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音楽日誌

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2006年7月某日

昨日は昼から(千歳空港にて)あれだけ喰って、飲んで、帰宅して、ジャンク・フード的ピザ+赤ワイン摂取、それでも早朝に空腹で(切なくて)目が覚めるとはどういうことか。出張して美食を重ねれば、必ず体重増!ましてやラーメン連続ならっ!の、はずなのに今朝も体重増えておりません。ここ2週間の(絶え間ない)ダンベル体操の成果か。出張時のずっしり重い鞄も有用であります。ある意味苦にならず。「ハラを凹ます」という明快な目標があって、その成果着々也。

これから休日出勤、夜まで掛かって岡山県下12店舗訪問です。チームのメンバーに申し訳ないので、夜はそのまま宴席に突入!といっても自腹だけど。なかなかサイト原稿執筆の時間は取れませんね。

CBS/SONY FDCA 319 BOOK・OFF@250昨日の続き・・・Beethoven 交響曲第6番ヘ長調「田園」〜ワルター/コロムビア交響楽団(1958年)ラストまで。序曲に比べ、後半耳慣れてくるとオーケストラの響きに少々不満ないではないけれど、「田園」のヴェリ・ベストと評してもよろしい、オーソドックスな優しさと余裕が溢れた演奏でしょう。以前にも書いたように、ワタシは”古楽器によるBeethoven ”支持派(使用楽器の意味ではない、そのような楽曲表現嗜好ということで)だけれど、古今東西星のように大量の録音存在する名曲中、巡り巡ってこんな太古録音(但し、音質は極めて良好)往年の巨匠に立ち戻って新鮮!という驚くべき事実であります。

終楽章、大河がゆったりすべてを流していくような、悠々蕩々とした深い呼吸に魅せられたものです。万感胸に迫って、いつまでも終わって欲しくない・・・


2006年7月某日

北海道は涼やかであり、岡山は猛暑です。帰宅してピザ喰ってワイン飲みつつ、レポートを仕上げましたよ。こんな宿題残しても仕方がないから。80歳をとうに過ぎた親父はまったく元気であり、相変わらず地域の不正(な親父達)と戦っており、高速道路を120kmで飛ばしており、メロンやら寿司やらモウレツな勢いで喰っておりました。本人によると「あと5年は大丈夫!」とのこと。ノーミソも絶好調で、ワタシとのジョーダン話し反応も素早い。

母親も元気いっぱいで、DVDプレーヤーを買ってあげました。(12月には恒例の来岡予定有)些細なる親孝行ですな。出張中は音楽も聴かず、本も読まず、状態。昨日、広島のお客さまを千歳にて送り出してラーメン(ちなみに豚麺麺屋・開高の豚麺、昨日は苫小牧ラーメン王華の醤油ラーメン)+生ビール、夜は白老で回転寿司(毎度ながら滅茶苦茶旨い!)でしょ。(夜も昨日書いたようにお付き合い有)つまり立派なアンチ・ダイエット食生活なのに、昨夜真夜中にあまりの空腹に目覚めるという不思議。

本日、両親に千歳空港まで送ってもらって、出発まで(さすがにラーメンは遠慮して)ビール三昧(ワタシはふだんビールを飲まないが、北海道だといくらでも飲めるんです)・・・ヘロヘロ状態で帰宅・・・という顛末也。でも、まったく体重は増えていない不思議。

帰宅後、久々の音楽はBeethoven 序曲「レオノーレ」第2番〜ワルター/コロムビア交響楽団(1960年)・・・こんなにBeethoven の序曲、というか作品そのものに感銘を受けたのも希有な経験でして、豊かでうねるような骨太の響きが魅力的です。ワルターのBeethoven はあまり聴いたことはないのも情けない。続けて、交響曲第6番ヘ長調「田園」(1958年)始まりました。嗚呼、この作品と初めて出会ったような優しさと鮮度が蘇りましたね。

但し、第1楽章のみだけれど。しっかし、驚くべき鮮明なる録音ですな。


2006年7月某日

結局、昨夜は親しいメンバー4名が(相手の)ホテルで待っていて、「ニッカ・バー」に行って参りました。うん、まぁ、これで義理は果たしたかな?楽しかったですよ。北海道の旨いモン喰ったし、おいしい酒もいただき・・・但し、二次会は想定外だったので飲み過ぎたな。出費もそれなりだけれど、こんなもんです。風呂も入らずベッドに倒れ込んでが、今朝の体調悪くない。札幌は快晴で、昨日はかなり気温が上がったが、夜は涼しく、今朝も爽やか。

一人エエ感じの店で飲んで、早々に切り上げBOOK・OFF(札幌南一条店)へ。【♪ KechiKechi Classics ♪】の読者からは「ウチのご近所には、そんな安いCDは置いてませんよ」みたいな話が多いが、探す、待つ努力が足りないなぁ。ごっそり@250CDあるじゃないの、酔った勢いもあってたっくさん(名曲全集もの分売/未開封も多い)17枚買っちゃいました。今朝、酔いも醒めた状態で”買ってはいけないもの”はないか点検中。

今回はCDプレーヤー持参していなくて、ま、帰宅してからの楽しみとしておきましょう。待望の入手含む。例えば、ウト・ウーギ(v)/ヴォルフガング・サヴァリッシュ(p)によるBeethoven のヴァイオリン・ソナタ、アカデミー室内アンサンブルによるMozart 嬉遊曲第15番 変ロ長調K.287とか・・・

さて、昼過ぎまでお客同行で、千歳に送り出し。両親に迎えに来てもらって少々、束の間の親孝行です。


2006年7月某日

さて、本格的な夏がやってきて良い天気。これから広島へ向かってお客様達と合流、昼過ぎには千歳着〜一泊二日視察の旅です。夜は飲むんだろうなぁ、皆自腹だけれど。大人数だから、同行メンバー選択が悩ましい・・・って、出来れば早々に終えてご当地BOOK・OFFに行きたいが。

昨夜のMahler 交響曲第9番ニ長調〜エフゲニ・スヴェトラーノフ/ロシア国立交響楽団(1992年)・・・続き。第3楽章「ロンド・ブルレスケ」が快速なんですねぇ。10:28だから2・3分短いか。荒々しくモウレツに突進するスケルツォ楽章の迫力〜それに対して、終楽章は(期待通りの)纏綿たる歌で楽しませて下さいました。結果、第2/3楽章が個性的で、終楽章に焦点がある立派な演奏に仕上がっておりましたね。音質云々は、ま、気にしないで済む水準と思います。

さて、出掛けます。定例サイト更新は一本のみ。というか、(いつものことながら)原稿は尽きております。今週は休みもない(日曜出勤)し、どうしよう。

(在札幌ホテル)ワタシはサイテーです。とにかく福山経由〜広島空港〜千歳空港・・・空港にて同行のメンバーの昼食が注文漏れでいつまでも届かず出発大幅遅れ、で、コーディネイターであるワタシは上手く案配して視察先訪問先を調整していくが、夕方7時には疲れ果てました。お取引先をホテルまで送って、皆ワタシと夜の酒ご一緒を期待していたと思うが、辞去。先方は先行部隊含め8名・・・ワタシは単独行で(勝手知ったる札幌)

・・・と、ここまで書いてケータイに電話有。あとは明日に。


2006年7月某日

雨はないが、空気は湿っていて気温もそう上がらない。昨夜の洗濯物が今朝乾いておりません。でも、8月はいつもの夏になるとの予報有。

DECCA 417 760-2 @500Mozart 交響曲第35番ニ長調K.385「ハフナー」/第36番ハ長調K.425「リンツ」〜クリストファー・ホグウッド/アカデミー・オブ・エインシェント・ミュージック(1979年)・・・数回目の拝聴。間違いなく好みの演奏だし、粗野でザラリとした感触のサウンドが快い・・・が、全面賞賛ではなくて、全集が欲しい、といった気持ちはおきませんね。何故だろう?古楽器の技術(メカニック)問題ではなくて、その個性を生かした自在なる愉悦性不足か。洗練が足りないのか。時間の経過なのか。アナログ録音の時代(録音の良し悪しではない)であって、既に四半世紀前・・・

交響曲第35番ニ長調K.385「ハフナー」を、ヤープ・テル・リンデン/アムステルダム・モーツァルト・アカデミー(2002年)を取り出しました。躍動、リズムのキレはホグウッド盤に軍配が上がるのかも知れないが、こちらずっとスムースで耳あたりがよろしく、流れも自然でした。管楽器主体の瑞々しい響き、まったりとしたサウンド・・・余裕、慣れ、馴染みかな?演奏者のみならず、聴衆、世間一般の古楽器受容という意味で。自分にとって、こちらのほうがずっとしっくり快い。

本日は朝9時半〜、昼1時半〜、夕方5時半から、いずれも事務所での会議やら商談対応(すべてお客様だけれど)で外出の予定はなかったから、超・整理手帳一冊で出勤し、そして帰宅。正直、途中から集中力が続かず、夕方の商談は雑だったな。かなり粗っぽかったが、途中途中の合間で当面こなすべき実務はすべて消化、事務の派遣さんからの月一回の大出力作業も終えて早々に帰宅しました。なんとなく、数人(含むお客)より”冷たいビール光線”が出ていたけれど、明日早朝より広島経由〜北海道なのでそのまま辞去。しかも、日曜出勤なんです。

Mahler 交響曲第9番ニ長調〜エフゲニ・スヴェトラーノフ/ロシア国立交響楽団(1992年)・・・音質に散漫な印象があり、左右逆収録ではないか(んな事例多いですよね)との情報も有。ま、それはともかく、時に思いっきりエッチなヴィヴラートのホルンありつつ、基本的には抑制の利いた、しっとり瑞々しく歌う演奏だと思います。金管は嫌らしいくらいの爆発を期待したいところだけれど、やや肩すかしを食らったような、そんな気分でしょうか。

第2楽章のレントラーは、やや速めでメリハリ有。想像と〜もっと、もったりと重苦しいのか?〜とは異なります。微妙なテンポの揺れと対比、旋律の跳ね上げが泥臭く、表情豊かで、かつユーモラス。車体は重いけど、けっこうスピードも出して馬力あります。第2楽章ラストはそうとうアツくて、汗かいてますよ。肉厚だけれど、響きが濁るのはもっぱら音質問題ですか? (ここで時間切れ)


2006年7月某日

昨夜は早々に帰宅予定が、職場の若い者の資料点検(全然アウト)からぼろぼろになっちまって、結局飲みに行っちゃいました。嗚〜呼!(せっかく体重戻した)ダイエット台無し。本日、これから広島へ商談、同席含め4〜5発、途中メーカーさんへのレクチャーを挿みます。夕方職場に戻って、明日に迫った大きな会議の資料最終調整印刷有。8月末に要請され快諾した山口での講演、じつは京都での同窓会とダブっていることに気付き(精神的体育会系なので、絶対に抜けられない)、時間変更をお願いして山口→京都へとんぼ返り状態へ。残念だなぁ、湯田温泉で飲んで語って楽しもうと思ったのに!

昨日のNHK「ワーキング・プア」問題で、希有なる事象だけれどBBS賑わっております。(閑話休題)

私も、日曜日は朝から、スヴェトラーノフの復活を聴いていました。が、物足りなくて--金管をもっと鳴らして欲しい--メータ/イスラエルフィルライヴ(88?)で口直し。
との書き込み有。ま、稀代の爆演系リスナーですからね、抑え気味のスヴェトラーノフなんて耐えられなかったことでしょう。全集全部集中したワケでもないが、一番初期の録音(1990年)である第6番にもっとも”それ”らしい迫力があり、徐々に(彼にしては)抑制が利いていくのだろうと感じます。(メータの後年の録音は未聴)

ARTENOVA 74321 72123 2Rosetti(1750-1792)交響曲 変ホ長調(1972年)Kaul32/ト短調(1787年)Kaul27/ハ長調(?)Kaul26/ニ長調(?)Kaul20〜ゲオルグ・マイス/リトアニア室内管弦楽団(ヴィルニュス)・・・こんな貴重な録音を格安で供給して下さる(1999年録音)からARTENOVAは偉い!ホルン協奏曲以来のRosettiだけれど、Haydnが(1732-1809)、Mozart が(1956-1791)だから、その辺りの世代であって、作風もよく似ております。ト短調交響曲なんて”疾風怒濤”状態ですよ。ラストニ長調交響曲は、穏健派Mozart みたい。かつて、ソンデツキスの録音で馴染みの団体(だと思う)は、意外と清涼で整ったアンサンブルで作品味わいを立派に聴かせて下さいました。

さて、出掛けましょう。移動時間はけっこうあるから音楽たっぷり聴けます。

ようやく重苦しい梅雨も収束かな?なんとか広島往復のお仕事こなして、職場に戻って明日のダブル(トリプル?)会議準備完了。まずは順調な一日としましょう。新幹線+在来線移動中はそれなりに音楽聴けました。半分眠っていたけれど。なんせ読書できる体調ではなかったし。Mahler 交響曲第2番ハ短調「復活」〜ハンス・フォンク/レジデンティ管弦楽団(ハーグ・フィル1986年)・・・かなり以前に愚にも付かないコメントしていたけれど、たしかに「原光」〜ラスト声楽を伴った部分の盛り上がりは聴きものでしょう。

