LP時代からお気に入りでした。CDでは入手していなかったもの。ゆったりとしたテンポは技術の衰え故だろうが、それがどうした?というくらい、高貴で誠実で、枯れた味わいが素晴らしい。ぎくしゃくした不器用なテクニックがなんと美しい。この演奏はワタシの出会いであり、”Beeやんは苦手”の数少ない例外(大好き!)の所以であります。
”8 Popular Overtures”〜エンリケ・バティス/ロイヤル・フィルハーモニック((p)1985)・・・これは”ウヒヒ”な一枚ですなぁ。Handel 「シバの女王の到着」、Beethoven 序曲「レオノーレ」第3番、Mendelssohn「ヘブリーデス」序曲、Brahms 「大学祝典序曲」、Mozart 歌劇「フィガロの結婚」序曲、Schubert 「ロザムンデ」序曲、Rossini歌劇「どろうぼうかささぎ」序曲、Berlioz「ローマの謝肉祭」序曲〜有名どころではあるが、久々に無定見というか、前後見境なしに収録しました、的ごった煮状態収録。
・・・だけれど、ある意味見事な統一感がありまして、つまり冒頭からラストまですべて元気いっぱい、溌剌明快(いえいえ滅茶苦茶明るい!)陰影皆無、どこからでもいらっしゃい、って、少々やかましいくらい元気であって、これが所謂”爆演系”と呼ぶべきものでしょうか。一度聴いたら、んもうしばらくエエですわ、的感慨に溢れました。(ASV CD QS 6076)
2006年5月某日
東京で二日間の会議対応終え、膨大なる宿題に少々重苦しく、一方で”自分の位置”を確認できたりして、順調だったんじゃないでしょうか。いつもの定宿は(珍しく、希有に)「ネット接続可」になっていて、ノートパソコンは使えましたね。いずれ、荷物一杯でリュックぱんぱん状態だったが。ホテル側のスポーツ・クラブで「バランス・ボール」初体験!短時間だったが、翌日横っ腹が痛いこと・・・
新橋キムラヤではほとんど買うべきCDはなく、新宿ディスク・ユニオンでほんの少々・・・今回の出張の収穫はあまりなかったな、とホテルでぼんやりしていたけれど、念のため(ダメモトで)BOOK・OFF五反田西店に行ったら、久々の出物(@250)ごっそり〜ところが、あわてたのでレジにて一枚のみ@750値札を発見・・・今更、戻せずそのまま購入したが、ま、エエことにしましょ。往復、新幹線でたっぷり時間があって、音楽たくさん聴けて幸せでした。
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今回の読書はちょっと不調でした。渡辺保史「情報デザイン入門」(平凡社新書)・・・副題「インターネット時代の表現術」〜著者は美しい地方都市函館をベースに活躍される”メディア・ジャーナリスト”だけれど、(おそらくはワタシの理解・知識不足で)何を言いたいのか、がよく見えない。様々な”新しい切り口”を提示して、たしかにそれは目新しそうだけれど、たった今現在の状況打開とどう結びつくのかが(読了した挙げ句)釈然としない。2001年の著作であって、既に5年前の事象、問題提起でさえ自分は理解できないのか。
戸田智弘「海外リタイア生活術」(平凡社新書)・・・これは「老後は海外に・・・」と、ぼんやり考えている人向けの”ノウハウ本”です。ワタシの興味は、実際にそんな生活のリアルな実体とか、生活の起伏に興味があるのであって、ちょっと縁が薄い・・・つまり、全然オモロくない。
加藤尚武「脳死・クローン・遺伝子治療」(バイオエシックスの練習問題)(PHP新書)・・・コレ、最高です。加藤さんは哲学者であって、医学者・科学者じゃないんです。情緒的で、矛盾に充ちた”脳死論議”、”クローンの否定”〜別に彼が「推進論者」であるということではなく、論議の組み立てがおかしい、と。具体的な言及は避けるが、根津医師の”卵子提供”問題はとてもわかりやすい例でしょう。だって、第3者による精子の提供は是認され、社会に受け入れられているのに、なぜ、それが卵子だったらだめなのか?「安楽死問題」「性転換問題」・・・すべて矛盾を明快に解明して、目からウロコ、ぼろぼろ落ちるような名著!
2006年5月某日
月曜日は忙しいんです。とくに午前中。ワタシは実務の天才(=その場の取り繕い誤魔化しともいう)だから、きっと大丈夫だけれど、午前中に内部ミーティングを入れているのが少々ツラい。昼過ぎから早々に東京へ。出張は(意外と)好きなほうで、環境が変わる(=気分が変わる)のが良いんだろうな。体調さえ良ければ移動時間ノーミソ空でぼんやりできるじゃないですか。じっくり音楽も聴けるし、本も読める。だから東京へは飛行機より新幹線の方が好き。ダイエットしていなければ、酒だって飲めちゃう。
今朝の朝日新聞生活欄「パパさんだってコーラス」〜向日市の「4向小お父さんコーラス」・・・素晴らしいですね。既にほとんどOBばかりだけれど、1992年からの活動だそう。技術がないぶん、オリジナル作品で勝負!ということで、ここでは「バクチ、ゴルフ、オンナの話はない」とのこと。子育ての話題であり、リストラ再就職の話であり、こんな地域に住まいできる幸せ伝わります。朝からエエもん読んじゃった。
昨日のポゴレリチの続き。ノクターン第16番 変ホ長調 作品55-2をルービンシュタイン(p)(1965年)にて確認・・・そうか、ワタシのChopin の原点はこの人だったんだな。「気の抜けたサイダー」とかなんとか悪口どれだけ言われても、優しく淡々と暖かいのがお気に入り。若きポゴレリチ(23歳?)だって、やや遅めのテンポは表現意欲溢れ、味付け丁寧・・・美しいけれど。続くバラード ヘ長調 作品38は、ゆったりした部分での弱音の抑制(無表情的)、激しい部分での爆発(煽り過ぎ)の対比が劇的であり、やや恣意的だけど、若さの意欲としてよろしいと思う・・・
で、お勉強のつもりからニキタ・マガロフを(1973年)取り出したら、ぜ〜んぶ吹っ飛びました!いや、もう、ルービンシュタインの淡々の比ではない、サラサラ自然な流れと瑞々しい繊細溢れて、これぞ詩情漂う演奏・・・嗚呼、ヴェテランの至芸ってこんなものなのね。大音量打鍵が空虚にならず、弱音は囁くように香り漂う。
