禁断の博多ラーメン

うっかり一年は過ぎ去りつつ


 2025年も今月ラスト。昭和100年=亡き親父も生きていれば100歳だったのですね。両親は上の孫が生まれる直前に亡くなりました。自分は親父32歳のこどもだから、100歳迄あと32年、それなり身動きできてノーミソも明晰なうちに人生のケリを付けたいものです。あまり時間は残されていないなぁ。学生時代の親しい人が毎年亡くなったり、重い病に倒れたりするのも他人事には感じられない、いまのうちのなんとか元気で遊んだり、美味いもん喰ったりし続けたいもの。

 11月頭には(恒例)博多へ、そして唐津へは初訪問して贅沢いたしました。平日女房殿介護生活慰労に週末居酒屋通いも連続して、ま、若い頃みたいにたくさんは呑めないけどね。11月は急に寒くなって微妙な体調と体重増との戦いでした。毎朝のストレッチ、短いYouTubeエアロビクスはほぼ欠かさず、トレーニングルームのゆる筋トレは15回実施して、なんとか流行病から現在のところ逃れております。鍛えたあとは気分爽快。ことしのインフルエンザはいつもより早い時期より猛威を振るって西進中、ワクチンはいちおう接種して対策しておきました。ほぼ一ヶ月以上腰奥?背中辺りの微妙な違和感が継続して、ま、日常生活には支障はなかったけれど、あれは結石が動いていたのか、治まったのは数日前のことでした。年中謎のアレルギーに鼻詰まり、痰の絡みに睡眠不如意はいつものこと。

 婆さんはもう95歳、幸いボケていないけれど、身体の自由は効かなくなっているから女房殿は平日泊まって介護しております。デイサービスやヘルパーさんの援助は佳き休憩、週末は弟宅滞在だからゆっくり休みとなります。料理は基本自分がしているけど、平日独りの時は超・手抜き料理、ダイエットに良いようでもあり、残り食材をムダなく喰い尽くして消化したりするから体重減はなかなか難しい。そこに居酒屋行きが挟まるともうアウト。65kg台になかなか戻せません。血圧も高いまま。

 テレビはますます見なくなって、YouTubeもちょっと飽きてきたなぁ、嘘っぽかったり、大げさなもの多いですし。「密かなブーム」とか「大流行!」というのはたいてい花火というか観測気球、釣り記事なんだそう。自動音声による「外国人の声」なんて、ほんまにそんな声が存在するのか怪しさ限りなし。カンタンに信じてしまう人も多いやろな、政治政党の動きも。自分も一歩引いて冷静に、慎重に世間の動きを見極めましょう。

以下、恒例前月振り返り。相変わらず音楽に対する集中力が戻りません。

DECCA UCCD45040Mahler 交響曲第8番変ホ長調〜クラウス・マケラ/コンセルトヘボウ管弦楽団/オランダ放送合唱団/パリ管弦楽団合唱団/ローレンス交響合唱団/オランダ国立児童合唱団&国立少年合唱団/ヘイリー・クラーク(s)いと罪深き女/ゴルダ・シュルツ(s)贖罪の女/ミリアム・クトロヴァッツ(s)栄光の聖母/ジェニファー・ジョンストン(a)サマリアの女/オッカ・フォン・デア・ダメラウ(a)エジプトのマリア/ジョルジョ・ベッルージ(t)マリア崇拝の博士/ミヒャエル・ナジ(br)法悦の教父/タレク・ナズミ(b)瞑想の教父(2025年ライヴ)・・・Klaus Makela(1996-芬蘭土)は現在もっとも売れている指揮者のひとり、オスロ・フィル(2026年迄)パリ管弦楽団(2027年迄)の音楽監督、2027年よりコンセルトヘボウとシカゴ交響楽団へ就任。これはライヴとリハーサルの編集らしい、バーンスタイン以来これがパターンですね。音質は極上、この作品を聴き始めた頃の混沌混迷阿鼻叫喚の渦のようなことはなくて、細部迄クリアに解像度のよろしい録音、それはマケラの表現と統率の成果でもあるのでしょう。四管編成の巨大な器楽声楽(ほんま合計千人っぽい)の統率も明晰であり、緻密、長丁場を聴き続けて疲れを感じさせぬ、わかりやすい耳あたりのよろしいサウンドが続きました。管弦楽各パート、声楽ソロの頃の個性、合唱団の色合いがちゃんと浮き立って響き合って広がる、ムリムリな強引さや絶叫皆無に洗練されて響きは濁らない。
この長大巨魁なるカンタータ?延々と続く作品は「どこが交響曲?」最初そう思っていたけれど、慣れですなぁ。やがて起承転結情感の起伏、陰影、感動的な情感の高まりはちゃんと理解できるようになる・・・これは「千人の交響曲」わかりやすさNo.1!
第1部/賛歌「来れ、創造主なる聖霊よ」(1:25-3:43-3:59-3:00-5:30-2:49-3:09)
第2部/ゲーテの「ファウスト 第二部」から最後の場。Adagio-Scherzo-Finale-Codaに分けられるとのこと。ここは(6:20-3:16-4:15-1:30-4:22-0:57-2:08-1:51-5:32-3:30-5:58-4:21-6:08-5:36拍手有)

