2016年7月博多の烏賊

続・ダイエットと健康


 今年も猛暑!と訊いておりました。6月は雨が少なくけっこう気温も上がったのに、意外と(少なくとも自宅では)エアコンやら扇風機の登場機会は少ないもの。冷夏とは云えぬ迄も猛暑ではないでしょう。夏は夏らしく、ほどほどにアツくなって欲しいもの。これからかな?お仕事はいくつか懸案を抱えつつ、まずまずといったところでしょう。

 しつこく、先月から「続・ダイエットと健康」の件。一昨日は半年に一回の健康診断・簡易人間ドック。前月「近況」はそれに向けての決意みたいなものでした。無事70kg切れを果たして一日、さっそく+1kgになって気持ちは緩んでおります。健康数値は”前回よりややマシ”程度、それでも減量、ハラ周りにたしかに感じる腹筋(おそらく背筋も)緩くなったズボン?この流れを維持いたしましょう。まず60kg台を常態化させること。現在は70kg行ったり来たりですから。

 きっかけはいくつの偶然が重なって、けっこう好きなパン→グラノーラに朝(なんとなく)変更したこと(食物繊維が多い、血糖値の上げ方も緩やか)。昨年は週2回のスポーツクラブ(エアロビクス)→週3回マシンジム(エアロバイク30分が基本)それにステアマスター(15分)を加えて、これがけっこう足腰に効いている手応え充分。平日夜のみの契約、木曜は休館日なので週4日その気があれば通えます。更に15分のマッサージチェアが至福です。

 ラーメンを喰う機会は激減、ラーメンライスやら焼きそば定食みたいな”炭水化物重ね喰い”は禁物、呑むときには野菜や蛋白質(肉とか乳製品など)こんにゃくを意識して、炭水化物は摂らない、もちろん締めのお茶漬け、ラーメンは強い意志を以ってガマンしております。間食にはナッツなど血糖値を上げないものが重宝します。

 それと体重、血圧をマメに見ることでしょうね。気づいたのは+ー500gほど日々カンタンに変化すること。スポーツクラブ前後で血圧も10-20下がります。昨夜もそうだけど、体重増を意識するからマシン・トレーニングにもリキが入るんですよ。血圧は顕著な改善があって正常値に、ここ数日服薬を休止して様子を見ております。

 以下、残課題。木曜休館日、土日祝日の運動不足をどう補うか。最近やっていないストレッチ、テレビで見た「内臓脂肪を燃焼させるひねり運動」、ウォーキングやらダンベルを継続したい。なんせ正常体重迄、未だ10kgもあります。道程は遠いぞ。目的は健康ですから。

 恒例前月ヴェリ・ベスト。

これがオリジナルデザイン?Respighi 交響詩「ローマの松」/「ローマの祭」/「ローマの噴水」〜小澤征爾/ボストン交響楽団(1977年)・・・LP中心の生活からCDをぼちぼち入手しだしたのは1980年台ラスト辺り、「幻想」(ピエール・モントゥー/北ドイツ放送交響楽団)やら「展覧会の絵」「管弦楽のための協奏曲」(フリッツ・ライナー)と並んで、もっとも初期入手馴染みの一枚也。先日Ravelの精密清潔な演奏に感心したけれど、これも同様。細部迄しっかり几帳面に描き込んで、サウンドはキラキラ繊細そのもの、剛直に大爆発!なシャルル・ミュンシュを思い出せば、迫力やらスケールが足りない、生真面目過ぎ、かつてはそんな印象を得ておりました。(文句なし!トスカニーニが念頭にあったのかも)21世紀の耳には、そのままそれが褒め言葉に変容しております。いささか乱暴なくらいの威力たっぷりなエンリケ・バティスもストレス発散には有効、こちらボストン交響楽団の輝かしいばかりのサウンドに、最弱音〜最大音量迄ダイナミックレンジの広さ、アナログ録音末期の鮮明な音質に打ちのめされました。「松」の堂々たる風情も良いけれど、「祭」のいきなりの音響炸裂!にも見通しの良さを失わぬサウンド・コントロールに文句なし。

