Shostakovich 交響曲第5番ニ短調
(クルト・ザンデルリンク/ベルリン交響楽団)
Shostakovich
交響曲第5番ニ短調
クルト・ザンデルリンク/ベルリン交響楽団
EDEL 0002342CCC 1982年録音 16枚組 4,980円のウチの一枚
2004年春某日、ご近所BOOK・OFF@250コーナーに「Shostakovich 交響曲第5番ニ短調(クルト・ザンデルリンク/ベルリン交響楽団)」有〜注視しつつ数週間、まだ売れ残っています。買うてあげたいのは山々なれど、ワタシ持ってますもの、既に。ちゃんと聴いていないな、あまり好きじゃないし、この曲。で、インターネットで録音年でも調べようか・・・と、思ったら1966年ライヴ?別な録音じゃないの、って、別セット(harmoania mundi 5枚組3,990円)も買ってました。やはり、ちゃんと聴いていない。情けない。音楽ファンの風上にも置けない。
小学生だったワタシは当時、コンドラシン盤に痺れておりました。だから旋律の隅々までちゃんと記憶しております。あの敬虔なる真摯な姿勢何処?結論的に、ワタシはこの作品に多種多彩なる”聴き方”を見出していなくて、ちょっと剛直で、肌理が粗くて、骨太、強引方面の先入観から抜け出せておりません。(じつは隠していたけれど・・・7種のCDが手許にあるはず。少なくとも。ほとんど所有している意味がない)
で、この1982年盤。ワタシは目覚めました!〜というようなことは全然なくて、ああ、とても立派な演奏だな、ザンデルリンクの晩年っていつもこうじゃないの?Borodinの交響曲だったらいいんです。なにやっても、法外に立派に仕上げていただいても。それはそれで感心しましたよ。でもさ、彼のSibelius って、やっぱり勘違い甚だしい偉大なるスケール感溢れて、う〜む・・・って感じちゃいました。
この「革命」にせよ、第1楽章の神妙で高尚なるスタイル、第2楽章だって抜群の貫禄で勇壮としているし、第3楽章「ラルゴ」の上品な誠実さ、最終楽章だって・・・って、つまり立派過ぎ?なにやら気高く完成度水準高過ぎ。ワタシの一方的な勘違いだろうし、思い入れも少ないけれど、もっとなんかザワザワして、怪しい切迫感みたいな、ちょっと虚仮威しみたいな(失礼)そんな作品じゃないですか、これ。違うか。聴いていて少々お尻のアナが痒くなるような・・・勝手な(的外し)言い種だろうけど。
スロヴァーク盤では、ワタシはもっと知的で抑制された演奏を望んでおりますね。いやはや、あちこちで勝手な言い種ご容赦。先ほど(その存在に気付いた)1966年ライヴ(HMX 2905255)を確認しました。やはり、ザンデルリンクは若いし、ライヴだし、ということか、前のめりのアツさやら、色気みたいのがありますね。勢いというか。ああ、こっちのほうがずっといいや。
ベルリン響(Berliner Sinfonie-Orchester)は、チカラのあるオーケストラですね。ジミで、重くて、技術的には文句なくて、あちこちのパートが突出しない。金管のクセのある音色も最高。終楽章って、時に走りすぎて、紋切り型の「解決型」になりがちだけど、ザンデルリンクは粛々と〜重量感ある蒸気機関車が疾走するように〜着実に、急ぎすぎずにじんわり盛り上げます。やっぱり、最後まで立派なんです。決着をちゃんと付けてしまおうと。Shostakovichに、Beethoven やらBrahms を感じているのか。
ええっと、すみません。もっと、この曲をちゃんと楽しまないとね。まだ手持ち在庫CDもあるし。(2004年6月4日)
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