2018年の元旦に2017年ヴェリ・ベスト
前年は不安に感じていた引退、還暦、4月からの新生活は・・・結論的になにも変わりませんでした。毎日の出勤時間が30分ほど遅くなっただけ、毎週2ー4回のスポーツクラブ通いも欠かしませんでした。体重減への努力は7月が限界、あとは行ったり来たり、大晦日段階で辛くも70kg切れを維持できたのが幸い。血圧やら尿酸値やら問題があったり、腎臓に結石が居座ったり・・・それでもしっかり身体を鍛えて、糖質ダイエットを心掛け、減量=健康を維持したいもの。学生時代一番影響を受けた三歳上の先輩が、軽い脳梗塞を発症したのがショックでした。
2018年の元旦にしっかり2017年を振り返りましょう。ざっくりとしたまとめは先月しておきました。2018年も【♪ KechiKechi Classics ♪】よろしく。
● 2017年を振り返って年間ヴェリ・ベスト。
<2017年1月>
アレルギー症状ひどく、洟水問題から睡眠不如意〜とありますね。これ2017年一年間苦しめられて継続中。女房殿に急かされて、退職実務手続きを開始しておりました。ミニノートAcerAspire 1410入手。これは女房殿お仕事用として買い換えるつもりだったのに、日常使いには結局ディスプレイが小さ過ぎ(なんせ華麗なる加齢は眼にも・・・)「持ち出し用」となったもの。使用頻度少なかったなぁ、ま、12,000円くらいだったけど。
●Dvora'k 交響曲第7番ニ短調/Brahms ハイドンの主題による変奏曲/Koda’ly ガランタ舞曲〜ロリン・マゼール/ニューヨーク・フィル(2006年ライヴ)・・・マゼールのDvora’kなんてあまり興味なし、偶然、半ば誤って取り出した音源、第1楽章「Allegro maestoso」の暗い風情に想像通りかな?と思ったら、興が乗った時のマゼール、好調時のニューヨーク・フィルのツボ、ぴたり!彼はテンポとか細部けっこう恣意的にいじるじゃないっすか、第2楽章「Poco adagio」はシミジミとした風情がたっぷり美しく、例の懐かしさに泣ける第3楽章「Scherzo: Vivace - Poco meno mosso」冒頭弦の”タメ”がニクいほど決まって、不覚にも感動いたしました。終楽章「Finale: Allegro」はんもうノリノリの爆発、最高。ザラリとしたニューヨーク・フィルのサウンドも、ライヴの雰囲気熱気に溢れました。「ハイ・バリ」はやや早めのテンポ設定に各変奏のニュアンス描き分けが上々、そして「ガランタ舞曲」の燃えるような疾走!に会場の熱気モロに伝わりました。ラストの激走はかつて経験したことのない興奮でした。
<2017年2月>
HP Omni 220-1140jp(8gb/2TB)定年を期に新しい、高スペックなパソコンを入手予定でした。前機種は8年ほど使ったっけ、実際はわずか27,000円ほど(中古)の贅沢。ネット環境が上手く行かずに、順調に日常使いに至る迄数ヶ月掛かりました。種々自分用にカスタマイズするのも楽しみのウチ(ボケ防止とも云う)。
中古入手二台続けて早逝したONKYO CDプレイヤー/iPodドッグ CBX-Z10→SONY ZS-RS80BT買い替えました。これは朝食音楽用。音質それなり、価格並み。
■Bach マタイ受難曲BWV244〜ゲザ・オベルフランク/ハンガリー国立交響楽団/少年合唱団/ハンガリー・フェスティバル合唱団/イシュトヴァーン・ガーティ(b)/ペーテル・コヴェシュ(b)/ヨジェフ・ムック(t)/ユディト・ネーメト(a)/イボリャ・ヴェレビチュ(s)(1993年)・・・冒頭「娘たちよ来れ、そして嘆け我と共に」から胸を締め付け、涙滲む名曲中の名曲、旧くはメンゲルベルク、クレンペラー、ヨッフム、カラヤン、バーンスタイン往年の大指揮者も皆録音を残して、21世紀古楽器系の演奏も種々出現しております。Geza Oberfrank (1936-洪牙利)はオペラ畑一筋のヴェテランらしい。ネットを探ってもこの音源にはほとんど言及なし、NMLで聴けることHMVにて入手可能なのはさすがNAXOS。これは20年以上前、LPを諦めて(メンゲルベルクの抜粋廉価盤一枚)CD入手したもの、なんせ3枚組3,000円は当時激安でした。おそらくはオール洪牙利勢によるモダーン楽器演奏、懐かしく聴き出すとこれが真摯素直な表現、耳あたりよろしくテンポは中庸、粛々と胸を打つばかり。リズムのエッジを強調した最近のものとは異なって、編成はやや大きめ、保守的な癒し系でしょう。