第2楽章弱音の多い部分でも仕上げはていねいだし、全体に立派な演奏です。メリハリもちゃんとあるが、オーケストラの響きが牧歌的かな?Mozart 交響曲第35番ニ長調K.385/第9番ハ長調K.73/第10番ト長調K.74/ヘ長調K.75/ヘ長調K.76〜ハンス・グラーフ/ザルツブルク・モーツァルテウム管弦楽団(1989年)・・・今や現代の標準たりうる”全集”です。(CAPRICCIO 49 288 13枚組2,817円)適度な厚い響きがあって、バランスも押し出しも良く、オーソドックスな解釈は正統派でしょう。躍動とスケールも充分、知名度低い作品の美しい仕上げも上々。(録音がもうひとつ・・・か?鮮度はあるが、響きがクリアではない)

Bruckner 交響曲第1番ハ短調〜エリアフ・インバル/フランクフルト放送交響楽団(1989年)・・・リンツ版とのことだけれど、版のことを言われてもようワカらんので、作品演奏の響きそのものを楽しんでおります。発売当時話題となり、世評でも称揚された全集だけれど、最近ちょっと存在薄いですかね。ワタシは過去にいくつかこのサイトにてコメントしているが、怜悧でザラリとした響き、いずれ多様な個性のBruckner演奏あるなかでも、特異なる素っ気なさを感じさせます。荘厳ではない、雄弁ではないBrucknerだって悪くないか。

PHILIPS 411 102-2 中古@250にて購入ワタシお気に入りの作品であるMozart 嬉遊曲第17番ニ長調K.334〜アカデミー・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズ室内アンサンブル(1982年)・・・このCDの嬉しいところは行進曲ニ長調K.445が冒頭に配されること。やっぱりこれがないとね。すこぶる躍動する名人芸のワザが光った、現代楽器による最高水準のアンサンブル 。錚々たるメンバーですよ。ケネス・シリトー/マルコム・ラッチェム(v)/スティーヴン・シングルス(va)/デニス・ヴィゲイ(vc)/レイムンド・コスター(cb)/ティモシー・ブラウン/ニコラス・ヒル(hr)・・・古楽器系の先鋭なる演奏ではなく、あくまで穏健派ではあるがモダーンなるセンスと自発性に溢れて、輝かしい世界が広がりました。音質極上。


2006年7月某日

相変わらず豪雨の被害が続いております。こちら岡山では山間部の被害があったが、雨続きなくらいで特別日常生活に不便はありません。天変地異に対する人間の無力さを痛感します。家を流され、家族を失った方々にはお見舞いの言葉もない・・・昨夜、NHKスペシャル「ワーキング・プア」衝撃でした。

地域が空洞化してやっていけない商店街、高齢化、奥様はアルツハイマーで入院し、その費用で年金はほとんど消え、挙げ句「介護保険料」倍増に絶句する、老仕立て直し屋さん(ことしの収入は壱万円に達しない/生活保護を申請すれば”せめて葬式代”の貯金もすべて差し出さざるを得ない)・・・米の価格自由化で相場が2割下がって赤字となった農家は、現金収入を求めて他の労働で稼がざるを得ない。いずれ農業を捨てることになるでしょう。数年前奥様を病気で亡くされ、更には会社の経営悪化でリストラ、小中学生二人のこども抱え、深夜アルバイトも含め三ヶ所掛け持ちで生活を支える50歳父子家庭・・・年収ナント200万円。それでも「自分も大学を出ているから、息子も大学にやりたい」と。

いままで日本では高齢化でリストラ、パターンが目に付いたけれど、欧米並に「若年ホームレス」が出現してきております。使い捨ての”契約労働”の連続で、お仕事スキルをアップできずに30過ぎると就職できない。ホームレスになってしまうと、それだけで就職面接ではねられてしまう。それどころか、親が貧しく、更に育児放棄状態だと「貧しさ」が固定され、次世代に引き継がれる・・・貧しくて苦労したから、苦学して出世してやがて豊かな生活と、親孝行〜そんなことは不可能になりつつあるんですね。そもそも、”トライヤルするチャンス”が巡ってこない・・・

「衣食足りて、音楽を識る」というのは大前提であって、優雅な音楽を聴いている自分は少々切なくなってきました。何故、不快で破壊的な音響の現代音楽を聴かなければならないか、の回答がそこにあったような気がしました。今週、本日よりノン・ストップ日曜も出勤(札幌出張含む)お仕事となります。そんな自分の状態を深く感謝しないと。

VENEZIA CDVE 04234 12枚組 4,990円+諸経費でオークション落札Mahler 交響曲第2番ハ短調「復活」〜スヴェトラーノフ/ロシア国立交響楽団/モスクワ放送合唱団/ゲラシモア(s)/アレキサンドリア(ms)(1996年)・・・ようやくラストまで(数回聴きました)。まったりとした旋律表現のタメ、粘着質、重量感ある躍動があります。時に打楽器(低音が強調される)と金管の強烈な爆発が存在するが、さほどに”爆演”的異形ではない。タバコフの(叱咤激励)演奏なんかを聴いていたせいか、オーケストラの技量的な問題は感じませんでした。但し、滅茶苦茶上手い!的感触ではないし、それだけのことが意味を持つとも思えないが。強靱なる女声ソロも個性的で楽しめます。終楽章は茫洋として、奥行き深く抑制され、やがて盛大なるクライマックス(やはり打楽器!)を迎えました。

Mozart 交響曲第35番ニ長調K.385「ハフナー」〜クリストファー・ホグウッド/アカデミー・オブ・エインシェント・ミュージック(1979年)・・・馴染みの作品だけれど、いきなり乾いたティンパニの連打が!って、行進曲ニ長調K.408-2が冒頭に入っているんですね。もしかしたら、セレナードとしての原型を意識した研究成果なのだろうか?発売当初、未だ古楽器演奏が珍しくてずいぶんと衝撃を受けたものだけれど、現在の耳で聴けば粗野で(その方向での)洗練に不足気味と感じます。それが不満とか、技術的な不備と言うことではなく、時代と個性なんでしょう。ヤープ・テル・リンデン盤に比べて、もっと実験的な意欲を感じました。

では、行って来ます。


2006年7月某日

いつまでも梅雨模様で、まだまだ九州地方では警戒が続いているらしい。こちら、蒸し暑いくらいで文句言ってちゃ罰が当たります。相変わらず、眠いのに早朝覚醒してしまって、睡眠は不調です。でも、体調大丈夫。オークションのほうは、おおよそ見込み通りの入札で、昨日中に連絡をいただいたところは、今朝郵便投函してきました。2枚組一セットのみオークションを継続させて、今度こそこれにていちおう一区切り。それなりに場所取りのCDを処分し、スリム紙パック形状のものを多く購入したから、見た目棚はかなり空きました。さて、ちゃんと楽しんで聴いてあげなくっちゃ。

岡山転居以来7年間愛用した「BOOK・OFF今村店」閉店して、じつは西長瀬店に移転していて昨日オープン、女房と夜訪問してきました。混んでましたよ。売り場面積広がって、クラシックCD売り場は相変わらず過半はワタシ処分品だけれど、500円コーナーに見るべき品揃えが増えていて2枚購入+新書2冊。自宅より、歩いて行くには少々厳しい距離になったのは残念でした。

昨夜聴いていたのはMahler ・・・だけれど、スヴェトラーノフではなくて、交響曲第5番 嬰ハ短調〜エミール・タバコフ/ソフィア・フィルハーモニー(1988年)・・・昨年2005年「全集15枚でCD一枚分の激安全集!」で衝撃の登場(じつはワタシは”出戻り買い”)だったが、現在でも入手可能。オーケストラの技量的に細部アンサンブルのあら探しは可能だろうが、これこそ努力賞ものの演奏だと思います。タバコフの解釈は適切なる中庸を誇る清涼なもので、センスとしては都会的でしょう。終楽章がやや息切れ気味だけれど、時に精一杯の爆発もやってきて、なにより録音状態がよろしいのが嬉しい。

DG POCG-9674  中古@500”出戻り買い”といえば、昨日購入したCDもそれで、Mahler 交響曲第1番ニ長調(「花の章」付き)〜小澤征爾/ボストン交響楽団(1977年旧録音)・・・おそらくは未だLP時代にCDを買い始めた(個人的に)もっとも初期の音源でして、当時のワタシは「蒸留水みたいに味がない」と感じて楽しめなかったものです(処分済)。おお!それがなんということでしょう。いかにも生真面目なる日本人らしい、細部まで神経質な配慮あるアンサンブルがなんと快い。

ボストン響の充実したオーケストラの技量・迫力、艶やか響きにも感心しますね。このオーケストラは1962年にラインスドルフで同曲を録音しているが、仕上げが入念であること、清潔明快なる響きと集中力に於いて、格段の差があると感じました。「花の章」を第2楽章として挿むのは、版の問題として正しいのかどうか別として、悪くない配慮だと思います。

昨月来、”オークション落札”で楽しんでいるMozart のセレナード/嬉遊曲(全?)集・・・ちょっと情報修正です。早朝に相応しく嬉遊曲ニ長調K.136/変ロ長調K.137/ヘ長調K.138そして(メヌエットが)有名なる第17番ニ長調K.334〜フローリアン・ヘイエリック/マンハイム・プファルツ選帝候室内管弦楽団(2002年)・・・「古楽器か?」と数枚聴いて判断していたけれど、これは現代楽器ですね。但し、演奏スタイルは”古楽器系”に間違いなし。だから「マンハイム楽派」CDでのイメージと大幅に異なっても、演奏スタイル(指揮者の指示)の変化で不思議はない。

いずれ、ワタシの大お気に入り作品ばかりでして、やや素っ気なくも色気薄いさっぱり系演奏だけれど、その虚飾のなさもヴォルフガングの音楽には相応しい。作品の素の味わいをそのまま表出して、軽快なる喜びが真摯に伝わりました。ああ、そういえば先月既に聴いておりました

BRILLIANT 99380/2座右に常備すべき貴重なる音源に間違いはないが、遅々として馴染みが深まらない(でも心より愛している)Bach のカンタータ全集より、第148番「その御名にふさわしき栄光を」/第174番「われ 心より至高なる神を愛す」/第112番「主はわが忠実な牧者なり」/第68番「かくも神は世を愛したまえり」〜リューシンク/オランダ・バッハ・コレギウム(2000年録音BRILLIANT 99380/2)・・・パターンとしてはオルガン作品と同様で、聴けば必ず感動すべき美しい旋律の宝庫であり、一方で”どれを聴いても同じ”的感慨も(正直なところ)あります。

演奏的には、レーベルの都合上”一気録音粗製濫造”気味の仕上げの安易さ(とくに合唱の集中力に)ないでもないが、素朴で粗野な古楽器の響き、声楽ソロはかなり頑張っていると思います。第174番「シンフォニア」は、ブランデンブルク協奏曲第3番ト長調第1楽章の管楽器を含めた編曲版になっており、色合いの異なる多彩なる響きに魅了されました。第68番冒頭の合唱は「マタイ」に感触が(感動も)似ております。第2曲のソプラノ・アリアに絡むチェロが躍動していて、Bach のオブリガートはほんまに楽しい。(数年前あわてて全部揃えたが、現在なら全60枚スリムパックで入手できますね。価格ともかく、少々悔しい感じ)


2006年7月某日

(在愛媛県川之江のホテル。地方都市ビジネス・ホテル設備は悩ましい。でもネット環境有)あちこち大雨の被害が出ていて、昨日も高知方面のJRは止まっていたけれど、昨日より山口〜ご当地はほとんど雨はなくて、今朝はよい天候。昨夜の勉強会無事乗り切って、遅くにご当地のおいしい海の幸をいただきました。昼から早々に辞去して、ゆっくりしたいですね。

山口往復にて聴いた音楽は帰宅してから。

早々に帰宅したが、激疲れの週末也。(工場システムを一手に引き受けている老副社長の話が、シミジミ感動的。シアワセな人生だなぁ。学者さんだなぁ)久々エエ天気ですな。昨日の音楽の件・・・先月ちょっとだけ触れたSONY SBK 48266Mozart 「アイネ・クライネ・ナハト・ムジーク」ト長調K.525(1968年)/セレナード第9番ニ長調K.320「ポストホルン」(1969年)〜ジョージ・セル/クリーヴランド管弦楽団(SONY SBK 48266)・・・ほとんど印象に変化なし。楽曲に対する謹厳敬虔なる集中力が、”美”に昇華しております。それは表面的な艶とか、優雅な節回し、ということではありません。(楽しみにしていたポストホルンの音色も、ややツマらないか)だからこそ名曲の真価がストレートに表出されて、一切の迷いが存在しない。録音はさほどによろしくはないが、存分に楽しめました。

フィル・アップが珍しいというか、不思議でして 6つのドイツ舞曲K.509+メヌエット ハ長調K.409(383f)〜ラインスドルフ/ロンドン交響楽団(1975年)・・・これはどういった音源なんでしょうか。さっくりと元気良く(少々雑に)演奏していて、いつもながらSONYはんの編集は謎めいております。悪くはないが。

