音楽日誌
2006年4月香川県「津田の松原」風景
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2006年5月某日

結果的に無為無策、養生の昨日でありました。少々、風邪が残っております。夜、買い置きしてあった赤ワイン(イタリア)を飲んでみたけれど、口に合わずちょっとだけで止め。一日サボったので、本日、明日(夕方から出張)と机仕事を一気に片づけましょう。今朝も涼しい。昨日、昼はかなり気温は上がったようだけれど。

付け焼き刃でShostakovich学習、ということで交響曲をそれなりに聴きました。考えてみれば、敬遠気味なのはこのジャンルだけでして、室内楽も管弦楽作品も、ピアノ作品だって、けっこう楽しめるんですよね。BRILLIANT 6324/11Shostakovich 交響曲第15番イ長調〜ルドルフ・バルシャイ/西部ドイツ放送交響楽団(ケルン1998年)・・・リリカルな味わい溢れかえっての”いかにも”風盛り上げ手法とは異なる、無感動というか淡々と収斂していく(どんどん盛り下がっていく)ような、不思議な味わいの作品。小音量で多彩に駆使される打楽器が聴きものでして、そのリズムの正確さ、キレ、録音の優秀さに驚きます。白眉は短い第3楽章「アレグレット」と感じたが、「お気に入り作品ですか?」と訊かれれば、「う〜む・・・」と答えるしかしかないか。(CD一枚38分収録は潔い)

同作品を、NAXOS 8.550624ラディスラフ・スロヴァーク/スロヴァキア放送交響楽団(ブラティスラヴァ 1989年)で再確認。彼の全集を聴く度に感じるのは、”努力賞だ”ということです。つまり、非力でアンサンブルの集中力に不足するオーケストラを率いて、それなりの水準に引き上げているな、と。打楽器の繊細な味わいに(やや)不足するのは、おそらくは録音問題ではないでしょう。RossiniとかWagner、引用というかコラージュされた不思議な味わいの作品だけれど、未だ自らの心の琴線に触れる音楽ではない。フィル・アップの交響曲第2番ロ長調「11月革命」(1990年)は、スロヴァーク・フィルハーモニック合唱団の朗々とした(緻密な縦の合わせ方ではない)ナマの声がとても気に入ったし、”いかにも”風盛り上げ手法がわかりやすい。

”いかにも”風盛り上げ手法・・・といえば、交響曲第7番ハ長調「レニングラード」〜ラディスラフ・スロヴァーク/スロヴァキア放送交響楽団(ブラティスラヴァ 1989年)再び登場。ああ、これは作品がいかに長大異形のスケールであっても、わかりやすい作品ですね。有名なる第1楽章(「ボレロ」に似ている?ご冗談を!)の勇壮なる行進曲から大衆的であって、(第5番もそうだけれど)日本的高度成長サラリーマン気質、昔懐かしい「モウレツ社員」、24時間戦えますか?的前向きのノリを好まれる方もいらっしゃることでしょう。

GPR 002/2スロヴァーク盤は悪くないと思いますよ。オーケストラの弱さ、みたいなことは(ここでは)感じさせないし、体調ともかく、たった今現在のワタシの精神状態にフィットしておりました。更に、交響曲第10番ホ短調〜ムラヴィンスキー/レニングラード・フィル(1955年プラハ・ライヴ)・・・なるほど!音質状態乗り越え、この激しい集中力とオーケストラのテンションは壮絶と評してよろしいでしょう。こちらのほうが世間では主流であって、ワタシはスロヴァーク全集の、やや緩い世界に拘泥しすぎたか。それがShostakovichを遠ざける結果となったのか。

いずれ、ワタシは”勇壮前向き激しい”音楽は苦手方面なんです。それでも、音楽はいつ目覚めるかわからないから、聴くことを止めない。

お仕事順調です。夕方、別組織の方と情報交換のお誘いがあって、(酒で)詳細お話しして、ヘロヘロです。一ヶ月って、どーしてこんなに長いの?人生って、しんどいですね。明日、高知行き。

2006年5月某日

野口 晴哉 「風邪の効用」(ちくま文庫)だったか、風邪は無理矢理治すものではない、と書いてあったはず。基本、ストレスによる免疫力低下であり、「休め」という自然の指令なのでしょう。先週だって、直接の行事対応お約束(松山新居浜)がなければ休んでましたよ。昨日、ほとんど快復していたけれど、(完治目指し)念のため本日お休み・・・のつもりが、今朝から明らかに体調が悪い。(微熱、咳有)昨日は気持ちが張っていただけなのか、いつも不眠気味なのに昨夜はよう眠れました。中途半端にせず本日、しっかり休みましょう。(職場のご近所連中には、時にワタシが不在になって、息抜きさせてあげる必要もある)

米原万里さん亡くなったんだなぁ。未だ若いのに。この人は著作は、そんじゅそこらの”エッセイスト”(=自称。片腹痛い!)とは桁が異なって、知的なウィットと表現力、なにより実践に裏打ちされ、あくまでユーモアを失わない・・・せめて手許の文庫を再読して追悼させていただきましょう。

昨夜、もやもやした精神状態(憂鬱な・・・ワタシは基本、通常前向きで明るいが)だったが、大曲を楽しめる〜しばらく、室内楽とか、ピアノ作品とか、静謐なる宗教的声楽作品とか、そんなものばかりに偏ってきたが、もう大丈夫。たとえば2年程前に購入した眼鏡(かなり高価)が、壊れて(何度目だ)しばらく放置してあったことに対する鬱々としたココロの奥底。これはそれを修理すれば快復します。金属アレルギーであるワタシは、腕時計は使えず、腰にキーホルダーを付けて時計(1,000円)+カギとしているが、その時計がずっと気に食わない・・・チタンの時計を買えば良いんです。(買っていないが)

細川貂々「ツレがうつになりまして。」(幻冬舎)・・・ハリー健さんのサイトが更新されなくなって(一時は10個くらいあった)、そのうち消えてしまったから病状悪化したのかな、と心配しておりました。(この本は未読。偶然にサイトで発見)彼は菜食主義わからないか者だし、ワタシもここ半年の”ダイエット・トライヤル”で肉食は極端に減った(魚は食べてました!)結果、闘争心というか激怒!が減る、というか内向的後ろ向きになりそうな気がしたものです。知り合いにも、けっこう多いんですよね、この病。皆、なんとかジワジワ快復して下され。他人(ひと)事ではない。

・・・で、大曲SOMM CD 016-2Bruckner 交響曲第8番ハ短調〜ケンペ/チューリヒ・トーンハレ管弦楽団(1971年 SOMM CD 016-2)・・・Brucknerは基本、”サウンドを聴くべきもの”と考えております。中庸なるテンポ粛々、質実、要らぬリキみ、煽り等過度な表情付け色付け一切なく、必要にして充分なるパワーとスケールが存在します。清涼なるブルー系のサウンドは濃厚重厚に過ぎず、深みのあるエエ音で鳴っております。ホルン、フルートの味わい深い響きはもちろんだけれど、クールな弦の詠嘆が切ないっすなぁ。音質はフツウ・・・文句付ける筋合いもないが、凛とした空気が澄み渡るような録音だったら、いっそうの感銘があったことでしょう。CD2枚82分一気聴き!

聴き残した、もしくは自分なりの検証途中であるCDはクサるほどあるのに、またCD大量に注文しちゃいました。先日、深夜のニュース番組で森永卓郎さんなんかを代表例とする「ヲタクな親父」が数人登場していたけれど、ワタシもその一人か。(モリタクさんとは同い年齢)音楽は”聴くこと”こそ、主眼だけれど、ここまで来れば言い訳できぬ”ヲタクな収集”状態か。ワタシがLPを諦める決定的事件となったコンドラシンのShostakovich全集(ある日、取り扱いをミスして傷を付けてしまった)とうとう注文!先日、演奏会ご一緒した児島の体操服屋の旦那が「ああ、買いましたよ」と(涼しい顔で当然の如く)曰(のたま)ったのが最終的なリミッター決壊でした。

だいたい、ワタシShostakovich(なんて!)好きでもなんでもない・・・NAXOSのスロヴァーク全集で”挫折”し、BRILLIANTのバルシャイ全集で苦戦し・・・ザンデルリンクで違和感有、コンヴィチュニー(第10/11番)に至っては聴いた記憶がない・・・なのに屋上屋を重ねて全集注文!泥縄でバルシャイ(久々)聴くか、と一瞬思ったが、結局HISTORY 204568-308Bruckner 交響曲第7番ホ長調〜ヨッフム/ウィーン・フィルハーモニー(1935/36年)へ手が伸びちゃう。(ハース版ですか?)

先ほど「凛とした空気が澄み渡るような録音だったら、いっそうの感銘が・・・」と書いたばかりだけれど、戦前太古録音でもそんなことは微塵も感じさせぬ優秀録音(歴史的音源としては)で、オイゲン・ヨッフム30台前半の若々しい、美しい表現を楽しめます。強引ではなく、引き締まって勢いたっぷりだけれど、むしろ素直で明るい表現がモダーンであります。やや速めのテンポだけれど、咳いた印象はなし。所謂、いつもの”煽り”もほとんど見られない。ウィーン・フィルは充実してますね。ヨッフムとの組み合わせは珍しいと思います。(64分)

HMV注文は「全部揃うまで届けないでね」にしてあるので、それまでにしっかりお勉強しましょう。

2006年5月某日

寒いくらいですねぇ、困った天候だ。ワタシは風邪かなり快復し、女房に伝染っていきました。今週は余裕のハズ(本日除く。内部仕事は自分の努力で克服できるし)だけれど・・・体調一気に完全な状態にさせたいですね。

DG 429 042-2昨夜、Mahler 交響曲第1番ニ長調〜クーベリック/バイエルン放送交響楽団(1967年)・・・この作品はほんまに難しくて、ほとんどの演奏に快い感動を得られるが、一方で子供の頃の震えるほどの感動(ワルター/コロムビア交響楽団1961年)にいずれ及ばない・・・嗚呼、久々いいですね、この演奏。素朴?自然体?テンポの微妙なる揺れは想像以上にあって、暖かくも懐かしい、親密なるオーケストラの響きが魅力的。ムリムリな強引はどこにも存在しない。湯水如くMahler 大曲CD購入続けているが、この(もっとも初期に、もっとも高価に購入した)全集こそワタシの”リファレンス”(参照の基準)であります。とくにホルン、木管の奥深い響きには目眩しそう。

CCC 0002322CCC-04/052001年にコンヴィチュニー激安ボックスが発売され、狂喜乱舞して購入したものです。しかし(購入当時)ワタシは彼のBeethoven やらSchumannに世評ほどの感銘を受けず、やや”お蔵入り”的状態に〜現在(いま)だったらどう感じるのかはわからない。再聴必要です。(Beethoven 交響曲第1/2番ドレスデンとの「英雄」には好感を持った)

昨夜、今朝に掛けてBruckner 交響曲第5番 変ホ長調〜コンヴィチュニー/ゲヴァントハウス管弦楽団(1961年 演奏時間80分を越え、CD2枚に収録)・・・仰け反りました。古色凛としたサウンド、驚くべき呼吸の深さ、余裕。煽り、疾走はどこにもなく、いつも必要にして充分なる力感に充ちて慌てず、細部までしっかり描き込んで表層に叫ばない。録音は極上で、久々に”エラいもん聴きましたで!”的圧倒的感銘に浸りました。

お仕事は粛々と消化しているはずだけれど、なにかしら不安です。体調も回復傾向だけれど、原因がわからない。この程度の(お仕事上の)混迷は知れているし、むしろマシなほうだと思うが・・・とても疲れていて、明日はお休みいただきます。せっかく治りかけの風邪を完治させること、それと目医者に行こうかな。な〜に、一日程度の机仕事は数時間で戻します。大丈夫。

ワタシが10年以上前から必死で集めた「ERMITGE」音源・・・次々と激安ボックスで復活しております(涙)。「グレート・コンダクターズ」「グレート・コンチェルト」「 グレート・チェンバー・ミュージック 」・・・意地でダブり買いするか?ヤケクソで。・・・んなワケにもいかず、Beethoven 交響曲第8番ヘ長調〜クナッパーツブッシュ/ミュンヘン・フィルハーモニー(1956年)久々、聴いております。

味付け(とことん)濃く、そして音質は乾いて薄い。人工的に広がりとか、残響を付加したみたいで、聴きやすいような、いや、その逆のようなビミョーな音質か。素朴を通り越して、悪趣味の域に達した激遅粘着質演奏でして、アンサンブルの縦の線を合わせようなどいう気持ちは端っから存在しない。ユルい、洗練からほど遠い田舎演奏・・・だけれど、終楽章のテンポに仰け反りつつ、やがて聴き手は指揮者のマジックに取り込まれました。もしかしたら、これが”優雅”なのかも知れない。

2006年5月某日

ぱっとしない天候だなぁ。薄ら寒いというか、どんよりしているというか。体調最悪を脱していると思うが、本日は終日室内に逼塞してひたすら快復に努めましょう。ちょっと、スポーツ・クラブで逆療法する意気地は出ませんね、なんせ呼吸系が危ういから。体重1kgくらいは増えているんじゃないか(ワタシの場合、胃腸系に影響出ていないので)。巷でも風邪(インフルエンザ?)が流行っているようで、修学旅行が延期になった、みたいな話題も伺ったものです。

昨日まで持参したCDコメントの追加・・・Haydn ピアノ協奏曲ニ長調 Hob.18-11/ト長調 Hob.8-4〜アルトゥーロ・ベネデッティ・ミケランジェリ(p)/エドモンド・デ・シュトゥツ/チューリヒ室内管弦楽団(1975年)・・・これは1990年代前半に購入して、既に処分したものの”出戻り買い”(@250)・・・当時のワタシは、Haydnの素朴な世界を、あまりに生々しく、濃厚に変貌させていることに対して強い反発を感じたものでした。10年ぶりの邂逅では、濃厚に間違いはないが場違いなる重厚ではない。清潔で端正なシュトゥツのバックと、濃密なるピアノの相性が素晴らしく、おそらくは”この作品は素朴に・・・”的先入観をぶち破るような、恐るべき骨太な集中力が説得力圧倒的有。Haydnではなく、ミケランジェリの味付けを堪能すべき価値ある一枚か。音質良好・・・というか、ここ最近海賊収録的ライヴばかり聴いてきた、という反動もあるかと思います。

