新しいスタート
ここ数日、温かさにハクモクレンの白い花がいっせいに開いて、桜もぼちぼち見頃になりそうです。せっかくの季節に冷たい雨、これを美しい日本語では”花冷え”と呼びます。
2017年4/1付にて継続雇用身分、時給の嘱託契約身分となりました。既に二週間ほど前からぼちぼち職場人員の異動入替が始まって、新年度の動きは始まっております。自分はお仕事内容は現状維持+αちょいと(かなり?)増えて+最若手への実務指導となります。メンバーチェンジして自分も席替え、 小さな職場はいっそう若返って20歳代が5人(女性二人含む全員独身) 雰囲気はがらり変わって華やか、活気に充ちてこんな前向き、晴れやかな気分の日々は久々。季節の変わり目に風邪をひいて一週間ほど 咽が痛かったけれど、忙しい熱気にお仕事愉しく堪能しております。スポーツクラブも週三回、頑張って継続中。
息子が奈良から小松に転勤転居となり、これを契機に結婚することになりました。ノーミソ立派に健在な北海道の爺さん(91歳)婆さん(85歳)は既に兄の孫(つまり曾孫)二人を抱いたし、うちの息子のお嫁さんも紹介できそう。なんとか間に合った!親にはな〜んもできていないけど、これは最高の親孝行でしょう。熊本(この街大好き)へのご挨拶は5月末、今月中旬には彼女を伴って長久手迄遊びにきます。女房殿初対面。若い世代はいろいろたいへんやろうけど、めでたいなぁ、嬉しいなぁ。春やなぁ。
しょうもない話題で恐縮だけど、定年退職までに”へそくり”金額目標を決めて、それはかなりの額。じつは一年前に無事達成して自主目標を上乗せ、ラスト一か月(前月)とうとう届きませんでした。浪費癖もないし、欲しいものもこれといってない。先月新しい(中古)コンピューターを既に入手済、聴くべき音楽音源データも一生掛かっても消化できぬほど貯めております。息子が独り立ちして以来、節約生活が身に付いて(ちゃんと一人前に稼いでいる)女房殿には「もうちょっとちゃんとした服装したら!」と叱られるほど。これからは人生の愉しみと支出のバランスを考えましょう。
博打とか投資とか無縁の人生でした。数ヶ月CD処分+コンピューター関係の処分もしたヤフオクは先月にて一区切り、一段落。
ま、なんといっても健康ですよ、まず。ネットの知り合い(おそらく同世代)が入院手術したり、職場でもそんなメンバーがおりました。毎朝6時起床、食事しつつ朝刊熟読(+音楽)「音楽日誌」更新(+音楽)弁当作って(女房殿はお仕事忙しくもう作ってくれない)職場一番乗りの生活リズムでした。雇用形態が変わってフレックスタイム→定時固定となって出勤は一時間遅くなります。朝の一時間は値千金、しっかり交響曲だって聴けるし、なんだったら毎朝走っても時間的に余裕でっせ。土日祝日全部休みなのはありがたいけど、お仕事物量は一人前なので段取りがたいへんかも。
● いつもの前月ヴェリ・ベスト。
■R.Strauss メタモルフォーゼン/ホルン協奏曲第2番 変ホ長調(フィリップ・マイヤーズ(hr))/交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」〜クラウス・テンシュテット/ニューヨーク・フィル(1983年ライヴ)・・・写真は怪しげCDR2枚組、こちらネットより入手した音源也。音質極上。ズービン・メータ時代のオーケストラは絶好調(信じられぬほど)コクのある骨太明るい響きに魅了されます。テンシュテットは神経質にアンサンブルの表面を磨く人ではないと思うけど、オーケストラのやる気、自主性を引き出す手腕は一流だったのか。例の如しノリノリのアツいサウンド、哀しくも静謐な部分での思いっきり泣き、朗々と伸びやかなソロ(マイヤーズ)の引き立て方、「ツァラ」に於ける豊かな表情の変化、溢れる思い、色気がしっかり伝わりました。