ラスト「われらは涙流してひざまずき」(ここで聴き手はほんまに涙に濡れてしまう)に至る迄、数々の著名な旋律聴きどころ満載。エヴァンゲリスト(福音史家)はペーター・シュライヤーの一種高揚した豊かな表情が懐かしいけれど、こちらJozsef Mukk(t)は抑制された表現、他一般にソロ、合唱も(器楽アンサンブルも)バランス優先、技量にもテンションに不足もないでしょう。Bachの素敵な旋律を堪能するに不足ありません。音質は合唱にわずかな濁りを感じぬでもないけど、まずは問題なし。
一番人気は「ペテロの否認」〜「憐れみ給え、わが神よ」(Erbarme dich) アルトとヴァイオリン・オブリガートかな?Bachはどんなスタイルで演っても音楽の骨格が揺らがないから、思いっきり泣き、浪漫に振ってもおかしくない魅惑の旋律。ここではもちろん、端正なる表現となります。ワタシが一番好きなのは「イエスは鞭打たれ、茨の冠を被らされる」〜コラール「おお頭は血潮にまみれ」、ふだん敬遠しているカール・リヒター(1958年)の極限デリケートな表現に打ちのめされた記憶も鮮明です。もともと大衆的な流行歌かなんかの旋律流用らしいけど。こちらハンガリー・フェスティバル合唱団は厚みにも不足なく、悪くないもの。
<2017年3月>
前機ノートパソコンACER Aspire AS5750(endキー欠品/6gbメモリ)無事オークションで処分できました。他断続的にCDはオークション処分継続。いよいよ正規雇用ラスト、最終日に職場にて花束もらって涙、みたいな安物のドラマみたいのは御カンベン!ま、お仕事そのまま、いつものような最終日は大阪より悪いお友達が異動してきて、結果的にとことん呑んじまって、それは職場運営の相談・・・
■R.Strauss メタモルフォーゼン/ホルン協奏曲第2番 変ホ長調(フィリップ・マイヤーズ(hr))/交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」〜クラウス・テンシュテット/ニューヨーク・フィル(1983年ライヴ)・・・写真は怪しげCDR2枚組、こちらネットより入手した音源也。音質極上。ズービン・メータ時代のオーケストラは絶好調(信じられぬほど)コクのある骨太明るい響きに魅了されます。テンシュテットは神経質にアンサンブルの表面を磨く人ではないと思うけど、オーケストラのやる気、自主性を引き出す手腕は一流だったのか。例の如しノリノリのアツいサウンド、哀しくも静謐な部分での思いっきり泣き、朗々と伸びやかなソロ(マイヤーズ)の引き立て方、「ツァラ」に於ける豊かな表情の変化、溢れる思い、色気がしっかり伝わりました。
<2017年4月>
いよいよ継続雇用(半分引退)スタート、未だ手探りだけど全然生活は変わらない・・・(現在に至る)。定時出勤(退勤)の身分となったので、朝一時間の余裕有(その後30分となりました)。ゆったり音楽やらストレッチなどして出掛けましょう。新しい相棒(息子より更に下の世代)との出会いも楽しみ・・・と。”朝の一時間は値千金”でっせ。新人を指導していると自分のお仕事がなかなかできないことに苦戦中、引退したはずなのに全然減りません。
未だ就任二週目の新人の指導に四苦八苦、思わずイラついて(いまや年齢的に自分に注意できる職場唯一の立派な先輩より)注意を受けて反省。どー考えても自分が25歳のときよりずっと優秀でっせ、但し時代は違って超フクザツなお仕事、コンピューター駆使も必須・・・ストレスにて右奥歯下が痛い、歯医者さんではレントゲン撮影もしたけど、抜本的な問題なし、ストレスによる強く噛み過ぎ、知覚過敏なんだそう(現在も継続)
