2009年11月甥の結婚式の料理。この写真以前使ったような・・・

物欲


 自分は似非グルメです。商売柄(少々の知識)もあって、いろいろエラソーなこと、酔った勢いで知ったかぶり浅薄なる薀蓄云々しているけど、ほとんど法螺(ホラ)咄の世界。ただの喰いしん坊、だから不健康に太るばかり。ほんまの料理人は、奥さんの料理に絶対文句付けんそうですよ。たまたま現在のお仕事主戦場が金沢方面、週一回ほどイヤでも出張するし、泊まりだとご当地の旨いモン喰うのは愉しみです。地元大阪、尼崎でも迂闊な店にはいけんですよ。すっかり贅沢になりました。うんと高い店には行かないけどね。身分相応のつもり。

 何喰っても同じ、喰いもんに一切頓着なし、というのもツマラぬ人生とは思うけれど、基本健康で、ハラ減らせばなんでも旨いもんでしょう。若くて貧しかった学生時代、そんな記憶ノーミソの奥深く、残っております。そうか、そういえば学生時代某ボランティアみたいなことをして(そのまま一生のお仕事になっちまった)、大先輩がグルメで地方出張のお土産(海産物など)が旨かったなぁ、あれが現在の”喰いしん坊”状態に至る原点だったのかも。自分は北海道出身、父親は素敵な海辺のド田舎の出であって、子供の頃に新鮮な食材経験の刷り込みがあったのかも知れません。ウニとかアワビとか自分で採って、その場で喰うとか。これ以上の鮮度はあり得ぬでしょ。

 職場フロア最年長に至って数年、おそらくは周りからケムたがられていることでしょう。お仕事実務処理では若い者に(速度精度深み)負けぬつもりだけれど、体力が・・・日曜出勤肉体系労働続けると、数日後に抵抗力減退〜風邪に倒れるパターン。朝早く出勤するのは、夕方には疲れ果て早々に帰宅せざるを得ないため。もとより長尻(ながっちり)だらだら酒呑む、といった性癖に非ず(喰いモンを愉しむのが主体)、夜のお付き合いも金だけ置いて先に帰るパターン、最後迄お付き合いなんかできまへんで。

 毎朝(なんちゃって)ウォーキング+ストレッチ継続していて、それはそれで成果はあるのでしょう。ストイックなダイエットは精神的な影響が心配で、とくに狙っておりません・・・というは言い訳、体重はできれば減らしたいもの。まず健康がすべての基本、それあっての物欲でしょ。新しいパソコンとかOS(8)はさほど欲しいとは思わず、タブレットPCだって生活パターンを冷静に考えれば必要ない、というか、使う機会はないんじゃないか。なんせ通勤時、電車に乗っているのは実質20分くらいですもの。出張時には(望んでいないが)業務用パソコン(がちがちに制限掛かって私用には使えぬもの)持参必須ですし。

 CDも手許にたっぷりあるし、ネット経由いろいろ、けっこう自在に音楽は聴けるようになりました。もう滅多に購入することもなくて、時々思い立ったように処分するほうが主体となりました。できれば全部在庫CD処分して、NML一本に・・・という話題は「音楽日誌」にて幾度繰り返した通り。ほか、少々の書籍があればOK、服飾にはほとんど興味なし、女房殿に任せっきり。物欲はどんどん枯れていって、そんな自分もオモロい・・・最近は週末のご近所(やや)大型銭湯が愉しみです。

 Bach フーガの技法ニ短調 BWV1080(ピアノ版/クリス・ブリーマー(p))をぼんやり聴きつつ、そんなことを考えておりました。リンク先は数曲だけれど、なぜか自主CDには全曲収録してあって、以前は全部ダウンロードできたのかも。