Bartok 弦楽四重奏曲第1/3/5番〜エマーソン弦楽四重奏団(1988年)・・・正直なところ、ワタシはこの恐ろしい旋律群に未だ馴染んでおりません。厳つい旋律から甘美な痛みが漂ってくるようでもあり、妙に気になる存在ではあるが、出張移動中に聴くような音楽ではない。もっと、集中力万全で深夜に鑑賞すべきものか。帰宅して、自宅オーディオで再聴しつつあるが、ドキドキするような妖しい魅力に溢れます。(DG 423 657-2)

Mahler 交響曲第2番ハ短調「復活」(第1楽章のみ)〜スヴェトラーノフ/ロシア国立交響楽団(1996年)・・・待望の全集入手だけれど、この「復活」はみょうちくりんな録音でして、奥行きはあるが広がりが感じられない。低音はしっかりしているが、全体としてぱっとした音質ではありません。粘着質で、堂々とした旋律のタメが聴きものだろうが、これも再聴が必要でしょう。


2006年7月某日

もう世間では夏休みなのに、鬱陶しい梅雨は開ける気配がない。そういえば本日の新幹線は混んでいるかも知れませんね。朝日新聞朝刊の記事から、日本の現状と社会保障の在り方の提言については(広井千葉大教授)読み応えのある記事だった(日本は現在でも充分小さい政府である。GDPに占める社会保障費もアメリカに並んで少ない。格差がいっそう進んでいる)が、「バイ・デザイン」というベンチャー企業で格安液晶テレビを生産している、飯塚社長の記事には懐かしく再会した気分。「ファブリック」という自社工場を持たない(すべて生産委託)方式(社員わずか30名)で、販売管理費を大幅に削減して高品質激安価格を実現する・・・まさにパソコン製造の電気製品版方式なんです。

飯塚さん(57歳)は、かつて「アキア」(1995年創立)で一世を風靡し、そして挫折していった経緯を知っている方もいらっしゃると思うが、ワタシは(中古で)そのノートを(かつて)所有しておりました。カッコよくて、先進的な製品だったんですよ。「敗者復活」ですな。(コレ、大好きな言葉)日常の些事に鬱々としてる自分に、爽やかな活を入れられたような、そんな気分です。人間、なんどでもやり直せる。次のテレビは絶対「バイ・デザイン」に決めた。

昨夜から聴いた音楽は・・・Mozart 牧歌劇「バスティエンとバスティエンヌ」K.50(466) 〜筋もよくワカらんが、こんなサイトが参考になるかな?マックス・ポマー/ライプツィヒ放送交響楽団/シェレンベルガー(s)/エスリッヒ(t)/ルネ・パペ(b)(1989/90年)・・・ほんの12歳のこどもの作品だけれど、「牧歌劇」という題名に相応しいノンビリと楽しい雰囲気溢れて、気持ちよい41分ほど。なかなか聴く機会を得ない作品に接するのは楽しいものです。パペは売れっ子であちこち大活躍だけれど、フィッシャー・ディースカウに歌い方影響受けてませんか?

デアゴスティーニ CC-094 中古@250もう一枚、デアゴスティーニの付録CD(の中古@250)で、Gluck 歌劇「トーリードのイフジェニー」序曲〜リッツィオ/カメラータ・ロマーナ(どこかの音源を匿名演奏者に仕上げたもの)+2台のヴァイオリンと通奏低音のためのトリオ・ソナタ・・・としか表記がないが、どうやら1746年出版の「6つのトリオ・ソナタ」+αらしい。(但し、こちらのほうが収録が1曲分多い)ワタシのGluck体験は数少ないものだけれど、どれも躍動する多彩な旋律に魅了されたものです。ここでも、やや緩めアンサンブルの序曲含め、その愉しさは比類がない。

シミチスコ、プラスクロヴァ(v)/アレクサンダー(vc)/ドヴィアソヴァ(cem)による、清涼そのもの、艶やかしっとり優雅な現代楽器による演奏を堪能できます。演奏家の出目はわからないが、録音演奏とも第一級であって、これはまさに掘り出し物。

では行って来ます。ここ数週間土曜休みはありません。


2006年7月某日

全国的に雨の被害が酷く、もう夏休みとは思えぬ気温の低さも気になります。松山〜高松での商談/会議対応無事終わり、それはそれで予定通りだったが高松で酒席が待っていたとは・・・チームメンバーはクルマで返し、上司とともにそれなりに対応して(JRにて)帰宅したのが夜遅く・・・松山では(いつものように)チームで飲んだし、ほんまに酒ばっかりだ!ことしは。体調は(おそらく)大丈夫でしょう。ホテルにて、さまざま運動を工夫しているが、体重増状況からは逃げられない。

Mozart 歌劇全44枚到着・・・既存所有ダブり分は、オークションで順調に入札中・・・と思ったら、なんとか入札キャンセルさせて下さい、とメール有。先の「不良品送付」事件含め、いろいろありますな。自分の不注意も有、そうでないものも有。自業自得、因果応報のような気もするし、たまたまの出会い頭、ということもある。人生の縮図のような・・・そんな気もします。秋田の児童自動連続殺人の件・・・ワタシにとって、もっとも憎む行為のひとつが”児童虐待”であります。こどもは無条件で守られ、幸せであるべきなんです。大きくなって自立するまではね。

BRILLIANT 92215/3Bach 無伴奏チェロ組曲〜ロバート・コーエン(vc)(1990年)・・・ぼちぼち聴き始めております。おそらくは若手(既に中堅?)のイギリスのチェリストですか?その滑らかなるテクニックは素晴らしいもので、難解晦渋眉間に皺的表現とは無縁の、無用なリキみのない演奏は素直で、まことに耳あたりがよろしい。ワタシはBach 好きだけれど、この作品はずっと苦手系で、素直に楽しめるようになったのは意外と最近なんです。こんな甘美な体験が出来るのなら、(先日オークションに出品して入札が入らなかった)ガスパール・カサド盤に再挑戦できるかも知れない・・・

では、雨の中行って参ります。体重減に心掛けます。

やや風邪気味、そんなことより最盛期より2kg増、先週いったん戻したのに、ややリバウンド気味です。言い訳だけれど500gくらいは筋肉のハズで、この間、バリバリとダンベルやってますから。明日も山口〜いったん岡山に戻って新居浜(土居)迄遠征、外食が続くし、明日夕方からのイヴェント対応で夕食は9時頃だろうし・・・不規則だとあきまへんな。本日のお仕事は、意外とゆるゆるとしておりました。適度に忙しく、余裕もあった。トラブルらしいトラブルもなかったし。

今朝、コメント中途半端になったBach の件、聴いたのは無伴奏チェロ組曲第1/3/5番でした。第5番ハ短調「サラバンド」・・・フルニエ盤でも言及しているが、ワタシはこの旋律に到達すると甘美なる感動に仰け反っちゃう。ワタシはカザルスを尊敬するが、この作品に限り少々強面生真面目すぎ、重すぎて楽しめない罰当たり者。コーエンは淡々と抑制され、スムースな音楽が流れが快くて、しかも濃厚に甘すぎない。音質もかなりの水準だと思います。

ガスパール・カサド盤(1957年VOXBOX CDX2 5522)も第1番ト長調を少々〜音質にやや難有なのと、さすがに時代的世代的に厳つい印象なきにしもあらず・・・だけれど、明るく伸びやかな旋律を快く感じられるようになりましたね。やや苦手作品に、ちょっとしたキッカケから覚醒していく喜び。これは不意打ちで事件でした。


2006年7月某日

睡眠不足、クーラーの冷えすぎ、そして激しい降雨のためか昨夜からの低温、昨日来頭痛が酷いと感じていたけれど、風邪気味ですな。昨夜はよく眠れました。大丈夫でしょう。今週も予定はいっぱいで本日、昼前より松山商談に出発(泊)〜会議後、高松に移動して会議。(そうか・・・その前に資料を印刷しなくては)一日のみ事務所仕事だけれど内部打ち合わせ有、週末山口〜大移動で新居浜方面で夜に会議対応(泊)・・・ご近所工場見学。せめて気力充実で保たせましょう。予算は昨月に続き、連続達成のはず。

NAXOS 8.553452 800円だったかな?その後、ボックス=まったく同じもので再購入逝去後、やや話題が薄れがちなゲオルグ・ティントナー・・・ちょうどこのサイト開設当初1998年頃熱心に聴いていた音源だけれど、やがてワタシは(彼のBrucknerに対して)混迷を深めました。CDをすべて処分し、また(中古屋で再会した)全集を買い戻すという愚行を繰り返したものです。CDに刻まれたディジタル・データに変化はないけれど、聴き手の感性やら耳の熟成(または退化)で音楽の印象一変!事象は日常茶飯事。

彼との出会いとなった交響曲第5番 変ロ長調(ここ数日、こればっかり)〜ティントナー/ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団(1996年)・・・ようやく、出会った頃の”鮮度”が蘇ったような、その意味合いを理解できたような気がしましたね。茫洋として巨大なる演奏ではなく、優しいというか、少々情けないくらい颯爽とは縁が薄い、素朴な個性。中庸のテンポで強靱(強面?)にアンサンブルを引き締めない。叫ばない、煽らない、焦らない、ノンビリとして慌てない。つまりは全然カッコよろしくない。

走らない、急(せ)いたアッチェランドが存在しない。響きが清涼で濁らない。結果、他では類を見ない、味わいある親しげなるサウンドを実現して”癒し系”(盟友の言葉)Brucknerを実現しております。金管の鳴りっぷりに不足はない(はずだ)が、決然とした切れ味はないから「お話にならん!」と否定される方もいらっしゃるでしょう。ぎらぎら、艶々した録音ではないが、自然で聴き疲れしない録音も良好・・・但し、音量レベルが低いからボリュームを上げたほうがよろしいかと。

では、一週間乗り気ましょう・・・というか、来週はもっとハードであった。


2006年7月某日

一昨日、あまり眠れなかったこともあって、昨夜は早々に就寝〜但し、来客でパソコン/オーディオ部屋だったから、台湾製窓クール(8年目か)は温度調整が上手くいかなかったり(冷える一方)うるさかったりで、やはり良い眠りではありません。

PECO SSCD 002 3枚組 タワー@1,780円買い損ねて、泣きながら中古@2,280で購入したのが、2003年3月8日。「愛とはけっして後悔しないこと」昨日聴いた音楽から・・・先日聴いた流れで、Bruckner 交響曲第5番 変ロ長調〜オイゲン・ヨッフム/フランス国立管弦楽団(1969年ライヴ)・・・ヨッフム67歳の円熟を加えて、この長大なる作品(76分)に対して盤石の自信と貫禄で臨みます。デッドで奥行きの足りない音質だし、オーケストラの個性違和感(薄くカルい弦、木管、明るい表情の金管)も少々、もちろんライヴゆえのアンサンブルの傷あれども、しっかりとした足取り、燃えるような情熱で最後まで楽しませてくださいました。いや、”最後”(終楽章)こそ白眉なのか。煽り、揺れ、疾走(アッチェランド、出ますよ。けっこう)はもちろん存在するが、実演としての自然なノリが満載!状態。徹頭徹尾ひたすら壮大にアツくて、長丁場けっして聴き手を飽きさせない。

昨日の演奏会の関係で、Beethoven 交響曲第7番イ長調〜フルトヴェングラー/ウィーン・フィル(1950年)・・・ワタシが歴史的録音を正規盤で聴くことも珍しくて、この国内盤(EMI TOCE-3006)はブライト・クランク(疑似ステレオ)でした。想像以上に明晰な(聴きやすい)音質と、細部までアンサンブルを磨き上げて完成度の高い演奏と感じました。彼の演奏は(劣悪なる音質+)ライヴの異形なる興奮!の印象ばかりだったから、この”冷静さ”には少々驚き。しかし、凡百の演奏とは桁の異なる集中力、スケールに間違いなし。

ま、たまたま出張先のBOOK・OFFにて@250入手したものだけれど、LP時代(こどもの頃?)から馴染みの演奏であって、聴き進むに連れ、昔の記憶がジンワリ蘇ってきたものです。

Mozart には英雄劇「エジプトの王タモス」K.345という知名度低い作品があります・・・ネット検索していて、ちゃんと聴いていることを発見しました。嗚呼、こんなCDあったんだ、ちゃんと聴いてあげなくっちゃ、と・・・結局、ちゃんと再聴して楽しみました。フィル・アップであるバレエ音楽「レ・プティ・リアンズ」K.299b/「イドメネオ」からのバレエ音楽K.366も同様。名曲です。間違いなし。

全部聴いたわけではないが、Bach 「フーガの技法」〜ベラルテ・アンサンブル(ラウテンバッヒャー率いる(p)1979)・・・ヴァイリン1、ヴィオラ2、チェロ1、チェンバロ2の編成。楽器指定もない、シンプルな旋律の変換が延々と続く世界を楽しんでいると、陶然とした不思議な感動に包まれました。続けて、ルイス・バッガーによるチェンバロ・ソロ版(一部もう一台参加スザンネ・クレヴァードン/1981年)も聴いたけれど、こちら前のめりの少々アツい演奏でしたね。