fontana Gloria FG-5Tchaikovsky ヴァイオリン協奏曲ニ長調/Mendelssohn ヴァイオリン協奏曲ホ短調〜ミシェル・オークレール(v)/ロベルト・ワーグナー/インスブルック交響楽団(1958年)・・・fontana Gloriaシリーズ廉価盤LPが懐かしいMichele Auclair(1924-2005仏蘭西)を久々に拝聴いたしました。彼女は腕の故障に活動期間は短かったらしい。これは、かなりマニアックなバックにしっとりとした優秀録音でした。
Tchaikovskyはステレオ再録音。知名度低いバックもソロと息を合わせて文句なし。
第1楽章「Allegro moderato」から、いささか露西亜臭たっぷりな風情が鼻に付く濃厚な旋律は、表情豊かに上品な表情、たっぷり歌って端正でした。(17:24)
第2楽章「Canzonetta: Andante」ここは懐かしさいっぱい、抑制を感じさせる寂しげな緩徐楽章。(6:03)
第3楽章「Finale: Allegro vivacissimo」終楽章は颯爽と快速に駆け抜けけて、技巧にいささかの曖昧さも刺激的に神経質な音色もどこにも伺えません。(8:46)
Mendelssohnは誰でも知っている魅惑の旋律。
第1楽章「Allegro molto appassionato」とっても甘く、哀しい旋律は一歩引いて蠱惑な風情を強調せず、抑制が効いております。(12:06)
第2楽章「Andante」細かく瑞々しいヴィヴラートも清潔そのもの、含羞を感じさせる緩徐楽章。(7:32)
第3楽章「Allegretto non troppo - Allegro molto vivace」端正流麗な佇まいのまま、テンポと熱を上げていくラストは彼女のパターンなのですね。(6:12)

