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音楽日誌

こんなミニ盆栽みたいのがあるんですね

●2008年12月某日

2008年ラストの区切り(これは人間の知恵だね/ほんまはいつもの連続に過ぎない)だけれど、体調快復せず。昨年の大晦日元旦はどーしてたっけ?と女房とお話ししていたけれど、記憶全然なし。でも、「音楽日誌(2007年12月)」に詳細記述あります。デスクトップパソコンのHDを誤って開放しちゃったんだね。更に翌月(日)を確認するとハリハリ鍋を食しておりますね。今晩は女房殿は実家に帰ってワタシ一人だけれど、ハリハリ鍋セット買ってこようかな?鼻水と咳症状だけで、熱と胃腸はOKなんです。頭痛ちょっとだけ有。

今朝、オークション送付履歴を眺めていて、偶然、数日前送付の「Bach オルガン全集」(ヴォルフガング・シュトゥックマイヤー)の落札者がピースうさぎさんであることを発見!(って、連絡にちゃんと”ピースうさぎです”と書いてあるじゃん)もうしわけないっ!ワタシのオークションって、読者力比率が高いみたいで、しかも「評価1」の人が多い=つまり、ワタシとしか取り引きしていない!全国各地、常連さんが5人くらい存在するんです。ありがたいこと。明日、いろいろと出品しようと準備しております。

昨夜来、Bartokばかり聴いて、正直それほどの感動に打ち震えない・・・のは体調のせいでしょう。まず、これは懐かしいLP時代の抽象画デザインです。現在はFIC-153 英DECCAの駅売海賊盤で所有Bartok 管弦楽のための協奏曲〜ジョージ・ショルティ/ロンドン交響楽団(1965年)・・・再度(弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽も)聴き通し。これはショルティの硬派強面の表現と、ロンドン交響楽団の優秀なる技術が驚異的に強引なる成果を上げております。(じつはシカゴ交響楽団との新録音のほうが、この表現方向のまま、もっと凄いことになっている!)

で、昨日到着したカレル・アンチェル/チェコ・フィル(1963年)と比較確認。世評高い演奏だけれど、ワタシはオーケストラの個性、味、色があちこち出てしまって、少々鬱陶しい印象がありました。作品に対する考え方だけれど、この作品は無機的非情クールに演ったらよろしい、と。チェコ・フィルは「春の祭典」でもやや違和感があったんです。作品を選ぶのかな?まだ、自分なりの評価は定まらないが。

今朝、Bartok 管弦楽のための協奏曲〜エドゥアルド・ファン・ベイヌム/コンセルトヘボウ管弦楽団(1948年)・・・先ほど、”オーケストラの個性、味、色があちこち出てしまって、少々鬱陶しい”と書いたばかりだけれど、これは堂々たるスケールとオーケストラの厚みが貫禄の演奏となります。相性なのかな?但し、さすがに音質が厳しくて、とくにティンパニが妙に弱いのが致命的か。オーケストラの技量はたいしたものです。終楽章の弦の集中力も素晴らしい。

Bartok 弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽〜エフゲニ・ムラヴィンスキー/レニングラード・フィル(1965年ライヴ)・・・騒音雑音が絡むけれど、世評に負けぬ研ぎ澄まされた、厳しい集中力にドキドキもの。東洋のリズムとか、ムダを削ぎ落とした楽器編成は、作品的には「オーケストラ・コン」よりお気に入りです。圧巻。

HISTORY 204560-308 The 20th Century Maestros40枚組(5,990円税抜/購入)のウチの一枚先ほどののベイヌムが「二番目に旧い録音」とのことで、一番はBartok 管弦楽のための協奏曲〜フリッツ・ライナー/ピッツバーグ交響楽団(1946年/クーセヴィツキーによる初演の2年後/彼の初演時のライヴ録音も存在するが)となります。音質的には相当厳いいが、後年のシカゴ交響楽団との決定盤に比べれば、燃えるように”アツい入魂”+”推進力”を感じさせて、これもまた別の個性で一興有。まさにできたてほやほやの現代音楽の鮮度を感じさせて、ライナーはずばり若い!のか。(58歳)ピッツバーグ交響楽団に技術的な不備は感じませんよ。

ちなみにR.Strauss 交響詩「英雄の生涯」〜フリッツ・ライナー/ピッツバーグ交響楽団(1947年)も同時に聴きました。こちら音質状態もかなり良好だし、後年のステレオ録音に負けない貫禄と存在感を示していると思います。

女房は実家に帰り、たった独りぼっちになった母親と年越し。ワタシは昼にラーメンを喰いに行ったが、体調不如意で特別に買い物にいっていません。さっき、ドラッグストアで風邪薬でも買えば良かったかな?体調相変わらず。

先ほどのライナー旧録音の「英雄の生涯」「管弦楽のための協奏曲」と2枚組になっているのが、Bruckner 交響曲第4番変ホ長調〜ハンス・クナッパーツブッシュ/ベルリン・フィル(1944年)・・・ネットで検索するとベルリン・ライヴとかバーデン・バーデンでの収録、説いろいろだけれど、いずれ意外なる音質良好で聴きやすいもの。ここ最近Brucknerとはすっかり疎遠だし、ましてや「ロマンティック」は苦手なんです・・・聴き手の戯れ言嘲笑うかのように、強烈な説得力と迫力、盤石のスケールを誇って足取りは悠然と急がない。戦前のベルリン・フィルは渋い音色しております。すっかり感心して、60分あっという間に過ぎ去りました。フィル・アップのWagner 歌劇「リエンツィ」序曲(ウィーン・フィル1940年)も同様。

マニアには接近しないよう気を付けてきたが、これは並の歴史的録音ではない。で、話は変わるが、DOCUMENTSの10枚組「MAESTRO ENERGICO」(205229 324)でダブってました。購入既に5年以上、今頃気付くなんて・・・もしかして、以前より気付いていて忘れちゃっただけかも。

Wagner 「ジークフリートの葬送行進曲」(1947年)/「トリスタンとイゾルデ」前奏曲と「愛の死」(1978年)/Prokofiev 「ロメオとジュリエット」第2組曲(1983年)・・・エフゲニ・ムラヴィンスキー/レニングラード・フィル。いずれもライヴ。1947年も含め、音質わりと良好、峻厳なる集中力とオーケストラの圧倒的上手さが光ります。金管がビロビロにヴィヴラートするんだけれど、印象としては野暮で粗野なことはない。

これにて2008年「音楽日誌」終了。風邪をなんとかしなくちゃ。


●2008年12月某日

せっかくの休みなのに、風邪で身動き取れないし、浅い眠りで(よろしからぬ)お仕事の夢見たり、でロクなことはない。今朝、頭痛はないですね。女房殿は腰痛が復活しちゃったみたいだし、散々なる年末です。本年もあと二日。ぱっとせん年末だ。なんかぼろぼろと棚中CD処分しつつ、それ以上の枚数で購入して、しかも中途半端な”ちょろ聴き”ばかりしてきたような毎日でした。腰が据わっていない。集中力が続かない。

BRILLIANT 99344/BRILLIANT 170枚全集の担当は彼女だったはずMozart ピアノ・ソナタ第11番イ長調K.331「トルコ行進曲」/第12番ヘ長調K.332/第13番 変ロ長調K.333/第14番ハ短調K.457〜クララ・ヴュルツ(p)(1998年)・・・意外と聴く機会は少ないんだけれど、凄い名曲!典雅であり、変幻自在であり、劇的であります。ヴュルツは硬質で明快なタッチであり、優雅軟弱に揺れたりしないんです。この作品にはこちらの硬派表現の方が映えると思う。著名なイ長調K.331の変奏曲はもちろんだけれど、ヘ長調K.332の劇的な転調にドキドキもの。ハ短調K.457には、幻想曲ハ短調K.475を最初に付加して欲しかったもの。慣れてますから。

Ravel 歌曲集「シェヘラザード」/道化師朝の庭〜レジーヌ・クレスパン(s)/トーマス・シッパーズ/イタリア放送ローマ交響楽団(1970年ライヴ)・・・もう10年以上前に入手した珍しいライヴ(海賊録音でしょ/MELODRAM)。音質はやや厳しいが、耐えられぬ水準に非ず。クレスパンの香気が漂うような声質で、お気に入りの作品を堪能できました。ちょっとマニアな音源であって、未だにメインのBerlioz テ・デウム/レリオをまともに聴き通したことがない。反省。

(先日、交響曲第8/10番を処分して全集入手した)Mahler 交響曲第10番 嬰ヘ長調「アダージョ」〜レナード・バーンスタイン/ウィーン・フィル(1974年)・・・この作品は後人による編曲版も含めて大好きだけれど、正直なところ「アダージョ」だけだと中途半端というか隔靴掻痒状態で、もの足りぬ思いをしてきたものです。バーンスタインは編曲加筆ものに手を出さなかったが、ようはするに「アダージョ」だけで完結しているよ!的確信を以て27分のドラマは起承転結成り立ってる、という凄い説得力有。この作品そのものを見直しました。

今朝、Vaughan Williams 「音楽へのセレナード」/交響曲第7番「南極」〜ヴァーノン・ハンドリー/ロイヤル・リヴァプール・フィル/合唱団/ハーガン(s)/トレーシー(or)(1990年)・・・久々の再聴。全体像とか、旋律のつながりがよく見えない”難解”作品だと思います。なんせワタシはこども時代からのお付き合いで、第1楽章の壮絶なるクライマックスが脳裏に刷り込まれていたことに(先ほど)気付きました。(ず〜っと、何の曲だろう?と不思議に思っていた)日本人が好きな独墺系軍隊行進曲風楽章が登場しないで、全体が幻想曲だから人気出ないでしょうね。終楽章のファンファーレは凄い迫力であり、オルガンも登場するが、なぜかいつまでも淡彩なるイメージがあって、この抑制というか渋さがワタシにはタマらない・・・「音楽へのセレナード」はシミジミ名曲。(Vaunghan Williamsの交響曲全集は3種所有しているが、プレヴィン全集は咽から手が出るほど欲しい!が、自粛しております)

昼はご近所インドカレー屋さんへ。いつもより辛口を頼んで、風邪症状を吹っ飛ばそうとの思惑当たりました。なんとなく快方へ、あとは夜馴染みの呑み屋にて内部よりアルコール消毒しましょう。ショルティの駅売海賊盤によるMahler 交響曲集9曲分計14枚激安出品、無事入札があったが、件の誤配で転送段取りお願いしている方だったので、お礼の意味も兼ねて早期終了。さきほど郵便局へ出してきました(ゆうメール)。元旦には届くんじゃないか。めでたい。棚が空いてくるのは気持ちが良いもです。とくに駅売海賊盤は処分が難しいですし。感謝。昨日出したクロネコメール便も、ご近所は明日くらいに届いてくれんか。

ずっとウィンナ・ワルツを断続的に聴いていて、例えばエドゥアルド・シュトラウス/フィルハーモニア・フンガリカの演奏。「女王陛下のレースのハンカチ」序曲/ポルカ・マズルカ「楽しいキャンプ」作品431/「千一夜物語」間奏曲/パリのポルカ作品382/なかよしワルツ 作品245(録音年不明)・・・現在の耳ではとくにどうの、といった感慨はないけれど珍盤となってしまいました。喜歌劇「こうもり」の旋律満載の「なかよしワルツ」最高。

他、懐かしいペーター・ファルクとかアルフレッド・ショルツ(この人は実在だけれど、他の音源に勝手に名前を使っている匿名指揮者)がフォルクスオーパーのオーケストラを指揮した3枚組など。これは鄙びて、柔らかくも味わい深い演奏で、もしかして棚中一番のお気に入りウィンナ・ワルツ集かも。


●2008年12月某日

本日年内最終出勤予定。風邪気味継続。昨夜締め切りのオークションは締め切りギリギリで2件(読者力にて)入札有、ほっとしたのも束の間、送付準備に入って愕然、そのCDがない。そして送ったはずの2枚が残っている・・・つまり、誤送付やっちまいまいました。記憶では2度目。よく似たもの(同じシリーズのMozart 交響曲集)なんです。早速、送付先に着払いでの返送お願いと、正しい商品を送る旨連絡するが返答がありません。もう年末モードで不在なのか?落札者には送付遅れることを(正直に)お詫びしておきました・・・これは費用云々じゃなく、基本的信用信頼問題ですから。あわてるとロクなことはない。 一昨日の7,000円キャンセル料もそうだけれど、金運は要注意状況也。非・科学的運勢じゃないが、流れ、みたいなものがあるでしょうが。

そのオークションだけれど、長年掛かって集めてきたショルティの駅売海賊盤によるMahler 交響曲集(第9番以外揃っている/ロンドン交響楽団との旧録音が多い)、試しに14枚分激安出品してみました。アクセス件数は多いようだけれど、まだ動きはありません。彼のMahler はワタシの嗜好ではないが、立派な個性主張を持っていることは間違いない。でも、人生に音楽を聴く時間は限られているので。

COLLINS 12742  個人輸入で$4.99+諸経費Lehar 喜歌劇「メリー・ウィドウ」/J.Strauss喜歌劇「ジプシー男爵」(管弦楽抜粋)〜カール・デイヴィス/ミュンヘン交響楽団/合唱団(1990年)・・・これは不思議なCDでして、歌はちょっぴり合唱が入る程度、あとは著名なる旋律連続でけっこう楽しいものです。たしか、バブル末期の円高時代に個人輸入した一枚。ミュンヘン交響楽団は旧グラウンケ交響楽団でしたっけ?2002年には来日も果たしております。カール・デイヴィスはセミ・クラシック系での録音がたくさんあります。滅茶苦茶上手いオーケストラではないが、くつろいで、楽しげな雰囲気がたっぷり愉しめました。

先日ロベルト・シュトルツのウィンナ・ワルツ「12枚組」入手済みであり、ぼちぼち聴き進んでいるんだけれど、ベルリン交響楽団(旧西)のアンサンブルと音質に少々閉口気味・・・ガサツで金属的なんです(ウィーン交響楽団は大丈夫)。馴染みのもの、新しく存在を知った作品、各々充分有意義なんだけど、正直なところちょっとガッカリ気味〜出会った音楽が、すべて満足できる結果とは限らないのは当たり前なんだけど。

お仕事午前中にて(自己評価)68点/100点満点にて退去。正月休みに入りました。体調はかなりの頭痛+鼻水、耳鳴り盛大はいつものこと。上記、シュトルツのウィンナ・ワルツに対する悪しき感想もそれが原因でしょう。精神的にはすっかりくつろいでおります。一年間、ほんまに疲れた・・・本日、落札したElgarのCD4枚到着。ことしは交響曲だけで4種ほど入手した計算か。ちゃんと聴かなくっちゃ。

RCA 82876-67890-2/CD5   12枚組5,764円J.StraussU「ウィーンのボンボン 作品307」「美しく青きドナウ 作品314」*「芸術家の生活 作品316」「愛の使者 作品317」「うわき心 作品319」*「フィガロ・ポルカ 作品320」「町といなか 作品322」「心と魂 作品323」「雷鳴と電光 作品324」*「ウィーンの森の物語 作品325」*「百発百中 作品326」「ハンガリー万才! 作品332」*「酒・女・歌 作品333」「エジプト行進曲 作品335」 〜ロベルト・シュトルツ/ベルリン交響楽団/ウィーン交響楽団(*)・・・3曲ほど既に馴染んでいた演奏でして、お気に入り「芸術家の生活」(ベルリン響は調子いちまいちだけれど)も収録されるし、(頭痛ありつつ)たっぷり堪能いたしました。「ウィーンの森の物語」のクサいタメ、揺れは万全であって、ツイターの甘い音色に痺れました。「うわき心」「雷鳴と電光」のノリも最高です。ま、いろいろ不満はあるけれど、エエじゃないの、こんな気楽な音楽なんだし。

先日との比較で、Mahler 交響曲第2番ハ短調「復活」〜レナード・バーンスタイン/ロンドン交響楽団/エディンバラ音楽祭合唱団/ジャネット・ベーカー(ms)/ シェーラ・アームストロング(s)(1973/74年)・・・ちょうど一年前に到着したものを再聴。スケール大きく、アンサンブルの仕上げも極上、恐るべき完成度の「復活」・・・とは購入当時の感想であり、その後、2008年7月には印象かなり変化!(エエ加減やなぁ)音質あまりよろしくない印象はそのままです。「復活」に於けるロンドン交響楽団はかなり好調だけれど、(音質の印象か?)時にテンションというか、音楽の勢いが落ちる場面がありますね。最終楽章はそうとうのアツき盛り上がり有。とのコメントも。

