禁欲生活、養生と日常生活の愉しみバランス
全国的に大雨、コロナも第9波、幼児に風邪?が流行って孫の発熱も心配です。本格的な夏を迎え、エアコンのフィルターは清掃済。6月中に蝉の声も聞きました。6月初旬、未だ体調本調子に戻らぬ中でも京都へOB会参加できました。(写真は馴染みの銀閣寺・庭園)
先月「近況」に書いた通りの体調不良継続して、前月中旬くらいから日常生活は戻っても、途中左手首に痛風症状追加発症(これは4日ほどで消失)右足指の腫れ熱痛みがほぼ消えたのは数日前のこと。6月途中から再開した市立体育館トレーニングルーム通いは既に13回目、じょじょに元の負荷に戻したものです。気分的には5−6月(の半分ほど)ひどい風邪症状〜倦怠感、そして痛風発作がしつこく残って身動きできぬ散々な春〜初夏でした。華麗なる加齢にかつて経験したことのない症状の重さ、快復の遅さを痛感したものです。
身動きできないから「痛風」関連のYouTube情報種々幾度も眺めて俄知識を付けました。尿酸は約7-80%体内で生成され、食物摂取由来は残り2-30%、その部分を重視するのかどうか。尿酸値を上げるらしい甘いもの(果糖)はもともとさほどに好きじゃないし、甘い清涼飲料水を喫する風習もありません。酒はビール云々に非ずアルコール分解そのものが尿酸値を上げることは理解、これは2ヶ月で一回のみお付き合いで少々呑んだ程度、これは完全禁酒に非ず抑制行為でなんとか乗り切れないものか、水分たくさん取りますから。仙人みたいな禁欲生活は望ましくない。尿酸値抑制に良いらしい珈琲は既に毎朝喫して、オートミール増量させたグラノーラには牛乳(豆乳より変更→コレステロールにはよろしいらしいけど)+きな粉+青汁粉末(食物繊維たっぷり)。濃厚野菜ジュース(野菜100%)には果糖が含まれているのでしょうか?チーズも毎日いただいて乳製品には効果があるらしい。喫煙とは生涯無縁(煙)です。
メタボ状態、運動不足もよろしくないとのことだけど、自分はいちおう日々鍛えて標準体重。4月末頃ここ4年ほど最悪の69.2kgに逆戻りリバウンドしたあと、5月初旬病に寝込んでなにも喰えず、体重は一気に66kg迄落ちました(筋肉落ちただけ)。体調は未だったけれど、ムリして9回筋トレを軽く再開・・・その結末はひどい痛風症状発症・・・現在に至る。6月右足指の痛みが少しずつ治まってトレーニングを再開。体重は順調に下り続けて65kgを切ったところ、これは2019年夏に記録した(中年以降)最低記録に並びます。尿酸生成を抑制するフェブソスタット(ジェネリック)の服用を再開するけれど、できれば服薬に非ず、食生活や体重コントロールでなんとか健康を維持したいと考えて・・・それは甘い考えなのか。
● 恒例ヴェリ・ベスト。日本代表バレーボール対外試合は日々堪能しております。
■Ravel バレエ音楽「ダフニスとクロエ」(全曲)/ラ・ヴァルス〜マニュエル・ロザンタール/パリ・オペラ座管弦楽団/フランス国立放送合唱団(1957-59年)・・・10年ほど前に一部聴いていたもの、この時期にてややオン・マイクに恐るべき解像度、細部緻密に描きこまれた華やかな名曲を堪能できます。けっしてメカニカルに優れてはいないと思うけれど、この味わい深さ、オーケストラの響きはこれぞ仏蘭西!の雰囲気に充ちて、全編軽妙な響き、ニュアンスに富んで、びろびろの甘いホルンのヴィヴラート、セクシーな木管のが堪能できます。「老いた山羊飼いラモン」〜「全員の踊り - バッカナール」への粗々しい迫力も魅力的。Manuel Rosenthal(1904ー2003仏蘭西)はRavel直系の弟子。すっかり忘れられた音源だけど、いままで聴いたウチのヴェリ・ベストを争う演奏。(3:45-6:13-4:01-2:13-5:09-1:39-1:54-6:10-3:23-0:51-3:51-2:12-5:45-5:34-4:28)ラ・ヴァルスはモノラル録音?音質は少々落ちました。ずいぶんと素朴に頼りないサウンドけれど、これはこれで雰囲気はたっぷり。(17:18)
■Beethoven 交響曲第1番ハ長調/第2番ニ長調〜ジョヴァンニ・アントニーニ/バーゼル室内管弦楽団(2004/5年)・・・2014年に彼の「英雄」を聴いて、あまり芳しい印象を得なかった記憶はカンチガイか。古楽器をかなり取り入れて、小編成スリムサウンド、ガット弦+クラシカル・ボウ使用、対抗配置とのこと。Beethoven初期青春の作品である第1番ハ長調交響曲は中庸のテンポに溌剌とした表情、明るく引き締まったサウンド、勢いに溢れた魅惑の演奏。響きが痩せたり、素朴に過ぎることもない力強いスリムな響き。一貫して高いテンションとアツい響きを堪能できました。8:53-7:30-3:21-547。
