体重増な5月を遣り過しました
昨年2023年5月は散々な体調だったので、ことしは気を付けていたつもり。それでも微妙に体調は低空飛行、ま、通風発作も出ていないし、4月にちょっと咳が出たくらいで5月はまずまず平穏、筋トレも休まず15回皆勤賞でした。酒は2ー3回梅田に出掛けた程度、健康診断は昨日結果が出て昨年に続き完全連覇!肝臓腎臓数値中性脂肪コレステロールすべて正常、それもギリギリに非ず、正常値ほぼど真ん中でっせ。尿酸値が高いのは若い頃からの体質、持病なので服薬継続中、これももちろん正常値なのは当たり前。歯や眼など定期検診なども済ませました。これは鍛錬の賜物でしょう。左上奥歯は軽い歯肉炎継続中、歯間ブラシ強化が必要です。定期的な視野検査は現状維持悪化せず、もちろん眼圧も正常。残る問題は年中洟水痰の絡みのみ。左半身あちこち、とくに左肩奥の微妙な痛みはYouTubeのストレッチでなんとかするつもり。体重は一ヶ月で約1kg弱増量傾向。残念。
床屋さん(激安美容室)には三週間に一度通って、これは短く刈り上げるのを止めて、ぼさぼさになる速度が上がったため。横裾の伸びが気になって毎度その辺りを気を付けて刈っていただくけれど、結果は芳しくありません。これってもしか・・・上頭部の髪の生え方が遅くなっているだけ?!この状態が亢進すると生え際前線はじょじょに後退して、やがて恐怖のバーコード状態へ、そして悲惨につるりと光り輝いて・・・横のみ残る(お茶の水博士風)そんな前触れ予兆じゃないのか。そんな恐れに慄(おのの)いて、これも華麗なる加齢だから仕方がない。覚悟はしておきましょう。
ものすごくヒマだけど、日々身体を鍛えて、料理をして、ステキな音楽を聴いて、古代史研究の読書、そしてYouTubeを熱心に眺めて、現在はちょうどバレーボール・ネーションズ・リーグもあるからそれも楽しみ。月に1ー2回爺友との酒=罵倒合戦も気分転換によろしく、けっこう退屈しておりません。これから梅雨に入って、そして猛暑がやってきます。なんとか体調維持したいところ。
● いつもの前月分拝聴音楽の振り返り。
■Bartok 弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽(1952年10月14日/ベルリン、イエス・キリスト教会)/舞踏組曲(1953年6月10日/ベルリン、イエス・キリスト教会)/弦楽のためのディヴェルティメント(1952年2月11日/ベルリン、ティタニア=パラスト・ライヴ)〜フェレンツ・フリッチャイ/RIAS交響楽団・・・これはDGのセッション録音とは別物ですか?こちらRAIS放送音源となっていて微妙に情報は違うけど、同じものかも知れません。カスタマーレビューには音質「お世辞にもあまり良いとは言え」ぬとの(妙な?)コメント有、こちら庶民のオーディオ環境ではまったく不満を感じぬ水準、お世辞抜きに低音も充分リアルと感じました。なんせその峻厳なる集中力緊張感が凄い。どれもBartokの傑作、というかBartokに駄作なし。幾度馴染んだ作品だけど、これほどの熱血、鬼気迫る表情の豊かさ、恐ろしさに打ちのめされた経験はありません。