本日の印象は”恐るべき完成度”でして、音質も云々するほどの問題ではない。バーンスタインで3種揃った「復活」はどれもエエですね。各々の個性があって、やはりラストのものが一番奥行きが感じられるか。


●2008年12月某日

昨日、職場より戻ってから体調に違和感有、夜、音楽を聴きながらウツラウツラしたのも良くなかったのか、風邪気味です。今シーズンなんと4回目。咽と鼻に来ております。精神的にも既に弛緩しているせいか。昨日、札幌よりCD一枚(オークションにて)到着、クロネコ・メール便にて4日掛かっている計算で、ま、エエとこか。年末の忙しい時期でしょうし。ここ尼崎より一昨日夕方送付したCDは、翌日お隣西宮に到着とのこと連絡有。同時に送った尼崎市内分は到着しておりません。営業所の物理的な距離問題なのか?最短で沖縄に二日後に到着したこともありました。

オークションは本日締め切りだけれど、入札あるのは一件のみ。これが年内最終出庫になるか。

その新着CDとは、Stravinsky バレエ音楽「火の鳥」(全曲)/花火/管弦楽のための4つのエチュード〜ピエール・ブーレーズ/シカゴ交響楽団(1992年)・・・先入観的に「クリーヴランド管弦楽団」と信じていて、ずいぶんと硬質で切れ味あるサウンドだな、と最後まで感心しながら(一部居眠りしつつ)聴き通しました。で、改めて確認するとシカゴ交響楽団!なるほど。ブーレーズの演奏は一般にお気に入りだけれど、このオーケストラとの相性がよろしいんじゃないか、と思います。メルヘンではなく、ブーレーズのクール正確な指示に鋭敏に反応するオーケストラ。老熟した指揮者は、かつての硬派で技術的にぱっとしないオーケストラを叱咤激励するようなスタイルから、優秀なオーケストラに(かなり)任せるものに変わったと思います。結果、どれも彼の音楽個性をちゃんと表出するんだけれど、切れ味ではこれが一番かと。細部明晰。運動機能優秀。

シカゴ交響楽団って、ジュリーニとかアバドのほうが、ショルティよりずっと成果が上がっていると感じておりました。その流れと同じか。バレンボイムは問題外。ハイティンクは未聴です。

VOX  CDX 5015   2枚組1,550円Dvora'k チェロ協奏曲ロ短調〜ザーラ・ネルソヴァ(vc)/ウォルター・ススキンド/セントルイス交響楽団(1970年頃)・・・ザーラ・ネルソヴァ(1917〜2002)は往年のカナダの女流、という情報は自らのサイトで発見(どこで調べたんだか?)、BRILLIANTにて入手可能だけれど、ワタシは十数年前にオリジナルのVOXにて所有しております。オーケストラがけっこう立派だけれど、ネルソヴァのチェロが瑞々しさや艶に不足します。渋いとコメントすることも可能だろうが、この作品だけは往年の名手達の録音が目白押しだし、少々存在感が薄いかも。

(同じCDに収録される)Dvora'k ヴァイオリン協奏曲イ短調〜ルジェーロ・リッチ(v)/ウォルター・ススキンド/セントルイス交響楽団・・・これは作品的少々弱い印象があるけれど、リッチの快刀乱麻的テクニックのキレが愉しめました。但し、少々スケールが小さくて、懐かしい旋律の味わいを生かしていないような感想です。


●2008年12月某日

早朝覚醒だけれど、そう悪い体調でもない。世間では既に年末年始休みに入っているところ多いことでしょう。9時過ぎたら職場に電話を入れて、懸案事項の確認、場合によっては即出掛けて処理せねば。できればご遠慮したいところだけれど。

DG POCG-10239 オークションにて総経費480円ほど?今朝、(さすがにボリューム小さめで)聴いた音楽。Stravinsky 管楽器のためのサンフォニー/詩編交響曲〜ピエール・ブーレーズ/ベルリン・フィル/ベルリン放送合唱団(1996年)・・・ブーレーズとベルリン・フィルの相性はとてもよろしいと思います。ブーレーズの正確怜悧な表現が、優秀なる肉厚なオーケストラの響きと干渉し合って結果、無機的な響きにならず、鈍重なる混沌に陥らない。絶妙なるバランスと抑制、そして静謐。「サンフォニー」は”乾いた”音楽なんだけど、巧まざるユーモアを感じるし、詩編交響曲の”豊かな”響きはかつて聴いたヴェリ・ベストの充実。でも、この作品、人気ないんだな、きっと。今年2008年4月オークションにて無競合で激安入手成。

Auber 歌劇「フラ・ディアヴォロ」序曲(1957年)/Dvora'k 交響曲第8番ト長調(1970年)〜ジョージ・セル/クリーヴランド管弦楽団・・・後者、新録音のほう入手を失念しておりました。Auber はLP時代聴いていて(演奏家失念)ツマらん作品だ、との先入観があったが、驚異的な集中力アンサンブルで聴くと印象一変!これほど楽しいのか、と感慨しきり。最晩年の録音である交響曲は、峻厳と望郷の念(みたいなもの)が止揚(アウフヘーベン)して、見事な歌に溢れます。しばらく間を空けないと他の演奏は聴けないな、と感じるほど。胸に突き刺さるような凄い演奏です。旧録音(1958年)もこんなんでしたかね?比べてみないと。痺れました。

結局出勤しました、午前中ちょっぴり。出掛けて驚愕!1月の東京会議中止の連絡・・・は、スケジュール的に助かったんだけれど、結局飛行機の予約キャンセルへ。7,000円大損。仕方がない。あきらめましょう。昨夜、このサイトの広告掲載料壱年分36,000円入金されたところだけれど、人生上手くいかんもんだな。人生どこかで辻褄が合っているのかも。


●2008年12月某日

(在金沢ホテル)疲労もピーク。首がバリバリ。朝一番の商談を終え、さっさと帰宅しましょう。できれば年内で消化したい(自主)課題はかなりあるんだけれど、ちょっとムリっぽいなぁ、なにを優先するか決めなくっちゃ。今朝、定例サイト更新済み(出張前にデータはアップしてあった)。これでなんとか、辛くも2008年全週更新成。苦しかったなぁ、お仕事同様。

昨日テレビを眺めていたら、飯島愛が亡くなったとのこと(死因不明)。彼女に特別な思い入れはないんだけれど、かつて華やかな芸能界にいたことと、あまりに寂しい最期という対比が悲惨だな、と。死後一週間でっせ。幸せってなんだ?とシミジミ思います。この寒空に、悲惨なニュースが増えております。ツラいね、ほんま。モナちゃん復帰は応援します!

朝一番、少々重い商談をこなし、宿題ぎょうさんいただき、チーム内様々大小トラブル有(謝って済むものはトラブルとは呼ばない)、場合によっては明日出馬の可能性含みつつ、とにかく帰宅しました。一昨日夜オークション落札されたCDを梱包、ついでに入札入っていた(先日落札して下さっていたご近所の方)分、早期終了させ、一緒に送っておきました。先日、東京行き日程が急遽変わってオープンにした飛行機便、否応なく次回会議時に使わなくてはいけないが、お陰で前後モウレツなハード・スケジュールに・・・来年のことは考えまい・・・重いなぁ。

金沢からの帰り便中、聴いた音楽のことはまた後ほど。福井方面〜琵琶湖西岸辺りはけっこう凄い雪でした。こちら大阪は快晴だけれど、冬らしい寒さ。

移動中音楽。Scho"nberg ピアノ協奏曲 作品42(1953年)/3つのピアノ曲 作品11/ピアノ組曲 作品25/Berg ピアノ・ソナタ 作品1/Webern ピアノのための変奏曲 作品27(1952年)〜グレン・グールド(p)/ジャン・マリー・ボーデ/CBC交響楽団・・・おお、これエエですね。このCBC放送録音は、のちのスタジオ録音とほとんどレパートリーが同じで、ま、音質は少々厳しい感じ。でも、この難解晦渋なる音楽がとてもわかりやすく、怪しげに響いて素敵です。Webernが一番甘美也。

Brahms 悲劇的序曲/Beethoven 交響曲第9番ニ短調「合唱」〜ウィレム・ヴァン・オッテルロー/レジデンティ管弦楽団(ハーグ)/アムステルダム・トーンクンスト合唱団/スプーレンバーグ(s)/イロスファイ(a)/フルーンス(t)/シェイ(b)(1952年)・・・ようけ詰め込んだCDですな。モノラルながら音質非常に良好(収録会場はコンセルトヘボウ)、コンセルトヘボウ管弦楽団に比べると、響きが少々軽快でさっぱりとしている感じ。時代から考えるとずいぶんとモダーンで峻厳、重苦しいサウンド表現とは無縁であります。第1楽章の神妙なる幽玄、スケルツォのノリ、迫力も充分、アダージョの長大なる変奏曲も充分に深い。終楽章は、先日ワルターでがっかりした記憶が・・・こちら、驚異的な集中力を誇る声楽陣に(たっぷり)痺れました!

(蛇足だけれど)ちょっと気になったのが、シェイ(b)の発音が?で、これは聴き馴染んだ独逸語じゃないのか、それとも訛っているのか・・・

EMI TOCE8854ラスト、レオポルド・ストコフスキー/ヒット・コンサート Sibelius フィンランディア/トゥオネラの白鳥/Debussy 牧神の午後への前奏曲/月の光/Ibert「寄港地」(フランス国立放送管弦楽団)/J.Strauss円舞曲「美しく青きドナウ」(1958年)〜彼の管弦楽団・・・いくつか単品で聴いていて、時にアンサンブルのラフさ、オーケストラがあまり上手くない、などという感想も・・・でも、聴かせ上手だなぁ。どれもムーディーで雰囲気たっぷり。最高。


●2008年12月某日

(在金沢ホテル)深夜寒気でいったん目覚めたが、体調は悪くない。加湿器も入れてますし。さてこれから午前中2発、午後から一発(これは上司も入れた大きな会議)、準備不足だけれどワタシ、本番の臨機応変に強いんです!ということにしておきましょう。取引先事務所近所にBOOK・OFFがあって、今年3月、引継でご当地に初訪問したときには驚喜したものです。けっこう利用しましたね、CDも書籍も。昼休み辺りの待ち時間とか、帰りとか。書籍はよほどの(自分なり)保存版じゃない限り定期的に処分しちゃうし、ここで購入したCDもおそらく、半分ほどはオークションに出したと思います。なんか罰当たりな行為かな、と後ろめたい気持ちも(ちょっとだけ)あります。

オークションは、昨夜締め切り分、全部売れました。昨夜のウチに連絡も来たけれど、残念ながら出張中の身、送付作業は週末になってしまいます。速攻送付の誠実さがウリなのでお詫びしておきました。

本日終了。予定外の打ち合わせ、夕方更に追加して、あとは明日朝一番の商談にて終了(さっさと帰って、職場には寄らないつもり)。あともう少し。一年の疲れ、かなり溜まっております。夜、金沢駅構内、馴染みの刺身屋でちょとだけ酒(辛口最高)、そば屋で鴨南蛮。へろへろ。


●2008年12月某日

さて、自業自得のお仕事デッド・ライン本日中。午前中に「あれ」を仕上げ、昼から「それ」を仕上げ、思ったより早めの夕方には列車に乗れる・・・ことをイメージしているが、思わぬトラブルに巻き込まれ終電に間に合わない、悪夢のような明日始発(約束時間変更願前提)ということもありうる・・・ま、毎月苦しんだ行事だけれど、今年ラストの苦行を愉しみましょう。昨日休んだし、しっかり。幸い、体調も維持しているし。

昨夜オークションは、締め切りギリギリにもう一発入札あって、結局Bach ダブり関係売れ残りは大物壱セットのみに。来年値下げして再出品しましょう。落札された分、さっそく返答があったが、評価「1」ほとんど初心者の方が、「入金は商品が届いてからでよろしいですね」〜絶句。おそらくは良心的な方なんだろうが、そんなことがまかり通れば、詐取が横行しちゃうじゃないの(彼からしてみれば、振り込んだ挙げ句、届かなかったらどーするの?という理論なんでしょ)。今夜締め切り分は期待通りの入札だけれど、BRILLIANTのMozart 処分には全然入札ありません。良心価格なんだけどな、なかなか難しい。ま、ずいぶんと棚は整理され、隙間は空いてきました。(枚数にはそう変化はない/けっこう買っているから)

BROLLIANT 8593/10枚組 オークションにて総経費込3,500円ほど昨夜〜今朝、SALMANOV 交響曲第2番ト長調/Khachaturian 交響曲第3番(これのみ1947年ソヴィエット国立交響楽団らしい)/LIADOV ババ・ヤーガ 作品56/Mussorgsky 「モスクワ川の夜明け」〜エフゲニ・ムラヴィンスキー/レニングラード・フィル(1983年ライヴ)・・・SALMANOV(サルマノフ)って誰やねん?おお、1978年まで存命だった旧ソヴィエットの人なのだね。かなり平易な(安易ではない)旋律による「森の歌」(各楽章に表題有/でもそうとは聞こえないが)であって、驚異的集中力とテンションを誇るアンサンブルに(ほぼ)絶句。30分に満たない、わかりやすい旋律続いて、こうした未知の作品もバカにできん楽しさたっぷりでした。

Khachaturian 交響曲第3番は、オルガン・ソロを伴う交響詩曲、だそうで、とてつもないトランペット15本+躍動するオルガン・ソロ!+馴染みのクサい民族的旋律が絡み合う・・・といったトンデモ作品。なかなか聴き応え有!このボックスではレニングラード・フィル(1983年ライヴ)となっているが、音質を考えると既出音源である1947年ソヴィエット国立交響楽団初演と考えるべきでしょう。時代を考えれば、そう劣悪とも言い切れぬ水準です。演奏は凄いですよ、相変わらず。

のこりの2曲は持っていたかな?と思ったら、そちら1965年録音でした。ムラヴィンスキー恐るべし!音質条件さえ整えば、ほんまに強烈です。

では、行ってきます。なんとかするで!

なんとかしましたっ!昼までに会議資料(かなり膨大)を仕上げ、上司の検閲修正後、印刷、重いので宅急便にて送付。それ以外の商談用資料は、とにかく関係ありそうなものを印刷しまくって(全然読み込んでいない)持参して、いきなり本番です。大丈夫か?大丈夫でしょ、きっと。夕方前早々に職場を出て、地下鉄に乗る前に思い立って床屋さんへ。この時期、混みますからね、油断していると行きそびれちゃう。

金沢までの移動中、うつらうつらしておりました。メールは8通ほど。世間では若い人中心にクリスマス・イヴだけれど、ワタシはここのところ酒席続きだったし、おとなしく(極上)回転寿司でノン・アルコール。いつものホテルでゆったり、くつろいでおります。

通勤〜サンダーバード移動中の音楽。Mozart 交響曲第39/40/41番〜カール・ベーム/コンセルトヘボウ管弦楽団(1955年)・・・LP時代より懐かしい、馴染みの演奏です。生真面目、ストレートで峻厳、引き締まって端正、そして・・・オモロくない〜と感じるのは嗜好問題でしょう。所謂、典型的な独墺系演奏であって、おそらくは中年女性を中心に人気があるのではないか?と想像します。ワタシは、コンセルトヘボウのマイルドなサウンドをけっこう愉しみました。音質も記憶よりずっとよろしい。

MERCURY 434 365-2ADAM バレエ音楽「ジゼル」全曲〜アナトール・フィストラーリ/ロンドン交響楽団(1959年)・・・少々定位はおかしいが、極上の音質だし、フィストラーリのバレエはどれも立派です。問題はフィル・アップでして、J.Strauss(ドラティ編)「卒業記念舞踏会」+Offenbach「パリの喜び」(ロザンタール編)〜ドラティ/ミネアポリス交響楽団(1957年)だけれど、こちらオーケストラのアンサンブルも音質もよろしくないのは残念。

Mahler 交響曲第5番 嬰ハ短調〜エフゲニ・スヴェトラーノフ/ロシア国立交響楽団(1995年)・・・全集購入2年ほど、放置プレイしていたもの。(ミチョランマに非ず)久々の聴取は、なんといいますか、温〜い粘性のある液体(油みたいなもの)中をゆったり歩むような、妙なクセのある重量感+リズム感、あか抜けない歌に溢れる演奏です。奥行きのある音質、鳴り響く濃〜い金管、寂しげな弦、これは好きな人もいるだろうなぁ。ワタシはとても疲れました。でも、ワリと好き。


●2008年12月某日

当初予定では(自主)出勤だったんだけれど、トラブル呼び出しでもない限り、休みます。昨日は案の定、純実務的にはな〜んもできなくて、昼より外出、そのまま(参加)職場全員と酒!(偶然、なんとか入れた西宮のおでん屋極上)明日、お仕事デッド・ラインのクリアは可能である!と(安易な)計算をしました。あとは自らの努力次第で金沢着がうんと遅くなるか、どうかの問題のみ。

3週間に渡って期待し続けた「Bach 155枚セット」購入関係処分のオークション出品は、正真正銘、本日にて終了。これで一回区切りを付けて、来年仕切直しだな。件数で6/8、枚数だともっと打率は上がるから、まぁまぁの成果としましょう。次のMozart 関係の出品を始めているが、動き全然鈍い(ダメ)ですね。こんなところにも不況の波が・・・?

