伏見稲荷

暖かい秋、2023年も残りあとわずか


 2023年も残り2ヶ月となりました。つい先日迄猛暑だったのに、すっかり秋の風情に好転続き、いつもより暖かいかなと感じます。結局台風も到来しませんでした。ここ数ヶ月不調連続だった体調もようやく落ち着いて、酒もちょっぴり復活、もともとあまり頻度的にも量的にも呑まないけど、明日の爺友との集まりにも久々数カ月ぶりノン・アルコール・ビール卒業します。人生の愉しみがひとつ戻りました。痛風発作症状再発はいまのところ見られません。尿酸対策の服薬は継続中。体調不良の言及がないのは数カ月ぶり。ありがたいことです。世間ではインフルエンザが猛威を振るって、あまり話題にはなっていないけれどコロナ感染もしつこく出ているとのこと。梅毒も大流行らしいけれど、これには縁がありません。

 市立体育館トレーニングルームは手抜きなし15回隔日皆勤賞。鍛錬は日々継続します。(なんせ、60代になると代謝が著しく低下するため、体脂肪率の平均値もかなり高くなっています。筋肉量も低下し、余分な脂肪がつきやすいので注意が必要。とのこと)前月比+500g、内臓脂肪は10.5表示、一桁目指してまだまだ減量を目指しましょう。4歳上70歳札幌の兄は動脈瘤乖離より復活して6ヶ月、ステントを入れる再手術をしたそう。なんとかしぶとく生き存えて快復してほしい。当たり前のことだけど、なにをさておいても健康はすべての基本です。

 ここ最近、どなたも興味ないであろうヲタク趣味の話題も幾度か言及しておりました。最大のイヴェントはネットより十数年掛けてダウンロードDVDに保存した音源ファイルをUSB外付けHDDに点検整理収納一段落したこと。半年くらい掛かったかな?新たな音源入手は減速させて、更に毎日聴くべき音楽を厳選、廃棄を進めましょう。東寺先月は東寺・東福寺・伏見稲荷巡って京都一泊の旅、美しい風景を堪能して、片道40分の坂道は膝につらかった。夜ちょっぴり呑んだり、帰り京橋でラーメン喰ったりしたら+900g。噂通りガイジンさん満杯でしたよ。日本礼賛の動画ばかり眺めているけれど、その感じ方、現実には少々異論もあって、どこかで整理したいと考えております。こちら大東市の住まいは大学の近くだから留学生やら工場労働者をちらほら見掛けて、それは観光客に非ず。12月初旬に大学の「留学生フェスティヴァル」みたいのがあるらしくて、ちょっと覗いてみましょう。

 数日前明石の息子一家とお好み焼き+ビール=一日で400g増。未来への希望である孫の可愛さは万国共通でしょう。元気いっぱいの孫二人としっかり遊べるよう身体を鍛えておきましょう。明石には若い人が多く、ガイジンさんはあまり見掛けなかった。

 恒例ヴェリ・ベスト。体調快復、季節もよろしく音楽に集中できます。

Hanssler Classic CD98.611Haydn ホルン協奏曲第1番ニ長調/第2番ニ長調/交響曲第31番ハ長調「ホルン信号」〜トーマス・ファイ/ハイデルベルク交響楽団/ウィルヘルム・ブルンズ(hr)(2008年)・・・まろやかかつ豪快な音色、細かい音形の切れ味、快速超絶テクニックはとてもだけどナチュラル・ホルンとは信じられぬほど。ハ長調交響曲は4本のホルンが大活躍。管楽器はお休みのことが多い緩徐楽章もしっかり活躍します。終楽章「Moderato,molt」は変奏曲、コントラバス・ソロも登場してこれは珍しい趣向でした。Mozartに比べて人気薄い作品をすっかり見直して、これは美しくも愉しい名曲! 名曲を名曲として認識させる立派な演奏でした。Thomas Fey(1960ー独逸)は2014年の事故以来、復活できておりません。(5:32-7:26-3:17/5:02-5:08-4:15/5:00-7:44-4:37-9:08)

