広島県の外れ道中、2006年11月は小春日和

夢は、叶う(でも、夢って?)


 中年の日々は風のように過ぎ去っていきます。毎日、バカやっても過ぎ去っていきます。健康だったらいいんです。でも、とうとう大風邪をひいてしまいました。毎日、お友達と楽しくやっております。先月は2度ほど音楽サイト関係者と楽しく談笑したものです。皆、「ポスト団塊」世代なのは偶然ですか?

 このサイトも8年を経過しつつあるが、初期に「幼き日の17cmLPの思い出」という文書が残っております。17cmLPは1970年当時500円ですよ。現在ならいくらだろう?安いカレーとかラーメンが100円だったかな?高度成長インフレ時代だったが、1974年の第一次オイルショック前はそれほどでもなかったような・・・仮に現在の激安ラーメン/カレーが300円とすれば1,500円くらいか。こどもにとっての体感価値はもっと上でしょう。「17cmLP」なんかもう見たことのない世代も多いだろうが、だいたい片面20分弱、両面で30分ほどの収録が多かったはず。贅沢品ですよ。

 その時、聴き馴染んだ演奏はいつの日にか再び聴いてみたい・・・無理して探そうとは思わないが、出会いを待って30数年。こども時代の刷り込み影響は絶大です。そんなものに先月(2006年11月)出会いました。

EMI SAN-36/2DJ-4412 中古2枚で710円也■Borodin 交響詩「中央アジアの草原にて」/Mussorgsky「禿山の一夜」〜ジョルジュ・プレートル/ロイヤル・フィルハーモニー(1960年代前半)・・・この2曲で一枚でした。2006年11月、東京出張直前、岡山駅前の中古屋で再会しました。1992年新星堂の「1000シリーズ」は集めていたから、このCDの存在は知らぬことはなかったはずだけれど、忘れてましたね。(このCDに含まれる)「だったん人の踊り」/「スペイン奇想曲」の演奏は初耳でした。

 この作品は哲学的名作(・・・いやぁ、凡人には理解できなくて)だし、プレートルが稀代の凄演を繰り広げている・・・ということもでなし。そんなことを求めているワケじゃないんです。たった今現在の耳で聴けば、記憶よりずっと音質も、アンサンブルも良好で、しっかり楽しんだのは事実ですよ。小学生だったワタシは、作曲者も指揮者も、オーケストラだって、音質問題だって、な〜んも知らんで楽しんでいた、ということです。原点はそこでっせ。無垢な気持ち。中年の坂を転げ落ちつつあるワタシは、わずか300円少々でその記憶を呼び起こしたものです。

MCA MCAD2-9811-A 中古@150■Wagner 歌劇「ローエングリン」第1幕への前奏曲/歌劇「さまよえるオランダ人」序曲〜ハンス・クナッパーツブッシュ/ミュンヘン・フィルハーモニー・・・WESTMINSTERレーベルの17cmLPがあったんです。録音は良くない(残響皆無であった)し、アンサンブルは整っていないし、なんやこれ?しかも、初めて聴いたときに腹痛気味(若い頃は胃弱であった/現在は鋼鉄の胃袋を誇る!)で、この曲を聴く度(条件反射で)胃の調子が悪くなったものです・・・社会人となって30cmLPを入手したが、今年2006年5月CD(中古150円)にて再購入しました。現在の耳では、素朴巨大な響きがとても快く感じるように。残響付加されたのか、それともオリジナル音源の姿なのかは知らぬが、録音の悪さはさほどに気になりません。(これは気持ちの保ちようか?)