DOCUMENTS LC12281/223523 321 10枚組1,780円昨夜、連作交響詩集「わが祖国」〜ヴァーツラフ・ターリヒ/チェコ・フィルハーモニー(1941年)久々の再聴。1954年録音の陰に隠れて地味な存在だけれど、これもなかなかよろしい。サイト内検索を掛けると2004年頃から何度も聴いていて、時代を勘案すると音質は期待以上だし、著名な「高い城」「モルダウ」だけではなく、後半に行けば行くほどアツく入魂を感じるのは毎度の感想也。ま、ムリしてこんな太古録音など聴かなくてもよろしいんだけれど、この10枚組セットはけっこう、あちこち愉しめます。宿題は自覚していて、歴史的録音のオペラ2作品を身につけること+「祝典交響曲ホ長調」 作品6〜ヨセフ・フルンチージ/プラハ放送交響楽団(1980年)にちゃんとコメントを付けましょう・・・これ41:23トラック分けなし!という恐るべきノン・ストップ強要CDなんです。

今朝(いつもの)超・早朝覚醒。ま、昨夜早く寝たしね。ANTONIO DE LITERES 歌劇「ロス・エレメントス(四大元素)」〜エドゥアルド・ロペス・バンゾ/アル・アイレ・エスパニョル/マルタ・アルマジャーノ(s)/ローラ・カサリエゴ(ms)/アンネ・グリム(s)・・・(他、まともに読めない1997年)・・・スペインのバロックらしくて、ギターとかカスタネットとかも入ってたいへん楽しい作品。ワタシは日本語専門の人生一筋なので、内容を理解しないが、ネット検索によると他愛もないシンプルな筋らしい(説明になっていない)。躍動する古楽器による溌剌アンサンブルであります。6人の声楽陣ものびのびと楽しそう。

ようやく冬らしい気温、もうこれ以上風邪は勘弁してよ、的意識もあって、終日外出せず。女房がお仕事用上着を買え、と曰(のたま)うが、いまあるやつで充分でございます。思い立って、かなり高級特殊な入浴剤+シャンプーリンスのみ贅沢いたしました。昼からは二時間ドラマ再放送三昧、とくに「相棒」の再放送は絶対に見逃せない。夜は年末(+年始)特番でほんまオモロくないし・・・

QUADROMANIA222145-444  4枚組924円Mahler 交響曲「大地の歌」〜カール・シューリヒト/コンセルトヘボウ管弦楽団/トルボリィ(トルボルク)(ms)/オーマン(t)(1939年ライヴ)・・・終楽章の野次ですっかり有名になってしまったが、音質は想像以上によろしいし(後半戦はかなり針音あるけれど)、明快清涼、リズムのキレ+熱気と勢い(流れの良さ)があって、声楽陣も(もちろんメンゲルベルク時代のオーケストラも)絶好調。ケルスティン・トルボリィ(たしか、こちらの読み方が正しいはず)はワルター/ウィーン・フィル(1936年)にも登場するから、スペシャリストだったんでしょうね。

問題はダブり買い、ならぬトリプル買いをしていることで、組物セットものを次々購入すると、こんな結末となります。本日聴いたのは、membranの「クアドロマニア」。

ワタシには苦手著名作品がいっぱい存在して、こども時代より昔馴染みの「幻想交響曲」もそのひとつ。でもね、やたらと棚中に貯まってしまう・・・どこからやってくるのか。いくつ処分したが、全然追い付かない。で、やがて、なんとなく、ま、エエかな、馴染みの旋律も、と心掛けも変わってきた今日この頃、本日はBerlioz 幻想交響曲〜アンドレ・クリュイタンス/フランス国立放送交響楽団(1955年)・・・ボックスで購入したときには、音質が少々厳しいなといった印象が先行したが、購入6年、こうして再確認するとさほどでもない。クリュイタンスの気品と洗練ははっきりと確認できました。ブーレーズをもっと暖かく、穏健に、セクシーにした感じか。テンポは中庸で颯爽、オーケストラから馥郁たる香りが漂うよう・・・けっして曖昧軟弱な表現ではなくて、ラストは壮絶に燃え尽きます。


●2008年12月某日

さて、憂鬱なる月曜お仕事開始もこれがラスト(来週月曜は出勤するけれど)、苦しいお仕事デッドラインも、明日の祝日出勤なしでクリアできるか?微妙です。きょうはほとんど会議、昼から職場全員で出掛ける所用があって、実務作業になるかは微妙です。オークション出品はちょっと動きあったが、これもBach 155枚の関連出品であって、ダブりではないんです。完全ダブり残り2セット、なんとかならぬか。それとも2009年に仕切り直しか。10日ほど前に入札に競り負け(忘れてい)た一枚、今朝連絡が来ておりました。きっと連絡なかったんでしょう。いったいどーいう輩だ?そいつは。

先日、ちょっぴり聴いて強引なる語り口を敬遠した一枚を再聴。FIC-153 英DECCAの駅売海賊盤 ナント!650円Bartok 管弦楽のための協奏曲〜ジョージ・ショルティ/ロンドン交響楽団(1965年)・・・自分の中ではアンドルー・デイヴィス盤との対比になっていて、そちらの繊細に感銘を受けると、ショルティは強面過ぎ、ショルティに共感があると、A.デイヴィスは弱すぎると感じます。体調やら精神状況、なによりエエ加減な聴き手により、評価は揺れ動きます。昨夜〜今朝は、ぎらぎらした前のめりの姿勢がわかりやすくて明快、こども時代LP(札幌のYAMAHAで輸入盤1,200円だった)で馴染んだ”恐ろしさ”を(しっかり)思い出したものです。

LP時代のフィル・アップは「舞踏組曲」だったが、ワタシが入手した一枚(駅売海賊盤ですんまへん)には「弦、打楽器、チェレスタのための音楽」が続きます。この作品はいっそうハード・ボイルドで硬派(同じ意味?)、怪しさ抜群、ムリムリ強引なるアンサンブルは素晴らしい成果です。録音もよろしい。シカゴ交響楽団との新録音と、どこかで比較しなくっちゃ。

Mahler 好きのワタシだけれど、ここ数日レナード・バーンスタイン(DG新録音)の濃厚なる世界にすっかり毒されてしまった自覚があるので、Mahler 交響曲第9番ニ長調〜 ジュゼッペ・シノーポリ/フィルハーモニア管弦楽団(1993年)第1楽章のみ”思い出し/確認”聴き実行。嗚呼、そうか。オーケストラの個性もあるんだけれど、響きが軽快明快で、旋律を良く歌わせる演奏なんだね。基本粘着質とは無縁だけれど、その語り口が妙に悩ましい・・・好きですよ、こちらのほうが。


●2008年12月某日

(在福井ホテル=プライヴェート)夜中一回起きてしまったが、あとはいつもの時間に起床。これより朝食を摂って(これが豪華みたい)だけれど、女房殿はぎりぎりまで大浴場を堪能しております。あとは土産を選んでさっさと帰宅、出来るだけ早く日常生活に戻りたい・・・明日からハードな2008年ラスト・ウィーク。

オークションの組物、ちっとも売れません。世の中の趨勢と同様、値頃がちょっと上のものは動かないのか。それとも、作品に人気がないのか。

昼前には帰宅。しかし、チーム・メンバーからのトラブル処理SOSケータイに有。起こってしまったことは仕方がない。あちこち連絡を取るが、作業現場でメールが(本日は)使えない、ウチにはファックスはない。ご迷惑を掛けた納品先からメールを転送お願い、自宅にて印刷してそれをコンビニよりファックス・・・そんな手順で小一時間。ま、ありますよ、人生いろいろ。たいしたことはない。

福井より戻りの音楽は、J.Strauss.U クラップフェンの森で 作品336/証券取引所から 作品337/人生の歓び 作品340/千夜一夜 作品346/インディゴ行進曲 作品349/ウィーン気質 作品354*/わが家で 作品361/こうもりカドリーユ 作品363/シトロンの花咲く国 作品364/チク・タク・ポルカ 作品365/仲良しのワルツ 作品367/カリオストロ・ワルツ 作品370〜ロベルト・シュトルツ/ベルリン交響楽団/*ウィーン交響楽団(1970年前後)・・・旧西側のベルリン響はかなり、そうとうガサツであって、録音も少々金属的な響きが気になります。こんな楽しい、気軽な作品に緻密な激巧アンサンブルは必要ないが、こりゃちょっと度が過ぎるか・・・なんて、思っているうちになんとも聴き手はくつろいでおりました。作品そのものが楽しいのだね。どれもきっとどこかで聴いたような・・・「仲良しワルツ」って喜歌劇「こうもり」の著名な旋律寄せ集めであります。最高。

オークションに追加出品しておきました。年末セールのつもり。


●2008年12月某日

(在富山ホテル)かなり早朝覚醒。月曜発表のレポート作成壱時間半/上司へメール送信。これから福井へ移動、女房と待ち合わせ。どこかで床屋さんを捜したいな。昨晩も今朝も、飯喰い過ぎだ。う〜む。

(在福井ホテル=プライヴェート)福井までの移動中、ちゃんと音楽聴きましたよ。時節柄PCCL-00485/1997年7月6日大阪シンフォニー・ホール・ライヴ/HDCDBeethoven 交響曲第9番ニ短調「合唱付き」〜朝比奈隆/大阪フィル/合唱団/岡坊久美子(s)/竹本節子(a)/林誠(t)/田中勉(br)(PCCL-00485/1997年7月6日大阪シンフォニー・ホール・ライヴ)・・・今気付いたけれど、HDCDなんですね、コレ。(意味理解していない)4年ほど前に入手して、なかなか充実した演奏だな、と感じていたけれど・・・本日の印象は「う〜む」。オーソドックスであり、盤石の貫禄であり、アンサンブルの完成度も悪くない・・・が!オーケストラが弱いんじゃないの。誠実だけれど迫力と色気が足りない。ここぞ!という時の大爆発が欲しい。声楽も同様。これは後半に向かうほど、その”不足感”が募るばかり。残念。

2008年12月福井県永平寺にて福井駅で女房と合流〜そのまま駅の回転寿司へ。ここはやや(回転寿司にしては)価格は上がるが、極上、北海道出身、博多にも在住経験有、全国旨いもの喰い歩いたワタシも絶賛!の味を女房にも伝えました。で、その後バスで永平寺へ。数十年ぶり?女房は初めてか。年寄り(としょり)クサいが、ワタシ若い頃から自社仏閣フリークでした。なんせ道元開祖の一級品でっせ。季節柄けっこう空いていたけれど、感銘深い自然と巨大な寺院の迫力に痺れました。

ホテルは(所謂)デザイナーズ・ホテルであって、大浴場もエエ感じ。わざと夕食セットを予約せず、前回福井訪問時に行った居酒屋へ。おでん、総菜、刺身、地酒、どれも最高。女将も、お隣になった爺さんも最高。楽しかった。文句なしの休日です。


●2008年12月某日

超・早朝覚醒、睡眠不如意が続いて体調いまいちながら、本日はサンダーバード中にて昼寝可能なので大丈夫でしょう。お仕事は朝一番の集中力が勝負。今朝、定例サイト更新済。本年の更新作業もあと一回を残すのみ。

FINLANDIA 8573-81965-2 Bartok2枚組/アンドルー・デイヴィス/ストックホルム・フィルは2枚中1/4のみ昨夜、Bartok 管弦楽のための協奏曲〜アンドルー・デイヴィス/ストックホルム・フィル(1990年前後)・・・何度か聴いているが、 ショルティ/ロンドン響(1965年)にてこども時代に出会い、CD時代以降はフリッツ・ライナーの(いずれも)強面演奏にて馴染んでいたためか、端正でやや地味な演奏と感じたものです。数回の聴取を経た結論は、緻密で抑制の利いた演奏である、と。オーケストラも表現も強力(ごうりき)ではない、隅々にまで配慮が行き渡った入念演奏と理解しました。彼のElgarやVaunghan Williamsと同じ印象ですな。録音も極上。

久々に同曲を(件の)ジョージ・ショルティ/ロンドン響(1965年)にて(一部)再確認。強引で粗々しい演奏ぶりは記憶通りだけれど、ワタシの嗜好はすっかり変化しちゃいました。

今朝、Mozart ドミニクス・ミサ K.66/三位一体主日のミサ K.16〜ペーター・ノイマン指揮/ケルン室内合唱団/コレギウム・カルトゥジアヌム(1990年)・・・これが凄い!演奏機会の少ない初期ミサ曲だけれど、最初っから最後まで痺れ放し。名曲を実感させるのはペーター・ノイマン率いるケルン室内合唱団の実力でしょう。RIAS室内合唱団といい、ここ最近驚くべき集中力を誇る声楽団体に連続してぶち当たります。古楽器によるバックも個性的なものではないが、全体バランスとして完成度極めて高い。この5枚組はいつ買ったんだっけ?1,980円(いまは亡き新橋)キムラヤの値札が残っております。

では、行って参ります。これから出張準備。

(在富山ホテル)ここはお盆に泊まったホテルで、なかなかエエ感じ。但し、カード決済機器が故障して、フロントでかなり待たされました。朝一番で(誰よりもフロアでは)早く出勤し、(月曜)研究発表のための資料読破+膨大なるメモ(集中)、出勤してきた周りの人々も異様な雰囲気に気付いたらしく誰も声を掛けない。(このメモは明日朝A4一枚にまとめます)その後、恒例の実績データのまとめ、提出、狙いのサンダーバードに余裕のはずが、取引先のエラいさんから緊急ケータイ電話有、その(素早い)対応に苦戦し、ぎりぎりでJR大阪駅へ・・・資料を一枚出力してそのまま忘れました・・・(電話してFAXしてもらいました)

イカリ・スーパーで玄米弁当を購入して車中へ。要らぬメールが追っかけてくるが、自宅出発より連続CD聴取。Mahler 交響曲第9番ニ長調〜レナード・バーンスタン/コンセルトヘボウ管弦楽団(1985年)・・・若く、貧しかった頃、FMエア・チェックしてけっこう聴いておりました。ま、せっかくの全集だけれど、ワリと馴染みなのと、録音は(イヤホンだと)意外とぱっとしない・・・著名なるベルリン・フィルは未聴です。先に聴いた数曲の衝撃に比べて、意外とオーソドックスというか驚きは少ないけれど、入念なる完成度を存分に堪能いたしました。名曲ですな、文句なく。

続いて交響曲第8番 変ホ長調〜バーンスタイン/ウィーン・フィル/国立歌劇場管弦楽団/楽友協会合唱団(1975年)・・・これは単品CDで既に所有していて、最近も聴いております。これは新録音が間に合わなくて、ザルツブルク音楽祭の映像音源よりのCD化。さすがにやや肌理の粗い音質、バーンスタインの足踏みも派手に鳴って、臨場感たっぷりでした。アツく、テンション高い演奏であります。声楽のノリ具合も絶好調!最高。

