2015年4月ご近所

春・正規雇用ラストイヤーへ突入


 風薫る春がやってきました。

 3月は花粉症(?)の悪化+風邪=咳に苦しんで、思わぬ寒さにも難渋しましたよ。一年前のノンビリとした風情が懐かしい。ちょうどその頃、女房殿の新しいお仕事が軌道に乗るか、微妙な時期でした。無事それはクリアできて、その頃は2017年3月を以て引退!を固く決意しておりましたね。(現在は継続雇用安易に逡巡中。職場状況も改善されつつあるので)概ね8-9回/月通っているスポーツクラブは体調悪化(+お仕事都合)から、3月はわずか4回ほどに留まりました。2015年7月開始より8-9か月経過、こんなに苦戦(体調悪化)したのは初めてでしたよ。せっかくお仕事潮目の変化に気分一新なはずが、こんなんじゃ仕方がない。佳き季節に元気いっぱいサボる!遊ぶ!のがモットーなのに、身動きとれぬ残念無念な3月でした。

 体調は完全復調とは云えぬまま、新しく若い相棒を迎え、お仕事にも張り合いが出てきました。上司も変わったし、石の上にも丸三年、苦しみ抜いて挙句、状況の変化はあるものですね。日々引継ぎというか、新しい(まともな)営業体制やら、データ処理の合理的再構築に忙しいけれど、これが本来の正しい姿、各自勝手ばらばらに(ムダ)作業していた3年間が異常、空しいものであったことを再自覚、異動してからの長い違和感はわずか一週間ほどで雲散霧消しつつあります。あたりまえの和気藹々とした雑談も楽しいもの。小さい職場に人事配置変更の願いを受け入れてくださった上司には、感謝しましょう。

 我が職場は世代の切れ目なく人材豊富、たまたま配置された若い者は息子世代の関西出身33歳、奥様30歳、小さいこども二人、人生一番シアワセな時期でしょう。お仕事呑み込みが速い。前任が11年がっちり固めたクセとムダだらけのお仕事を解きほぐしている最中に、わずか10日ほどで全貌をぼちぼち見切ったみたい。素直だし、センス良いですよ。あとは悪魔のように素早いパソコン技を伝授するのみ、MS-Accessも教え込みましょう。作業手順を統一して合理化していくこと、相互乗り入れが可能になること(属人的お仕事の排除)は、お仕事標準化に当たり前のことなんです。

 正規雇用としてのラスト・イヤーに至って、こんな改善、佳き方向も感慨深いもの。3年前、まさかの名古屋(方面)異動に愕然、懲役4年を覚悟したのも想い出、あっという間に3/4年経過、もう少しで釈放どころか、女房殿お仕事都合で、しばらくここから離れられそうにありません。残念ながら住めば都とは感じない、ここ長久手市はキレイだけど、歴史とか風情を感じないんだよな、お友達もほとんどいないからか。贅沢な悩みですよ、ちゃんと働けて、美味しいものを喰って、週に2回スポーツクラブに通って、毎日音楽聴いて・・・ぶつくさ云ったら罰当たりまっせ。

 恒例、先月のヴェリ・ベスト。おそらくはもっとも音楽に集中できなかった一ヶ月也。

DG 469-073-2R.Strauss 交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」/交響詩「ドン・ファン」/Shostakovich 交響曲第9番 変ホ長調〜セルジウ・チェリビダッケ/スウェーデン放送交響楽団(1970/71年ライヴ)・・・チェリビダッケ50歳代の記録。彼の厳しい練習が災いしてか、晩年のミュンヘン・フィルに至るまで、あまり大きなポストに就かなかったし、録音嫌いというのも彼の評価を妨げたでしょう。これはまともなテンポ、充実したアンサンブルの集中力、躍動するノリ、スケール、間のとり方、文句なし。編集はしているのかもしれないけど、基本演奏会そのままの記録でしょ?たいしたもんでっせ。細部入念な描き込みのR.Straussに感服。Shostakovichは軽妙ユーモラスな作品だけど、思慮深い味わい、ていねいな仕上げに神妙、馴染みのものとはちょっと違う感じ。

SONY SMK48465Scho”nberg 浄められた夜(弦楽六重奏版)〜ピエール・ブーレーズ/アンサンブル・アンテル・コンタンポラン(1982年)・・・大好きな作品、ブーレーズはニューヨーク・フィルとの録音(1973年)を聴いてきて、こちらの存在は初発見!後期浪漫の甘美な残滓をたっぷり感じさせる名曲中の名曲、弦楽合奏だったら”甘美増強”、こちらありそうで意外と聴く機会のない弦楽六重奏版、極限デリカシーに情感の動きよりクール怜悧な知的構成が浮き出る演奏であります。版の問題か、ブーレーズの表現なのか、1973年録音はニューヨーク・フィルとは思えぬ叙情性豊かなスケールに驚いたものです。こちら、いかにも”その後の現代音楽”の骨組みがはっきり理解できて、新鮮そのもの。

 PTC5186314Beethoven 第2番ニ長調/第6番ヘ長調「田園」〜フィリップ・ヘレヴェッヘ/ロイヤル・フレミッシュ・フィル(2009年)・・・幾度も聴いているお気に入り”古楽系”演奏。先日拝聴したジョン・エリオット・ガーディナーは、その迫力にほんま感動しましたよ。こちらモダーン楽器のオーケストラ、白耳義(ベルギー)のオーケストラは明るくクリアな響き、素直軽快なサウンド、低音をゴリゴリ強調したり、ティンパニを特異に強打させません。編成は(おそらく)小さめ、中庸乃至やや速めのテンポを採用して推進力有、但し異形なデフォルメとは無縁、デリカシーを感じさせる演奏であります。Beeやん全集中一番のお気に入りである第2番ニ長調(とくに第2楽章「Larghetto」)の軽快なる躍動、あまりに馴染み過ぎて敬遠気味な「田園」も牧歌的な風情もシミジミ、ロイヤル・フレミッシュ・フィル(フランダース・フィル)はこんなに上手いオーケストラだっけ?と不思議なほど。

POCA-1108Beethoven 交響曲第3番変ホ長調「英雄」/第4番 変ロ長調〜ジョン・エリオット・ガーディナー/革命的浪漫的管弦楽団Orchestre Revolutionnaire et Romantique/1993年)・・・音楽に優劣やら順位を付けるのもナニだけど、使用楽器演奏スタイルさておき、これがヴェリ・ベストの手応え有。ノン・ヴィヴラートの古楽器はテンションにも厚みにも不足なし、打鍵鋭いティンパニに快速イン・テンポ、切れ味たっぷり、ノリノリのアツい演奏であります。10年以上前から聴いていたはずなのに、これほどまでに響きが洗練され、充実していた!そんなことに気付きませんでした。演奏スタイルは第4番もまったく同じ、音質も極上。内声部の気付かなかった美しい旋律に新発見続々、この作品にこれほどの感銘を受けたのも久々。現役世代が一流オーケストラを率いた演奏をいくつか拝聴して、響きが美しくない(濁る)ことが気になっておりました。もっとヤワい、響きの薄い古楽器系演奏も好きだけど、これは”アンチ古楽器派”さえ納得させる迫力かも。

●カンニング竹山「オレオレ詐欺をふせぐのは、オレだ」のCM、秀逸。感動的。

(2016年4月1日)


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written by wabisuke hayashi