いつものこと。
年末年始のお休みたっぷりなゆるゆる(継続)サラリーマン、気持ちも新たに2019年のお仕事が始まりました。もとよりたいしたお仕事じゃないけれど、なぜかそこそこに充実して出勤第1週目には新年会(酒席)第2週目には3年間お世話になった職場トップが大阪へ転出するのでお別れ会(酒席)連続。そして新しい職場トップ(やはり若手抜擢)がやってきました。そして寒さ厳しい季節にこの辺りから体調を崩しました。
ここ3年半ほど熱心に通っているご近所スポーツクラブ契約は「平日夜」のみ激安。盆正月休み、木曜休館日という珍しいホワイト企業らしく年末年始一週間利用できなくて、第1週目は1回のみ、第2週目は新年会があったので3回、第3週は祝日+お別れ会があったので2回、この週から体調アウト。熱はないけれど鼻水痰咳ゲホゲホ、全然眠れない。半日のみ”インフルエンザではない”ことを確認に診察を受けたけれど、お仕事休まず継続+第4週は4回スポーツクラブへ通いました。そして第5週目も月火水3回=累計13回。一年前、ほんまのインフルエンザに苦しんで、一週間くらい寝込んだけれど、ウィルスが消えたあとの体調快復に大苦戦!なかなか通常水準に戻らんのです。今回も ひどい鼻水痰咳症状既に10日継続、ま、熱はないのでしっかり運動は継続しておりました。
なかなか治らぬのが華麗なる加齢なのか、日々、咳によう眠れぬことに苦しみつつ出勤、それなりお仕事に追われて、本来は新しい上司と情報交換のため、夜の付き合いも誘われたけれど、とてもだけどそんな体調じゃありません。それでもスポーツクラブは強行して、こうなりゃ意地でっせ。ゲホゲホしつつマシントレーニングをこなして、エアロビクスにも参加して・・・ストレッチも強化、ちょっとずつ柔軟性取り戻しております。
マスクしっかり防御して取引先へ商談に行った帰り、HARD・OFFに途中休憩したのもなにかの縁、ジャンク品(キーボード2-3個破損)Aspire 5750(AS5750-F58D)本体そのものは状態良好、メモリ8gb+ブルーレイドライブもついて6,000円(税別)也。衝動買いしました。キーボードはメカニカルタイプ外付けを愛用しているから扱いに問題なし。性能はかなりよろしい感じ。贅沢は許されぬ半引退の身、サブマシンとして使っていたDELL Inspiron N5110(8年もの。USB一穴不調、光学ドライブ逝去済)は6,250円にてヤフオク処分できました。昨日無事送付済、ゆうパック(おてがる版)というのを初めて経験しました。二次元バーコードのみ、相手先情報は一切出てこないのですね。宛名も書かなくて済むからラクでっせ。結果、ほとんど出費なしでノートパソコン新旧交換に成功いたしました。Zolin-Linux→Windows10へ逆戻り。ま、扱いには慣れているけどね。
なんか一ヶ月速かったなぁ、この調子じゃ2019年もあっという間に過ぎ去ることでしょう。ぼちぼち職場の仲間に地域間人事異動の内示があることでしょう。自分は半引退の身分、お給料はアルバイト並み、態度のみ(エラソーに)マネージャー風だから、異動には縁がありません。
● 恒例の前月ヴェリベスト。体調崩したワリに音楽はそれなり聴いておりました。
●Brahms セレナーデ第1番ニ長調(1962年)/Sibelius 交響詩「悲しきワルツ」/交響詩「フィンランディア」〜ハインツ・ボンガルツ/ドレスデン・フィル・・・Heinz Bongartz(1894ー1978旧東独逸)は往年の重鎮。”セレナーデ”はエイドリアン・ボウルト辺りの演奏(1977年)で馴染んでいたけれど、全然印象が違う!どちらかというと上機嫌に明るい音楽が、いつもの荘厳な深みに変容して別作品を聴くよう・・・テンポが遅い、サウンドがザラリとした感触にほの暗い、抑揚とか変化に乏しい重厚さ一辺倒(極東亜細亜のド・シロウト=ワシが納得する独逸的サウンド)表現に順々と説得されて・・・第3楽章「Adagio non troppo(ゆるやかにしかし甚だしくなく)」ボウルト8:34、こちらボンガルツ16:50って繰り返しの有無?じゃなくて、専門筋のご教授によると譜読みの誤りなんだそう。結果的にこれがもの凄い説得力に至る。エエもん聴きましたよ。
Sibebliusのほうは録音年調べ付かず。なんかとんでもレパートリーは、”ザラリとした感触にほの暗い、抑揚とか変化に乏しい重厚さ”継続。これも珍しいものを聴いたな、と。