Beethoven ピアノ協奏曲ニ長調(ヴァイオリン協奏曲編曲版)〜杉谷昭子(p)/オスカンプ/ベルリン交響楽団(旧西 1993/4年録音)・・・ずいぶんと久々に聴きました。杉谷さんのナマ演奏を聴いた方からのメール情報では「ずいぶんと激しい・・・」といったものだったが、ここでは慈しむようにていねいで暖かく、素朴静謐なる表現でした。作品そのものが穏健安寧なものですしね。バックは少々ヘボい感じだけれど、作品の味わいを損なうほどでもない。

たしか、このオーケストラは数年前に解散を余儀なくされた・・・と記憶しております。(ザンデルリンクのベルリン響に非ず)

いやぁ、大失敗。オークションで落札されたCDを迅速に送っていたけれど、なんせしばらく聴いていなかったものも多く、点検漏れでかなり傷んだものを送ってしまって、怒りの大ブーイング・メール有。そりゃそうでしょう。諸経費含め、全額お返しします、と誠心誠意お詫びするしかない。昨日送付済みのは大丈夫だったろうか?こういうのは信頼関係ですからね、深く反省いたします。


2006年7月某日

オークションは順調に売れている(思った以上に入札金額も高め)と思うが、儲けているか、処分整理=在庫凝縮が出来ているか、というと、そうでもない。金額的には売った以上に買って(落札して)しまって、それにあちこち通常購入もしておりますし。でも、いずれお小遣いの範囲内。ワタシはきれいなお姉さんがいるような夜の店には(お付き合いでも)既に5年以上近寄ってもいないし、他方の趣味である読書もここ数年”BOOK・OFF”専門ですから。(それまでは、学生以来”ごっそり購入”パターンであった/出費も膨大)ま、他せいぜい職場の仲間と出張先で旨いもん食べる(若い者に奢ったりしている)くらいですか。博打パチンコ麻雀一切、無関係だし。

で、昨夜待望のMozart 歌劇BRILLIANT44枚一気入手!(先月、嬉遊曲セレナードを譲ってくださった方/紙パック裸提供だから誰も入札はされない)・・・これは既に4作品(同じものを)購入済みだったので、悩んでいた(あきらめていた)が、伍千円也だったので思い切って落札。(振り込みは祝日開けになるのに、もう送って下さるそう)既存手持ちを@300計算で出品しました。30分もしないウチに2作品に入札有。ありがたいことです。諸経費もいろいろ掛かっているが、売れ残りも再出品しておきました。今回、落札者のなかにも、メール文面の配慮から判断して、数人【♪ KechiKechi Classics ♪】読者がいらっしゃるみたい。

一昨日購入のCD〜「想い出音源」方面・・・Respighi「ローマの松」「ローマの噴水」(1968年)「ローマの祭」(1960年)〜オーマンディ/フィラデルフィア管弦楽団(1986年定価3,000円時代のもの)・・・これはLPで所有していました。RCA新録音の登場でワリを喰っているCBS録音だけれど、いや、もう録音、演奏とも最高!LP時代、日本のSONYの技術的不備からか、やたらと高音が刺激的であった記憶ばかりだけれど、ここでは文句なく輝くような明るさと、集中力あるアンサンブル、滅茶苦茶上手いオーケストラの技量に酔いしれましたね。

ストレート系、飾りの少ないオーソドックな解釈であって、強靱なる推進力だけれど、強面ではない。もとよりワタシお気に入りの作品ではあるけれど、おそらくはもっとも感銘深い・・・というのは単なるノスタルジーか?(たしか、新旧録音とも廃盤のはずだけれど)

VANGUARD 08 6151 71 中古500円適正価格「未知の音楽への探究」方面・・・Goldmark(1830-1915) 交響曲「田舎の婚礼」作品26〜アブラヴァネル/ユタ交響楽団(録音年不明)。ハンガリー出身ウィーンで活躍した人でして、平易でわかりやすい作品が残されております。(ヴァイオリン協奏曲が有名か)この作品は初耳でして、「婚礼の行進」(変奏曲)/「宴の歌」/「セレナード」/「花嫁と花婿の庭での語らい」/「ダンス」の5楽章、親しげな旋律が40分間続きました。思いっきり大衆的かつ明るいなBrahms テイスト、そんな感じかな?演奏録音とも、作品を紹介していただくに充分なる水準でしょう。

フィル・アップがシブくて、Enescu(1881-1951) ルーマニア狂詩曲第1/2番〜ウラディーミル・ゴルシュマン/ウィーン国立歌劇場管弦楽団。演奏者もシブいですよね。先日、レーグナーの生真面目に少々文句も付けたが、こちら優雅で粋でノリノリで、ツボにはまっておりました。録音は極上。

オークションの後始末をしながら、サイト用原稿執筆少々、床屋に行って、更にBOOK・OFFで書籍数冊購入。演奏会に行って参りました。贅沢だな。エエとこのお嬢様がそのままお姉さまになった(・・・ワタシより)お客様がぎょうさんおって、人間観察も楽しかった。夜から女房の友人(ワタシも旧知のもと職場同僚)が(博多より)いらっしゃるとのこと。どうも最近、女房不在だとまともな食生活を送れなくて(外食する意欲もない。冷蔵庫になにもなければガマンしちゃう)、夕方から(在庫)チーズで赤ワイン飲んでます。

音楽の件は、明日(も休みだ)再度。


2006年7月某日

猛暑の中、帰宅いたしました。疲れましたね。女房は大阪に帰省中で留守。とにかくシャワー浴びて、汗まみれのカラダをすっきり、そして洗濯・・・ネットにつないだら本日オークション締め日で、予想よりずっと多く入札されてました。ありがたいことです。でも、一枚物は苦戦してますね。CDそのものの人気か、それとも送料が割高になるためか。

DECCA UCCD-7108先日、締め切り直前にオークションで落札したCDようやく到着しておりました。Brahms 交響曲第1番ハ短調/Wagner「マイスタージンガー」前奏曲〜ストコフスキー/ロンドン交響楽団(1972年)・・・ロンドン・デビュー60周年(その時とまったく同じ演目)、90歳のライヴでして、なぜ前所有者が手放したか理解できる音質・・・この時期としては、あまりよろしくない乾いた録音ですな。

そこさえガマンできれば、恐るべき矍鑠としたご老人のワザであって、貫禄+熱気と推進力に溢れ、なんという若々しい生気に満ちた表情か。録音の加減で少々アンサンブルが散漫なような気もするが、音楽の大衆化に生涯を捧げた巨匠に敬意を表して、ラストまで楽しめました。「マイスタージンガー」はアンコールなのかな?聴衆の熱狂が伝わります。(拍手有)

ああ、世間は連休なんだな。なんとかサイトは定例更新済ませたが、原稿は尽き掛けております。明日は原稿を書き貯めたいが・・・そういえば、演奏会に招待されておりました。


2006年7月某日

(在東京会議開始前)ここ2週間ほど、ダンベル+”ポージング”(with ストレッチ)毎日続けております。自宅で、ホテル室内で、またはバス停待ち時間・・・あまり人目のないところで、細切れ運動・・・これでもけっこう効果あるそうです。昨夜、ホテルでも重い出張鞄(ノートパソコン含む)をダンベル代わりにして実践しておりました。目的は”出腹克服”〜効果着々でございます。ホテルでまともな睡眠取れたのって、何年ぶりだろう?東京は雨も上がって、相変わらずの猛暑であります。

ワタシは汗っかきであり、油断すると”中年の汗臭いオヤジ”化するが、今年は状況一変!昨年来愛用している「高級下着」(ワタシなりに高価〜吸汗性に優れたもの)+制汗剤(無臭性)、そして、なによりダイエットの成果であります。ここ数日、エアコン付け放しで就寝していて、カラダは怠くなりがちだけれど、それでも例年とは段違いの体調良好・・・食生活の改善か。酒量はむしろ増えていると思うんだけれど。

(既に在高知翌朝)あちこちから集合した、チームメンバーが全員揃ったのは昨夜9時半。徳島転戦組はナント大雨でJR特急運休〜なんとか鈍行で到着したわけです。で、全員で飲み直し(過ぎ)。禁断のラーメンもやっちまいました。(今週4回目のラーメン)雨上がりで蒸すし、アツいですね。それでも夜は気温は下がりました。

これから、早朝〜午前中いっぱい現場応援(のフリをしてうろうろ)して、昼過ぎ辞去。夕方、岡山着。体調悪くありません。今朝もダンベル(カバンで代替)+”ポージング”(with ストレッチ)実施で頑張っております。


2006年7月某日

女房、大阪の実家に所用で日帰り、深夜帰宅だったので、昨夜はひとりぼんやりしてました。リビングにエアコン効かせて、テレビ眺めて涼んでました。無為無策。熟睡はできていないが、ま、こんなもんでしょう。本日、昼から東京。それまでみっちり内部打ち合わせ、若い者作成中の資料点検改善教育的指導〜これが、もうたいへん!所詮、内部仕事だから、たいしたことはない。

VENEZIA CDVE 04241-5朝に相応しくない音楽だろうが、Shostakovich 交響曲第5番ニ短調〜キリル・コンドラシン/モスクワ・フィル(1968年)・・・まさにこども時代から聴いていた演奏(LP一枚物)であって、当時は文句なく感動しておりました。やがて、社会人になってLP全集を購入、やがて処分・・・この第5番のみMDにて残したが、ワタシはこの作品をすっかり苦手系に・・・罰当たりですな。

ややハイ上がりで肌理も粗い、奥行きも少々薄いが、上々の音質でしょう。中庸のテンポ、緊張感、力感にも集中力にも不足しないストレート系であり、露西亜風粘着質ではない。もちろん煽らない。響きはやや硬質っぽいが、モダーンで洗練されたセンスだと思います。もちろん時代的(+露西亜の正統派演奏家として)クールでさばさばとした、そんな作品への対峙ではない。聴き進むに連れ、かつての記憶がつぎつぎと蘇って、こんなわかりやすい音楽に、ココロときめかせた若き日の感性を微笑ましく思い出したものです。いつもの”違和感””反発心”に非ず。

音楽の嗜好も、味覚も、所詮ノスタルジーなのか?いえいえ、もっと日々新たに発見を続けないと。ここ最近、社会的事象への興味も失い勝ち。

(在東京指定ホテル〜今時ネット環境なし、きったない部屋だし・・・バーロー)当初予定取り、東京出発までギリギリ内部打ち合わせ。些少のトラブル発生するも、ま、こんなものでしょう、というくらいでカルくいなして出発。長時間新幹線で音楽聴くのも悪くないが、飛行機はラクですな。天気予報外れて、ご当地は雨。傘を持参しなかったので、身動きが取れない。とにかく新橋まで(恒例の)CD漁りをするが、どうもいずれ食指が伸びません。それどころか、既に中途半端購入していた某全集ボックスがかなりの安価で出ていて、ガッカリしましたね。

とにかく五反田のホテルに到達したが、折り悪く持参した新書が大外れで、できればBOOK・OFFに迄仕入れに行きたいが、5分間の雨中行に耐えられず、ホテル横のラーメン屋でお茶濁しの夕食也。部屋でヤケ・ビール飲んでます。音楽持参せず。本も尽きた・・・明日、会議後、高知へ移動。

・・・と、ブツクサ言っているウチに雨もやんで、遅くに待望のBOOK・OFF五反田西店へ。(そういえば、転居以来長く愛用した、ご近所岡山今村店はいつの間にか閉店しました。少々寂しいが、店内が狭いのと駐車台数スペースが少なかったのが難か。比較的近所に、別途オープンしたしね)いちおうCDを覗いたら、クラシック・コーナー@500大量値下げ!との店内放送が・・・さすが東京ですなぁ。在庫集まりすぎて、回転をよくしたいワケね。前回は@250だったが、少々値上げ気味ながら、ま、良心的としましょう。

壱時間ほど悩んで、懐かしいもの3枚、珍しいもの1枚、計4枚2,000円也。エエところです。週末休みに楽しみましょう。(この部分、ネット環境接続後に更新)


2006年7月某日

昨日の徳島は”これぞほんまの夏!”的高温多湿であって、往復5時間を超えるJR移動はもちろん、相継ぐ商談(相談?)相手との会談に少々熱弁を振るいすぎたこともあって、疲れました。ちょっと喰いすぎだな。ワタシは徳島ラーメンを愛しているし。途中、迫った北海道訪問の件で、両親宅に電話したら親父が出て(元気そうではあった/ノーミソ状態もよろしい)「おにいちゃんが辞職した」とのこと。4つ上の兄は、旧帝大大学院〜高級官僚、カナダに家族同伴で国費留学、という絵に描いたようなエリートコースであって、出来の悪い弟は関西の私大〜地方都市中心に日々どぶ板営業・・・とはエラい違いなんです。

まだ、定年退職には少々間があるし、お役所にはお役所のルールとか、潮目、みたいなものがあるのか。性格的に天下りしてツブしが効く人間でもなし(学者肌なんです。大学の先生にでもなるのかな?)もう10年以上声も聞いていない。もちろん会ったこともない。喧嘩しているワケでもなくて、偶然そうなだけ。