Russian Reveration RV 20001Bizet 歌劇「カルメン」〜アレクサンドル・メリク=パシャエフ/ボリショイ劇場/イリーナ・アルヒーポワ(s)/マリオ・デル・モナコ(t)/イリーナ・マスレンニコーヴァ(s)/パーヴェル・リシチアン(br)他(1959年6月ライヴ)・・・廉価盤LP時代に抜粋が出ていて、興奮しつつ聴いていた記憶もありました。不世出の名テナー”黄金のトランペット” Mario Del Monaco(1915ー1982伊太利亜)が仏蘭西語、他すべて露西亜語という驚くべきライヴは音質予想外にそれなり良好、細部旋律に馴染んでいる数少ないオペラは全曲音源を再入手してから、全部は聴いていなかった?そう記憶します。Irina Arkhipova(1925-2010露西亜)は強靭な気の強い声のの記憶があったけれど、それは露西亜語の個性だったのか、なかなか可憐な声と感じたもの。マリオ・デル・モナコの輝かしい声、劇的表現は圧倒的な高揚、後半戦に登場する「ファランドール」(バレエでしょう)も興奮を高めておりました。

Henssler 98009Bach 管弦楽組曲第3番ニ長調/第4番ニ長調BWV 1069〜ヘルムート・リリング/オレゴン・バッハ音楽祭管弦楽団(Oregon Bach Festival1992年)・・・かつて古楽器にばかり入れ込んでHelmuth Rilling(1933ー独逸)には

あまりに保守的に過ぎて、もう聴かないかも、と罰当たりな感想を抱いたこともありました。表現はやや四角四面、豊かに鳴り響くBach
そんなことを書いたもの。・・・やがてモダーン楽器古楽器問わず、過激なリズムを刻んでもオーソドックスに穏健でも各々の味わいがある、太古録音大カンチガイ重厚巨魁な表現さえ許容できるようになりました。これはムリのない軽快に洗練された小編成モダーン楽器アンサンブル、音質は極上。こどもの頃のイメージでは冒頭フランス風序曲がものすごく立派な第3番イ長調、弦+通奏低音+トランペット3本+オーボエ2本+ティンパニが加わって、たしかに大柄に演奏したくなるところでしょう。かつてトレヴァー・ピノックの快速演奏(1978年)を聴いて、いったい楽譜はどうなっているか、譜読みとはなんのか?疑念に感じるほどの違いに衝撃を受けた記憶も鮮明、それほど作品イメージは激変します。こちら威圧感のないオーソドックスな軽妙、著名な第2楽章「Aria」もかつての静謐なイメージに近いけれど、荘厳に重くならない。元気な「Gavotte」も立派に過ぎぬ親密さ。弦も管も名手が揃っているようです。(8:16-4:58-3:27-1:17-3:01)
第4番ニ長調の編成は弦+通奏低音+ファゴット+トランペット3本+オーボエ3本+ティンパニ。こちらも前曲に負けぬ名曲、調性も同じ、各舞曲は明るく躍動して雰囲気は似ております。極端な緩急やリズムにエッジを立てぬオーソドックス穏健、肩の力が抜けたデリケートな表現に、オーボエのあちこち装飾音も効果的でした。(9:01-2:44-1:53-3:48-2:44)

