもの。(コンセルトヘボウの旧録音、ロンドン交響楽団との新録音も)

EJ-06WZBach フーガの技法 BWV1080〜ヨージェフ・エトヴェシュ(g)(2002年)・・・この間オルガン(ヘルムート・ヴァルヒャ)、ピアノ(タチアナ・ニコラエーワ)、弦楽四重奏(ラウテンバッヒャー(v)など参加したベルアルテ・アンサンブル)、自在にジャズ参入するもの(ヘリベルト・ブロイヤー(or)/ベルリン・バッハ・アカデミー)など種々聴いてきて、時にCD一枚に収まらぬ長大な世界を厭きもせず愉しんでおります。これは変則チューニング8弦ギター2本(各々bassとalto/tenorとsoprano)による多重録音らしい。楽譜はオリジナルに忠実とのこと。フツウ、ギターのみ90分ほど続けて延々聴けまへんで、これがギター特有のとつとつと語るように親密な音色、千変万化する微妙なリズム、シンプルな旋律の変容、絡み合いが続いて、聴き手に静かな集中力を強要します。一度聴き始めると中断不可、ラストついにB-A-C-H旋律登場するコントラプンクトゥス14(未完/中断)は万感胸に迫ります。

 CDM7633582Beethoven 交響曲第6番ヘ長調「田園」〜オットー・クレンペラー/フィルハーモニア管弦楽団(1957年)・・・わずか2年ほどの違いでも音質改善は顕著、それとも偶然ネットより拾った音源が良心的だったのか。ゆったりとしてジミジミ、味わい深い呼吸の深さ、歩みの確かさ、無用な重さを伴わず、オケの響きはあくまで清涼です。こんなテンポの遅い「田園」を聴いたのもずいぶんと久々、うつむき加減気難しいBeeやんが、郊外の自然のせせらぎ辺りを散歩している〜そんな風情(のような、絵本ありましたでしょ)彷彿とさせて、陳腐なくらい聴き馴染んだ第1楽章「Allegro Ma Non Troppo」にほっと癒やされ、第2楽章「Andante Molto Mosso(小川のほとりの情景)」泰然とした歌に陶然。第3楽章「Allegro」というにはあまりにノンビリとした「田舎の人々の楽しい集い」、第4楽章「雷雨、嵐」は悠々とスケール大きく、第5楽章「Allegretto〜嵐の後の喜ばしい感謝の気持ち」には、思わず聴き手も手を合わせたくなる神々しさが〜これほど「田園」に 感動したのは子供の頃、そして生体験以来じゃないか・・・

CD80359Mozart セレナード第10番 変ロ長調K.361/370a「グラン・パルティータ」〜チャールズ・マッケラス/聖ルカ管弦楽団(1993年)・・・マッケラスには数種の録音が存在するそうで、このTELARC録音は既に廃盤・・・もったいない!大好きな作品だから新旧取り混いろいろ聴いてきたけど、目の覚めるような鮮明な音質、各パートの息遣い、存在感が眼前に浮かぶほど。完成度高すぎる作品故、指揮者はに”統率を感じさせぬ統率”が必要なのでしょう。作ったところを感じさせぬ素直自然な流れ、たしかな技術に支えられたヴィヴィッドな躍動リズム感、第3楽章「アダージョ」に於ける陶酔の世界・・・演奏スタイルには変遷があって、聴き手はそれに慣れて、これが現代の標準と感じます。浪漫過度な表情付けに非ず、各パートの個性より全体としての清潔なアンサンブル重視。パイヤールを再聴しないとなぁ、4年前はそれをヴェリ・ベストと感じたものだけど。

■ 安めぐみちゃん は別格。

(2014年10月1日)


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written by wabisuke hayashi