●映画「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」。最高。客筋は若い女性も爺さん(含むワシ)もいて幅広い階層に受ける内容でしょう。明るくてワガママ、厚かましいおしゃべり主人公、大泉洋は唯一無二のはまり役。高畑充希ちゃんは売れっ子若手女優さんだけど、この映画ですっかりファンになりました。所謂凄い別嬪女優はんって、あまりに別世界に美しいじゃないっすか。彼女(失礼やけど)ぜんぜん美人じゃないよね?充希ちゃんは極上の”フツウ”、学歴詐称して合コンするような、若い女性の自然体な存在感最高。ぜんぜんセクシーじゃないけど可愛い!(川栄李奈にもそれを感じる)遠い日、青春の鈍く甘い胸の痛みはリアルに蘇りました。
札幌の街(故郷)最高。北大はご近所だったし兄の母校、クラーク会館だって幾度行ったことがありますよ。山並み風景も馴染みでっせ。勤医協札幌西区病院も場所の検討がつきます。美しい美瑛は行ったことないんだよなぁ。「自分だけでできることなんて、そんなにないんだよ」って、重い病に不自由な身体の彼の言葉だと意味深いもの。映画が終わったら爽やかな気持ちになりました。
●Brahms ピアノ協奏曲第1番ニ短調〜イヴァン・モラヴェッツ(p)/イエジー・ビエロフラーベク/チェコ・フィル(1989年)・・・Ivan Moravec(1930-2015チェコ)は美しい音色、気品ある風情が大好きなピアニストでした。作品に一種異様な威圧感イメージがあるのは第1楽章「Maestoso(堂々と、威厳をもって)」冒頭のオーケストラ・ラッシュ+この作品に初めて出会った(?)クリフォード・カーゾン盤(1962年)に於けるジョージ・セルの充実して厳粛なイメージでしょう。
過去言及があったのは記憶雲散霧消、読み返すと印象はまったく変わらない。モラヴェッツは落ち着いて洗練され、チェコ・フィルは質実に暖かい、優しい響き、故に第2楽章「Adagio」絶品!美しき未亡人クララ(残された肖像画をみればそう確信)への思いが溢れるこの作品白眉であります。第3楽章「Rondo: Allegro non troppo」かつて自分は「蒸気機関車の疾走」に例えたところ、壮麗華やかな楽章にも威圧感はありません。これはこの作品ヴェリ・ベスト!
●Beethoven 交響曲第3番 変ホ長調「英雄」〜セルジウ・チェリビダッケ/ミュンヘン・フィル(1987年ライヴ)・・・Sergiu Celibidache(1912-1996羅馬尼亜)一昔前はいろいろおったなぁ個性的な指揮者が、そうつくづく思いますよ。数年前チェリビダッケに凝って、主たる興味はBruckner、Brahmsは一通り聴いたように記憶するけれど、Beethovenは怪しげな海賊風録音(1970年)のみ、一連のミュンヘン・フィル録音は聴いておりませんでした。
16:35-19:14-6:53-14:28(拍手別)ほとんど一時間に及ぶ(例のごとし)”微速前進”。たっぷり”間”を意識して、基本アタックを強調せずレガート表現主体(メリハリはある)このテンポに耐えきれなければ否定、意外と個性もアクも少なめな素直サウンド(響き薄くないっすか?)のオーケストラに耳を傾けつつ、第1楽章「Allegro con brio」の緩い鈍足に耐え抜けば、第2楽章「Marcia funebre: Adagio assai」に深く沈溺する至福の時間がやってきました。第3楽章「Scherzo: Allegro vivace」の躍動と緊張感、終楽章「Finale: Allegro molto」のタメにタメた緊張感に麻薬のような感銘がやってきます。最近の快速軽快古楽器系演奏とは対極、しかし一昔前の独墺系重厚長大演奏とも異なる唯一無二の個性。好き嫌いは分かれるやろなぁ。
●Korngold ヴァイオリン協奏曲ニ長調/Chausson 詩曲/Bruch ヴァイオリン協奏曲ト短調〜アラベラ・美歩・シュタインバッハー(v)/ローレンス・フォスター/グルベンキアン管弦楽団(2012年)・・・とろりと甘美なKorngold、神秘な静謐漂う「詩曲」、浪漫の表情濃いBruch、Arabella Steinbacher(1981ー独逸)はぼちぼち若手から中堅へ、もっとも旬な(別嬪)ヴァイオリニストの一人でしょう。瑞々しい音色は神経質に過ぎず、余裕の歌に溢れます。Pentatoneの自然体の録音、ヴェテラン率いるポルトガルのオーケストラも充実したサポートぶりでした。
