体調不良と体重増
2022年は1月早々に実質お仕事完全引退して、2月に大阪府大東市に転居、それはずいぶんと昔に感じます。毎日な〜んもせずだらだらと遊んで過ごして、今年もあと残すところ2か月。わずかな失業手当支給も終了いたしました。ありきたりに光陰矢の如し、日々華麗なる加齢に抗(あらが)っております。どんな体調でも隔日トレーニングルームでの鍛錬は欠かさぬのが唯一の生命線。毎日料理は続けていて、それはボケ防止のつもり。時々それに飽きると外食≒居酒屋へ、安いところばかりですよ。月一回旧友爺達との酒席には呑み過ぎるけれど、たいていはビール一杯+αくらい。もともと昔から呑むことより食べること、酒席に於ける愉しい会話が主眼でした。平日に映画にも行ったし、銭湯にも数回贅沢しました。世間では値上げ続き、基本はつつましくもムダのない節約生活ですよ。
三年ぶりの生演奏にも出掛けました。季節は夏を一気に通り越してぼちぼち冬は近い感じ。一日の寒暖差が大きい時節、たまたま偶然居酒屋通い連続して呑み過ぎ反省しつつ、季節の変わり目に体調不良、体重増傾向が続きました。やや風邪?やや痛風症状?有。トレーニング締め括りの有酸素運動15分に、その日の体調良し悪しはモロに反映するもの。世間では微妙にコロナ感染が戻って、インフルエンザの流行も懸念されております。ワクチンは接種済。
LINEには毎日、孫の画像動画が届きます。コロナとともに生まれ育った孫二人(男の子)にはなかなか逢えないから、大阪の爺婆を認識していないと思います。上がパパ似、下はママに似て、息子は現在育休中、遊園地のパトカーに乗る上の孫は、息子が小さい頃にクリソツ(女房談)父子いっしょの姿は三十数年前を彷彿とさせ、最近やや太り気味の息子は若い頃の自分に似て一世代回りました。今月中旬には上の孫の誕生日+七五三って、男の子は5歳だったんじゃないの?今どきは違うのか。息子の七五三に着た家紋付の羽織袴は五歳の時だったのか?三歳の孫には大きいようです。
あと二週ほどで熊本の孫たちと息子夫婦に出会うのも愉しみにしております。それまでしっかり身体の調子を整えましょう。先行きの相談もしておかなくっちゃ。
● 前月ヴェリ・ベスト振り返りの前に残念な記録を。
●駅前の小さな定食屋のラーメンがネットに話題になっていたのを思い出したのも運の尽き、一番客として突入。この店は数十年前より存在は知っておりました。そして出てきたラーメンは・・・残念!中細麺に腰はなく、ぷりぷり感も足りない。醤油味ベースのスープにダシ感が足らず塩分も強過ぎ、血圧は10くらい上がりそう。こんな不味いのは数年ぶり、600円ドブに捨てました。ま、人生トライしてあかんかった、そんな経験も大切でしょう・・・自分を慰めたい。
■Elgar エニグマ変奏曲/弦楽セレナード ホ短調 /演奏会用序曲「コケイン」/朝の歌/エニグマ変奏曲より原典版フィナーレ〜マーク・エルダー/ハレ管弦楽団(2002年)・・・Mark Elder(1947ー英国)円熟の表現は圧巻!オーケストラーストラの厚み、豊かに瑞々しい残響、心行くまで英国の美しい憂愁を堪能いたしました。しっとり優しく、ある時はパワフルに爆発して「エニグマ」は貫禄充分、どこにもムリムリな表現は見られないもの、オリジナルのフィナーレも初めて堪能いたしました(ド・シロウトにはビミョーに違う?・・・程度の残念な理解)。このオーケストラはほんまに上手くなりました。「コケイン」はElgar作品中もっともお気に入り、これはパリのアメリカ人ならぬ、”ロンドンのイギリス人”でしょう、しっとり落ち着きと含羞、夕暮れの情景が懐かしく広がります。
■映画「南極料理人」(2009年)おそらくは10年以上ぶりの拝見。主役は堺雅人を先頭に、生瀬勝久、きたろう、古舘寛治、豊原功補などなど演技達者を揃えて抱腹絶倒エピソード連続、但し、劇的筋書き起承転結は存在しません。その「抱腹絶倒エピソード」をちょっとずつ小出しにじわじわオモロい、例えば南極訪問が夢であった同僚(宇梶剛士)がバイク事故であえなく交代するところの描き方もあっさりとしたもの、閉鎖された極地のオトコ世界、体操ビデオの女性インストラクター(懐かしい)レオダート姿にニヤニヤするスケベ心情も理解できます。料理もおいしそうで、微妙な巨大伊勢エビフライとか手打ちラーメン、分厚いステーキなど、その料理が出現する経緯もジョーダンみたいな説得力。網走の日常生活、家族との関係も極地極限の生活との対比も際立ちます。傑作!ビデオのカスタマーレビューに「ただオトコが飯喰っているだけ」ボロカス評論を見掛けたけれど(←その通り)その方は映画に何を求めていらっしゃるのか?女性受けはいかがでしょうか、女房殿は喜んでいたけれど。
