サラリーマンとしての人生
長い一か月だったなぁ、ほんま。疲れた。
再雇用の道はあるようだけれど、いちおう定年まで残りまる4年、もう異動もなく現状の現職場にの片隅にて、ゆっスティーヴン・クレオバリーマン生活を終えるのだろうな、そんな想像をぼんやりしておりました。マネージャー職を譲るのは仕方がない、若い人の邪魔にならぬようにしなければ、なんて言いつつ激しい説教など続ける日々、大阪→名古屋への異動内示を受けました。地域間異動にはたいへんな経費が掛かるのに(ある意味)ありがたいこと。異動する側にとっては家族の問題もあって、単身赴任を選ぶことも多い〜うちは一人息子とっくに独り立ち、気掛かりは女房殿の母親一人暮らしのみ。夫婦で新天地・名古屋に行きましょう。
日本全国サラリーマンご同輩同様、年々お仕事はキツくなるばかり。ワタシなど恵まれていると自覚ありますよ。2012年度はちょっと限界?こんなヴェテランようこき使ってくれるぜ的、心身とも深い疲労を感じておりました。次の職場では、残り引退接近中親父に相応しい分担・担当が待っていると想像しております。まったく新しい土地、職場環境、新鮮な気持ちで仕切り直せる〜これがサラリーマンのエエとこだと思います。陸の孤島みたいな職場位置らしい、しかも自家用車通勤禁止、最寄の地下鉄の駅から徒歩20分以上掛かる?・・・バスってあるんでしょうか。まずはちゃんと日常生活が送れるよう次の居住地を選定しなくては。出張移動中、入手したばかりのタブレットPCにて職場付近の様子あちこち検索をするのも、なかなか乙なものでした。現状より環境は良いかも知れない。
概ねお仕事は月次単位で回っていくから、もうほとんどやることなすことラスト、整理に入っております。ちょっぴり寂しい。引き継ぐことも多いけれど、この際”ワザでこなしていたもの”は、乾いた事実のみ提示して済ませる方向で考えます。幸いちゃんと”引き継ぐべき人”(20年来の盟友)は指定されておりますし。人脈は絶対に引き継げない、自分で作るしかないんです。5-6年積み重ねた”ハヤシ・システム”のマニュアルは(整理して)残していくけれど、それを使い続けろとは強要できぬものです。清々しいものですよ。次の担当の取引先に、新しい素敵な人間関係を築けるでしょうか。
身辺整理、それはもちろん物理的なことも多いけれど、心身ともの整理、例えば健康とか、そんなことも考えるべき佳き機会でしょう。CDは困ったなぁ、もう売るべきものは売った手応えもあるし、そもそもオークションでもほとんど売れませんもの。パソコンだって2-3台も要らぬかも。固定電話はもう必要ないでしょ。一番安いネット環境を検討するのは当たり前、新聞はどうしましょうか。産経新聞のウェブ版?一本化の検討すべきでしょう。銭湯はなさそう(温泉みたいのものはあるらしい)。大きな課題は自家用車復活か。
もうちょっとで人事発表、すると即”死に体”となってしまうことでしょう。職場で存在感を失います。実質上、大阪でのビジネス・ライフは一ヶ月を切りました。
● 先月のヴェリ・ベスト。
■Mahler 交響曲第1番二長調〜ジョナサン・ノット/バンベルク交響楽団(2005年)・・・こどもの頃、ブルーノ・ワルター以来の刷り込み、それ以上の感銘を滅多に受け取れないのは、”青春の胸を痛み”を失念し、草臥れ中年に至った感性の摩滅なのでしょう。ノットの細部丁寧な描き込み、往年のバンベルク響からは想像も付かぬほど洗練され、クリアな響きに至っていることに驚かされます。アンサンブルが優秀なる「巨人」録音ならいくらでもあるでしょ、こちら現代の若手にありがちのクール一辺倒に非ず、”青春の胸を痛み”を鮮やかに思い出させる繊細な表現であります。
■わぐりたかし「地団駄は島根で踏め」(光文社新書)・・・ふだん何気なく使っている慣用語慣用句に、じつは深く味わいある謂れが・・・現地を尋ね、その語源を確認し、現在の意味合いと微妙に違っていたり、現地の美味いものを紹介したり、これは一級の民俗学であります。「ひとり相撲」とは愛媛県大三島に伝わる神事のことだそう。「関の山」とは三重県関にて繰り広げられる祭りのこと、「地団駄」とは古代出雲の製鉄に由来し、「うやむや」とは歌枕になっていて、秋田県山形県新旧有耶無耶(うやむやで漢字変換出ます)の関どちらかは、うやむやになっているらしい・・・続編予告「太鼓判は山梨で押せ」にも期待は高まります。最近読んだ書物中、出色の出来!老若男女すべてにおすすめ。
■Gershwin パリのアメリカ人〜フランク・プゥルセル楽団・・・これ、どこから持ってきたの?たしか「ラプソディ・イン・ブルー」もあったような・・・意外なほど瑞々しいサウンド、ちゃんとした演奏であって”所謂軽音楽”(死語?)風安易な風情にあらず。これは拾いものでしたね。
■Mozart 交響曲第41番ハ長調 K.551〜エイドリアン・ボウルト/ロンドン・フィル(1974年)・・・古楽器派を自認する自分も感服する立派な、堂々たる構えの演奏也。繰り返しすべて実施してくださって、美しい旋律たっぷり堪能可能です。これは例の11枚組に含まれるもの、これはほんまに価値あるボックスセットでした。
Mozart 交響曲第34番ハ長調K.338〜エイドリアン・ボウルト/ボストン交響楽団(1966年)・・・放送用音源かな?オーケストラが変わってもまったく同様、堂々たる自信と余裕に充ち、素晴らしくヴィヴィッドなもの。オーケストラは上手いですね、厚みもたっぷり。音質も思いのほか良好でした。
■Mahler 交響曲第2番ニ短調〜エリアフ・インバル/フランクフルト放送交響楽団/ハンブルク北ドイツ放送合唱団/ヘレン・ドナート(s)/ドリス・ゾッフェル(a)(1985年)・・・こりゃ凄い演奏やな。クール過ぎるとか盛り上がらん、などという評価有?とんでもない、表現としては完璧に整った切れ味+緊張感を維持しつつ、けっこうアツくないっすか?これ。ずいぶんと久々の拝聴印象は音質が自然かつリアルである(作った感じがない。会場聴取の印象に近い)こと、オーケストラのサウンドが意外なほど洗練されなくて、フランクフルト放響ってやや粗野な響きだったと気付きました。声楽とのバランスは見事。iPodにてボリュームを上げて集中して、たっぷり堪能できました。
(2013年2月1日)
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