レーグナー/ベルリン放送響の小品集 
Dukas 交響詩「魔法使いの弟子」


DEUTSCHE SHCALLPLATTEN 	TKCC70669

Dukas 

交響詩「魔法使いの弟子」

Milhaud

バレエ音楽「世界の創造」

Enescu

ルーマニア狂詩曲第1番

Saint-Sae"ns

交響詩「死の舞踏」作品40

DE・de Falla

バレエ音楽「恋は魔術師」より「火祭りの踊り」

レーグナー/ベルリン放送交響楽団(旧東)

DEUTSCHE SHCALLPLATTEN  TKCC70669 1977年録音 これは国内盤で1,000円

 以下の文書は、このサイト初期(20世紀中)のものでしょう。ハインツ・レーグナーは2001年に亡くなり、やがて格安でボックス・セットが発売され、ぼちぼちと彼の録音を集めていたワタシを悔しがらせたものです。音楽は、あまりムツかしいことを考えず、時に気楽に楽しむことも大切であって、こんな小品集も大切に聴きたいもの。しかも、収録が無定見でオモロいものですし。全体に、生真面目できっちりしたアンサンブル、充実した響きを聴かせて下さる一枚。録音極上。

 久々の再聴は数年前の感想と変わらず。レーグナーの仏蘭西音楽を「一糸乱れぬアンサンブル!」と絶賛された読者もいらっしゃいました。こんな音楽に何を求めるか、は別にして、日本人には受ける生真面目体質か。Milhaud 「世界の創造」の録音は、あまり多いものではないので貴重だと思います。前衛的なジャズの香りが強い(妖しい)素敵な作品だけれど、ここでも「一糸乱れぬ」的姿勢を崩さない。こんな作品、少々アンサンブル緩くても雰囲気たっぷりに、少々羽目を外して、ヴィヴラートの強調とか、ワザとテンポをいやらしく揺らせたりして、素っ頓狂に、楽しげに演ってほしかったもの。

 旧東側の”正しき理想社会”ではムリだったのか。それともドイツ人気質故か?背筋を伸ばし、”一音でも曖昧にすまい!”といった風情が立派!

 Enescu ルーマニア狂詩曲第1番・・・この作品は何故馴染みなのか?小学生時代だったか、札幌に来た岩城宏之/NHK交響楽団を聴いていて、この作品を聴いていたんです。しかも、なぜか振り間違えて、冒頭でいったん音楽停止、やり直した記憶有。あまりお行儀よからぬユーモラスな音楽と思ってきたが、レーグナーは気品があって美しく、気高く上品に仕上げております。ちょっとこの作品を見直しました。おそらくは、もっと土俗的に表現すべき音楽だと思うが。

 上記2作品、手持ち競合なし。購入当時「音楽は幅広く、見聞を広げないと」と、このCDを購入したことを懐かしく思い起こしました。

 「火祭りの踊り」は、まるで電気機関車(HONGEERの蒸気機関車に非ず)の疾走であり、「魔法使い」「死の舞踏」には、賑々しいユーモアに欠けます。出来の悪い弟子は、あくまで融通の利かない真面目一辺倒の努力家であり、「死の舞踏」はほんまにシリアスで(ある意味)不気味であります。これは”レーグナー”を聴くべき一枚なのでしょう。

(2006年6月23日)

 


 レーグナーのCDは、ドイツ・シャルプラッテン系で系統的に廉価盤(1,000円)を出してくれているので、ありがたい。この人は飾り気のない一本気な感じが素敵で、演奏も録音水準も玉石混淆状態。(旧東側の)ベルリン放響は、上手いのか下手なのかわかりにくい。そこが楽しみでもある。最近はどのあたりで活動しているのでしょうか。

 このCDは、どう考えてもレーグナーに相応しくないレパートリーが並んでいて、期待充分。私はミヨーの「世界の創造」(録音が少ないのです)が欲しくて買ったのですが。(LP時代は、たしかプレートル?盤を持っていたはず)選曲には関連性がありそうな、なさそうな、とにかくオケの妙技性が試される収録になっています。録音はけっこうしっとりとして、地味ながらアナログ末期の落ちつきを感じさせる良い音。

・ 「魔法使いの弟子」
 オケの音色は地味ながら、この人はいつも元気の良い演奏をしています。アンサンブルも立派で迫力もありながら、ユーモアには欠けるまじめな演奏。ディズニーの「ファンタジア」で一躍有名になった曲ですが、ミッキー・マウスではなくて、本当に出来の悪い魔法使いの雰囲気ですね。

・ 「世界の創造」
 以前LPで聴いていた記憶とは異なり、まったく別の曲を聴く思い。気怠くて、エキゾチックな雰囲気に溢れていたはずなのに、背筋がピンと伸びている演奏。セクシーなはずのサキソフォーンもなにやら神妙で、呼応する金管・打楽器も生真面目一方。ジャズっぽいリズムも硬く重く、なんとなく勘違いのおもしろさに溢れています。

・ 「ルーマニア狂詩曲第1番」
 リズムと民族的・土俗的な愉快な旋律が命の曲。勢いがあってなかなか楽しめます。かなり重量感のあるオケで、この荒唐無稽な曲にそれなりにまとまりを付けているでしょう。

・ 「死の舞踏」
 意外と古典的で均整の取れた曲。かなり立派に、ガッチリ演奏しても楽しめます。オーマンディ辺りとは異なり、迫力はあるが抑制が利いている演奏です。

・ 「火祭りの踊り」
 この曲はうんと華やかに爆発して欲しいもの。なんとなく不機嫌、重過ぎてて行進曲風の演奏がおもしろいというか、なんというか・・・。

 ま、ありそでなさそな曲の集まりでしょうか。硬派の演奏ではありますが、楽しめる部分もないではない。しっかりとして、粋ではありませんが「渋い」音色はなんとも云えません。

 


【♪ KechiKechi Classics ♪】

●愉しく、とことん味わって音楽を●
▲To Top Page.▲

written by wabisuke hayashi