では、行って来ます。東京会議で2泊。いつものお仕着せホテルにはネット接続環境もないし、パソコンは荷物なので持参しません。酒席約束なし。しっかり五反田のスポーツクラブへいきましょう。
2006年5月某日
いつものように休日は早朝から起きて、時間を有効に使っております。宮本みち子「若者が<<社会的弱者>>に転落する」(洋泉社新書y)・・・一気に読み切りました。政府辺りが「ココロの問題だ」とか「ゆとり教育」みたいな、小手先を労してお茶を濁している間に進行した社会的危機を全面的に解明して下さって、もやもや疑問に思っていたことが解明されたような気がしましたね。
「独身貴族」→「パラサイト・シングル」へ。「フリーター」は、ここ10年以上の大不況で実際就職できない要因から生み出されたものなのに、「結果」ばかりを論(あげつら)う風潮。日本とは家族形態が異なる欧州(南欧除く)では若年ホームレスが生まれ、日本では家族内に濃厚に囲い込まれた葛藤が「引き隠り」「家庭内暴力」を生み出す。「生産」→「消費」に価値観が移っているから、家長の権威より、女房こどもに発言権が増大し、一方で「男社会」は変わらないから、(とくに若い女性は)世の中にいっそう出たがらなくなる。
「結婚すること」「嫁に行くこと」の社会的圧力は弱まっているし、両親を見ていると、せっかく大学まで行って必死に働いた挙げ句リストラされたり、ダサいパートをしなくっちゃいけないから、学ぶ意味(大学は一応行くけれど・・・もちろん親がかりで)が感じられない・・・だいたい親が社会的に働いているところなど見たことがない。挙げ句「パラサイト」すべき親がリストラされたらどうなるのか?そうじゃなくても、親はいつかは老いていくのは自明の理・・・晩婚化、少子化って、こんな奥深い要因があって、暗鬱とする調査報告であります。(欧米では非婚同棲が増加しているが、日本では社会的抵抗が多い)
格差社会は進行し固定化して、「引き隠り」ともかくも「フリーター」で一生やっていけますか?ぱっとしない大学でも、とにかく出ておかないと”中卒”では現代社会での居場所がどんどん狭くなる。嗚呼、ウチの息子は18歳で外に出てくれた(但し、膨大なる学費仕送りがあるけれど)し、景気の回復とともに来期の就職は楽そうだし、助かりました。こどもは可愛い(・・・とは思わぬ若者も増えているらしいが)し、「ずっと手許に置いておきたい」と考える親は多いのかも知れないが、愛憎裏返しで葛藤も多いと思いますよ。
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昨日、Debussy続けて聴いておりました。「月の光」「沈める寺」「パックの踊り」「ミンストレルズ」「ヴィーノの門」〜ジャック・フェブリエ(p)(1971年?)・・・神経質過ぎたり、雰囲気のみで細部曖昧だったりすることなく、やや肉厚で暖かい味わいピアノ。「牧神の午後への前奏曲」「海」「遊戯」〜マニュエル・ロザンタール/パリ・オペラ座管弦楽団(1959年頃?)・・・これはステレオ初期(「牧神」はモノラルか?)の音質がやや頼りないが、得も言われぬゆらゆらとした雰囲気満載で、ま、所謂”お仏蘭西の香気”(東洋の片隅の田舎者=ワタシが勝手に想像するところの)立ち上るような、線が細くてややラフで・・・妖しげなる演奏でした。
けっして嫌いな作品ではないが、聴く度にやや混迷してしまうBrahms 交響曲第2番ニ長調〜オトマール・スウィトナー/シュターツカペレ・ベルリン(1984年〜86年録音)で(ずいぶんと久々)確認しました・・・満足。このオーケストラはなんという無垢なる美しさなのでしょうか。ほのかに震えるホルン、それを受ける木管、弦の透明なる響きの奥深さよ。この穏健派作品は、もうそれだけで充分に楽しめる・・・のか。セル辺りで再確認しなくっちゃ。
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日曜のスポーツクラブは久々で、コンドー先生ご指導のもと一生懸命エアロビクスしてきました。お昼は、ご近所通り掛かりで偶然気付いた”台湾料理・あじ仙”西市店へ。←この記事は良くできていて、ま、フツウかな。不味くもなく、高くもなく、雰囲気良く、そこそこ、といった感じか。北海道の両親より海産物届いていて、夜はジンギスカン+毛蟹とは贅沢なもんです。
昼からずっと2時間ドラマ(再放送)を見ていたので、ほとんど音楽聴いておりません。遊井亮子って、陰のある役とか、悪役とか似合っていて最高!上記に「セル辺りで再確認しなくっちゃ」と書いたけれど、じつは所有していないことが判明。ジョージ・セルのBrahms は第1/4番だけでした。(そのCDに挟まってワルター/コロムビア交響楽団が置いてあって勘違い)そういえば聴いた記憶がない。
ちょっとだけ聴いたのがポゴレリチのChopin (ようやく棚奥からCD出現!1980年録音か)・・・以前はこの演奏ちっとも良いとは思えなかった・・・が、なかなかエエじゃん!やや遅めのテンポで、クセのある表現っぽいが、その前向き意欲を買ってもあげてもよろしいか。数々美しい瞬間があって、どの曲だったかな?前奏曲?ラスト、音を三つ連続して外して衝撃です。
自分で勝手に混迷に落ち込んでいるBrucknerより、交響曲第8番ハ短調(ハース版)〜ハインツ・レーグナー/ベルリン放送交響楽団(旧東1985年)・・・この演奏はもったい付けた荘厳さとは無縁、ストレート系快速で粗野な元気良さがありますね。”粗野”といってもアンサンブルやフレージングが粗いワケではなくて、スポーティでノリノリ、喜色満面・・・ちょっと異色な存在かな?
2006年5月某日
今朝は薄ら寒いですね。昨日一昨日はそうとうに日差しがきつかったから、体調管理に気を付けないと。本日、休日出勤の代休日だけれど、さらにそれの休日出勤で資料仕上げ身辺整理(阿鼻叫喚の机上)+出張精算報告+レポート作成・・・目標午前中完了!・・・そのまま現場に立ち寄って、夕方からスポーツクラブへ行きたいな。ムリか?