昨夜、帰宅後メールをチェックしたら、珍しくこのサイトへの「賞賛」拝受。年に数回かなぁ、嬉しいなぁ。昨日、たっぷり音楽聴きましたよ。今朝出勤までに全部はコメントできないくらい・・・Bruckner 交響曲第6番イ長調〜オイゲン・ヨッフム/バイエルン放送交響楽団(1966年)から。先日聴いた、ベルリン・フィルとの第7番は、オーケストラの流麗なる性格が生かされて美しいものだったが、ワタシはこのミュンヘンの団体のウェット、かつ、少々洗練されない暖かな響きを愛します。(数日前に聴いたコリン・デイヴィスとのMahler は、この個性と少々相性がよろしくないように思える・・ )

粗野な金管の迫力、ザラリとした触感、溌剌としたリズムが好ましく、64歳のヨッフムは貫禄より勢いを感じさせます。旋律は”煽り気味”だけれど、咳いた落ち着きのなさには至っていない。むしろ躍動とやる気を感じさせて、快い演奏か。やや人気のない後期作品中、屈指の聴きもの表現でしょう。第2楽章の詠嘆の味の濃さにも文句なし。

RCA 74321 276092 2枚組750円Mahler 交響曲第8番 変ホ長調〜エド・デ・ワールト/オランダ放送フィル/合唱団/ライプツィヒ放送合唱団/エルブルグ少年合唱団(1994年)・・・残響過多、しかもオーケストラがやや非力ではあるが、押しつけがましさのない、自然体の表現です。この大仰なる作品を、誇張するわけでも、凝縮するワケでもない、茫洋とした残響に混じり合う巨大なる演奏陣は、壮大かつ余裕で響きあってひたすら爽快であります。全83分〜あわてない、急がない。

残りは帰宅してから。

(続きです。地元取引先に、本部からの要請でデータ取得に行ったのでそのまま帰宅。午前中から昼過ぎまで、しっかりお仕事集中しました。山口からの正式な講師要請有)Bach イギリス組曲(全曲)〜グレン・グールド(p)(1971〜76年)・・・これは難しいですねぇ、いろいろ。もとより、お気に入りの作品であり、かねてよりアルゲリッチ、ポゴレリチのノリノリのリズム感で楽しんできたもの。”ノリ”の種類が個性的で違うのかな?その前に、音質問題だけれど、ワタシの安物(やや)密着型イヤホンでは、音が割れるんです。奥行きのない、平板な音質から、けっして美しいとは言いかねる(ベタっとした音色の)ピアノが聞こえてきました。これでは、せっかくの素敵な音楽が楽しめない。

念のため、後半を帰宅してから自宅のオーディオで再確認したが、嗚呼これですよ、乾いた叙情というか、一切の湿っぽい”シナ”を拒否して淡々粛々と音楽は進んでいくが、いつの間にやら彼の術中にはまっていく・・・Bach の魅力には、演奏スタイルを問わない〜典型的な彼の芸術であります。

CAPRICCIO 10153  10年くらい前ですか?けっこう高かったんですMozart 嬉遊曲第17番ニ長調K.334〜シャンドール・ヴェーグ/カメラータ・ザルツブルク(1986年)・・・ワタシのお気に入り中のお気に入り・・・だ〜い好きな作品であって、しかもヴェーグの颯爽とかっこエエ表現!じつは、ワタシは彼の表現を全面支持じゃないですよ。オフ・マイク気味の収録で、さっぱりし過ぎじゃありませんか。ワタシにはもっと甘い味付けで、しっとりしたほうが・・・贅沢な望みでしょう。でもさ、嬉遊曲ヘ長調K.138が始まったら、辺りの景色ががらりと変わりましたね。天衣無縫なる、希望の天使が列車中を軽やかに駆け巡りました。

激安セットもの登場で、出始め先駆け購入を後悔したものだけれど、その渇望感も「オークション23枚購入」(別演奏だけど)で満腹いたしました。もう、(ダブり買いをしようなんて!)不埒な考え消えました。ヴェーグ6枚組、大切に、楽しんで聴き尽くしましょう。

ラスト、Bruckner 交響曲第5番 変ロ長調〜オイゲン・ヨッフム/バイエルン放送交響楽団(1958年)・・・立派なステレオ録音ですねぇ。彼の十八番(おはこ)であり、系統的な収集癖のないワタシでさえ棚中で(コレ含め計)5種ヨッフムのCDが存在します。未だヨッフム56歳、気力体力充実の録音であります。彼の表現特徴は”煽り”だと思ってきたが、この旧録音ではそれが鼻に付きませんねぇ。第1楽章の最終盤、モウレツ元気なるアッチェランドも微笑ましい。若々しい。勿体ぶった表現など皆無。爽快。でもさ、荘厳とか色気とか、そんな方向じゃなくて、誠実で暖かい管弦楽の個性が、そのままストレートに鳴っていて、ヴェリ・ベストじゃないにせよ、好感の持てる演奏ですね。77分ラストまで、精一杯一生懸命演奏していて、ナマだと痺れるだろうなぁ、と想像できました。

明日から東京。読者に声掛けたりして、特別な酒席は準備しておりません。五反田のスポーツクラブにでも行こうかな?そして、そのまま高知へ現場対応の週末。


2006年7月某日

今朝はいつもより早く家を出て、瀬戸大橋線で徳島に久々訪問。お取引先の担当が急遽異動になっていしまい(実質、リストラ・・・)後任の方のご相談に乗ることと、その上司筋の方と全体の様子(大苦戦なんです)拝聴に伺います。更に、別な方と(別な切り口で)様子を聞き取って、夕方列車が出るまで短時間酒席(自腹)予定・・・帰宅は深夜ですな。お仕事なんだか、自主活動なんだか?ま、毎日のお仕事が、ほとんど自主活動みたいなものですから。これでお給料もらっているから、文句言えません。単独行だからたっぷり音楽聴きましょう。

あまり熱心なるサッカー・ファンではないワタシだけれど、ジダンの頭突きと、オリヴァー・カーンの登場には少々胸をアツくしましたね。前者の道義的云々などのコメントはどーでもエエが、これが人生なんだな、と。両者とも、人生の苦渋やら栄光を形相に刻んで美しいと思います。バルト・ファン・オールト(fp)のMozart は7枚目へ。ピアノ・ソナタ第7番ハ長調K.309 (284b)3つの(?)変奏曲K.460ソナタ第8番イ短調K.310、12の変奏曲(きらきら星)K.265、ソナタ第9番ニ長調K.311(2004/5年)へ。

著名で聴き馴染みのある作品に出会うと、現代楽器で刻印されたイメージと、フォルテピアノの軽快素朴な響きとの相違が楽しめます。好みは別れるでしょうね。ワタシは基本、古楽器支持派(つまり音楽を大仰に誇張しないスタイルが好み)なので、ココロが洗われるような清涼な気持ちに至ったものです。技術に不足するはずもないが、流麗雄弁ではない、訥弁のような味わいを愛します。

DOCUMENT 223489-321/1ヘルムート・ヴァルヒャ(or)の旧録音より9枚目。そは聖なる十戒なり BWV678 /われらみな一なる神を信ず BWV680 /天にましますわれらの父よ BWV682 /われらの主キリスト、ヨルダンに来り BWV684 /深き淵より、われ汝に呼ばわる BWV686 /われらの救い主なるイエス・キリストは BWV688 /4つのデュエット BWV802〜805(チェンバロによる) /キリエ、永遠の父なる神よ BWV672 /すべての世の慰めなるキリストよ BWV673 /キリエ、聖霊なる神よ BWV674 /いと高きところにまします神にのみ栄光あれ BWV675 /フゲッタ『いと高きところにまします神にのみ栄光あれ』 BWV677 /フゲッタ『そは聖なる十戒なり』 BWV679 /フゲッタ『われらみな一なる神を信ず』 BWV681 /天にましますわれらの父よ BWV683 /われらの主キリスト、ヨルダンに来たり BWV685 /深き淵より、われ汝に呼ばわる BWV687 /フーガ『われらの救い主なるイエス・キリストは』 BWV689(1947/50/51年録音)・・・

4つのデュエットはともかく、ワタシはBach のオルガン作品の旋律に(一部を除いて)ほとんど馴染みがない(記憶がない)んです。どれを聴いても似たようでもあり、同じような感銘が深い。録音の加減か、枯れたようなオルガンの響き厳しく、まるで時間を経、少々劣化した歴史的宗教画を眺めるような感慨がありました。これは集中力を以て、なんどもなんども脳裏に焼き付けるべき高貴なる旋律達なのでしょう。


2006年7月某日

昨夜は湿度で寝苦しく、今朝はどんより曇って涼しげです。台風が来てるそうで、九州北部から朝鮮半島は大変そう。ことしは当たり年か?今週のお仕事は、当面の大きな作業締め切りは先週中に乗り切っていて、徳島(強行日帰り)、東京〜高知(強行日程)出張、先々に迫った諸行事の内容調整準備が残っております。たいしたことはない。悩むべきような矛盾やトラブルに充ちたものではなくて、考え、執筆し、連絡調整するのみ。大丈夫。体調万全。ダンベル体操も効いてます・・・が、やはりこの運動は下半身には使えないらしい。

昨夜、Gershwin ピアノ協奏曲ヘ調〜ヴェルナー・ハース(p)/エド・デ・ワールト/モンテカルロ国立歌劇場管弦楽団(1970年)・・・お気に入り作品だけれど、”購入した”という記憶が飛んでいて、棚中から発見したもの。もしかしたら初めて聴いたかも。ソロ/指揮者/オーケストラともレパートリー的に不思議な作品だけれど、結論的にはしっかりとシンフォニック、かつ明るい表情に溢れて、愉しさ一杯の演奏でした。端正で、豊かで、余裕の演奏ぶり。録音も良好。

Warner 236463264-2 CD2  11枚組3,829円▲クーポン使用今朝からイル・ジャルディーノ・アルモニコのボックスより2枚目「ナポリの室内音楽」●サッリ:協奏曲イ短調〜リコーダー、2つのヴァイオリン、ヴィオラと通奏低音のための ●D.スカルラッティ:ソナタ ニ短調 K.90〜マンドリンと通奏低音のための ●ドゥランテ:協奏曲ト短調〜2つのヴァイオリン、ヴィオラと通奏低音のための ●A.スカルラッティ:ソナタ イ短調〜リコーダー、2つのヴァイオリンと通奏低音のための ●マンチーニ:ソナタ ニ短調〜リコーダー、2つのヴァイオリンと通奏低音のための(1993年)・・・Scarlatti父子ともかく、他は名前さえ初耳っぽい作品ばかりだけれど、全体にほの暗い、変化に富んだ旋律が走ったり、ゆったり立ち止まったり、親密な室内楽(協奏曲?)を聴いていると、ワタシの嗜好はこちら方面だ、と気付きましたね。

”どっしゃーん!”とか”がっしゃーん”とか、暴力的大音響ではなくて、かそけき親密な、語り合うような音楽。皆、滅茶苦茶上手い古楽器集団ですよ。ワタシはテオルボが、控えめにバックで鳴っている風情を愛します。

精力的に多彩なお仕事を消化したつもりだけれど、上司(本日不在)の週報を読むと、お上との関係で苦労しているようでもあり、指摘されたことを現場で頑張っている連中(自分含む)に、未整理のままたらい回ししている様子も見えて、少々不快です。揺れ動くなぁ、いろいろ、精神的に。どうもおモロくない。誠実に、いろいろ工夫しているつもりなんだけど。(自分より)若い連中のやる気を削がないように、ワタシは頑張らなくては。元気で。

山田昌弘「パラサイト・シングルの時代」(ちくま新書)・・・1999年に出版されたものだけれど、現在読んでも内容は古びていないし、現状分析、政府のツボを外した”対策”への全面警鐘となっております。親がこどもを可愛がる、ということは生活が安定した近代の産物だそう。結婚したり、家を出て一人暮らしをしないのは、豊かな暮らしから後戻りできないからであり、少子化は、例えば保育条件を改善したところで”そもそも論”から、大きくずれてしまって何も前進できない。

ぬるま湯に浸かっていて、寒い外に出ていく勇気はない。しかし、いつかは完全な水となり、どうしようもない状態になったときにはもう遅い。若者の親もリストラされ、やがて、そうでなくても老齢化するし、自分だって一人のまま年老いていくんですよ。そうなるまえに、手を打たないと。これは本人の”心構え”問題じゃなく、社会の”豊かさ”や、そのどん詰まりが生み出した結論なんです。そして”パラサイト・シングル”の存在そのものが。いっそう社会を矛盾に追い込んでいく・・・

通勤ではアルトゥール・グリュミオー(v)/カスタニョーネ(p)による「ヴァイオリン名曲集」(1955-58年)を。モノラルだけれど音質良好、しっとりクールで上品な美音が豊かに捉えられていて、素敵です。Tartini「悪魔のトリル」/COLRELLI「ラ・フォリア」/Vitali「シャコンヌ」・・・この辺りは昔からのワタシのお気に入りであって、VitaliはBach に負けぬ名曲だと思います。但し、もっとセンチメンタルで、嘆きは宇宙的な広がりを持たない哀しみか。