「弦チェレ」は弦+ハープ、ピアノ、チェレスタ、そして木琴、スネア付きドラム、スネア無しドラム、シンバル、タムタム、バスドラム、ティンパニという編成が特異であり、例の如くリズムと音色の変化、おもしろさ、とくにチェレスタのグリッサンドが効果的。(7:36-7:30-7:36-7:01)「舞踏組曲」は二管編成に種々打楽器、そしてピアノとチェレスタが入って、素朴粗野民謡のようなリズムが支配、終曲「Allegro」に至ってノリノリの荒々しさは「マンデリン」を連想させました。(3:24-2:05-2:55-2:32-1:26-4:00)「弦楽のためのディヴェルティメント」は弦楽五部。第2楽章「Milt Adagio」に於ける濃厚かつ豊かな堀りの深い表現には凄みがあって、作品そのものを見直しました。(9:40-10:57-7:27)
■Schubert 交響曲第9番ハ長調〜チャールズ・グローヴズ/イングリッシュ・シンフォニア(1990年)・・・日本ではまったく話題にならなかった幻の交響曲全集録音より。English Sinfoniaは1961年創設30名ほどの室内オーケストラらしいけど、日本ではまったく知名度はありません。Charles Groves(1915ー1992英国)と関係が深かったとのこと。中庸のテンポに素直な表現、タイミングを見ていただければわかるとおり、かなり繰り返し実施(全部かどうかはわからない)例の平易に歌謡的な旋律をたっぷり堪能できる、爽やかな演奏でした。第1楽章「Andante - Allegro ma non troppo」序奏から主部への移行は自然、オーケストラの響きは薄過ぎず、牧歌的なサウンドに旋律の歌わせ方に過不足はありません。(16:19)第2楽章「Andante con moto」緩徐楽章のリズムの刻みはしっかりと明晰な歩み。(14:24)第3楽章「Scherzo: Allegro vivace」はリズミカルに力み過ぎない。なんせしつこく繰り返してますから、ここはゴリゴリ連続すると聴き疲れするところ。(14:44)第4楽章「Allegro vivace」フィナーレも晴れやかな表情に肩の力が抜けております。ま、また演るんかい!的繰り返しに美しい旋律をとことん堪能いました。(16:21)
■ひさびさキャスト一新! 世代交代した映画「仕掛人梅安」(1)(2)。これは池波正太郎の原作を幾度読み込んで、細部迄筋書きは暗記しております。こどもの頃テレビドラマは緒形拳さんやったなぁ、比較的最近だったら渡辺謙/橋爪功(1990年代)記憶に残ってますよ。どこにも出掛けぬGW中に(1)(2)ともテレビ放映され梅安(豊川悦司)彦次郎(片岡愛之助)とくにトヨエツの存在感は圧倒的。悪役・天海祐希のぞっとするほどの色気も余人を以て代えがたい。(2)に出てくるおるい(篠原ゆき子)は「相棒」のユーモラスな女性刑事さんですよ。リアルに豪華な時代劇セット、高感度カメラが映し出すほの暗い光の加減、梅安さんの仕込み鍼はほんまの鍼治療のように細く、これがかつての技術では撮影は不可能だったそう。例の如く料理に凝って、まるでそれは香り匂いがあたりに充ちているよう・・・YouTubeに外国人のリアクション動画がアップされて、彼(か)の怪しさ、仕掛けの衝撃は洋の東西を問わず説得力たっぷりのようです。二晩掛けて堪能いたしました。ビデオ録画を忘れて残念。(1)のほうが好きかな?