2ヶ月前HMVに注文していたCD、どうしても一枚のみ入庫せず、しばらく「全部揃ってから送ってね」と納品先送りしていたけれど、とうとう業を煮やして入庫した分のみ昨夜到着。日本中で話題のPuccini 歌劇「トゥーランドット」〜エーリヒ・ラインスドルフ/ローマ歌劇場管弦楽団/合唱団/ニルソン(トゥーランドット)/リュー(テバルディ)/トッツィ(ティムール)/ビョルリンク(カラフ)・・・という驚異の豪華キャストは1959年録音。驚くべきことにCDでは初めての作品だし、FMでちょろりと聴いただけかも知れぬ(ほぼ)初耳作品。ちゃんと作品の勉強もしましょう。
ま、こんな状況なので、演奏の善し悪しなどわかるハズもなし。管弦楽が多彩であり、旋律がどれもわかりやすく、ワタシはMahler を連想しました。録音極上。朝から聴き初めて、この一文執筆時点「誰も寝てはならぬ」Nessun dorma〜カラフのアリア(第3幕)登場中。ビョルリンクは、例えばパヴァロッティ辺りの昂揚した華やか圧倒的な声量ではないのかも知れないが、でも、やっぱり聴き手のココロ揺さぶる名曲でしょう。全編中華風の旋律(夕焼けこやけのテイストも有)がわかりやすく、親しみやすい。クール・ビューティの静香ちゃん、ありがとう。
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午前中、出勤して粛々と諸作業予定通りこなして理想的な展開か。昼からいったん自宅に戻って(これが地方都市の良いところだ)自宅でしかできないお仕事(いろいろ裏技を駆使するもので)予想外に苦戦してほとんど夕方〜慌てて地元取引先の現場へ・・・スポーツクラブは諦めました。体調良好ですね。酒席と出張連続だったが、昨夜一晩寝たら回復快便!明日、ちゃんとスポーツしましょう。
Debussy 弦楽四重奏曲ト短調(1954年)/Ravel 弦楽四重奏曲ヘ長調(1960年)〜イタリア弦楽四重奏団・・・本日通勤に持参したCDはこれです。ワタシこの辺りの室内楽は、管弦楽よりいっそうお気に入りでして、ほとんどの作品は一発出会いで痺れましたね。正直なところ、どれがどうやら比較するほど聴いていないので、これで充分満足しております。妖しい官能が濃霧のように立ちこめる名曲。
Berlioz レクイエム 作品5〜ジャン・フルネ/パリ放送管弦楽団/エミール・パッシーニ合唱団(1943/4年)・・・聴いております。想像よりずっと良好な音質だけれど、ワタシは(どの作品であれ)Berliozはぴん!と来ない罰当たり者なんです。たしか、巨大なる楽器編成でしたよね。某知名度の低い演奏家CD(名前失念)既に処分してし、インバル(1988年)購入したままほとんど放置状態、ビーチャム(1959年ライヴ)盤ちょろり・・・で、作品旋律には意外と馴染みないでもないのに、疎遠なる感じが抜けきらない。お勉強中であります。フルネの演奏は、少しずつココロの中に感銘が忍び寄るような予感有。
2006年5月某日
ひろしま一泊県内一周の旅を福にて終え、事務所に夕方ちょっと戻ったのが運の尽き、ド残業が待っておりました・・・明日も出勤かよ。気は張っているが、かなり疲労しております。健康診断を10日後に控え、来週の東京出張含め一週間酒を断って、スポーツクラブ三昧+ダイエット更に一歩前進!目指します。
数日前BOOK・OFFにて購入したCDから、Sarasate 「ツィゴイネルワイゼン」〜クレール・ベルナール(v)/クレール・ジボー/モンテカルロ国立歌劇場管弦楽団・・・録音情報不明、だけではなくヴァイオリニストも(あちこち検索しても)よくわからない。ジボーはフランス辺りの女流で、オペレッタとかBeethoven の交響曲第5番の録音もあります。この作品といえばハイフェッツが十八番(おはこ)だけれど、ま、”ハイフェッツ色全開”でして、まさに快刀乱麻の切れ味。ところがこのクレール・ベルナールは、ややゆったり余裕のテンポであり、それは技術的不足の結果ではなく、細部までしっかりていねいに表現するため必要な世界と感じました。
最終楽章はテクニッシャンならではの快速運弓の見せ所だけれど、テンポますます遅く、中間部は更にしっとりじっくり歌って、しかも端正に美しい。アクロバティックな「ツィゴイネルワイゼン」ではなく、別種の魅力溢れる名曲としての存在感を発見しました。(PHILIPS PHCP-10114)彼女の録音はこれのみ。残りはアルトゥール・グリュミオー(v)の小品集が16曲収録(1970年か72年)され、水が滴るような美音を堪能したものです。
(全部聴けていないが)Mozart 歌劇「フィガロの結婚」〜カラヤン/ウィーン・フィル(1950年)、クンツ(フィガロ)、ゼーフリート(スザンナ)、シュヴァルツコップ(伯爵夫人)、ロンドン(伯爵)、ユリナッチ(ケルビーノ)・・・いやぁ、錚々たるメンバーですな。台詞なしで2枚に収まってます。音質はおどろくほど良質であり、引き締まって若々しいアンサンブルがトップ・スピードで疾走します。どの歌い手も貫禄味わい充分だけれど、アルマヴィーヴァ伯爵がジョージ・ロンドン担当だと、どーしても”ウォータン”に聞こえて仕方がない。
2006年5月某日
昨日夕方、事務所に戻って少々残務整理、メーカーさんが若い営業を連れてきていて、こちらも若い者に引き継ぎ途中なので(連続酒席はツラいところだけれど)少々お付き合い、それでも9時過ぎには自宅に戻っておりました。息子は昨日広島山中に戻っており、対面わずか5分程か。ワタシは今朝から広島行きです。数値実績ともかく、お仕事はそれなりに(大づかみなところで)順調なはずだけれど、どうも細部不安で、その”小さなキズ”が気になってしょうがない。もやもやとしてスッキリしない。冷静に考えれば、様々な思わぬフォローを受けて救われている毎日なんだけど。
連休中しっかり休んだはずだけれど、もっとクールに自分の状況分析したいですね。パソコン/オーディオ部屋は聴き掛けのCD+読み掛けの本散乱しております。(心身状況を表現している。集中力も落ちている・・・)今朝から昨日購入したCDを確認しております。
Vivaldi 協奏曲ハ長調RV558(リコーダー、シャリュモー、マンドリン、テオルボ、ヴァイオリン、チェロのための)/協奏曲ト短調RV577(2本のリコーダーと 2本のオーボエのための)〜クラウディオ・アバド/イタリア放送ミラノ交響楽団(1967年ライヴ)+協奏曲イ短調RV158(弦楽合奏のための)/協奏曲ヘ長調RV98(フルート、オーボエ、ファゴットのための。有名な「海の嵐」だけれどRV570?)/協奏曲ト短調RV394(ヴィオラ・ダ・モーレのための)/協奏曲ト短調RV439(フルートのための。「夜」)〜リッカルド・ムーティ/ミラノ”音楽の午後”管弦楽団/ケシック(fl)/ジュランナ(va)(1969年ライヴ)・・・これは1990年代、一時どこにでも売っていた「LIVE CLASSIC100」シリーズ(LCB101/2)であります。