エコーインダストリー ECC-602 @250 駅売海賊盤を更に中古で!Mozart 交響曲第34(1966年)/35(1959年)/36番(1966年)〜カール・ベーム/ベルリン・フィルハーモニー・・・交響曲第35番はワタシの原点のひとつに間違いなし。しかも、間違いなくこのベームの17cmLP・・・小学生だったワタシには演奏家へのこだわりも(もちろん知識も)なく、解説は暗記するほど読み込んでおりました。もともとセレナード(からの改変、抜粋)だった由(「ハフナー・セレナード」K.250に非ず)・・・そこから(ほんの子供だったワタシは)「嗚呼、未だ聴かぬセレナード(「アイネ・ク」しか知らなかったし)って、こんな華やかで、喜びが吹き上がるような音楽なのか」と想像したものです。

既にカラヤン時代に入っているベルリン・フィルが、圧倒的技量そのままに禁欲的、細部まで生真面目にアンサンブル刻み込んで、遊びやら緩みなど微塵も感じさせないMozart !彼のMozart 交響曲は後期作品がほぼ全曲手許に揃ったが、LP時代は全集が宝物だった・・・ノスタルジーのみでの”オトナ買い”は避けたい行為だけれど、せめてしっかりその価値を再評価したいものです。

入江敦彦「やっぱり京都人だけが知っている」(洋泉社新書y)・・・これは(べストセラーだったらしい)「京都人だけが知っている」の続編らしいが、ワタシは”順繰りに経過を追って読書する”性癖がない(うむ、音楽もか)から、行きつけのBOOK・OFFで見掛けて即入手したもの。そういえば以前に同じ著者で「英国式人生のススメ」読んでますね。(サイト内検索で発見。これは英国在住の知識人として、ハナに付くくらいの博覧強記ぶりに少々違和感有・・・というか、ワタシには理解できない世界だったか)

京都は18〜22歳という、人生のもっとも多感で楽しい季節を過ごした街であります。大阪に就職して、そして結婚したが、遊びに行ったり、本やレコードを探しに行くのも京都だったな。初給料で(憧れの)「京都サンボア」に行ったのも良き思い出です。(先代頑固親父が健在であった。ここでウイスキーの味を教えていただいた・・・息子にも伝えないと)〜この著作は「英国式人生のススメ」と同じですね。具体例を細部にこだわって徹底的に抽象化分析して、本質を象徴的にえぐり出しちゃう。お座敷ごとには縁がなかった人生だけれど、土地勘やら行事、味、食材、そして京都人(とくに女性)には痛いほどの実感を以て、リアルに没入出来る一冊!陶然・・・だけれど、ワタシは京都には住めないかも。

LONDON HT-119  @250Sibelius 交響曲第2番ニ長調〜(しつこく)ベルグルンド/ボーンマス交響楽団(1976年)を確認。粗野で素朴、かつ雄弁、自信に溢れて感銘深い・・・他の演奏と比べて・・・ということは意味ないのかも知れないが、同作品をアシュケナージ/フィルハーモニア管弦楽団(1979年)にて連続聴き・・・優秀で洗練されたオーケストラの響きだけれど、どことなく煮え切らず、面白みのない演奏に聞こえました。未だ経験不足?「フィンランディア」(1980年)も同様のテイストだけれど、「カレリア」組曲(1985年)にはかなりの成熟が見られるように・・・

そういえば、馴染みの「トゥオネラの白鳥」〜ベルグルンド/ボーンマス交響楽団(1972年)・・・これほど誠実清涼に響き渡る演奏も、希有なる経験でした。

牛山隆信「秘境駅へ行こう!」(小学館文庫)・・・痺れました。女性には理解できない(まったく実益も、華やかな賞賛も注目も存在しない)”趣味”だし、個人的にはマネをしようと思わないが、”理解共感”は(たっぷり)あります。だいたい、冒頭に出現する北海道の張碓(はりうす)、小幌(こぼろ)にはワタシ、子供の頃に行ったことがあるんです。張碓は(札幌に近く)海水浴をしたし、小幌は当時でも秘境だったが「信号ステーション」となっていた記憶があって、崖を降りて親父、兄とキャンプをしたんです。親父はかつての旧国鉄マンでして、戦後復興の頃の路線整備に尽力したんですね。

数日前から、スキャナがダメになったので(体調の様子見ながら、散歩ついでに)HARD・OFFへ。で、525円で買い換え済み。2・3枚分撮り直しました。

2006年5月某日

昨夜のホテルはネットにはつながったが、サイト原稿のダウンロードもアップロードもできず・・・昨日松山、本日新居浜での会議(商品説明プレゼンテーション)ほぼ完璧!反応良好、だけれど体調最悪。ヤクは使わないつもりだったが、どーしても頭痛がひどくてお薬飲んじゃいました・・・昨日など一生懸命報告説明していくうちに、快復してくる不思議〜気持ちの問題なのかな?夜、楽しい酒を飲みました。ホテルではほとんど眠れなかったが、今朝には快方方面・・・だけれど、時に咳き込むので、明日の演奏会ご招待は辞退させていただきます。すみません。

ああ、それと今回のツアーは”体調快復”最優先なので、かなりしっかり食事を摂りました。ダイエットしばし休止。往きは単独バス先行乗り込み、早朝不眠に業を煮やして時間つぶしもあったので、音楽しっかり聴けました。今回最大の成果はD Classics HR 703862  4枚組 1,510円で購入Sibelius 交響曲全集7曲〜パーヴォ・ベルグルンド/ボーンマス交響楽団(1972年-77年)・・・いやぁ、集中したなぁ、久々。ワタシ、コレ大好きな作品だけれど、これほど(心より)楽しめるとは!

録音がよろしい。けっして艶やかだったり、豊かな中低音の厚みを実感することはできないが、涼やかな奥行きと自然な定位がありました。弦も管もザラリとして、やや素っ気ない響きだけれど、濃厚重厚官能的な方向よりSibelius に似合っていると思います。アンサンブルの集中力、磨き上げは立派なもの・・・だけれど、粗野に間違いない。そして、あくまで清涼なる呼吸を失わない。強靱な爆発が、威圧的ではないんです。

どの作品の出来がよい・・・とは言えんなぁ。全部エエです!例えばバルビローリ、ヤルヴィ、サラステ・・・どれも素敵な演奏だから、あちこち浮気して(それなりに)楽しんでいるが、もっと集中して、丁寧に、音楽を大切にしないといけないんだね。

今野信雄「定年5年前」(PHP文庫)〜1990年発売だから少々旧いか、もっと事態は深刻化してますか。高度成長モウレツ・サラリーマンのお伽噺残滓あったのか。破格の才能あるサラリーマンが組織に囚われずに働き、そして引退後、玄人はだしの歴史探索の著作に異能を発揮する・・・時代は世知辛くなりました。

2006年5月某日

昨夜は早々に就寝したが、今朝は風邪症状進行中に変わりなし。鼻水盛大也。サラ金ティッシュを大量持参して松山出張しなくっちゃ。首の後ろがバリバリに凝ってます。なんとか明日まで保たせないと、自ら長時間話す会議もあるので。帰りは夜8時頃か。試練ですなぁ。今回は「一切薬を用いない」ことを決めております。抗生物質を多用すると、一気に治ればそれでよいが、結局長引く、という説もあるので。定例更新済み。

SONY 5173539 11枚組2,980円今朝、Mozart 嬉遊曲 変ホ長調K.563〜ラルキブデッリの演奏(1990年)にて。この作品も例外なく、ワタシのお気に入りです。グリュミオー(v)/ヤンツェル(va)/ツァコ(vc)(1967年)・・・自然体で、生きる喜びを淡々と語っていく・・・グリュミオーはあくまで暖かく、微笑みを失わない・・・とは昨月の「音楽日誌」より。ラルキブデッリの演奏は、驚くべき精気と躍動に充ちたもので、古楽器演奏に時に見られる洗練されない響きとか、芯の弱さなど微塵も感じさせません。フィル・アップはグリュミオー盤と同じくBach 父子による「アダージョとフーガ」集であり、快速軽快な推進力にココロ奪われます。

(昨夜)Scriabin 交響曲第1番ホ長調〜ムーティ/フィラデルフィア管弦楽団/ステファニア・トツィスカ(a)/マイケル・マイヤーズ(t)/ウェストミンスター合唱団(1986-91年)・・・馴染みの薄い作品だけれど、全編に甘美で妖しい旋律継続して、壮大なる規模を誇る名作でしょう。Wagnerのテイストも有。演奏は洗練され、かっちりと芯を感じさせる明るい響きであり、どろどろとした露西亜系的先入観を一掃します。(3枚組全集で980円入手・・・文句なし。)

朝一番に職場に寄り、資料を印刷し出力してそのままバスへ。バス中ではあまりの頭痛に耐えきれず、ついにヤクを服用・・・なんせ、小一時間の説明あるし、当面なんとかしないと・・・で、本番は無事乗り切りました。現場系・本番には強いんです、ワタシ。チーム・メンバーにもお手本見せて、文句ないでしょ!的万全のノリで、本番になると体調もやや回復・・・そのまま、飲みに行きました。(懲りない)

明日、もう一発同じ会議内容有〜頑張ります。

2006年5月某日

職場で風邪を伝染されみたいだけれど、基本は免疫力の低下なのでしょう。鼻の奥、咽方面に少々違和感有。ほんまは軽い症状のうちに休むと良いんだけれど、午前中の高松行きは回避可能ながら、いずれ昼からの地元商談は抜けられない。覚悟決めて行って来ます。明日から(これこそ絶対に休めない)松山だし。

先日聴き掛けのCONCERTOROYALE(206207-360)Beethoven 交響曲集より、交響曲第1番ハ長調〜タマーシュ・コウトニク/ジリナ・スロヴァキア・シンフォニエッタ・・・小編成による現代楽器、残響少な目の乾いた(ステレオ)録音、さっぱり素直な演奏ぶり、妙に親しげで新鮮です。溌剌としているわけでもないが、全然あかんヘロ演奏でもない。もの凄くフツウっぽくて、愛想はないが強圧的な姿勢とは無縁・・・こんな演奏初めて、というか、まずこんな録音にはお目に掛かれない・・・気に入りました!

今朝から再びBach !オルガン作品、ワルター・クラフト(or)で聴いております。トッカータとフーガ BWV540/我らの救い主、イエス・ キリストBWV626/神の子は勝利の凱旋をなしたもう BWV630/前奏曲とフーガ ト長調BWV550/協奏曲ト長調BWV592/協奏曲イ短調BWV593/協奏曲ハ長調BWV595/協奏曲ニ短調BWV596(CONCERTOROYALE 206204-360 CD3)・・・エエですね。例えば若き日のリヒターとか、著名なるヴァルヒャ(いずれ一枚くらいしか聴いていないが)の雄弁とは異なって、粛々と力みなく、自ずと音楽の大きさが表出される・・・そんな演奏にココロ揺さぶられます。

誰でも気付くことだけれど、Vivaldiの優雅なイタリアの協奏曲が、ドイツの厳めしい音楽に見事に変貌していることに感動!LP時代に所有していた盤質問題(粗悪な海賊盤風だったが)だったのか、音質もずいぶんと改善されたような気がします。

中小様々なトラブル+諸折衝ありつつも、なんかココロ穏やかな一日。体調あまりよろしくなく高松往復・・・お取引先には7人ぞろぞろとおじゃましたが(ワタシはついで、というか顔見せ程度)相手側の実務責任者がワタシと一番親しい(長い付き合いなんです)と言うことで、なにかと顔を立てて下さる。同行メンバーも、元同チーム馴染みの体育会系人間関係で余裕の阿吽の呼吸也。更に(実質上初対面の)相手側ご担当者(ワタシとは普段直接の接点はない)が、”嗚呼、この人コテコテの大阪人だ”ということが理解できて、エグい言い回しもワタシなら余裕で聞き流せる・・・

禁断の(ダイエット生活には)「讃岐うどん」半年ぶりに摂って、帰りの瀬戸大橋線は死んだように眠りつつ(体調そうとうに厳しい)帰岡。20分ほど、チームメンバーに詳細具体的説教風教育的指導したあと、地元取引先へ。和気藹々、かつ厳しい商談していたら、別のご担当が「はやっさん、約束の沖縄土産!」と(ん?そんな約束あったっけ)と紙袋下さっちゃう。同行のウチのメンバーは目を白黒。商売のお相手に土産もらうのはワタシくらいか・・・これが人生の醍醐味です。(その合間にも、諸トラブルは粛々とケータイに連絡は来ていたけれど・・・屁みたいなもんですわ)

帰り、新規オープンした某量販店の視察(3回目)ついでに、オープンセール売れ残りの赤ワイン2本(スペイン+イタリア)購入して、早々に(直接)帰宅・・・女房とスペイン赤ワイン堪能しました。ようやく、ワインにもいろいろ味香りの変化がある、ということがおぼろげに理解できる・・・か。明日は松山〜それよりカラダが怠くて(発熱あるのか)青息吐息状態。

瀬戸大橋往復(半分ほど意識失っていたといえ)聴いた音楽・・・Sibelius 交響曲第7番ハ長調/「ペレアスとメリサンド」/「レンミンケイネンの帰郷」/「伝説」〜パーヴォ・ベルグルンド/ボーンマス交響楽団((p)1972〜79)・・・彼の最初の全集だけれど、痺れますねぇ。ボーンマス交響楽団って、シルヴェストリの印象からか”粗いじゃじゃ馬オーケストラ”みたいな記憶があるけれど、少々ザラリした肌合い残しながら、濃厚方面ではない(良い意味で)薄味かつ荒涼なる演奏に仕上がっております。

少々時代遅れかも知れないが、この繊細なる北欧の味わいは(子供の頃から)大好き!他の(たとえ知名度低くとも)管弦楽作品共々、ワタシの体調不良を癒して下さいました。

2006年5月某日

さて、本日は一時間早く出ようかな?「お仕事締め切りで●×しなくちゃ!」と決意しても、回りやお客はそんなこと意に介せずずんずんと”即答”求められるので、実質時間は半分もないんです。昼食なんて最近まともに摂ったことはない。女房少々体調不良みたいです。自分はほぼ快復、体調と意欲はリンクしているので気を付けないと。なんとかなってくれ!本日の会議よ。