decca00028948151561Bruckner 交響曲第5番変ロ長調(シャルク改訂版)〜イム・ホンジョン(林憲政)/韓国交響楽団(2015年ライヴ)・・・現代の韓国では漢字は常用されないらしいから読めない人がほとんどなんやろなぁ、林憲政さん(作曲家らしい)も「はやしのりまさ」って日本にもいそうな名前です。韓国交響楽団というのも初耳、天下の英DECCA録音でBruckner交響曲全集を録音しておりました。こちら狭量な国粋主義でも欧州偏重嗜好でもなし、音楽拝聴機会があれば虚心に、なんでも聴いてみたいもの。(1)20:31(2)15:36(3)9:42(4)17:37だから全曲で一時間ちょっと、悪名高き(これは宣伝だったらしい)シャルク改訂版は第3楽章第4楽章の大幅なカット+盛大なる打楽器追加、クナッパーツブッシュ(1956年)が有名、ワタシはそれで作品と出会っておりました。

キョンギ(京畿)フィルも意外と立派なアンサンブルだったけれど、この演奏も驚くほどの水準であります。やや骨が細くパワー不足とは云え、端正に整ったアンサンブル、Brucknerに相応しいスケールと推進力、テンポの揺れに不自然さもなく、終楽章デーハーな打楽器追加に違和感もありません。長大威容を誇る大好きな作品は物々しさもなく意外とモダーンな響きに早めに終わる・・・みたいな、目隠しで聴けば亜細亜隣国のオーケストラとは思えぬ充実した演奏でした。

SUPRAPHON SU 3880-2  11枚組6,581円(ポイントも活用)にて2008年入手Mahler 交響曲第2番二短調「復活」〜ヴァーツラフ・ノイマン/チェコ・フィル/合唱団/ガブリエラ・ベニャチャコヴァー(s)/エヴァ・ランドヴァー(a)(1980年)・・・

大柄大仰を強調しない、親密マイルドなサウンド。20年前のチェコ・フィルはいっそうローカルの色濃く、アナログ最末期の録音は自然なテイストに夢見るよう。連想したのはクーベリック(1969年)、合唱も加わって壮麗なるスケールを誇る名曲は、そのスケールや規模を強調せず、暖かい風情に充ちて、ラスト第5楽章「スケルツォのテンポで、荒野を進むように」に、万感の充実したクライマックスに仕上げました。(音楽日誌2016年7月より)
・・・これでは賞賛が足りない。なんせ大曲、煽ったり力んだりするのも仕方がないスケール作品、中庸なテンポ維持、オーケストラが夢見るように暖かく美しい、とくに金管群のヴィヴラートがマイルドそのもの。細部まで指示が行き届いて勢いや熱気で乗り切る!個性に非ず、流れは自然、どこを切り取っても快いもの。最終楽章の声楽の扱いの上手さも光ります。美しい作品をたっぷり美しく表現してくださって最高!

ここ最近、大規模長大な作品にテンションが維持できぬ自覚有、断続的でもラスト迄”心待ち”に拝聴できたのも久々でしょう。あまりボリュームを上げなくても、細部よう理解できるわかりやすい演奏でした。

