2004年10月高松

大切なワン・パターン


 このサイトも十余年、長く継続しているが、基本ワタシは飽き性で短気、こらえ性なし、生来の三日坊主。まぁ、よう続いてきたな、ここまで。毎日毎日ワン・パターンなる中年サラリーマンのフツウの日常だけれど、10年スパンでみれば微妙に変わっているんだろうな。先月、マウス腱鞘炎、パソコン腱鞘炎に言及したが、症状一進一退。全身運動がもっと必要なんでしょう。早朝ウォーキングは意外と続いております。暴飲暴食睡眠不如意は如何ともしがたいが。たった今、女房殿の姉の病症状篤いし、先月は同世代の職場盟友が東京本丸単身赴任中、職場で倒れました。(脳梗塞)母親の姉が亡くなった(心臓に持病があった)のは寿命かな、と半分あきらめも付くけれど。

 もちろん健全なる精神も重要ながら、同時に日常体調整える(鍛える)ことに傾注しないと、愉しい人生を送れませんよ。お仕事、職場はほんま、愉しい(多種多様なるトラブル・クリアな)毎日であることに感謝いたしましょう。ワン・パターンな生活であることが貴重なんです。そして微妙なる失敗、不具合だって愉しまなくては。全部が全部、思い通りじゃ人生ツマラないじゃん、惚けるかもね。世界中のサイトから音楽データ自由自在にデータ・ダウンロード出来るようになって自主CD化、それも追いつかずHDに貯まったファイルをDVDに焼いて保存しております。昨日朝、最新作成の一枚からデータ取り出そうとしたら焼き込み失敗していたことを発見!DVD一枚分データ没。だからぁ、それがどーだっつぅの。また、ぼちぼちネットで探してゆっくりダウンロードしたら良いじゃないの。慌てる必要はない。

 せっかく買い替えたポータブルCDプレーヤー、amazon(の激安)CDRで焼いた自主CDを認識してくれない。日常使っているものが、粛々と稼働しないというのはストレス・・・それも、変わり映えしない生活のアクセントと自覚いたしましょう。女房殿お下がりのノートパソコン、電源部がアウトになってしまいました。本日、梅田(駅前第3ビル地下一階)まで修理に出そうと考えております。抜本的にマザーボードがいかれていたら諦めましょう。それ以外は快調だったが、残念。こんな些細なトラブルが、ワン・パターンな毎日の彩りなんでしょう。

 気候は不安定だけれど、クールビズも終わり。涼しくなって音楽を堪能すべき秋がやってきております。一年ももうすぐ終わりだ。

 恒例、先月のヴェリ・ベスト。

●Mozart 2台のためのピアノ協奏曲 変ホ長調K.365〜アルフレッド・ブレンデル、ワルター・クリーン(p)/パウル・アンゲラー/ウィーン・フォルクスオーパ管弦楽団(録音年詳細不明1959-67年とのこと)・・・例の35枚ボックスより。ハスキル/アンダとか、ゼルキン父子とか、素敵な演奏はいくつも聴いてきたつもりだけれど、これほど愉悦に充ちた愉しげなる演奏には滅多に出会えない。名手二人のピアノがシミジミ美しくて、その掛け合いはほとんど夢見るよう・・・LP時代より馴染みの演奏と記憶するが、例のVOX録音はけっして良好とは言えぬ〜が、それさえ気にならない至福のひとときであります。

NAKA International ND-007Mozart 交響曲第40/35/38番(1959年)〜ブルーノ・ワルター/コロムビア交響楽団(NAKA International ND-007 158円)・・・駅売海賊盤は1990年代〜ほんまにお世話になったが、その再末期入手じゃないか。(2005年)いまやデータ、自主CDの時代ですから。ディジタル・アンプに替えてから未聴だったと記憶するが、これが凄い!音質が驚異的に瑞々しい、低音と広がり、奥行き、残響、どれをとっても現役。基本、古楽器派、または編成を刈り込んだ古楽器テイスト、ヴィヴィッド溌剌演奏を好むが、なんせワルターは子供の頃から聴いておりましたから。今時希少価値の豊満肉付きの良いサウンド、微妙に揺れるニュアンス、甘美な浪漫、しっかりとした間・・・もの凄い説得力です。K.550ト短調交響曲にこれほど痺れたのも久々。

K.385ニ長調交響曲は躍動、溌剌としたテンションが必要な作品と思うが、これも余裕の風情、よく歌っております。コロムビア交響楽団は上手いオーケストラですね。19世紀的極端なる超・個性的テンポ設定ではないんだけれど、しっとりていねいに歌うべきところは、いっそう遅くなっていくところに妙に納得、説得力有。第3楽章「メヌエット」は重すぎの印象ないでもないが、牧歌的なセレナーデの風情を感じました。終楽章の少々重量級推進力も悪くない。

K.504ニ長調交響曲「プラハ」はワタシの(とっておき)お気に入り作品也。このCDも3曲目に入ると少々もたれるかな?まったりと引きずるような序奏〜颯爽とした主部に入って、ちょっと救われた気持ちとなります。ここでも念入りな表情付け+スケールの大きさが最近見ないグランド・スタイル。そういえば、どの作品とも繰り返し実行しておりませんね。たしか、Beethoven でもそうだった記憶有。悠々と歌心溢れる第2楽章「アンダンテ」、思わぬ清楚(と、感じるのは耳慣れか?)な終楽章迄満足続きました。

●Bach 協奏曲(アレッサンドロ・マルチェッロ原曲)BWV 974/フーガ(アルビノーニの主題による)BWV 951/フーガ(アルビノーニの主題による)BWV 950/イタリア風アリアと変奏 BWV 989/半音階的幻想曲 BWV 903a/幻想曲 BWV 917/幻想曲 BWV 919/幻想曲とフーガ BWV 906〜グレン・グールド(p)(1971/1979/1980年)・・・凄いなぁ。最晩年まで衰えぬテクニックのキレ(テンポが速い!)、ひとつひとつの音のテンションの高さ、硬質強靭なるスタッカート、馴染みの旋律は(所謂)バロックとは無縁の新鮮な音楽に仕上がっております。こんなのを迂闊に聴いてしまうと、ほかのピアノをしばらく受け付けなくなりそう・・・

(2011年10月1日)


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written by wabisuke hayashi