Bach  オルガン作品集(ヴァルター・クラフト) 昨日聴いた音楽の続きの件、ワルター・クラフト(or)のBach 作品集〜待望の入手(CONCERTOROYALE 206204-360)からの一枚。いと高きところには神にのみ栄光 あれBWV715/キリストは死の縄目につながれたりBWV695/主イエス・キリストよ、われらを顧みたまえBWV709/主イエス・キリストよ、われらを顧みてBWV632/愛なるイエスよ、われらここに集い BWV706/愛なるイエスよ、われらここに集いBWV633/幻想曲ト長調BWV572/われらが神はかたき砦BWV720/トッカータとフーガ ニ短調BWV565/ようこそ、慈悲篤きイエスよBWV768(CD2)・・・LP時代「全集」(10枚だったか、それ以上だったか?)を所有していた懐かしいもの。

素朴で敬虔なる雰囲気に溢れ、Bach の天才的メロディ・メーカーぶりを堪能させられるCDですね。やや薄っぺらく金属的ではあるが、概ね音質的にも問題はない。シュトゥックマイヤー盤全集は購入10年以上経って、いまだに全曲まともに聴き通したことはないが、毎週ことあるごとに座右に置いて楽しむべき、ココロ洗われる音楽。

Dvora'k スラヴ舞曲集作品46/72全曲〜ヘンリー・アドルフ/フィルハーニア・スラヴォニカ(Tring SYM0070)・・・演奏陣は偽装であって、ナヌートの「新世界」にフィル・アップされた数曲が各々別演奏者(含む幽霊)表記であったことを考えると、同一演奏者でない可能性も有。ワタシはこの作品大好きでして、小学生からのお付き合い(カラヤン/ベルリン・フィルの17cmLP)であり、LP時代はドラティ/バンベルク交響楽団で楽しんだもの。現在だったらこのCD見掛けても買いませんね。(5年程前か。入手価格も記憶なし)やや埃っぽい響きのオーケストラであり、優雅さや変化に乏しい印象もあるけれど、作品の楽しみは伝わりました。

準備不足、というよりあきらかに実力不足。会議はなんとかなったが、報告は半分ほどボロボロで少々情けない。でも、許して下さい。夕方更に内部打ち合わせ、もう記憶もないほど多種多様の諸作業、フォローやってド残業・・・って、これが日本の正しきサラリーマンの姿なんでしょう。本日自らの採点は60点也!エエじゃないか。明日、高松へ。とんぼ返りで地元岡山のお客と商談。明後日早朝から松山へ。県内縦断現場訪問+会議2ヶ所対応。移動時間たっぷりで、音楽聴けるじゃないか。

夜遅く、Mozart 嬉遊曲 変ロ長調K.287〜シャンドール・ヴェーグ/カメラータ・アカデミカ・モーツァルテウム・ザルツブルク(1988年)に癒されております。涼やかで軽快、微妙に起伏のある弦を主体に、さっぱりとしたアンサンブルに仕上げております。ヴェーグは既に故人だけれど、世代に相反して、濃厚浪漫とは縁遠い世界を作って下さいました。返す返すも激安「10枚組」が憎い。

2006年5月某日

昨夜は(健康診断も終わり)飲んじゃいました。痛飲状態。反省・・・って、体調よろしくないんです、久々。ダイエット開始からずっと快調だったが、カラダどんより重いのと、珍しく肩が凝っている。風邪の初期症状なのかなぁ。チームのメンバーお仕事まったく回っていなくて、その支援に大苦戦!挙げ句、原稿完成して大量印刷して送るだけだ、状態までこぎ着けたらカラー・プリンタが故障しました・・・ワタシのお仕事は明後日に迫った会議資料報告の「読み込み」なので、これがもう精神的に続かない・・・本日、山口より夕方に戻って根性入れて本番に備えます。

渡辺 浩弐 「ひらきこもり」のすすめ〜デジタル時代の仕事論(講談社新書)・・・2002年の著作。著者はカリスマ・ゲーム・クリエイターらしいが、まともに就職したことがないらしい。amazonのカスタマー・レビューほどの反発(安易だ、楽観的だ、みたいな印象)は感じなかったが、一方で旧来型のお仕事に取って代わるほどの画期的な提案とも思えませんね。たった今現在、「自分探し」に悩み苦しんでゲームとアニメに流れ込んでいる、若者はこの著作を読んで下さるでしょうか。仮に読んでも「神髄」を捉えられるか?一時間ほど新作ゲームを試して雑誌に寄稿する「ゲームライター」より、とことん楽しんでラストまで到達して、コメントをブログやらBBSにコメントする「ゲーマー」に真理が存在するのは当然でしょう。(ワタシはゲームは一切しないが)

しかし、その「行為」「哲学」を社会的広がりとか、経済的継続に結びつけること・・・ノウハウ本じゃないから、具体的例示のみをして「自分探し」じゃなく「自分で探せ」ということか。2002年という不況もどん底状態で書かれたことにも意味ある一冊。

PHILIPS 420 890-2 420円先週の東京での取得CDは、Dvora'k 交響曲第7/8番〜コリン・デイヴィス/コンセルトヘボウ管弦楽団(1975/78年)・・・穏健英国紳士だから”爆演”なハズもないが、伝統ある深々と暖かいオーケストラの響きを生かしつつ、かなりの”力演”であります。ま、馴染みの作品だし、とにかくコンセルトヘボウのサウンドに身を任せ・・・的楽しみ方させていただいております。アナログ末期の一番良い時のサウンドだなぁ。

山口にてお取引先通常商談+別件の調整会議があって、そのまま帰宅しました。本来であれば職場に戻って、明日に迫った主催会議の資料読み込みしなくちゃいけないのだけれど、こればかりはノーミソ知的前頭連合野仕事なので、根性では乗り切れない。昨夜の酒のあとで言い訳できんが、体調よろしくないんです。チームの若い奴もすっかり風邪で体調崩していて、明日以降もきちきちのスケジュールだから、とにかく本日はゆったりさせて下さいな。明日、少々早めに出勤して午前中みっちり資料読み込み集中します。

新山口往復だったので、音楽しっかり聴きました。Bruckner 交響曲第9番ニ短調(1955年バイエルン放送交響楽団)/8番ハ短調(1949年ハンブルク州立フィルハーモニー)〜オイゲン・ヨッフム(DG 449 758-2)・・・歴史的録音に特別に興味があるわけでもないが、ある日BOOK・OFF(松山)で偶然1,000円入手したもの。この類の音源はまず”音質問題”だけれど、いや、んもうこれは最高!充分鑑賞に堪える水準。そして、ヨッフム壮年期の燃えるような情熱溢れます。

ヨッフムは後年のスタジオ録音を聴いてもけっこう”煽り系”だけれど、ここでもその路線は同一でありながら、いかにも若々しい意欲と情熱に溢れ、充実したアンサンブルに驚かされます。結成9年目の若いバイエルン放響はもちろんだけれど、カイルベルトの録音で素朴で響きを聞かせていたはずのハンブルク州立フィルだって、負けないくらいの引き締まった圧倒的威力で鳴り響きました。余裕と枯淡の貫禄演奏・・・ではないが、そのひたむきで前向きなアツさに、ひたすら感銘深い2時間余でありました。

Mussorgsky/Ravel 組曲「展覧会の絵」〜ジュリーニ/シカゴ交響楽団(1976年)・・・ワタシはジュリーニの大ファンであって、ここでの細部まで入念なる歌になんの疑念もありません。しかし、シカゴ交響楽団との違和感が・・・ショルティとの相性には(自らの嗜好を越え)何の問題もないが、この技術的に最高の硬質サウンドと、ジュリーニの”とことん歌う”姿勢に対する違和感・・・逆に、これこそシカゴ響が自らに不足するものとして求めていたものだったのか。(続く、ロサンゼルス・フィルとの「マ・メール・ロワ」「スペイン狂詩曲」1979年〜これは、どうもぴん!と来ない)

Tchaikovsky 組曲第3番ト長調/第4番ト長調「モーツァルティアーナ」〜ステファン・ザンデルリンク/アイルランド・ナショナル交響楽団(1992/3年)・・・ナマで一部聴いていた作品だけれど、意外と音源が少ないんですよ。第1/2番は10年くらい前に入手していたけれど、これは待望の入手でした。(中古420円)交響曲で聴かれる、暗鬱甘美な旋律ではなく、上機嫌なる明るい世界が誠に快い。演奏も予想外にすっきりと整ったものだし、音質も良好でした。

2006年5月某日

さて、宿題満載きつきつの一週間始まりました。カラダが重い。気分的にも。

きょうは午前中の定例資料など早々に仕上げて、明後日の資料の解析を始めないと。昼から健康診断有。半年前からの劇的変化(ダイエットの成果)楽しみであります。おそらくは夜、ド残業で更に資料解析。明日、終日山口だけれど、事務所に戻って終日資料解析+印刷。そして翌日午前中本番ぎりぎり迄資料解析で、昼からお客様を迎え本番会議報告。夕方から内部会議(これは内部だから、特別な準備せずに既存資料で間に合わせ)翌日、高松で会議(ワタシの担当はごく一部。未だ何を準備するかも考えていない)、その翌日早朝から松山行き、会議対応〜翌日現場回り、更に夕方から会議対応・・・つまりきちきちに土曜までスケジュールが埋まっていて、しかも日常業務は粛々と消化しなくっちゃいけない!別途トラブル処理がないことを祈るのみ。

そういえば、来春目指して就職活動を進めている息子だけれど、某外食産業一本に絞って最終役員面接までこぎ着けて自信満々だったが、”落ちた”との報告有。いくら「バブルの再来」とはいえ、人生そんなに甘くないのだよ。仕事の実力と三流大学出身は無関係だけれど、すべての世の中の人々がそう考えない限り、まず採用されない事実も厳然として存在する。悩め!苦慮せよ、若者よ。

昨夜、寝る前にNHKを偶然に見たら、クラウディオ・アバド/ルツェルン音楽祭管弦楽団がBruckner 交響曲第7番ホ長調を演ってました。アバドは病癒えたんですね、ま、すっかり爺さんになってしまったが。動きの少ない指揮ぶりで、全体を的確にコントロールしていて、(我が家のテレビの貧困なるオーディオ水準だけれど)オーケストラが非常に上手く(お互いを聴きあっているのがよくわかる)清潔清廉な、威圧感系ではない爽やかな音楽を実現しておりました。閑話休題(それはさておき)

クラリネットの美人はザビーネ・マイヤーじゃないのか。チェロの堂々たる貫禄婆さんはナターリャ・グートマン、コンマスは(すっかり禿上がったが)コリア・ブラッハーじゃないか。ヴィオラの「お茶の水博士」風頭髪はヴォルフラム・クリストか。おおフルートは黒い木製〜これはコンセルトヘボウみたい、と思ったらジャック・ズーンその人か・・・なんじゃこれ。そういえば最近「クラウディオ・アバド/ルツェルン」のCDとかDVDが盛んに出ていて、(廉価盤ではないし)何故かな?と記事を読みもせずにおりました。

慌ててサイト検索すると、ここ最近、オールスター・メンバー(マーラー・ユース管がベースらしいが)で再編成されたらしくて、今年2006年秋には来日もするらしい。ふ〜ん、こんな”売り方”もあるんですねぇ。斎藤先生記念管弦楽団に一脈通じるか。

では、行って来ます。

2006年5月某日

日曜です。久々の演奏会予定有。

最近、”脳を鍛える”というのが流行っているみたいだけれど、機能維持発展に努力を傾注すべきものらしい。たしかに素敵な女優さんの容姿は思い浮かぶが、名前が思い出せない・・・電話番号はずいぶんと以前から暗記できなくなった。手持ち音源の失念は、あまりに増えすぎたCDの物量故、ということにしておきましょう。いずれ、様々な世情煩悩に興味を失いだしたらSOS。昨夜(どんなキッカケか忘れた!が)Tchaikovsky 弦楽セレナード ハ長調を聴きたいな、と思い立ちました。

Disky Communications  BX704052 3枚で2,090円にて購入したウチの一枚/バルビローリ/ロンドン交響楽団(1964年)中学生時代オーマンディ/フィラデルフィア管弦楽団の17cmLPで出会ったのは鮮明なる記憶で、少々高音が刺激的だった・・・若い頃の記憶は失われない。ところで、たった今現在どんな音源を持っていたっけ?バルビローリ/ロンドン交響楽団(1964年)は即思い出したが、カラヤンがあったはず・・・5分以内で 1980年録音のCD発見できました。あれ、意外と少ないもんだなぁ。細部迄馴染みの作品なのに。NAXOSとかDISCOVER辺りでも、この作品は入手する機会がなかったか。(アントルモン/ウィーン室内管は売り払ったのか?)

2年程前ごっそり”オトナ買い”したYEDANGCLASSICボックスは怪しいが、なんせほとんど無定見集合体なので、探すには本格的な根性が必要・・・ここで「もういいや」となればボケの始まりか。きちんと探しましょう・・・と、この段階で思い出した。スウィトナー/シュターツカペレ・ドレスデン((p)1969)のがあったはず。(ご丁寧にダブりで2枚も)更に、棚上のYEDANGボックスを降ろそうとして、お隣のCDを除けたらデ・ブルゴス/ロンドン交響楽団(1984年)発見。う〜む・・・(5分経過)結論的に棚中YEDANGCLASSICには当該作品なし。歴史的録音を少々探索し、調査終了。

バルビローリ盤は(記憶通り)たっぷりと、粘着質甘美に旋律をよく歌わせて素敵でした。スウィトナーは抑制が利いて、きりりと引き締まったアンサンブルの集中力があって、世評的にはこちらが上かな?ワタシは、前者の個性をより愛しております。

お昼はご近所にオープンしたスープカレー屋さんに(試しに)女房と行ってみました。冷凍食品はいただいたことはあるけど、実際のお店で食べるのは初めて・・・って、こんなもんかな?さしたる感銘はないけど、ご近所にいろいろ選択肢が増えるのは好ましい。そのままシンフォニー・ホールに送ってもらって、岡山交響楽団の定期演奏会へ。Bruckner 交響曲第9番ニ短調は、震えるほど感動しました!