かなり怪しい音質ともかく、当時イタリアの若き俊英だった二人がお国ものを振っていて、今となっては珍しいレパートリーとなりました。アバドのほうは作品が珍しく(と、いうかワタシが熱心なVivaldiファンじゃないだけ)多彩で楽しいソロが聴きものだし、ムーティのほうはやや知名度高い作品、フルート・ソロは雄弁で、名手ブルーノ・ジュランナも見事・・・表現的にはムーティのほうが、いっそう引き締まって聴き応えがあるとおもいます。いずれ、豊満時代錯誤的な響きではなくて、バロックの鮮烈さあふれる魅力。
では行って来ます。明日、出先ので定例サイト更新は不可能です。
2006年5月某日
(在松山)昨日(やや不安だったが)午前中に諸作業迅速にこなしつつ無事資料完成。チーム4人でクルマ飛ばして松山到着3時過ぎ。今季、一番の好天でしたね。今朝は雨模様だけれど。4人ほど商談(または横で監視役)して、ガックリ(全員)疲れて、いつものホテル横の飲み屋へ。ここでたっぷり2時間強烈説教(但し爆笑バージョン)+おとなりのチーム・リーダー(ワタシより年齢上穏健派)途中合流したのは前月と同じ。
今朝、午前中ヒマ(待ち時間)で売り場回り、昼一番でお取引先(エラいさん達と)会議・・・雨中、岡山迄戻るがメーカーさん待ってます。明日早朝から、広島一泊二日で県下現場回り一周の旅です。だから机仕事する時間がなくて、土曜日休日出勤(もともと祝日代休だったが)で一気資料作成、やるぞ!来週月曜昼から東京だし。
ご当地BOOK・OFFで、CD3枚ほど購入、少々博打な感じか。以前ほど購入意欲は出ないなぁ。
2006年5月某日
昨日夕方、広島まで行ったときには汗ばむほどの気温だったが、今朝はどんより涼しげです。明日は雨らしい。愛用のエディターであるEdiHTMLとメイン・マシンであるデスクトップとの相性(またまた)よろしくなく、”保存即落ちる症状連続”・・・で、馴染みの「秀丸エディター」にて更新しております。その気になればなんでも使って更新できるが、慣れていないので不便な感じです。どうしよう。前回の症状は「エンター・キーでダウン」だったが。
昨日、ちょろりと触れたピエール・デルヴォーだけれど、LP時代からお気に入りでした。ヌとのフランス音楽集が2004年待望の復活しております。(7243 5 85216 2 7)2枚組 1,390円也)Dukas「魔法使いの弟子」、Chabrier「スペイン」、Debussy「牧神の午後への前奏曲」、Ravel 「ボレロ」、Saint-Sae"ns「死の舞踏」、Berlioz「ファウストの劫罰」「ロメオとジュリエット」より(録音情報不明(p)1959か?)・・・いつぞや読者書き込みで(ある演奏に対して)「一糸乱れぬ・・・」的賞賛コメントがあったが、某隣国のマス・ゲームじゃあるまいし、こんな粋な音楽は少々仕上げラフで、セクシーなほうが良いに決まっているんです。綿密緻密でどうする。
つまり、(明るい、妖しい、賑々しい)雰囲気とか勢い重視で、(こどもの頃からの)慣れもあるのか、とにかく楽しい。たしかLP時代にはBerliozが含まれなかったはずだけれど、選曲もGood!ですねぇ。いかにも、お気軽にいきまっしょい的ノリノリな味わい溢れます。(もう一枚はパリ音楽院管弦楽団との「ロシア音楽」集)
(EdiHTML調子戻りました)少々マニアックであまり売れていないだろうと想像されるBoccherini10枚組ボックス(CAPRICCIO 49463)より、嬉遊曲作品16-1/4/5/6(B461/464/465/466)〜フルート(ハウプト)/2台のヴァイオリン(リー/ヴァルフ)/ヴィオラ(ポッペン)/2台のチェロ(ウァント/トーチェ)/コントラバス(ライン)1992年録音。珍しい楽器編成だけれど、これは滅茶苦茶楽しい、躍動疾走作品演奏(現代楽器ですよね?)録音も鮮明・・・と、ここまで時間切れだ。
2006年5月某日
嗚呼、連休終わって、次のまとまったお休みは8月迄お預け・・・(毎日が盆正月みたいじゃないか、との野次ありそう)休み中、久々に大量発生したトラブルのていねいな後始末(お詫び含む)+もともと先延ばししていたお仕事(=矛盾)一気消化(締め切りギリギリ連続)へ。まず、本日は夕方から広島へ(バカ相手に調整作業。バカに苦慮してられないぜ、カルく遣り過ごさないと)。息子、大阪にて就職面接受けて一時帰宅するらしいが、ワタシの帰宅は何時になるのか?(女房大喜び)
昨日の朝食で、数ヶ月ぶり”禁断の食パントースト+ソフトマーガリン”一枚〜どうしても食べてみたかったので。白い食パンは一気にば〜んと血糖値を上げて、インシュリンを大量に出させて、太る要因になりやすい・・・とのことで、ガマンしてました。ま、一枚くらい・・・と思ったら、なんと!胸がつかえるというか、お腹の膨満感というか、どうもすっきりしない。体質に合わなくなったみたいですね。更に昼、生パスタでしょ。もう休みもラストだ、ということで激安赤ワイン(ドン・シモン〜軽く素直な味、というか個性はあまりないような・・・なんでもエエんです)+高級チーズ(ミモレット+α)仕入れて夕方5時から「秘境・大崑崙」(1990年にNHK放送からビデオに撮ったもの)をじっくり楽しみました。でも、体重は増えていない。間食もしたのにね。(減っていないことが問題だけれど。足踏み状態か)
ワインの銘柄なんて全然気にしない(せいぜい白か赤か、甘口でないことを確認するだけ)価格のみ(CDと同じだ)でセレクションしているし、頻繁に飲み続けているワケでもなし・・・でも、勉強するのも悪くないか?”知ったかぶりのワイン蘊蓄イヤミ男”にはなりたくない・・・(これは音楽でも同じ)先の「ドン・シモン」検索していて「ひたすらワインを飲む日記 」というブログをみつけました。題名通りの潔い内容ですね。(ワタシのように)要らぬ夾雑物がなにもない。(ワタシの人生、夾雑物の集まりみたいなもんですが)
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Ravel ピアノ協奏曲ト長調〜ピエール・サンカン(p)/ピエール・デルヴォー/南西ドイツ放送交響楽団(1964年 ACCORD 461 735-2)を拝聴して、馴染み中の馴染みであるこの作品に、また新たな魅力を発見いたしました。Pierre Sancan (1916〜?)は、パリの名ピアニスト、教育者として高名らしいが、明快かつ暖かいタッチ(スタインウェイとのこと)に何とも言えぬ高貴な香りが漂って、空虚な技術一辺倒でもない、お尻の辺りがウズウズするような楽しい演奏に仕上がっておりました。ピエール・デルヴォー(1917〜1992年)は、ドイツの機能的なオーケストラを操って絶好調!
・・・で、仏蘭西EMIの「ピエール・デルヴォー」(7243 5 85216 2 7)2枚組思い出して、ややラフで、ツボを押さえた(粋な!)表現を確認しました・・・詳細は帰宅してから。明日になるかな?