 狙って探しているワケでもないが、懐かしい音源が(安く)出現すれば手が伸びます。例えば以前より数度言及してきたが・・・

■SAENT・SAE"NS 組曲「動物の謝肉祭」〜エフレム・クルツ/フィルハーモニア管弦楽団/岡崎友紀(録音年不明1960年頃か)・・・(旧)文部省の音楽選定ってマニアックですよね。短い作品が、多種多彩に連なって飽きさせないということかな?「水族館」が好きだったけど、いまはどれを聴いても楽しい・・・息子が小さかったときに、息子用CDとして購入。やがて成長し、そのCDはワタシの棚に帰って参りました。記憶ではピアノはヘフィツパー・メニューインとチッコリーニだったか。往年のアイドル岡崎友紀(「奥様は18歳」!)のナレーター(LPにはなかったはず)であって、Prokofiev「ピーターと狼」も収録されます。

 こんな作品で演奏云々・・・言うべきではないでしょ・・・音質にちょっとだけ言及を。「亀」「水族館」「小鳥」で、ナレーションが音楽にかぶりますが、これはいただけない。おそらくは日本でのマスター作成故か、オンマイク気味だし音が時に割れますね。フルートなど滅茶苦茶上手い。でも、現在ならナレーターなしで聴きたいもの。一人息子(現在21歳)はこの音楽を覚えているのかな?

エコーインダストリー ECC-602 @250 駅売海賊盤を更に中古で!■Mozart 交響曲第35番ニ長調K.385「ハフナー」〜カール・ベーム/ベルリン・フィルハーモニー(1959年)・・・LP時代、社会人になって(満を持して)交響曲LP全集買いましたよ。当時はベームのしかなかったんです。CD時代になったら「駅売海賊盤」ですもんね、しかも中古250円で。小学校4年生時「アイネ・クライネ・ナハト・ムジーク」とは衝撃の出会いだったが、おそらくはワタシの「Mozart 無条件幸福」を決定付けた作品であり、演奏でした。”喜びが吹き上がっている!”と感じたものです。

 この演奏は、現在でも印象寸部違わない。フレージングの清潔さ、聴くたびに襟を糺し、まっすぐ音楽に対峙することとなります。ま、クリティカル・エディション問題はあるんだろうけど。

LILY GL-501(RCAの海賊盤)■Chabrier 交響詩「スペイン」/Vaughan Williams 「グリーンスリーヴスによる幻想曲」〜アーサー・フィードラー/ボストン・ポップス管弦楽団・・・もともと音楽の先生に「スペイン」を勧められて購入したレコードだったが、裏面に「グリーンスリーヴス」入ってました。おそらくは、ワタシの英国音楽好きの方向を決定付けた出会いだったのでしょう。(「スペイン」も好きでっせ、もちろん)いつ聴いても、どんな演奏でも陶然としちゃいます。文句なし。オーケストラは上手いもんですよ。ゴージャスな響きです。

 これも「駅売海賊盤」也。ネット上でこんな怪しげCDコメントしているのはワタシのみだけれど、こどもの頃馴染んだ音源に出会うこと多いのも事実なんです。

■Stravinsky バレエ組曲「火の鳥」(1919年版)〜レナード・バーンスタイン/ニューヨーク・フィルハーモニック(1957年)・・・同じく、ワタシのStravinsky好き(時代有名無名作品問わず)に道を拓いたレコードに間違いなし。アツい演奏なんですよ。へんなコンピレーションCDをみつけたのは、10年くらい前ですよ。なんか切なかった中学生高校生時代を思い出すのは理屈じゃないんです。

 ワタシの廉価盤好きは「レコードは贅沢品である」、それをおなか一杯、好きなだけ聴ければどれだけ幸せだろう、という発想から来ております。21世紀になって、廉価盤は日常風景となり、更にワタシは大人となって趣味に出費できような生活の安定を得ました。心身共の健康、家族の存在も重要でしょう。夢はたしかに叶ったのです。でも、”夢”を忘れがちなる日常に、心も荒む”音楽飽食”の毎日よ〜この「17cmLP」音源はワタシの原点であります。

 2006年も、幸せで楽しい一年でした。「第九」「クリスマス・オラトリオ」「メサイヤ」「マタイ」〜こんな作品を楽しむ季節となりました。

(2006年12月1日)


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written by wabisuke hayashi