仕事のことを考えると憂鬱だから考えないようにしているが、やはり憂鬱ですな。昨日、HMV通販で入荷遅れしていたCD届いて、Mozart 嬉遊曲第10番ヘ長調K.247〜ロバート・ジョンソン/ニューヨーク・フィロムジカ(1972年)を聴いていたら、な〜んだ、コレ馴染みの作品じゃないの。棚中探索したら、シャンドール・ヴェーグ盤(1986年)出てきました・・・これも涼やかスマートで素敵な演奏に間違いないが、脳裏で鳴っている演奏ではない。室内楽というか、各パート一人ずつの(しかも、溌剌躍動するような)演奏を何度も聴いた記憶有〜これがわからなくて悩んじゃう。

・・・サイト内検索して気付いたけれど、これじゃないか。VANGUARDのCDは一カ所に集めていて、そこにないところを見ると既に処分したのか。残念・・・いや、ちがうなぁ、おそらくは「各パート一人ずつ」ではなないし、記憶では著名なるヴァイオリニストが中心だったような?もしかして歴史的録音だったような?エア・チェック音源だったのか。

2006年5月某日

五月晴れです。早朝決起。午前中スポーツクラブへ〜健全なる生活。

Mendelssohn 劇音楽「真夏の夜の夢」は、ワタシのお気に入り作品です。ヘルビッヒ/シュターツカペレ・ベルリンなんて最高っ!・・・それはエエけれど、これは元来「劇(中の)音楽」だから元々の姿を聴いてみたい、と常々考えておりました。(LP時代にはサージェントの録音があったらしい)そこにBRILLIANTよりジェフリー・テイト/ロッテルダム・フィル盤が登場・・・買わいでか(580円)。うむ、メルヘンな序曲は上々の滑り出し・・・で、台詞(ピーター・ホール・カンパニー)始まりました。当たり前だけれど、英語の意味がわからない。(美しい発音であるのは理解できる)

噂ではかなり難解な筋らしいが、正直なところ画像も(知識も)なしで、ぼんやり聴き進んでいくと飽きてしまって、居眠りしてました。大失敗か。テイトのせいじゃないが。

エコーインダストリー ECC-601Mozart 交響曲第31(1968年)/40/41番(1961年)〜ベーム/ベルリン・フィル・・・LPでは全集を愛聴していたし、10年(以上)前には後期交響曲集を購入しておりました。(但し、駅売海賊盤@1,000だったか)でもね、Mozart は全集をいくつも購入したし、次々と同作品がCDで揃うし、で、(一時の気の迷いか)かなり以前に処分しちゃったんです。やがて、当然の如く後悔の日々が・・・著名な音源だし、第34番〜39番迄揃い、第40/41番はウィーン・フィルとの新録音(1976年・・・この演奏はやや緩い、と感じました)、第39/40/41番(コンセルトヘボウとの1955年録音/これはちゃんとPHILIPS正規盤)・・・いずれもBOOK・OFF@250で入手できたが、どうしても上記CDが見つからなかった・・・今回東京で待望の入手でした。

・・・が、(おそらくは値付け間違いの、これだけ)@750であったのは、レジで気付きました(海賊盤だし)。ま、エエか。東京からの帰りの新幹線中、生真面目な引き締まったアンサンブルを堪能いたしました。生真面目だから、色気はない。カラヤン時代のベルリン・フィルなのに、この禁欲的な響きはひとつの大きな魅力であります。500円の差の問題じゃない。「パリ」終楽章の激遅テンポに仰け反ったが、これも昔なじみの味わいであります。音質良好。

東京でのBOOK・OFF取得物は久々の収穫であって、他数枚(@250)聴き残っております。Handel 「水上の音楽」(組曲第1/2/3番)〜チャールズ・マッケラス/プラハ室内管弦楽団((p)1978)・・・この人、何度かこの作品を録音してますね。正直、ちょっと苦手な作品でして、金管が延々とぱんぱか鳴り放しというのはねぇ・・・でも、馴染みの作品だし、このオーケストラはHaydnとかMozart とか、明るく歯切れの良い響きで似合っていると思います。(ENCORE CDE 7 67774 2)

DENON GES-9206 @250”BAROQUE FAVOURITES”・・・Albinoni アダージョ ト短調(ペテルセン(or))/Purcell 4声のシャコンヌ ト短調/Handel 「ヘラクレス」〜「メヌエット」/合奏協奏曲ロ短調 作品6-12〜「アリア」/Telemann ヴィオラ協奏曲ト長調(ラムスッセン(va))/Sammartini ソナタ イ短調 作品1-4〜「アダンテ・アモローソ」/Marcello オーボエ協奏曲ハ短調〜「アダージョ」(スキッテガールト(ob))/Pachelbel 3声のカノンとジーグ〜以上、イェルゲン・エルンスト・ハンセン/ソチエスタ・ムジカ室内管弦楽団。Purcell 聖セシリアの祝日のためのオード「来たれ歓喜」〜弦楽のための組曲ホ短調Z.339/「アブデラザール」組曲Z.570〜カザンジェフ/ソフィア・ゾリスデン(1970年代の録音)・・・「Albinoniのアダージョ」「Pachelbelのカノン」ともかく、通り一遍ではないマニアックな選曲がgoodですね。

当然、現代楽器でして(かつて苦い思いをした)カザンジェフ/ソフィア・ゾリスデンも含め、意外と引き締まったアンサンブルで悪くない演奏と思います。初めて聴いた旋律もあって、存分に楽しい一枚・・・これで250円也!

2006年5月某日

明日休みを控えた週末、最近失念することもある(出張が入ったり、連休中で曜日感覚をなくしたり)サイト定例更新日、無事乗り切りました。きょうは高松までの外出(出張に非ず。但し取引先迄往復3時間は掛かってしまう)あるが、なんとか来週に迫った会議資料整理してCDROMに焼いて送付してしまいたい・・・午前中にメドが付けばそのまま帰宅、アカンかったら戻ってド残業パターンか?早く帰宅し、存分に休み、くつろいで音楽を楽しむためにも鬼神の如くお仕事集中力が求められる!ましてや、休日出勤連続だけは避けたいもの。来月曜健康診断なので、酒は当面ストップ。

未だ今週出張時聴取音楽コメントが残っているが、昨夜、今朝に掛けて楽しんだ音楽について・・・Schubert 弦楽五重奏曲ハ長調D956〜ウィーン・コンツェルトハウス弦楽四重奏団/ギュンター・ヴァイス(vc)(録音年不明 PREISER 93109)・・・お気に入りの作品であり、様々な演奏を聴いているはずだけれど、ワタシの刷り込みはヴェーグ弦楽四重奏団+カザルス(vc)(1961年)であります。こちら、ウィーンの本場物なのかな?カザルス盤ではずいぶんと巨魁なる音楽の印象があったが、もっと親密で、こぢんまりとした味わいがあって、テンポや間はやや柄が小さい・・・甘い雰囲気もありました。

昼から高松に向かい、そのまま帰宅しました。(少々サボり〜エエじゃないか)午前中はほぼ狙い通りの作業終えたが、焼くべきCDROMが不足していた(自宅から自腹で予備を持参したのに)のと、時間切れで出発・・・早々に商談は終えました。明日、休みます。絶対出勤しません!二日間仕事忘れて音楽三昧(明後日は演奏会)。

樋口裕一「頭がいい人、悪い人の話し方」(PHP新書)・・・流行の「ノウハウ本」構成なののが気にならんでもないが、内容はぴかいち!にオモロい。これは「あるある発見隊」で、日常あちこちに具体例として、リアルに出現しております。あとは冷静に自らを振り返って”そう”なっていないか、考えるのみ・・・ま、分類はたくさんあるんだけれど「ありふれたことしか言わない」人〜この辺りが、自分にとって一番ツラい・・・あとがきで、「文章と、話し言葉は同じ」という分析にいたく感銘いたしました。ま、饒舌雄弁である必要はないが、だいたい一致するもんなんです。経験則的にね。

QUADROMANIA 222145-444 4枚組924円。ほかにシューリヒトの「大地の歌」(1939年)が含まれる出張移動中に聴いた音楽の続き。Mahler 交響曲第2番ハ短調「復活」〜オスカー・フリート/ベルリン州立歌劇場管弦楽団(?)(Gertrud Bindernangel (s)Emmil Leisner (con)Oskar Fried / Kappele der Staasoper Berlin/Dumchor Berlin (Chorus Master Hugo Rudel)1924年録音)・・・史上初のMahler 録音が「復活」だったとは・・・噂には聞いていたけれど、アコースティック録音はどんなものか、と興味津々でした。(「昔のレコードを聴こう!」でダウンロード可能)激しい針音の雨中、蚊の鳴くような音楽が聞こえてきました。でも、音楽の様子(姿)は理解可能。(ヘッドホンより部屋に音を響かせたほうがマシか)

両端楽章のテンポの起伏が激しいこと、弦のポルタメントがとろり甘く、やはり時代は浪漫だったんだなぁ。これは聴き手が、ノーミソ総動員して音楽の全貌を類推するしかない。集中力が問われます。壮大なる大曲の圧倒的輝かしいオーケストレーションを(安易に)楽しんできた者(=ワタシ)に対する試練であります。偉大なる先達の偉業に敬意を!予想外に”ちゃんとした”演奏です。

Mahler 交響曲第8番 変ホ長調〜ストコフスキー/フィルハーモニック交響楽団(ニューヨーク)/ウェストミュンスター合唱団/スコラ・カントルム/マンハッタンの公立学校少年合唱団/フランシス・イェーンド、ウタ・グラーフ、カミラ・ウィリアムス(s)/マルタ・リプトン(ms)/ユージン・コンリー(t)/カルロス・アレクサンダー(br)/ジョージ・ロンドン(b)(1950年)になると、音質ぐっとまとも(と、いうかフリート盤の次に収録されるし)になり、なにより演奏がずいぶんとまともですね。(彼にしては、ではなく、ほんまに)

ワタシはMahler の大ファンだけれど、第8番は相対的にもっとも苦手であります。阿鼻叫喚混沌の大音響に埋もれると、逃げ出したくなる・・・「音質ぐっとまとも」とはいえ、そこは1950年、しかも海賊的ライヴ収録でしょ?ところが、延々と長い第2部はゆったりと静謐清涼な響き充ちて、紛れもない感動が押し寄せました。かつて聴いた録音中でもベストを争うかも。これはまさに”カンタータ”ですね。(この音源は待望の復活かな?QUADROMANIA 222145-444。かつてARKADIA/78586を見掛けたものだけれど)

MCA MCAD2-9811-A 中古@150Wagner 歌劇「リエンツィ」序曲/歌劇「さまよえるオランダ人」序曲/ジークフリート牧歌/歌劇「ローエングリン」〜第1幕への前奏曲〜ハンス・クナッパーツブッシュ/ミュンヘン・フィル(1962年)・・・LP時代からお気に入りでした。ンダ人」「ローエングリン」に至っては中学生時代に17cmLP両面で散々聴いたもの。少年の耳にはアンサンブルの乱れ、なにより残響皆無のデッド録音に閉口・・・更に初めて聴いた時に腹痛であって、この音楽を聴く度にそれが思い出される・・・といった、情けなくも懐かしい録音をCDでようやく入手!

エエですね。ローカルで洗練されない(あか抜けない田舎風)巨魁素朴な味わいがあって、馬齢重ねた耳にはまことに茫洋と味わい深い。音質的には、やや残響が付加されたような気もするが、いずれ鮮明なる録音とは言い難く、弦の響きも薄いが、Wagnerに相応しい粘着と落ち着き、タメが印象深く個性的でした。とくに「ローエングリン」には天上のような感銘を受けたものです。

2006年5月某日

どんより曇って、肌寒い朝。もはや梅雨?状態か。ちょっと疲れ溜まってますね。今朝、小一時間ほど事務所で諸作業整理しつつ広島へ。いつもならそのまま帰宅するんだけれど、きょうは戻らないといけない可能性が高い。明日、高松での会議対応と来週に迫った(自分主催の)会議資料準備(事前資料CDROM送付)が全然出来ていない。もちろん日常業務もあります。

出張移動中に聴いた音楽メモしておきましょう。Stravinsky「春の祭典」(1968年)「ナイチンゲールの歌」(1972年)〜エルネスト・ブール/南西ドイツ放送交響楽団・・・ワタシの”お宝音源”(価格も高かった!)だけれど、久々に感想は「?」状態で、正確かつクールだけれどブーレーズ盤(1969年)ほどの感興を持ち得ない。妙に乾いて醒めて、一歩引いて音楽を感じているようで楽しめません。体調不良のせいかな?(行きの新幹線中、どうもカラダが重かった)Elgar「コケイン」ロンドンの街にて)/エニグマ変奏曲/フロワッサール(1989年)〜ウィリアム・ボートン/イギリス交響楽団・・・これはワタシ大の贔屓演奏/作品です。

日本ではさっぱり・・・状態の知名度・人気だけれど、穏健派、横流れリズム基調の(ジミだけれど)しっとりとした味わいアンサンブル。セクシーさ、大爆発はないけれど、英国紳士作品にはこんな抑制が必要なんです。録音も瑞々しいもの。

「あまり好みではないが、やたらと手許に集まってくる作品・・・」〜Berlioz 幻想交響曲〜マッケラス/ロイヤル・フィル(1995年)・・・これは予想外の拾いものでした。演奏ともかく、ワタシは(1)第1楽章提示部繰り返し(2)第2楽章コルネット入りという条件を(まず)求めていて、+更に通り一遍の”通俗名曲”としてではなく、粗野な精気に溢れ(アンサンブルは精緻)、子供の頃から馴染み尽くしている作品に新たな光が!表現的には、まるで昨今の古楽器系キレもあって痛快であり、第2楽章の躍動はかつて経験できなかったものであり、第3楽章の木管ソロ(イングリッシュ・ホルンですか?)の気怠いテイストの発見(録音良好)・・・嗚呼、楽しい!フルネの「レクイエム」目当て(QUADROMANIAのほうが安いが、ワタシはVerdiレクイエム〜トスカニーニがダブるため避けた)で購入した4枚組だけれど、思わぬ余録でしたね。

CHANDOS CHAN 8510 @250Dvora'k 交響曲第9番ホ短調/序曲「我が家」〜ネーメ・ヤルヴィ/ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団(1986年)・・・期待していたんだけどねぇ、古今東西に冠たる名曲、数え切れない音源中に存在感を主張できるか?表現が”重い”、”粗い”・・・但し、帰宅途上ラスト疲労極限だったので、聴き手が集中力を失っていただけかも知れません。再度、確認しましょうね。

まだ、たくさん音楽を聴いたけれど時間切れです。行って参ります。

昨日一昨日聴いた音楽の前に、きょう聴いた分を忘れないうちに・・・Beethoven 交響曲第5番ハ短調〜ラースロー・ショモギー/ヴュルテンベルク州立管弦楽団・・・HMVお勧めのイシュトヴァン・ケルテスの交響曲集の余録だけれど、ワタシ個人的にはこちらに興味があって注文したもの。(ショモギーは、ショモジーとかソモギーとかいろいろ表記がある。ケルテスの師匠筋か)音質的には「状態の良い歴史的録音」「埃っぽいAM放送エア・チェック」を無理矢理疑似ステレオ化した、といったところか。低音不足も甚だしいが。(質の悪いステレオ録音の可能性も有)