■Stravinsky 管楽器のためのサンフォニー/詩編交響曲/三楽章の交響曲〜ピエール・ブーレーズ/ベルリン・フィル/ベルリン放送合唱団(1996年)・・・やっぱりブーレーズ好っきやなぁ。ほとんど飾りを付けぬ正確な表現+ベルリン・フィル極上のセクシーサウンド、細部各声部が絶妙に浮かび上がるバランスと洗練に仰け反りました。初演大失敗であったらしいDebussy追悼の「サンフォニー」の無機的なサウンドに痺れ、静と動が淡々と対比される「詩篇」、いままで気付かなかった主旋律の裏に潜む細かい音型の美を実感させて下さる「交響曲」。幾種も聴いてきた演奏中出色の完成度、オーケストラ合唱団の技量はこうした作品に顕著に効果的であります。最高。
Mahler 交響曲第4番ト長調〜ピエール・ブーレーズ/クリーヴランド管弦楽団/ユリアーネ・バンゼ(s)(1998年)・・・これもさっくりとした表現やなぁ。力み一切なし、解像度高く洗練極まったサウンド、例の如し浪漫の残滓一掃した表現、思わぬテンポの疾走も有、サウンドはベルリン・フィルより色気が少なくて機能的、それでもたっぷり美しいもの。
■Chopin ピアノ協奏曲第1番ホ短調〜イシュヴァン・セーケイ(p)/ジュラ・ネーメト/ブダペスト交響楽団(1988年)・・・NAXOS最初期の音源也。ピアニストも指揮者も詳細情報不明、ハンガリーの音楽家なのでしょう。音質極上、清潔に粒の揃ったピアノ、充分な技巧を前提にきらきら宝石のように繊細なタッチであります。終楽章「Rondo: Vivace」の軽快なリズム感に魅了されました。昔馴染みの廉価盤をバカにできまへんで。
■Sibelius 交響曲第1番ホ短調/第4番イ短調〜アレクサンダー・ギブソン/スコティシュ・ナショナル管弦楽団(1982/83年)・・・日本では特異な人気を誇るSibelius(と云ってもほとんど交響曲?)渡邉暁雄さんの遺産かな?Alexander Gibson (1926-1995)はスペシャリストの一人、改めてネット検索してみるとCDは現役ではないのですね。オーケストラのサウンドは明らかにBeeやんとか浪漫に相応しくない清涼な響き(つまり豊かな厚みに非ず)ギブソンの表現も重苦しくなくクール、適度なニュアンスが飾り少なく洗練されております。とくに第1番ホ短調は情熱的雄弁な表現が可能と思うけれど、そこは秘めたる思いというか、抑制の美+金管が高らかに歌う場面でもバランス感覚を失わない・・・とくに第4番イ短調終楽章「Allegro」に於ける颯爽としたカッコよさ!油断すると暗鬱にワケのわからんものになりますから。
■Beethoven 交響曲第2番ニ長調/第4番 変ロ長調/「シテファン王」序曲〜ピエール・モントゥー/ロンドン交響楽団(1960年)・・・温故知新というか一昨日からの流れ、記憶ではモントゥーのBeeやん全集は4/5枚ほどばらばらに集めてやがて処分、全集買い直そうと思っているうちにその機会を失ったものです。やがて十年ほど経過パブリック・ドメインとなってネット音源入手可能となりました。生前はあまりレコードが売れなかった?らしい彼の残された(正規)録音はどれも音質良好、オーケストラとの相性反応はロンドン交響楽団のほうがいっそうよろしいでしょう。一般に軽快軽量な古楽器系サウンドを好むけれど、中庸のテンポ、まったりバランスのよろしいモントゥーの安定感と推進力を美しいと感じます。9曲中、この第2番ニ長調第2楽章「Larghetto」は屈指の安寧を誇って夢見るように美しい世界が表現されております。第4番の躍動はカルロス・クライバーの登場(1982年)を待たなくても、こんな素晴らしい先例があったのですね。
(2017年4月1日)
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