●Franck 交響曲ニ短調〜オットー・クレンペラー/ニュー・フィルハーモニア管弦楽団(1966年)・・・室内楽だと妖しげ官能的な旋律サウンドが魅惑なFranck、著名な交響曲はちょっとなぁ・・・って、一連の浪漫派作曲家と似たような感慨でございます。Otto Klemperer(1885ー1973)の音源を探して偶然(誤って)流れてきたのがこの作品、ま、いくら苦手でもそこは著名作品故旋律は細部迄馴染みでっせ。これが思わず身を乗り出すほど!深遠な陰影深いサウンドにBruckner?Mahlerか、スケール大きく作品の価値を見直さざるを得ないほどの感銘有、クレンペラーはこの作品をかっちりとした独墺交響曲として捉えておるのですね。辛気臭く暗い主題を持つ異形な交響曲は重心低く、とくに第2楽章「Allegretto」の途方に暮れた感じが堪らない。
●Mahler 交響曲第9番ニ長調〜レオポルド・ルートヴィヒ/ロンドン交響楽団(1959年)・・・LP以来の再会。音源データは一年前に入手済(昨日気付いた)。Everest録音は鮮明・完全現役です。Leopold Ludwig(1908ー1979モラヴィア出身)は往年のオペラ指揮者。艷やかなオーケストラの響き、緻密に整ったセクシーサウンド、この時期ロンドン交響楽団は首席指揮者不在、ほんまの”上手いオーケストラ”に生まれ変わるのはアンドレ・プレヴィン時代(1968-1979年)らしいけど、Mahler受容が進んでいない時代にこれほどの美しい完成度に驚いております。25:20-14:12-11:50ー23:52、LPだったら2枚組。 速めのテンポに疾走して揺れ動く第3楽章「Rondo-Burleske: Allegro assai. Sehr trotzig(きわめて反抗的に)」の熱狂興奮最高!バーンスタインばりの最終盤アッチェレランドはアツいっすよ、一糸乱れぬオーケストラの技量もたいしたもの。
●Weber ピアノ協奏曲第1番ハ長調/第2番 変ホ長調/コンチェルシュテュック〜ニコライ・デミジェンコ(p)/チャールズ・マッケラス/スコットランド室内管弦楽団(1994年)・・・Carl Maria von Weber (1786-1826)は独逸民衆の歌!的人懐こい旋律がお気に入り、もしかしてBeeやん(1770-1827)の生涯にすっぽり収まってませんか。この作品はCD初期から馴染み、出会いはジュリウス・カッチェン?それともVOX廉価盤でしたっけ。作風は陰影のないMozart、明るく快活シンプルなBeethovenってな感じか。演奏会演目にあまり見掛けたことはありません。元気に躍動する文句なし名曲でっせ。いつのまにやらヴェテランに至ったNikolai Demidenko(1955ー露西亜〜英国にて活躍)の技術的切れ味、テンション最高。マッケラスの行き届いた伴奏ともども”名曲を名曲たらしめる演奏”とはこのことなのですね。以前の出会いがよろしくなかったのか、これは目の醒めるような鮮明な音質も文句なし。
●Stravinsky バレエ音楽「ミューズを率いるアポロ」/弦楽のための協奏曲ニ長調/Prokofiev 「つかの間の幻想」 (Barshai/Balashov編)〜ユーリ・バシュメト/モスクワ・ソロイスツ(2006年)・・・Abramovich Bashmet(1953-露西亜)は著名なヴィオリスト。彼のセクシーに深みのある音色はアンサンブルの統率にもそのまま反映され、馴染みの「アポロ」は中低音が豊かに瑞々しく響いて、その息の合い方も半端ない(←とうとう使いたくない慣用句を使ってしまった!)なんか編曲やら編成をいじったのか?一瞬思ったほど。掴みどころや盛り上がりのツボのないアルカイックな作品、12音技法も使われているらしい、ある意味難解だけど、バレエの初演から好評だったそう(1929年ワシントン)。Prokofievはバルシャイのソヴィエット時代に演奏され、残りをBalashovという人が弦楽編曲して、こうして全曲録音に至った、ということらしい。オリジナルのピアノで良いんじゃないの?とは思うけれど、音楽を愉しむ機会や幅は広がったほうがよろしいでしょう。
(2019年2月1日)
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