提示部と最終楽章の繰り返しを実行していること、中庸なテンポは端正、威圧感がなく、颯爽とした演奏なんです。音質乗り越えて、内声部の旋律が浮き出てくる(例えば第1楽章オーボエ)こと・・・我ながらエエ勘してCD選定しているな、と満足のウチに聴了。

Lily KLD-28(PHILIPSの海賊盤)中古@250 Made in Koreaですな。音質もちゃんとしておりますBeethoven ヴァイオリン協奏曲ニ長調〜ヨゼフ・シゲティ(v)/ドラティ/ロンドン交響楽団(1961年)・・・これは好きな演奏だなぁ。LP時代からお気に入りでした。CDでは入手していなかったもの。ゆったりとしたテンポは技術の衰え故だろうが、それがどうした?というくらい、高貴で誠実で、枯れた味わいが素晴らしい。ぎくしゃくした不器用なテクニックがなんと美しい。この演奏はワタシの出会いであり、”Beeやんは苦手”の数少ない例外(大好き!)の所以であります。

”8 Popular Overtures”〜エンリケ・バティス/ロイヤル・フィルハーモニック((p)1985)・・・これは”ウヒヒ”な一枚ですなぁ。Handel 「シバの女王の到着」、Beethoven 序曲「レオノーレ」第3番、Mendelssohn「ヘブリーデス」序曲、Brahms 「大学祝典序曲」、Mozart 歌劇「フィガロの結婚」序曲、Schubert 「ロザムンデ」序曲、Rossini歌劇「どろうぼうかささぎ」序曲、Berlioz「ローマの謝肉祭」序曲〜有名どころではあるが、久々に無定見というか、前後見境なしに収録しました、的ごった煮状態収録。

・・・だけれど、ある意味見事な統一感がありまして、つまり冒頭からラストまですべて元気いっぱい、溌剌明快(いえいえ滅茶苦茶明るい!)陰影皆無、どこからでもいらっしゃい、って、少々やかましいくらい元気であって、これが所謂”爆演系”と呼ぶべきものでしょうか。一度聴いたら、んもうしばらくエエですわ、的感慨に溢れました。(ASV CD QS 6076)

2006年5月某日

東京で二日間の会議対応終え、膨大なる宿題に少々重苦しく、一方で”自分の位置”を確認できたりして、順調だったんじゃないでしょうか。いつもの定宿は(珍しく、希有に)「ネット接続可」になっていて、ノートパソコンは使えましたね。いずれ、荷物一杯でリュックぱんぱん状態だったが。ホテル側のスポーツ・クラブで「バランス・ボール」初体験!短時間だったが、翌日横っ腹が痛いこと・・・

新橋キムラヤではほとんど買うべきCDはなく、新宿ディスク・ユニオンでほんの少々・・・今回の出張の収穫はあまりなかったな、とホテルでぼんやりしていたけれど、念のため(ダメモトで)BOOK・OFF五反田西店に行ったら、久々の出物(@250)ごっそり〜ところが、あわてたのでレジにて一枚のみ@750値札を発見・・・今更、戻せずそのまま購入したが、ま、エエことにしましょ。往復、新幹線でたっぷり時間があって、音楽たくさん聴けて幸せでした。

今回の読書はちょっと不調でした。渡辺保史「情報デザイン入門」(平凡社新書)・・・副題「インターネット時代の表現術」〜著者は美しい地方都市函館をベースに活躍される”メディア・ジャーナリスト”だけれど、(おそらくはワタシの理解・知識不足で)何を言いたいのか、がよく見えない。様々な”新しい切り口”を提示して、たしかにそれは目新しそうだけれど、たった今現在の状況打開とどう結びつくのかが(読了した挙げ句)釈然としない。2001年の著作であって、既に5年前の事象、問題提起でさえ自分は理解できないのか。

戸田智弘「海外リタイア生活術」(平凡社新書)・・・これは「老後は海外に・・・」と、ぼんやり考えている人向けの”ノウハウ本”です。ワタシの興味は、実際にそんな生活のリアルな実体とか、生活の起伏に興味があるのであって、ちょっと縁が薄い・・・つまり、全然オモロくない。

加藤尚武「脳死・クローン・遺伝子治療」(バイオエシックスの練習問題)(PHP新書)・・・コレ、最高です。加藤さんは哲学者であって、医学者・科学者じゃないんです。情緒的で、矛盾に充ちた”脳死論議”、”クローンの否定”〜別に彼が「推進論者」であるということではなく、論議の組み立てがおかしい、と。具体的な言及は避けるが、根津医師の”卵子提供”問題はとてもわかりやすい例でしょう。だって、第3者による精子の提供は是認され、社会に受け入れられているのに、なぜ、それが卵子だったらだめなのか?「安楽死問題」「性転換問題」・・・すべて矛盾を明快に解明して、目からウロコ、ぼろぼろ落ちるような名著!

2006年5月某日

月曜日は忙しいんです。とくに午前中。ワタシは実務の天才(=その場の取り繕い誤魔化しともいう)だから、きっと大丈夫だけれど、午前中に内部ミーティングを入れているのが少々ツラい。昼過ぎから早々に東京へ。出張は(意外と)好きなほうで、環境が変わる(=気分が変わる)のが良いんだろうな。体調さえ良ければ移動時間ノーミソ空でぼんやりできるじゃないですか。じっくり音楽も聴けるし、本も読める。だから東京へは飛行機より新幹線の方が好き。ダイエットしていなければ、酒だって飲めちゃう。

今朝の朝日新聞生活欄「パパさんだってコーラス」〜向日市の「4向小お父さんコーラス」・・・素晴らしいですね。既にほとんどOBばかりだけれど、1992年からの活動だそう。技術がないぶん、オリジナル作品で勝負!ということで、ここでは「バクチ、ゴルフ、オンナの話はない」とのこと。子育ての話題であり、リストラ再就職の話であり、こんな地域に住まいできる幸せ伝わります。朝からエエもん読んじゃった。

昨日のポゴレリチの続き。ノクターン第16番 変ホ長調 作品55-2をルービンシュタイン(p)(1965年)にて確認・・・そうか、ワタシのChopin の原点はこの人だったんだな。「気の抜けたサイダー」とかなんとか悪口どれだけ言われても、優しく淡々と暖かいのがお気に入り。若きポゴレリチ(23歳?)だって、やや遅めのテンポは表現意欲溢れ、味付け丁寧・・・美しいけれど。続くバラード ヘ長調 作品38は、ゆったりした部分での弱音の抑制(無表情的)、激しい部分での爆発(煽り過ぎ)の対比が劇的であり、やや恣意的だけど、若さの意欲としてよろしいと思う・・・

で、お勉強のつもりからニキタ・マガロフを(1973年)取り出したら、ぜ〜んぶ吹っ飛びました!いや、もう、ルービンシュタインの淡々の比ではない、サラサラ自然な流れと瑞々しい繊細溢れて、これぞ詩情漂う演奏・・・嗚呼、ヴェテランの至芸ってこんなものなのね。大音量打鍵が空虚にならず、弱音は囁くように香り漂う。

では、行って来ます。東京会議で2泊。いつものお仕着せホテルにはネット接続環境もないし、パソコンは荷物なので持参しません。酒席約束なし。しっかり五反田のスポーツクラブへいきましょう。

2006年5月某日

いつものように休日は早朝から起きて、時間を有効に使っております。宮本みち子「若者が<<社会的弱者>>に転落する」(洋泉社新書y)・・・一気に読み切りました。政府辺りが「ココロの問題だ」とか「ゆとり教育」みたいな、小手先を労してお茶を濁している間に進行した社会的危機を全面的に解明して下さって、もやもや疑問に思っていたことが解明されたような気がしましたね。

「独身貴族」→「パラサイト・シングル」へ。「フリーター」は、ここ10年以上の大不況で実際就職できない要因から生み出されたものなのに、「結果」ばかりを論(あげつら)う風潮。日本とは家族形態が異なる欧州(南欧除く)では若年ホームレスが生まれ、日本では家族内に濃厚に囲い込まれた葛藤が「引き隠り」「家庭内暴力」を生み出す。「生産」→「消費」に価値観が移っているから、家長の権威より、女房子供に発言権が増大し、一方で「男社会」は変わらないから、(とくに若い女性は)世の中にいっそう出たがらなくなる。

「結婚すること」「嫁に行くこと」の社会的圧力は弱まっているし、両親を見ていると、せっかく大学まで行って必死に働いた挙げ句リストラされたり、ダサいパートをしなくっちゃいけないから、学ぶ意味(大学は一応行くけれど・・・もちろん親がかりで)が感じられない・・・だいたい親が社会的に働いているところなど見たことがない。挙げ句「パラサイト」すべき親がリストラされたらどうなるのか?そうじゃなくても、親はいつかは老いていくのは自明の理・・・晩婚化、少子化って、こんな奥深い要因があって、暗鬱とする調査報告であります。(欧米では非婚同棲が増加しているが、日本では社会的抵抗が多い)

格差社会は進行し固定化して、「引き隠り」ともかくも「フリーター」で一生やっていけますか?ぱっとしない大学でも、とにかく出ておかないと”中卒”では現代社会での居場所がどんどん狭くなる。嗚呼、ウチの息子は18歳で外に出てくれた(但し、膨大なる学費仕送りがあるけれど)し、景気の回復とともに来期の就職は楽そうだし、助かりました。子供は可愛い(・・・とは思わぬ若者も増えているらしいが)し、「ずっと手許に置いておきたい」と考える親は多いのかも知れないが、愛憎裏返しで葛藤も多いと思いますよ。

ACCORD  2CD 472 000-2昨日、Debussy続けて聴いておりました。「月の光」「沈める寺」「パックの踊り」「ミンストレルズ」「ヴィーノの門」〜ジャック・フェブリエ(p)(1971年?)・・・神経質過ぎたり、雰囲気のみで細部曖昧だったりすることなく、やや肉厚で暖かい味わいピアノ。「牧神の午後への前奏曲」「海」「遊戯」〜マニュエル・ロザンタール/パリ・オペラ座管弦楽団(1959年頃?)・・・これはステレオ初期(「牧神」はモノラルか?)の音質がやや頼りないが、得も言われぬゆらゆらとした雰囲気満載で、ま、所謂”お仏蘭西の香気”(東洋の片隅の田舎者=ワタシが勝手に想像するところの)立ち上るような、線が細くてややラフで・・・妖しげなる演奏でした。

けっして嫌いな作品ではないが、聴く度にやや混迷してしまうBrahms 交響曲第2番ニ長調〜オトマール・スウィトナー/シュターツカペレ・ベルリン(1984年〜86年録音)で(ずいぶんと久々)確認しました・・・満足。このオーケストラはなんという無垢なる美しさなのでしょうか。ほのかに震えるホルン、それを受ける木管、弦の透明なる響きの奥深さよ。この穏健派作品は、もうそれだけで充分に楽しめる・・・のか。セル辺りで再確認しなくっちゃ。

日曜のスポーツクラブは久々で、コンドー先生ご指導のもと一生懸命エアロビクスしてきました。お昼は、ご近所通り掛かりで偶然気付いた”台湾料理・あじ仙”西市店へ。←この記事は良くできていて、ま、フツウかな。不味くもなく、高くもなく、雰囲気良く、そこそこ、といった感じか。北海道の両親より海産物届いていて、夜はジンギスカン+毛蟹とは贅沢なもんです。

  昼からずっと2時間ドラマ(再放送)を見ていたので、ほとんど音楽聴いておりません。遊井亮子って、陰のある役とか、悪役とか似合っていて最高!上記に「セル辺りで再確認しなくっちゃ」と書いたけれど、じつは所有していないことが判明。ジョージ・セルのBrahms は第1/4番だけでした。(そのCDに挟まってワルター/コロムビア交響楽団が置いてあって勘違い)そういえば聴いた記憶がない。

ちょっとだけ聴いたのがポゴレリチのChopin (ようやく棚奥からCD出現!1980年録音か)・・・以前はこの演奏ちっとも良いとは思えなかった・・・が、なかなかエエじゃん!やや遅めのテンポで、クセのある表現っぽいが、その前向き意欲を買ってもあげてもよろしいか。数々美しい瞬間があって、どの曲だったかな?前奏曲?ラスト、音を三つ連続して外して衝撃です。

自分で勝手に混迷に落ち込んでいるBrucknerより、交響曲第8番ハ短調(ハース版)〜ハインツ・レーグナー/ベルリン放送交響楽団(旧東1985年)・・・この演奏はもったい付けた荘厳さとは無縁、ストレート系快速で粗野な元気良さがありますね。”粗野”といってもアンサンブルやフレージングが粗いワケではなくて、スポーティでノリノリ、喜色満面・・・ちょっと異色な存在かな?

2006年5月某日

今朝は薄ら寒いですね。昨日一昨日はそうとうに日差しがきつかったから、体調管理に気を付けないと。本日、休日出勤の代休日だけれど、さらにそれの休日出勤で資料仕上げ身辺整理(阿鼻叫喚の机上)+出張精算報告+レポート作成・・・目標午前中完了!・・・そのまま現場に立ち寄って、夕方からスポーツクラブへ行きたいな。ムリか?