■Schumann 交響曲第2番ハ長調〜エイドリアン・ボウルト/ロンドン・フィル(1956年)・・・快速のテンポに骨太、燃えるような勢いも一気呵成、疾走する力強いカッコ良い演奏。音質も記憶よりずっとよろしい感じ(ステレオ)。第1楽章「Sostenuto assai - Allegro ma non troppo」の目覚めは、あっという間に全力疾走!第2楽章「Scherzo. Allegro vivace」不安なはずのスケルツォにもなんの逡巡もなく突っ走って、テンポの揺れも最低限。いや増すラストの追い込みに息もつかせぬほど。第3楽章「Adagio espressivo」は滔々と流れるようにこの速さに違和感はありません。第4楽章「Allegro molto vivace」の躍動感、圧巻のラッシュ、迷いのない力強い歩みにオーケストラとの信頼関係を見ました。テンポは速くても、焦りは感じさせぬ貫禄有。手に汗握って、ウキウキと胸を高鳴らせてラストのティンパニを拝聴いたしました。9:00-6:28-7:04-8:04。
■R.Strauss「4つの最後の歌」/母親の自慢/森の喜び/献呈/懐かしい面影/東方の聖なる三博士(ベルリン放送交響楽団1965年)憩え、わが心/わが子に/子守歌/あすの朝/小川/ばらの花環/冬の霊感(ロンドン交響楽団1968年)〜エリザベート・シュヴァルツコップ(s)/ジョージ・セル・・・17年ほど前恥ずかしい駅売海賊盤へのちょろコメント有。Elisabeth Schwarzkopf(1915‐2006独逸→英国)の気品溢れる歌声に痺れました。「4つの最後の歌」は言葉の壁を乗り越えて、人生の諦念、黄昏を強く感じさせるお気に入り名曲、かつてはシュヴァルツコップの歌は表情が濃すぎる!?なんて感じたこともあったけれど、その説得力に圧倒されました。ジョージ・セル率いるオーケストラの緻密な集中力にも打たれます。以降の管弦楽付き歌曲の美しさにも聴き惚れるばかり。
■Chopin(1830-1831の作品集) ワルツ第14番 ホ短調 遺作/夜想曲 嬰ハ短調 遺作/4つのマズルカ 作品6/アンダンテ・スピアナートと華麗な大ポロネーズ 作品22/5つのマズルカ 作品7/3つの夜想曲 作品9/華麗な大ワルツ作品18/スケルツォ第1番ロ短調 作品20〜アブデル・ラーマン・エル=バシャ(p)(1996ー2003年)・・・アラブ系のピアニストによるChopinなんて!?(悪しき先入観)じつはAbdel Rahman El Bacha(1958-黎巴嫩)は既に全曲録音を完了して、再録音も始まっているらしいスペシャリスト。偶然だけどここ10年ほどChopinの拝聴機会は減っていて、稀に昔馴染みのルービンシュタインくらい、久々に年代順に集めた一枚にすっかり感心いたしました。スタンウェイの華やかな音じゃない?暖かく質実なもの(違ったら恥ずかしい)切迫するワルツから始まって、嬰ハ短調夜想曲は平原朝香ちゃんもカバーした甘い旋律に泣けます(ほかの夜想曲だってたっぷり詩情漂う)。そして「アンダンテ・スピアナート」の静かに流れるような風情は一番のお気に入り、浮き立つような大ポロネーズに移行する落ち着いた部分に心奪われました。ポロネーズ、マズルカのリズムにもちゃんと、懐かしい味と揺れがありましたよ。上記スホーンデルヴィルトとはずいぶんと違います。ワルツ・ブリランテも華やかに軽快、ラストのスケルツォの切れ味も充分。夢見るように素晴らしい時間が過ぎました。
■Mozart ピアノ協奏曲第20番ニ短調K.466/第22番 変ホ長調K.482〜デレク・ハン(p)/ポール・フリーマン/フィルハーモニア管弦楽団(1993年)・・・Proarteレーベルの音源をBrilliantが買い取って全集に入れたと類推されるもの。Derek Han(1957ー亜米利加)Paul Freeman(1936ー2015亜米利加)は知名度的には低いけれど、演奏録音とも極上仕上げ。粒のそろった現代ピアノは潤いに充ちて、ほとんど恣意的な飾りやテンポの動きを見せぬ、作品のテイストを活かしたていねいなバランス仕上げでしょう。ニ短調協奏曲は激性を強調せぬ端正な哀しみ、変ホ長調協奏曲はノンビリとした風情に気品が漂う瑞々しいタッチに響きは濁らない。、ポール・フリーマンの伴奏も万全でした。終楽章「Allegro」は、映画「アマデウス」の朝帰り場面だったはず。13:54-8:24-7:51。14:01-8:52-12:20。
(2022年11月1日)
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