で、ちょっと遡って、(続き)Mahler 交響曲第6番イ短調〜レナード・バーンスタイン/ウィーン・フィル(1988年)・・・残り第4楽章のことを忘れてました。これは渾身のハンマー(打楽器も)+トランペットのタメ(衝撃の雄弁!)とテンポの揺れ動き+壮絶迫力がもの凄い。いや、ほんま。奥行きが豊かですよね、録音は。

Bach ゴールドベルク変奏曲〜グレン・グールド(p)(1954年のCBC放送録音)・・・著名なる翌年のCBS録音のわすか一年前だけれど、基本同一の解釈ながら、こちらいっそうアツく疾走してテクニックの冴えを誇示し、ゆったりした部分での纏綿とした歌の陶酔の対比お見事。ミスタッチさえ魅力の臨場感有。音質悪いですけどね。

富山駅で上司と待ち合わせ、かなり内容の濃い打ち合わせ終了、当初、夜は酒席予定だったが、取引先エラいさんが体調不良で中止。上司は急遽日帰りとなりました。ワタシも一人でゆっくりのほうがココロ休まります。ちょっと精神的な緩みもあって、駅前辺りの(テレビのある安易な)居酒屋で新鮮な焼きカニ、刺身、おでん、そして地元ジャパニーズ・ワイン(呑み過ぎました)・・・人生至福の時也。

昨夜最終回を迎えたドラマ「風のガーデン」・・・賞賛に保留のない、希に見る丁寧上質なる準備、仕上げ。演技陣の極上の至演。とくに神木隆之介が凄い。緒形拳は別格です。イングリッシュ・ガーデン、珍妙なる花言葉、貞三先生の医院、富良野の街、歌、音楽、四季の移り変わり、なにもかもが美しい・・・贅沢な完成度への賛辞は惜しまないが、筋が見事で、ちょっと安易で、予定調和じゃないか。昨年の「ハゲタカ」のような強烈な感動じゃない。

米山公啓「誤診」(小学館文庫)・・・う〜む、けっこう愉しんで読んだけれど、医療ものとしては先に読んだ「生きている心臓」の緻密な構成+人物描写の妙に及ばない。米山さんは現場経験による医療行為、過誤、看護婦+ヘンタイ医者の描写に優れるが、細部構成の詰めが甘いのか。筋書きの起点、行く末も少々安易。


●2008年12月某日

どーも本格的風邪復活か?と、体調気にしつつ昨夜通院したが、ヤクが効いたのか、それとも単なる二日酔い延長だったのか、夜半に快復しております。但し、今朝、超・早朝覚醒やっちまいました。昨夜、オークション出品では、Bach 155枚ボックスのダブりとは直接関係ない声楽10枚組入札有、馴染みの方(半年ぶり)だったので即早期終了させました。ま、同じ作品ばかり何種も持っていても仕方がないな、ということです。数枚追加出品しておきました。

それに収録されるものでBach ミサ曲ロ短調BWV.232〜ルネ・ヤコブス/ベルリン古楽アカデミー/RIAS室内合唱団(1992年)をお別れに拝聴(半分ほど)〜合唱団のアンサンブルが洗練されて秀逸、古楽アンサンブルは意外と保守的なサウンドで、全体印象は過激なリズムを強調するものではない。これは支持者が多いだろうな、ワタシは古楽器派なので、もっと溌剌としたハズむようなリズムが好ましいけれど。

で、同曲をアンドルー・パロット/タヴァナー・コンソート/プレイヤーズにて(録音情報不明/ネットでも探せず(p)1985)・・・ジョシュア・リフキン版を基に、ちょっとだけ人数広げた、とのこと。ワタシのリファレンスは、そのリフキン盤(1981/2年)だし、壱パート一人+鮮烈な躍動リズム、透明なサウンドには相変わらず聴く度衝撃を受けます。学術的にどうの、ということではなくて、Bach の旋律が隅々、詳細まで透けて見えるということ。馴染みの旋律が別種の音楽に生まれ変わっております。有名なCDのワリに最近見掛けないな、と思ったら現役で売っておりました。デザイン・センス最悪だけれど。

どーなんだろ?お仕事は目処立ったのか?なんとかなったのか。ようワカらん。明日、朝一番で某宿題(2発)なんとかこなして富山に向かいます。来週乗り切れるか、お仕事今年最終週だけれど。なんとかなってくれっ!

通勤音楽は朝のみ(帰りはぼんやりしたかった)。Martinu 交響的三部作「ピエロ・デ・フランチェスカのフレスコ画」 / Janacek 交響的狂詩曲「タラス・ブーリバ」(アンドリーの死/オスタップの死/預言者とタラス・ブーリバの死)〜ラファエル・クーベリック/ロイヤル・フィル(1957年)・・・録音もよろしいし、ビーチャム時代のロイヤル・フィルも絶好調。作品も華やかで、ローカルな旋律がエキゾチックで素敵です。クーベリック43歳、壮年の充実した演奏であります。

昨日一昨日聴いたのが、Mahler 交響曲第6番イ短調〜レナード・バーンスタイン/ウィーン・フィル(1988年)・・・中途半端な聴き方ばかりだけれど、終楽章にまだ至っておりません。コンセルトヘボウもニューヨーク・フィルも凄かったが、ウィーン・フィルとの相性は別格でして、粘着質で重量感ありながら、無類の官能性が浮き立ちます。揺れ動いて、深い。広い。第3楽章「アンダンテ」でカウベルが遠くで鳴るでしょ、これが目眩がするくらい効果的で清冽な空気が立ちこめます。ティンパニの迫力も衝撃的。いままでシノーポリが最高と確信していたけれど、もしかして、これがヴェリ・ベストかも。でも、まず最後までちゃんと聴かないと。


●2008年12月某日

昨日、膨大なるお仕事中定例の月次作業分一日掛けて(辛くも)終了。明日デッドラインの資料作りのメドも立たぬのに、久々、職場の友人と息抜き=酒に行ってしまいました。ちょっとだけのつもりが、話が盛り上がって(やや高級)居酒屋出た後、たこ焼き屋を追加。遅く帰宅いたしました。(かなりの出費)今朝ちょっと酷い頭痛残有。Bach 155枚ボックス購入によるダブり関連オークション出品は本日締め切り(たしか自動出品終了?)とうとう売れ残りそうな情勢です。ま、購入金額費用は既に売れた分で上回ったから、様子見ながらぼちぼち再出品しましょう。

オークションにて落札した大物、到着しておりました。ムラヴィンスキー10枚組(一部音源情報間違い有/棚中在庫一枚ダブり自覚)、そしてレナード・バーンスタインによるMahler 交響曲全集(プラケース/DG新録音のほう/これは第8/10番がダブり)。両方とも新品相場から見るとかなり安く、後者はほぼ半額。その理由はケースの傷み、盤面の微細な傷かなり有(再生に問題なし、との文言を信じました)、したがって競合なし。ダブり分は格安にてオークション出品しましょう。それにしても本年はMahler 全集3組目の購入、ここ3年で3組(単品では多数)処分していたけれど、エラい在庫回復也。

昨日通勤音楽は、Brahms 交響曲第3/4番〜エフゲニ・ムラヴィンスキー/レニングラード・フィル(1972/3年ライヴ)・・・筋肉質で峻厳、怜悧だけれど集中力と勢いを感じさせる素晴らしいアンサンブルであります。ホルンのヴィヴラートや金管爆発はいかにも露西亜!だけれど、独墺系音楽の表現としてけっして異形ではない。しばらく敬遠していた作品だけれど、これだったら充分に納得。

DG 435162-2 オークションにて13枚組5,500円ほど(総経費込)で入手今朝から(早速)Mahler 交響曲第1番ニ長調〜レナード・バーンスタイン/コンセルトヘボウ管弦楽団(1987年)・・・粘着質と熱血、揺れ動くテンポと情感、旧録音より重心が低く、なによりオーケストラの深み厚みと洗練が素晴らしい。アンサンブルも録音も極上であります。この方向が、ワタシにとってヴェリ・ベストでもないのだけれど、彼の個性を充分に堪能いたしました。(でも出勤時間となって、最後まで聴けず)

午前中二日酔いの頭痛に苦しみつつ、お仕事進捗7割ほど進んで、まず第1デッドラインをクリア。明後日の富山での会議資料を印刷して、送ってしまいました。次は来週の金沢に向けての諸作業、明日一日でメドが立つか?土曜は福井旅行入れちゃったし、来週は火曜が祝日でしょ、月曜は会議(しかも間がわるく自分に当番が当たっていて、その準備をどーする?)、昼から職場全員で出掛ける用事もあるし残業不可。最悪は火曜祝日出勤というシナリオでしょう。もうエエ加減にしてくれっ!って、お仕事あるだけ幸せか、まだ。

通勤往復時間配分ぴたり!Mahler 交響曲第2番ハ短調「復活」〜レナード・バーンスタイン/ニューヨーク・フィル/ウエストミンスター合唱団/ヘンドリックス(s)/ルートヴィヒ(con)(1987年)・・・バーンスタインの「復活」はこれで3種目。もちろんこれがアンサンブルの仕上げ、オーケストラの充実した響き、そして録音も含めてもっとも状態がよろしい。好不調波のあるニューヨーク・フィルは絶好調ですね。骨太で暖かい、明るい響きのまま、ここではアンサンブルが充実。熱狂的な入れ込み表現は、他のいずれの録音とも変わらない。ただ、テンポの自在の揺らせ方(基本、遅い)、タメ、疾走、粘着質な貫禄がまったく決まっていて、イヤらしいくらい説得力がある・・・ウエストミンスター合唱団はワルターの「合唱」でガッカリしたが、息詰まるような静寂と集中力、声楽ソロとの絡み合いも完璧。

やっぱり、こんな近代の大管弦楽には音質が大切だなぁ。ちょっと堕落してますか。贅沢に慣れたか。


●2008年12月某日

若干の咽と頭の痛みと倦怠感・・・今シーズン4度目の風邪か。昨日は寒かったからね、きょうは暖かくして出勤しましょう。膨大なるお仕事溜めております。ウンザリ。乗り切らなくっちゃ。

昨夜就寝前に、Bach パルティータ第5番ト長調BWV829(1954年)/3声のシンフォニアBWV.787〜801(1955年)/イタリア協奏曲ヘ長調BWV.971(1952年)/ピアノ協奏曲第1番ニ短調BWV.1052(1955年)〜グレン・グールド(p)・・・パルティータはNAXOS盤ゴールドベルク変奏曲にも収録され、このシリーズ収録放送音源としては出色の音質であります。演奏は入念と明快を極めて、個性的なもの。イタリア協奏曲は後年(1959年)の解釈とほとんど変わらず、強烈なテンションと快速を誇るが、やや力み過ぎかと思います。協奏曲のバックはアーネスト・マクミラン/トロント交響楽団であって、出足、大味旧来型の弦に驚くが、やがてグールドの粛々と進めるピアノ・ソロに魅入られました。やや苦手な作品を興味深く、厭きさせずに聴かせて下さいました。(ほぼ同様の内容をネットでも聴けるようです)

昨日HMVから届いたCDもう一組、ARTENOVAの激安3枚組(583円)「クリスマス・コンチェルト集」、ま、あわてて買わなくても良いんだけれど、いちおう気分的にクリスマスに間に合わせましょう、という趣旨で。ワタシにはクリスマスなどほとんど関係ない生活(今年は出張会議/商談対応中)だけれど、幼少の頃は熱心なるカトリック生活(幼稚園が教会だった)で、無神論者の現在でも心の奥底に敬虔なものは潜んでいる・・・

Schiassi クリスマス協奏曲ニ長調/LOCATLLI 合奏協奏曲ヘ短調/TRELLI クリスマス協奏曲ト短調 作品8-6/Vivaldi 協奏曲へ長調 作品10-5*/MAFREDINI クリスマス協奏曲ハ長調/Corelli 合奏協奏曲ト短調 作品6-8「クリスマス」〜ユルゲン・ガイゼ/コレギウム・モーツァルテウム・ザルツブルク/ローゼンクランツ(リーダー)/ボルシェ(fl)*(録音年不明のディジタル録音)・・・これが壱枚目。無名の現代楽器アンサンブルだけれど、初耳の作品も(作曲家も/スキアッシ?)あり、想像以上にしっとりとしたアンサンブル、優秀なる音質であります。別に季節に関係なく、しみじみとした心情に浸れること必定。


●2008年12月某日

憂鬱な月曜日。昼からの会議資料が完成していないこと。いつもさっさと消化している定例の企画点検が、日巡りが悪くて手つかずなこと(これは明日でも悪くない)明日、上司出張用の資料準備の手はずがいまいち見えないこと・・・今週末、富山への出張が入っているが、帰り福井で(ネットで見る限り)立派で大浴場(天然温泉に非ず)付きホテルを予約、女房と合流します。夜の飯を予約しなかったが、大丈夫だろうか。ま、女房は福井に行ったことがないので、見聞です。ワタシは温泉旅館みたいのが好きじゃないので。

風邪は癒えているが、運動不足を自覚しております。どこかでパターンを作らなくっちゃ。オークションは、Bach 155枚購入ダブり関連処分とは別のWagnerの出品を(ほとんど反応もないまま)取り下げました。Gebhardt JGCD 0018-12  12枚組2001年2月23日4,198円(税込)岡山タワーレコードじつは、昨夜寝る前Wagner「神々の黄昏」〜ウィルヘルム・フルトヴェングラー/ミラノ・スカラ座/フラグスタート/ローレンツ、etc・・・(1950年4月4日ライヴ)ちょっと聴き始めたら、止まらない!寝不足の事態へ。Gebhardtの全集は2001年2月23日4,198円(税込)のカード控えが残っていて、岡山のタワーレコードにて購入したもの。LP時代、劣悪音質海賊盤(記憶では壱万円)に閉口した記憶があったが、久々の聴取ではずいぶんと音が良いじゃないの!それに魔術のような熱気、歌い手のノリにぐいぐい引き込まれるばかり・・・

ワタシはフルトヴェングラーの熱心な聴き手でもないし、オーディオもオペラも門外漢だからエエ加減なんでしょう。ネットで検索すると、このGebhardt盤(現在出ているものはリマスターしているらしいが)の音質は必ずしも評判よろしくなく、そして演奏評価も手練れのリスナーに全面賛同を得ているわけでもないらしい。でも、なんか、やたらと興奮しちゃいました。これなら「リング」全部聴いてもエエな、久々に、そんなことを考えました。もともとこのフルトヴェングラー全曲をオークションに出したのは「ステレオが一組あれば良いじゃないか」(ジエイムズ・レヴァインの貰い物が棚中に有)という理由でした。反省。

Mozart 歌劇「魔笛」〜チャールズ・マッケラス/スコットランド室内管弦楽団/合唱団/ヘンドリックス(パミーナ)/ハドリー(タミーノ)/アレン(パパゲーノ)/ステインスキー(パパゲーナ)/ロイド(ザラストロ)/アンダースン(夜の女王)(1991年)・・・BRILLIANT全集より。TELARC録音。オークションで全44枚購入したのは昨年だったか、このマッケラス盤は(シロウトが云々しても仕方がないが)どうも寒々しいというか、いまいち熱気とか、ウキウキするようなメルヘンを感じません。先のフルトヴェングラーに比べれば音の条件は格段に整っているし、旋律も馴染み、歌い手も有名どころを揃えて、しかも名手マッケラスでしょ、どこに文句があるの?といった布陣だけれど、最初から最後までその印象が拭えない・・・

ところでこの全曲を聴くきっかけとなったのは、歌劇「魔笛」序曲〜ヨーゼフ・クリップス/トーンハレ管弦楽団を久々に堪能したから・・・序曲だけじゃもの足りませんもんね。

さて、自らを叱咤激励して、なんとか本日乗りきりましょう。

・・・疲れたなぁ、とにかく一日乗りきって、宿題と締め切りを明確にした、ということで帰宅しました。今週、あと3日間で膨大なる作業を消化します。なんとかね。まず明日が勝負だ。一気に過半を片づけたい。職場でネットを覗いたら、Bach 155枚購入ダブり関連処分声楽8枚組入札有、一気に早期終了させました。帰宅したらもう落札者から連絡があって、八女のお医者さんでした。残りもなんとかしてくれんか。

