2006年3月山口駅のSL

人生を半分降りる、ということ


 学生時代から何かとお世話になって、結果的に人生の大半を関わることになった自分のお仕事だけれど、信頼を失う社会的不祥事(犯罪ではないし、内部的に誰も悪意はなかったにせよ)を引き起こしてしまいました。取引先とは”良心”に基づいた関係を前提としており、”恣意的な悪意”にはひとたまりもない、という組織の脆弱さを露呈してしまいました。今年度はもう終わりだけれど、来年度以降ボーナスも大激減することでしょう。ワタシは無借金無財産家計だから当面困らないが、住宅ローンの負担がある人はたいへんなんです。子供もまだ小さくて、これからもの要りだ、という人も。

 大阪に転勤して一年、取引先とはずっと噛み合わなくて、ようやく最近コツが掴めたかな、と思った矢先、上司より”お国替え”指令が〜今度は北陸担当です。望むところだ。ワタシはどーしょーもない担当だったが、次の人が順風満帆に行くとは思えぬフクザツさ、難しさがあるんです。できるだけていねいに、自分が苦戦した事象をカヴァーするような引継を考えております。新しい担当で何年働かせてくださるかビミョーだけれど、合理的なパターンを作り上げようと考えております。

 ワタシは出世とは無縁だけれど、私生活やら健康を犠牲にして働こうとは思わないんです。お仕事取引先とも、お互いを思い遣って楽しく、面白おかしく過ごしたい。昨年一年間は、取引先の滅私奉公・便利屋として阿吽の呼吸を求められたが、ワタシには精神的拒否感がありました。定められた書式書類提出はメールではなく、印刷持参を要望される。画像データもMOにて定型書類を添付して持参が基本。旧態依然とした”ディジタル・データ拒否”(メール連絡遣り取りは有だったが)に辟易しました。巨大組織だから、複数の部署にまたがる作業はこちらが調整する・・・ま、自分の力量不足+その実務に馴染むのに一年を要したのは華麗なる加齢のせいだと思います。

 たった今現在、現状の仕事には慣れたし、上司の”若手に委ねたい”という意向も充分理解できるし、で、サバサバした気分。4月度から新人を迎えて引継だけれど、既に数日後に金沢デビューを果たす予定なんです。人員減でお仕事を消化しなくっちゃいけないが、これが世間の常識的な流れでしょう。ワタシはここ十数年、ひたすらホワイトカラーの業務合理化をしてきたような気がしております。

 高度成長時代じゃあるまいし、”ラクなエラいさん”というのも最近あまり見掛けません。皆、苦しいものです。今年、非常に優秀で大きな成果を上げた友人(ほぼ同世代)が単身赴任を終えて家族の元に帰るが、評価された配置ではありません。つまり、我らポスト団塊の世代は”メイン・ストリームから外されつつある”(一部のエリート除いて)ということです。そのことを嘆いているワケでもなく、与えられた職務を自分なりに工夫し、楽しもうと考えております。幸い(おおよそ)健康だし、一人息子は独り立ちしたし、で、経済的に困窮していないのが救い。

 人生を半分降りたって良いんです。(もう降りているかな?精神的には)まだサラリーマン生活の終焉には少々間があるけれど、別世界への自活を(真剣に!)検討しなくては。仕事だけではなく人生そのものを、もっともっと楽しまなくては。しかもカネをできるだけ使わずに・・・【♪ KechiKechi Classics ♪】の精神ですな。

■【♪ KechiKechi Classics ♪】2008年2月のまとめです。

ベストはARIOSO 105-CD1 第6番の他には第1/8/9/10番「アダージョ」を含む4枚組1,654円。お買い得!●Mahler 交響曲第8番変ホ長調〜ディミトリス・ミトロプーロス/ウィーン・フィル/ウィーン少年合唱団/ウィーン楽友協会合唱団/ウィーン国立歌劇場合唱団/ミミ・ケルツェ(s)/ヒルデ・ツァデク(s)/イラ・マラニウク(ms)/ヘルマン・プライ(br)/オットー・エーデルマン(b)(1960年ライヴ)+Mahler 交響曲第9番ニ長調〜ミトロプーロス/ニューヨーク・フィルハーモニック(1960年ライヴ)・・・2004年に購入したCDであり、第6番の感銘は早々にコメントしていたけれど、先月に更に発見があったもの。

次点は●Bartok 「管弦楽のための協奏曲」(1980年)/「舞踊組曲」(1981年)/「ハンガリアン・スケッチ」「ルーマニア民族舞踊」(1991年ライヴ)/「弦楽器、打楽器、チェレスタのための音楽」(1989年)/「弦楽のためのディヴェルティメント」(1990年)/「不思議なマンダリン」(1990年)〜ジョージ・ショルティ/シカゴ交響楽団(DECCA 470 516-2)・・・苦手系指揮者だけれど、このBartokの威力はまったくもの凄い。

ナマ演奏(待兼交響楽団)もずいぶんと久々に、たっぷり堪能いたしました。

(2008年3月1日)


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written by wabisuke hayashi