息子一家が関西に転居してきました
GW真っ最中でも自分はいつもGW状態、あちこち観光地にはお客もインバウンドも戻ってきて、懐かしい大渋滞も復活!コロナ感染も微妙に増えているのは折込済でしょう。社会に活気が戻るのは素晴らしいこと、但し、なにもかも値上げ傾向なのには閉口気味です。日々暖かくなって、ずいぶんと過ごしやすくなったと思います。トレーニングルームには17回/月通って、半袖Tシャツが多くなりました。もうちょっとで半パンでも大丈夫。
先月末に熊本より息子一家が西明石に転居してまいりました。転職先は転勤のない神戸の中小企業、職場には若い世代が必要とされているようです。転居三日後に元気いっぱい幼い孫二人の顔を見に行ってきましたよ。ことし始めに一家でコロナにも罹患したけれど、意外と病気もせず元気なことが幸いです。保育所の目途は未だ立たないけれど、こども福祉の進んでいる明石市のこと、きっとこの先、佳き流れとなることでしょう。駅にイオンが直結して、とても便利な、若い人が多いところ。我らも折を見て、転居を検討しましょう、何年先になるかわからないけれど。
晩酌の風習はないし、基本自宅では酒は呑みません。月数回、女房殿や爺友と梅田駅前ビルやお初天神辺りの激安居酒屋にちょっぴり贅沢、気分転換をしております。これからは息子と呑む機会が増えるかも。三宮辺り?そして久日に映画・劇場版「TOKYO MER」にも行ってきました。なんせ常にシルバー料金ですから。
体重はずっと68kg台危険水域超え継続中、せっかくの瞬間風速67.5kgも雲散霧消しました。夏に向けて活動的に、ダイエットして健康を目指しましょう。爺友の一人は平屋を買い取って住み込みで素人改装中(完成したら売るか、貸すそう)もう一人は海外探偵小説評論集を自費出版すべく鋭意執筆中です。伊太利亜に行くことを夢見て、語学勉強も継続中。自分はんな〜んもしていないヒマな生活、こりゃほんまにマズいと自覚しております。【♪ KechiKechi Classics ♪】毎日執筆と料理、そして軽い筋トレ有酸素運動のみ。読書にも集中できておりません。
● ワン・パターン前月恒例ヴェリ・ベスト。
■Bartok 歌劇 「青ひげ公の城」〜ヤーノシュ・フェレンチク/ブダペスト・フィル / ハンガリー放送合唱団/ジェルジ・メリシュ (br) / カタリン・カサ (s)(1956年)・・・洪牙利語版。この作品との出会いはロジェストヴェンスキーの露西亜語版でした。この時期にして驚異的に鮮明な音質はステレオ。原作の筋書きはこちらがわかりやすい。大昔、テレビで映画を見たような記憶もありました。4管編成に種々打楽器、ハープ2台にオルガン、トランペット、トロンボーン各々4本のバンダも加わる大きな編成、バリトンとソプラノ、妻たちの合唱(歌詞なし)6人を妻を次々に殺した凄惨な青ひげと7番目の妻とのやり取り。1幕1場の物語小一時間ほど。歌詞が理解できなくてもその悲惨な緊張感と官能、朗々たるバリトン、ちょっと硬質なソプラノの歌唱、怪しくもクールな管弦楽の迫力はひしひしと伝わりました。Janos Ferencsik(1907ー1984洪牙利)はオーケストラのコントロールに優れ、1981年にも再録音、こちらのほうが出来はよろしいと思われます。第1の扉から第7の扉が表現され、原作では兄に救われるようだけど、こちらもっと幻想的に変容された筋書きになっておりました。8:58-4:20-3:44-3:47-2:01-4:27-4:58-1:18-5:38-2:46-3:43-2:27-4:16-1:52。
■Shostakovich 交響曲第4番ハ短調〜ルドルフ・バルシャイ/ケルン放送交響楽団(1996年)・・・わかりやすい旋律、構成の第5番ニ短調なひとつ前、やや晦渋に重苦しい作品は大好き。モダーンに洗練されたオーケストラの響き最高。15曲中最大編成とか、フルート4本+ピッコロ2本は何管編成と呼ぶのか、クラリネットも合計6本でっせ、打楽器は13種+ハープ2台。1936年の作品は政治的圧力によって初演は1961年迄待たなければならなかったそう。(政治が芸術の価値を決めるなんて!)第1楽章「Allegretto poco Moderato」重苦しく晦渋、狂気を孕んだ歩みが強烈な始まり。ここをバルシャイは、クリア明晰な響きに苦々しく重く表現しておりません。3楽章製だけど展開部第2部「Presto」の疾走を勘案すると実質上4楽章なのかも。ここのテンション、快速パッセージの鮮やかなアンサンブルは超絶、金管打楽器の定位も最高の迫力。痺れました。(27:11)第2楽章「Moderato con moto」は途方に暮れて、スケルツォと呼ぶにはあまりに寂しげな緊迫感でした。弦合奏のキレが最高の解像度とテンション。(8:45)第3楽章「Largo - Allegro」は変奏曲。冒頭のすっとぼけたようなファゴットは暗鬱であり、まるで葬送行進曲のような歩みから時に叫び、時に怪しく、ユーモラスに、暗い色彩を放って怒りのリズムは自在に変化、アツさを加えても鈍重にならぬサウンド。整ったキレのあるパワフルなアンサンブル、ラストはカッコ良く消えるような締めくくりでした。(26:02)
