Mozart 嬉遊曲ヘ長調 K247(ブラム/イギリス室内管弦楽団)


VANGUARD   08 06129 71
Mozart

嬉遊曲ヘ長調 K247
嬉遊曲ヘ長調 K138

ブラム/イギリス室内管弦楽団

VANGUARD 08 06129 71  1960年代の録音(?)  300円

 Mozart の作品に駄作なし。どれを聴いても心洗われ、幸せになります。CDが安かったらたいてい買ってしまう。David Blumって誰でしょ?インターネットで検索してみたがわからんのです。でも、無名演奏家なんのその、日本じゃ無名かもしれんが、イギリスでは「神のように慕われている」かもしれない。狭い、自分の範疇だけで判断しちゃいけません。

 K247(通称第10番)は6楽章計40分にならんとする長大な作品ですが、そこは嬉遊曲、気軽に楽しみましょ。だいたいもともと、楽章バラバラに演奏されたり、BGM的に聴かれた曲だと思うので、肩肘張って勤聴するものじゃないんです。それにしても、コレ名曲。最高。6重奏曲だけれど、書法から見て「2本のオブリガート・ホルンつき弦楽四重奏曲」とも言える〜とは他のサイトからのお勉強。

 二つのホルンと弦の作品で、ほんの小さな編成だけれど、無限の大きさ、奥行きを感じます。どの楽章も魅力横溢だけれど、第2楽章「変奏曲」のえもいわれぬホンワカとした、夢見るような旋律の変化。これはFM番組のテーマになっていたはずだから、誰でも知っているはず。「アイネ・クのロマンツェを連想させる」とのことだけれど、こちらのほうがいっそう美しい。

 第4楽章「アダージョ」の纏綿たる歌。明らかに演奏スタイルが浪漫的で、本当はもっと素朴な味わいが本来の姿だと思うが、なんと優雅なる説得力。(この楽章ホルンなし)「変奏曲」と「アダージョ」が各々8分以上で一番長いから、一番美しいところは沢山聴かせていただく、といった風情で嬉しい。幸せ。

 録音は地味だけれど、バランス良く聴きやすいもの。VANGUARDは「アナログの見識」みたいなものを感じさせますね。イギリス室内管は、ワタシが知る限り1960年代から着々と名盤を残してくれて、現在に至るまでその実力を維持している名団体。ま、録音の加減かも知れんが、ここでも弦がザラリと地味な響きで落ち着いていて、聴き飽きさせません。

 アンサンブルは安定していて、豊かで、エキセントリックさ皆無。ここ最近の古楽器系リズムのキレはないが、それを上回るしっとりとした味わいがあって、まるで爽やかな秋風に吹かれているような気持ちの良さ。


 K138は天才のワザですよ。「天衣無縫」〜ほんの子供が作った作品とは思えぬ、この底抜けの明快さ、朗々とした歌心。ブラムの表現は、オーソドックスで地味目だけれど、心からの共感をジンワリと感じさせる演奏でした。(2002年10月18日)


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