EVCD098Bach ゴールドベルク変奏曲BWV988〜濱田あや(cem)(2023年)・・・ステキな濱田さんは兵庫県芦屋市出身。これは変幻自在多彩な変奏曲を堪能できる大好きな作品、ニュアンスの変化が付けやすいピアノでの演奏を好んで、オリジナルのチェンバロでの演奏を苦手としておりました。ヘルムート・ヴャルヒャとかハンス・ピシュナー辺り、往年の演奏家によるゴージャスなモダーン・チェンバロは意外と聴いているけれど、他はどれも似たような感じ、途中で飽きる・・・そんな不遜な感慨を抱いておりました。この新しい録音は驚き! ゆらゆらと味わい深い冒頭アリアから情感豊かな空気が漂って、各変奏曲は歌うように細部ニュアンスが豊か。もともと各変奏曲旋律にはしっかり馴染んで、次の変奏、表現や節回しリズム、音色の微妙な変容を心待ちにして長大なる作品もあっという間に終わります。静謐に怜悧な空間を感じさせる音質も最高、久々にゆったりとした時間を過ごせたもの。(4:44-2:26-2:00-2:06-1:04-2:04-1:38-2:04-2:28-2:42-1:32-3:02-3:43-2:52-2:20-2:39-3:09-2:16-1:29-1:46-2:25-3:25-1:26-2:34-3:37-3:53-2:15-2:03-2:40-2:19-2:37-4:51)

ENP014Bach 無伴奏組曲 第1番ト長調 BWV.1007/ 第2番ニ短調 BWV.1008/第6番ニ長調 BWV.1012/ 第3番ハ長調 BWV.1009/第5番ハ短調 BWV.1011/第4番変ホ長調 BWV.1010〜ヴァレリー・エマール(vc)(2022年)・・・Valerie Aimard(1969-仏蘭西)は高名なピアニスト、ピエール=ロラン・エマールの妹さん、バーナード・グリーンハウス門下のモダーン楽器奏者とか。 リアルな音質は低音が艷やかに響いて、明晰な技巧とリズム感の冴えが光ります。いつもは気難しく感じるBach稀代の名曲はわかリやすく、クリアに響きます。ヴィヴラート控えめ、重苦しくなく、流れもよろしい。音色がセクシーだけど表現は端正に詠嘆に過ぎず、説教臭くなく、素っ気なくもない深々と落ち着いた風情でした。あちこち馴染みの旋律(舞曲)はいつになく新鮮なリズム感。おそらくはこの名曲に過去最高の感銘をいただきました。

RCA SICC-2045Bach/Busoni編 シャコンヌ(無伴奏ヴァイオリン・パルティータ 第2番 ニ短調 BWV 1004より)/Chopin 前奏曲集 作品28〜ホルヘ・ボレット(p)(1974年カーネギー・ホール・ライヴ)・・・伝説のライヴとやらの前半。これは凄い記録です。Jorge Bolet(1914ー1990玖馬→亜米利加)による輝かしい力感溢れるタッチには余裕、これはLP復刻を拝聴して自然な会場臨場感を堪能できました。どんな楽器でも誰の演奏でも深い無限の感動をいただける「シャコンヌ」(15:02)に始まり、順繰り調性が上がっていく「前奏曲」もBachにインスパイアされた作品なんでしょうか、幾度聴いても自分にとってはやや掴みどころのない作品は、その集中力、刻々と変化する表情と一貫した流れ、構成感に初めて名曲としての得心があったもの。技術は表層を流さず、その噛み締めるような説得力、スケールに納得いたしました。(0:35-2:04-0:52-2:02-0:34-2:01-0:50-1:48-1:32-0:29-0:42-1:09-3:45-0:28-6:29-1:06-3:48-0:49-1:16-1:45-2:01-0:46-0:51-2:42)

演奏会後半はJ.StraussUワルツ「人生は一度だけ」作品167(7:20)/ワルツ「蛾」作品157(6:46)/「美しき青きドナウ」の主題に基づく演奏会用アラベスク(11:15)/Wagner/Liszt編 歌劇「タンホイザー」序曲によるアラベスク(16:27)/Chopin 夜想曲 嬰ヘ長調作品15の2(4:11)/Liszt 演奏会用練習曲 変イ長調 作品1の2(3:22)/Moszkowski 女軽業師 作品52の4(「6つの幻想的小品」第4曲 1:40)/Rubinstein 練習曲ハ長調 作品23の2「スタッカート」(4:33)これはいかにも!作品揃えていずれも骨太・剛直なテクニックを駆使して、鮮やかに会場聴衆を魅了しておりました。

(2023月11月1日)

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written by wabisuke hayashi