コロナ鬱
グズグズどんよりとした7月が過ぎて、一気に盛夏がやってきました。夏らしい夏到来にほっとしております。
先月の情けない贅沢病・痛風発作はいつになく長引いて、完全に不快感が消えるまでほぼ一か月を要しました。状態がほぼ元に戻ったのはほんのここ一週ほど。スポーツクラブに行けなかったのはわずか一日、左足の痛みに耐えつつ、できる範囲で鍛錬は継続しても姿勢にムリがあって左膝に痛み、更に右膝もちょっぴり苦しかった。幸いここ10日ほどは体重減成果顕著でした。やはり夏は新陳代謝が上がって、体重を減らしやすいのかも。ここ5-6年鍛錬の成果、毎日しっかり汗を出して夏バテもしなくなりましたよ。4年ほど前の冬、インフルエンザのひどい症状に苦しんで以来、風邪もほとんどひいておりません。基本週4回のスポーツクラブにしっかり汗を流すこと、これは心身の状態に佳き影響を実感できるもの。
コロナ禍より経済復興を優先させる安倍ちゃんの姿勢は、担当に経済復興大臣である西村さんを当ててていることを見ても明らか、目指すは2021年のオリンピックでっせ。ほんまは今年アベノミクスの集大成だったはずなのになぁ、次々打つ手はババ外し、”Go To”もパッとしなくて逆に感染を広げただけ、最悪の感染を更新しつつあります。粗悪品アベノマスクは更に8,000万枚配るとか?(←これはあきらめたらしい)ほとんどジョーダンの域に達しております。見せかけバブルは崩壊して、もともと景気なんて庶民にとってはよろしくなかった。打つ手なし、空しい政治家の文言が踊って+大水害でしょ?きっとオリンピックはもうムリですって、スポンサーとの関係で公言できないけれど。
先週お仕事大チョンボして、結果的になんとか職場内外仲間の助けによって乗り切ったけれど、打つべき手を打ちつつ在宅勤務中はひとり欝々状態。出勤日に打ち合わせをして、職場内の目線合わせ調整をして最終クリア、気分は晴れました。気分良く呑みに行きたいくらい。でも、それも自粛中、叶いません。ま、女房殿と馴染みの居酒屋にぼちぼち行っているけれど、お別れ会歓迎会暑気払い、職場イヴェントは公式にはムリ。コロナ感染者が全国各地一気に増えてきて最高値更新、取引先との商談も再び中止となりました。もちろんオン・ラインでもできることはたくさんあって、通勤時間の長い人は時間の有効活用も大切、でも、人間関係のニュアンスとか礼儀(儀礼に非ず)新人がヴェテランに学ぶことも大切かと。
お仕事には願った通りにはいかぬもの、至らぬ自業自得も、思わぬ苦戦、降って湧いたトラブルも日常、それをひとり自宅で悪戦苦闘するのは苦しく虚しいものです。誰かに愚痴も訊いて欲しいもの、これが「コロナ鬱」心身の不調を招くかも。いろいろ前向きに仕掛ければ、障壁や失敗やトラブルも増えて、それは当たり前と自覚しても自分はサラリーマンの最晩年な継続雇用、ここ最近失敗する度、もう引き時じゃないか・・・そんな後ろ向きな思いに駆られます。同年代が次々途中退職しているもので。
こどもの頃、あれほど楽しかった夏休みがやってきます。例年なら京都にて大学OB会だけど、それも中止となりました。明らかな社会の閉塞状況、不況に社会全体が欝々としております。先が見えません。せめて日々身体を鍛えて、さらにハラ周りの脂肪を減らしましょう。
● 前月のヴェリ・ベスト。
■Beethoven 交響曲第3番 変ホ長調「英雄」〜アルトゥール・ローター/ベルリン交響楽団(1959年)・・・旧西側Berliner Symphonikerは1966年創立だから、現コンツェルトハウス管弦楽団(当時Berliner Sinfonie-Orchester1952年創立)のほうか。Arthur Rother(1885-1972独逸)は主にオペラ畑で活躍した往年の指揮者らしい。クレンペラーと同い年ですね。ネットより入手した音源はノイズもほとんどなし、深みのある驚きのステレオ録音(おそらくLP板起こし)但し、ネットより入手した音源は48:48一本ファイルでした。
これは驚くべき重心の低い、堂々たる完成度、中庸のテンポにオードックスな演奏。未だ前世紀巨匠時代の息吹が残っていた頃、21世紀軽快な古楽器系リズムに聴き慣れた耳にも、違和感とか旧さをまったく感じさせないもの。楽章分けがないのは不便だけれど、第1楽章から充実したサウンドに、ラストまで一気呵成に集中できます。
■Beethoven 交響曲2番ニ長調(1986年)/第4番 変ホ長調(1985年)〜リッカルド・ムーティ/フィラデルフィア管弦楽団・・・Riccardo Muti(1941-伊太利亜)もぼちぼち80歳、現在シカゴ交響楽団のシェフ、フィラデルフィアにはオーマンディ長期政権の後を受けて1980−1992年在任。当時未だ40歳代、この頃は景気良かったですよ。前任もそうだけど、このBeeやん交響曲全集は忘れられた存在かも。青春の息吹溢れる交響曲2番ニ長調(12:33-11:40-3:39-6:18)明るく溌剌と躍動する第4番 変ホ長調(11:08-10:02-5:27-6:48)若々しい勢いのある演奏、なんせオーケストラが上手い。よく歌う節回しと金管のぶりぶり炸裂が快感!マスタマーレビューの一部に例のEMI録音云々があったけれど、こちら最近ますますオーディオ判断に自信を失って、この音質にさほどの不満も感じませんでした。
