春、G(ガマン)W真っ最中
新型も登場して大阪東京あたりコロナ増殖中。世間も自分もGW真っ最中、但し二度目のG(ガマン)W也。ネット記事によると15%くらいは旅行に出掛けるらしい。一年前を振り返ると降って湧いた特需に商品不足連続、慣れぬ在宅勤務連続に気分的に閉塞気味、祝日もトラブル連続発生して急遽お仕事になったり、その代休消化はお盆辺りまで掛かってしまいました。
当時は未だマスクは世間的に不足気味、わずか数カ月で種々オシャレなデザインのやら、手作りマスクが普及するとは想像もできませんでした。トイレットロール不足するとの流言飛語にも苦労させられました。ことしは種々特需も収まってお仕事事前準備も万端、昨日スマホのメール情報では某高級ジャムが不足したのは東京方面、ふだんさほどに売れぬもの、幸いこちらに影響がなかったので助かりました。これは珍しい事例ですよ。若い人たちにトラブル処理は任せて、自分はノンビリ引き隠り風休暇を堪能しております。スポーツクラブも市立体育館も開いてますし。いつもの慎ましい日常が維持できれば、他に欲しいものはなにもありません。
そういえば客足が減って経営が苦しくなったのか、利用しているスポーツクラブAXTOSは6月より値上げだそう。業界的にはかなり厳しいようであちこち閉店、撤退の動きもあります。体感的にはコロナ前より客足半分くらいかと(一年ほど前、どこかの施設で感染者が出た影響でしょうか)。こんな閉塞した社会だからこそ、身体を鍛えることは大切、自分は週5−6回、ほんの小一時間ほどの鍛錬が佳き心身とものケジメになって、もう5−6年継続中。2020年ラストには瞬間風速64.9kgを達成したのに、ここ1−2ヶ月66-67kgを行ったり来たり、65kg台にも戻せなくなって、ちょいとしたリバウンド状態に悩んでおります。ま、元気ですけど。
4月には希望と不安抱えたピカピカの女性新人二人職場配置、自分は引退間近とは思えぬいつものお仕事が粛々淡々と続きます。若い人が多い佳き職場、会話も愉しい営業最前線ですよ。日々大小種々思わぬトラブルがあって、助け合ってそのクリアも佳きノーミソへの刺激でしょう。なにをやっても”サラリーマン生活ラスト”かも知れない、貴重な経験ですから。温かい春真っ最中進行中。
● いつもの前月ヴェリ・ベスト。
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Bruckner 交響曲第5番 変ロ長調(ハース版)〜セルジウ・チェリビダッケ/ミュンヘン・フィル(1993年2月12,14,16日ガスタイク・フィルハーモニー・ライヴ)・・・幾種も出ているライヴ中、EMIから正規ライセンス発売されたもの。この作品はBruckner中最高のお気に入り、漆黒の暗闇の階段を地下に降りると巨大な障壁(金管コラール)が出現!そんな風景が広がる第1楽章「Adagio」序奏、主部「Allegro」のシンプルな旋律は終楽章に回帰して全曲を締めくくる名曲!22:44ー24:35-14:33-26:34、CDだったら否応なく2枚になってしまう微速前進、チェリのテンポ設定+それに伴う長時間緊張感の強要は麻薬でして、ほかどんな立派な演奏を聴いても、これがノーミソに木霊します。前任ルドルフ・ケンペも立派だけれど、1979ー1996チェリビダッケ時代のミュンヘン・フィルは黄金時代でしょう。最高。
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Tchaikovsky 交響曲第1番ト短調「冬の日の幻想」/劇音楽「雪娘」より序奏/メロドラマ/スコモロフたちの踊り〜ドミトリー・キタエンコ/ギュルツェニヒ管弦楽団(2009年)・・・Dmitri Kitaenko(1940ー露西亜)はモスクワ・フィルのイメージ(1976ー1990首席在任)ケルンのオーケストラとはShostakovichとかProkofievの意欲的な録音が注目され、このTchaikovskyも交響曲全曲録音しておりました。露西亜の指揮者が母国のレパートリーを演奏して、アクとか異様な熱気とか爆発、そんな表現方向とは違って、モダーンなセンスに、力強いメリハリを感じさせる完成度高いバランス感覚と聴きました。この初期交響曲は露西亜(+周辺)民謡旋律あちこち引用され、初耳でも懐かしさ満載の涼やかな名曲、12:22-11:30-8:27-12:36。上手いオーケストラですよ。「雪娘」は初めて聴いた(これも)懐かしい旋律。5:55-4:48-4:49、音質も良好。