先月のヴェリ・ベスト。

ピアノソナタ第16番ロ長調K.570/幻想曲ハ短調K.475/ピアノソナタ第14番ハ短調K.457/アダージョK.540/ピアノ・ソナタ 第17番ニ短調K.576〜バート・ファン・デン・オールト(fp)(2000年)・・・最高。古雅、素朴な音色、溌溂としたリズムと細部仕上げの入念なこと。幻想曲ハ短調K.475〜ピアノソナタ第14番ハ短調K.457は劇的な継続が絶品!Mozart はこれとグレン・グールドが自分なり標準、なんていうとヘンタイ・マニアと呼ばれそう。

R.Strauss ブルレスケ(ロジェストヴェンスキー/ソヴィエット国立交響楽団1961年ライヴ)/Franck 交響詩「ジン」(コンドラシン/モスクワ青年交響楽団1952年)/Haydn ピアノ協奏曲ニ長調(ツィリューク/ミンスク室内管弦楽団1983年ライヴ)〜スヴャトスラフ・リヒテル(p)拝聴・・・まとまった一枚じゃなくて、あちこち取り出したもの。「ジン」はさすがに音質的に少々厳しいけれど、この人の硬質硬派なタッチはいつ聴いても感銘を受けます。ヤワで繊細、みたいな方向とは違ってとにかく強靱!但しデリカシーに欠けるという訳でもない濃厚、強烈な表現であります。Haydnってどうなのかな?と思っていたが、最晩年でも推進力勢いは衰えず、明晰なタッチが快い。

http://panovnik.blogspot.jp/2012/06/mischa-elman-mp3-collection.htmlBeethoven ヴァイオリン協奏曲ニ長調〜ミシャ・エルマン(v)/ジョージ・ショルティ/ロンドン・フィル(1955年)・・・LP時代最晩年のステレオ録音ばかり聴いていて、誤った(へろへろ)印象を得ておりました。こちら英DECCAモノラル録音、かなり鮮明な音質、なにより豊かな歌心、濃密な音色、濃厚な節回しに溢れて、馴染みのBeeやん名曲も思いっきり新鮮です。ショルティの伴奏も意外なほどオーソドックス、ソロを引き立てて前面に出ておりません。かつてギドン・クレーメルのモダーンなリズム感に衝撃を受けた(これが現在の主流に)が、こちら昔風情、久々に満足できる演奏に出会った手応え充分。既にパブリック・ドメインに至って、その時期の音源はまとめてネット拝聴可能です。

SONY/82876-78747-2Mussorgsky 歌劇「ボリス・ゴドゥノフ」(抜粋)〜トーマス・シッパーズ/コロムビア交響楽団/合唱団/ジョージ・ロンドン(b)(テナー・ソプラノ情報なし)(1961年ニューヨーク)・・・鮮明な音質、臨場感、オケも合唱も明るい響き、素晴らしく上手い。当時、亜米利加では契約とかユニオン問題が喧(かまびす)しかったから、例えばメトロポリタンのメンバーとかフリーランスのメンバー寄せ集めかも知れません。ジョージ・ロンドン(1920-1985)は亜米利加が生んだ不世出のバス、本場欧州でも露西亜でも活躍した由。もの凄く高貴かつ立派な貫禄存在感に溢れて、昂揚した雰囲気たっぷり、表情の陰影豊か。もともとこの作品は大好き馴染みの壮麗濃厚なる(少々クサい)エキゾチック旋律〜とは5年ほど前の自らの感想であります。

Smetana 連作交響詩集「我が祖国」〜カレル・アンチェル/ボストン交響楽団・・・1960年代のライヴ放送録音(後述1969年ライヴでした)。これが臨場感溢れて瑞々しい極上の会場残響+時々雷鳴が響くという驚くべき記録でした。演奏は文句なし、ボストン交響楽団の深々と練り上げられたサウンドを基本に、よく歌って、祖国への情熱をしっかり歌い上げて感動もの、聴衆のブラヴォーにも納得であります。「高い城」「モルダウ」ばかり名曲と称揚されるけれど、のこり4曲も間違いなく、文句なく名曲!と体験させて下さいました。

(2012年11月1日)


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written by wabisuke hayashi