北海道の夏空


 6月はそれなりに雨もあり、連日最高気温は30度Cを超え、朝晩は涼しい(よく眠れる)といった気候〜それでもやはりこの時期、ここ数年毎年体調を崩しがち。咽が腫れ、倦怠感有〜それを反省し数年前、肺炎になったのを契機に2011年夏以来早朝(ちょろ)ウォーキング+ストレッチ継続、4年目の計算となります。ストレス溜まったり、睡眠不足からくる抵抗力ダウンが要因だろうなぁ。昨日昼一番にお仕事のケリ付けて早退、耳鼻咽喉科に行って参りました。対処療法はよろしくないらしいですね、ほんまはゆっくり休むべき〜でも、そんなことしたら寝たきりでっせ。半年に一回の健康診断結果は状況変わらず、体脂肪は多いけれど、コレステロールは正常値なんです。血圧はヤクで完全コントロール、投薬止めてみようかな?

 一年前はやはり微妙な体調、スピーカーを買い替えたり、ご当地の諸先輩に歓迎会を開いてもらったり(それ以来4回ほど呑み会有)、お仕事ヒマに苦しんだり(人生そんなこともありますよ)・・・ま、一年経ってそれなり馴染んだというか、落ち着いたというべきか。環境の良さ、職住接近という地の利を活かして、ゆったり過ごしております。職場にもずいぶん(ヴェテランなりに)存在感ができて、馴染んできました。女房殿は再就職(事務パート)成ったけれど、お仕事内容大いに不満有、ストレス溜まりまくっているらしい。やはり、時々体調崩して寝込んだりします。そんな年格好なんでしょう。

 数日前、40年の付き合いに及ぶ先輩夫婦と呑んだけど、確認返答メールをちゃんと送らなかったので、ケータイにガンガン連絡入って、Cメールも数通〜しかし、ワタシはケータイ大嫌い(スマホはさわったことさえない。パソコンは好き)週末休みはカバンに仕舞いっ放しの放置プレイ。散々叱られました。業務用とプライベート2台持て!って、んなムダな出費誰がするかい。お仕事引退したら、それなり対応考えましょう。

 世間では秘密保持法がどーの(もうすっかり忘れられた?)集団的自衛権、隣国の関係云々あるけれど、ワタシはほとんど別世界に生きております。自動失業まであと2年半(お情け継続雇用は望まない)なんとか元気で過ごせれば、そんな内向きの考えばかり。オークションCD放出は今月計34枚也。

 先月の音楽ヴェリ・ベスト。体調よろしくなければ、印象も変わるものです。

EMI 50999 5 04167 2 1Dvora'k チェロ協奏曲ロ短調/森の静けさ(シカゴ交響楽団1970年)/Schumann チェロ協奏曲イ短調(ニュー・フィルハーモニア管弦楽団1968年)〜ジャクリーヌ・デュ・プレ(vc)/ダニエル・バレンボイム・・・ロストロポーヴィチの呪縛(1968年カラヤン)あまりに大きく、他の演奏はもちろん、Dvora'kのピアノ協奏曲、ヴァイオリン協奏曲も聴く気がしないといった困った状態に至っておりました。久々、というかボックス入手以来初聴取?かも。やれ音質バランスがよろしくない、バレンボイムのバックがいまいち、そんな噂(先入観)ばかり。結論的に情熱的にアツい、スケールも大きな立派な演奏、伴奏だってそう悪くない。その後、最近の高品質CDは音質改善著しいらしいけど、こちらオーディオ門外漢、充分日常聴き可能(まぁまぁな)水準と感じました。

易々と流麗なるソロに非ず、細部かなり描き込んで入魂(その後の哀しい病魔の件差し引いても)情熱的な表現は表層を流さず、スケールも大きい。バレンボイム当時30歳代、表現に成熟が足りんのは当たり前、これで充分でっせ。ソロ中心といった昔風音録りにも責任の一端はあるでしょう。最近、音楽の嗜好は日々変遷して、Dvora'kは滅多に聴かないけれど、久々に”懐かしい歌旋律”たっぷり堪能いたしました。フィル・アップのSchumannも同様、なんかやたらと”根性入った”演奏也、こちらいっそう音質よろしくないけど。

Philharmoniker Wien Nagoya2014年6月15日(日)13:30〜第2回演奏会(愛知芸術文化センター コンサートホール)ヨハン・シュトラウスU世作曲 皇帝円舞曲 他2曲/アントン・ブルックナー作曲 交響曲第8番 ハ短調/指揮 カール・ヤイトラー〜演目も文句なし。生演奏は音楽拝聴基本のキですから。

●NHKはスポンサーの意向を受けないせいか意欲的なドラマが多く・・・最終回を迎えた「サイレント・プア」も印象的。現代の貧困と向き合う社協のコミュニティ・ソーシャルワーカー(CSW)の物語。毎回の諸問題への焦点の当て方の上手さ、その解決の道を探る真摯な態度。ふかきょんがあまりに無垢な精神+美貌+阪神大震災にて受けた心の傷〜こんなうまい話ありまへんで〜的ツッコミを許さぬ説得力有(すっかり大ファンになりました)。周辺の女性も別嬪はんばかり、ドラマは娯楽なのでこれでOK。最終回の大団円+淡い恋の予感も悪くない。