■Mozart 交響曲第41番ハ長調K.551「ジュピター」〜ケント・ナガノ/ベルリン・ドイツ交響楽団(2005年ライヴ)・・・Kent Nagano(1951ー亜米利加)は現在ハンブルク州立歌劇場の総監督、見た目日本人な日系三世、奥様は児玉麻里さんだから子孫は日本人に戻りつつある・・・閑話休題(それはさておき)首席指揮者時代(2000ー2006)の記録、オーケストラの公式サイトよりダウンロードした音源也。作品が作品だから、特異な個性を刻み込むのは至難の業、これが滅多に経験できぬほどの完成度に驚きました。もちろんモダーン楽器にそれなりの編成、これが21世紀古楽器の流れを受けたキレのある溌剌リズム感、馴染みの名曲は思いっきり新鮮に響きます。上手いオーケストラやなぁ、Mozartだったらベルリン・フィルより機動性に勝るかも知れません。
■Mahler 交響曲第5番 嬰ハ短調〜ラファエル・クーベリック/バイエルン放送交響楽団(1971年)・・・LP時代は高くて手が出なかったMahlerの交響曲全集、CD時代に入って最初に入手したMy Reference(参照の基準)であります。久々、10−20年ぶりの拝聴?ぴかぴかではない音質印象もあるのか、粗野で力強い、ザラリと粒が粗い(ローカル)サウンドも魅惑、この時期のバイエルン放送交響楽団って、後のスーパーオーケストラではなかったような?11:43-13:58-17:22-9:45-15:27は速めのテンポに咳いた印象はありません。ほとんど要らぬ飾りをつけぬストレートな、力強い表現、終楽章「Rondo-Finale. Allegro giocoso」デリケートな部分でそっと、躊躇いがちにテンポを落とすのも自然な風情、肩の力も抜けております。この作品一番人気第4楽章「Adagietto. Sehr langsam」甘さ控えめに歌って素敵でした。
■Mozart ホルン協奏曲第1番ニ長調K.412/第2番 変ホ長調K.417/第3番 変ホ長調K.447/第4番 変ホ長調K.495/ロンド 変ホ長調K.371〜アラン・シヴィル(hr)/ルドルフ・ケンペ/ロイヤル・フィル(1960年)・・・これはEMIとなっているけれど、たしかリーダース・ダイジェスト録音、LP時代はRCAの廉価盤だった記憶有。Alan Civil(1929ー1989英国)はオーブリー・ブレインに学んでいるからデニスと同門、ロイヤル・フィル→フィルハーモニア管弦楽団(各々主席)という流れも一緒、その後BBC交響楽団に異動、カラヤンのブランデンブルク協奏曲録音にも参加して、熱心にベルリン・フィルに誘われたそう。
豪快かつクリア奔放なソロ、ケンペのオーケストラも快活ヴィヴィッドな精気に溢れて、なんせ音質がよろしい。(たしか英DECCAの録音チーム)およそMozartのホルン協奏曲をまとめて録音する人がヘボいはずもなし、どれも聴いても立派だけど、この爽快な気分は特筆すべき水準でしょう。エエもん聴きました。
■Brahms 交響曲第1番ハ短調〜レオポルド・ストコフスキー/フィラデルフィア管弦楽団(1927年)・・・ 12:36-8:30-4:24-15:18。快速テンポはSP収録の都合でしょう。もの凄くアツく、勢いのある迫力演奏、全曲聴き通して”1927年”録音という事実に仰け反りました。この時期に音質極上、分離よろしくオーケストラの濃密なサウンドも当時から優秀な技量を物語ります。驚きました。
もう一発。Stravinsky バレエ組曲「火の鳥」(1919年版/1942年ライヴ)/バレエ音楽「ペトルーシュカ」抜粋短縮版(15分ほど/1944年)〜レオポルド・ストコフスキー/NBC交響楽団・・・音質もちろん、オーケストラの技量明晰に驚異的。速めのテンポによるアツく怒れる演奏、当時一斉を風靡してたトスカニーニ寄りの演奏か。色彩豊かに(おそらくあちこち手を入れている)華やかな演奏、細部曖昧さ一切ないアンサンブルに感心しつつ、ラストに拍手が入ってライヴであったことに二度驚きました。(魔王カスチェイの凶悪な踊り→途切れる版→子守歌)ストコフスキーの「ペトルーシュカ」はいつも短縮版なんですよね、でも上手く全曲っぽい雰囲気を醸し出して、語り口も上手い。
■Ravel ボレロ/ラ・ヴァルス/スペイン狂詩曲/クープランの墓/道化師朝の歌〜エドゥアルド・マータ/ダラス交響楽団(1980-83年)・・・残念な飛行機事故で亡くなったEduardo Mata(1942ー1995墨西哥)。ポール・パレー/デトロイト交響楽団の先例があるとは云え、テキサス州の大都市にこんな精密かつニュアンス豊かな仏蘭西音楽が鳴り響く驚き!南米の血はバスク地方のリズム感に共感していたのか、日本ではあまり知名度は上がらなかったけれど、上手いオーケストラですねぇ、驚きました。自分にとってはDebussy以上にお気に入りの作品ばかり、「クーランの墓」冒頭オーボエがくるくる回る旋律を奏でると、もう夢心地・・・ラスト、朝帰りの道化師の破天荒な爆発に気分は爽快です。
(2020年8月1日)
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