CBC PSCD2030  6枚組2,671円帰宅したらHMVよりCD到着(第1次分)。早速一枚拝聴。Beethoven ピアノ協奏曲第1/2番〜グレン・グールド(p)/アーネスト・マクミラン/トロント交響楽団(1951年ライヴ)・・・想像以上に音質厳しいが、軽快軽妙自在なるピアノを聴いているウチに気にならなくなる・・・若々しい快速テンポ、熱気を帯びたノリは、まるでMozart !後年の個性豊かでエキセントリックな演奏より、ストレートで輝かしく、キラキラと華やかであります。当時19歳でっせ、これはまさに青春の記録!最高。マクミランは遅めのテンポを好んだ、とのことだけれど、ここではソロの意向に合わせたのか。盤石のサポートぶりで立派なものです。

通勤には珍しくCDを持参して、フルトヴェングラーの「黄昏」3枚目を再聴していたけれど、やや広がりが付加されているようでもあり、奥行きも豊かで聴きやすいと感じました。フラグスタートのブリュンヒルデはたいへんな熱演でして(ド・シロウト耳には)指揮者のマジックと相まって強烈なる感動を再確認。

ここ数日の音楽の落ち穂拾い。Ravel 古風なメヌエット/ラ・ヴァルス〜ピエール・ブーレーズ/ニューヨーク・フィル(1973/4年)・・・バーンスタイン時代とはまったく様変わりした繊細緻密アンサンブルを実現して、驚かされます。この作品、わざと無骨無遠慮に演奏したり、その対比として極上の官能を見せたり、とてもオモロい、お気に入りの作品です。指揮者の技量でオーケストラの色合いはがらりと変わる、といった好例であります。


●2008年12月某日

・・・嗚呼、やっちまった、また。未踏峰”ミチョランマ”へ〜Bach 155枚全集(BRILLIANT)は、もともと半分以上棚中在庫していた音源の「配置換え」(スリム収納改善/既存CD処分で財政出動なし)だから、と言い訳する(ぼちぼち聴いております)にしても、その前に入手していたボックス・セットものは全部消化できたわけじゃない。だいたい、音楽を”消化する”といった考え方が誤っていて、ゆるゆると、少しずつ愉しんだらよろしい〜のは前提ながら、HMVへの”オトナ買い”注文+オークションでの連続落札・・・泡銭は消化しなくっちゃ、といった強迫観念もありました。

DECCA 480 1226 12枚組3,852円 ▲ポイント割引有(現在聴取中12枚組より)Bach 平均律クラヴィア曲集第1巻より前半〜アンドラーシュ・シフ(p)(1984年)・・・彼の演奏は世評高く、ワタシも若い頃彼の”シンキング・トーン”をFMエア・チェックで心震わせて聴いていたものです。ところが、こうしてボックスをオトナ買いして聴き進めて再聴すると、ワタシには微妙なる違和感(=弱い?)がある・・・この作品はリヒテル(1972/73年)の強靱明快な、彼の体臭モロの浪漫的演奏が完全刷り込みになっていて、シフの優しいタッチは”弱く曖昧”に感じられる瞬間が・・・ほかロザリン・テューレック(p)(1952/3年)とか、それこそBRILLIANT全集中のレオン・ベルベン(cem)(1999年)では、こんなことはなかった。

”繊細でインティメイト(親密)”なシフの演奏は、ちゃんと集中して全曲聴いてから、再度自分なりの印象整理を行いましょう。

昨日コメントのシャンドール・ヴェーグとの比較を・・・Mozart セレナード第1番ニ長調K.100/セレナード第5番K.204〜イルジー・マラート/マンハイム・プファルツ選帝候室内管弦楽団/オルガ・ノーデル(v)(2002年)・・・こちらCD一枚に収録が少ない(行進曲は一緒に演奏して欲しかった)BRILLIANT全集(170枚)より。最近、オークションにて激安にてボックス出現していて(Bach 同様/Mozart のほうが市場に出た数が多いから安い!)一気購入にココロ動かんでもないが、既に「オペラ」「交響曲」(各々全曲)を既存バラ買い分を処分してスリム分売にて再入手、そしてこのセレナード・嬉遊曲・舞曲集(23枚)もとことん堪能いたしました。(旧プラケース仕様でピアノ協奏曲/弦楽四重奏曲/ヴァイオリン・ソナタ集その他諸々・・・つまりほとんど揃っている!)だから、再購入断念!当たり前だ。閑話休題(それはさておき)

ヴェーグさんには悪いが、管楽器のバランス(よう目立って活躍する!)、少人数の親密な印象含め、こちらのほうがいっそう感銘深い。というより、馴染みですな。【♪ KechiKechi Classics ♪】2006年勝手に各自アカデミー賞(林 侘助。選定)であって、一昨年散々聴いたんです。現代楽器による、これも味わい深い演奏。知名度で判断しちゃいけまへん。

今朝、Bruckner 交響曲第9番ニ短調〜カール・シューリヒト/ベルリン市立管弦楽団(1943年独ポリドール録音)・・・オーケストラがようわからんが、戦前ナチが創設したベルリン大管区管弦楽団のことか。いやあれは1951年録音だったっけ。ベルリン市立歌劇場の関係かな?後年ウィーン・フィルとの1961年録音があまりに有名だけれど、やや薄味(彼の演奏は皆そうだ、といえばそうだけれど)で、いっそう淡彩なイメージがあるのは音質問題だけではなく、オーケストラの弱さもあるのでしょう。(1938年ベルリン・フィルの第7番はもっと表情豊か/これも今朝全部拝聴)いずれ清涼でもたれない、彼のスタイルがよく出た、意外と”聴ける”演奏でした。

先日、久々のシューリヒト「ウィンナ・ワルツ」聴取関連で思い出したこと・・・LP時代の「ウィーンの森の物語」が含まれない。(残念)それと「コンサートホール・ボックス」中、「真夏の夜の夢」のオーケストラが、南西ドイツ放響(誤)→バイエルン放響であることに気付きました。Brahms の交響曲第4番の誤記は記憶にあったんだけどね。

昨日のテレビ回りのオーディオ環境整理、そしてダイニング・コンポの配置改善(BOSEのウェーブミュージックシステムが欲しいが、7万数千円は贅沢過ぎて手が出ない/なんといっても現行使用中のものが生きているし)、そして今朝は。恒例冬季使用する真空管アンプに差し替えました。夏場は発熱が酷くて使えないし、11月には戻すんだけれど、今年はズボラかましてそのままになっておりました。明らかに音がマイルドで、暖かく奥行きが出ます。こんな環境に似合うのは・・・

BRILLIANT 93102/98 全155枚各々の絵柄が素敵なんですBach カンタータ第12番「泣き、歎き、憂い、怯え」/第74番「私を愛する人は、私の言葉を守る」/第177番「われ汝に呼ばわる、主イエス・キリストよ」〜ぺーター・ヤン・リューシンク/オランダ・バッハ・コレギウム/オランダ少年合唱団(1999/2000年)・・・相変わらず意味・内容を理解せず、敬虔な宗教的雰囲気・気配+古楽器の素朴な音色(のみ)を堪能しております。一般にBach の声楽作品は、必ず声楽ソロにオブリガート楽器が添えられるでしょ。オーボエ、トランペット、現代楽器では普段聴かれない不器用で粗野な響きが人声と絡みあいます。ポジティヴ・オルガンの暖かさも最高。弦が薄いとか、少年合唱団が不安定だといったご批判はあるだろうが、ワタシは清涼に感じました。ブヴァルダはアルト表示になっているが、ちょっとクセのあるカウンター・テナーであります。

もう明日のネタでも良いんだけれど、一本のみオモロい発見を。本日締め切り分のオークションはやはり入札なし、自動再出品、苦戦中です。

Ravel ピアノ協奏曲/左手のためのピアノ協奏曲/ボレロ/逝ける女王のためのパヴァーヌ〜リコ・サッカーニ/ブダペスト・フィル/ジャン・フィリップ・コラール(p)(1998年ライヴ)・・・これが含まれる22枚組は、2005年に6,645円で入手(その後4,800円くらいで処分も目撃)。これは結果的にワタシのCD選定に大きな影響を与えていて、無名演奏家による廉価盤はこれで代表させて、もうエエや、と(PILZ音源から卒業・・・)。そのくらい著名なる作品勢揃い(一部マニアック選曲も有)すべてライヴだけれど音質も良いし、演奏もヴィヴィッドで明るいものばかり・・・ここではコラールのピアノがまったく見事で、生き生きと(とくに前者/左手は少々テンションが下がるが)協奏曲は素晴らしい出来。ボレロのアンサンブルは整って勢いもあるけれど、管に色気が足りないのと、少々リキみが過ぎてオーケストラの非力を表出さてしまったのが残念。品もほしかったな。パヴァーヌは気品がありましたよ。閑話休題(それはさておき)・・・

じつは不良品だったんです、このCD。購入して何故3年気付かなかったのか、というと、ちゃんと再生するから。トラックが3つしかない。ピアノ協奏曲の第3楽章から後、全部一緒のトラックになっちまって、途中で止められないだけ。


●2008年12月某日

いつもの早朝覚醒・・・でも、体調良好。ここ数日、やや喰い過ぎの自覚有。売れ行き鈍いオークションは、残りセットものばかりとなり、一件のみ入札入ってますね。週末の動きを期待しましょう。ボーナス後の週末だけれど、世間の不況とは関係なく、我が家はずいぶんと以前から消費意欲を失っております。ま、大物Bach 155枚セット購入しちゃったけれど。下着でも買うか、そんなんじゃ消費不況克服の屁の突っ張りにもならぬが。

CAPRICCIO 10 377  @500今週の東京〜金沢の旅は、珍しく持参CD完全消化いたしました。コメント一枚漏れていたな。Mozart 行進曲ニ長調K.62/セレナード第1番ニ長調K.100/4つのコンタルダンスK.101/行進曲ニ長調K.215/セレナード第5番K.204〜シャンドール・ヴェーグ/カメラータ・アカデミカ・モーツァルテウム(1990年)・・・ヴェーグの”セレナードと嬉遊曲集”の第10巻であり、先に「6枚セット」を早々に(高価)入手した身としては、残り「4枚」入手に大苦戦した記憶有。別途10枚組激安で入手したほうが簡単だったが、邪道のような気がして・・・閑話休題(それはさておき)、旧態としたスタイルでは(もちろん)なく、かといって古楽器系のメリハリ・リズム強調でもない、颯爽としてカッコよい、クールでヴィヴィッドに躍動するモダーンな演奏なんです。サイト内検索すると、前回2007年1月に聴いておりますね。棚中いくつかの演奏と聴き比べてみましょう。

旅のお供書籍は、加賀 乙彦「生きている心臓」(上下巻)・・・詳細内容引用先にて。ちょっと著作が旧い(?1990年頃か)ネットでも話題になっておりません。ワタシは立花隆の「脳死3部作」を熟読して以来、ドナーカードを常に携帯しております。70年代学生運動の闘志が未だ元気で登場(頑固な脳死反対論者達)するところにやや時代を感じさせるが、他の問題提起はほとんど現役なんじゃないか。心臓移植って、日本では日常になって報道されない、せいぜい法律上の問題でこどものことが話題になるくらいなのか。不幸な「和田移植」で日本での実用化は数十年遅れたと思います・・・で、この小説は技術的に抜群に完成度が高い。

各章毎に主人公が入れ替わって、それぞれの心情がきめ細かく描かれて秀逸。嫁姑(小姑)問題は、読んでいて(男のワタシでも)イライラするほどだし、先鋭化した脳死反対論者は患者や家族より、自分の主義主張を強行することに苛立ちを覚えます。ちょっとした救いはあちこちにあって、例えば移植に反対する親類を絶妙に説得する爺さん(ドナーの父親)、反対論者組織のリーダーは移植を強行した医者の同期の友人であって(ちなみにドナーも同期の友人)、いくら鋭く対立しても親しく語り合うんですね。

じつは、まだ、ラストまで進んでおりません。一気に読むのがもったいない。

早朝よりサイト用原稿2本出来。オークションはもう一件、入札あったのを早期終了したら即連絡がありました。これでほんまの売れ残りばかり。他、落札されているもの含めて送付しておきましょう。クロネコ・メール便はご近所だけれど、ゆうメールはどこかの本局まで行かなくっちゃ。

午前中、梅田の本局経由、ヨドバシカメラ7階のユニクロにて(待望の)下着購入。ついでに隣国友好を目指して韓国料理堪能。帰宅して、(自慢の)ディジタル・ハイビジョン・テレビ+外付けスピーカーの配線+配置整理。そのときに”ケーブル・テレビ電話”がつながらないことに気付きました。契約会社に連絡すると、さっそく点検に訪れてくださって結果、電話機がイカれているらしい。で、夕方ご近所のコジマ電気で購入試みるが、お洒落な無線機器など必要ない、滅多に使わないんだから、なんとか女房殿を説得してダントツ一番安い、有線で、しかもAC電源さえ必要ないものを購入。これじゃ、なかなか消費不況から快復できない・・・だろうね。

加賀 乙彦「生きている心臓」(下巻)読了・・・脳死反対論者による殺人罪告発、親戚筋への切り崩し・・・いったいどーなるのか?手に汗握る展開となったが、ラストは救いとなります。美貌の未亡人と辣腕胸部外科医師が結ばれるのは、やや予定調和的ではあるが、ワタシはそれを望んでおりました。

夕方、ご近所で転居以来(ちょっと敷居が高いな、と)遠慮していた呑み屋に訪問、やや価格は高めだけれどたいへんおいしい和食をいただきました。


●2008年12月某日

(在金沢ホテル)眠りが浅いのはいつものことだけれど、体調は悪くない。これからメーカーさんの担当と本丸の(頼りない)担当を連れてご当地取引先へ”もめごと”処理へ。その後、俄に発生した課題の別件(こちら本来の)打ち合わせ。昼から大阪戻って忘年会+歓迎会+お別れ会(組織再編で異動がが始まっている/そういえば幹部人事のみ発表され、上司は現状継続だった・・・う〜む)、でも残務+資料作成が残っていて、大遅刻になるか、お仕事諦めて明日出勤するか・・・サイトは無事、定例更新出来。でも、そのうちの一枚は既にオークションで落札されていて、これはボックスもの購入済みでダブったため。

でも、昼飯には思いっきり旨いもん喰うて、帰りサンダーバード中で素敵な音楽聴いて、興味深い書籍は入手済み。ま、元気であればっ!人生を楽しみましょう。

3時過ぎに職場に戻り、想像以上の机上の大混乱状態に絶句、ノーツ・メールは未読で真っ赤。瞬時にして全体消化時間と優先順位を見切ってモウレツに諸作業開始したが、どー考えてもあと3時間では終わるはずもない。諸作業実行中にも次々と電話、ケータイ、Eメールが飛び込んでくる!締め切り延ばせるものはすべてあきらめ、月曜会議の資料は完成断念・・・つまり、職場忘年会突入して明日出勤しません。すっかり贅沢になって、居酒屋の安酒は旨くない。早々に(二次会避けて)逃げ帰りました。

金沢の昼食はわずか10分で終え、サンダーバードに駆け込みました。ちゃんと音楽聴きましたよ。Stravinsky バレエ音楽「春の祭典」〜作曲者/コロムビア交響楽団(1960年ニューヨーク)・・・これは西海岸ハリウッドのオーケストラとは別物です。昨日の「ペトルーシュカ」には素朴な味わいを愉しんだものだけれど、こちらは(聴き手の体調かな?)淡々として、今回に限っては妙にオモロない。「春の祭典」は素朴ではアカンのか。

BRILLIANT 99549-11  こちらデザインはちょっとツマらない/オリジナルは処分済Bach 管弦楽組曲第1/3/4番〜エドゥアルド・ファン・ベイヌム/コンセルトヘボウ管弦楽団(1955年)・・・嗚呼、美しいなぁ、演奏も音質も(モノラルだけれど)。もちろん、最近の軽快なるリズム感を期待するには時代が異なるが、時代掛かった大仰なる巨魁表現とは無縁な、清潔で深遠な暖かい音色。「G線上のアリア」って、まさにこんな荘厳だったと思い至りました。