RCA 09026 62687 2 2枚組1,645円2ヶ月前HMVに注文していたCD、どうしても一枚のみ入庫せず、しばらく「全部揃ってから送ってね」と納品先送りしていたけれど、とうとう業を煮やして入庫した分のみ昨夜到着。日本中で話題のPuccini 歌劇「トゥーランドット」〜エーリヒ・ラインスドルフ/ローマ歌劇場管弦楽団/合唱団/ニルソン(トゥーランドット)/リュー(テバルディ)/トッツィ(ティムール)/ビョルリンク(カラフ)・・・という驚異の豪華キャストは1959年録音。驚くべきことにCDでは初めての作品だし、FMでちょろりと聴いただけかも知れぬ(ほぼ)初耳作品。ちゃんと作品の勉強もしましょう。

ま、こんな状況なので、演奏の善し悪しなどわかるハズもなし。管弦楽が多彩であり、旋律がどれもわかりやすく、ワタシはMahler を連想しました。録音極上。朝から聴き初めて、この一文執筆時点「誰も寝てはならぬ」Nessun dorma〜カラフのアリア(第3幕)登場中。ビョルリンクは、例えばパヴァロッティ辺りの昂揚した華やか圧倒的な声量ではないのかも知れないが、でも、やっぱり聴き手のココロ揺さぶる名曲でしょう。全編中華風の旋律(夕焼けこやけのテイストも有)がわかりやすく、親しみやすい。クール・ビューティの静香ちゃん、ありがとう。

午前中、出勤して粛々と諸作業予定通りこなして理想的な展開か。昼からいったん自宅に戻って(これが地方都市の良いところだ)自宅でしかできないお仕事(いろいろ裏技を駆使するもので)予想外に苦戦してほとんど夕方〜慌てて地元取引先の現場へ・・・スポーツクラブは諦めました。体調良好ですね。酒席と出張連続だったが、昨夜一晩寝たら回復快便!明日、ちゃんとスポーツしましょう。

DOCUMENT 222593-354  4枚組1,416円Debussy 弦楽四重奏曲ト短調(1954年)/Ravel 弦楽四重奏曲ヘ長調(1960年)〜イタリア弦楽四重奏団・・・本日通勤に持参したCDはこれです。ワタシこの辺りの室内楽は、管弦楽よりいっそうお気に入りでして、ほとんどの作品は一発出会いで痺れましたね。正直なところ、どれがどうやら比較するほど聴いていないので、これで充分満足しております。妖しい官能が濃霧のように立ちこめる名曲。

Berlioz レクイエム 作品5〜ジャン・フルネ/パリ放送管弦楽団/エミール・パッシーニ合唱団(1943/4年)・・・聴いております。想像よりずっと良好な音質だけれど、ワタシは(どの作品であれ)Berliozはぴん!と来ない罰当たり者なんです。たしか、巨大なる楽器編成でしたよね。某知名度の低い演奏家CD(名前失念)既に処分してし、インバル(1988年)購入したままほとんど放置状態、ビーチャム(1959年ライヴ)盤ちょろり・・・で、作品旋律には意外と馴染みないでもないのに、疎遠なる感じが抜けきらない。お勉強中であります。フルネの演奏は、少しずつココロの中に感銘が忍び寄るような予感有。

2006年5月某日

ひろしま一泊県内一周の旅を福にて終え、事務所に夕方ちょっと戻ったのが運の尽き、ド残業が待っておりました・・・明日も出勤かよ。気は張っているが、かなり疲労しております。健康診断を10日後に控え、来週の東京出張含め一週間酒を断って、スポーツクラブ三昧+ダイエット更に一歩前進!目指します。

PHILIPS PHCP-10114  @250数日前BOOK・OFFにて購入したCDから、Sarasate 「ツィゴイネルワイゼン」〜クレール・ベルナール(v)/クレール・ジボー/モンテカルロ国立歌劇場管弦楽団・・・録音情報不明、だけではなくヴァイオリニストも(あちこち検索しても)よくわからない。ジボーはフランス辺りの女流で、オペレッタとかBeethoven の交響曲第5番の録音もあります。この作品といえばハイフェッツが十八番(おはこ)だけれど、ま、”ハイフェッツ色全開”でして、まさに快刀乱麻の切れ味。ところがこのクレール・ベルナールは、ややゆったり余裕のテンポであり、それは技術的不足の結果ではなく、細部までしっかりていねいに表現するため必要な世界と感じました。

最終楽章はテクニッシャンならではの快速運弓の見せ所だけれど、テンポますます遅く、中間部は更にしっとりじっくり歌って、しかも端正に美しい。アクロバティックな「ツィゴイネルワイゼン」ではなく、別種の魅力溢れる名曲としての存在感を発見しました。(PHILIPS PHCP-10114)彼女の録音はこれのみ。残りはアルトゥール・グリュミオー(v)の小品集が16曲収録(1970年か72年)され、水が滴るような美音を堪能したものです。

(全部聴けていないが)Mozart 歌劇「フィガロの結婚」〜カラヤン/ウィーン・フィル(1950年)、クンツ(フィガロ)、ゼーフリート(スザンナ)、シュヴァルツコップ(伯爵夫人)、ロンドン(伯爵)、ユリナッチ(ケルビーノ)・・・いやぁ、錚々たるメンバーですな。台詞なしで2枚に収まってます。音質はおどろくほど良質であり、引き締まって若々しいアンサンブルがトップ・スピードで疾走します。どの歌い手も貫禄味わい充分だけれど、アルマヴィーヴァ伯爵がジョージ・ロンドン担当だと、どーしても”ウォータン”に聞こえて仕方がない。

2006年5月某日

昨日夕方、事務所に戻って少々残務整理、メーカーさんが若い営業を連れてきていて、こちらも若い者に引き継ぎ途中なので(連続酒席はツラいところだけれど)少々お付き合い、それでも9時過ぎには自宅に戻っておりました。息子は昨日広島山中に戻っており、対面わずか5分程か。ワタシは今朝から広島行きです。数値実績ともかく、お仕事はそれなりに(大づかみなところで)順調なはずだけれど、どうも細部不安で、その”小さなキズ”が気になってしょうがない。もやもやとしてスッキリしない。冷静に考えれば、様々な思わぬフォローを受けて救われている毎日なんだけど。

連休中しっかり休んだはずだけれど、もっとクールに自分の状況分析したいですね。パソコン/オーディオ部屋は聴き掛けのCD+読み掛けの本散乱しております。(心身状況を表現している。集中力も落ちている・・・)今朝から昨日購入したCDを確認しております。

LCB101/1-2 2枚組1,000円Vivaldi 協奏曲ハ長調RV558(リコーダー、シャリュモー、マンドリン、テオルボ、ヴァイオリン、チェロのための)/協奏曲ト短調RV577(2本のリコーダーと 2本のオーボエのための)〜クラウディオ・アバド/イタリア放送ミラノ交響楽団(1967年ライヴ)+協奏曲イ短調RV158(弦楽合奏のための)/協奏曲ヘ長調RV98(フルート、オーボエ、ファゴットのための。有名な「海の嵐」だけれどRV570?)/協奏曲ト短調RV394(ヴィオラ・ダ・モーレのための)/協奏曲ト短調RV439(フルートのための。「夜」)〜リッカルド・ムーティ/ミラノ”音楽の午後”管弦楽団/ケシック(fl)/ジュランナ(va)(1969年ライヴ)・・・これは1990年代、一時どこにでも売っていた「LIVE CLASSIC100」シリーズ(LCB101/2)であります。

かなり怪しい音質ともかく、当時イタリアの若き俊英だった二人がお国ものを振っていて、今となっては珍しいレパートリーとなりました。アバドのほうは作品が珍しく(と、いうかワタシが熱心なVivaldiファンじゃないだけ)多彩で楽しいソロが聴きものだし、ムーティのほうはやや知名度高い作品、フルート・ソロは雄弁で、名手ブルーノ・ジュランナも見事・・・表現的にはムーティのほうが、いっそう引き締まって聴き応えがあるとおもいます。いずれ、豊満時代錯誤的な響きではなくて、バロックの鮮烈さあふれる魅力。

では行って来ます。明日、出先ので定例サイト更新は不可能です。

2006年5月某日

(在松山)昨日(やや不安だったが)午前中に諸作業迅速にこなしつつ無事資料完成。チーム4人でクルマ飛ばして松山到着3時過ぎ。今季、一番の好天でしたね。今朝は雨模様だけれど。4人ほど商談(または横で監視役)して、ガックリ(全員)疲れて、いつものホテル横の飲み屋へ。ここでたっぷり2時間強烈説教(但し爆笑バージョン)+おとなりのチーム・リーダー(ワタシより年齢上穏健派)途中合流したのは前月と同じ。

今朝、午前中ヒマ(待ち時間)で売り場回り、昼一番でお取引先(エラいさん達と)会議・・・雨中、岡山迄戻るがメーカーさん待ってます。明日早朝から、広島一泊二日で県下現場回り一周の旅です。だから机仕事する時間がなくて、土曜日休日出勤(もともと祝日代休だったが)で一気資料作成、やるぞ!来週月曜昼から東京だし。

ご当地BOOK・OFFで、CD3枚ほど購入、少々博打な感じか。以前ほど購入意欲は出ないなぁ。

2006年5月某日

昨日夕方、広島まで行ったときには汗ばむほどの気温だったが、今朝はどんより涼しげです。明日は雨らしい。愛用のエディターであるEdiHTMLとメイン・マシンであるデスクトップとの相性(またまた)よろしくなく、”保存即落ちる症状連続”・・・で、馴染みの「秀丸エディター」にて更新しております。その気になればなんでも使って更新できるが、慣れていないので不便な感じです。どうしよう。前回の症状は「エンター・キーでダウン」だったが。

昨日、ちょろりと触れたピエール・デルヴォーだけれど、LP時代からお気に入りでした。ヌとのフランス音楽集が2004年待望の復活しております。(7243 5 85216 2 7)2枚組 1,390円也)Dukas「魔法使いの弟子」、Chabrier「スペイン」、Debussy「牧神の午後への前奏曲」、Ravel 「ボレロ」、Saint-Sae"ns「死の舞踏」、Berlioz「ファウストの劫罰」「ロメオとジュリエット」より(録音情報不明(p)1959か?)・・・いつぞや読者書き込みで(ある演奏に対して)「一糸乱れぬ・・・」的賞賛コメントがあったが、某隣国のマス・ゲームじゃあるまいし、こんな粋な音楽は少々仕上げラフで、セクシーなほうが良いに決まっているんです。綿密緻密でどうする。

つまり、(明るい、妖しい、賑々しい)雰囲気とか勢い重視で、(子供の頃からの)慣れもあるのか、とにかく楽しい。たしかLP時代にはBerliozが含まれなかったはずだけれど、選曲もGood!ですねぇ。いかにも、お気軽にいきまっしょい的ノリノリな味わい溢れます。(もう一枚はパリ音楽院管弦楽団との「ロシア音楽」集)

(EdiHTML調子戻りました)少々マニアックであまり売れていないだろうと想像されるBoccherini10枚組ボックス(CAPRICCIO 49463)より、嬉遊曲作品16-1/4/5/6(B461/464/465/466)〜フルート(ハウプト)/2台のヴァイオリン(リー/ヴァルフ)/ヴィオラ(ポッペン)/2台のチェロ(ウァント/トーチェ)/コントラバス(ライン)1992年録音。珍しい楽器編成だけれど、これは滅茶苦茶楽しい、躍動疾走作品演奏(現代楽器ですよね?)録音も鮮明・・・と、ここまで時間切れだ。

2006年5月某日

嗚呼、連休終わって、次のまとまったお休みは8月迄お預け・・・(毎日が盆正月みたいじゃないか、との野次ありそう)休み中、久々に大量発生したトラブルのていねいな後始末(お詫び含む)+もともと先延ばししていたお仕事(=矛盾)一気消化(締め切りギリギリ連続)へ。まず、本日は夕方から広島へ(バカ相手に調整作業。バカに苦慮してられないぜ、カルく遣り過ごさないと)。息子、大阪にて就職面接受けて一時帰宅するらしいが、ワタシの帰宅は何時になるのか?(女房大喜び)

昨日の朝食で、数ヶ月ぶり”禁断の食パントースト+ソフトマーガリン”一枚〜どうしても食べてみたかったので。白い食パンは一気にば〜んと血糖値を上げて、インシュリンを大量に出させて、太る要因になりやすい・・・とのことで、ガマンしてました。ま、一枚くらい・・・と思ったら、なんと!胸がつかえるというか、お腹の膨満感というか、どうもすっきりしない。体質に合わなくなったみたいですね。更に昼、生パスタでしょ。もう休みもラストだ、ということで激安赤ワイン(ドン・シモン〜軽く素直な味、というか個性はあまりないような・・・なんでもエエんです)+高級チーズ(ミモレット+α)仕入れて夕方5時から「秘境・大崑崙」(1990年にNHK放送からビデオに撮ったもの)をじっくり楽しみました。でも、体重は増えていない。間食もしたのにね。(減っていないことが問題だけれど。足踏み状態か)

ワインの銘柄なんて全然気にしない(せいぜい白か赤か、甘口でないことを確認するだけ)価格のみ(CDと同じだ)でセレクションしているし、頻繁に飲み続けているワケでもなし・・・でも、勉強するのも悪くないか?”知ったかぶりのワイン蘊蓄イヤミ男”にはなりたくない・・・(これは音楽でも同じ)先の「ドン・シモン」検索していて「ひたすらワインを飲む日記 」というブログをみつけました。題名通りの潔い内容ですね。(ワタシのように)要らぬ夾雑物がなにもない。(ワタシの人生、夾雑物の集まりみたいなもんですが)

Ravel ピアノ協奏曲ト長調〜ピエール・サンカン(p)/ピエール・デルヴォー/南西ドイツ放送交響楽団(1964年 ACCORD 461 735-2)を拝聴して、馴染み中の馴染みであるこの作品に、また新たな魅力を発見いたしました。Pierre Sancan (1916〜?)は、パリの名ピアニスト、教育者として高名らしいが、明快かつ暖かいタッチ(スタインウェイとのこと)に何とも言えぬ高貴な香りが漂って、空虚な技術一辺倒でもない、お尻の辺りがウズウズするような楽しい演奏に仕上がっておりました。ピエール・デルヴォー(1917〜1992年)は、ドイツの機能的なオーケストラを操って絶好調!

「ピエール・デルヴォー」(7243 5 85216 2 7)2枚組 1,390円也・・・で、仏蘭西EMIの「ピエール・デルヴォー」(7243 5 85216 2 7)2枚組思い出して、ややラフで、ツボを押さえた(粋な!)表現を確認しました・・・詳細は帰宅してから。明日になるかな?