Paganini「胸騒ぎ」変奏曲/魔女たちの踊りは、超絶的な技巧が鮮やかに、余裕で歌っておりました。(作品としてはそう好みではない)Kreislerは(馴染みの)「愛の悲しみ」「愛の喜び」「美しきロスマリン」「ウィーン奇想曲」「中国の太鼓」が収録され、端正ジェントルな表現は気品漂いました。こちらはピアノが少々音質的に落ちましたが。大好きな作品でした。


2006年7月某日

第4期オークションは昨夜終了。件数で6割、枚数で8割りほどの落札かな?もとより、”儲けよう”とか金額の多寡は気にしていないが、売れ筋の読みが当たったり、外れたり、を楽しんでおります。数枚「駅売海賊盤」を「***録音非ライセンス盤」として(気取って/かなりの安価にて)出品してみるが、やはり人気ないですね。ワタシは「ブランド」など一切気にしないが、やはり「品質」を気にされるのか、それとも道義的な問題か。歴史的録音は人気があり、室内楽はそもそもアクセスが少ない。「林商店」の値付けは相場と考えているが・・・どうなんでしょうか。入札(買う方)は(早くも)醒めて(飽きて)きました。

第5期オークション出品を開始していて、メインはChopin です。ニキタ・マガロフの全集激安入手(2005年3月)以来、他のものをあまり聴かなくなって、単品や(それこそ)駅売海賊盤を除いたボックスものを処分することにしました。ま、BOOK・OFF処分もそうだけれど、「聴くべき人に聴いていただこう」という趣旨であって、せっかくのCDが棚中で眠っているのは哀しいことなんです。そういえば、今回もこのサイト読者数人活躍されてました。事前連絡いただければ、いろいろ便宜を図りますのに。連絡いただいた(または送付先がわかっている)方には今朝、ヤマト便にて送付。

RCA 09026-68530-2そんなこんなで、サイト用原稿まったく筆進まず。どーしょう。最近、とんと聴く機会が少ない作品、Tchaikovsky ピアノ協奏曲第1番 変ロ短調〜エミール・ギレリス(p)/ライナー/シカゴ交響楽団(1955年)を久々・・・これは国内初のステレオLP(1958年)音源ですよね。信じられないほどの良質な音質であり、ソロ、オーケストラとも輝かしい集中力と切れ味を誇って、その硬質な力感に不自然なる強引さは皆無。ストレート系表現、キラキラ希望が溢れるようなノリと集中力です。続く、「くるみ割り人形」(抜粋)は、予想を覆すニュアンスとメルヘンに充ちて、繊細な演奏でした。ライナー恐るべし。

深夜に相応しいか、と、Shostakovich 室内交響曲 作品110a(バルシャイ編)〜ウィリアム・ボートン/イギリス交響楽団(1987年)・・・これが大失敗。暗鬱静謐なる音楽は、昼間大音量にて聴くべきでしょう。小音量では様子がよくわからず、憂鬱なる気分が広がるばかり。今朝は(それこそ世間では人気薄いらしい室内楽)Schubert ピアノ三重奏曲第1番 変ロ長調 D898〜イスラエル・ピアノ・トリオ(CRD原盤録音年不明1980年代か?)・・・これも、一連の室内楽に負けず劣らず40数分の大作。変ホ長調D.929も同様だけれど、親しげなる歌が溢れて、晴れやかな表情が楽しい作品です。続くソナタ楽章 変ロ長調 D28はいっそう、幸せな気分に溢れました。

DENON PMA-390Uさすがに、真空管アンプの発熱が気になる季節となったので、トランジスタ・アンプに替えましょう。ワタシのはDENON PMA-390Uというもので、既に10年選手だと思うが、安物です。オーディオには興味はなくて、こんな聴取環境で「音質云々」コメントしちゃいけないんでしょう、きっと。(ネットで検索すると”コスト・パフォーマンスに優れた秀作”とのこと/ワタシの音楽の趣味と変わらない)

エエ加減なるオーディオ環境+耳ながら、明らかに音が変わります。音質がやや軽快に、スッキリと・・・逆に言うと、薄味になったようなスムースさを感じました。ま、勘違いかも知れないけど。Shostakovich全集は交響曲第4番ハ短調へ〜コンドラシン/モスクワ・フィル(1962年)・・・データを信じればもっとも旧い録音だけれど、これも音質は悪くない感じ。やや音の肌理が粗いくらい(それさえ好ましい)。第1楽章の重苦しい葛藤、第2楽章は途方に暮れたように、とぼとぼ歩む雰囲気ともかく、問題は26分に及ぶ最終楽章なんです。暗鬱な気持ちは最後まで解決されず、カタルシスへと至らない。不安げなエネルギーが右往左往・・・そのまま、怒りと諦念の混沌に突き進むばかり。

これ、著名なる(そして当局の覚えめでたかった)第5番とよく似た構造の作品ですよね。但し、より難解で晦渋で、曲調が暗いだけ。コンドラシン率いるオーケストラの切れ味、迫力、全体の見通しとメリハリの良さ、わかりやすさは際立っているでしょう。ワタシは「いかにも」風第5番の安易な終楽章大団円より、ずっとこちらのほうがシニカルかつユーモラス、変化が多彩で好きな作品です。

NOVALIS NV-16オークションで売れ残ったCDもなにかの縁・・・ということで、Mahler 交響曲第1番ニ長調〜コリン・デイヴィス/バイエルン放送交響楽団(1988年)・・・この演奏はBBS上某氏にて「バカにでもわかるマーラー。私の一押しなんだけれどね」とのコメント有。全曲聴き通して、何故放出を(いったんは)決意したかよく理解できました。録音は極上。自然体の会場空間ははっきりと認識できます。

どんな細部にまで”節回し”を徹底して、それがウェットかつ暖かいバイエルンのオーケストラで、ていねいに細部まで歌われるから、鬱陶しくて仕方がない。好みだと思うんだけれど、コリン・デイヴィスは表現が洗練されていないというか、田舎風だと思うんです。”バカでもわかる”とは思わないが、表現意図はよく伝わってこれを支持される方はいるだろうな、と納得。

夕方、女房と外食・・・贅沢なものです。


2006年7月某日

どんよりと梅雨が抜けず、気温も上がりませんね。朝晩は涼しくて、しかも洗濯物はいつまでも乾かない。

さて(嬉しくも)貯まったCDを(楽しく)聴かないと・・・BRILLIANT 92215/1-2 14枚組5,196円▲クーポン使用Bach 無伴奏ヴァイオリン・ソナタ/パルティータ全曲〜マーク・ルボツキー(v)(1987年)・・・BRILLIANTのBach 全集に含まれる録音(借り音源ではないらしい)。彼は1931年レニングラード生まれのヴェテランで、録音当時56歳だけれど、予想に反して”味わい系”、つまりバリバリ技巧が切れるわけでも、艶やかな美音を誇るでもない。昨夜、お気に入りの「シャコンヌ」から聴き初めて、少々がっかりしたのは、最近、ミケランジェリの濃厚ピアノ版ばかり聴いていたからでしょう。近年のディジタル録音だけれど音質にも不満があって、録音会場の奥行き感に少々不足有。

しかし今朝、ソナタ第1番ト長調/パルティータ第1番ロ短調/ソナタ第2番イ短調と聴き進めて、誠実誠意、粛々訥々と抑制された表情で弾き進むスタイルは(いつしか)胸を打ちました。流さない、表層に滑らない。雄弁ではない。オイストラフ門下、チャイコフスキー・コンクール優勝(1958年)という経歴から、豊満でたっぷり歌う演奏を想像したが、そんな脂っこさ皆無。こういった地味な演奏こそ、永く座右に置くべき存在なのでしょう。これから2枚目(「シャコンヌ」含む)、行きます。(2枚組で単売されております)

BRILLIANT 92294/5 6枚組2,510円Schubert 八重奏曲ヘ長調 D803〜ベルリン・フィルハーモニー八重奏団(1998年NIMBUS原盤)・・・ワタシのお気に入り作品であり、”いつまでも沸き出る歌が止まらないよ!”的美しい旋律が纏綿と連続するセレナードか。一時間を超えます。交響曲第9番ハ長調によく似たテイストであり、いっそう親密で懐かしい。数種所有するこの作品音源中、これは屈指の音質を誇ってややクールな音場が明快でした。

ワタシがかつて聴いたこの作品CD(FMでも)は、皆著名なる名人ばかりだったが、ベルリン・フィルの演奏技量は頭抜けていますね。あちこち聴き惚れるように奥行きある音色で、その存在感を際立たせているのがブランドホーファー(cl)でしょう。ホルンがしっかり安定して、上手いもんだなぁ、と思ったら、ザイフェルトだったから当たり前か。音質が”クールな音場”だったせいか、演奏そのものも、やや”クール”な印象があり、これはおそらくウィーンの名手達の甘美な世界に馴染んできたからだと思われます。

午前中、いつものスポーツクラブへ。この先、土曜日は出張で潰れていく予定だから、自分で運動不足解消を工夫しなくては・・・ダンベルとかバランス・ボールをやっております。ダンベルは手軽だけれど、下半身がどうも取り残された感じ。夕方からは、まさに”驟雨”といった天候で湿っぽい。オークションはぼちぼち落札が始まっているが、価格設定失敗したか?予想よりちょっと動きが鈍いようです。本日中に終わってしまうので、引き続き出品しました。

VENEZIA CDVE 04241 12枚組4,871円▲ここから更にクーポン値引き使用コンドラシンのShostakovich交響曲全集は、想像以上の感動連続で驚いております。第2番に引き続き、第10番ホ短調(1973年)/第1番ヘ短調(1972年)/第12番ニ短調「1917年」(1972年)/第3番変ホ長調「メーデー」(1972年)/第15番イ長調(1974年)一気聴き!LP時代の記憶では、作品により音質のバラつきがあったはず・・・ところがどれも鮮明な音質であって、細部が浮き立って(例えば第15番終楽章打楽器の細かい活躍)メリハリ明快、基本センスとして西欧風洗練スタイルだと思うが、露西亜風金管の迫力爆発もちゃんとあります。

第1番の若々しい意欲満点の創作意欲と熱気溢れるリズム感、第3番に於ける(いかにも”それ”らしい)合唱の骨太い説得力・・・嗚呼、もっと以前にこのCDに出会っておくんだったな!(LP時代と録音情報違ってませんか?第8番は1961年であったような・・・ここでは1967年となっております)・・・で、いつも「努力賞!」と称揚してきたスロヴァーク全集をオークションへ出品する決意を固めたのでした。

Bach 無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2/3番、ソナタ第3番〜マーク・ルボツキー(v)でラストまで確認。やはりシミジミと良いですね。ハイフェッツと対極かな?(個性の違いだけれど)”誠実誠意、粛々訥々と抑制”〜この方向でぶれがない。2枚分、あっ!という間に聴き通せます。気持ちよい。

オークション処分対象物色で棚をひっくり返していて、Chopin 練習曲集 作品10/25〜ウラディミール・アシュケナージ(p)(1959/60年)を発見。未だ20歳代、露西亜時代の録音です。音質ややぼんやりとしているが、芯をしっかりと感じさせる音色、瑞々しい感性に溢れました。ワタシはアシュケナージのピアノはあまり聴いていないんです(Rachmaninov くらいか?)。こんな繊細に揺れ動く心情が楽しい「練習曲」を聴いたのは、ずいぶんと久々・・・彼の指揮ぶりとはかなり方向が異なると思いますが・・・。


2006年7月某日

DG 429 079-2 9枚組オイゲン・ヨッフムの旧Bruckner全集待望の入手(諸費用込5,228円。いつでもどこでも入手可能だったが、中古でも価格がこなれなかった)、オークション入札の翌日には到着して、久々、未聴CDボックス貯まっております。入札しようと思っていた、ヤルヴィ旧録音のSibelius 交響曲第7番は、2時間ドラマをぼんやり見ていて、やり過ごしてしまいました・・・ま、これも運命というか、出会いの妙でしょうなぁ。あわてない。

さっそく、Bruckner 交響曲第7番ホ長調〜ヨッフム/ベルリン・フィル(1964年)聴きました。先日、シュターツカペレ・ドレスデンとの演奏(1976年)を聴いたばかりだけれど、管弦楽団の余裕と洗練具合、自然体の表現、そして録音状態含め、こちらのほうが(ワタシの嗜好に)しっくり来ますね。おそらくは”録音の印象”(奥行きが足りない、音の粒が粗い)か。後年の録音には、ヨッフムのいっそうの個性が刻印されていて(いわゆる”煽り”ですな)、世評的にはそちらが称揚されているのか。こちら旧録音は。スムースな流れに乗って、第2楽章の陶酔はもちろん、第3楽章のリズムの的確さ、終楽章の(余裕の)まとめ方含め、とても耳あたりのよい、そして充分余力のある力強い演奏に仕上がっておりました。

