比叡山中

たっぷり遊んで浪費した夏休みと生活の縮小


 とんでもない台風が東日本にやってきてあちこち大きな被害、こちら朝晩一気に秋の風情であります。思わぬ涼しい夜に薄いタオルケット、ちょいと風邪気味はエアロビクスにてクリアするつもり。アレルギー症状(鼻詰まり咽の不調)継続しても、しっかりスポーツクラブで週2回、汗を流して猛暑を遣り過ごしつつあります。体調はまずまず。猛暑もエアコンの「おやすみモード」上手く使ってよう眠れました。

 お盆辺りは北陸金沢富山に出掛けて、贅沢三昧に美味いもんたっぷりと喰いました。(その合間にオリンピックなど応援)月末は恒例京都OB会、諸先輩皆同様に齢を重ねて気分は学生時代。ひとり息子(31歳)+彼女(23歳)と前夜呑んだのも佳きイヴェント。自分の経済的にムリない範囲で有意義な出費ができるのも、それなり健康であってこそでしょう。

 6月に契約したYahoo!Wifiは目先の安さに惑わされ、我が家の使用実態と掛け離れ、女房殿の激怒もあって契約解除、高〜い授業料(契約解除料)を取られました。金額の多寡にかかわらず、ムダな出費というのは精神的によろしくないけど、起こってしまったことは仕方がない。9,000-10,000円(税抜)/ 月出費していたスポーツクラブの契約を見直して(10月より)4-5,000円ほど節約して埋めましょう。新しいネット環境である「エア」は女房殿スマホ(ワイモバイル)と同じ契約、プランも見直しました。ちょっぴり節約になったかな?(自分は相変わらず業務用ガラケー一筋)

 節約=ムダを省くことは気持ちの問題なんです。洗濯にフロの残り湯を使うような、当たり前のもの。北陸・京都とも往復安いバスを利用して(時間さえ自由ならけっこう快適)喰いもんと音楽だけは贅沢しているかな。

 2017年3月を以て正規雇用終了(=定年)継続雇用は権利として、どのように職場のお役に立てるか(若い世代のジャマにならぬように)上司と自分の立ち位置を相談しなくては。現在、社宅扱いの賃貸マンション(家賃6割負担)は追い出されることになったので、気分転換も含めご近所新し目の物件を探そうか考えております。女房殿のお仕事都合で当面、ご当地は離れられないけれど、マンションを買って定住するほどの愛着は感じておりません。住みやすさ指標全国2位?らしいけど。

 朝日新聞の「老後の生活設計」云々特集によると、収入減に見合った消費生活の見直し縮小必須、安易に蓄えを取り崩さぬことが肝要とのこと。こちら20年前転勤に伴って大阪のマンション売却、あちこち異動して(親の介護問題さておき)本拠地は自由に選べる身分。息子が就職したのが9年前、その時点で自家用車も処分、既に生活はムダをそぎ落とし始めましたよ。3年半前転居時には(いささか草臥れたけど立派な)嫁入り家具も処分しました。CDだって1/4に在庫を減らしましたし。書籍は読了したらBOOK・OFFへ、油断すると貯まり続けるので。これは21年前、最初の本格的転居時に本+LPの物量に閉口した反省もありました。

 2016年も残り4ヶ月、毎日ぼんやりしても、日々風のように過ぎ去っております。手元には拝聴すべき音源が大量に貯まっていても宝の持ち腐れ、聴き手の集中力は落ちっ放し。

前月のヴェリ・ベスト。

金沢富山への旅。贅沢しました。

●毎年恒例、京都もたっぷり堪能。息子の彼女と初対面。そういえば「安城七夕まつり」にボランティア参加したっけ。

DG 471415-2/15枚組 総経費込8,400円Mahler 交響曲第1番ニ長調〜ジュゼッペ・シノーポリ/フィルハーモニア管弦楽団(1989年)・・・CD、データ音源、正規音源、ライヴ音源含めてどれを聴いたら良いか毎度悩むほどの選択肢有。全集に限ればシノーポリ全集が一番のお気に入り。細部驚くほどクリアであり、ブーレーズと異なるのは、各声部が浮き立って+よう歌っていること。フィルハーモニア管弦楽団は清潔な響き、そこにシノーポリの微妙な揺れ表現がセクシーであります。久々の拝聴は音質の優秀さ、爽やかな響きに魅了されました。