このドラマの良さは役柄と実年齢がちゃんとリンクしていること。最近の刑事ドラマは、いくら若作りしても見た目、絶対還暦過ぎてる!人(公務員ならとっくに退職)多く登場過ぎ、俳優さんが払底しているのかも。

ミハエラ・ウルスレアサ(Mihaela Ursuleasa, 1978年9月27日 - 2012年8月2日)Bottesini「Allegretto Cariccio a la Chopin 」/Chopin ピアノ・トリオ ト短調 作品8/NOWAKOWSKI ピアノ五重奏曲 変ホ長調 作品17〜ミハエラ・ウルスエラ(p)/ライナー・ホーネック(v)/クリスチャン・フロン(va)/アルト・ノラス(vc)/ユレク・ディバル(cb)(2010年ワルシャワ・ライヴ)・・・ネットより入手した(おそらく)放送録音。2012年わずか33歳の急逝、きらきら才能ある若手の記録であります。ウィーン・フィルのメンバーを先頭に著名な演奏家と珍しい演目、作品、演奏とも魅力溢れるヴィヴィッドな演奏会風情を堪能可能。コントラバスをソロに据えたBottesiniは、ほんの短い珠玉のような旋律〜彼のコントラバス作品を集中的に聴こうとトライしたことがあったけど、所謂典型的イタリア・オペラ・アリア旋律ワン・パターン延々・・・に挫折しました。こうして1曲のみなら、ソロの無骨な超絶技巧もたっぷり愉しめました。

Chopin 1828年18歳の作品は初耳?演奏機会(録音)は少ないのが不思議なほど、劇的かつ哀愁の旋律漂って堂々たる名曲(4楽章)であります。Mozart に似て(あたりまえに)もっと浪漫甘美な(ピアノ協奏曲を連想させる)旋律続きます。ピアノが中心ということもなくて、時にチェロの強烈な主張も出現。終楽章「Allegretto」馴染みの飛び跳ねるような民族的リズム(クラコヴィアクなんだそう)に乗って、胸を締め付けるようにほの暗い旋律が躍動いたします。

Josef Nowakowski(1800or1805?-1865)も初耳?たしかChopin と同門、ポーランドの作曲家のはず。これも忘れ去られるにはもったいない名曲!ほとんどChopin のピアノ協奏曲のテイスト満載!ピアノが主役であり、古典的端正な佇まいに溢れて力強い。劇的、スケールも大きい。これはコントラバスの存在なのでしょう。ウルスレアサはのびのび、明るく華やか、瑞瑞しく新鮮・・・ニュアンスに富んで懐かしい旋律テイストも浮かび上がる〜賞賛にキリがありません。(二日間二度聴き)

Membran 232766  Bruckner 交響曲第4番 変ホ長調 WAB.104(第2稿/ノヴァーク版)〜ロベルト・パーテルノストロ/ヴュルテンベルク・フィル(ロイトリンゲン1999年ライヴ)・・・子供の頃、ワルターの名盤を聴き過ぎたせいか、全集中もっとも苦手な作品に至っておりました。初版の粗野な作品風情は気に入った(シモーネ・ヤング)し、先々月だっけ?著名なるカール・ベーム/ウィーン・フィル(1973年)はオーケストラの圧巻威力に降伏いたしました。会場残響の長い脚を活かしたこの全集はどれも素晴らしいけれど、久々作品そのものに目覚めるほどの感銘有。冒頭、遠くから木霊するホルンから深呼吸状態、各パートは融け合って豊かな響きが形成され、パウゼをたっぷり取って残響の余韻をしっかり噛みしめる〜アンサンブルは精緻とは云えぬでしょう。オーケストラはさほどに魅力ある個性を発揮しないけれど、豊かな残響百難隠す!聴き手をリラックスさせ、ムリムリな力み一切出現せぬ自然体。ライヴだから微細なミスタッチ有(それがどーした)全67分、稀に出現する会場ノイズ、ラストの拍手含め、聴き手を陶然とさせ、ヴァインガルテン・バジリカ(17世紀)に連れ去って下さいました。

NAXOS 8.555241Villa-Lobbos ショーロ第8/9番〜ケネス・スカーマーホーン/香港フィル(1985年)・・・暗鬱晦渋なShostakovich、眉間にシワ寄せつつ悠然たるスケールを誇るBrahms も良いでしょう、しかし自分の嗜好本流はこちらなのだな。そんなことを昨夜考えておりました。東洋片隅のド・シロウトが連想するところの”アマゾンの密林”〜湿っぽい高温、極色彩の小動物、鳴き声、うねうね殆ど動かないとろり粘着質な大河〜そんな情景を連想させる未知の世界、西洋、東欧露西亜、もちろん日本とも話法が根本から異なるエキゾチックな旋律サウンドに痺れます。NAXOS初期、もともとMarcoPoloだったCDは1985年録音、亜米利加の指揮者と香港のオーケストラといった趣向にも興味津々、けっこう上手くてサウンドに厚み雰囲気もたっぷり。驚くべきは鮮明な音質、奥行き広がり鮮度充分、名古屋郊外新興住宅街賃貸マンションの一室に南米大自然がやってまいりました。最高。

(2014年7月1日)


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written by wabisuke hayashi