ラスト(忘年会後の帰宅時間も含め)Mahler 交響曲第9番ニ長調〜ヴァーツラフ・ノイマン/ゲヴァントハウス管弦楽団(1968年)・・・ずいぶんと久々の再聴、痺れました。ジミであり、虚飾がない。まさに水墨画の景色が広がって、どこまでも深淵・・・だけれど、途中時間切れでした。


●2008年12月某日

(在東京ホテル)ここ数日、ずっと眠いんです。これは自分では体調快復傾向と感じていて、数ヶ月、常に怠く、もともと睡眠不調っぽいが、眠る体力もない、といった状態から、ようやく出掛ける意欲とか、活動できる状態と”眠気”がリンクしているような・・・本日、代理出席の会議終日対応。ここのところ新聞テレビでは労働者の首切りの話題一色でして、ヤバい時代になったものです。昨日上司よりメールで、来年度予算諸経費の大幅削減についての具体的作業指示(案をひねり出せ、と)が届きました。う〜む、世知辛い世の中になったもんだ・・・若い人が可哀想。ワタシの若い頃は、お仕事さえ選ばなければどこかに就職できたものです。

こうしてゆるゆると働かせていただけることを感謝しましょう。いずれ健康第一。ダイエット開始3周年、破局壱年半を迎えていて、あまりストイックではないダイエット方法を考えております。唯一続いているのは、起床時の腹筋体操のみ3年欠かさず経過、たしかに以前と体型は違うが、ハラ周り復活はよろしくありません。カッコより健康に。

本日、出品CDオークション締め切り。売れまへんなぁ、セットものは。Bach ってそんなに人気ないのか。ワタシにはツボなんですけど。不況か。昨日ボーナス無事出、全部銀行→女房殿直行だけれど。

(在羽田空港/ネット環境はつないでないのでホテルにて更新予定)慣れぬ会議は新鮮でもあり、雰囲気も人脈も違って意外と楽しく参加できました。いつものウッカリで、会議室に(大切な)手帳と、パソコン用度の弱い眼鏡(老眼鏡ではない!)を忘れました・・・(本丸担当よりお電話有感謝/事務所送付お願い済)小松行きは「天候調査中」であります。雷雨らしい。雪かな?(到着できなかったら悲惨だ)東京はとても暖かくて、コートが暑苦しいね。いろいろとメンドーな宿題飛び込んできていて、金曜日は戻るのは忘年会ぎりぎりだし(出たくもないが)月曜の宿題が完全にできておりません。土曜休日出勤するか?半日ほど。経費節減の折りで、いろいろ手続きが五月蠅いんだけれど。

Beethoven 交響曲第1番ハ長調 作品21〜カール・シューリヒト/パリ音楽院管弦楽団(1957年)拝聴・・・昔馴染みであり、ずいぶん久々の再聴第一印象は「ずいぶんと音質がエエじゃないか」と(EMI)。Beeやんの交響曲は最近ぼちぼち聴直してているが、第1/2番は別格に楽しめる〜のは、古典的均整のとれた躍動と青春の息吹に溢れる作品だから。Haydnを強靱に、大きくしたような印象か。オーケストラとの相性が良いみたいで、軽快軽妙でありながら、素っ気なさ物足りなさを感じさせない。たっぷり、充分充実して、しかも細かい配慮に溢れます。まさに”青春の息吹”。

昨日聴いた「未完成」「ハフナー」は、音質的に広がりがやや狭くて、洞穴のような+金属的な響きが気になりました。ティンパニがほとんど聞こえないことにも不満。ま、演奏は良かったけれど、こちらのモノラル録音の方が瑞々しい。

金沢のホテルに入りました。飛行機は揺れたな。気分が悪くなった。妙に空気が澱んで、暑苦しかったし。小松から金沢駅までのバスも同様。出張も二日目の夜を迎え、疲れが溜まっているのか。部屋で弁当喰いつつワインなど喫しております。こうしてパソコンに向かって、テレビドラマなど眺めていると、つくづく癒されますな。

嗚呼、やっぱりオークションは安い単品ものしか売れんかった!自動再出品へ。声楽やBach の室内楽のセットは動かないのだね。残念。こりゃ、売れ残るな、大量に。不況か、関係ないか。

小松空港から金沢駅迄の音楽。Stravinsky バレエ音楽「ペトルーシュカ」(1947年版)〜作曲者/コロムビア交響楽団(1960年)・・・一年ぶりですね。このオーケストラは西海岸ハリウッドのもので、上手いもんですよ。ベルリン・フィル辺りの”上手さ”ではない、もっとこだわりや個性ではない、楽譜を素直に、正確に音にすべく乾いたサウンド。なんの飾りもない、淡々とした過不足のない、牧歌的な、暖かい、ややノンビリとした、楽しい味わいです。


●2008年12月某日

これより東京行き、昼からの会議となります。当初前泊案内が出ていて、それに合わせて飛行機便を予約したんだけれど、お陰で昨日のお仕事は進捗いたしました。東京までの新幹線は久々、移動中のCDと書籍を選択しなくちゃ。東京は寒いかな?

待望のBach 155枚組はちょっとずつ聴いていて、あとは既存購入ダブりが売れて下さるのを待つばかり〜これが(先週売れて以来)残り分動かんのだな、苦戦です。人生、安易に、思うようにはいかないもの。閑話休題(それはさておき)、8年前に購入したMozart 40枚組、4年ほど前に入手したHandel 40枚組と、ほぼ同じサイズでじつはやや小さい(価格はほぼ同じ)。音楽内容には関係ないが、収納は小さい方がよいと思うし、シンプルで薄い紙パックは扱いやすい。経費問題なんだろうが、時代は変わったな、と感じます。(既に市場から消えた?)YedangClassicsは立派なプラケースに+厚紙のカバーがかぶせられていて、見た目高級だけれど聴くときにはメンドーなんです。逆のお考えの音楽ファンも(たくさん)いらっしゃることでしょうが。

Sibelius 交響曲第1番ホ短調〜パーヴォ・ベルグルンド/ボーンマス交響楽団(1974年)・・・サイト内検索すると2000年に4枚組全集(1,510円+消費税)を購入しておりますね。以前所有していた国内盤でコメント済みだけれど、ほんのこのサイト開設初期の時期なので、エエ加減再コメント必要でしょう。久々の聴取印象は、音質も上々だし、ボーンマス響は(記憶よりずっと)上質なアンサンブルを誇って、荒涼とした迫力サウンドに感心いたしました。ベルグルンドのフレージングは清潔でメリハリがあり、しかも、なんともいえぬ味わい有。楽譜には縁の薄い人間なので、人様のサイト検索からの情報だけれど、小節内での微妙な”伸び縮み”を駆使しているそうで、トータルでは恣意的な”作り事”を感じさせないんだそう。なるほど。のびのびと歌って、音響の大爆発もあるんだけれど、そこは独墺的どんよりとした重い貫禄ではない、あくまで清涼な味わいを失わない。作品的にも、歌謡的なわかりやすい作品。

BRILLIANT Bach 155枚組より93102/5 美しいジャケット絵だ今朝、Bach ヴァイオリン協奏曲イ短調BWV1041/ホ長調BWV1042/ニ長調BWVニ短調/ト短調BWV1056〜エミー・ヴェルヘイ/カメラータ・アントニオ・ルコ(1992年)・・・以前から欲しかった一枚也。現代楽器による演奏であって、しっとり瑞々しくよく歌うヴァイオリンなんです。神経質な切れ味とか、技巧を表面に出すものではない。知的な抑制の美を感じさせるもの。バロック・スタイルとしての違和感もありません。この人とはMozart 以来の出会いであって(このサイト開設当初10年ほど前)、いくつか聴いた録音はどれも極上であります。

(在東京ホテル)会議の後にもめごと打ち合わせがあったので、お江戸読者との酒席予定できず。本来であれば、明日(代理出席の)会議後帰宅できるはずが、羽田より小松へ。明後日、お詫びの旅数人引き連れて金沢へ。それに+打ち合わせも加わりました。職場に戻って忘年会だったはず・・・もう、エエわ、どーでも。本日はけっこう中身の濃い、充実した会議でした。(BOOK・OFFには出物なし/文庫本2冊購入したのみ)

大阪より東京への新幹線中、空気が生ぬるくて不調でした。ずっとうつらうつらで音楽聴いておりました。CDセレクションはちょっと苦手系を。

Schubert ピアノ五重奏曲 イ長調「鱒」/岩の上の羊飼い〜ナッシュ・アンサンブル/フェリシティ・ロット(s)。前者が苦手、大昔LP時代からお気に入りでした。不思議なもので細部まで旋律馴染みであります。うむ、悪くないね。親しみやすい歌謡的な旋律が続いて、たいへん快い。演奏云々はとくにどうの、といったものはありません。「岩の上の羊飼い」は、これまた昔からのお気に入りであって、クラリネットとソプラノの絡みが夢見心地であります。

SCRIDENDUM SC011-3 1963年録音  10枚組6,552円Schumann 交響曲第3番「ライン」/「マンフレッド」序曲(シュトゥットガルト放送交響楽団1960年)/J.シュトラウス シャンペン・ポルカ/常動曲/喜歌劇「ジプシー男爵」序曲/ウィーン気質/南国のばら/酒・女・歌(ウィーン国立歌劇場管弦楽団1963)〜カール・シューリヒト・・・前半Schumannが苦手、しかもかの有名なる悪質コンサート・ホール・レーベル録音也。じつはLP時代からお気に入りでした。な動きの旋律がどーもいけない。ま、記憶通りの劣悪に曇りきった音質の中から(これまた)記憶通りの軽快なリズムが響いて参りました。うむ、悪くないね。帰宅したらデイヴィッド・ジンマンでも聴いてみようか。

ワルツ・ポルカ集は正真正銘のウィーン・フィルだそう(録音に同席した岩城宏之の著作による)で、選曲も凝っているし、颯爽と軽やかなリズム感は以前から絶賛しておりました。選曲は、きっとレーベルの都合で決まったのだろうね。

Schubert 交響曲第8番「未完成」/Mozart 交響曲第35番ニ長調K.385「ハフナー」〜カール・シューリヒト/ウィーン・フィル(1956年録音)・・・これはワタシ以上の世代には馴染みのLPだったんじゃないか。苦手は前者となります。なにがなんやら、どこがどうやら、演奏家ごとにどこが個性の方向付けなのか認識できないのは、こども時代から(嫌いじゃないが)。隅々まで旋律を暗記しているのも、安易な聴き方を助長してしまう・・・記憶ではシューリヒトが楽譜に手を入れているらしいが、ド・シロウトのワタシにはわっかりまへん、全然。

でもね、今日は細部のニュアンス、バランス、さっぱりとした歌い口、しみじみ美しい旋律と認識できました。出足もっさり、徐々に熱を帯びる「ハフナー」はこども時代から大好き。


●2008年12月某日

長い会議、大量の資料(に一部含まれる重要な、あとでどーしても必要となるものの見極め)に疲れ果て、取引先対応で東京より出てきていた昨年の隣席若者と久々!酒。9時過ぎには帰宅する健全なるものだけれど、職場の酒席は先月の小松でのお付き合い以来、実際は足かけ3ヶ月ぶりじゃないか。体調問題が主因だけれど、お陰様で音楽のための財源がたっぷり確保できております。当初、今晩より東京前泊だったのが明日朝出立に変更(航空便キャンセル、というかオープン化が面倒くさいが)、一泊二日の会議になりました・・・と、思ったら今週の作業日であった金曜日朝一番で、取引先とのトラブル対応で金沢へ・・・つまり、東京→小松空港へ。また空港便キャンセル/便予約しなおし/ホテルも予約しなくっちゃ。最悪。お仕事進捗予定総崩れ。最低限の作業を最低限の時間でなんとか乗り切らなくちゃ。

昨夜、無事連絡なったオークション落札者にCD送付準備しようと、デスクトップマシンに電源を入れると〜BIOSが走って〜立ち上がりません。数度繰り返し、ハコを開けてあちこち接続を確認してみるが、やはりダメ・・・失意のウチに就寝、今朝試してみると(こうして)無事(何故か)起動しました!そういえば、ここ数日、電源を入れてから、マシンが反応するまでわずかな「間」がありましたね。どこか悪いのだろうか?休日に、いちどすべてに配線を外して、分解掃除してみましょうか。自分の意志に関わりなく、機械はやがて壊れていく・・・

EMI 7243 5 72195 2 5  5枚組1,974円 いまは亡き新橋キムラヤにて購入今朝、Mozart 歌劇「ドン・ジョヴァンニ」〜ハンス・ロスバウト/パリ音楽院管弦楽団/エクサンプロヴァンス音楽祭合唱団/カンポ/ダンコ/ゲッダ/コルティス(1956年)・・・壱枚目のみ。同年のライヴが評判となって、そのままのメンバーでスタジオ録音したものらしい。ワタシにオペラの善し悪しなど判断できる筋合いではないが、少なくとも旋律筋書きに馴染んでいる数少ない作品、ということです。1956年だったら、ステレオ録音も実用化されていたでしょうに、とは思うが、モノラルとして、まぁ、まともな音質ではあります。劇的かつ甘美な旋律と歌が続きました。アントニオ・カンポって、スペインの人ですか?ネットで調べても情報があまり取れません。

では、行ってきます。

喧しい上司は休みを取ってゴルフだし、明日から東京〜北陸連続出張だから一気お仕事仕上げを狙いました。ま、ほぼ狙った通りの進捗かな?トータルお仕事量をコントロールできている感じ。なにより体調快復傾向なのがありがたい。連絡なかったオークション落札者から、ようやくお便り有。ご近所の人だったのね、意外と。仕組みに慣れていなくて、すったもんだした挙げ句本日無事送付。明日には到着するでしょう。出品分、150〜300円くらいの安いものには入札あるが、セットボックスもので、やや価格が張ると全然ダメなのは不況故でしょうか。一枚単価は安いんだけれど、値頃を外したかな?なんとか年内で売れて下さることを祈りましょう。そもそも声楽、オペラは人気ないのかも。

Weber 歌劇「オベロン」序曲/「ペター・シュモール」序曲/「精霊の王者」序曲/歌劇「プレツィオーザ」序曲/祝典序曲〜オトマール・スウィトナー/シュターツカペレ・ベルリン(1974年)・・・「オベロン」以外滅多に聴かれることのない珍しい、しかし、素晴らしい名曲揃いの貴重なる一枚。これはスウィトナーの11枚ボックス中に含まれるものだけれど、十数年前単品で持ってましたね。記憶では音量レベルが低かったはずが、ここでは別に音質に問題なし。シュターツカペレ・ベルリンはマイルドで味わい深い音色でして、溌剌素朴なWeberの旋律によく似合っております。

定例サイト更新日である、金曜朝は金沢なので先にデータファイルをアップしておきました。あとは出先で更新作業のみ。それより、相変わらず原稿在庫払底で、綱渡りのようなサイト運営であります。


●2008年12月某日

寒く、眠く、憂鬱なる月曜の朝。今週は東京会議二日、金曜日は忘年会で、ここ二日がお仕事消化ダッシュ必要となります。オークションは昨夜、一件落札されたが、数日前落札して連絡がない新人さん(ワタシの出品は、ほんの例外は除いて入札は一件しかない)で、今朝の段階で未だ音沙汰なし。こんな些細なることで、憂鬱感助長されます。全体として売れ行き低調也。

CAPRICCIO 49 288  13枚組2,817円昨夜、Mozart 交響曲第36番ハ長調「リンツ」+第1/4/5番〜ハンス・グラーフ/ザルツブルク・モールァルテウム管弦楽団(1989年)・・・おそらくはもっとも穏健保守で安定している全集より。繰り返しを実行し、我らがヴォルフガングの美しい旋律をムリなく、自然体で、過不足なく表現して下さって、これほど気持ちよく聴かせて下さる「リンツ」はおそらく初体験。指揮者の個性ではなく、作品をして語らしめる、といった姿勢に貫かれ、馴染みの旋律がナンと新鮮に響くことか。幾度聴いて、厭きることのない全集です。価格もGood!