■Shostakovich 交響曲第3番 変ホ長調「メーデー」/第12番ニ短調「1917年」〜ゲンナジ・ロジェストヴェンスキー/ソヴィエット国立文化省交響楽団(1983年)・・・崩壊間近だったソヴィエット連邦の威信を掛けて創設されたオーケストラによる最後の輝き。この全集はよく知っているようで、ほとんど聴いていないかも。世評では音質に問題有とのことだったけれど、自分はオーディオに疎いからまずまずかな、と。交響曲第3番は1930年初演の単一楽章作品(Allegretto:序奏/piu mosso-Allegro:主部Andante/Allegro-Largo/Moderato-合唱 「最初のメーデーの日に」)露西亜語合唱も必要だし、プロパガンダ作品だから演奏機会も少ないけれど、もうそんな政治的背景抜きにデーハーなサウンドを楽しみましょう。キレのある大仰な表現、野太い金管、ド迫力打楽器の低音、もう最高っす。33:27。
交響曲第12番ニ短調「1917年」は個人的に一番わかりやすい作品と感じているもの。第1楽章「革命のペトログラード」ごりごり低弦の序奏から始まって、主部Allegroは疾走してわかりやすい主題もテンポやや速め。ロジェストヴェンスキーはノリノリ、意外と明るい、軽い(ユーモラスな?)始まりでした。やがて熱狂を加えて、肌理粗い金管のパワフルなサウンド、打楽器のダメ押しも最高。(13:49)第2楽章「ラズリーフ」は静かなAdagio。メリハリ陰影がはっきりとしてロジェストヴェンスキーの表現はわかりやすい。ここにも第1楽章の平易な主題が登場。(12:39)。第3楽章「アヴローラ」とは巡洋艦の攻撃。悲壮な爆発も妙に浮き立つような明るさを伴って、やや軽い印象有。(4:33)。第4楽章「人類の夜明け」は勝利のホルン、ほか金管ソロはなぜかノーテンキな風情に例の第1楽章第2主題が回帰して「苦難戦いから勝利へ」風、ワリと安易な盛り上げと感じたものです。(10:38)■Ducus 交響的スケルツォ「魔法使いの弟子」(フランス放送新フィル/1991年)/Rabaud 交響詩「ファウスト」による夜の行列(モンテカルロ・フィル/1982年)/Debussy ピアノと管弦楽のためのファンタジー(アンヌ・ケフェレック(p)/モンテカルロ歌劇場管弦楽団/1980年)/クラリネットと管弦楽のための第1ラプソディ(アントニー・モーフ(cl)/モンテカルロ歌劇場管弦楽団/1980年)/牧神の午後への前奏曲(スイス・ロマンド管弦楽団/1990年)〜アルミン・ジョルダン・・・Armin Jordan(1932-2006瑞西)は往年の名指揮者、現在では息子のフィリップのほうが有名でしょう。これはThe French Symphonic Recordingsとしてまとめられたもの中の一枚。ユーモラスにリズミカルな「魔法使いの弟子」(11:45)、幻想的に静謐、やがて牧歌的、感傷的に盛り上がるHenri Rabaud(1873ー1949仏蘭西)は初耳作品でした。セクシーなヴァイオリン・ソロが印象的。(15:19)Debussyの協奏的作品が2曲、「ファンタジー」は「Andante ma non troppo」は憧れに充ちた旋律、玉を転がすようなデリケートなピアノが浮き立ちます。「Lent e molt espressivo」は切なくも懐かしい静けさ。「Allegro」は明るく微笑むように弾んで3楽章、続けて明るく軽妙に演奏されました。(8:54-8:23-7:51)「ラプソディ」はアンニュイな風情溢れて、わずかなヴィヴラートもセクシーなクラリネットが自在に歌います。ラストは一番人気、誰でも知っている「牧神」は文句なし。(8:53)三つのオーケストラは、いずれ細部ニュアンスに富んで軽く、繊細なアンサンブル、選曲、収録の流れ、サウンドとも違和感はありません。 ■Dvora'k 交響曲第8番ト長調(チェコ・フィル1969年ライヴ)/Brahms 交響曲第1番ハ短調(ルツェルン音楽祭管弦楽団1962年ライヴ)〜ジョージ・セル・・・燃える魂!ルツェルン音楽祭でジョージ・セルは驚異の集中力を見せた!空前絶後的名演!・・・そんな大仰な宣伝文句があながち絵空事ではない記録。厳しい集中力と郷愁の歌がバランスして、それは馴染みのオーケストラでなくても、ジョージ・セルはいつもと違いはない。とくにDvora'kは3度に渡るセッション録音以上の完成度、優秀なステレオ録音、幾度この作品を演奏しているはずのチェコ・フィルは絶好調、ジョージ・セルの統率とちょっぴりローカルな音色の融合は最上の成果を上げて、美しくも懐かしい旋律を歌い上げます。10:50-10:33-6:37-9:59。Brahmsはかなり状態のよろしいモノラル録音。こちらもライヴならでは感興に溢れて、息苦しいほどの熱演でした。13:29-9:07-4:26-16:04。
■R.Strauss 交響詩「英雄の生涯」(2011年)/交響詩「マクベス」(2013年)〜セバスチャン・ヴァイグレ/フランクフルト歌劇場管弦楽団/インゴ・デ・ハース(v)・・・この歌劇場のオーケストラはほとんど聴いていなくて、記憶ではミヒャエル・ギーレンによるMahler 交響曲第8番 変ホ長調のライヴくらい(1981年)記憶では立派な演奏だったはず。Sebastian Weigle(1961-独逸)は日本でもお馴染み、オペラ畑の人みたいです。なんせデーハーに大見得を切ったような作品、それに相応しいパワフルなオーケストラに賑々しい表現が似合う(例えばカラヤンとか/駅売り海賊盤が恥ずかしい)みごとなIngo de Haas(1969-独逸)のヴァイオリン・ソロも妖しい美音に非ずしっとり落ち着いて、ホルンもそんな感じにジミっぽい音色、オーケストラの響きは暖かい艶消しなサウンドに質実素朴、オーソドックスなバランス演奏。とくにラスト「英雄の隠遁と完成」は落ち着いた黄昏風情に収束するところが上出来でした。時にあまりの力演に聴き疲れすることもあった勇壮な作品を親密に受け止めました。 4:19-3:29-11:51-7:36-5:59-10:37。「マクベス」はあまり人気はない、劇的深刻な風情を感じさせる作品。曰くありげな間も頻出するけれど、作品の真価は未だ理解できません。20:25拍手有。
■Rachmaninov パガニーニの主題による狂詩曲/ヴォカリーズ/ここは素晴らしい場所/W.R.のポルカ/Gershwin 私の彼氏/Wild Gershwinによる7つの超絶技巧練習曲〜魅惑のリズム/Gershwinによる7つの超絶技巧練習曲〜エンブレイスブル・ユー/Gershwin アイ・ガット・リズム/ラプソディ・イン・ブルー〜マーティン・ジェームズ・バートレット(p)/ジョシュア・ワイラースタイン/ロンドン・フィル(2020年)・・・Martin James Bartlett(1996-英国)は若いピアニストだけれど、腕が立つのは当たり前として、その切れ味、輝かしいタッチ、ノリ、スウィング感が並じゃない。最初の「パガニーニ狂詩曲」とラスト「ラプソディ・イン・ブルー」(←快いスウィングとゆとりが顕著)がオーケストラとの共演、Joshua Weilerstein(1987ー亜米利加)も新進気鋭の指揮者・ヴァイオリニスト。甘く寂しい旋律を誇る「ヴォカリーズ」から「アイ・ガット・リズム」迄は水際立ったソロ、いずれ音質が目が醒めるほどクリアに鮮明、新鮮な気持ちで最初っから最後迄堪能できて、こんな楽しいピアノは久々でした。
■Dvora'k 交響曲第8番ト長調〜カレル・アンチェル/ボストン交響楽団(1969年)・・・先日ジョージ・セル/チェコ・フィル(1969年ライヴ)を聴いて、これが最高!と感じたけれど、それをほとんど上回る感銘をいただきました。音質極上、なんせボストン交響楽団の艶やかな響き、ライヴとは思えぬアンサンブルの水準、力強いパワフルな金管が圧巻に桁違い!懐かしく郷愁たっぷりに歌ってくださって、凄い完成度に至る。わざとらしい不自然な節回し皆無、あるがままの呼吸に入魂のメリハリを付けて第3楽章「Allegrett grazioso」の哀愁の旋律は理想的に響き渡りました。音質も良好。9:34-9:28-6:14-9:27。
(2023年5月1日)
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