体調万全で行って参ります。よく眠れました。
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いつも通りのお仕事であり、想定の範囲内での思わぬトラブル(残処理も)有、夕方の広島商談では狙い通りの方向に持ち込み(どんなもんだバーロー!ってか)・・・でも「体調万全で」とはいかず、昼とにかく眠く(昼休み席で昼寝〜屁こいて目覚める)・・・夕方からの広島行きでは頭痛が・・・帰宅すると、息子は予想通り、友人とご近所に飲みに出掛けておりました。
山澤いく宏「突然死タイプ」(洋泉社新書y)・・・「タイプA」人間が突然死しやすいという。ちょっと自分に近いかも・・・しかし「几帳面」じゃない、「気持ちの切り換え」は上手なほうか、「勝ち気」だけれど、競争心はあまりないか・・・落ち着きがない、とこどもの頃は言われたが、ワタシも年齢(とし)取りましたか。内容的には最新の心臓病の状況とその治療について、わかりやすく例示されていて、「心臓医療のあり方」について自分なりの哲学もあります。「タイプA」ではなく、鬱病(逆ですね、時代ですね)と心臓病との新しい関係も注目されます。
なだいなだ「アルコーリズム」(朝日文庫)・・・ワタシはこの医者の長いファンでして、これは既に古典的名著(数値の時代変遷改訂はあるにせよ)であります。「アルコーリズム」(=昔で言う”アル中”)対策の日本に於ける、対策対処黎明期(まさに第一人者)からの歴史が語られます。この病は、未だに誤解されております。誰でも想像の付く症状は「結果」であり「結末」なんです。社会のあり方に密接な関係があり、欧州アメリカ各国での症状もすべて異なります。(年末に来日したデンマークの医師が「日本は患者だらけだ!」と嘆息したそう)フランスでは毎日ワインを飲み続け、大過ない日常生活を送っていたの人が、別の病気の入院などでアルコールを断つと”症状”が一気に表出する・・・
例えば患者が懲役刑で数年「塀の中」で過ごし、結果として「アルコールは全部抜けた」ろうが、出所した途端、彼が駆け込むのは酒屋でしょう。明日から”適量”守ります!2杯で止めます、悪いのは3杯目なんです、というのもウソ。最初から酒量をコントロール出来ていれば、病気になりません。だいたい3杯目は1杯目なくして存在しえない。家族との関係も重要です。現在、静岡を通過しているが、のぞみの乗客は名古屋まで絶対に降りられない・・・凄い著作です。
新幹線は騒音が大きくて音楽がよく聞こえない・・・って、東京往復ではちゃんと様子がわかるから、気持ちの問題か。それとも100円ショップの電池が音質に悪い影響を与えたのか。Mahler 交響曲第1番ニ長調〜ハイティンク/ベルリン・フィル(1987年)・・・ワタシはハイティンクの大ファンだけれど、この録音だけは何度聴いても楽しめません。オーケストラと個性が合わないのか?それとも、ワタシの聴き込みが浅いのか・・・きっとそうでしょう。いつもは、やや困惑してしてしまう(やかましいだけの)最終楽章は、いつになく含蓄あるサウンドとして興味を引きました。ちゃんとしたオーディオ条件揃えて聴くべきか。
Brahms 交響曲第2番ニ長調/大学祝典序曲〜ピエール・モントゥー/ロンドン交響楽団(1962年)・・・おそらくはもっとも評価の高い録音だけれど、愛するロンドン交響楽団に優美な厚みを感じない・・・これは”頭痛”のせいか。”表現で”はなく、響きを楽しんでいるのか。続くコンセルトヘボウ管弦楽団のSchubert 交響曲第8番ロ短調「未完成」(1963年)・・・この柔らかい厚み、深々とした力強さ。求めていたのはこれだったんです。
明日から松山、午前中大急ぎで資料作って昼から出発します。
2006年5月某日
さて、ラストお休みの日曜日。雨が降ってます。女房が「本を処分する」と言い出して、そのままBOOK・OFF経由昼食はいつものパル・パスタ(生パスタ)へ。更に、BOOK・OFF岡山南店(ここはあまり流行っていない)へ。やはり基本価格@1,250に値上がり気味だけれど、@500コーナー(但し、3枚1,000円セールはなし)にPRISERレーベルの室内楽があったのでCD2枚+新書2冊購入。
昨日、Mozart を集中的に聴いておりました。今朝更新した
「CDボックスの縮小傾向」に載っている「Mozart MasterWorks(40枚組)」より、セレナード第4番ニ長調K.203〜ジル・シャロン(v)/アマティ室内管弦楽団(1996年)・・・作品、演奏者とも知名度的には低いだろうし、儀礼的な仕事だった(との詳細解説)だけれど、文句なく楽しい躍動して光溢れる世界が広がります。シャロンのソロ・ヴァイオリンは少々ウェット(ヴィヴラートしっかり、文字通り濡れたような音色)で、昨今流行の(古楽器系溌剌)スタイルじゃないかも知れないが、しっとり纏綿と歌います。一流のアンサンブルですよ。ワタシは嫌いじゃない。
続いてセレナード第7番ニ長調K.250「ハフナー」〜ジル・シャロン(v)/アマティ室内管弦楽団(1999年)・・・これは文句なく名曲ですねぇ。(ところで「ポストホルン」も含め、皆ニ長調〜なんか意味があるのでしょうか)この作品は、もちろんヴァイオリンが主役だけれど、ワタシはバックに木霊するフルートの響きに快感を(いつも)感じちゃいます。演奏は、上記K.203とまったく同じ。第2楽章「アンダンテ」には「いつまでも聴いていたい」と思わせる情感に充ち、続く「メヌエット」には”泣き”が少々入り、喜びのおしゃべりのような「ロンド」は急がず、しっくりと豊満で瑞々しい・・・
「ハフナー・セレナード」で思い出したが、パメラ・フランク(v)/ジンマン/トーンハレ管弦楽団(1997年)に、協奏的3楽章分のみ収録されていましたね。これが”クール・ビューティ”な、やや素っ気ないくらいすっきりとした風情・・・だけれど、表情ひとつ変えず額に汗もなく、完璧な技巧でスピードを上げていく・・・これも快感でした。ジンマンのリズムのキレと、繊細なソロの妙技の見事さ。
2006年5月某日
さて、あと二日お休み。週明けのことはあまり考えたくない・・・ま、なんとかなるでしょう。いままで(諦めも含め)なんともならなかったことは一度もない!昨夜のPRIDEも凄かったな。藤田の圧勝はもちろんだけれど、破れた高阪にも心からの拍手を送ります。エエ休みだ。藤永幸治「特捜検察の事件簿」(講談社現代新書)・・・読み進めております。いや、もう最高です。
未だ途中ながら、注目すべき2点・・・極めて寡黙であった布施検事総長(1974年当時)が宴席にて、かつて関わった下山事件について、「まだ時効になっていない。犯人が海外にいる場合時効は成立しない」(つまり、犯人は外国にいる。ようはするに当時日本を占領していた某国の謀略の事実をつかんでいたのか)との発言。炭管疑獄事件(1948年)で無罪となった田中角栄法務政務次官(当時)は、特捜検察を悔しがらせたが、後、ロッキード疑獄事件(1976年)で(このときの経験から)「自分は無罪となる」との甘い確信を持っていた、とのこと。
個人的な勝手な解釈だけれど、大小取り混ぜて日常様々困難とか、矛盾があるでしょう。一種越えがたいような苦しい水準で。それが、やがて巡り巡ってどんでん返しするというか、その解決の遠因になっているんですね。それともうひとつ、当時の裁判担当者は「田中角栄の死を待っていたのではないか」・・・なるほど名誉失墜し、病に倒れた元辣腕首相(その金権体質、時代背景別にして、議員立法の第一人者であった、実力派政治家であった)への”配慮”であった、と。