HMV通販で「イル・ジャルディーノ・アルモニコ」(11枚組3,829円)大物到着!この9枚目「バロック名曲集」は既に所有していたので、先にオークションにて処分済み(用意周到でっせ)。さっそく一枚目「初期イタリア・バロックへの旅(17世紀イタリアの音楽)」/モンテヴェルディ:シンフォーニア /メルーラ:3声のチャッコーナ /即興演奏 /カステッロ:ソナタ第4番 /スパーディ:再びわかれて(チプリアーノ・デ・ローレのマドリガーレによる) /即興演奏 /カステッロ:ソナタ第10番 /リッチョニ:4声のソナタ /即興演奏 /マリーニ:「ラ・モニカ」によるソナタ /ウッチェリーニ:「ラ・ベルガマスカ」によるアリア /ロッシ:3声のシンフォニア /フォンターナ:ソナタ /ピッチニーニ:アーチ・リュートとチェンバロのためのトッカータ /ウッチェリーニ:ソナタ第18番 /ロッシ:エコー・シンフォニア /ロニョーニ:野も丘も(パレストリーナのマドリガーレによる) /ロッシ:ガイヤルド「ザンバリーナ」 /ロッシ:5声のシンフォニア・グラーヴェ /メルーラ:カンツォーナ「ラ・カッタリーナ」 /ウッチェリーニ:「針箱」によるアリア /チーマ:ソナタ /メルーラ:ルッジェーロ /ロッシ:ガイヤルド「ノルシーナ」(Monteverdiともかく、他はほとんど名前さえ知らぬ。2000年録音2564 63264-2)

これが、凄い!時代的に地味で大人しい、くすんだような旋律とサウンドを想像し勝ちだけれど、使用楽器の多彩さ(弦のみならず、多種多様な木管、リュート、オルガン、打楽器まで)、旋律表現の即興性、躍動、詠嘆、雄弁、カビ臭い太古の音楽としてではなく、まさに現代に蘇生する往年の芸術美の数々。驚くべき明快生々しい録音と併せ、驚愕発見と覚醒の74分・・・これで300円少々、もってけドロボー。

短い通勤に持参したのは、Mozart フルート四重奏曲集〜ニ長調K.285/ト長調K.285a/ハ長調285b(途中まで)〜ランパル(fl)/スターン(v)/アッカルド(va)/ロストロポーヴィチ(vc)(1986年)・・・ずいぶんと著名人ばかり集めた録音だけれど、正直、この作品に微妙な個性・相違を楽しむほどの馴染みはないんです。当たり前に楽しく、当たり前に上手い名人ばかり。録音が意外とよろしくない・・・といっては罰当たりか。もう少しお勉強しましょう。

XXL 220833-303 10枚組@2,480本日も出先より直接、早々に帰宅してこれで一週間終了。ここ最近、土曜日が休みでありがたいことです。Mahler 聴いてます。交響曲第1番ニ長調〜ミトロプーロス/ミネアポリス交響楽団(1940年)・・・これはCBS録音ですか?たしか「史上初!」の録音だったはずだけれど。この「XXL 220833-303」は、一般に復刻状態がよろしくないが、勝手にSPかLPから板起こししたものか、あまり良好な音質とは言えません。

音質故の誤解もあるかも知れないが、妙に前のめりでアツ苦しく、そのくせドライな旋律表現もあって、テンポの揺れも不自然で荒々しい演奏!のように聞こえます。後年の彼のMahler 録音では、もっとスケールとモダーンなスタイルがバランスして絶品だったような・・・最終楽章のテンションの高さは強烈だけれど、少々やかましい。

フィル・アップはRavel 「クープランの墓」(1941年)であって、音質的には似たような、あまりよろしくないもの。しかし、速めのテンポ、流麗なスタイルには聴くべきものがあるでしょう。しかし、こんな緻密なメルヘンはそれなりの音質条件で楽しみたかった。オーケストラの表情も少々カタい、というか強面か。

今朝、サイト定例更新済み。(いつもながらだけれど)サイト更新用原稿尽きております。この週末に、何本か書き貯めたいもの。


2006年7月某日

昨夜は(取引先の気のあった友人と)広島で痛飲!帰りの新幹線で久々、ゲロ戻してしまい(もちろんトイレで)ようやく駅からタクシーで帰宅後、風呂はもちろんのこと、歯も磨かずそのままダウン・・・今朝、なんということもない体調なのは、ダイエットによる肝臓数値改善のたまものか。でも、反省してます。

SPRAPHON 2SUP 0023 中古@250出張移動時間も音楽があれば楽しめます。Debussy 「牧神」「クラリネット狂詩曲」「遊戯」「管弦楽のための映像」〜セルジュ・ボド/チェコ・フィル(1967/77年)・・・ほとんど存在も知られぬ地味な録音だけれど、音質、演奏とも極上であります。華やかなサウンドではないが、精緻な集中力と、オーケストラの暖かく、やや素朴な響きが妙にマッチして、雰囲気だけでは聞かせない希有なる明快さ+滋味なる味わいを実現しております。これは隠れた名盤か。

Beethoven 交響曲第3番 変ホ長調「英雄」〜コレギウム・アウレウム合奏団(1976年)・・・これこそ、古楽器による新時代の「英雄」の登場!と(当時)賞賛された録音であります。まだ、ディジタル録音登場以前ですよ。楽器仕様が折衷的であること、指揮者が存在しないことが「歴史的演奏」として正しいかはともかく、たった今、現在21世紀の耳で聴いても鮮度は落ちていませんね。アンサンブルの驚異的な集中力、全体的に穏健派の解釈ではあるけれど、各パートのニュアンスが入念なだけではなく、第2楽章「葬送行進曲」の変奏など、思わぬ劇的なアツささえ実現しております。

こうしてみると、ワタシにとってのBeethoven 嗜好は古楽器系なんだなぁ。現代楽器による表現は、時に厳しすぎ、キツ過ぎる・・・

Stravinsky バレエ音楽「ペトルーシュカ」〜スヴェトラーノフ/ソヴィエット国立交響楽団(録音年不明/優秀な録音)・・・ははぁ、こりゃオモロいですねぇ。スロウ・テンポ(40分近い)による徹底的な重量路線。これで実際バレエの伴奏にするのは困難極まりない、粘着質でよく歌う表情豊かな演奏であります。所謂、”爆演”ですな。重いが、鈍重ではない、オーケストラはけっこう上手いと思います。

(地元取引先と打ち合わせ後、早々に帰宅。今朝の続き)あと、Debussy 前奏曲集第1集〜ミケランジェリ(1977年ヴァチカン・ライヴ)・・・30数分の収録は贅沢だけれど、演奏はぴかいち。音質は”まぁまぁ”状態ながら、彼の濃密な集中力を存分に堪能できます。濃厚な黒砂糖のような深い甘さが全編を支配しております。(DOCUMENT 223500 321CD5 第2集はCD7 1982年シュトゥットガルト・ライヴが収録されます)

HMVから一ヶ月以上掛かってCD届きました。そのうちの一セットがShostakovich 交響曲全集〜コンドラシン/モスクワ・フィル(VENEZIA CDVE 04241 12枚組4,871円▲ここから更にクーポン値引き使用)・・・これこそ、ワタシがLPとの哀しき別れを決意させた曰く付きの音源であります。で、さっそく十数年ぶりに交響曲第2番 ロ長調「十月革命に捧げる」(1972年)・・・もとより、Shostakovichはワタシ個人的に得意な音楽とは言い難いが、聴くことは聴いているんです。(←いかにも愛情薄いコメントだけれど)先入観か、それとも昔馴染みのせいか、テンション高く、緊張感に充ちて、ワタシは再会をココロより楽しんだものです。


2006年7月某日

今朝は一時間寝坊しちゃいました。これは希有な事象でして、それでも早起きなので問題なし・・・ま、職場も近いし、もとよりフレックス・タイムで定時に出勤する必要はないんです。きょうは夕方目指して広島へ。宿題と、トラブル対策です。前向きのつもりだけれど、精神的にはやや弛緩気味か。体調良好だけれど、肩が凝ってます。九州方面は、例年の如く大雨らしい。

昨日、途中だったSchubert 交響曲第9番ハ長調〜マッケラス/ジ・エイジ・オブ・エンライトゥンメント管弦楽団(1987年)・・・最終楽章まで。全部ではないが、繰り返しは意外と実行しており、美しい旋律をたっぷり堪能できました。素朴ではあるが粗野な響きではなく、集中したアンサンブルは終楽章で最高潮に達しました。旋律を雄弁に煽ったり、テンポを大幅な揺れさせない(第1楽章冒頭が典型例)ストレートかつ清涼な響きに魅了されます。

RCA 74321 276042 オークション2枚諸経費込み計1,586円Mahler 交響曲第3番ニ短調〜エド・デ・ワールト/オランダ放送フィル/ディアドコヴァ(con)(1995年)到着しました。100分を越える長丁場であること、相変わらずの残響過多のコンセルトヘボウ収録、オーケストラの響きに個性と芯が少々不足気味であること・・・一見茫洋と薄味の演奏ではあるけれど、ウキウキとするような、まるでこども時代の”いつまでも終わらない夏休み”のような楽しい雰囲気に充ちて、ワタシはこの穏健派の演奏を愛します。これで彼のMahler は全部揃った・・・と思ったら、第10番がない。

ワタシ所有の計14枚は贅沢な収録でして、寄せ集めれば10枚くらいになりそうだし、余白に「第10番アダージョ」くらい収録できそうだけれど、そもそも「大地の歌」と併せて、録音そのものが存在するのか?最近、「贅沢収録も悪くないか」(第8番の一枚目なんて、24分の収録ですよ。2枚で@750だったが)と感じるようになりました。集中力が続かないんです。


2006年7月某日

昨夜、無事博多での勤め(講演の反応は・・・ま、あんなもんか?)を終えて、念願だった地元の旨いものを喰って飲んで、帰宅は11時前。帰りの新幹線では、音楽も聴かずひたすら眠っておりました。楽しかったな。午前中事務所で集中的に諸作業をこなして、発生した大きなトラブル(取引先との)チーム・メンバー状況聞き取り、その対策(明日広島に訪問しなくっちゃ)・・・なにもかも、上手くいっているワケじゃありません。でも、体調万全。体重維持(昼食を抑制したので)。

通勤+行きの新幹線で聴いた音楽・・・RCA 74321 276102 中古2枚組750円 2005年4月購入Mahler 交響曲第9番ニ長調〜エド・デ・ワールト/オランダ放送フィル(1995年ライヴ)・・・かつてワタシは、この作品に対して「人生の懊悩や毒・・・」的表現を嘱望(←このコメントも要再検討)していたけれど、嗜好はどんどん変化して、安寧で平静な心境もエエではないか、そんなことを考えるように〜そのキッカケは例えばハイティンク(1969年)であり、別な意味合いでアブラヴァネルだったかも知れません。

デ・ワールト盤は、コンセルトヘボウでの茫洋とした豊かな残響に包まれ、オーケストラの響きに芯が足りない(個性不足)物足りなさは感じつつ、ハイティンクの方向を受け継ぐ、穏健派としての素直なスケールが楽しめると思います。煽ったり、叫んだりしない。粛々淡々と、ていねいな表現がじわじわ聴き手を包み込むような、長く聴き続けて飽きない演奏と感じました。

Mozart 交響曲第40/35/38番〜ブルーノ・ワルター/コロムビア交響楽団(1959年)・・・半分ほど居眠りで途中記憶が途切れている(とくに交響曲第35番ニ長調「ハフナー」)が、たっぷり瑞々しく、豊満甘美なるMozart !これこそがワタシが少年の頃からの馴染みの姿だったはず(一方でベーム/ベルリン・フィルの禁欲的な集中力も愛したが)。いまでも現役の音質(おそらくはLP板起こしの駅売海賊盤だけれど)だけれど、まったりと美しい肉付きが少々重いか・・・さすがに最近、古楽器系のスリムな演奏に馴染んだせいでしょうか。でも、こんな世界は(逆に)貴重となりつつあります。

駅売海賊盤連続申し訳ない・・・ということは、定評ある”名盤”ばかりということか?)Mussorgsky 組曲「展覧会の絵」(1965年)/Stravinsky「春の祭典」(1963/64年)〜カラヤン/ベルリン・フィル(エコー・インダストリーECC-644)・・・これは中学校の音楽室にあったLPであって(休み時間は勝手に聴いていた/担任が音楽の先生だったので)懐かしい、というか、少なくとも「展覧会の絵」はワタシの”刷り込み”であります。

ゆったりとしたテンポ、やや粘着質で重いが、色彩豊か、滅茶苦茶上手いオーケストラ・・・これだけ聴けば、圧倒的な説得力に負けそうになる(負けでも良いが)。続けて「春の祭典」を聴くと、おお!これも、”やや粘着質で重いが、色彩豊か、滅茶苦茶上手いオーケストラ”・・・つまり、どれを演っても「カラヤン節」に彩られ、ワンパターンと評しては叱られますか?どのフレーズもしっとり歌い込まれ・・・って、「春の祭典」はもっとドライでクール、精密に表現されるべきもの・・・これはブーレーズ/クリーヴランド管弦楽団(1969年)での、ワタシの出会いが前提になっておりますね。