こちらも溌剌とした青春の風情を堪能できる大好きな第2番ニ長調。第1楽章「Adagio-Allegro con brio」は、ものものしい序奏から、やがて速めのテンポにモウレツな勢い軽快のりのりに疾走します。その輝かしさに手に汗握る興奮!第2楽章「Laraghetto」はBeeやんが残した最も美しい旋律のひとつ、これは颯爽として淡々と清潔な風情にリズムが弾みます。第3楽章「Scherzo-Allegro」も力みなく、流れのよろしいスタンダード。第4楽章「Allgro molto」も心持ち速めのテンポに気分が高揚します。11:25-10:22-3:49-6:15。■Ravel 左手のためのピアノ協奏曲〜アビー・サイモン(p)/ルイ・ド・フロマン/ルクセンブルク放送管弦楽団/バレエ音楽「マ・メール・ロワ」/ラ・ヴァルス〜スタニスワフ・スクロヴァチェフスキ/ミネソタ管弦楽団(1975年辺りの録音?)・・・2010年来の再聴、待望のVOX音源CD4枚分再入手出来。Abbey Simon(1922ー2019亜米利加)は知名度やらメジャーレーベルに録音が少なく、ほとんど日本では話題にならなかったけれど、Ravelのピアノ・ソロ全曲も立派な演奏でした。ここでの「左手」は記憶よりずっと音質状態よろしく、オーケストラのアンニュイな風情と相まって、重厚かつユーモラスな風情が際立つ作品を軽妙デリケートに表現して、力みがない。テクニック的にも余裕を感じさせる演奏。2回ほどおもちゃの行進曲みたいなところが出てくるでしょ?そこが可愛らしくて大好きな作品です。(7:19-1:12-5:02-5:03)日本でもおなじみStanislaw Skrowaczewski(1923ー2017波蘭)はミネアポリス交響楽団に長期音楽監督を務め(1960ー1979/1968年にミネソタ管弦楽団に改称)これは優秀録音。「マ・メール・ロワ」は全曲版、正確であり緻密、各パートのニュアンスやバランス完璧、クールなメルヘン最高。「ラ・ヴァルス」は真面目にきっちり演奏すればするほど、作品の妖しさが際立つ作品。ティンパニの存在感は鮮烈、ラストに向けて激しく、盛り上がります。(30:08-12:26)
■Bruckner 交響曲第7番ホ長調(ノヴァーク版)〜ヴァレリー・ゲルギエフ/ミュンヘン・フィル(2019年リンツ聖フローリアン修道院ライヴ)・・・露西亜の烏克蘭侵攻支持表明に西側すべてのポストを棒に振ったValery Gergiev(1953-露西亜?オセット人)の素晴らしい記録。このオーケストラのBrucknerは別格でしょう。チェリビダッケほどではないけれど、第1楽章「Allegro moderato」よりゆったりとしたテンポ、息の長い豊かなフレージング、陰影の色濃いニュアンスに歌って、Brucknerが眠る聖フローリアン修道院の残響最高。Bruckner中屈指の美しい旋律が映える名曲中の名曲。第2楽章「Adagio」には悠々纏綿たる流れの果、盛大なる打楽器のクライマックスが待っております。第3楽章「Scherzo」第4楽章「Finale,Bewegt, doch nicht schnell(運動的に、あまり速くなく)」は通常のテンポに近く、時に息切れする演奏にも出会う最終楽章ダメ押しのメリハリ、迫力にオーケストラのパワー体力を感じたもの。22:39-25:18-10:11-13:24。
■Beethoven 交響曲第1番ハ長調/第3番変ホ長調「英雄」〜アンタール・ドラティ/ロイヤル・フィル(1976年)・・・英国にてLP発売されて以来幻の全集と呼ばれた音源がCD復刻されております。Antal Dorati(1906ー1988洪牙利→亜米利加)ロイヤル・フィル首席在任時の録音(1975 -1978)。オーケストラは優秀と思うけれど、一部の手厳しい声には「幻のままであって欲しかった」との酷評有。数曲確認した印象は、細部曖昧さやら流したところは一切ない、噛みしめるようにかっちりと生真面目な楷書の表現に好感を抱きました。音質は上々。青春のハ長調交響曲は第1楽章「Adagio molto - Allegro con brio 」からあわてず、じっくりと腰を据えて明晰な響きに走らない。(9:41)第2楽章「 Andante cantabile con moto」はやや速めのテンポ、軽快に弾むようにリズミカル。(7:15)第3楽章「Menuetto, Allegro molto e vivace」は実質上のスケルツォ。ここも力みなく軽快なリズムにテンポは中庸でした。(3:47)第4楽章「Adagio - Allegro molto e vivace」も勢いに不足しないテンションの高さ、適正なテンポに満足いたしました。(5:51)
