転居、3月目
大阪から名古屋に転居、と他地域の知り合いには説明するけれど、お隣、地下鉄東山線終点よりバスで十数分(歩いてもおそらく二十数分)、繁華街(酒場の類)とは無縁のところ。長久手市は”住みやすい街”ランキング全国7位(とは転居後知った)、閑静な住宅街、至近に我が職場があるものだから、ネット検索してここに住居を定めました。環境抜群、但し車社会に街はできあがっていて、(いまのところ)”車なしエコ・ライフ”継続していて、どこにいくのも健康”ウォーキング”というのも、気候のよろしいウチなのでしょう。(左膝不調なのは困りもの)盛夏にはかなり凄い気温らしいとの噂。重いもの(水とか米とか)はネット通販を便利に活用しております。
喰いもん云々言及せず。名古屋市街にも滅多に出ないし、たまたまの東京出張2回も日帰り、しかも近い。
5月末(ここ数日)少々体調を崩しました。飲酒機会ほとんどないけれど、風邪症状+転居以来血圧尿酸値コントロールのヤクをサボってました。梅雨入りが例年より早かったこと、朝晩と昼との気温差がけっこうあること、それに(慣れぬ職場の)心労でしょう、って、ラクラクお仕事なんですけどね。純実務量としてはたいしたことはないんです。お仕事目標は、楽しみつつ、自分の色(個性)も出しつつ、担当しているお取引担当とも親しく・・・ということでっせ。今更評価もクソも関係なし、数値責任は果たすことは前提、職場和気藹々と過ごしたいものです。
パソコン、ネット関係、オーディオ、テレビ関係、それなりに順調でして、しばらくネタはありまへん。そろそろ無線が常識となったプリンタが欲しいけれど、そんな時に限ってiP3500は快調なんです。パソコン・オーディオ部屋収納カビ発生!にはマイりました。そんな平々凡々なる日々、女房殿は転居の疲れから目眩が時々出るのと、大阪の高齢婆さんが心配です。
● あまり音楽に集中できなかった、先月のヴェリ・ベスト。
■Bach ブランデンブルク協奏曲第2番/第4番/第5番/第1番〜ヤッシャ・ホーレンシュタイン/ウィーン交響楽団室内管弦楽団(1954年)・・・VOXには珍しい良好なるモノラル録音、既にCDでの入手困難、NMLにて拝聴可能です。時代的にもちろん現代楽器、しかし穏健古楽器テイスト、大指揮者の余技とは一線を画す、引き締まってモダーンなサウンド、躍動するリズムは21世の耳にも違和感なし。参加メンバー詳細不明ながら、上手いもんですよ、特に第4/5番に於けるヴァイオリン・ソロ、そして豊かなフルート。もちろん長大なチェンバロ・ソロも。第4番にはリコーダーを使用しているし、第2番の(超絶技巧要求される)トランペットは第1楽章オクターブ低く、終楽章は一部別な楽器で代替しておりませんか?自信ないけど。
* 帰宅後、ソロメンバー確認出来。まず史上初の古楽器録音とのこと。現代の感覚からは異なる楽器である可能性も有。ヴァルター・シュナイダーハン(v)(著名なヴォルフガングの弟)、ディミテル・トルトスカノフ、パウル・トリンメル、エルネスト・オパワ、ルドルフ・リントナー(v)/パウル・アンゲラー(va/ピッコロfl/cem/第2リコーダー)/カール・トレツミュラー(va/リコーダー)/ジョセフ・デ・サルディ(va)/ヴィクトル・ゲルリッヒ(vc)/ニコラウス・アーノンクール、ヘルマン・ヘーバルト(ガンバ)/エミール・クレーメル(cb)/カミロ・ワナウセク(fl)/フリードリヒ・ヴェヒター、ルドルフ・スプルニー、ヨゼフ・コブリンゲル(ob)/レオ・チェルマーク(fg)/フランツ・コッホ、カール・ブハマイア(hr)/アドルフ・ヘラー、ヨゼフ・オルトナー(tp)/ヨゼフ・ネボイス(cem)・・・ヴィオラとリコーダー兼任?トランペット二人?パウル・アンゲラー大活躍!