■ Leroy Anderson 舞踏会の美女/馬と馬車/ワルツィング・キャット/ブルー・タンゴ/夏の空/ベルの歌/タイプライター/シンコペーテッド・クロック/ザ・ガール・イン・サテン/チャイナ・ドール/サラバンド/フィドル・ファドル/そり滑り/*セレナータ/プロムナード/チキン・リール/ファントム・レジメント/ジャズ・レガート/ジャズ・ピツィカート/プリンク・プレンク・プランク/スコットランドのブルーベル/春が来た/ジュピターの歌〜フレデリック・フェネル/イーストマン=ロチェスター・ポップス管弦楽団/*オーケストラ(セレナータ以降)(1956-64年)・・・ちょいとダルい呑み会開けの朝に相応しい愉しい音楽也。Gershwin辺りとはまた趣向の異なった”旧き佳き亜米利加”の豊かさ、おおらかさを堪能できるシアワセな音楽であります。往年のMercury録音のみごとさ、リアルな音質に支えられ、吹奏楽に多大なる功績のあったFrederick Fennell(1914-2004)がフル・オーケストラを機嫌よく指揮しております。LP時代モーリス・アブラヴァネルの廉価盤LPにて散々聴いていたから、馴染みの旋律ばかり(CD時代に至ってピンカス・スタインバーグ)というか、誰でも知っているでしょ?大昔米国のアニメを見ているような、そんな錯覚に陥ります。作品は粒ぞろい、「セレナータ」以降は初耳だけど(オーケストラは録音用臨時編成?上手いもんです 音質はちょいと雰囲気が異なって自然な感じ)愉しい、ウキウキするような風情はそのまま継続します。最高。
<2017年5月>
息子がめでたく結婚することになってご挨拶に行ってきました熊本。エエとこやなぁ、やっぱ九州大好き。好天に恵まれ季節外れの猛暑も気になりません。一年前の震災被害はあちこちビルの工事中、解体待ち、熊本城の石垣の崩れ天守閣も工事中、おそらく民家も色々タイヘンな状況が続いてると想像しております。息子のお嫁さんのご両親は24歳の長女を先頭に女3人男一人の4人姉弟は美男美女に性格も朗らか、ご両親は天草で自営業をされて家族とても仲がよろしい。ステキな方々と親戚づきあいとなりました。ウチの息子も32歳、これで一区切り、結婚式をどうするかは未定。高そうな立派な料理屋は息子が支払っておりました。エライぞ。北海道の爺婆も喜んでいるでしょう。
■葉室麟「蜩の記」(祥伝社文庫)購入数ヶ月、とうとう読了しました。藤沢周平の九州版、んなこと云うと硬派なファンに叱られるけれど、地方藩のお家騒動、権力抗争に毅然と矜持を以て耐え忍ぶ戸田秋谷、切腹までの時限を区切られ藩史を編纂しつつ幽閉される彼を監視する役を仰せつかった若き檀野庄三郎・・・彼(か)の人柄に魅了され成長していく筋書きは、まさに藤沢周平そのもの。緩みきったノーミソに久々刺激有(そいえば葉室麟さん、先日亡くなたんやなぁ。合掌)
■ Stravinsky 「ペトルーシュカ」からの3章(1971年)/Bartok ピアノ協奏曲第1番/第2番(1977年)〜マウリツィオ・ポリーニ/クラウディ・アバド/シカゴ交響楽団・・・30歳前後、腕が鳴るような切れ味テクニックのポリーニであります。「ペトルーシュカ」は腕自慢のピアニストなら、必ず手掛けてみたい難曲中の難曲とか。最近では(IMALUちゃんを連想させる)ユジャ・ワンが爽快でした。こちら若きポリーニは有無を云わせぬ怜悧な推進力に言葉を失うほど。Bartokも凄いけど、民族的粗野な音楽ではなく、都会的洗練に溢れた完成度、これはアバドの優れたバック、シカゴ交響楽団の硬質洗練されたサウンドイメージも大きいでしょう。第3番の録音はその後もなかったでしたっけ?Bartokは結局ゲーザ・アンダ/フリッチャイのが音質とも完成度抜群!と云っても、もうぼちぼち60年前、こちらも40年前か・・・