最近Beeやんと云えばこればっかり聴いている「英雄」も同様。第1楽章「Allegro con brio」から速めのテンポにアンサンブルの縦線が揃って、気持ちの良いすぱっとした音の立ち上がり。提示部繰り返しも彼らしい。明るい軽快な響きに大柄なスケールを強調しないスリムな響き、テンションと推進力は充分。優秀なオーケストラですよ。(17:13)第2楽章「Marcia funebre: Adagio assai」葬送行進曲は中庸のテンポに淡々とした歩み。(15:53)第3楽章「Scherzo: Allegro vivace」も軽快な勢いにかっちりとしたリズムとアンサンブル、バランスのよろしい響きに途中ホルンの重奏は存在感は控えめでした。(5:51)第4楽章「Finale: Allegro molto」は清潔なフレージングに明晰な響きが続いて、スケールを強調しない。明るい響きに推進力は充分。(12:17)■Debussy 神聖な舞曲と世俗の舞曲(ハープと弦楽のための)/シランクス(無伴奏フルートのための)/チェロとピアノのためのソナタ/フルート、ヴィオラとハープのためのソナタ/ ヴァイオリンとピアノのためのソナタ〜ジャン=ルイ・ボーマルディエ(fl)/ファブリス・ピエール(hp)/ピエール=アンリ・クスエレーブ(va)/アンニク・ルーサン(v)/ジェローム・ペルノー(vc)/エリザベート・リゴレ(p)/アンサンブル・ラ・ フォリア(1981年)・・・おそらくは当時の仏蘭西の名手揃えてDebussyのアンニュイかつセクシー、デリケートな旋律サウンドをたっぷり堪能できる一枚。(何故かIndesens盤より収録が少ない)Ravelと並んでハープのゴージャスな響きが堪能できるアルカイックに静謐な舞曲(4:50-5:05)和の能を連想させる儚い「シランクス」はBachと並んでフルート・ソロの最高峰でしょう。(2:57)劇的かつ遣る瀬ない、ポップな旋律が胸に刺さるチェロ・ソナタは曇って軽妙な音色が個性的(4:33-3:13-3:38)フルート、ヴィオラとハープのためのソナタも和のテイストを感じさせる、しっとりとして軽い穏健風情漂って絶品。ヴィオラの渋い音色が効果的でしょう。(7:36-6:15-4:55)ヴァイオリン・ソナタは名残惜しい、気紛れに儚いユーモアがそっと続きました。(4:56-4:20-4:31)
■Stravinsky 幻想的スケルツォ/バレエ音楽「ミューズの神を率いるアポロ」(1984年)/バレエ音楽「春の祭典」(1981年)〜アンタル・ドラティ/デトロイト交響楽団・・・Antal Dorati(1906ー1988洪牙利)の音源点検整理をして、これは自分なりにもっとも最初期に聴いたと記憶するもの。一連のMercuryモノラル録音の鮮度にも驚いたけれど、最晩年デトロイト交響楽団(音楽監督在任1977ー1981年)時代の英DECCA録音はやはり凄い。気紛れに儚い「幻想的スケルツォ」(14:15)アルカイックに妖しい風情漂う緻密な「アポロ」(5:28-2:36-3:50-1:41-1:21-1:35-2:20-3:50-3:37-3:51)いずれもオーケストラの洗練された響き、集中したアンサンブルを堪能させてくれました。20世紀の古典「春の祭典」は正確ヴィヴィッドなリズム、要らぬ飾りのないストレート系表現はそのままに盤石の貫禄と迫力、オーケストラの豊かな響きと技量が相まって+英DECCAの細部クリアな解像度に痺れました。あまりのお気に入りに毎月数回聴いている作品、これは最近のヴェリ・ベストかも。(3:40-3:07-1:26-3:34-1:54-1:05-1:08。3:59-3:09-1:36-0:56-3:28-4:40)
(2023月7月1日)
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