Mozart セレナードニ長調 K.250「ハフナー」〜ジル・シャロン(v)/アマティ室内管弦楽団(1999年)・・・BRILLIANT初期音源でセレナード辺りを多く担当していたジル・シャロン(オランダの人らしい)の立派な演奏です。著名な作品は、これを元にしたヴァイオリン協奏曲/交響曲が編まれていて、後者交響曲が父レオポルドの手によってティンパニが付加されたとのこと。遡って「ハフナー・セレナード」にティンパニを加える録音も存在して、それは絶大なる効果を上げておりました。ここはオリジナル通り打楽器なし。中庸のテンポ、溌剌として清潔なるヴァイオリン・ソロ、アンサンブルも充実していて、やはり昨今の古楽器に慣れていると”やや浪漫の香り”かな?とも感じます。行進曲ニ長調K.249は入れて欲しかったな。

Bach の(巨大/激安)カンタータ全集は、無事昨日千葉まで到着し、丁重なお礼をいただきました。嬉しいですね。今朝、第39番「飢えたる者にパンを裂き与えよ」/第143番「わが魂よ、主をたたえよ」 /第175番「彼は羊の名を呼びたもう」/第65番「彼らはみなシバより来たらん」 BWV65〜ぺーター・ヤン・リューシンク/オランダ・バッハ・コレギウム(1999/2000年)・・・ほんまは聖書の意味合い、宗教的行事と節季、そして音楽的(引用含)に研究しながら聴くべき深い世界なんだろうが、敬虔なる雰囲気旋律、素朴で頼りない器楽/声楽アンサンブルを(いつものように)たっぷり堪能いたしました。


●2008年12月某日

昨夜、ご近所新たなお店開拓で、おいしい和食、鍋を贅沢いたしました。寒かったし、おいしかった。体調が良くないと、出掛けることも、新鮮な食材も愉しめませんね。酒が入ると、ますます睡眠不如意状態が募るのがお悩み。昨夜締め切りのオークションは、一件の入札もなく再出品。一昨日落札された一件が、初参入の方で連絡がないのが不安です。音楽を愛する人に悪人はいない、と信じたい。希(こいねが)う!連絡を。

BRILLIANT 99761/3  7枚組1,980円入手Mendelssohn 交響曲第3番イ短調「スコットランド」(アルノルト・エストマン1993年)/第5番ニ長調「宗教改革」(インマゼール1997年)〜オランダ放送室内管弦楽団、いずれもライヴ収録・・・ワタシ苦手の作品であって、滅多に聴く機会がないけれど、歴史的評価にもまれた先人の成果に敬意を表して棚中在庫しているもの。BRILLIANTの全集は、サヴァリッシュ音源に移行しつつあるのかな?2002年3月にHMV通販にて7枚組1,980円入手とのメモ有。両者とも古楽器系で活躍している指揮者だけれど、リズムの軽快なるメリハリに於いて、それを連想させます。(とくに後者)作品旋律に馴染みであり、”苦手”と想像する以上に愉しんで聴けましたよ。但し、オーケストラの響きは薄く、録音印象もあってか散漫なサウンド(アンサンブル?)が気になりました。でも、この作品で濃密熱血で演られたら(とくに「スコットランド」)、ワタシは耐えられないかも。BRILLIANTは、こういった隠れ音源を大切に出し続けて欲しいもの。

Bach 無伴奏チェロ組曲第1/3/5番〜ロバート・コーエン(vc)(1990年)・・・英国の中堅チェリストだけれど、驚くべき流麗さと、リキみのない、徒に柄を大きくしない、ほぼ理想的な、親密なるBach であります。Bach の作品中では、やや苦手系(カザルスの偉大なる親父の説教みたいな演奏が念頭にあるのか)だけれど、ピーエル・フルニエの1959年ライヴ以来の感動が待っておりました。(BRILLIANTの新全集ではヤープ・テル・リンデンの音源と差し替わっている)

お昼は(有名な)立花の来食藹藹星屋にてちゃんぽん、じつは狙いの中華料理屋が閉まっていたので(営業時間がわからん)。

R.Strauss 交響的幻想曲「イタリアから」〜コシュラー/スロヴァキア・フィル(1990年)・・・酷いですねぇ、再コメントも。消却したいくらい。結論的に、あまり洗練されないオーケストラを率いてコシュラーはけっこう立派な演奏をしている、ということです。まだ現役なのか、それともネットでしか聴けないのか。ようやくR.Straussが少しずつ聴けるような耳になってきたのかな。

VOX Legends  VOX7808-CD2Beethoven 交響曲第5番ハ短調(1956年)/コリオラン序曲/エグモント序曲/レオノーレ序曲第3番(1953年)〜ヤッシャ・ホーレンシュタイン/ウィーン・プロムジカ管弦楽団・・・こんな音源棚中に在庫していたのか、ちゃんと聴かないと・・・と思ったら、明らかに以前聴いておりますね。(記憶の落方が激しいな)恐るべき立派な、引き締まって推進力充分の演奏です。VOX音源に音質は期待できないが、この程度であればなんの苦痛もない。こんな時期にモダーンかつスケールの大きな演奏を実現していたんですね。オーケストラはウィーン交響楽団の変名か?かなりの力量でした。


●2008年12月某日

本日お仕事。午前中でサボることを検討いたしましょう。そう切羽詰まった状況ではないんです。あくまで留守番。体調維持の方がずっと大切なので。昨夜オークションは、3件落札有。うち2件は送付先連絡有、本日送付予定だけれど、ポスト投函不能なサイズのゆうメールは大阪本局に寄れるかどうかビミョーです。(コンビニでも受け付けてくれんかね、ゆうパックみたいに)郵便局は土日祝日休みというお役所的体質が抜けませんね。出品分のうちBach 3セット分30枚売れて下さらないと、ダブり残となっちゃいます。

DECCA 417 717-2 1975年録音 @250R.Strauss アルプス交響曲〜ズービン・メータ/ロサンゼルス・フィル(1975年)・・・ケンペ/ロイヤル・フィル(1966年)再聴以来、すっかりこの作品に入れ込んでしまって、シューリヒトでしょ(1955年/これ、ホンマに素敵な演奏だ!再コメントしなくては)、ケンペ/ドレスデン(1971年)の再録音と続けて連日愉しんでおります。結論から言えば、効果的な録音技術、若さと勢いに溢れた鮮度、スケールを賞賛すべきだけれど、細部旋律表現の詰めが少々甘いか。これだけ聴けば、かつて1970年代のの高評価に納得できるが、往年の巨匠達の熟達表現のあとに聴くとやや分が悪い。ロサンゼルス・フィルは骨太で瑞々しいサウンドでよく鳴っており、アンサンブルの集中力にも文句はないが、時に”細部を流す”瞬間がありました。これが若さか、それとも録音が鮮明だから気付くのか。

有意義な週末にしましょう。サイト用原稿在庫も尽きております。

予定通り昼で帰宅。定例の作業には手付かずだけれど、机上机下魑魅魍魎混沌状態一気清掃して重要書類(当面の課題に使えそうなやつ)発見、取引先に3件送付。環境は美しく、清潔になりました。やや体調は不良だけれど、短期で悩ましい課題がない休みなんて、久々。エエ天気となりました。

今朝、Bach 無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番ニ短調/第3番ハ長調/第3番ホ長調〜マーク・ルボツキー(v)(1987年)・・・2年ぶりの再聴。以前のイメージと変わらない、とてもジミな、飾らない粛々とした世界であります。「シャコンヌ」って、いくらでも煽った表現が可能な作品だけれど、ほんま静謐で粛々とした、一見ぱっとしない演奏でした。でも、こういうのが聴き飽きしないもんなんです。

edel 0002312CCC 10枚組3,290円/現在では「ヨハネ」の音源が差し変わっております帰宅して(珍しく二時間ドラマ再放送見ずに)Bach クリマスマス・オラトリオ拝聴〜まず、クルト・トーマス/ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団/聖トーマス教会合唱団/ギーベル(s)/ヘフゲン(a)/トラクセル(t)/フィッシャー・ディースカウ(br)(1958年)で第1/2部を・・・年代のワリにかなり鮮明な録音であり、時代相応の遅いテンポ、厳つい硬派強面な表現がいかにも(往年の)独逸っぽい。管弦楽も合唱もあまり上手くないんじゃないかと、ド・シロウトがコメントするとヤバいかな?ま、CD一枚分メ一杯聴いちゃうとちゃんと馴染みの世界に浸れますけど。

お気に入り第3部は、マルティン・フレーミヒ/ドレスデン・フィル/木の十字架合唱団/オジェー(s)/ブルマイスター(a)/シュライヤー(t)/アダム(b)(1974年)・・・おお、こちらいっそう音質よろしい。演奏スタイルはクルト・トーマスによく似て、独逸硬派な遅いテンポだけれど、オーケストラも合唱もこちらのほうが快調に聞こえます。出会いはハンス・マルティン・シュナイト/コレギウム聖エメラム(1977年)を入院時の病床FMで聴いたのが刷り込み、神々しい雰囲気に溢れ、一発でこの作品の虜になりました。それはBach 生誕300年直前の年末。

やがてワタシはナマでこの作品を体験していることが、誇りとなりました。作品聴取途中だけれど、この二種とも、少々スタイルが旧くて違和感有〜でも、充分感動いたしました。(蛇足だけれど、ボックスものまとめ買いの関係で、ギュンター・ラミンの「ヨハネ」1954年ダブり買いに先ほど気付きました・・・情けない)


●2008年12月某日

休んで読んだ本。米山公啓「エア・ホスピタル」(講談社文庫)・・・解説にも、読者レビューにもあるが日本版「ダイ・ハード」ですね、これ。主人公の基本性癖、実力の描き方のツメが甘い。それは悪役側の描写もそうなんだけど、全体として最新型の医療機関を舞台にして、なかなか読ませるエンターティメントになっております。さすが著者はお医者、豊富な医療知識を駆使して、それが最大の個性と魅力か。

さて、壱日半休ませていただいたので、しっかり働きましょう。体調云々言ってられない。世間では予想通り「派遣切り」が始まっていて、もともとこういった身分の不安定な雇用は、このような事態を想定してつくられたものですから。でも、酷いね、ほんま。表に出てこないが、大企業製造メーカーの下請け孫請け中小企業は悲惨でしょう。おそらくは黙って泣き寝入りするしかない。団塊の世代は、ほんま”逃げ切った”というところかな?ある意味、うらやましい。ワタシはともかく、若い世代のこれからが可哀想。こどもも小さいでしょうし、そもそも結婚できない経済状態かも知れないし。

今朝、定例サイト更新、なんとか。ことしもあと3回分、なんとかつなぎたいが、原稿在庫は尽きております。オークションは、いよいよ本日締め切りを迎えるけれど、あまり入札ありません。来週以降、ボーナス時期に動きあるのか、それともこの不況であかんのか。

EMI 5099920686727 2枚組 総経費込1,100円ほど昨日到着したCD。MESSIEAN「トゥランガリーラ交響曲」〜アンドレ・プレヴィン/ロンドン交響楽団/ミシェル・ベロフ(p)/ジャンヌ・ロリオ(オンド・マルトノ)(1977年)・・・起承転結とか、明確な構成を持たず、音の宝石箱をひっくり返したようなキラキラ・サウンド連続。さすがつき合いが長くなると細部隅々まで旋律が身について、たっぷり愉しめます。小澤征爾ばかりで馴染んでいて、他FMエア・チェックで、ホルスト・シュタイン/北ドイツ放響のライヴを少々聴いていたくらい(それも十年以上前)だから、異なる切り口で堪能いたしました。「間」と「余裕」、トロント響がいくら快調でもロンドン交響楽団の優秀さは明確であって、刺激的な緊張感ではないもっと美しい演奏に仕上がりました。

かなりの晦渋難曲だと思うが、馴染みの掌中に入りました。では、行ってきます。

最近実績の不調とは裏腹に、お仕事は粛々としており、ま、体調もいまいちだし、天候も荒れているし(これは関係なし)早々に帰宅、ほんま酒抜きの健全なる毎日であります。お友達が忙しい、指を骨折しているとか、いろいろありますが。帰宅すると、届いておりました・・・例の奴が!

BRILLIANT Bach  155枚いずれ近日中に経過をまとめるが、BRILLIANTのBach 155枚組(ワケがあるんです。言い訳ともいう)購入。オークションにて総経費込み11,500円ほど。いくら泡銭入ったからと言って贅沢品也。でも、バラ買い(といってもボックスだけれど)した既存品を処分したら理論的には釣り合う(はず)。早速壱枚目、Bach ブランデンブルク協奏曲第1/2/3番〜ピーター・ヤン・ベルダー/ムジカ・アンフィオン(2006年)拝聴・・・ごく最近の録音だけれど、ややクセのある音質ながら鮮明であることに間違いはない。古楽器は驚くべき技巧の冴えであり、ほとんどなんのこだわりも、苦労も、思い入れもなく、快速イン・テンポで進めていく音楽。躍動もノリもあるようで、じつはクール、バリバリ弾いてサウンドは洗練されない。流麗ではなく、オモロい、かなり個性的な演奏でっせ。

収納不如意で・・・オークションに出しました/超良心的価格にてで、アト・ランダムに真ん中辺りを狙って引っ張り出したら、Bach カンタータ「神のなしたもうことに理あり」BWV100/「わが去り行くは汝らの益なり」BWV108/「天より雨雪降るごとく」BWV18〜ペーター・ヤン・リューシンク/オランダ・バッハ・コレギウム/オランダ少年合唱団(2000年)・・・こちら声楽の専門であり、短期間に一気録音したせいか、古楽器のアンサンブルがやや拙い感じもあるし、少年合唱団が少々不安定な印象も有。でもね、優しくて、暖かくて、素朴で、先のムジカ・アンフィオンよりずっと好き。Bach のカンタータは聴けば、必ず、例外なく、心の澱(おり)を浄化して下さるような気分に至ります。最高。

カンタータ全曲/プラケース60枚分は既に落札され、明日の送付を待っております。けっこうな荷物だけれど、スリム紙収納だと幅12cmで足りるんです。


●2008年12月某日

本来出張予定だったので、大事をとって休み。明日は打ち合わせ、明後日は留守番で休めませんから。来週は東京出張連続だし。なんとしても体調を整えないと。家でじっとしている分にはさほどでもないんだけれど。オークション出品の動きは相変わらず鈍いが、一昨日「即決」(試しに設定してみた)されたのはSchumannの交響曲全集(ポール・パレー)であって、先日エラい高値に釣り上がっていたのを拝見して、2枚2,000円でどうか、と。ほんま出品数時間後、即決でした。ま、苦手作品で、いくら稀少盤、名演奏であっても棚中に眠らせてはムダかと。オークションで商売しているワケじゃなくて、全国の音楽ファンと対話したり、次のCDの原資にしているだけですから。基本は在庫の整理。

で、本日送付するんだけれど、ところでSchumann交響曲全集は(もしかして)全部売っちまった?ライヴ・クラシックの怪しげ寄せ集め2枚、2番抜けで代わりにピアノ協奏曲が入っていたPILZ盤、イエジー・セムコフ/セントルイス響、バーンスタイン/ウィーン・フィルも既に棚中に見当たりません。ボックスものに1曲のみ、といった記憶はあるが、いくら苦手作品とはいえ、まったく手許にないのは比較対照や参照のためにマズかったか・・・と、やや後悔していたけれど、しばらく記憶をたどってデイヴィッド・ジンマン全集(2003年)の存在を思い出しました。よかった・・・ああ、そうか、コンヴィチュニー全集(1960/61年)もボックスに入っていたっけ。

それにしても、クラシックCDのオークションは入札ほとんどないですね。オーディオとかパソコンだったらほとんど売れているのに、不人気ぶりが加速していると見るべきか、それとも「一枚千円は廉価盤」みたいな誤った概念で参入している人が多いのか(カスみたいなCDでも/だいたい送料振り込み料を考慮していないし)。希に稀少盤が高値を呼ぶ場合もあるけれど、現役CDを通販(送料込)より堂々と高く出品しているのはシロウト騙しとしか考えられない。ワタシなんて良心的ですよ、いつも。多くの人々が参入するオークションでは、ちゃんと市場相場が形成されるものです。