体調万全で行って参ります。よく眠れました。

いつも通りのお仕事であり、想定の範囲内での思わぬトラブル(残処理も)有、夕方の広島商談では狙い通りの方向に持ち込み(どんなもんだバーロー!ってか)・・・でも「体調万全で」とはいかず、昼とにかく眠く(昼休み席で昼寝〜屁こいて目覚める)・・・夕方からの広島行きでは頭痛が・・・帰宅すると、息子は予想通り、友人とご近所に飲みに出掛けておりました。

山澤いく宏「突然死タイプ」(洋泉社新書y)・・・「タイプA」人間が突然死しやすいという。ちょっと自分に近いかも・・・しかし「几帳面」じゃない、「気持ちの切り換え」は上手なほうか、「勝ち気」だけれど、競争心はあまりないか・・・落ち着きがない、と子供の頃は言われたが、ワタシも年齢(とし)取りましたか。内容的には最新の心臓病の状況とその治療について、わかりやすく例示されていて、「心臓医療のあり方」について自分なりの哲学もあります。「タイプA」ではなく、鬱病(逆ですね、時代ですね)と心臓病との新しい関係も注目されます。

なだいなだ「アルコーリズム」(朝日文庫)・・・ワタシはこの医者の長いファンでして、これは既に古典的名著(数値の時代変遷改訂はあるにせよ)であります。「アルコーリズム」(=昔で言う”アル中”)対策の日本に於ける、対策対処黎明期(まさに第一人者)からの歴史が語られます。この病は、未だに誤解されております。誰でも想像の付く症状は「結果」であり「結末」なんです。社会のあり方に密接な関係があり、欧州アメリカ各国での症状もすべて異なります。(年末に来日したデンマークの医師が「日本は患者だらけだ!」と嘆息したそう)フランスでは毎日ワインを飲み続け、大過ない日常生活を送っていたの人が、別の病気の入院などでアルコールを断つと”症状”が一気に表出する・・・

例えば患者が懲役刑で数年「塀の中」で過ごし、結果として「アルコールは全部抜けた」ろうが、出所した途端、彼が駆け込むのは酒屋でしょう。明日から”適量”守ります!2杯で止めます、悪いのは3杯目なんです、というのもウソ。最初から酒量をコントロール出来ていれば、病気になりません。だいたい3杯目は1杯目なくして存在しえない。家族との関係も重要です。現在、静岡を通過しているが、のぞみの乗客は名古屋まで絶対に降りられない・・・凄い著作です。

新幹線は騒音が大きくて音楽がよく聞こえない・・・って、東京往復ではちゃんと様子がわかるから、気持ちの問題か。それとも100円ショップの電池が音質に悪い影響を与えたのか。Mahler 交響曲第1番ニ長調〜ハイティンク/ベルリン・フィル(1987年)・・・ワタシはハイティンクの大ファンだけれど、この録音だけは何度聴いても楽しめません。オーケストラと個性が合わないのか?それとも、ワタシの聴き込みが浅いのか・・・きっとそうでしょう。いつもは、やや困惑してしてしまう(やかましいだけの)最終楽章は、いつになく含蓄あるサウンドとして興味を引きました。ちゃんとしたオーディオ条件揃えて聴くべきか。

PHILIPS UCCP-9479Brahms 交響曲第2番ニ長調/大学祝典序曲〜ピエール・モントゥー/ロンドン交響楽団(1962年)・・・おそらくはもっとも評価の高い録音だけれど、愛するロンドン交響楽団に優美な厚みを感じない・・・これは”頭痛”のせいか。”表現で”はなく、響きを楽しんでいるのか。続くコンセルトヘボウ管弦楽団のSchubert 交響曲第8番ロ短調「未完成」(1963年)・・・この柔らかい厚み、深々とした力強さ。求めていたのはこれだったんです。

明日から松山、午前中大急ぎで資料作って昼から出発します。

2006年5月某日

さて、ラストお休みの日曜日。雨が降ってます。女房が「本を処分する」と言い出して、そのままBOOK・OFF経由昼食はいつものパル・パスタ(生パスタ)へ。更に、BOOK・OFF岡山南店(ここはあまり流行っていない)へ。やはり基本価格@1,250に値上がり気味だけれど、@500コーナー(但し、3枚1,000円セールはなし)にPRISERレーベルの室内楽があったのでCD2枚+新書2冊購入。

昨日、Mozart を集中的に聴いておりました。今朝更新した 「CDボックスの縮小傾向」に載っている「Mozart MasterWorks(40枚組)」より、BRILLIANT 99316セレナード第4番ニ長調K.203〜ジル・シャロン(v)/アマティ室内管弦楽団(1996年)・・・作品、演奏者とも知名度的には低いだろうし、儀礼的な仕事だった(との詳細解説)だけれど、文句なく楽しい躍動して光溢れる世界が広がります。シャロンのソロ・ヴァイオリンは少々ウェット(ヴィヴラートしっかり、文字通り濡れたような音色)で、昨今流行の(古楽器系溌剌)スタイルじゃないかも知れないが、しっとり纏綿と歌います。一流のアンサンブルですよ。ワタシは嫌いじゃない。

続いてセレナード第7番ニ長調K.250「ハフナー」〜ジル・シャロン(v)/アマティ室内管弦楽団(1999年)・・・これは文句なく名曲ですねぇ。(ところで「ポストホルン」も含め、皆ニ長調〜なんか意味があるのでしょうか)この作品は、もちろんヴァイオリンが主役だけれど、ワタシはバックに木霊するフルートの響きに快感を(いつも)感じちゃいます。演奏は、上記K.203とまったく同じ。第2楽章「アンダンテ」には「いつまでも聴いていたい」と思わせる情感に充ち、続く「メヌエット」には”泣き”が少々入り、喜びのおしゃべりのような「ロンド」は急がず、しっくりと豊満で瑞々しい・・・

「ハフナー・セレナード」で思い出したが、パメラ・フランク(v)/ジンマン/トーンハレ管弦楽団(1997年)に、協奏的3楽章分のみ収録されていましたね。これが”クール・ビューティ”な、やや素っ気ないくらいすっきりとした風情・・・だけれど、表情ひとつ変えず額に汗もなく、完璧な技巧でスピードを上げていく・・・これも快感でした。ジンマンのリズムのキレと、繊細なソロの妙技の見事さ。

2006年5月某日

さて、あと二日お休み。週明けのことはあまり考えたくない・・・ま、なんとかなるでしょう。いままで(諦めも含め)なんともならなかったことは一度もない!昨夜のPRIDEも凄かったな。藤田の圧勝はもちろんだけれど、破れた高阪にも心からの拍手を送ります。エエ休みだ。藤永幸治「特捜検察の事件簿」(講談社現代新書)・・・読み進めております。いや、もう最高です。

未だ途中ながら、注目すべき2点・・・極めて寡黙であった布施検事総長(1974年当時)が宴席にて、かつて関わった下山事件について、「まだ時効になっていない。犯人が海外にいる場合時効は成立しない」(つまり、犯人は外国にいる。ようはするに当時日本を占領していた某国の謀略の事実をつかんでいたのか)との発言。炭管疑獄事件(1948年)で無罪となった田中角栄法務政務次官(当時)は、特捜検察を悔しがらせたが、後、ロッキード疑獄事件(1976年)で(このときの経験から)「自分は無罪となる」との甘い確信を持っていた、とのこと。

個人的な勝手な解釈だけれど、大小取り混ぜて日常様々困難とか、矛盾があるでしょう。一種越えがたいような苦しい水準で。それが、やがて巡り巡ってどんでん返しするというか、その解決の遠因になっているんですね。それともうひとつ、当時の裁判担当者は「田中角栄の死を待っていたのではないか」・・・なるほど名誉失墜し、病に倒れた元辣腕首相(その金権体質、時代背景別にして、議員立法の第一人者であった、実力派政治家であった)への”配慮”であった、と。

いずれ、腐りきった事象発生の背景が語られ、現在にもその汚職は続いているが、公共工事そのものが激減し、未曾有な財政危機では、発生の要因は(結果的に)減りつつあるのか、と感慨を深めたものです。

Haydn チェロ協奏曲第1番ハ長調/第2番ニ長調/Boccherini チェロ協奏曲 変ロ長調〜ルドヴィート・カンタ(vc)/ブレイナー/カペラ・イストロポリターナ(1987/89年)・・・ワタシのNAXOSとの出会いでももっとも初期に当たるが、現役CDですね。(オーケストラ・アンサンブル金沢の主席のはず)極めてクール、かつ切れ味のある抜群のテクニックを誇って、驚くべきモダーンな味わいであります。指揮がペーテル・ブレイナー(編曲もの第一人者!)であるのも一興でして、時にヘロヘロなバックもいつになく充実して、なによりそのブレイナー作のカデンツァが「ブルース」なんです。

BRILLIANT 99549-7/8演奏そのものが引き締まった緊張感があるからこそ、そんな個性(遊び?)が生きる!ということでしょうか。再確認続けているBRILLIANTのMahler 寄せ集め全集より、交響曲第6番イ短調「悲劇的」〜ハルトムート・ヘンヒェン/オランダ・フィルハーモニー(1989年Capriccio原盤)を。おそらくはもっとも強力なオーケストラが必要となる作品だろうが、予想外にのびのびとスケールもあって清涼素直な完成度でしたね。”悲痛なる爆発”迄到達しないが、全82分作品の魅力を汚すような水準のアンサンブルではない。ま、第3楽章「アンダンテ」の静謐部分での厚み、奥行きには少々不満はあるけれど、大きなキズではないでしょ。

ようやく、行きつけのスポーツ・クラブは通常メニューとなって、久々のエアロビクス女房と。痩せるとか痩せないとかの問題じゃなくて、定期的にカラダを動かしていないと体調がよろしくない。肩が凝ったりしますね。お昼を手早く作って(冷凍食品のスープカレー一人前を、二人分に増量したもの+イチゴ、バナナ中心のフルーツサラダ)、うつらうつらしつつテレビ見ております。女房は「エステのお試しコース」行きました。ほんまの”休日”っぽい。

2006年5月某日

とんでもない早朝覚醒・・・は頻繁です。きょうはしばらくサボっているスポーツ・クラブに行こうかな。あまり音楽に集中する気力も萎え気味だけれど、それでも自分なりの状況に合わせて選曲するのも、やはり趣味の楽しみでしょう。人様のサイトやブログはあまり見ないほうだけれど、「クラシック音楽のひとりごと 」を拝見していると、その王道なる音源へのコメントに感心します。ワタシは、いつも横道に逸れた人生日陰者音源ばかり好んできた(1970年頃の廉価盤LPの嗜好が基本にある)せいか、マニアックなCLASSIC裏街道を歩んでしまったのでしょうか。

大平健「豊かさの精神病理」(岩波新書)・・・これは(読み始めて即気付いたけれど)1990年まさに「バブル」真っ最中の著作。人の価値、自分の価値を「モノ」でしか語れない、驚くべき「モノ語り」人間。狭く浅いあっさりとした人間関係(と、いうより他人を、そして自分を「モノ」としての価値観に置き換えている)、「モノ」「ブランド」に対する過剰なる執着、”明るさ”へのこだわり・・・自分の悩みの在処を見つけられずに精神科の門をくぐる人々・・・この著作には様々な世代の”患者”が登場するが、当時20代中盤から30歳前半の人々(男女問わず)は現在40歳過ぎでしょ?(ウチのお仕事チームの連中か。ブランドにはまったく興味も知識もないみたいだけれど)おそらくは(病的である、なし問わず)こんな生活は続かなかったはずで、いったいどんな変遷を遂げたか興味あるところです。もしかしたら、昨今の「サラ金借金まみれ」「カード破産」に登場人物の末裔が含まれているのか。

「横道に逸れた日陰者音源」も、いつの間にか「クラシック音楽ファン総マニア化」状況ではメジャーになったり、その逆もあるかも知れませんね。「その逆」かどうかワカらんが、DECCA 467 892 昨年2005年中古8枚組1,650円(税込)にて入手Beethoven 交響曲第2番ニ長調(1968年)/第6番ヘ長調「田園」(1967年)〜ハンス・シュミット・イッセルシュテット/ウィーン・フィル(DECCA 467 892-2)・・・この全集は、ワタシが子供時代、まさに正統派王道の存在でした。この指揮者は、どちらかというと地味な存在だったはずだけれど、天下の英DECCAの優秀録音+ウィーン・フィル、人気ナンバーワンのBeethoven 交響曲全集録音!豪華布張装丁仕様(「不滅の名演!」壮麗筆文字幅広帯付)!御教養ある一家に一セット調度品としていかがですか!一生のお宝ですよ!今なら作曲者胸像付き!的存在だったはず。

ま、交響曲第2番ニ長調は(Beethoven 苦手!と公言して憚らない罰当たり者としては相対的)お気に入り作品だし、「田園」含め、まさにオーソドックス、余裕と安定に溢れ、抜群の安定感有。往年の優秀録音だけれど、現在の耳で聴くと少々弦がヒステリック気味(高音キツ過ぎ)だったり、管楽器の奥行き、定位が不自然だったりするが、日常座右に常備してリファレンスとすべき価値存分に有。文句なし。あちこち浮気して、ついに帰るべき母港のような存在でしょう。早朝ぼんやりとしたノーミソにも、揺るぎなき感慨押し寄せました。(昨年2005年中古8枚組1,650円(税込)にて入手)

ワタシにしては珍しくBeethoven 連続で交響曲第3番 変ホ長調「英雄」〜ピエール・モントゥー/ウィーン・フィルハーモニー(1957年)・・・ほんまは英DECCAは彼と(ウィーン・フィル)全集を完成させたかったのかも。ま、ロンドン交響楽団との関係とか、他レーベルとの契約とか、なにより寿命問題もありましたか、結論的には彼の全集がステレオで残されたというのは福音であります。以前の記憶通り、この「英雄」は異様に音質悪いが、演奏は年齢を感じさせないイキイキ躍動して、軽快に明るい表情が素敵です。(彼の第1/2/4/7番未入手・・・キリがない)

456 979-2 2枚組689円で入手。テューレック、美しいですね。Bach ゴールドベルク変奏曲〜ロザリン・テューレック(p)は1957年EMI録音となります。最晩年(1998年)のDG録音が有名だけれど、こちらのほうがいっそうテンポ遅く、細部入念なる描き込みが圧倒的。激昂したり、走ったりしない、ぽつぽつと音がとぎれて乾いた情感が表現される様子は、まさにグレン・グールドの世界に近くて、世代的にはこちらが先人でしょうか。ワタシには静かな音楽がありがたい。

(誰も気付かなかったと思うが)この「音楽日誌」絡みで、一時間ほど苦境に陥っておりました。2度目の経験だけれど、今朝更新してファイルをアップした時、データの下の部分(一日半ほど)じつは紛失・・・に気付かず、ノートパソコンで更新した分を、デスクトップでダウンロード(更に画像更新)、それをノートでダウンロードして、ふと気付くと下の方の記事が切れている・・・どーしよう。検索サイトのキャッシュは残念ながら前月4月分だし、万事休す!・・・ダメ元で、ノートパソコンのブラウザをオフ・ラインにして「音楽日誌」アクセスしてみたら、ちゃんと(以前の)キャッシュ残ってました。助かった。