<2017年6月>
この辺り、ダイエット努力のピーク(健康診断目指して)夢の70kg切れ!(▲4kg)達成〜実際はその後2017年いっぱい、ここから一歩も前進できませんでした。その後も週に3ー4回しっかりスポーツクラブ通いを継続しておりましたが。
■Mahler 交響曲第3番ニ長調〜ベルナルト・ハイティンク/シカゴ交響楽団/合唱団/児童合唱団/ミシェル・デヤング(ms)(2006年ライヴ)・・・これは久々の拝聴。強烈ピカピカのサウンド+会場空気をリアルに伝える優秀録音。天下に轟くシカゴの金管でっせ、冒頭ホルンのユニゾンからゾクゾクするほどの切れ味、この時期もうアドルフ・ハーセスは引退しても光り輝く金管の伝統は健在でっせ。バレンボイム(〜2005年)とムーティ(2010年〜)の中継ぎとして短い間にハイティンクはけっこうな録音を残して、必ずしもオーケストラとの相性は万全とは思わぬけれど、指揮者の円熟とオーケストラの個性を無理なく引き出す技量にたっぷり痺れました。
ここ最近長い作品を聴き通す気力体力が続かぬけれど、じつはMahler中この第3番が一番のお気に入り。30分を超える第1楽章「Kraftig. Entschieden. (力強く、決然と)」から平明わかりやすい楽想(メーデーの行進曲!風)熱気が素晴らしい。第3楽章「Comodo. Scherzando. Ohne Hast.(コモド・スケルツァンド 急がずに )」中間部の夢見るようなポストホルンも素敵、第5楽章「Lustig im Tempo und keck im Ausdruck.(快活なテンポで、大胆な表出で )」は天使の歌声に心洗われ、終楽章「Langsam. Ruhevoll. Empfunden. (ゆるやかに、安らぎに満ちて、感情を込めて)」万感胸に迫る人生の美しい黄昏・・・生体験は稀有な思い出です。優秀録音、昨夜今朝に掛けて全曲拝聴させていただきました。
<2017年7月>
猛暑(この月は比較的マシだったかな?)や全国異常気象(豪雨被害)それでも日常のお仕事と生活は続いて、例年と変わらない日々。自分は引退したんじゃなかったのか・・・
■Beethoven 交響曲第1番ハ長調/第3番 変ホ長調「英雄」〜ヤープ・シュレーダー/スミソニアン室内管弦楽団(1987年)・・・サイト内検索すると幾度登場するお気に入り古楽器演奏也。Jaap Schro"der (1925-)はクリストファー・ホグウッドと組んで多く名演奏を録音しております。北海道の親父と同い年かぁ、とっくに引退してますよね。快速溌剌ヴィヴィッドな躍動、飾りの少ない表現は好みのツボ、咳いて前のめりに非ず、颯爽とカッコよい推進力とテンション、古楽器特有の時にビンボー臭い貧弱なサウンドに非ず、充実した素朴な響きに魅了されました。30年前でも技術的な洗練はたしかなもの。交響曲録音は2曲だけかい!録音は。第2番第5番辺り聴きたかったなぁ。
<2017年8月>
猛暑継続。恒例の京都にて大学のOB会、参加者中最年少が自分、諸先輩は再雇用も卒業して引退された方もいらっしゃいました。散々呑んで、笑って、すき焼き喰って(ご飯物は慎重に避けた)京都のギネスバーにて更にビール(正確には英国のエール)リラックスしてかなりの熟睡、同室の同輩によるといびき盛大だったとのこと。皆、予定があるらしく、朝一番(6ー7時頃)に帰って行きました。ヤフオク激安落札したPLC機器到着、これでようやく安定したネット環境に・・・この辺りから右膝の違和感自覚。