GD F00G 27087 総経費込370円オークション入手昨日到着したCDを早速拝聴。Mahler 「大地の歌」〜カルロ・マリア・ジュリーニ/ベルリン・フィル/アライサ(t)/ファンスベンダー(a)(1984年)・・・同時期にウィーン・フィルで演奏されたものをFMエア・チェックし、かつてずいぶんと愛聴したものです。こちらベルリン・フィルとのセッションは初耳かな?録音も、ベルリン・フィルの練り上げられたマイルドでムーディな響き、細部味付け徹底したアンサンブルも最高。かつて聴いたなかでは希有なる美しい歌と個性に溢れていて、フランシスコ・アライサは所謂独墺系の雰囲気ではなく、イタリア・オペラが似合う甘い声質を誇ります。これがジュリーニのまったり優雅な表現に似合っているんです。ブリギッテ・ファンスベンダー(女性に年齢は失礼だけれど、もう現在70歳なんですね)は名手に間違いないが、フェリアとかルートヴィヒが刷り込みだから、どうも深みが(ちょっぴり)足りぬ・・・と感じました。

家で暖かくしてじっとしております。断続的に電話メール有、ま、たいしたことはない。ヤクが効いているせいか、ぼんやりとして微熱くらいの症状で治まっております。だから音楽が聴けます。

RCA 1966年録音 RCA SRC-7(現在オークション出品している)R.Strauss アルプス交響曲〜ルドルフ・ケンペ/ロイヤル・フィル(1966年)・・・出品理由はドレスデンとの後年の録音が(棚中に)存在するから、ということだけれど、じつはコレLP時代より馴染みの懐かしい一枚なんです。意外や、この作品初のステレオ録音だそう。ワタシはこの作品(に限らず、R.Strauss一般に)混迷を深めておりまして、以前の更新文書を見ても、ぞっとするくらい無内容(赤面の至り)。久々のケンペ旧盤拝聴は、非常に爽快で、威圧感や飾りのないオーソドックスな表現に痺れました。ロイヤル・フィル不調時代なんだろうが、重厚さには少々足りないが、それを補ってあまりある鮮度と澄んだ空気、そして切れ味有。オークション出品を撤回しようかな、と一瞬思ったが、棚中他に同作品は4種ほどあって、人生に音楽を聴くべき時間は限られているんです。

EDEL LC06203  11枚組3,290円Beethoven 交響曲第9番ニ短調「合唱」〜フランツ・コンヴィチュニー/ゲヴァントハウス管弦楽団/ライプツィヒ放送合唱団/インゲボルグ・ヴェングロール(s)/ウルズラ・ツォレンコップ(a)/ハンス=ヨアヒム・ロッチュ(t)/テオ・アダム(b)(1960年前後)・・・かつてステレオ初期の代表的交響曲全集として盤石の存在を誇っていたけれど、若い人にはどうなんでしょうか。7年前の自らのコメントは

”どのパートも明快、思いのほかスッキリと現代的表現。コンヴィチュニーは同世代や、やや先輩たちの恣意的で浪漫的な演奏に対するアンチ・テーゼを狙ったのかも。デフォルメしない、まっとうな表現で、オーケストラの重厚さと併せて、支持者が多いのにも納得。スケルツォは充分アツく、アダージョも期待通りの直球的陶酔、終楽章も期待通りの盛り上がり。合唱は強面か。音質は年代から考えれば驚異的な水準ながら、弦の高音が刺激的でゲヴァントハウスらしくない。”
となっていて、たった今の感想とほとんど変わりがない。かなり以前に(このCDを入手する前)コンヴィチュニー絶賛のメールをいただいた記憶もあるが、悪くはない、あまりオーケストラが上手くない、といったところか(ファンの方、失礼)。声楽は充実しております。ま、マズア時代よりずっとよろしいが。

ワタシはウィンナ・ワルツ大好き人間だけれど、その中でも一番のお気に入りのひとつが、ロベルト・シュトルツのもの。これもオークションに出品していて、じつは泡銭入ったため「12枚組」を注文(リンク先HMVでは廃盤だけれど、タワー通販に在庫有/ちなみにリンク先の情報には間違い多い)、本日届いてみたら同じ音源だったんですね。出品価格が安いのは相場を睨んだため、なんせたった今現在オークションに8枚ほど出ておりますから。ノンビリして、なんとなく洗練されぬ味わいがあって、好きなんです、こんなタイプ。

一連のRCAボックスは録音クレジットが不親切(ここでは存在しない)だし、多数ある作品を「ウィーン交響楽団」「ベルリン交響楽団」(旧西)で分担しているが、どれがどれなのか、いちいちリーフレットで巻末を探さないとわかりにくい・・・閑話休題(それはさておき)2枚目、父Strauss中心の一枚より拝聴いたしました。Lanner「シェーンブルンの人々作品200」(ウィーン交響楽団)/J.StraussT「小鳩のワルツ作品1」「ウィーンのカーニヴァル作品3」「入場ギャロップ作品35」「人生は踊り作品49」「エリザベート・ワルツ作品71」「うぐいすのワルツ作品82」「カチューシャ・ギャロップ作品97」「パリのワルツ作品101」「ウィーン情緒作品116」「「ドナウの歌作品127」「祝典カドリーユ作品130」「シュペール・ポルカ作品133」「好評なアンネン・ポルカ作品137」 (以上ベルリン交響楽団)〜ロベルト・シュトルツ・・・「シェーンブルンの人々」で既にとろけるような甘さがあって、ウィーン響は絶好調。音質も良好(録音会場問題か/楽友協会大ホール)。

父Straussの作品にはあまり馴染んでいなくて、どれも素朴な味わい溢れる、シンプルで洗練されない旋律リズムが続きました。「ウィーンのカーニヴァル」って、Nicolaiの「ウィンザーの陽気な女房たち」序曲に旋律が似ております。ベルリン交響楽団は、ザンデルリンクのオーケストラ(現ベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団)ではなくて、旧西ベルリンで創設された(あまり上手くない)オーケストラとなります。響きが安っぽいし、安易でムーディーなサウンドなんだけど、作品の色合いには似合っているでしょう。但し、一枚分壱時間以上聴いていると、ラスト辺りで響きの濁りが耳に残ります。クレジットが不親切でも、耳でオーケストラの確認可能。


●2008年12月某日

早めに就寝して安静にしているが、熟睡感がないのはいつも通り。風邪症状はインフルエンザではないな、と思っております。こんな時に限って出張なんだよな、サボり損ねた。午前中上司との定期面談〜ボロカスに言われるだろうな、若い頃はいつも怒って反発していたけれど、最近、言い訳せず、ひたすら忍従して嵐が過ぎ去るのを待つ、といった姿勢に変わりました。とにかく当面遣り過ごして、環境が変わるのを待つ、といった感じ。幸い取引先との信頼関係は(それなり)ありますから。状況が悪くなると、内向きの視点になりがち。

オークション出品には入札さっぱりなのに、昨夜(例の如し)ネットでいろいろ調べていて通販衝動買いしちゃいました。Bach が売れてくれないと、数日したら155枚セットも届いてダブっちゃいます。音楽の聴き方が粗雑になるなぁ、また未踏峰”ミチョランマ”が高く聳え立ちます。

PECO SSCD003 3枚組1,790円昨夜〜今朝に掛けて、Rimsky-Korsakov「序奏と金鶏の結婚の行列」/Prokofiev 交響曲第1番ニ長調「古典」/Tchaikovsky 交響曲第5番ホ短調〜ピエール・モントゥー/フランス国立放送管弦楽団(1958年ライヴ)・・・前半、音質もふわふわして頼りないし、アンサンブルもラフであまり調子はよろしくない。ところが!Tchaikovskyに至って、アツく興が乗って、明るいオーケストラの響き明快に感銘は深まります。エグい表現をする人じゃないが、適度な旋律の揺れもあって、馴染み(過ぎた)の旋律が新鮮に、魅惑の表情で聴き手に迫りました。いやぁ、この作品でこんなに感動したのは久々!(フリッチャイ以来?)と、思ったら聴衆の拍手も熱狂的でした。

出張中止。朝一番から午前中、思ったより作業進捗が順調で、しかも発熱を感じたので病院へ。そのまま出張に出るつもりだったが、諦めて出席すべき会議資料の郵送をお願いして帰宅しました。逆に、持参すべき資料は郵送済。あかんなぁ、休んでばかり。

NAXOS 8.111247  780円で購入中途半端往復で聴いた音楽は、Bach パルティータ第5番ト長調BWV829(1954年)/ゴールドベルク変奏曲BWV988(1955年)〜グレン・グールド(p)・・・先月より聴いているアンドラーシュ・シフとの個性の違いを(たっぷり)認識。やはりこちらがワタシの基本なんだな。装飾音も個性もたっぷりだけれど、表現そのものによけいな飾りや色づけはない。明快というか簡潔簡明なタッチとリズムがクリアであって、要らぬ感情移入がない。Bach の神髄がダイレクトに伝わる衝撃。繰り返しがないのは、全体を一括りで考えていて、変奏ごとの違いを次々と提示するためでしょう。ワタシは繰り返しは好きだけど。


●2008年12月某日

よく眠れたが、体調すっきりはしていない感じ。シーズン3度目の風邪は勘弁して欲しいな。日曜辺りからオークションにCD大量出品しているが、動きは鈍くて、昨夜更に追加出品。試しに「即決価格」設定を某CDにて一件入れてみたんだけれど、寝ている間に落札されてしまいました。相場を読み間違えたかな?自分にとっては「購入価格辺り」だったんだけれど。

CBS MBK42532  1959年録音 250円年末は聴くべき音楽の選曲に迷いません。「第九」「メサイヤ」「クリスマス・オラトリオ」「マタイ」この辺りは必須。「クリスマス・オラトリオ」は、ちょうどオークションに出品しているのも皮肉な巡り合わせか。全然入札ありませんが。で、Beethoven 交響曲第9番ニ短調「合唱」〜ブルーノ・ワルター/コロムビア交響楽団/ウエストミンスター合唱団/クンダリ(s)/ランキン(ms)/ダ・コスタ(t)/ウィルダーマン(br)(1959年)・・・久々の聴取だけれど、音質が素晴らしいこと、盤石でオーソドックス、瑞々しいオーケストラの響きに(この作品には珍しく)感銘が深く、心奪われました。西海岸のコロムビア交響楽団は絶好調なんじゃないか。ところがっ!なんじゃい、終楽章。これのみ実体はニューヨーク・フィルらしいが、音質もアンサンブルの集中力も落ちる、なにより合唱団が全然鳴っていなくて、せっかく第1〜3楽章の絶好調が台無しです。なぜこの著名なる録音の世評が低いのか?途中まで訝しく思っておりましたが、ラストで納得。残念。(似たようなことは2001年にも言及しておりました。2003年に「第九」再言及しているが、その後合計16種処分していることを発見/かなり買い足しているが)

Handel オラトリオ「メサイヤ」に言及する時間がなくなりました。

三度風邪か、咽がちょっと痛いのと胃腸に来ているのが新しい症状也。インフルエンザではないよう(発熱しない、節々が痛くない)で、ずっと治っていない、ということでしょうか。職場でもそういうのが何人かおります。通勤満員電車中、風邪関係(もしかしてインフルエンザも)ウィルス満載でしょうから。自分もかなりばらまいた自覚もあるし。

ゆらさん急逝して一年だけれど、本になったんですね。立派やなぁ、文章に品がありますよ、どこかのKecihなサイトと違って。パソ通時代から有名人だったらしいが、ワタシはネットへの参入遅れたので、その頃の話題を知りません。というか、ずっと独立独歩だったかな。彼とは京都で呑んだこともありました。元気だったら、現居住地からワリと近いし、時々遊べたのにな、残念。

QUADROMANIA 222133-444/980円季節の風物詩Handel オラトリオ「メサイヤ」はトマス・ビーチャム/(ロンドン)交響楽団/BBC合唱団/ドーラ・ラベッテ(s)/ムリエル・ブランスキル(a)/ヒューバート・アイスデル(t)/ハロルド・ウィリアムズ(br)(1927年プラウト版)・・・2007年5月にちゃんと聴いておりますね。ネットで検索すると、「この演奏で、非常に残念なのが録音です。まず音が良くない。オーケストラなどの伴奏は埋もれて細かい部分がほとんどわかりませんし、雑音が多くひどく聴き辛い音です」となっていて(Pearlの復刻盤らしい)ワタシのは数年前嵐のように出現した激安4枚組「クアドロマニア」(membran)なんだけど、(以前のコメントにもあるように)音質は抜群で1927年とは俄に信じがたい、かなり明快な音質を誇ります。ま、歌い手中心の昔風録音なんだけど、全曲聴き通すのに全く問題なし。ビーチャムのオーケストラは生き生きと躍動していて、歌い手には大時代の無頼と、豊かな個性を感じます。

プラウト版というのは、かなりの大編成らしいが、時代錯誤な座り心地の悪さもありませんね。昨日、ワルターの「第九」にて合唱に失望したが、こちらBBC合唱団はやや粗野な感じはあるけれど、嬉々として歌っているような楽しさがありました(「ハレルヤ!」)。で、ラスト「アーメン・コーラス」ないのはいつもながら不思議です。「メサイヤ」はソマリー盤でがっちり身につけサージェント/ロイヤル・リヴァプール・フィル/ハダースフィールド合唱協会(1959年)でツボに入りました。12月中に数種聴く予定。


●2008年12月某日

息苦しい2008年もラストの月へ。いつもより一ヶ月早く風邪症状が出て、12月は耐性ができていることを祈りましょう。但し、すっきりとした体調ではない。肩に続き腰も痛めてしまった女房を待たず、スポーツクラブを再開しなくっちゃ。楽しく毎日を過ごすには、健康こそ基本です。お仕事大苦戦続いているが、誠実に、切れずに、粛々と毎日お仕事をこなしましょう。自分の個性を殺して、まわりに迎合することはない。新しい切り口がある日、きっと見えてくることでしょう。

BRILLIANT 99549ー6Mahler 交響曲第5番嬰ハ短調〜ヴァーツラフ・ノイマン/ゲヴァントハウス管弦楽団(1966年)久々拝聴。BRILLIANT寄せ集め全集は、ノイマンとホーレンシュタインを除いて処分してしまいました。チェコ・フィルとの全集に満足したが、この旧録音はずいぶんとジミですねぇ。現代管弦楽技術の粋を集めた、スポーティーで機能的なジョージ・ショルティの演奏とは対局にある存在。技巧の冴えという点ではやや落ちるし、エグいデフォルメされた派手な表現とは無縁、全体として曇り空のようなサウンドであって、いかにも渋い。ホルンはペーター・ダムらしいですね。第3楽章にて凄い雄弁なるソロが堪能可能。第4楽章「アダージエット」は水墨画を眺めるような、深い味わい有。

では、行ってきます。宿題目白押しで、それをどうやって乗りきっていくか・・・

想定の範囲内で上司より叱責され、定められたお仕事を粛々と消化して帰宅。計算違いだったのは、今週の北陸訪問はサボろうと画策していたのに、行かざるを得なくなった(実質壱日半つぶれる/以前は出張が息抜きで楽しみだったのになぁ、最近では苦しいばかり)こと、来週の東京行きは一泊二日だったのに、もう一日増えてしまったこと〜。数字ぼろぼろで、どないしょうもない。憂鬱なる12月の始まり也。

昨夜、懲りもせずオークションで2件落札、そのうちのひとつがMessiaen「トゥランガリーラ交響曲」(プレヴィン)であって、数日したら届くでしょう。で、今朝、小澤征爾/トロント交響楽団(1967年)にて予習〜途中(出勤時間)まで。1992年頃、大枚弐千円出して購ったもので長いお付き合いですな。トロント響といえば、いまいちぱっとしない印象だけれど、ここでは鮮烈華麗なアンサンブルを誇ります。やたらと華々しい、喧しい作品だけど、小澤征爾に掛かるとずいぶん整理され、すっきりとした響き、破天荒な作品がわかりやすく眼前に出現します。録音だって、そう悪いものではない。若い頃の録音って、勢いがあって楽しいもんです。

 

【♪ KechiKechi Classics ♪】

●愉しく、とことん味わって音楽を●
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written by wabisuke hayashi