Brilliant 92625/9Mozart 交響曲31番二長調K.297「パリ」/交響曲第36番ハ長調K.425「リンツ」/交響曲第40番ト短調K.550(クラリネットなし)〜ヤープ・テル・リンデン/アムステルダム・モーツァルト・アカデミー(2002年)・・・LP時代にMozartの交響曲全集なんて一世一代の買い物、宝物でしたよ。(カール・ベームの中古を入手)手許にはハンス・グラーフ(モダーン楽器)そしてこの古楽器全集をリファレンスとして、他データならどのくらい集めたのか?見当も付きません。すっかり贅沢になりました。小編成、穏健に静謐、飾りの少ない表現はモダーン楽器による迫力メリハリを求める方にはスカみたいな印象かも。強弱を強調して浮き立つようにシンプルな「パリ」も、本来はこんな音だったんじゃないかと思わせる抑制有。明るくスケール大きな「リンツ」は、演奏によってはその大仰ぶりを敬遠したくなるけど、ここでは親密に内省的な演奏でした。哀しみが疾走するト短調交響曲は速いテンポ、ほとんど素顔のまま化粧っけがないから、作品の風情がそのまま滲み出る・・・リズムのエッヂ皆無、浪漫に揺れる歌も存在しない、淡々とジミなサウンドがMozartの真髄を間違いなく伝えてくださる・・・そんな演奏です。

825646941377Webern 牧歌「夏風の中で」/パッサカリア 作品1/管弦楽のための6つの小品 作品6/管弦楽のための5つの異版 作品10/交響曲 作品21/協奏曲 作品24/変奏曲 作品30〜ジュゼッペ・シノーポリ/シュターツカペレ・ドレスデン(1996年)・・・Giuseppe Sinopoli(1946-2001)、Anton Webern(1883-1945)とも、もったいない亡くなり方やったな。初期作品である「夏風の中で」(1904年)は後期浪漫の残滓たっぷり、爽やかな作品也。あとは例の如し、静謐、緻密、微妙な音色の移ろい、息詰まるように繊細な短いエピソード連続!イメージとしては武満徹からウェットと土俗さを抜いたような?凝縮されたサウンドが続きました。こんな作品は余情を交えぬ上手いオーケストラが似合うと思うけど(例えばシカゴ交響楽団とか聖ルカ管弦楽団とか)シノーポリは独逸伝統のオーケストラを率いて洗練とクール、緊張感を維持させて最高っす。

UCCG5083Stravinsky バレエ音楽「春の祭典」(マイケル・ティルソン・トーマス/ボストン交響楽団1972年)/カンタータ「星の王」/バレエ音楽「ペトルーシュカ」(1911年版/シャルル・デュトワ/ロンドン交響楽団/タマーシュ・ヴァーシャリ(p)1976年)・・・デュトワのほうは以前から聴いていた40歳の記録。しっとりと瑞々しく美しい仕上げ+大きなリズム感がおみごと。ヴァーシャリがピアニストとして参加しているのも、ちょいと時代を感じさせます。「春の祭典」MTT28歳の記録は初耳?なハズないけど、記憶が抜け落ちておりました。リズムのキレ、各パートの細部明晰な歌(例えばしっとりヴィヴラートも美しいフルートはドワイヤー?)若さゆえの未熟さなど微塵も感じさせぬ完成度+鮮度に打ちのめされました。(オリジナルLP通り)「星の王」(ニュー・イングランド音楽院男声合唱団)が収録されるのも彼なりのこだわりでしょう。音質は両者ともアナログ録音成熟の技に満足できるもの。馴染み過ぎたお気に入り名曲、たっぷり堪能いたしました。

(2016年9月1日)

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written by wabisuke hayashi