■Stravinsky バレエ組曲「火の鳥」(1919年版/1967年)/Debussy 牧神の午後への前奏曲(1972年)/交響的素描「海」(1969年)/MESSIAN「キリストの昇天(4つの交響的瞑想)」(1970年)〜レオポルド・ストコフスキー/ロンドン交響楽団・・・2年ほど前イヤホン拝聴した時には、不自然な定位ばかり気になった記憶有。こうして自宅コンポにて確認すると、ド・シロウトにはわかりやすいのだな、音楽の姿が、指揮者が聴かせたい旋律、パートが浮き出るし、オーケストラはよう鳴っております。「火の鳥」の金管のデフォルメした爆発、「海」はゆったりと旋律を歌わせてわかりやすく、雄弁なスケールも有。「キリストの昇天」も説得力抜群、平易な旋律、金管の迫力・・・作品配置も配慮あるもの。堪能いたしました。
■Mussorgsky/Ravel 編 組曲「展覧会の絵」(1967年)/Britten ヘンリー・パーセルの主題による変奏曲とフーガ(1968年)/Mussorgsky 交響詩「禿山の一夜」(1967年)〜小澤征爾/シカゴ交響楽団・・・エエですね。「間」の少ない、いかにも生真面目、細部描き込んで前のめり高いテンション連続。元気な若者然として溌剌、オーケストラの威力も凄い・・・45年前とは思えぬ音質鮮度、とは昨年2012年9月のコメント。あまりのテンションの高さ、強烈な爆発に少々ボリュームを落としたくなるほど”抑制”がない、”タメ”とか”味わい”とは無縁なストレート系若さの爆発!オーケストラはもの凄く上手くて、「展覧会の絵」の輝かしさはもちろんのこと、「禿山」のトランペット(正確な)トリルも初めて聴いた手応え有。「青少年のための管弦楽入門」(解説なし)もオーケストラの技量を前面に出して凄い集中力でした。
■Dvora'k 交響曲第8番ト長調〜ジョージ・セル/クリーヴランド管弦楽団(1958年)・・・(いつものワン・パターン恐縮)完璧。最高。ずいぶんと長い(ン十年前より)お付き合い音源だけど、こんなにクリアな音質だっけ?EMI再録音(1970年)と比較しなくては。完璧なバランス、清潔かつ正確、ヴィヴィッドなリズム、最低限の動きから生まれる有機的な歌。どう聴いても管楽器各パート(とくに木管)は特別にセクシーな音色じゃないと思うけれど、出来上がった音楽のなんたる説得力!嗚呼、この作品はこどもの頃から大好きだったっけ(ペーター・シュヴァルツ/札幌交響楽団のナマを聴いているんです)。
■「ストコフスキー:シンフォニック・トランスクリプション集」/Mussorgsky 交響詩「はげ山の一夜」/歌劇「ホヴァーンシチーナ」第4幕への前奏曲/歌劇「ボリス・ゴドゥノフ」の交響的合成/組曲「展覧会の絵」/Tchaikovsky 2つの小品〜第2番「ユモレスク」/ラトガウスの歌詞による6つの歌〜「再び、前のように、ただひとり」/ストコフスキー「スラヴの伝統的クリスマス音楽」〜ホセ・セレブリエール/ボーンマス交響楽団(2004年)・・・最高。過半はストコフスキーの録音にて拝聴済、メインの「展覧会の絵」先頭にハデハデしかったのは演奏(+デフォルメされた録音)だったのだな、と気付かされます。上品気品、整ったアンサンブル、洗練されたサウンドにて”編曲の真髄”がしっかり見える一枚也。セレブリエールはストコフスキーの弟子筋なんだな。ドラティやジョージ・セルの薫陶も受けていて、この演奏風情はそちらの影響でしょう。どぎつかったり、ごちゃごちゃしない、スッキリ整った響きに新しい音楽が鳴り響いて、音質も素晴らしい。ボーンマス交響楽団も1960年台の粗々しいサウンドから一変しております。
■昨日出張移動中音楽続編。Stravinsky バレエ音楽「ペトルーシュカ」(1954年)/「春の祭典」(1955年)〜ユージン・オーマンディ/フィラデルフィア管弦楽団・・・ネットから落としたパブリック・ドメイン音源をiPodに仕込んだもの。前者は後年のステレオ録音(1911年オリジナル4管編成)とは別物。太鼓による接続部分がないし、あちこち知っている部分が抜けて、「ペトルーシュカ」は難物です(ベースになる版は不明)。これが期待通り、いや音質は期待以上の鮮明さ、オーケストラは滅茶苦茶上手くて、スムースな技巧、華やかな各パートの技巧披瀝して、表現はストレートかつスムース、余裕であります。これ以上の言葉が見つからぬほど、お見事。*この件、メールいただいて、Stravinskyは没後50年を経過していないので、パブリック・ドメインになっていない、つまり著作隣接権ならぬ著作権そのものが消滅していない、とのこと。なるほどなぁ、でも、ネットには音源一杯出てますよね、とくに歴史的音源だったら。いつの間にか掟破りしておりました。すまぬ。
(2013年6月1日)
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