朝からちょっと押入や箪笥の上を掃除したり、スポーツクラブのマシンで小一時間汗を流したり、昼はトマトソース・ベース(ほとんど精進料理の世界)のパスタ作ったり、くつろいではいるが、在庫管理部署やら、受発注部署、お客様より断続的に電話入っております。ま、仕方がない。トラブル起こり放しだけれど、状況はわかっているし、既に起こってしまったことを嘆いても仕方がない。

連休中、どこにも旅行予定なし、ということでちょっとだけ贅沢・・・今度は「ちゃちゃぶー大供店」で古酒(クース)と正統派沖縄料理+八重山そば(女房は紅芋だんご)いただきました。サイコーっす・・・早々に帰宅して、亀田兄弟のボクシング眺めつつ(完勝!)ネットにアクセスすると、BBSにて「更新忘れてませんか?」とのご指摘が・・・忘れてました。

あわてて定例更新・・・ボケが来てますなぁ。

2006年5月某日

昨日、お休み中にお仕事大トラブル発生・・・きょう昼から出ていってフォロー体制にはいる(+別途、会議対応)が、なんか全然休んだ気がしないなぁ。連休中は行きつけのスポーツ・クラブが別メニューとなっているので、運動不足が気になります。スタジオ・メニューあきらめてジムでマシンを使うか。ゴロゴロしているせいか、今朝体重が増えております。気を付けないと。BOOK・OFFにて「@500CD3枚で1,000円更に100円サービス券」セールやっているが、肝心の欲しいCDが揃わなくて結局買わず仕舞い。

いったい”総合格闘技”というのは何種存在するのかさっぱりワカラぬ(メンバーもダブっているし)が、昨夜の「HERO'S 2006」で、山本”KID”飛び膝一発!いやはや、まったく凄い。それに対して曙は・・・格闘技はムリなんじゃないか。ダイエット(持久力)と下半身強化、スピードが課題でしょ、まず。

Bruckner 交響曲第5番 変ロ長調〜オイゲン・ヨッフム/シュターツカペレ・ドレスデン(1980年)・・・音質問題も含めて賛否が割れる全集だけれど、ワタシは(数ヶ月前に続き・・・メモが残っている)心底感動しました。音質的にも不満は少ないし、やや急いた煽りとか、アッチェランドが落ち着かないこともあるヨッフムは、ここでは盤石のスケール・・・というより、全編ドレスデンの涼やかブルー系の美しい響きをひたすら堪能できる、ということです。サイト用の文書になんとか・・・とは思うが、結論的に”オーケストラが美しい”ということなんでしょう。

NAXOS 8.553452同作品をゲオルグ・ティントナー/ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団(1996年)・・・発売直後からのお付き合いだし、全集に至る最初の発売だったと思います。当時の感動はなんだったんだろう?というくらいオーケストラのテンションが低く感じます。ヤルヴィとの録音を聴けば、アンサンブルの集中力がちゃんとあるし、指揮者の責任か。それとも、ヨッフム盤と続けて聴いた印象故か。第2楽章辺りからジワジワと”味わい系”、”癒し系”(アンサンブルの詰めの甘さ、緩さ)の魅力が滲み出てくるような・・・再開以降、けっこう楽しんで聴いていたけれど、やはりティントナーへの(自分なりの)評価は揺れ動きます。

結局、朝一番から通常出勤、昨日発生したトラブルは100%リカヴァーできそうもないが、正直にご迷惑をお掛けしたお客様にお詫び、最小限の傷で治めるようあちこち手配・・・その他、いろいろ諸処細かいような、大きいようなお仕事を淡々と(実際は大騒ぎで)こなしつつ、夕方、職場からご近所の会議室に移動して、某会議が終わるのを待ちます。ところが、当初予定より一時間半遅れてうち合わせ開始。正直、少々内容に疑義があるような”たのまれ仕事”(でもないけど)に、顔を貸した(知り合いなので)ような打ち合わせ(東京本丸から一人来たし)だったが、結論的に上々の雰囲気で乗り切りました。(宿題大量にいただく)

トラブルは(本人の努力の結末か?それとも無関係か)事実として発生し、そのことを評論してもしょうがない。出来ることを誠実に、正直にやるしかない。たいへんなトラブル続きだけれど、清々しい気分であります。明日、出勤だったが勘弁していただきました。女房にクルマで迎えに来てもらって、買っておいた(安)赤ワイン夕食に飲みました。(小一時間ほど持ち帰り仕事も有)これから、再度GWです。連休明けは少々きつい・・・って、いつもと同じじゃないの。

2006年5月某日

久々にあまりよく眠れない・・・というか、途中で目覚めてしまって再入眠できない・・・昼寝しましょうね。ここのところ運動不足、しかも昨日はナッツを間食したり、昼カレーを喰ったあとに女房が巻き寿司買ってきたので、それを追加したり、夜は焼き鳥+ワインだったし、帰宅してからコーヒー(女房が豆の分量間違えて、もの凄く濃い)+チーズを摂ったり・・・でも、今朝、体重増えてません。どういうことか。

99549-6 ●第5番 ノイマン/ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団(1966年)「贅沢三昧Mahler 」シリーズ中断したままなので、あちこち”摘み聴き”しながら続編をだらだら執筆しております。BRILLIANTの「寄せ集め全集」(BRILLIANT 99549)辺りを集中的に・・・これ番号変えて現役ですね。交響曲第5番 嬰ハ短調〜ヴァーツラフ・ノイマン/ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団(1966年)を久々再聴して、そのジミな木目の質感が胸にしっくりと落ちました。鋭さとか、耳をつんざく威圧金管とは縁がない、じわじわ味わい系(いやぁ、ほのかに震えるホルンの深いこと!)の説得力。「アダージエット」の滋味深さ。物力的威圧ではなく、いつしか納得させられる渋い世界よ。

EMI CDM 7631152Mahler 交響曲第9番ニ長調〜バルビローリ/ベルリン・フィル(1964年)・・・これは団員の熱心な要望によって・・・的逸話で有名な録音だけれど、ワタシは購入10年以上(1,400円の値札有)この演奏を少々苦手としてきました。つまり「美し過ぎ、艶やか過ぎ、上手過ぎ、走り過ぎ、音が安易に・・・」〜ところが現在の耳では、すべてポジティヴな方向に理解できます。なんという入魂の仕上げの水準か、驚くべきセクシーな感動が待っておりました。

昨夜の2時間ドラマ「娘の結婚〜晩春より」・・・小津安二郎の名作(ワタシは断片しか見たことがない。あとは”揶揄”の対象としてしか)を市川崑監督がリメイクしたもの。鈴木京香/長塚京三というキャストは伝説の女優・原節子(ワタシはこの人の印象がない。原日出子じゃないですよ、大ファンだけれど)ともかく、はまり役だった笠智衆には世代交代+時代が移ったと言うことで、長塚京三にもちゃんと存在感がありました。

結論的に、驚くべきほど変化のない筋書きを、淡々と、しつこいくらい繰り返し遣り取りの台詞に”間”があって、日本人なら理解できる心情の揺れ、奥床しい情愛みたいなものがジワジワと滲み出て、素晴らしい日本文化!と痛感したものです。悪役もいない、殺人も、アクションもなにもない・・・小津安二郎って、海外でも高い評価でしたよね。嗚呼、ちょっと気になる存在だ。

高田明和「40歳をすぎても記憶力は伸ばせる」(講談社+α新書)・・・ああ、良い本ですねぇ、これ。「人間の脳細胞は70歳過ぎても増える」という最新の研究成果・・・人間はひたすらに衰えていく存在ではなく、努力と配慮で脳の働きを上げていくことができる、そんな希望に満ちた一冊。右脳→左脳の連想が重要だそうで、つまり女優さんの顔から名前を思い出す努力が必要なんだそうです。名前がわかっていれば、その顔(イメージ)は間違いなく連想できる・・・脳の働きとか、機能をわかりやすく説き起こして下さいます。

ま、稚拙な水準だけれどワタシも「音楽を聴く・感動する」(右脳)→「(いちおう)文書にする」(左脳)とい行為を毎日しているわけで、ちょっと嬉しくなりました。それと、ここ数ヶ月、ダイエットを意識していて結果として肉をほとんど摂っていない(別に菜食主義じゃない)が、適度な肉食はノーミソには重要らしいですね。あまり食べないと鬱病の要因になるらしい。

2006年5月某日

世間で連休中二日の出勤があるので、本日代休+明日とミニ連休。昨日は粛々と、ではなく、バタバタと諸作業をしたんだか、できなかったんだか?わからん状態+諸日程調整+(自分の配慮足りない言動で)少々トラブル有、とにかく夕方取引先(自宅すぐ側の現場へおじゃま)へデータ実績拾いへ。暖かいですね。ようやくほんまの春、といった感慨有。(今朝、一雨来て、もう肌寒い)こんな時は体調崩しやすいので気を付けないと。

よく中古屋さんに「一枚100円」とかそんな(かつての)流行歌(はやりうた)ミニCDが売っているでしょ。最近買っていないが、以前のものがそれなりに残っていて、お気に入りを集めて(ドライブ用に)一枚のCDRに焼くんです。これがけっこう楽しいというか、時間もけっこう掛かります。で、どうしたわけか2回焼き込みに失敗してCDRをムダにしました。(安いとはいえ)とにかく70分MyCD完成・・・次回社用車出張時には持っていこうかな。ワタシはMAXが大好き(華やかで美しい)だけれど、時の流れは残酷で最近テレビでの露出少ないですね。ミーナが引退してメンバーチェンジしてから、どうも興味が薄くなったような気がします。

と、いうことで所謂”クラシック音楽”全然聴いてまへん。ノーミソがそんな状況じゃない。今朝、朝日新聞は東京裁判総力特集で読み応え充分であり、井上ひさしさんの大局を見たコメントに感心。思潮21「格差社会」再考〜橘木俊詔京都大教授・・・短く、ムダのない内容の濃い論文だけれど、旗幟鮮明の大切さを痛感させられます。曰く

私自信は貧困者の数を限りなくゼロとすることが理想と見なすし、できれば格差は大きくない方がよいと考える。さらに、狭い道であるが政策によって経済効率と公平性は両立可能と考える。
移民の国であり、人種・宗教・文化の異質性が高いアメリカに次ぐ「格差社会」になった日本では、格差是認者は 1)敗者が立ち直れるようにする(敗者復活〜好きな言葉だ) 2)敗者が固定化せず、次の時期に勝者になれる機会をつくる、と主張します。しかし、実体はその逆を走っている・・・

少々精神的にどんよりした、せっかくの休日です。部屋の掃除をして音楽を聴きましょう。サイト・アクセス数はあまり気にしたことはない(堂々と「更新履歴」にリンク張っている人もいるし)けど、毎年3月末から4月は閲覧数が下がるんですよね。で、GWを期に一気回復するのも興味深い。やはり年度末新年度って忙しいですよね。自分でもそうだし。

MELODIYA MCD245 3枚組 500円Brahms 交響曲第1番ハ短調〜スヴェトラーノフ/ソヴィエット国立交響楽団(1981年 MELODIYA MCD245)・・・この3枚組は1999年大阪で500円入手した記憶有。で、断続的に、時に思い出すように聴いてはいたけれど、真正面から拝聴取り組みもせず、かといって処分するでもなし、ようやく”音に出して”みたものです。世界に冠たる「エフゲニー・スヴェトラーノフのページ」によると、「いつものソビエト国立響の音じゃない」との手厳しいご批判だけれど、(音録りの問題か、マスタリングのせいか)けっこう”金属的刺激的”響き(もちろんブ厚く、重い)と感じるし、第2楽章「アンダンテ」の纏綿とした甘美濃厚な歌は、”いかにも”的魅力に溢れて充分個性的です。終楽章のものものしい雰囲気(ホルンも豪快・・・を通り越してユーモラスでさえある)も滅多に経験できない・・・

別に独墺系にこだわるつもりもないが、異端な演奏か。味付けは濃厚だけれど、聴き手が慣れていない(好き好きですから)せいか・・・推進力とか流れの良さとか渋さとか、そんなことも期待していないが、日常聴きの演奏ではないかも。

2006年5月某日

どんより重い気分の月曜であり、(世間では)連休の中日であります。それなりに春らしい気候になってきたが、少々気温は低いか。ワタシは5月4/5日と出勤になってしまった(会議対応と留守番)ので、明日休みをいただくつもり。”どんより重い気分”の原因は分かっているし、真正面から立ち向かって逃げない・・・カッコ付けているんじゃなくて、長年のサラリーマン生活で会得したワザです。普段明るいワタシが元気ないと、回りがいっそう落ち込むし・・・

昨日、朝思い立って、女房殿誘って神戸へ。スーパー軽・セルボ・モード猛スピードで高速を走りました。目的は、「ボストン美術館所蔵肉筆浮世絵展〜江戸の誘惑」神戸市立博物館にて。神戸は馴染みの街だけれど、クルマで行ったのは初めて。都会だし、一流のお洒落な観光地だし、ちょっと混んでいたけど無事駐車場にクルマ押し込んで、南京町で昼食は(好物である)刀削麺を堪能。

女房と絵を見に行くなんて初めてかも。今回の浮世絵は本邦初公開のものも多いし、版画や、ましてや印刷ものとは迫力が違う”肉筆”・・・これは想像以上の繊細さと精密さ、鮮やかさを誇って仰け反りましたね。(アメリカ人ビゲローのコレクションに感謝しなくちゃ)ワタシは浮世絵はもちろん、美術一般に勉強は足りないが
● 非常に精密細部まで描き込まれているのに、主眼を注目させるための大胆なるデフォルメが存在すること
● 繊細多彩な色使いなのに、どれだけ色鮮やかであっても(金雲を使っていても)、印象としては淡彩で、ごてごてした濃厚さを感じさせないこと(和服、帯のなんという美しさ、世界に冠たる民族衣装の精華)
● 類型的な所作の人物像なのに、多数集まると、まるで踊り出すようなリズムがあること
● はじめて名前を聞く画家も多かった(驚くべき水準で!)が、葛飾北斎の大胆な構図にド肝を抜かれる圧倒的躍動感・・・ちなみに娘である葛飾応為の三人の娘が合奏する様(題名忘れた)の革新的な構図にも痺れました。

神戸まで往復5時間〜車中ではドライブ用に焼いたCDRを聴いた(流行歌中心ですね)が、半分くらい劣化してダメになっている・・・また焼き直さないと・・・。では、行って来ます。

 

【♪ KechiKechi Classics ♪】

●愉しく、とことん味わって音楽を●
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written by wabisuke hayashi