いずれ、腐りきった事象発生の背景が語られ、現在にもその汚職は続いているが、公共工事そのものが激減し、未曾有な財政危機では、発生の要因は(結果的に)減りつつあるのか、と感慨を深めたものです。
Haydn チェロ協奏曲第1番ハ長調/第2番ニ長調/Boccherini チェロ協奏曲 変ロ長調〜ルドヴィート・カンタ(vc)/ブレイナー/カペラ・イストロポリターナ(1987/89年)・・・ワタシのNAXOSとの出会いでももっとも初期に当たるが、現役CDですね。(オーケストラ・アンサンブル金沢の主席のはず)極めてクール、かつ切れ味のある抜群のテクニックを誇って、驚くべきモダーンな味わいであります。指揮がペーテル・ブレイナー(編曲もの第一人者!)であるのも一興でして、時にヘロヘロなバックもいつになく充実して、なによりそのブレイナー作のカデンツァが「ブルース」なんです。
演奏そのものが引き締まった緊張感があるからこそ、そんな個性(遊び?)が生きる!ということでしょうか。再確認続けているBRILLIANTのMahler 寄せ集め全集より、交響曲第6番イ短調「悲劇的」〜ハルトムート・ヘンヒェン/オランダ・フィルハーモニー(1989年Capriccio原盤)を。おそらくはもっとも強力なオーケストラが必要となる作品だろうが、予想外にのびのびとスケールもあって清涼素直な完成度でしたね。”悲痛なる爆発”迄到達しないが、全82分作品の魅力を汚すような水準のアンサンブルではない。ま、第3楽章「アンダンテ」の静謐部分での厚み、奥行きには少々不満はあるけれど、大きなキズではないでしょ。
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ようやく、行きつけのスポーツ・クラブは通常メニューとなって、久々のエアロビクス女房と。痩せるとか痩せないとかの問題じゃなくて、定期的にカラダを動かしていないと体調がよろしくない。肩が凝ったりしますね。お昼を手早く作って(冷凍食品のスープカレー一人前を、二人分に増量したもの+イチゴ、バナナ中心のフルーツサラダ)、うつらうつらしつつテレビ見ております。女房は「エステのお試しコース」行きました。ほんまの”休日”っぽい。
2006年5月某日
とんでもない早朝覚醒・・・は頻繁です。きょうはしばらくサボっているスポーツ・クラブに行こうかな。あまり音楽に集中する気力も萎え気味だけれど、それでも自分なりの状況に合わせて選曲するのも、やはり趣味の楽しみでしょう。人様のサイトやブログはあまり見ないほうだけれど、「クラシック音楽のひとりごと 」を拝見していると、その王道なる音源へのコメントに感心します。ワタシは、いつも横道に逸れた人生日陰者音源ばかり好んできた(1970年頃の廉価盤LPの嗜好が基本にある)せいか、マニアックなCLASSIC裏街道を歩んでしまったのでしょうか。
大平健「豊かさの精神病理」(岩波新書)・・・これは(読み始めて即気付いたけれど)1990年まさに「バブル」真っ最中の著作。人の価値、自分の価値を「モノ」でしか語れない、驚くべき「モノ語り」人間。狭く浅いあっさりとした人間関係(と、いうより他人を、そして自分を「モノ」としての価値観に置き換えている)、「モノ」「ブランド」に対する過剰なる執着、”明るさ”へのこだわり・・・自分の悩みの在処を見つけられずに精神科の門をくぐる人々・・・この著作には様々な世代の”患者”が登場するが、当時20代中盤から30歳前半の人々(男女問わず)は現在40歳過ぎでしょ?(ウチのお仕事チームの連中か。ブランドにはまったく興味も知識もないみたいだけれど)おそらくは(病的である、なし問わず)こんな生活は続かなかったはずで、いったいどんな変遷を遂げたか興味あるところです。もしかしたら、昨今の「サラ金借金まみれ」「カード破産」に登場人物の末裔が含まれているのか。
「横道に逸れた日陰者音源」も、いつの間にか「クラシック音楽ファン総マニア化」状況ではメジャーになったり、その逆もあるかも知れませんね。「その逆」かどうかワカらんが、Beethoven 交響曲第2番ニ長調(1968年)/第6番ヘ長調「田園」(1967年)〜ハンス・シュミット・イッセルシュテット/ウィーン・フィル(DECCA 467 892-2)・・・この全集は、ワタシがこども時代、まさに正統派王道の存在でした。この指揮者は、どちらかというと地味な存在だったはずだけれど、天下の英DECCAの優秀録音+ウィーン・フィル、人気ナンバーワンのBeethoven 交響曲全集録音!豪華布張装丁仕様(「不滅の名演!」壮麗筆文字幅広帯付)!御教養ある一家に一セット調度品としていかがですか!一生のお宝ですよ!今なら作曲者胸像付き!的存在だったはず。
ま、交響曲第2番ニ長調は(Beethoven 苦手!と公言して憚らない罰当たり者としては相対的)お気に入り作品だし、「田園」含め、まさにオーソドックス、余裕と安定に溢れ、抜群の安定感有。往年の優秀録音だけれど、現在の耳で聴くと少々弦がヒステリック気味(高音キツ過ぎ)だったり、管楽器の奥行き、定位が不自然だったりするが、日常座右に常備してリファレンスとすべき価値存分に有。文句なし。あちこち浮気して、ついに帰るべき母港のような存在でしょう。早朝ぼんやりとしたノーミソにも、揺るぎなき感慨押し寄せました。(昨年2005年中古8枚組1,650円(税込)にて入手)
ワタシにしては珍しくBeethoven 連続で交響曲第3番 変ホ長調「英雄」〜ピエール・モントゥー/ウィーン・フィルハーモニー(1957年)・・・ほんまは英DECCAは彼と(ウィーン・フィル)全集を完成させたかったのかも。ま、ロンドン交響楽団との関係とか、他レーベルとの契約とか、なにより寿命問題もありましたか、結論的には彼の全集がステレオで残されたというのは福音であります。以前の記憶通り、この「英雄」は異様に音質悪いが、演奏は年齢を感じさせないイキイキ躍動して、軽快に明るい表情が素敵です。(彼の第1/2/4/7番未入手・・・キリがない)
Bach ゴールドベルク変奏曲〜ロザリン・テューレック(p)は1957年EMI録音となります。最晩年(1998年)のDG録音が有名だけれど、こちらのほうがいっそうテンポ遅く、細部入念なる描き込みが圧倒的。激昂したり、走ったりしない、ぽつぽつと音がとぎれて乾いた情感が表現される様子は、まさにグレン・グールドの世界に近くて、世代的にはこちらが先人でしょうか。ワタシには静かな音楽がありがたい。
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(誰も気付かなかったと思うが)この「音楽日誌」絡みで、一時間ほど苦境に陥っておりました。2度目の経験だけれど、今朝更新してファイルをアップした時、データの下の部分(一日半ほど)じつは紛失・・・に気付かず、ノートパソコンで更新した分を、デスクトップでダウンロード(更に画像更新)、それをノートでダウンロードして、ふと気付くと下の方の記事が切れている・・・どーしよう。検索サイトのキャッシュは残念ながら前月4月分だし、万事休す!・・・ダメ元で、ノートパソコンのブラウザをオフ・ラインにして「音楽日誌」アクセスしてみたら、ちゃんと(以前の)キャッシュ残ってました。助かった。