■Scubert 即興曲 D899/楽興の時 D780/3つのピアノ曲(即興曲)D946〜アルフレッド・ブレンデル(p)(1962年)・・・おそらくLP時代、この演奏がこの美しい旋律作品との出会いと記憶するもの。たまたまだろうけれど、Beethovenの旧録音は時に音質が気になって、こちらはほとんど問題を感じません。1970年代新しい方も絶品でした。どれも万感胸に迫る珠玉の旋律ばかり続いて堪能いたしました。 即興曲 D899第1番「Allegro molt moderato」ハ短調は素っ気なくも淡々としたタッチ、やがて哀しみ安らぎがにじみ出る名曲(8:30)第2番「Allegro」ホ長調は流麗なアルペジオが息付く間もなく軽快に疾走するところ(4:23)第3番「Andate」変ト長調は静かな川面を音もなく、流れるように落ち着いた風情(5:22)第4番「Allegretto」変イ長調には、はらはらと桜が散って水面を流れるような、美しくも悲しい流麗が広がりました。(7:10)
Moments Musicaux→「楽興の時」は先人の名訳。第1番「Moderato」ハ長調は淡々とつぶやいて、やがて優しい歌が続きます。(4:56)第2番「Andantino」変イ長調は落ち着いた静謐と安寧。(5:49)第3番「Allegro moderato」ヘ短調はリズミカルにちょっぴり哀しい「ロシア風歌曲」これが一番有名なところ(1:44)第4番「Moderato」嬰ハ短調はちょっぴりBach風?(4:43)第5番「Allegro vivace」ヘ短調は激しい行進曲風(2:07)第6番「Alleretto」変イ長調は万感胸迫る切ない情感一杯。好みは淡々と早めのテンポ、ブレンデルはそれに近い感じ。(6:27)
「3つのピアノ曲」も絶品揃いでしょう。第1曲「Allegro assai」変ホ短調はちょっぴり急ぎ足とゆったりとした詠嘆部分の対比(9:02)第2番「Allegretto」変ホ長調はシンプルに穏健な旋律から、やがてそっと囁くように後ろ向きな名残惜しい旋律は涙もん、これが一番好き。(9:44)第3曲「Allegro」ハ長調は元気闊達晴れやかな表情でした。(5:09)■de Falla バレエ音楽「三角帽子」〜ラファエル・フリューベック・デ・ブルゴス/フィルハーモニア管弦楽団/ヴィクトリア・デ・ロス・アンヘレス(s)(1963年)・・・これはLP時代より馴染みの全曲演奏。歌が入って、カスタネットも盛大に活躍する全曲版がやっぱり良いですよ。この時期にして極上の音質、当時のフィルハーモニア管弦楽団もモウレツに上手い。ロス・アンヘレスの声は可憐であり、Rafael Fruhbeck de Burgos(1933-2014西班牙)は独逸系の方、教育も独逸に学んだらしいけれど、この西班牙のウキウキするようなヴィヴィッドかつユーモラスなリズムには、間違いなく入魂を感じさせます。これは音質も含めてヴェリ・ベストじゃないかなぁ。ラスト終幕の踊り(ホタ)のド迫力と熱気、テンポアップに圧倒されました。(1:27-5:40-3:39-4:08-3:16-3:04-4:52-7:00-6:29)
■Beethoven 交響曲第3番変ホ長調「英雄」(1978年)/Schumann「マンフレッド」序曲(1981年)〜カルロ・マリア・ジュリーニ/ロサンゼルス・フィル・・・前回拝聴は2019年。一躍オーケストラの実力と人気を高めたズービン・メータ時代を受けて(1962-1978)Carlo Maria Giulini(1914ー2005伊太利亜)が音楽監督を務めたのは1978-1984年。独墺系古典的な作品を重視してオーケストラを薫陶したそう。年齢的にはこの辺りがピークだったと思います。ちゃんと計測比較したわけじゃないけれど種々聴いてきた稀代の名曲「英雄」中、一番テンポが遅い体感印象、明るい豊満な響きを基調に、慌てずていねいに几帳面なフレージングにいっさいの曖昧さはない、絶対に走らず、煽らず、激昂せず。ていねいな細部仕上げとニュアンスとムダのない力感に充ちて、これは他とは一線を画す完成度でしょう。第1楽章「Allegro con brio」はもちろん提示部繰り返して慌てず、力まず、噛み締めるように適度な熱とスウィングもありました。(20:34)第2楽章「Adagio assai」この神妙に重く、纏綿と歌う足取りはまさに葬送行進曲。悠々として清潔なフレージングは重苦しさを感じさせぬもの。(17:20)第3楽章「Scherzo」に於ける落ち着いた歩み、アクセントの明快さ、途中のホルンの響きも亜米利加?!とは思えぬ深みが感じられたもの。(6:32)終楽章「Allegro molt」の落ち着きも弛緩を意味しない、大きな流れとスケールを感じさせました。(13:13)拝聴機会の少ないSchumannの管弦楽作品も美しい旋律、余裕の旋律節回しを堪能いたしました。(13:37)
(2024月6月1日)
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