DECCA UCCS50339Chabrier 「楽しい行進曲」/Ducas 交響詩「魔法使いの弟子」/Chabrier 狂詩曲「スペイン」/Satie-Debussy編「2つのジムノペディ」/Saint-Sae"ns 歌劇「サムソンとデリラ」より「バッカナール」/Bizet 小組曲「子供の遊び」/Thomas 歌劇「レーモン」序曲/Ibert ディヴェルティスマン〜シャルル・デュトワ/モントリオール交響楽団(1987年)・・・題して「Fete A La Francaise」
Ambroise Thomas(1811-1896仏蘭西)は初耳だけど、あとは馴染みの作品ばかり。文句なく洗練され、耳あたりよろしく響きは濁らず、表現にいささかの力みも感じられぬ淡く小粋な風情。Charles Dutoit(1936-瑞西)には洗練され過ぎてなにも残らない、という評価も伺うけれど、お気に入りです。とくに最後はケンカ別れしたモントリオール交響楽団時代(音楽監督在任1977-2002年)の記録はどれも注目に値いする完成度。英DECCAの録音も素晴らしい解像度と鮮度。
「楽しい行進曲」のキレと華やかな響き。金管の響きも洗練されて上手い。(3:52)「魔法使いの弟子」は冒頭木管のデリケートなこと、魔法の箒が水を運ぶ軽妙ユーモラスなリズム感、それが溢れかえる切迫感の軽い響き、洗練された爆発・・・(11:36)
肩の力が抜けて小粋な狂詩曲「スペイン」(6:24)気怠く静謐清潔な「ジムノペディ」(2:54-3:31)ノリノリの「バッカナール」オリエンタルな風情は軽ろやかに爽やかに流れがよろしい感じ。(7:10)
「子供の遊び」はピアノ連弾作品より5曲選んで管弦楽化されたもの。編成は調べが付かなかったけれど、小編成に親密な響き。メルヘンに優しい旋律はデリケートかつキレのある闊達、洗練されたアンサンブルに演奏されました。 Marche: Trompette et tambour(ラッパと太鼓(行進曲)/2:15)Berceuse: La Poupee(お人形(子守歌)/2:35)Impromptu: La toupie(こま(即興曲)/1:02)Duo: Petit mari, petite femme(小さな旦那様、小さな奥様/3:34) Galop: Le bal(舞踏会(ギャロップ)/1:52)
初耳「レーモン」序曲は初耳作品(1881年)。ゴージャスな仏蘭西歌劇の風情に、ちょっぴり俗っぽい大衆的哀愁+元気のよろしい優雅な旋律でした。ノリノリの上品な演奏はデュトワの真骨頂でしょう。(8:10)
「ディヴェルティスマン」初演は1930年(ウラディミール・ゴルシュマン)。朗々と軽妙小粋な演奏でした。遊園地の喧騒に溢れて素っ頓狂にヴィヴィッドな「Introduction」(1:08)「Cortege」には目まぐるしく快速明朗。途中に結婚行進曲(パロディ)登場(4:56)憂鬱に優雅な「Nocturne」(2:37)「Valse」はゴージャスに高揚して始まる可愛らしい、華やかなワルツ(3:02)「Parade」まるでおもちゃが続々参入する行進(1:44)「Finale」調子外れのピアノの打鍵から、慌ただしく疾走するフィナーレ、けたたましい笛も入って、ユーモラスな金管の合いの手もジョーダンみたいな幕切れでした。(1:52)

L'Oiseau-Lyre POCL-4166-67Handel オラトリオ「メサイア」(1754年ロンドン捨子養育院版)〜クリストファー・ホグウッド/アカデミー・オブ・エンシェント・ミュージック/オックスフォード・クライスト・チャーチ大聖堂聖歌隊/ジュディス・ネルソン(s)/エマ・カークビー(s)/キャロリン・ワトキンソン(a)/ポール・エリオット(t)/デイヴィッド・トーマス(b)(1979年)・・・楽器編成はob-2/fg-2/tp-2/tim/org+4人の独唱+混声4部。オリジナルははっきりしていないらしくて、あちこち微妙に違うのはド・シロウト(=ワシ)に預かり知らぬところ。これは一番情報が残っている旧い版らしい。NAXOSスコラーズ・バロック・アンサンブル(1992年)ではオーボエが抜けて、tp-2/tim/org+弦のみの伴奏でした(トランペットもほとんど出番がない/いま聴くとちょっと元気がない演奏に感じる)
なんせデーハー極まりないグーセンス版(トーマス・ビーチャム)で作品に出会ったし(これは歴代編成拡大演奏を続けた一種の伝統の流れらしい)有名どころではMozart版というのもありますよね。(更にfl-2/cl-2/hr-2/tb-3が加わる)以前、真面目に全曲を集中して聴いたこともあって(ヨハネス・ソマリー)キャスリーン・フェリアーのアリアの濃く重く、大きな歌も熱心に聴いておりました。やがて古楽器系演奏にも種々出会って、細部旋律にはけっこう馴染んで大好きな明るい作品。
じつはホグウッドの抜粋を聴いて、その軽快親密な響き、清楚に明るい声楽に驚き、痺れて、慌てて全曲音源をネットに探ったものです。やはりバロックは躍動する古楽器やなぁ、歌唱も古楽なんでしょうか。雄弁なイメージの男声ソロも清潔に爽やかでした。スケールを大きくせず、素朴な古楽器アンサンブルもヴィヴィッドに親しみを感じさせて、快くCD2枚分聴き通せました。名曲をじっくり噛み締めました。今回はタイミング手抜き。ま、聴いただけのメモでした。(これが合っているか?わからんけど一応収録順

(2025年12月1日)

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written by wabisuke hayashi