朝からちょっと押入や箪笥の上を掃除したり、スポーツクラブのマシンで小一時間汗を流したり、昼はトマトソース・ベース(ほとんど精進料理の世界)のパスタ作ったり、くつろいではいるが、在庫管理部署やら、受発注部署、お客様より断続的に電話入っております。ま、仕方がない。トラブル起こり放しだけれど、状況はわかっているし、既に起こってしまったことを嘆いても仕方がない。
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連休中、どこにも旅行予定なし、ということでちょっとだけ贅沢・・・今度は「ちゃちゃぶー大供店」で古酒(クース)と正統派沖縄料理+八重山そば(女房は紅芋だんご)いただきました。サイコーっす・・・早々に帰宅して、亀田兄弟のボクシング眺めつつ(完勝!)ネットにアクセスすると、BBSにて「更新忘れてませんか?」とのご指摘が・・・忘れてました。
あわてて定例更新・・・ボケが来てますなぁ。
2006年5月某日
昨日、お休み中にお仕事大トラブル発生・・・きょう昼から出ていってフォロー体制にはいる(+別途、会議対応)が、なんか全然休んだ気がしないなぁ。連休中は行きつけのスポーツ・クラブが別メニューとなっているので、運動不足が気になります。スタジオ・メニューあきらめてジムでマシンを使うか。ゴロゴロしているせいか、今朝体重が増えております。気を付けないと。BOOK・OFFにて「@500CD3枚で1,000円更に100円サービス券」セールやっているが、肝心の欲しいCDが揃わなくて結局買わず仕舞い。
いったい”総合格闘技”というのは何種存在するのかさっぱりワカラぬ(メンバーもダブっているし)が、昨夜の「HERO'S 2006」で、山本”KID”飛び膝一発!いやはや、まったく凄い。それに対して曙は・・・格闘技はムリなんじゃないか。ダイエット(持久力)と下半身強化、スピードが課題でしょ、まず。
Bruckner 交響曲第5番 変ロ長調〜オイゲン・ヨッフム/シュターツカペレ・ドレスデン(1980年)・・・音質問題も含めて賛否が割れる全集だけれど、ワタシは(数ヶ月前に続き・・・メモが残っている)心底感動しました。音質的にも不満は少ないし、やや急いた煽りとか、アッチェランドが落ち着かないこともあるヨッフムは、ここでは盤石のスケール・・・というより、全編ドレスデンの涼やかブルー系の美しい響きをひたすら堪能できる、ということです。サイト用の文書になんとか・・・とは思うが、結論的に”オーケストラが美しい”ということなんでしょう。
同作品をゲオルグ・ティントナー/ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団(1996年)・・・発売直後からのお付き合いだし、全集に至る最初の発売だったと思います。当時の感動はなんだったんだろう?というくらいオーケストラのテンションが低く感じます。ヤルヴィとの録音を聴けば、アンサンブルの集中力がちゃんとあるし、指揮者の責任か。それとも、ヨッフム盤と続けて聴いた印象故か。第2楽章辺りからジワジワと”味わい系”、”癒し系”(アンサンブルの詰めの甘さ、緩さ)の魅力が滲み出てくるような・・・再開以降、けっこう楽しんで聴いていたけれど、やはりティントナーへの(自分なりの)評価は揺れ動きます。
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結局、朝一番から通常出勤、昨日発生したトラブルは100%リカヴァーできそうもないが、正直にご迷惑をお掛けしたお客様にお詫び、最小限の傷で治めるようあちこち手配・・・その他、いろいろ諸処細かいような、大きいようなお仕事を淡々と(実際は大騒ぎで)こなしつつ、夕方、職場からご近所の会議室に移動して、某会議が終わるのを待ちます。ところが、当初予定より一時間半遅れてうち合わせ開始。正直、少々内容に疑義があるような”たのまれ仕事”(でもないけど)に、顔を貸した(知り合いなので)ような打ち合わせ(東京本丸から一人来たし)だったが、結論的に上々の雰囲気で乗り切りました。(宿題大量にいただく)
トラブルは(本人の努力の結末か?それとも無関係か)事実として発生し、そのことを評論してもしょうがない。出来ることを誠実に、正直にやるしかない。たいへんなトラブル続きだけれど、清々しい気分であります。明日、出勤だったが勘弁していただきました。女房にクルマで迎えに来てもらって、買っておいた(安)赤ワイン夕食に飲みました。(小一時間ほど持ち帰り仕事も有)これから、再度GWです。連休明けは少々きつい・・・って、いつもと同じじゃないの。
2006年5月某日
久々にあまりよく眠れない・・・というか、途中で目覚めてしまって再入眠できない・・・昼寝しましょうね。ここのところ運動不足、しかも昨日はナッツを間食したり、昼カレーを喰ったあとに女房が巻き寿司買ってきたので、それを追加したり、夜は焼き鳥+ワインだったし、帰宅してからコーヒー(女房が豆の分量間違えて、もの凄く濃い)+チーズを摂ったり・・・でも、今朝、体重増えてません。どういうことか。
「贅沢三昧Mahler 」シリーズ中断したままなので、あちこち”摘み聴き”しながら続編をだらだら執筆しております。BRILLIANTの「寄せ集め全集」(BRILLIANT 99549)辺りを集中的に・・・これ番号変えて現役ですね。交響曲第5番 嬰ハ短調〜ヴァーツラフ・ノイマン/ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団(1966年)を久々再聴して、そのジミな木目の質感が胸にしっくりと落ちました。鋭さとか、耳をつんざく威圧金管とは縁がない、じわじわ味わい系(いやぁ、ほのかに震えるホルンの深いこと!)の説得力。「アダージエット」の滋味深さ。物力的威圧ではなく、いつしか納得させられる渋い世界よ。
Mahler 交響曲第9番ニ長調〜バルビローリ/ベルリン・フィル(1964年)・・・これは団員の熱心な要望によって・・・的逸話で有名な録音だけれど、ワタシは購入10年以上(1,400円の値札有)この演奏を少々苦手としてきました。つまり「美し過ぎ、艶やか過ぎ、上手過ぎ、走り過ぎ、音が安易に・・・」〜ところが現在の耳では、すべてポジティヴな方向に理解できます。なんという入魂の仕上げの水準か、驚くべきセクシーな感動が待っておりました。
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昨夜の2時間ドラマ「娘の結婚〜晩春より」・・・小津安二郎の名作(ワタシは断片しか見たことがない。あとは”揶揄”の対象としてしか)を市川崑監督がリメイクしたもの。鈴木京香/長塚京三というキャストは伝説の女優・原節子(ワタシはこの人の印象がない。原日出子じゃないですよ、大ファンだけれど)ともかく、はまり役だった笠智衆には世代交代+時代が移ったと言うことで、長塚京三にもちゃんと存在感がありました。