●Sibelius 交響曲第2番ニ長調〜渡邉暁雄/日本フィル(1962年東京文化会館)・・・一昨日拝聴した第7番収録は杉並公会堂、こちら東京文化会館は1999年改装前、デッドな響きに奥行き潤いが足りないけれど、やはり優秀録音なのでしょう。Sibelius一番人気の交響曲は熱演!北欧の旅情漂う名旋律は入魂の力強さ、旋律表現そのもは詠嘆に朗々と歌ういったものに非ず、むしろ要らぬ飾りを除いて決然としたフレージングであります。各パートは充分に力量を発揮して金管の爆発もお見事、第3楽章「Vivacissimo − Lento e suave − attacca」に於ける、弦の細かいパッセージも1962年の日本でここまで!といった感慨深い完成度であります。凄いぞ!渡邉暁雄さん(1919-1990)。 ●Sibelius 交響曲第7番ハ長調〜渡邉暁雄/日本フィル(1962年)・・・荒涼たる一気呵成な幻想曲である第7番は中学生以来のお気に入り作品。LP時代所有していた一枚(第1番だったか?)は再録音だったから、史上初のステレオ全集録音は初耳、杉並公会堂での録音担当は若林俊介さんのワン・ポイントらしい。あまりビットレートの高くない.mp3でも優秀録音は確認可能です。東京オリンピック前、未だ世間は「運命」「未完成」な時代にSibelius全集を取り上げて、それは資料的価値に非ず、現役演奏として技術的アンサンブル、完成度になんの不満もありません。正規CD復刻されてますか?忘れ去られるにはもったいほどの感銘をいただきました。
<2017年9月>
しっとり小雨模様、ひと雨ごとに季節が深まる・・・先人の言い伝えに説得力ありますよ。積年の関節痛(とくに両肘)がじつはかなり問題とか、大学病院を紹介され、以降毎月通院することに。愛知医大のタブレット・システムの先進性に驚愕。
■Reger モーツァルトの主題による変奏曲とフーガ/悲劇への交響的プロローグ〜レイフ・セーゲルスタム/ノールショピング交響楽団(1995年)・・・北欧芬蘭土の巨漢指揮者Leif Segerstam(1944ー)は健康的に大丈夫か、レヴァインも体調を崩したみたいだし、ハイリヒ・シフ(1951-2016)は若くして亡くなりました。これはReger唯一無二のヒット作品、なんせ主題はピアノ・ソナタ第11番イ長調 K.331第1楽章「Andante grazioso」馴染みの優雅なもの、これが出足楚々と、やがて巨大に怪しく変容して圧巻のフーガを迎える濃い浪漫作品、太古カール・ベーム(1938年)ヘリオドール・レコード?以来のお気に入り、馴染みの作品であります。このオーケストラはSibelius辺りが似合いそうな清涼サウンドに響きはおとなしく、セーゲルスタムの統率によってしっかりとしたアンサンブルに仕上げておりました。もちろん音質良好、「交響的プロローグ」は初耳、これも濃厚浪漫な30分也。
<2017年10月>
降って湧いた総選挙、民進党瓦解、敵失による自民党圧勝はオモロないなぁ、小池バブル崩壊は予測の範囲内でした。ご当地(話題の)山尾志桜里さん小選挙区勝利、シブトい人気有。全国屈指の若い世代エリアの選択なのでしょう。こちら博多へ「クエの旅」(お仕事休みとって先輩同輩と酒)最高っす、人生の醍醐味。体重+1kgは自業自得。女房用マシンLenovoG575入手、前機eMachines E732Zはストレスからキーを叩きつけるから壊れたんです。一年ほど前キーボードを置き換えたんやけどね。こんどのは堅牢ですよ。
■Bruckner 交響曲第7番ホ長調(ノヴァーク版)〜ハンス・フォンク/セントルイス交響楽団(1997年ライヴ)・・・Hans Vonk(1942ー2004)は難病に倒れ、本来であれば現在現役でもおかしくない世代の指揮者(阿蘭陀の人)。ドレスデンでも活躍して、CD初期よりいくつか拝聴機会がありました。ここしばらくBrucknerは敬遠気味、先日亡くなった某大物評論家がカール・シューリヒトを絶賛して、その音質に閉口しつつよう馴染んだ作品でもあります。これは自然体、静謐な佇まい、心洗われるような演奏でした。ちょっぴり響きが濁るライヴ、それでも広がり奥行き充分な鮮度でしょう。レナード・スラットキンが育てたオーケストラ(1979ー1996在任)は洗練され落ち着いた響き、技術的に優れライヴとは信じがたいアンサンブルであります。