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Stravinsky バレエ音楽「春の祭典」〜久石譲/東京交響楽団(2019年)・・・これが目の醒めるようなクリアな音質、やや速めのテンポ、前のめりの熱気に溢れて、細部描き込み、色彩迫力にも不足せぬオーケストラの力量に驚かされました。東京交響楽団ってあまり音源の拝聴機会を得なかったけれど、こんなに上手いオーケストラだったのですね。著名な海外オーケストラに比べて、まったく遜色はない。クール怜悧に非ず久石譲の情熱しっかり伝わる完成度でした。
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R.Strauss 交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」/交響詩「死と変容」/歌劇「薔薇の騎士」よりワルツ〜ルドルフ・ケンペ/シュターツカペレ・ドレスデン(1970-73年)・・・これは全集として定番の地位を占めている音源のはず、幾度聴いて馴染みの存在。作品的に近現代管弦楽技法の粋を集めてそれなり音質水準必須、EMIが当時東側だったドレスデンに赴いた録音は記憶よりずっと良好でした。英DECCAを思い出せば打楽器辺りの迫力低音不足、でもこちらのほうが自然なのかも知れません。クールに質実なオーケストラの音色も魅力的、ここ最近現役の”上手いけど妙に空疎”に非ず、じつは難解作品と思っている「ツァラ」もいつになくわかりやすく、味わいあるスケールに充ちておりました。「死と変容」の奥深い表現、深遠な世界に作品そのものを見直し、「ワルツ」の優雅な風情を堪能・・・最高。
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Bruckner 交響曲第7番ホ長調〜スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ/ザールブリュッケン放送交響楽団(1991年)・・・20年ぶりの拝聴・・・あれから幾星霜、Stanislaw Skrowaczewski(1923ー2017波蘭)も鬼籍に入りました。聴き手のBrucknerへの思いも変化して、チェリビダッケとヴァントとの出会いが影響大きかった。当時はザールブリュッケン放送交響楽団への偏見があって、細身なサウンドに力量も味も足りない?現在の耳で聴けば余情を排しクールに整ったアンサンブル、適正なテンポ、過不足のない力感に惚れ惚れ、美しい旋律をたっぷり堪能できます。どこもステキな旋律和音魅力際立つ作品、キモは延々と追悼の念溢れ、感動的な第2楽章「Adagio」でしょう。21:46-24:46-9:33-12:02。
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Shostakovich 交響曲第9番 変ホ長調/祝典序曲/組曲「ムツェンスク郡のマクベス夫人」/タヒチ・トロット〜ネーメ・ヤルヴィ/スコティッシュ・ナショナル管弦楽団 (1987年)・・・すっかり息子が有名になった父ヤルヴィのグラスゴー時代、在任期間は短かったのに(1984ー1988)けっこうな量の録音を残してくださいました。エーテボリ交響楽団とのDG録音は記憶にあっても、ChandosにShostakovich録音がたんさんあることを見逃して初耳。軽快軽妙な「第九」はここ最近お気に入り、旋律にも細部馴染んで、これはもの凄くカッコよい!メリハリの効いた推進力に驚かされました。このオーケストラは細身で力感に足りぬとの勝手な思い込み雲散霧消、この人はオーケストラビルダーなのでしょう。賑々しく晴れやかな「祝典序曲」、小粋な「タヒチ・トロット(二人でお茶を)」はShostakovichの最高傑作と信じております。
(2021年5月1日)
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