Orchestra Ensemble Free (アンサンブル・フリー)第14回演奏会


Mozart

歌劇「魔笛」序曲

Mahler

交響曲第3番ニ短調

浅野亮介/Orchestra Ensemble Free (アンサンブル・フリー)/女声合唱団はづき/神戸大学附属中等教育学校コーラス部/西村薫(a)

2012年1月23日(日)13:30〜尼崎市総合文化センター アルカイックホール

 体調不良やら精神的余裕がなくて、昨年2011年5月以来の生演奏会となります。どんな高価なオーディオでも、優秀録音でも、実演の鮮度に敵うわけはない、鮮度ある音質の基準は生演奏での経験こそ重要なんです。しかも、大曲・Mahler の第3番初体験でしょ、一時間半以上掛かるこの作品は大好き、絶対に聴きたかった。結果は期待に違わぬ、いや、それ以上の満足を下さった演奏会でした。

 今朝の「音楽日誌」にてマンフレート・ホーネック/ピッツバーグ交響楽団(2010年)に少々言及したが、”弱音での”弱さ”がちょっぴり気に・・・〜これはとんでもカンチガイであって、実演に接すると編成の大きさにもかかわらず”弱音こそキモ”であることが理解できました。ホーネックは弱音にこだわったのだな。例えば長大なる(全部長大だが)第1楽章、暗鬱なる序奏からやがて「メーデーの行進曲」が本格的に始まるでしょ、それまでヴァイオリンは前4人くらいしか弾いていないんですよ。コントラバス(左奥配置)とヴィオラが全曲にわたって活躍するのも珍しい趣向。

 打楽器は6人配置、ティンパニ二人体制って、もの凄くカッコ良い。シンバルも第1楽章最初は二人、ドラもあるし、大太鼓は全編大活躍!(途中の楽章で秘技・側面叩きも出現)種々様々な打楽器を持ち帰るから最上段で人が動くんです〜なにが起こるんだろう・・・閑話休題(それはさておき)、時に圧巻の全員動員大爆発に間違いはないが、ほとんど大部分は旋律部分を受け渡して、各パートが個別に浮き立ちます。冒頭からホルン上手いですよ。第2楽章終わったところで、金管オジサンが一人舞台袖から退出〜なんだ?体調でも悪くなったのか。

 おお、第3楽章「コモド・スケルツァンド」でのポストホルンは舞台裏で演ずるんですね。かなり難物なのかな?ミスタッチはいっぱいあったけど、充分彼(か)の柔らかい音色を堪能いたしました。ヴァイオリン・ソロずいぶんと活躍(第2ヴァイオリン・ソロも)。

 しょうもないド・シロウト談義だが、右手ハープ美女が二人、出番がくると楽器を手前に傾けるんです。視覚的にそれだけでドキドキしちゃう、期待は高まる。

 第4楽章「夜が私に語ること−人間が私に語ること」〜ここでアルトの西村薫さん登場。遠目には宮本真希に似ている。右手、ブレザーにお洒落なチェック柄スカート制服の中学生(AKB48風)、左手白いドレスが素敵な妙齢女性群(ドリームモーニング娘。風)入場。西村さんの歌が始まったら、鳥肌立ちました。先ほどの”弱音”の話題って”静謐な深さ”だったんだ。粗野なオーボエも見事に絡みます。

 第5楽章「カッコウが私に語ること−朝の鐘が私に語ること−天使が私に語ること」・・・合唱が左右から無垢な声で語り掛け、至福な時が過ぎました。やや速めのテンポでリズミカルに弾みます。そのままアタッカで最終楽章「愛が私に語ること・父様はぼくの傷口を見てくださる」へ。これこそ、ワタシが自らの葬式で流して欲しい最高の音楽。万感胸に迫って、魂が揺さぶられるような感銘有。鳴り止まぬ拍手。稀有な経験。残りの生体験は第4/7/10番のみ。

(2012年1月23日)


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written by wabisuke hayashi