結論的に、驚くべきほど変化のない筋書きを、淡々と、しつこいくらい繰り返し遣り取りの台詞に”間”があって、日本人なら理解できる心情の揺れ、奥床しい情愛みたいなものがジワジワと滲み出て、素晴らしい日本文化!と痛感したものです。悪役もいない、殺人も、アクションもなにもない・・・小津安二郎って、海外でも高い評価でしたよね。嗚呼、ちょっと気になる存在だ。
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高田明和「40歳をすぎても記憶力は伸ばせる」(講談社+α新書)・・・ああ、良い本ですねぇ、これ。「人間の脳細胞は70歳過ぎても増える」という最新の研究成果・・・人間はひたすらに衰えていく存在ではなく、努力と配慮で脳の働きを上げていくことができる、そんな希望に満ちた一冊。右脳→左脳の連想が重要だそうで、つまり女優さんの顔から名前を思い出す努力が必要なんだそうです。名前がわかっていれば、その顔(イメージ)は間違いなく連想できる・・・脳の働きとか、機能をわかりやすく説き起こして下さいます。
ま、稚拙な水準だけれどワタシも「音楽を聴く・感動する」(右脳)→「(いちおう)文書にする」(左脳)とい行為を毎日しているわけで、ちょっと嬉しくなりました。それと、ここ数ヶ月、ダイエットを意識していて結果として肉をほとんど摂っていない(別に菜食主義じゃない)が、適度な肉食はノーミソには重要らしいですね。あまり食べないと鬱病の要因になるらしい。
2006年5月某日
世間で連休中二日の出勤があるので、本日代休+明日とミニ連休。昨日は粛々と、ではなく、バタバタと諸作業をしたんだか、できなかったんだか?わからん状態+諸日程調整+(自分の配慮足りない言動で)少々トラブル有、とにかく夕方取引先(自宅すぐ側の現場へおじゃま)へデータ実績拾いへ。暖かいですね。ようやくほんまの春、といった感慨有。(今朝、一雨来て、もう肌寒い)こんな時は体調崩しやすいので気を付けないと。
よく中古屋さんに「一枚100円」とかそんな(かつての)流行歌(はやりうた)ミニCDが売っているでしょ。最近買っていないが、以前のものがそれなりに残っていて、お気に入りを集めて(ドライブ用に)一枚のCDRに焼くんです。これがけっこう楽しいというか、時間もけっこう掛かります。で、どうしたわけか2回焼き込みに失敗してCDRをムダにしました。(安いとはいえ)とにかく70分MyCD完成・・・次回社用車出張時には持っていこうかな。ワタシはMAXが大好き(華やかで美しい)だけれど、時の流れは残酷で最近テレビでの露出少ないですね。ミーナが引退してメンバーチェンジしてから、どうも興味が薄くなったような気がします。
と、いうことで所謂”クラシック音楽”全然聴いてまへん。ノーミソがそんな状況じゃない。今朝、朝日新聞は東京裁判総力特集で読み応え充分であり、井上ひさしさんの大局を見たコメントに感心。思潮21「格差社会」再考〜橘木俊詔京都大教授・・・短く、ムダのない内容の濃い論文だけれど、旗幟鮮明の大切さを痛感させられます。曰く
私自信は貧困者の数を限りなくゼロとすることが理想と見なすし、できれば格差は大きくない方がよいと考える。さらに、狭い道であるが政策によって経済効率と公平性は両立可能と考える。
移民の国であり、人種・宗教・文化の異質性が高いアメリカに次ぐ「格差社会」になった日本では、格差是認者は 1)敗者が立ち直れるようにする(敗者復活〜好きな言葉だ) 2)敗者が固定化せず、次の時期に勝者になれる機会をつくる、と主張します。しかし、実体はその逆を走っている・・・
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少々精神的にどんよりした、せっかくの休日です。部屋の掃除をして音楽を聴きましょう。サイト・アクセス数はあまり気にしたことはない(堂々と「更新履歴」にリンク張っている人もいるし)けど、毎年3月末から4月は閲覧数が下がるんですよね。で、GWを期に一気回復するのも興味深い。やはり年度末新年度って忙しいですよね。自分でもそうだし。
Brahms 交響曲第1番ハ短調〜スヴェトラーノフ/ソヴィエット国立交響楽団(1981年 MELODIYA MCD245)・・・この3枚組は1999年大阪で500円入手した記憶有。で、断続的に、時に思い出すように聴いてはいたけれど、真正面から拝聴取り組みもせず、かといって処分するでもなし、ようやく”音に出して”みたものです。世界に冠たる「エフゲニー・スヴェトラーノフのページ」によると、「いつものソビエト国立響の音じゃない」との手厳しいご批判だけれど、(音録りの問題か、マスタリングのせいか)けっこう”金属的刺激的”響き(もちろんブ厚く、重い)と感じるし、第2楽章「アンダンテ」の纏綿とした甘美濃厚な歌は、”いかにも”的魅力に溢れて充分個性的です。終楽章のものものしい雰囲気(ホルンも豪快・・・を通り越してユーモラスでさえある)も滅多に経験できない・・・
別に独墺系にこだわるつもりもないが、異端な演奏か。味付けは濃厚だけれど、聴き手が慣れていない(好き好きですから)せいか・・・推進力とか流れの良さとか渋さとか、そんなことも期待していないが、日常聴きの演奏ではないかも。
2006年5月某日
どんより重い気分の月曜であり、(世間では)連休の中日であります。それなりに春らしい気候になってきたが、少々気温は低いか。ワタシは5月4/5日と出勤になってしまった(会議対応と留守番)ので、明日休みをいただくつもり。”どんより重い気分”の原因は分かっているし、真正面から立ち向かって逃げない・・・カッコ付けているんじゃなくて、長年のサラリーマン生活で会得したワザです。普段明るいワタシが元気ないと、回りがいっそう落ち込むし・・・
昨日、朝思い立って、女房殿誘って神戸へ。スーパー軽・セルボ・モード猛スピードで高速を走りました。目的は、「ボストン美術館所蔵肉筆浮世絵展〜江戸の誘惑」神戸市立博物館にて。神戸は馴染みの街だけれど、クルマで行ったのは初めて。都会だし、一流のお洒落な観光地だし、ちょっと混んでいたけど無事駐車場にクルマ押し込んで、南京町で昼食は(好物である)刀削麺を堪能。
女房と絵を見に行くなんて初めてかも。今回の浮世絵は本邦初公開のものも多いし、版画や、ましてや印刷ものとは迫力が違う”肉筆”・・・これは想像以上の繊細さと精密さ、鮮やかさを誇って仰け反りましたね。(アメリカ人ビゲローのコレクションに感謝しなくちゃ)ワタシは浮世絵はもちろん、美術一般に勉強は足りないが
● 非常に精密細部まで描き込まれているのに、主眼を注目させるための大胆なるデフォルメが存在すること
● 繊細多彩な色使いなのに、どれだけ色鮮やかであっても(金雲を使っていても)、印象としては淡彩で、ごてごてした濃厚さを感じさせないこと(和服、帯のなんという美しさ、世界に冠たる民族衣装の精華)
● 類型的な所作の人物像なのに、多数集まると、まるで踊り出すようなリズムがあること
● はじめて名前を聞く画家も多かった(驚くべき水準で!)が、葛飾北斎の大胆な構図にド肝を抜かれる圧倒的躍動感・・・ちなみに娘である葛飾応為の三人の娘が合奏する様(題名忘れた)の革新的な構図にも痺れました。
神戸まで往復5時間〜車中ではドライブ用に焼いたCDRを聴いた(流行歌中心ですね)が、半分くらい劣化してダメになっている・・・また焼き直さないと・・・。では、行って来ます。