あまり話題にならぬ音源、ネットにて検索すると第1楽章「Allegro moderato」コーダにて走るのはアウト、とのコメント発見。ノヴァーク版には指示はあるそうで、もっと唐突に走る演奏はあちこちあるし、自分にはさほどの違和感もなし。第2楽章「Adagio. Sehr feierlich und sehr langsam(非常に荘厳に、そして非常にゆっくりと)」ここの美しさ絶品!クライマックスでの打楽器連打に感極まります(本来はハース版打楽器なしが好きだけど)第3楽章「Scherzo: Sehr schnell」に於ける力みのないリズム感、終楽章「Finale: Bewegt, doch nicht schnell」へのバランス感覚も優れて、久々Brucknerに心からの感銘を受け取りました。そんな季節になったのか。
<2017年11月>
半引退の身分は毎週週休2日、ところが10月より四週連続休日出勤。閑話休題(それはさておき)4月よりずっとお仕事の雰囲気は前年と変わらない(現役時代も半分引退していたかも?)。ま、お給料は下がったけどね。毎日元気で愉しく働けることはシアワセ。年2回の東京出張はやや苦痛です。
■Bartok ピアノ協奏曲第1番/第2番/第3番〜アンドラーシュ・シフ(p)/イヴァン・フィッシャー/ブダペスト・フェスティヴァル管弦楽団(1996年)・・・粗野な名曲はゲーザ・アンダ/フリッチャイの太古録音(1959/60年)に勝るものはない!美しいピアノの音色、オーケストラの緊張感、音質・・・そう確信して幾十余年、ようやく納得の演奏に出会えました。これも20年前だけどね。強面、思いっきりクール怜悧ハードにバリバリ演ってもおかしくない作品、硬質なタッチではないアンドラーシュ・シフのピアノは思わぬ成果、十全なテクニックを前提に、緻密かつデリケート、リリカルな味わいが作品の新しい魅力を引き出して最高。ディジタル時代に至った音質もクリアそのもの、イヴァン・フィッシャーのオーケストラに期待を裏切られたことはありません。”この作品には旋律がない、リズムと色彩のみ”といったド・シロウト印象はひっくり返って、東欧方面の民族的旋律があちこち浮かび上がって洗練された歌心横溢、テンポも有機的に動きます。さらにStravinsky辺りの粗野なリズムを連想させて、作品そものを見直しました。最高。
<2017年12月>
どーもやる気が出ん・・・風邪症状か。奥歯も痛い・・・なんとか、辛くも一年乗り切った感じ。11月くらいから苦しんだお仕事某宿題も無事クリアできました。故障してしまったブルーレイレコーダー(7年もの?)を中古にて再入手いたしました。(SONY ブルーレイレコーダー 1TB ダブルチューナー BDZ-RX100+互換リモコン=計22,000円弱)
■Schumann ピアノ協奏曲イ短調/Schubert 交響曲第9番ハ長調〜内田光子(p)/リッカルド・ムーティ/シカゴ交響楽団(2014年ライヴ)・・・ネットより入手した.mp3/128kbps放送音源はそれなり聴ける音質でした。馴染みのピアノ協奏曲は最高!しなやかに浪漫的な風情漂うピアノ、正確な技巧は微に入り細を穿つニュアンスとテンポの揺れに溢れて、テンポは遅め。音質イメージか、むき出しに刺激的硬質サウンドに非ず、残響も適度。シカゴ・オーケストラ・ホールって、こんな瑞々しい音でしたっけ。2010年から音楽監督を務めるムーティとの相性はよろしいのでしょう。若い頃(1986年)ウィーン・フィルとのハ長調交響曲もみごとな演奏だった記憶があるけれど、こちら30余年後の演奏はテンポはややゆったり、力みなどどこにも見当たらぬ余裕の演奏であります。硬質強靭といったイメージのシカゴ交響楽団から柔軟な響きを引き出して、直截な表現のまま+彼の成熟を目の当たりにいたしました。(繰り返しはかなり実施/第2楽章を除く)
(2018年1月1日)
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