CSOR901701Mahler 交響曲第3番ニ長調〜ベルナルト・ハイティンク/シカゴ交響楽団/合唱団/児童合唱団/ミシェル・デヤング(ms)(2006年ライヴ)・・・これは久々の拝聴。先程”剛力強烈デーハーな大爆発を期待”と書いて、オーケストラが弱いと云々したけど、こちらを聴けばそんなワケも理解できる強烈ピカピカのサウンド+会場空気をリアルに伝える優秀録音。天下に轟くシカゴの金管でっせ、冒頭ホルンのユニゾンからゾクゾクするほどの切れ味、この時期もうアドルフ・ハーセスは引退しても光り輝く金管の伝統は健在でっせ。バレンボイム(〜2005年)とムーティ(2010年〜)の中継ぎとして短い間にハイティンクはけっこうな録音を残して、必ずしもオーケストラとの相性は万全とは思わぬけれど、指揮者の円熟とオーケストラの個性を無理なく引き出す技量にたっぷり痺れました。

ここ最近長い作品を聴き通す気力体力が続かぬけれど、じつはMahler中この第3番が一番のお気に入り。30分を超える第1楽章「Kraftig. Entschieden. (力強く、決然と)」から平明わかりやすい楽想(メーデーの行進曲!風)熱気が素晴らしい。第3楽章「Comodo. Scherzando. Ohne Hast.(コモド・スケルツァンド 急がずに )」中間部の夢見るようなポストホルンも素敵、第5楽章「Lustig im Tempo und keck im Ausdruck.(快活なテンポで、大胆な表出で )」は天使の歌声に心洗われ、終楽章「Langsam. Ruhevoll. Empfunden. (ゆるやかに、安らぎに満ちて、感情を込めて)」万感胸に迫る人生の美しい黄昏・・・生体験は稀有な思い出です。インバルの「展覧会の絵」を上回る?音録りの思想が異なるこちらも優秀録音、昨夜今朝に掛けて全曲拝聴させていただきました。

CDMAN 154Stravinsky バレエ音楽「ペトルーシュカ」(1946年版/1971年)/Ravel バレエ組曲「ダフニスとクロエ」第2組曲(1975年)/Andrei Petrov(1930-)「創世記」(1971年/1977年録音)〜ユーリ・テミルカーノフ/レニングラード・フィル/少年合唱団・・・体調のせいか、どれを聴いてもぴん!と来ない・・・ようやく手応えのあった音源也。ムラヴィンスキー時代のオーケストラは鋭く硬質なサウンドにアンサンブルの集中力が凄い、珍しく鮮明な旧ソヴィエット録音であります。Yuri Temirkanov(1938-)30歳代若き日の記録、速めのテンポ、イン・テンポを基調にヴィヴィッドなテンションが続いて、オーケストラが上手い!明晰かつ乾いてストレートなサウンドは三管編成の1947年版が相応しいでしょう。遊園地の喧騒、サーカスのジンタを連想させる楽しい作品は大好き。「ダフニス」も精緻な演奏だけど、こちらにはもっとふっくらと余裕が欲しいところ。初耳現代作曲家の「創世記」は平易+破壊的なわかりやすい作風に少年合唱団も加わりました。

DECCABach is in the Air〜ラミン・バーラミ&ダニエロ・リア(p)・・・Ramin Bahrami(1976年ー)もおっさんになったなぁ、太り過ぎでっせ(自分は棚に上げて)宜蘭出身、伊太利亜をヘて独逸国籍を取得、現役としては一番注目のBach弾きでしょう。ダニエロ・リアはジャズ系の人?(伊太利亜人らしい)写真を見る限り2台ピアノによるBach、全11曲著名作品をオーソドックスに始めて後半、”インプロヴィゼーション”に変容する・・・って、2台でしょ?あらかじめ譜面があるのか(じゃ即興じゃないじゃないの)それとも大枠を決めて自由に弾いているのか、解説を一切読まないのでわかりません。いずれ聴き馴染んだ旋律が自在に変容するオモロさ限りなし。昔、ジョン・ルイスが「平均律」の前奏曲をオリジナル、フーガをジャズに演って、それは新鮮な感動をいただいたものです。(FMエア・チェックのカセットで聴いていた)それに似て、ジョージ・ウィンストン辺りのヒーリング感を加えた感じ。

(2017年7月1日)

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written by wabisuke hayashi