「展覧会の絵」は、管弦楽表現の最高峰と評しても良いでしょう。やや怪しいアンサンブル、カルく淡い色彩を誇るアンセルメ盤(1959年〜また駅売海賊盤だ!)を聴きたくなりました。

ラスト、Elgar 序曲「南国にて」(1974年ライヴ)/交響曲第1番 変イ長調(1983年ライヴ)〜 ジョン・プリッチャード(1921-1989)/BBC交響楽団・・・これ、何度聴いても胸がアツくなります。燃えるような演奏!なんだけど、英国紳士には含羞と抑制が常に感じられました。

VIRGIN VC790708-2オークション300円(送料込)で落としたCD到着。Schubert 交響曲第9番ハ長調〜マッケラス/ジ・エイジ・オブ・エンライトゥンメント管弦楽団(1987年)・・・今朝、第1/2楽章のみ聴きました。古楽器による、さっぱりとしたフレージング、素朴な響き、軽快なるリズムがワタシには快い。嫌いな作品じゃないが、少々敬遠気味でして、それは勇壮に、たっぷり歌うほど反発意識が強まります。(しょーもない話だけれど、プラ・ケースが重量感あって希少価値・・・それにしてもマッケラスって人気ないんだな。競合なしで落札ですよ)

Bruckner 交響曲第7番ホ長調〜オイゲン・ヨッフム/シュターツカペレ・ドレスデン(1976年)・・・かなり以前にサイト掲載しているが、書き直し必要ですね。旋律ひとつひとつを煽っているようであって、もしかしてそれが”入魂”ということなのか。静謐なる詠嘆である第2楽章「アダージョ」に於いてもその姿勢は変わらず、こりゃ聴き手がアツくないと楽しめませんね。ワタシはたった今現在体調良好なので、”こんなBrucknerも有”的感銘はちゃんとありました。

じつは、ヨッフム旧全集オークションにて落札予定なので、新全集もちゃんと聴いておかなくっちゃね、ということであります。それにしても、このドレスデンでの録音はあまりよろしくない。

高松まで商談に出掛けて、そのまま帰宅しました。高松往復は意外と時間が掛かって、けっこう音楽を聴けるんです。Delius 「夏の歌」「イルメリン前奏曲」「楽園への道」(1968年ロンドン交響楽団)「夏の庭園で」「ラ・カリンダ」「春、初めてのカッコウを聞いて」「ブリッグの定期市」(1970年ハレ管弦楽団)以上バルビローリの指揮。どの作品も印象的で、泣けるような静謐なる主旋律が全編を支配していて、切なくも懐かしい。人生の寂寥というか、諦念が伝わってきて、控えめな感動がひろがります。バルビローリはハレ管との演奏のほうが、ゆるゆると”慈しみ”の表情がいっそう徹底されると感じたものです。

VOXBOX CDX 5051  2枚組1,407円Mozart 嬉遊曲 ニ長調K.334〜ロバート・ジョンソン/ニューヨーク・フィロムジカ(1972年)・・・前後に行進曲ニ長調K.455が配置され、やはり”楽隊の入場行進”は必要ですよ。演奏はイマイチかなぁ、無条件幸福なヴォルフガングの音楽に文句垂れるとは、罰当たり!と自覚するが、各パート一人の現代楽器には、いま一歩の躍動、艶を望みたいところ。「嬉遊曲セレナード全集」(BRILLIANT 92627/1-23)23枚分購入した今となっては、少々中途半端な存在(VOXBOX CDX 5051  2枚組1,407円)となってしまいました。

Mozart 連続、弦楽四重奏曲第18番イ長調K.464/第19番ハ長調K.465「不協和音」〜ジュリアード弦楽四重奏団(1966年旧録音)・・・良いですね。背筋が伸びて、知的なバランスに支えられたアンサンブル。甘美ではないが、ヴォルフガングの愉悦に欠けるわけでもない。「不協和音」は、ワタシお気に入りの作品であって、まるでBartokでも始まるのか!と、冒頭は(いつでも)どきどきしちゃいました。しかし、ワタシ所有のCDではあまり音質的にはよろしくない感じ。


2006年7月某日

昨日のエアロビクス、そして自宅でのしつこいダンベル体操、トドメは昨日購入したバランス・ボールと、節食と併せ減量対策は完璧です。ほとんど”現状復帰”なったので、少々緊張感(食事制限+スポーツ)を意識的に増やして”より高い峰”を目指しましょう。あと、2kgだな。それにしても”現状維持”は難しい。油断できない。二日間で1kgは落とせることを実感。昨夜は赤ワインを飲んじゃいました。本日、昼から博多へ強行日帰り自主講演活動(昼からお休み取って/実質ボランティア)、最終便迄酒席(なんせ交通費のみ無給なので、せめて酒でも・・・との配慮)です。そういえば、滋賀県知事に現職相乗り知事破って、草の根女性候補当選しましたね。同じ主張の共産党推薦候補が票を伸ばせなかったのは、どういうことか。風か、潮目か。

オークションは第4期出品へ。「今回の出品はわからないことだらけ、理解できませんね」〜とBBS書き込みがあったが、たしかに価値あるものばかりだけれど、もっと聴いていただける 方がいらっしゃるかな、ということで。人生の時間は限られています。自分だって、けっこう探しているものが、それなりの価格で入札できていますのね。(抜けていたデ・ワールトのMahler 交響曲第3番/2枚諸経費込み計1,586円で入札出来・・・少々自分の価値観では高いが、全集別途中古4,980円購入、既存在庫処分がメンドー+ストレスを避けた感じ)ほかにも、買いたいものがあります。今回出品分は、入札順調ですよ。棚在庫入れ替え?そんな感じか。

IMP MASTERS DMCD98 2枚組 $3.98BBC PROMS CENTENARYを久々〜但し、一枚目のみ。Berlioz 葬送と勝利の大交響曲 作品15より第3楽章〜プリッチャード/BBC交響楽団(1983年)/Tchaikovsky バレエ組曲「くるみ割り人形」作品71a〜サージェント/BBC交響楽団(1966年)/Elgar 交響曲第1番 変イ長調 作品55〜ボウルト/BBC交響楽団(1976年)・・・この賑々しい喜びと熱気はどういうことか。「 葬送と〜」は未だ全曲を聴く機会を得ないが、壮大なる空間とスケールを感じさせる残響が素晴らしい。ふだんは聴き流しちゃう「くるみ割り人形」のエレガントでくつろいだ雰囲気・・・録音も良好。

そしてボウルトの十八番(おはこ)Elgarは、ライヴならではの、時に散漫なる響き散見されるが、落ち着いて、ジミな黄昏が全編を支配して、聴衆の拍手も一際盛大!「ブラーヴォ」の掛け声も決まっていて、ワタシはこの作品が大好きです。

CDオークション出品物を選定しているときに”棚整理”をしていて、みつけたのがMendelssohn 「真夏の夜の夢」(1967年)/交響曲第4番イ長調「イタリア」(1962年)〜ジョージ・セル/クリーヴランド管弦楽団・・・ワタシのCD(駅売海賊盤FIC ANC-99)では音質よろしくない(乾いて、音が少々ダンゴになっている)ですね。メルヘンより厳しい集中力が勝った演奏であり、推進力もたいしたもの。でも、もっとゆったり愉悦と余裕が欲しいですね。いかにも、セルらしくて嫌いな演奏ではないが。

さて、持参CDの選定に入りましょう。


2006年7月某日

空腹のあまり早朝覚醒・・・一日の精進で体重は”誤差”の範囲増に至りました。本日もう一日(いえいえ、しばらく)頑張って減量傾向に持っていかなければ。今朝から、盛大に雨降ってます。いかにも梅雨空らしい。

今回出品のオークションは最終結果6割ほどの入札で、上出来だと思います。だいたい価格相場とか、人気売れ筋とか見てきましたね。同時に落札もしていて、昨日一枚到着。以前からその存在だけは知っていたけれど、レーベルに馴染みがなく探しようがなかった(と、いうか、もともとムリして探しませんから)「Last Night of The Proms」〜チャールズ・グローヴス/ロイヤル・フィル(1990年スタジオ録音/CASTLE COMMUNICATIONS PACD 011)「Last Night of The Proms」〜チャールズ・グローヴス/ロイヤル・フィル(1990年スタジオ録音/CASTLE COMMUNICATIONS PACD 011)・・・送料振り込み料全部入れて600円弱か。出品された方は女性だったみたいで、やはり英国音楽はオトコの世界ですか。グローヴスって、日本じゃ全然人気ないのかも。捨てるCDあれば、拾うCD有。

だいたい「プロムス」最終夜の定番は決まっておりまして、Walton 戴冠行進曲「王冠」で始まって、誰でも知ってる歌ってるElgar「威風堂々」第1番「希望と栄光の土地」、Parry「イエルサレム」/ARNE「ルール・ブリタニア」(サラ・ウォーカー(s))/Wood「英国海の歌による幻想曲」(「羽生の宿」ですな)・・・ここでは何故かHummelのトランペット協奏曲ホ長調(変ホ長調?レイモンド・シモンズ(tp))が含まれ、きっとこれも祝祭的な雰囲気を盛り上げるべく馴染みの演目なのでしょう。ライヴではないが、だからこそのアンサンブルの完成度も高く、知っている作品ばかり!アツくって、最高です。

ワタシは生来の”落ち着きのないオトコ”でして、従ってオペラにじっくり腰を据えて馴染んでいない・・・いえいえ、Mahler の大作とか、Bach の受難曲辺りは平気だから、所詮慣れと心構えの問題ですか?我らがヴォルフガングの作品は数少ない例外でして、今朝は英DECCAの(毎度申し訳ない)駅売海賊盤 ECC-611 中古@250Mozart 歌劇「フィガロの結婚」(抜粋)〜エーリヒ・クライバー/ウィーン・フィル(1955年ステレオ)・・・凝縮濃密集中力あるサウンド、中庸のテンポによる躍動溢れる表現(この人の録音を聴くと例外なくそれを感じます)+シエピ(フィガロ)、ギューデン(スザンナ)、ダンコ(ケルビーノ)、デラ・カーザ(伯爵夫人)、ポエル(伯爵)どの歌い手も個性が濃厚で、”色”がはっきりと出ておりますね。貫禄とか、スケールとか、時代でしょうか。

思い立って同作品シギスヴァルト・クイケン/ラ・プティット・バンド(1998年)で、ほんの少々サワリ(第1幕のみ)を比較したが、古楽器故のアンサンブル(集中力?)のユルさ(ノンビリとした印象を与える。ピッチも低いかな?)とか、それこそ歌い手の薄味に少々がっかり・・・って、けっしてヘロ演奏じゃないですよ。録音だって(もちろん)こちらのほうがずっと優れているし。個性方向の違いを楽しめば良いんです。ああ、これはライヴ収録だったんですね。


2006年7月某日

7月に入りました。ここ数日、あきらかに出ハラ復活気味で、リバウンドの恐怖がやってきております。1kg増では止まらないか?昼食を控えめに、というのいうのがポイント(朝は自宅にいる限り、ブランシリアル+野菜ジュース系の健康朝食だから)ながら、ここのところお付き合いが偶然続いて少々ヘヴィだったんです。商売の関係での”試食”も連続。夜は夜でけっこう酒席がないでもない(昨夜も)。とにかく、本日スポーツクラブへ。昼夜と食事抑制して、明日も連続スポーツクラブ!しましょ。

エアロビクスに行って参りました。昼は蒟蒻入り焼き飯、間食ガマンして夕食もできるだけ節食・・・二時間ドラマ再放送見ながらダンベル体操してました。そろそろ本格的な夏なので、エアコンのお掃除もしました。あまり音楽も聴かず、本も読まず・・・でぼんやりしてましたね。ああ、本日締め切りのオークションはやはり不調でして、それでも50%くらいの落札(競合なし)状況でした。懲りもせず、新たに大物セットもの出品済み

Mahler 交響曲第2番ハ短調「復活」〜オーマンディ/ミネアポリス管弦楽団(1936年)・・・史上初の電気録音とのこと。しかもライヴ。平明、明快、明瞭、ストレート、さっぱりとして、あざとい粘着質浪漫表現とは無縁で、オーケストラも上手いものです。最近の優秀録音とは比較すべき水準ではないが、それでも想像以上に明快で聴きやすい音質でしたね。ムリして求めるような録音じゃないかも知れないが、オーマンディって、昔から華やかで色彩豊かだったんですね。

CAPRICCIO 51 000Brahms ピアノ協奏曲第1/2番〜ギリシアの俊英ディミトリス・スグロス(p)/タバコフ/ソフィア・フィル(録音年不明1990年頃か?)・・・意外とお気に入りの作品でして、第1番ニ短調はカーゾンの恐るべき演奏の印象が刷り込みとなっておりました。これは両作品ともリリカルで、リキみとか、熱血汗まみれ方面ではなく、巨魁に柄を大きくし過ぎない、バランス表現に好感が持てます。当然バックの役割は大きいが、少々非力さが心配だったソフィア・フィルも意外に深い響きで悪くない。聴き疲れしないCD2枚分であります。

 

【♪ KechiKechi Classics ♪】

●愉しく、とことん味わって音楽を●
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written by wabisuke hayashi